JPH06336423A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH06336423A
JPH06336423A JP5148322A JP14832293A JPH06336423A JP H06336423 A JPH06336423 A JP H06336423A JP 5148322 A JP5148322 A JP 5148322A JP 14832293 A JP14832293 A JP 14832293A JP H06336423 A JPH06336423 A JP H06336423A
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skin
grape
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external agent
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JP5148322A
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Chiharu Kondo
千春 近藤
Kimie Kimura
喜実江 木村
Toshiaki Ariga
敏明 有賀
Katsumi Yuasa
克己 湯浅
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Kikkoman Corp
Kose Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
Kose Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ブドウ抽出物等に含まれるプロアントシアニ
ジンとムコ多糖類及び/又はタンパク質とを有効成分と
して含有する化粧品、医薬品等の皮膚外用剤。 【効果】 本発明の皮膚外用剤は、安定で且つ優れた肌
荒れ改善作用を有するため、肌の「くすみ」等の発生の
防止、改善に有効であり、美容や医療において極めて有
用なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚外用剤に関し、さ
らに詳しくは、優れた肌荒れ改善作用を有する化粧品、
医薬品等の皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、肌荒れ改善を目的とする皮膚
外用剤が知られており、それらに配合される薬効成分と
しては、アラントイン、アロエ抽出物、人参抽出物、胎
盤抽出物、牛血液除蛋白物、発酵代謝物等が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の薬効成分を配合した皮膚外用剤は、肌荒れ改善に対し
て実際上充分な効果を発揮できず、より優れた作用を有
する皮膚外用剤の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、優れた肌荒れ改善作用を有する皮膚外用剤
を得べく鋭意研究を重ねた結果、ブドウ抽出物等に含ま
れ、活性酸素除去作用[J. Agric. Food Chem., 39:154
9-1552(1991)]、酸化防止作用[特開昭61−1698
2号、月刊食品流通技術、21(2):16-19]を有すること
が知られているプロアントシアニジンと、ムコ多糖類や
タンパク質とを組合せ、配合すれば優れた肌荒れ防止作
用を有する皮膚外用剤が得られることを見いだし、本発
明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、プロアントシアニジン
とムコ多糖類及び/又はタンパク質とを有効成分として
含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供するもので
ある。
【0006】本発明の有効成分であるプロアントシアニ
ジンは、ブドウ果実の搾汁粕又は種子の他、トチの実の
殻、つるこけもも、大麦、小豆、松・樫・山桃等の樹皮
等に含まれる化合物である。
【0007】さらに詳しく言えば、このプロアントシア
ニジンは前記のごとき各種の植物中に存在する縮合型タ
ンニン、すなわちフラバン−3−オールまたはフラバン
−3,4−ジオールを構成単位として縮合もしくは重合
により結合した化合物群(オリゴマーの混合物)であっ
て、これらは酸処理によりシアニジン、デルフィニジ
ン、ペラルゴニジン等のアントシアニジンを生成すると
ころからこの名称が与えられているものである。
【0008】従って、本発明のプロアントシアニジンと
しては、前記構成単位の2〜10量体、さらにはそれ以
上の高分子プロシアニジン、プロデルフィニジン、プロ
ペラルゴニジン等のプロアントシアニジンおよびそれら
の立体異性がすべて含まれるが、このうち、溶解性等の
優れている次の式
【化1】 (式中、R1は水素または水酸基、R2〜R4はそれぞれ
独立して水素、水酸基またはメトキシル基、R5は水
素、ガロイル基またはグリコピラノシル基である)で表
されるフラバン−3−オールまたはフラバン−3,4−
ジオールを構成単位とした2〜10量体、特に2〜4量
体のプロアントシアニジンを好適に使用することができ
る(特開昭61−16982号公報参照)。
【0009】また、このプロアントシアニジンとして
は、合成法によって得られたものも用いることができ
る。
【0010】プロアントシアニジンは、ブドウ果実の搾
汁粕又は種子から抽出されたブドウ抽出物に、通常その
成分として、フラバノールに換算して10%以上(固形
分換算)含まれており、ブドウ抽出物は最も経済的なプ
ロアントシアニジン源ということができる。 以下、本
発明においてはプロアントシアニジン源としてこのブド
ウ抽出物を例に取り説明をおこなう。
【0011】プロアントシアニジンを含むブドウ抽出物
の抽出方法は特に限定されず、ブドウ果実の搾汁粕、又
は種子等の原料を抽出溶媒に浸漬し、これを室温で、ま
たは加温下抽出し、濾過すれば良い。
【0012】抽出溶媒としては、水、メチルアルコー
ル、エチルアルコール等の1級アルコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価
アルコール、酢酸エチルエステル等の低級アルキルエス
テル、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素、エチルエーテ
ル、アセトン等の公知の溶媒を用いることができ、これ
ら溶媒は一種または二種以上を組合せて使用することが
できる。 就中、好ましい抽出溶媒としては、水と混和
する有機溶媒の水溶液、特に、エチルアルコール、メチ
ルアルコール、アセトン等の水溶液が挙げられる。
【0013】ブドウ抽出物は、上記のように抽出して得
られた抽出液をそのまま用いても良いが、更に必要によ
り濃縮したものを用いても良い。 また、これらの抽出
物を常法、例えば向流分配法、液体クロマトグラフィー
等により精製して用いることもできる。
【0014】本発明の化粧料におけるプロアントシアニ
ジンの含有量は、フラバノール換算で、好ましくは0.
00001〜5重量%(以下単に「%」で示す)(ブド
ウ抽出物の乾燥固形分として好ましくは0.0001〜
10%、より好ましくは0.01〜5%)である。 抽出
液を使用する場合は、溶質である乾燥固形分の含有量が
上記範囲内であれば、その抽出液濃度等は何ら限定され
るものではない。
【0015】有効成分であるプロアントシアニジンの含
有量が0.00001%より少ないと十分な効果は得ら
れないことがあり、また、5%を越えて配合してもそれ
以上の効果の増大は見られない。
【0016】本発明の他の必須成分である、ムコ多糖類
およびタンパク質は、いずれも皮膚の構成成分であり、
従来から化粧料に配合されている成分である。
【0017】本発明に用いることのできるムコ多糖類と
しては、例えばヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デ
ルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリンおよびケラタン
硫酸ならびにこれらの塩類が挙げられ、特にヒアルロン
酸、コンドロイチン硫酸およびこれらの塩類を好適に用
いることができる。
【0018】また、タンパク質としては、例えばコラー
ゲン、エラスチン、ケラチンおよびこれらの誘導体なら
びにその塩類を挙げることができ、特にコラーゲンが好
ましい。
【0019】これらの各成分は、その起源について特に
制約はなく、動物由来、微生物由来、合成品のいずれで
あってもよい。又、天然起源の場合の抽出方法、精製処
理方法についても特に制約はない。
【0020】これらムコ多糖類及び/又はタンパク質の
本発明皮膚外用剤中の含有量は、一般には0.0001
%〜5%、好ましくは0.001〜3%である。ムコ多
糖類及び/又はタンパク質の含有量が0.0001%よ
り少ない場合は、十分な効果が得られないことがあり、
また、5%を超えて配合してもそれ以上の効果の増大は
見られない。
【0021】本発明の皮膚外用剤は、常法に従い、必須
成分であるプロアントシアニジン及びムコ多糖類及び/
又はタンパク質とを通常の皮膚外用剤として知られる種
々の形態の基剤に配合して調製することができる。
【0022】皮膚外用剤の形態の例としては、特に限定
されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、分
散液、洗浄料等の化粧品や、軟膏剤、クリーム剤、外用
液剤等の医薬品などとすることができ、外用剤の基剤と
しては、これら外用剤の形態に応じた基剤、例えば、精
製水、低級アルコール、多価アルコール、油脂、界面活
性剤、各種美容成分、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、防
腐剤、香料等を用いることができる。
【0023】
【実施例】次に、参考例および実施例を挙げ本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれらになんら制約され
るものではない。
【0024】参 考 例 1 ブドウ抽出物の製造:ブドウ種子20重量部に30%
(v/v)エタノール80重量部を加え、室温で時々撹拌
しながら2週間抽出し、濾過して粗抽出液を得る。これ
を1/10量まで減圧濃縮し、得られた濃縮液にエタノ
ールを5倍量加え、再び濾過する。濾液を減圧濃縮した
後限外濾過を行ない、得られた液を凍結乾燥してブドウ
抽出物を得た(プロアントシアニジンをフラバノール換
算で37%含有)。
【0025】参 考 例 2 ブドウ抽出物の製造:ブドウ種子20重量部に、熱水8
0重量部を加え、70〜80℃で5時間抽出した後濾過
し、ブドウ抽出物を得た[乾燥固形分として3.4%(W
/V)、プロアントシアニジンをフラバノール換算で26
%(乾燥固形分当り)含有]。
【0026】参 考 例 3 ブドウ抽出物の製造:ブドウ搾汁粕20重量部に50%
(v/v)1,3−ブチレングリコール80重量部を加え、
室温で7日間抽出した後、これを濾過してブドウ抽出物
を得た[乾燥固形分として1.3%(W/V)、プロアント
シアニジンをフラバノール換算で55%(乾燥固形分当
り)含有]。
【0027】参 考 例 4 ブドウ抽出物の製造:ブドウ種子20重量部に、80%
(v/v)エタノール80重量部を加え、室温で3日間抽
出した後濾過し、ブドウ抽出物を得た[乾燥固形分とし
て2.4%(W/V)、プロアントシアニジンをフラバノー
ル換算で66%(乾燥固形分当り)含有]。
【0028】実 施 例 1 乳 液:表1に示す組成及び下記製法で乳液を調製
し、その肌荒れ改善効果を調べた。この結果を表2に示
す。
【0029】 * 参考例1で得たもの。 ** 株式会社日光ケミカルズ製 *** 株式会社 高研製
【0030】( 製 法 ) A. (6)、(8)〜(10)及び(14)の各成分を加熱混合し、7
0℃に保つ。 B. (1)〜(5)、(7)、(11)及び(12)の各成分を加熱混合
し、70℃に保つ。 C. 上記Bを先のAに加えて混合し、成分(13)を加え
て均一に乳化し、30℃まで冷却して乳液を得た。
【0031】( 試 験 方 法 )23〜30才の女性3
0名をパネルとし、スキーに行く前日の肌状態をミクロ
スコープカメラで観察し、下記基準によりそのスコアを
求めた。スキーから帰って1日たった後にも同様に肌状
態のスコアを求めた。さらにその後は、7日間にわたっ
て毎日、朝と夜の2回洗顔後に被験乳液を塗布した。そ
して、スキーの3、5および7日後に前記と同様肌状態
のスコアを求めた。
【0032】 肌状態スコア: [スコア] [ 状 態 ] 1 肌の皮溝が不鮮明であり、角質のはがれが認められる。 2 肌の皮溝がやや不鮮明であるかまたは一方向性が強い。 3 肌の皮溝は認められるが、浅いかまたは一方向性が強い。 4 肌の皮溝が認められるかまたはやや網目状である。 5 肌の皮溝がはっきり認められるかまたはきれいな網目状である。
【0033】
【0034】表2の結果から明らかな如く、プロアント
シアニジンとヒアルロン酸を組合せた本発明品1および
プロアントシアニジンとコラーゲンを組合せた本発明品
2は、それぞれ単独で配合した比較品1〜3およびこれ
らを含まない比較品4と比べ、顕著な肌荒れ改善効果を
示すものであった。
【0035】実 施 例 2 ク リ ー ム :表3に示す組成及び下記製法でクリーム
を調製し、その美肌効果を調べた。この結果を表4に示
す。
【0036】 * 参考例1で製造したもの ** 生化学工業株式会社製 *** 一丸ファルコス社製
【0037】( 製 法 ) A. 成分(1)〜(7)、(8)、(11)および(12)を混合し、加
熱して70℃に保つ。 B. 成分(9)、(10)および(13)を混合し、加熱して70
℃に保つ。 C. AにBを加え、混合した後、冷却してクリームを得
た。
【0038】( 試 験 方 法 )26〜52歳の女性1
5名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、12週間にわた
って洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布した。塗
布による美肌効果を以下の基準によって評価した。
【0039】( 評 価 基 準 ) 美肌効果: [評 価] [ 内 容 ] 有 効 肌のくすみが目立たなくなった。 やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。 無 効 使用前と変化なし。
【0040】
【0041】表4の結果より明らかな如く、本発明品1
及び2のクリームは肌の「くすみ」等の発生の防止、改
善に有効であり、美肌効果が認められた。
【0042】実 施 例 3 化 粧 水:次に示す処方及び下記製法で化粧水を調製
した。 ( 処 方 ) 配合量(%) (1)グリセリン 5.0 (2)1,3−ブチレングリコール 6.5 (3)ポリオキシエチレンソルビタン 1.2 モノラウリン酸エステル(20E.O.) (4)エチルアルコール 8.0 (5)ブドウ抽出物* 1.0 (6)コラーゲン** 0.5 (7)防 腐 剤 適 量 (8)香 料 適 量 (9)精 製 水 残 量 * 参考例2で調製したもの。 ** 株式会社高研製
【0043】( 製 法 ) A. 成分(3)、(4)、(5)、(7)及び(8)を混合溶解する。 B. 成分(1)、(2)、(6)及び(9)を混合溶解する。 C. AとBを混合して均一にし、化粧水を得た。
【0044】実 施 例 4 パ ッ ク:次に示す処方及び下記製法でパックを調製
した。 ( 処 方 ) 配合量(%) (1)ポリビニルアルコール 20.0 (2)エチルアルコール 20.0 (3)グリセリン 5.0 (4)カオリン 6.0 (5)ブドウ抽出物* 0.5 (6)ヒアルロン酸ナトリウム** 0.01 (7)防 腐 剤 0.2 (8)香 料 0.05 (9)精 製 水 残 量 * 参考例3で調製したもの。 ** 株式会社キューピー製
【0045】( 製 法 ) A. 成分(1)、(3)、(4)、(6)及び(9)を混合し、70℃
に加熱し、撹拌する。 B. 成分(2)、(5)、(7)及び(8)を混合する。 C. 上記Bを先のAに加え、混合した後、冷却してパッ
クを得た。
【0046】実 施 例 5 洗 浄 料 :次に示す処方及び下記製法で洗浄料を調
製した。 ( 処 方 ) 配合量(%) (1) ステアリン酸 10.0 (2) パルミチン酸 8.0 (3) ミリスチン酸 12.0 (4) ラウリン酸 4.0 (5) オレイルアルコール 1.5 (6) 精製ラノリン 1.0 (7) 香 料 0.1 (8) 防 腐 剤 0.2 (9) グリセリン 18.0 (10) 水酸化カリウム 6.0 (11) ブドウ抽出物* 0.5 (12) ケラチン加水分解液** 0.05 (13) 精 製 水 残 量 * 参考例4で調製したもの。 ** 株式会社成和化成製
【0047】( 製 法 ) A. 成分(9)、(10)及び(13)を混合し、70℃に加熱す
る。 B. 成分(1)〜(6)、(8)及び(11)を混合し、70℃に加
熱する。 C. 上記Bを先のAに加え、しばらく70℃に保ち、け
ん化反応が終了後、50℃まで冷却し、成分(7)及び(1
2)を加え、冷却して洗浄料を得た。
【0048】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は、安定で且つ優れ
た肌荒れ改善作用を有するため、肌の「くすみ」等の発
生の防止、改善に有効であり、美容や医療において極め
て有用なものである。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/35 9454−4C 31/725 ADA 9454−4C 35/78 C 7822−4C 37/12 8314−4C (72)発明者 有賀 敏明 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 湯浅 克己 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロアントシアニジンとムコ多糖類及び
    /又はタンパク質とを有効成分として含有する皮膚外用
    剤。
  2. 【請求項2】 プロアントシアニジンがブドウ抽出物に
    含有されるものである請求項1記載の皮膚外用剤。
JP5148322A 1993-05-28 1993-05-28 皮膚外用剤 Pending JPH06336423A (ja)

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