JPH0633768Y2

JPH0633768Y2 - 植物栽培用ケース

Info

Publication number: JPH0633768Y2
Application number: JP1989097328U
Authority: JP
Inventors: 正三石山; 竹志久保寺; 貴子猪瀬
Original assignee: 株式会社学習研究社
Priority date: 1989-08-21
Filing date: 1989-08-21
Publication date: 1994-09-07
Anticipated expiration: 2004-08-21
Also published as: KR930004180B1; KR910004085A; JPH0337835U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、もやし、カイワレダイコンなどの軟弱野菜
や、花を簡易に栽培できる携帯用の植物栽培用ケースに
関する。

（従来の技術）本考案の出願人は、先にカード状の種子栽培用床を出願
した（実願昭63−102264号）。これは、乾燥状態にした
吸水性の培養基材に種子を保持し、この培養基材を上面
に開口部の形成されたケースに固定し、開口部を保護材
で密閉被覆した構成になっている。

（考案が解決しようとする課題）しかしながら上記従来例にあっては、密閉被覆した保護
材を剥がしたり、ケースの開口部から直に水を注いだり
する時に種子がずれて隣り同士で干渉し、生長に支障を
きたす虞れがある。

（課題を解決するための手段）上記課題を解決するために本考案は、上面19に開口部21
の形成されたケース１内に乾燥状態にした吸水性の培養
基板31を収納し、この培養基板31上に多数の孔35…を備
えた多孔板33を載置し、この多孔板33の底部に水溶性の
シール37を設けると共に多孔板33の孔35…に種子39…を
収納し、この種子39…を覆う透明な被覆板29を前記ケー
ス１に対して着脱自在に設けた。

（作用）上記手段によれば、ケース１内に水を供給すると、培養
基板31が水を含んで水溶性のシール37を溶解し、この培
養基板31上の多孔板33の孔35…内に保持された種子39…
が発芽する。この時透明な被覆板29がケース１内の水の
蒸発を抑え、湿度を保って種子39…の発芽を促進する。
発芽後は被覆板29を引き抜くと、種子39…は培養基板31
に根を張り、芽や茎が生長する。

（実施例）次に本考案の実施例を添付した図面に基づいて説明す
る。

第１図は本考案の植物栽培用ケースの組立分解図、第２
図は同側断面図である。

植物栽培用ケース１は、例えばABS樹脂などの樹脂で92m
m×58mm×13mm程度の大きさのカード状に形成し、互い
に係合する上下２つのケース3,5から成る。

下ケース３は、床部７と床部７の外周部に立設された壁
部９とから成る。床部７には間隔をおいて多数の小突起
11…が形成され、床部７上壁部９を臨んで上ケース５固
定用の中空状の支柱13…が間隔をおいて複数個立設され
ている。又、支柱13と支柱13の間には、後述の培養基板
を保持、固定し、多孔板の受け台となる固定板15…が壁
部９よりも低い高さまで立設されている。

上ケース５は、下ケース３の壁部９の内側に係合する壁
部17と、上面部19とから成る。上面部19には、中央に大
口の開口部21が形成され、上面部19の周縁を臨む部分に
は、ケース１内に水を供給するための給水口23,23と、
空気を送るための空気孔25,25が形成されている。又、
上ケース５の短手方向の側部には、水平にスリット状の
開口部27が形成され、この開口部27から挿入され、着脱
自在の被覆板29が開口部21を覆うようになっている。
又、被覆板29は透明な塩化ビニール樹脂板で形成され、
ケース１内が見えるようになっている。

下ケース３の小突起11…上には、吸水性のウレタン・ス
ポンジから成る長方形状の培養基板31が載置され、その
側部が固定板15…で保持、固定される。この固定板15…
及び培養基板31の上には、側部の固定板15…と対向する
位置に突出部の形成された多孔板33が、載置される。こ
の多孔板33には、等間隔で多数の孔35…が形成され、多
孔板33の底部には水溶性の紙シール37が設けられてい
る。又、紙シール37の上面には粘着剤が塗られ、孔35…
内に収納した、もやし、カイワレダイコン等の軟弱野
菜、各種ハーブ、花などの種子39…がばらけることな
く、保持、固定される。

又、上ケース５の上面は、輸送、携帯時にケース１内の
種子39…を光などから保護する保護カバー41が貼着され
ている。

次にこの植物栽培用ケース１の使用法について説明す
る。

先ず、保護カバー41を剥がして給水口23,23から適量の
水を注ぐと、培養基板31は水を吸収し、この培養基板31
を介して多孔板33の底部の水溶性の紙シール37が溶解
し、種子39…の発芽が始まる。又、この紙シール37は溶
解して種子39…の根付けを良くする働きをする。この
時、輸送及び携帯時には、多孔板33の孔…内の種子39…
が飛び出さないように保護していた透明な被覆板29は、
ケース１内の水の蒸発を抑え、湿度を保って、種子39…
の発芽を促進する働きをする。又、この透明な被覆板29
を通して種子39…の発芽の状態を観察することができ
る。

発芽後は、第１図に示すように、被覆板29を矢印の方向
へ引き抜き、種子39…が更に生長してゆけるようにす
る。このまま日光の良く当る処に６〜７日おくと、第３
図に示すように、食べられる大きさの野菜Ｖに生長す
る。この間培養基板31に、水を切らさないように、適宜
補給する。

（考案の効果）以上詳述したように本考案によれば、多孔板の孔に種子
を１つずつ収納することにより、種子同士干渉し合うこ
となく、簡易、手軽に輸送及び携帯出来る。又、培養基
板上の多孔板内に保持されていた種子は、ケース内に水
を注ぐことにより、水溶性のシールが溶解して発芽する
が、種子を覆う透明な被覆板がケース内の水の蒸発を抑
え、湿度を保って種子の発芽を促進する。発芽後は被覆
板を外し日光の良く当たる処に置くことにより、種子か
ら野菜に生長する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の植物栽培用ケースの組立分解図、第２
図は同側断面図、第３図は栽培状態を示す斜視図であ
る。尚、図面では１は植物栽培用ケース、19はケースの上
面、21は開口部、29は被覆板、31は培養基板、33は多孔
板、35は多孔板の孔、39は種子である。

フロントページの続き (56)参考文献実開昭60−87508（ＪＰ，Ｕ) 実開昭48−9532（ＪＰ，Ｕ) 特公昭38−3480（ＪＰ，Ｂ１) 実公昭63−5464（ＪＰ，Ｙ２)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上面に開口部の形成されたケース内に乾燥
状態にした吸水性の培養基板を収納し、この培養基板上
に多数の孔を備えた多孔板を載置し、この多孔板の底部
に水溶性のシールを設けると共に多孔板の孔に種子を収
納し、この種子を覆う透明な被覆板を前記ケースに対し
て着脱自在に設けたことを特徴とする植物栽培用ケー
ス。