JPH0633231Y2 - 自動車用エンジンのマウント装置 - Google Patents
自動車用エンジンのマウント装置Info
- Publication number
- JPH0633231Y2 JPH0633231Y2 JP1988018421U JP1842188U JPH0633231Y2 JP H0633231 Y2 JPH0633231 Y2 JP H0633231Y2 JP 1988018421 U JP1988018421 U JP 1988018421U JP 1842188 U JP1842188 U JP 1842188U JP H0633231 Y2 JPH0633231 Y2 JP H0633231Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inner cylinder
- rubber block
- fixed
- outer cylinder
- engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車のエンジンを弾性的に支持する自動車
用エンジンのマウント装置に関する。
用エンジンのマウント装置に関する。
一般に自動車用エンジンのマウント装置には、エンジ
ン始動(アイドリング)時あるいは急発進時にエンジン
に生ずる振幅(変位)の大きい低周波振動を減衰して当
該振動の車体側への伝達を低下させること、走行時、
路面の凹凸などによって車体側に生ずる振幅の大きい低
周波振動を減衰して当該振動のエンジン側への伝達を絶
縁し、当該振動によるエンジンの共振を防止すること、
高速走行時にエンジンに生ずる振幅の小さい高周波振
動に対しては、当該振動を減衰して振動が車室へ伝播し
て車室内騒音が高まるのを抑制すること、などの特性が
要求される。
ン始動(アイドリング)時あるいは急発進時にエンジン
に生ずる振幅(変位)の大きい低周波振動を減衰して当
該振動の車体側への伝達を低下させること、走行時、
路面の凹凸などによって車体側に生ずる振幅の大きい低
周波振動を減衰して当該振動のエンジン側への伝達を絶
縁し、当該振動によるエンジンの共振を防止すること、
高速走行時にエンジンに生ずる振幅の小さい高周波振
動に対しては、当該振動を減衰して振動が車室へ伝播し
て車室内騒音が高まるのを抑制すること、などの特性が
要求される。
上述した要求を満足させるべく、従来、エンジンと車体
間にゴム弾性体を介在させたエンジンマウント装置が知
られている。
間にゴム弾性体を介在させたエンジンマウント装置が知
られている。
このような従来のエンジンマウント装置においては、ゴ
ム弾性体のバネ定数の変化と減衰力の変化とが比例し、
振幅の大きい低周波振動を十分に減衰するようにゴム弾
性体のバネ定数を大きく設定したならば振幅の小さい高
周波振動には過大となって高周波振動を十分に減衰でき
ず、また逆に高周波振動を十分に減衰するようにゴム弾
性体のバネ定数を小さく設定したならば低周波振動を十
分に減衰できない、などゴム弾性体のバネ定数の設定に
よって振動減衰能に多大な影響を及ぼすという問題があ
る。
ム弾性体のバネ定数の変化と減衰力の変化とが比例し、
振幅の大きい低周波振動を十分に減衰するようにゴム弾
性体のバネ定数を大きく設定したならば振幅の小さい高
周波振動には過大となって高周波振動を十分に減衰でき
ず、また逆に高周波振動を十分に減衰するようにゴム弾
性体のバネ定数を小さく設定したならば低周波振動を十
分に減衰できない、などゴム弾性体のバネ定数の設定に
よって振動減衰能に多大な影響を及ぼすという問題があ
る。
また、上述の問題を解決するために、エンジンと車体間
に介在させるゴム弾性体にこのゴム弾性体の相対変位に
より作用する液圧式減衰機構を内蔵させた流体入りエン
ジンマウント装置が例えば特公昭52-16554号公報等にて
知られている。
に介在させるゴム弾性体にこのゴム弾性体の相対変位に
より作用する液圧式減衰機構を内蔵させた流体入りエン
ジンマウント装置が例えば特公昭52-16554号公報等にて
知られている。
この流体入りエンジンマウント装置の一例を示すと第8
図ならびに第9図のとおりである。
図ならびに第9図のとおりである。
図において、aは車体側に固定される外筒であり、bは
エンジン側に固定される内筒である。該外内筒間には、
端部d1,d2に凹所c1,c2を有し、該両端部d1
・d2間に連続する外周面の径方向に対向する位置に管
状通路eによって相互に連結されている空所f1・f2
を有するゴムブロックgが挿入されており、該外筒aと
空所f1・f2によって画定された室h1・h2内に
は、作動流体iが充填されているとともに、該凹所c1
・c2は比較的に薄いウェップjによって室h1・h2
から隔離されている。
エンジン側に固定される内筒である。該外内筒間には、
端部d1,d2に凹所c1,c2を有し、該両端部d1
・d2間に連続する外周面の径方向に対向する位置に管
状通路eによって相互に連結されている空所f1・f2
を有するゴムブロックgが挿入されており、該外筒aと
空所f1・f2によって画定された室h1・h2内に
は、作動流体iが充填されているとともに、該凹所c1
・c2は比較的に薄いウェップjによって室h1・h2
から隔離されている。
上述した構成からなるマウント装置は、エンジンの振動
によりゴムブロックgが変形して室h1の容積を変化さ
せることにより、作動流体iが両室h1・h2間で管状
通路eを経て移動し、管状通路eのオリフィス作用によ
り前記エンジンの振動を減衰させるものである。
によりゴムブロックgが変形して室h1の容積を変化さ
せることにより、作動流体iが両室h1・h2間で管状
通路eを経て移動し、管状通路eのオリフィス作用によ
り前記エンジンの振動を減衰させるものである。
ところで、ゴムブロックgの径方向の変化(室h1・h
2の容積変化)の開始と同時に液圧式減衰機構が作用を
開始する従来のエンジンマウント装置においては、作動
流体iのオリフィス作用を得るのに複雑な機構が必要で
あり、よって製造工程も複雑となり、コスト的にも高価
なものとなる。また、ウェッブ平面にはゴムブロックの
変形時、引張力、圧縮力並びに剪断力が同一平面上に同
時に作用するため、各力の作用境界域に応力集中が発生
し、該応力集中(特に引張力と剪断力との応力作用境界
域での応力集中)によりゴムブロックに亀裂を生じるな
ど、ゴムブロックgの耐久性に問題があった。
2の容積変化)の開始と同時に液圧式減衰機構が作用を
開始する従来のエンジンマウント装置においては、作動
流体iのオリフィス作用を得るのに複雑な機構が必要で
あり、よって製造工程も複雑となり、コスト的にも高価
なものとなる。また、ウェッブ平面にはゴムブロックの
変形時、引張力、圧縮力並びに剪断力が同一平面上に同
時に作用するため、各力の作用境界域に応力集中が発生
し、該応力集中(特に引張力と剪断力との応力作用境界
域での応力集中)によりゴムブロックに亀裂を生じるな
ど、ゴムブロックgの耐久性に問題があった。
本考案は上述した従来技術の問題点を解決し、構造が簡
単で製造が容易であり、かつ耐久性の優れた自動車用エ
ンジンのマウント装置を得ることを目的とするものであ
る。
単で製造が容易であり、かつ耐久性の優れた自動車用エ
ンジンのマウント装置を得ることを目的とするものであ
る。
本考案によれば前記目的は、車体もしくはパワーユニッ
トのいずれか一方に固着される内筒と、車体もしくはパ
ワーユニットのいずれか他方に固着される外筒と、無負
荷状態において該内筒を外筒内に該外筒の軸心に対して
偏心させた位置に弾性支持するゴムブロックとから成
り、該内筒を外筒内に弾性支持するゴムブロックにはそ
の上方側に軸方向に貫通する空孔が形成されているとと
もにその下方側には径方向に向かいかつ円周方向に延設
された切込凹部と両端面に形成された凹部とで薄肉部が
形成されており、該ゴムブロックの下方側には該切込凹
部と内筒外周面と外筒内周面とで画定された室が形成さ
れており、該室内には高粘度粘性体と該内筒に固着され
た可動抵抗板がその板面を該切込凹部の壁面と相対向さ
せかつ両者の間にそれぞれ微小隙間を保持させて配され
ており、低周波振動によって内、外筒間に生ずる相対変
位を内筒に固着された可動抵抗板と切込凹部の壁面との
間に介在する高粘度粘性体の粘性剪断抵抗力によって吸
収し、当該低周波振動を減衰するようにした自動車用エ
ンジンのマウント装置によって達成される。
トのいずれか一方に固着される内筒と、車体もしくはパ
ワーユニットのいずれか他方に固着される外筒と、無負
荷状態において該内筒を外筒内に該外筒の軸心に対して
偏心させた位置に弾性支持するゴムブロックとから成
り、該内筒を外筒内に弾性支持するゴムブロックにはそ
の上方側に軸方向に貫通する空孔が形成されているとと
もにその下方側には径方向に向かいかつ円周方向に延設
された切込凹部と両端面に形成された凹部とで薄肉部が
形成されており、該ゴムブロックの下方側には該切込凹
部と内筒外周面と外筒内周面とで画定された室が形成さ
れており、該室内には高粘度粘性体と該内筒に固着され
た可動抵抗板がその板面を該切込凹部の壁面と相対向さ
せかつ両者の間にそれぞれ微小隙間を保持させて配され
ており、低周波振動によって内、外筒間に生ずる相対変
位を内筒に固着された可動抵抗板と切込凹部の壁面との
間に介在する高粘度粘性体の粘性剪断抵抗力によって吸
収し、当該低周波振動を減衰するようにした自動車用エ
ンジンのマウント装置によって達成される。
本考案に使用される抵抗板としては、例えばゴムブロッ
クの切込凹部内壁に微小隙間を保持して前記内筒外周面
に固定された可動抵抗板や該可動抵抗板と該可動抵抗板
の外壁および切込凹部の内壁に微小隙間を保持して固定
された固定抵抗板とを組合わせてなるものなどが使用さ
れ、また、室内に充填される高粘度粘性体としては1万
〜10万ポアズの粘度を有するもので、ポリオレフィン
系、ポリシロキサンなどが使用される。
クの切込凹部内壁に微小隙間を保持して前記内筒外周面
に固定された可動抵抗板や該可動抵抗板と該可動抵抗板
の外壁および切込凹部の内壁に微小隙間を保持して固定
された固定抵抗板とを組合わせてなるものなどが使用さ
れ、また、室内に充填される高粘度粘性体としては1万
〜10万ポアズの粘度を有するもので、ポリオレフィン
系、ポリシロキサンなどが使用される。
この高粘度粘性体は一定速度で運動したとき、その抵抗
力は振動数に依存し、高振動数での抵抗力は低振動数で
の抵抗力に対し、きわめて小さい値を示すという特性、
換言すれば、振幅(変位)の大きい低周波振動に対する
抵抗力は振幅の小さい高周波振動に対する抵抗力よりも
きわめて大きい値を示すという特性を有するものであ
る。
力は振動数に依存し、高振動数での抵抗力は低振動数で
の抵抗力に対し、きわめて小さい値を示すという特性、
換言すれば、振幅(変位)の大きい低周波振動に対する
抵抗力は振幅の小さい高周波振動に対する抵抗力よりも
きわめて大きい値を示すという特性を有するものであ
る。
上述した高粘度粘性体の特性は前述したエンジンマウン
ト装置に要求される特性に一致するものである。
ト装置に要求される特性に一致するものである。
また、ゴムブロックは引張力が作用しないように構成し
ているので、応力集中による亀裂の発生は皆無となり、
優れた耐久性を有するものである。
ているので、応力集中による亀裂の発生は皆無となり、
優れた耐久性を有するものである。
〔作用〕 エンジンマウント装置を2個用いて互いに斜め方向から
エンジン(パワーユニット)を車体上に支持する。
エンジン(パワーユニット)を車体上に支持する。
この状態で、エンジンあるいは車体に振幅の大きい低周
波振動が生じた場合、エンジンと車体、換言すれば内筒
と外筒との間に大きな相対変位が生じる。この相対変位
によってエンジンマウント装置を構成するゴムブロック
は剪断変形し、該ゴムブロックの変形に伴い内筒は移動
する。該内筒の移動により該内筒に固着された可動抵抗
板と該ゴムブロックの切込凹部壁面との間に相対変位を
生じ、該可動抵抗板と切込凹部壁面との間に介在する高
粘度粘性体に粘性剪断抵抗力が発生する。
波振動が生じた場合、エンジンと車体、換言すれば内筒
と外筒との間に大きな相対変位が生じる。この相対変位
によってエンジンマウント装置を構成するゴムブロック
は剪断変形し、該ゴムブロックの変形に伴い内筒は移動
する。該内筒の移動により該内筒に固着された可動抵抗
板と該ゴムブロックの切込凹部壁面との間に相対変位を
生じ、該可動抵抗板と切込凹部壁面との間に介在する高
粘度粘性体に粘性剪断抵抗力が発生する。
この高粘度粘性体に発生した粘性剪断抵抗力によって
内、外筒間の相対変位は吸収され、当該低周波振動は大
幅に減衰される。
内、外筒間の相対変位は吸収され、当該低周波振動は大
幅に減衰される。
また、エンジンに生ずる振幅の小さい高周波振動は設定
されたバネ定数を有するゴムブロックによって吸収され
る。
されたバネ定数を有するゴムブロックによって吸収され
る。
以下、本考案をその実施例を示す添付図面によって詳細
に説明する。
に説明する。
第1図乃至第4図は本考案のエンジンマウント装置の第
1実施例を示す。
1実施例を示す。
図において、1はエンジンマウント装置であり、該エン
ジンマウント装置1は車体側もしくはエンジン(パワー
ユニット)側のいずれか一方に固着される内筒2と車体
側もしくはエンジン(パワーユニット)側のいずれか他
方に固着される外筒3と無負荷状態において該内筒2を
外筒3内に該外筒3の軸心に対して偏心させた位置に弾
性支持するゴムブロック4とから構成されている。
ジンマウント装置1は車体側もしくはエンジン(パワー
ユニット)側のいずれか一方に固着される内筒2と車体
側もしくはエンジン(パワーユニット)側のいずれか他
方に固着される外筒3と無負荷状態において該内筒2を
外筒3内に該外筒3の軸心に対して偏心させた位置に弾
性支持するゴムブロック4とから構成されている。
該内筒2を外筒3内に弾性支持するゴムブロック4の上
方側には軸方向に貫通する空孔5が形成されており、該
ゴムブロック4の下方側には径方向に向かいかつ円周方
向に延設された切込凹部7と軸方向の両端面に凹所6、
6が形成されており、該切込凹部7と凹所6、6とで該
ゴムブロック4の下方に薄肉部13、13が形成されて
いる。
方側には軸方向に貫通する空孔5が形成されており、該
ゴムブロック4の下方側には径方向に向かいかつ円周方
向に延設された切込凹部7と軸方向の両端面に凹所6、
6が形成されており、該切込凹部7と凹所6、6とで該
ゴムブロック4の下方に薄肉部13、13が形成されて
いる。
該ゴムブロック4は内筒2の外周面と軸方向に分割され
た一対の外筒取付部材8、8の内周面に加硫接着されて
おり、該外筒取付部材8、8を外筒内周面に圧入固着す
ることにより、該ゴムブロック4内に切込凹部7と内筒
2外周面と外筒3内周面とで画定される室9が形成され
る。
た一対の外筒取付部材8、8の内周面に加硫接着されて
おり、該外筒取付部材8、8を外筒内周面に圧入固着す
ることにより、該ゴムブロック4内に切込凹部7と内筒
2外周面と外筒3内周面とで画定される室9が形成され
る。
該室9内には高粘度粘性体10が密封充填されていると
ともに内筒2の外周面に固着された可動抵抗板11がそ
の板面を該切込凹部7の壁面と相対向させ、かつ両者間
に微小隙間12、12を保持させて配されている。
ともに内筒2の外周面に固着された可動抵抗板11がそ
の板面を該切込凹部7の壁面と相対向させ、かつ両者間
に微小隙間12、12を保持させて配されている。
上述した構成からなるエンジンマウント装置1は、第1
図に示すように内筒2がその両端をパワーユニット側ブ
ラケット14に固定せしめられ、外筒3が車体側ブラケ
ット15に圧入固定される。
図に示すように内筒2がその両端をパワーユニット側ブ
ラケット14に固定せしめられ、外筒3が車体側ブラケ
ット15に圧入固定される。
しかして、この第1実施例では、エンジンに該エンジン
のローリングによって振幅の大きい低周波振動が生じた
場合、あるいは路面の凹凸などによって車体のサスペン
ションフレームに振幅の大きい低周波振動が生じた場
合、エンジンとサスペンションフレームとの間に大きな
A方向の相対変位が生ずる。
のローリングによって振幅の大きい低周波振動が生じた
場合、あるいは路面の凹凸などによって車体のサスペン
ションフレームに振幅の大きい低周波振動が生じた場
合、エンジンとサスペンションフレームとの間に大きな
A方向の相対変位が生ずる。
この相対変位によって、エンジンマウント装置1を構成
するゴムブロック4は剪断変形するととともに内筒2が
移動し、該内筒2の移動に伴い該内筒2に固着された可
動抵抗板11は該ゴムブロック4内に形成された室9内
を移動する。
するゴムブロック4は剪断変形するととともに内筒2が
移動し、該内筒2の移動に伴い該内筒2に固着された可
動抵抗板11は該ゴムブロック4内に形成された室9内
を移動する。
該移動抵抗板11の移動により、該移動抵抗板11と室
9、換言すれば該移動抵抗板11と切込凹部7の壁面と
の間に相対変位が生じ、該移動抵抗板11と切込凹部7
の壁面との間に介在する高粘度粘性体10に粘性剪断抵
抗力が発生する。この粘性剪断抵抗力によって該移動抵
抗板11と切込凹部7の壁面との間の相対変位は吸収さ
れ、エンジンに該エンジンのローリングによって生じた
低周波振動、あるいは路面の凹凸などによって車体のサ
スペンションフレームに生じた低周波振動は大幅に減衰
される。
9、換言すれば該移動抵抗板11と切込凹部7の壁面と
の間に相対変位が生じ、該移動抵抗板11と切込凹部7
の壁面との間に介在する高粘度粘性体10に粘性剪断抵
抗力が発生する。この粘性剪断抵抗力によって該移動抵
抗板11と切込凹部7の壁面との間の相対変位は吸収さ
れ、エンジンに該エンジンのローリングによって生じた
低周波振動、あるいは路面の凹凸などによって車体のサ
スペンションフレームに生じた低周波振動は大幅に減衰
される。
また、ゴムブロック4の剪断変形に伴い、室9内には内
圧が発生するが、当該内圧はゴムブロック4の薄肉部1
3の膨張により吸収される。
圧が発生するが、当該内圧はゴムブロック4の薄肉部1
3の膨張により吸収される。
この薄肉部13の膨張によるゴムブロック4への引張力
な発生は僅かであるので、応力集中がなく、優れた耐久
性が維持される。
な発生は僅かであるので、応力集中がなく、優れた耐久
性が維持される。
第5図および第6図に本考案の粘性抵抗発生部における
第2実施例を示す。
第2実施例を示す。
本実施例は前述した可動抵抗板11に加えて固定抵抗板
16・16を用いることにより、粘性剪断抵抗力を増大
させたもので、固定抵抗板16・16を前記内筒2に固
定された可動抵抗板11の両外壁および切込凹部7の内
壁に微小隙間12を保持するように外筒3に固着配置
し、該固定抵抗板16と可動抵抗板11の相対変位なら
びに固定抵抗板16と切込凹部7の相対変位によって発
生する粘性剪断抵抗力により振動を減衰するものであ
る。
16・16を用いることにより、粘性剪断抵抗力を増大
させたもので、固定抵抗板16・16を前記内筒2に固
定された可動抵抗板11の両外壁および切込凹部7の内
壁に微小隙間12を保持するように外筒3に固着配置
し、該固定抵抗板16と可動抵抗板11の相対変位なら
びに固定抵抗板16と切込凹部7の相対変位によって発
生する粘性剪断抵抗力により振動を減衰するものであ
る。
第7図に本考案の第3実施例を示す。
本実施例は前述した第2実施例の薄膜13の膨張による
引張力の発生を抑制するもので、荷重の無負荷状態では
該薄膜13を室9内側に凹ませた状態とし、荷重の負荷
状態では粘性体の内圧により外側に膨らむよう構成する
ことにより、薄膜13は該薄膜13の屈曲のみで引張力
の発生は皆無である。
引張力の発生を抑制するもので、荷重の無負荷状態では
該薄膜13を室9内側に凹ませた状態とし、荷重の負荷
状態では粘性体の内圧により外側に膨らむよう構成する
ことにより、薄膜13は該薄膜13の屈曲のみで引張力
の発生は皆無である。
本考案のエンジンマウント装置は叙上の構成と作用を有
するもので、以下の種々優れた効果を有する。
するもので、以下の種々優れた効果を有する。
エンジンあるいは車体に生ずる振幅の大きい低周波振
動は、室内に密封充填された高粘度粘性体の粘性剪断抵
抗力によって大幅に減衰されるので、当該振動の車体側
への伝達あるいはエンジン側への伝達が大幅に低下され
る。
動は、室内に密封充填された高粘度粘性体の粘性剪断抵
抗力によって大幅に減衰されるので、当該振動の車体側
への伝達あるいはエンジン側への伝達が大幅に低下され
る。
従来のオリフィス作用を利用したものに比べ、構造が
簡単で製造が容易である。
簡単で製造が容易である。
ゴムブロックは引張力が作用しないような構成とした
ので、ゴムブロックには剪断力のみ働き、よって、応力
集中がなく耐久性に優れる。
ので、ゴムブロックには剪断力のみ働き、よって、応力
集中がなく耐久性に優れる。
第1図は本考案のマウント装置が適応されたエンジンの
支持装置を示す図、第2図は本考案のマウント装置を示
す側面図、第3図は本考案の第1実施例を示す断面図、
第4図は第3図のI−I線による断面図、第5図は本考
案の第2実施例を示す断面図、第6図は第5図のII−II
線による断面図、第7図は本考案の第3実施例を示す断
面図、第8図は従来技術を示す断面図、第9図は従来技
術の一部断面を示す正面図である。 1…マウント装置、2…内筒、3…外筒 4…ゴムブロック、5…空孔、6…凹所 7…切込凹部、9…室、10…高粘度粘性体 11…可動抵抗板、12…微小隙間 13…薄肉部、16…固定抵抗板
支持装置を示す図、第2図は本考案のマウント装置を示
す側面図、第3図は本考案の第1実施例を示す断面図、
第4図は第3図のI−I線による断面図、第5図は本考
案の第2実施例を示す断面図、第6図は第5図のII−II
線による断面図、第7図は本考案の第3実施例を示す断
面図、第8図は従来技術を示す断面図、第9図は従来技
術の一部断面を示す正面図である。 1…マウント装置、2…内筒、3…外筒 4…ゴムブロック、5…空孔、6…凹所 7…切込凹部、9…室、10…高粘度粘性体 11…可動抵抗板、12…微小隙間 13…薄肉部、16…固定抵抗板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 持丸 昌己 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス工 業株式会社内 審査官 森林 克郎 (56)参考文献 実開 昭62−25348(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】車体もしくはパワーユニットのいずれか一
方に固着される内筒(2)と、車体もしくはパワーユニッ
トのいずれか他方に固着される外筒(3)と、無負荷状態
において該内筒(2)を外筒(3)内に該外筒(3)の軸心に対
して偏心させた位置に弾性支持するゴムブロック(4)と
から成り、該内筒(2)を外筒(3)内に弾性支持するゴムブ
ロック(4)にはその上方側に軸方向に貫通する空孔(5)が
形成されているとともにその下方側には径方向に向かい
かつ円周方向に延設された切込凹部(7)と両端面に形成
された凹部(6)、(6)とで薄肉部(13)、(13)が形成されて
おり、該ゴムブロック(4)の下方側には該切込凹部(7)と
内筒(2)外周面と外筒(3)内周面とで画定された室(9)が
形成されており、該室(9)内には高粘度粘性体(10)と該
内筒(2)に固着された可動抵抗板(11)がその板面を該切
込凹部(7)の壁面と相対向させかつ両者の間にそれぞれ
微小隙間(12)を保持させて配されており、低周波振動に
よって内、外筒(2)、(3)間に生ずる相対変位を内筒(2)
に固着された可動抵抗板(11)と切込凹部(7)の壁面との
間に介在する高粘度粘性体(10)の粘性剪断抵抗力によっ
て吸収し、当該低周波振動を減衰するようにしたことを
特徴とする自動車用エンジンのマウント装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988018421U JPH0633231Y2 (ja) | 1988-02-15 | 1988-02-15 | 自動車用エンジンのマウント装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988018421U JPH0633231Y2 (ja) | 1988-02-15 | 1988-02-15 | 自動車用エンジンのマウント装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01122535U JPH01122535U (ja) | 1989-08-21 |
JPH0633231Y2 true JPH0633231Y2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=31233056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988018421U Expired - Lifetime JPH0633231Y2 (ja) | 1988-02-15 | 1988-02-15 | 自動車用エンジンのマウント装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0633231Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6225348U (ja) * | 1985-07-31 | 1987-02-16 |
-
1988
- 1988-02-15 JP JP1988018421U patent/JPH0633231Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01122535U (ja) | 1989-08-21 |
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