JPH0633312B2 - 14−ハイドロキシエリスロマイシン誘導体およびその製造方法 - Google Patents
14−ハイドロキシエリスロマイシン誘導体およびその製造方法Info
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- JPH0633312B2 JPH0633312B2 JP61102881A JP10288186A JPH0633312B2 JP H0633312 B2 JPH0633312 B2 JP H0633312B2 JP 61102881 A JP61102881 A JP 61102881A JP 10288186 A JP10288186 A JP 10288186A JP H0633312 B2 JPH0633312 B2 JP H0633312B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は14−ハイドロキシエリスロマイシン誘導体およ
びその製造方法に関し、更に詳しくは14−ハイドロキシ
−6−O−メチルエリスロマイシンAおよびその塩なら
びにその製造方法に関する。
びその製造方法に関し、更に詳しくは14−ハイドロキシ
−6−O−メチルエリスロマイシンAおよびその塩なら
びにその製造方法に関する。
(従来の技術) 本発明者らの一部により、 式 で表わされる抗生物質6−O−メチルエリスロマイシン
Aが発明されている(米国特許第4331803号)。
Aが発明されている(米国特許第4331803号)。
これはすぐれた抗生物質であるが、更に抗菌活性のすぐ
れた抗生物質の出現が要望されていた。
れた抗生物質の出現が要望されていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らはこの要望にこたえるべく鋭意研究をかさね
た結果、特定の微生物を6−O−メチルエリスロマイシ
ンAに作用させることにより、その14位に水酸基が導
入された新規の化合物を得ることができた。
た結果、特定の微生物を6−O−メチルエリスロマイシ
ンAに作用させることにより、その14位に水酸基が導
入された新規の化合物を得ることができた。
この化合物は化学的手段では得ることが困難であるが、
微生物を利用すれば容易に得ることができ、しかもグラ
ム陽性菌およびグラム陰性菌の一部、特に淋菌やインフ
ルエンザ菌に対して強いインビトロ抗菌活性を示し、ま
たある種のグラム陽性菌に対しては6−O−メチルエリ
スロマイシンAよりも強いインビボ抗菌活性を示すこと
を見いだし、本発明を完成した。
微生物を利用すれば容易に得ることができ、しかもグラ
ム陽性菌およびグラム陰性菌の一部、特に淋菌やインフ
ルエンザ菌に対して強いインビトロ抗菌活性を示し、ま
たある種のグラム陽性菌に対しては6−O−メチルエリ
スロマイシンAよりも強いインビボ抗菌活性を示すこと
を見いだし、本発明を完成した。
本発明の目的は、新規化合物であってすぐれた抗菌活性
を有する14−ハイドロキシエリスロマイシン誘導体およ
びその容易な製造方法を提供することにある。
を有する14−ハイドロキシエリスロマイシン誘導体およ
びその容易な製造方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 式 で表わされる14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリス
ロマイシンAおよびその塩であり、本発明の方法は、6
−O−メチルエリスロマイシンAを基質として含む培地
中でムコール・シルシネロイデス・f.・グリセオシア
ヌス(Mucor circinelloides f.griseo-cyanus)IFO
4563を培養することを特徴とする14−ハイドロキ
シ−6−O−メチルエリスロマイシンAの製造方法であ
る。
ロマイシンAおよびその塩であり、本発明の方法は、6
−O−メチルエリスロマイシンAを基質として含む培地
中でムコール・シルシネロイデス・f.・グリセオシア
ヌス(Mucor circinelloides f.griseo-cyanus)IFO
4563を培養することを特徴とする14−ハイドロキ
シ−6−O−メチルエリスロマイシンAの製造方法であ
る。
本発明において、塩とは薬理的に許容される塩であっ
て、例えば酒石酸,クエン酸,ステアリン酸,コハク酸
などの有機酸との塩、メタンスルホン酸との塩、アミノ
エタンスルホン酸との塩、アスパラギン酸,グルタミン
酸などのアミノ酸との塩が挙げられる。
て、例えば酒石酸,クエン酸,ステアリン酸,コハク酸
などの有機酸との塩、メタンスルホン酸との塩、アミノ
エタンスルホン酸との塩、アスパラギン酸,グルタミン
酸などのアミノ酸との塩が挙げられる。
ムコール・シルシネロイデス・f.・グリセオシアヌス
IFO 4563は財団法人発酵研究所の保存株の一つ
であって、その菌学的性状は既に明らかにされている。
本発明者らの研究によって、本菌株は14員環マクロラ
イド系化合物の14位に水酸基を導入する能力を有する
ことが明らかにされた。
IFO 4563は財団法人発酵研究所の保存株の一つ
であって、その菌学的性状は既に明らかにされている。
本発明者らの研究によって、本菌株は14員環マクロラ
イド系化合物の14位に水酸基を導入する能力を有する
ことが明らかにされた。
本発明の方法は、6−O−メチルエリスロマイシンAを
含む培地でムコール・シルシネロイデス・f.・グリセ
オシアヌスIFO 4563を好気的条件下で培養する
ことによって行なうものである。
含む培地でムコール・シルシネロイデス・f.・グリセ
オシアヌスIFO 4563を好気的条件下で培養する
ことによって行なうものである。
培地は主として液体培地を用い、炭素源としてシュクロ
ース,グルコース,デキストロースを単独かまたは混合
して用いる。窒素源としては、ポリペプトン,硝酸ナト
リウム,酵母エキスなどを単独かまたは混合して用い
る。その他、本菌株の生育を助け、14−ハイドロキシ−
6−O−メチルエリスロマイシンAの生産を促進する有
機物および無機塩を必要により添加することができる。
消泡剤としては、アデカノール〔商品名,旭電化工業
(株)〕,シリコンなどを用いることができる。
ース,グルコース,デキストロースを単独かまたは混合
して用いる。窒素源としては、ポリペプトン,硝酸ナト
リウム,酵母エキスなどを単独かまたは混合して用い
る。その他、本菌株の生育を助け、14−ハイドロキシ−
6−O−メチルエリスロマイシンAの生産を促進する有
機物および無機塩を必要により添加することができる。
消泡剤としては、アデカノール〔商品名,旭電化工業
(株)〕,シリコンなどを用いることができる。
培養方法は振とう培養,通気攪拌培養などの好気培養が
適しておりpH6〜7,28℃〜30℃で5〜8日間培養す
る。
適しておりpH6〜7,28℃〜30℃で5〜8日間培養す
る。
なお、基質の6−O−メチルエリスロマイシンAは培養
初期に適量添加する。
初期に適量添加する。
この培養により生産された14−ハイドロキシ−6−O−
メチルエリスロマイシンAを単離するには、発酵生産物
を採取する一般的な方法に準じて行えばよい。
メチルエリスロマイシンAを単離するには、発酵生産物
を採取する一般的な方法に準じて行えばよい。
すなわち、培養終了後、遠心分離または、濾過により分
離した培養液をダイヤイオンHP−20〔商品名:三菱
化成工業(株)製〕などに吸着せしめ、低級アルコー
ル,アセトン等にて溶出する。溶出された14−ハイドロ
キシ−6−O−メチルエリスロマイシンAの画分を濃縮
後、エタノールより結晶化し、得られた14−ハイドロキ
シ−6−O−メチルエリスロマイシンAを含む粗結晶を
再度クロロホルム−メタノール−アンモニア水混合溶媒
にて溶解し、シリカゲル(キーゼルゲル60,西独メル
ク社製)を用いたカラムクロマトグラフィーさらにメタ
ノール,アセトン等を溶出溶媒に用いたセファデックス
LH−20(商品名,ファルマシア社製)によるゲル濾
過に付することにより、14−ハイドロキシ−6−O−メ
チルエリスロマイシンを単離することができる。
離した培養液をダイヤイオンHP−20〔商品名:三菱
化成工業(株)製〕などに吸着せしめ、低級アルコー
ル,アセトン等にて溶出する。溶出された14−ハイドロ
キシ−6−O−メチルエリスロマイシンAの画分を濃縮
後、エタノールより結晶化し、得られた14−ハイドロキ
シ−6−O−メチルエリスロマイシンAを含む粗結晶を
再度クロロホルム−メタノール−アンモニア水混合溶媒
にて溶解し、シリカゲル(キーゼルゲル60,西独メル
ク社製)を用いたカラムクロマトグラフィーさらにメタ
ノール,アセトン等を溶出溶媒に用いたセファデックス
LH−20(商品名,ファルマシア社製)によるゲル濾
過に付することにより、14−ハイドロキシ−6−O−メ
チルエリスロマイシンを単離することができる。
本発明の方法によって得た14−ハイドロキシ−6−O−
メチルエリスロマイシンAの物理化学的性質は次に示す
通りである。
メチルエリスロマイシンAの物理化学的性質は次に示す
通りである。
(1)外観:白色柱状結晶 (2)融点:214.5℃〜216.5℃ (3)元素分析値: 実測値 計算値 C:59.27% C:59.74% H: 9.12% H: 9.10% N: 1.95% N: 1.83% (4)分子量:FDおよびEIマススペクトル FD:〔M+H〕+m/z 764 EI:〔M〕+ m/z 763 (5)分子式:C38H69NO14 (6)UV吸収:エタノール溶液で測定280nm(ε50) (7)IR吸収スペクトル: KBr錠にて測定した結果を第1図に示す。
(8)1H−NMRスペクトル: 重ピリジン中、400MHzで測定したスペクトルを第2図に
示す。
示す。
(9)13C−NMRスペクトル: 重ピリジン中、100MHzで測定したスペクトルを第3図に
示す。
示す。
(10)溶解性 易溶:クロロホルム,メタノール,エタノール,アセト
ン,酢酸エチル 難溶:エチルエーテル,n−ヘキサン,石油エーテル,
ベンゼン,水 (11)呈色反応: 陽性:硫酸,ヨウ素,アニスアルデヒド−硫酸,バニリ
ン−硫酸 陰性:塩化第二鉄水溶液,ニンヒドリン (12)塩基性,酸性,中性の区別:塩基性 (発明の効果) 本発明の化合物である14−ハイドロキシ−6−O−メチ
ルエリスロマイシンAおよびその塩は、グラム陽性細菌
およびグラム陰性菌の一部、特に淋菌,インフルエンザ
菌に強いインビトロ抗菌活性を示し、またある種のグラ
ム陽性菌に対し6−O−メチルエリスロマイシンAより
も強いインビボ抗菌活性を示し、抗生物質として使用す
ることができる。
ン,酢酸エチル 難溶:エチルエーテル,n−ヘキサン,石油エーテル,
ベンゼン,水 (11)呈色反応: 陽性:硫酸,ヨウ素,アニスアルデヒド−硫酸,バニリ
ン−硫酸 陰性:塩化第二鉄水溶液,ニンヒドリン (12)塩基性,酸性,中性の区別:塩基性 (発明の効果) 本発明の化合物である14−ハイドロキシ−6−O−メチ
ルエリスロマイシンAおよびその塩は、グラム陽性細菌
およびグラム陰性菌の一部、特に淋菌,インフルエンザ
菌に強いインビトロ抗菌活性を示し、またある種のグラ
ム陽性菌に対し6−O−メチルエリスロマイシンAより
も強いインビボ抗菌活性を示し、抗生物質として使用す
ることができる。
また、本発明の方法により化学的手段では困難な14員
環マクロライド系化合物の14位への水酸基の導入を容
易に行なうことができ、本発明の化合物である14−ハイ
ドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシンAおよびそ
の塩を効率よく容易に製造することができる。
環マクロライド系化合物の14位への水酸基の導入を容
易に行なうことができ、本発明の化合物である14−ハイ
ドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシンAおよびそ
の塩を効率よく容易に製造することができる。
(実施例) 以下実施例および試験例をあげて本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
実施例 (1)6−O−メチルエリスロマイシンAを50μg/m
を含むサッカロース1%,ペプトン0.3%,酵母エキス
0.3%,pH7.0の無菌液体培地にムコール・シルシネロイ
デス・f.・グリセオシアヌスIFO 4563を接種
し、30℃,48時間,攪拌振とう培養し、種培養液と
した。次に内容量5の培養ジャーを用いて、80μg/
mの6−O−メチルエリスロマイシンAを含むサッカ
ロース5%,ペプトン0.2%,酵母エキス0.1%,リン酸
水素ニカリウム0.1%,塩化カリウム0.05%,硫酸マグ
ネシウム0.05%,pH7.0の無菌液体培地3に前記種培
養液30mを接種し、30℃,192時間通気攪拌培養
した。この培養ジャー5基を用いて合計約15の培地
にて培養を行なった。
を含むサッカロース1%,ペプトン0.3%,酵母エキス
0.3%,pH7.0の無菌液体培地にムコール・シルシネロイ
デス・f.・グリセオシアヌスIFO 4563を接種
し、30℃,48時間,攪拌振とう培養し、種培養液と
した。次に内容量5の培養ジャーを用いて、80μg/
mの6−O−メチルエリスロマイシンAを含むサッカ
ロース5%,ペプトン0.2%,酵母エキス0.1%,リン酸
水素ニカリウム0.1%,塩化カリウム0.05%,硫酸マグ
ネシウム0.05%,pH7.0の無菌液体培地3に前記種培
養液30mを接種し、30℃,192時間通気攪拌培養
した。この培養ジャー5基を用いて合計約15の培地
にて培養を行なった。
(2)培養終了後、培養液を濾過し、菌体と濾液に分け、
得られた濾液をダイヤイオンHP−20(商品名:三菱
化成製工業(株))1.5に吸着せしめ、エタノール3
で溶出し、溶出液を濃縮した。濃縮中に析出して得ら
れる沈殿物は14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリス
ロマイシンAと6−O−メチルエリスロマイシンAの混
合粗結晶物である。この粗結晶物をクロロホルム−メタ
ノール−25%アンモニア水溶液(20:1:0.1v/v)
の混合溶媒に溶解し、同じ混合溶媒で調製したシリカゲ
ル(キーゼルゲル60:商品名;メルク社製)250m
のカラムに吸着させた。このシリカゲルカラムを調製し
たものと同じ混合溶媒1.2でこれを溶出し、14−ハイ
ドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシンAの溶出画
分をシリカゲル(キーゼルゲル60F254:商品名;
メルク社製)の薄層クロマトグラフィーで確認し、この
画分を濃縮乾固して14−ハイドロキシ−6−O−メチル
エリスロマイシンAの粗精製粉末標品120mgを得た。
得られた濾液をダイヤイオンHP−20(商品名:三菱
化成製工業(株))1.5に吸着せしめ、エタノール3
で溶出し、溶出液を濃縮した。濃縮中に析出して得ら
れる沈殿物は14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリス
ロマイシンAと6−O−メチルエリスロマイシンAの混
合粗結晶物である。この粗結晶物をクロロホルム−メタ
ノール−25%アンモニア水溶液(20:1:0.1v/v)
の混合溶媒に溶解し、同じ混合溶媒で調製したシリカゲ
ル(キーゼルゲル60:商品名;メルク社製)250m
のカラムに吸着させた。このシリカゲルカラムを調製し
たものと同じ混合溶媒1.2でこれを溶出し、14−ハイ
ドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシンAの溶出画
分をシリカゲル(キーゼルゲル60F254:商品名;
メルク社製)の薄層クロマトグラフィーで確認し、この
画分を濃縮乾固して14−ハイドロキシ−6−O−メチル
エリスロマイシンAの粗精製粉末標品120mgを得た。
(3)前項(2)で得た粗精製粉末標品を6mのメタノール
に溶解し、250mのセファデックスLH−20(商品
名;ファルマシア社製)カラムにてメタノール溶出によ
るゲル濾過を行なった。その溶出画分の中で薄層クロマ
トグラフィーにて14−ハイドロキシ−6−O−メチルエ
リスロマイシンA画分と確認された画分を集めて濃縮乾
固し、次にこれを少量のエタノールにて再結晶した。
に溶解し、250mのセファデックスLH−20(商品
名;ファルマシア社製)カラムにてメタノール溶出によ
るゲル濾過を行なった。その溶出画分の中で薄層クロマ
トグラフィーにて14−ハイドロキシ−6−O−メチルエ
リスロマイシンA画分と確認された画分を集めて濃縮乾
固し、次にこれを少量のエタノールにて再結晶した。
以上の操作により最終的に白色柱状結晶標品約100mgを
得た。この標品の融点を測定したところ、214.5〜216.5
℃であった。
得た。この標品の融点を測定したところ、214.5〜216.5
℃であった。
試験例1 (インビトロ抗菌活性試験) 日本化学療法学会標準法に従い、14−ハイドロキシ−6
−O−メチルエリスロマイシンAの抗菌力測定(MI
C:最小発育阻止濃度)を行なった。その測定結果を第
1表に示す。
−O−メチルエリスロマイシンAの抗菌力測定(MI
C:最小発育阻止濃度)を行なった。その測定結果を第
1表に示す。
試験例2 (インビボ抗菌活性試験) 14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシンA
のインビボ抗菌活性は、マウス実験的感染症に対するそ
の治療効果により求めた。対照薬物としては6−O−メ
チルエリスロマイシンAおよびエリスロマイシンAを用
いた。マウス実験的感染症にはグラム陽性菌であるスタ
ヒロコッカス・オーレウス BBおよびストレプトコッ
カス・ニュモニア IID553を用いた。マウスはI
CR(雄)体重26±1gのものを1薬物濃度に対し1
群10匹使用した。各群のマウス腹腔内に菌株を感染さ
せ、14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシ
ンA,6−O−メチルエリスロマイシンAおよびエリス
ロマイシンAをそれぞれ別個の群のマウスに経口投与
し、7日間観察し、マウスの生死によりED50を算出し
た。
のインビボ抗菌活性は、マウス実験的感染症に対するそ
の治療効果により求めた。対照薬物としては6−O−メ
チルエリスロマイシンAおよびエリスロマイシンAを用
いた。マウス実験的感染症にはグラム陽性菌であるスタ
ヒロコッカス・オーレウス BBおよびストレプトコッ
カス・ニュモニア IID553を用いた。マウスはI
CR(雄)体重26±1gのものを1薬物濃度に対し1
群10匹使用した。各群のマウス腹腔内に菌株を感染さ
せ、14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシ
ンA,6−O−メチルエリスロマイシンAおよびエリス
ロマイシンAをそれぞれ別個の群のマウスに経口投与
し、7日間観察し、マウスの生死によりED50を算出し
た。
ED50値はプロビット法より求め、95%信頼限界を算
出した。その試験結果を第2表に示す。
出した。その試験結果を第2表に示す。
第1図はKBr錠にて測定した14−ハイドロキシ−6−
O−メチルエリスロマイシンAの赤外吸収スペクトル、
第2図は重ピリジン中、400MHzで測定した14−ハイドロ
キシ−6−O−メチルエリスロマイシンAの1H−NM
Rスペクトル、第3図は重ピリジン中、100MHzで測定し
た14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシン
Aの13C−NMRスペクトルを示す。
O−メチルエリスロマイシンAの赤外吸収スペクトル、
第2図は重ピリジン中、400MHzで測定した14−ハイドロ
キシ−6−O−メチルエリスロマイシンAの1H−NM
Rスペクトル、第3図は重ピリジン中、100MHzで測定し
た14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシン
Aの13C−NMRスペクトルを示す。
フロントページの続き (72)発明者 長手 尊俊 埼玉県大宮市吉野町1丁目403番地 大正 製薬株式会社総合研究所内 (72)発明者 森本 繁夫 埼玉県大宮市吉野町1丁目403番地 大正 製薬株式会社総合研究所内 (72)発明者 大村 貞文 埼玉県大宮市吉野町1丁目403番地 大正 製薬株式会社総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリス
ロマイシンAおよびその塩 - 【請求項2】6−O−メチルエリスロマイシンAを基質
として含む培地中でムコール・シルシネロイデス・f.
・グリセオシアヌス(Mucor circinelloides f.griseo-
cyanus)IFO 4563を培養することを特徴とする
14−ハイドロキシ−6−O−メチルエリスロマイシンA
の製造方法
Priority Applications (7)
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