JP2597075Y2 - 液体封入ブッシュ - Google Patents

液体封入ブッシュ

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JP2597075Y2
JP2597075Y2 JP1993021115U JP2111593U JP2597075Y2 JP 2597075 Y2 JP2597075 Y2 JP 2597075Y2 JP 1993021115 U JP1993021115 U JP 1993021115U JP 2111593 U JP2111593 U JP 2111593U JP 2597075 Y2 JP2597075 Y2 JP 2597075Y2
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liquid chamber
legs
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vulcanized molded
outer cylinder
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JP1993021115U
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JPH0680040U (ja
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二又久夫
成田信彦
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エヌ・オー・ケー・メグラスティック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は自動車のエンジン等の
振動体を防振支持するブッシュに関し、特に、内部に液
体を封入した液体封入ブッシュに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、自動車のエンジン
等の振動体を防振支持するブッシュとしては種々のもの
が考案されており、例えば、特開平3−121327号
公報に開示されているようなものが既に知られている。
【0003】すなわち、このブッシュは、内部に液体を
封入したいわゆる液体封入型のブッシュ(液体封入式筒
型マウント装置)であって、低周波域の振動に対しては
オリフィスによる液柱共振作用を利用し、高周波域の振
動に対してはサブダイアフラムを利用することにより、
低周波から高周波までの広範囲の振動を減衰するように
なっている。
【0004】しかしながら、上記のような液体封入型の
ブッシュにあっては、複数のオリフィス、サブダイアフ
ラム等を設けることによって広範囲の振動に対応してい
るため、どうしても構成部品の数が多くなってしまうと
ともに、全体の構造も複雑化してしまい、製造コストが
高くなってしまうという問題点があった。
【0005】この考案は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、振動に対する減衰性を
損なうことなく、構成部品の数を少なくすることができ
るとともに、全体の構造も簡素化することのできる安価
で防振性に優れる液体封入ブッシュを提供することを目
的とするものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの考案は、内筒の外周面にゴム状弾性材を加
硫成形して、内筒を中心として径方向に八の字状に延出
する脚部と、脚部の上面側の端部間を脚部の上面との間
に所定の間隙を形成した状態で一体に連結する上半部
と、脚部の下面側の端部間を脚部の下面との間に所定の
間隙を形成した状態で一体に連結する下半部と、前記下
半部の前記間隙と反対側の面に一体に形成されるととも
に、内部にマスが埋設される径方向外方に突出するスト
ッパー部とからなる加硫成形体を形成するとともに、加
硫成形体の外周面に外筒を嵌合して、加硫成形体の脚部
の下面と外筒との間で入力する振動に応じて容積を変化
させる主液室を、加硫成形体の脚部の上面と外筒との間
で前記主液室にオリフィスを介して連通する容積変化可
能な副液室をそれぞれ形成し、前記主液室内に前記スト
ッパー部を径方向に変位可能に位置させた手段を採用し
たものである。
【0007】
【作用】この考案は上記のような手段を採用したことに
より、低周波域の振動に対してはオリフィスによる液柱
共振作用を利用することにより高減衰が得られ、中・高
周波域の振動に対してはストッパー部に埋設したマスを
慣性質量として作用させることにより主液室の液圧を変
化させることができて、低動ばねが得られることにな
る。
【0008】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例について
説明する。図1および図2には、この考案による液体封
入ブッシュの一実施例が示されていて、図1は平面図、
図2は図1に示すもののA−A線断面図である。
【0009】すなわち、この実施例に示す液体封入ブッ
シュは、内筒1の外周面にゴム状弾性材を所望の形状に
加硫成形して、所望の形状の加硫成形体3を形成すると
ともに、この加硫成形体3の外周側に外筒17を嵌合し
て、加硫成形体3と外筒17との間に入力する振動によ
って容積を変化させる主液室15と、この主液室15に
オリフィス16を介して連通する容積変化可能な副液室
14を形成して、各液室15、14内に水・油等の非圧
縮性の液体を封入して構成したものである。
【0010】前記内筒1は、断面が略長円形状をなすと
ともに、断面中心に対して偏心した位置に軸線方向に貫
通する取付け用の孔2が穿設され、この取付け用の孔2
を介して自動車のエンジン等の振動体に取り付けられる
ようになっている。
【0011】前記加硫成形体3は、内筒1を中心として
径方向外方に八の字状に延出するとともに、外筒17を
装着した際に内筒1と外筒17との間を弾性支持する脚
部4、4と、この脚部4、4の上面側の周方向の端部間
を脚部4、4上面との間に所定の間隙を形成した状態で
一体に連結する上半部5と、脚部4、4の下面側の周方
向端部間を脚部4、4下面との間に所定の間隙を形成し
た状態で一体に連結する下半部8とから構成されてい
る。
【0012】前記上半部5の脚部4、4と反対側の面は
適宜の深さの窪み部6となっていて、この窪み部6によ
って後述する副液室14が形成されるとともに、この窪
み部6の底面中央部には径方向外方に突出する適宜の高
さのストッパー部7が一体に形成されている。
【0013】前記下半部8の脚部4、4と反対側の面は
適宜の深さの窪み部9となっていて、この窪み部9によ
って後述する主液室15が形成されるとともに、この窪
み部9の底面中央部には径方向外方に突出するストッパ
ー部10が一体に形成され、さらに、このストッパー部
10には適宜の質量のマス11が埋設されている。
【0014】前記加硫成形体3の外周面のうちの軸線方
向の一端部には、断面が略L字形状で環状をなす補強部
材12が埋設されていて、この補強部材12により、加
硫成形体3の外周面上に前記上半部5の窪み部6と前記
下半部8の窪み部9との間を連通する溝部13が形成さ
れるようになっている。
【0015】そして、上記のように構成した加硫成形体
3を液中に位置し、その外周面に外筒17を嵌合して両
端部をかしめ付けることにより、加硫成形体3の上半部
5の窪み部6と外筒17との間で液体を封入した副液室
14が、下半部8の窪み部9と外筒17との間で液体を
封入した主液室15がそれぞれ形成され、これら液室1
4、15間は前記溝部13と外筒17との間で形成され
るオリフィス16を介して互いに連通されるようになっ
ている。
【0016】次に、前記に示すものの作用について説明
する。まず、上記のように構成した液体封入ブッシュの
内筒1を中心部の取付け用の孔2を介して図示しない自
動車のエンジン等の振動体に連結し、外筒17を図示し
ないブラケット等を介して図示しない車体側に連結して
エンジンを作動させると、エンジンからの振動が内筒1
を介して加硫成形体3の脚部4、4に入力する。
【0017】ここで、入力する振動が低周波域の振動
(10HZ 前後の振動)である場合には、その振動によ
って内筒1と外筒17との間を支持している脚部4、4
が弾性変形するとともに、この脚部4、4の弾性変形に
応じて主液室15が容積を変化させ、この主液室15の
容積の変化がオリフィス16を介して副液室14側に伝
達され、副液室14が容積を変化させる。このような脚
部4、4の弾性変形と主・副液室15、14の容積の変
化により、入力する振動が減衰されることになる。な
お、この周波数域においては、オリフィス16内を液体
が自由に移動するため、主・副液室15、14における
液圧の上昇はなく、動ばねは加硫成形体3の脚部4、4
のばねとほぼ等しくなっている。
【0018】一方、10HZ 付近のショック振動が入力
した場合には、前述したような脚部4、4の弾性変形、
主・副液室15、14の容積変化だけでは吸収しきれな
いため、主液室15と副液室14との間を連通している
オリフィス16の液柱共振を利用し、この液柱共振作用
により入力する振動に対して高減衰が得られることにな
る(図3参照)。
【0019】また、中周波から高周波域(25〜500
Z )においては、前記オリフィス16を介しての主液
室15と副液室14との間での液体の移動がなくなるた
め、エンジンから入力する振動によって主液室15の内
圧が高まり、この内圧の上昇によって伝達される荷重の
分が脚部4、4のばねに加えられ、全体の動ばねが上昇
することになる。しかし、この場合、主液室15を構成
しているストッパー部10が主液室15の内圧の変化に
追従して変位し、このときストッパー部10に埋設され
ているマス11が慣性質量として作用することにより、
主液室15の内圧の変化が吸収され、全体の動ばねが下
がることになる。
【0020】なお、この実施例においては、前記ストッ
パー部10の共振周波数を25HZ付近(アイドル回転
域)に合わせるようにマス11の質量を調整したが(図
4参照)、図中点線で示すように、150HZ 付近に合
わせるようにマス11の質量を調整してもよいものであ
り、要は、用途に応じてマス11の共振周波数を所望の
値に設定すればよいものである。
【0021】上記のようにこの実施例による液体封入ブ
ッシュにあっては、加硫成形体3の外周面に外筒17を
嵌合して、加硫成形体3と外筒17との間でオリフィス
16を介して互いに連通する主液室15と副液室14を
形成するとともに、主液室15に面する部位の加硫成形
体3にストッパー部10を設けて、その内部にマス11
を埋設しただけの簡単な構造のものであるので、構成部
品の点数を少なくすることができるとともに、全体の構
造を簡素化することができることになり、これにより、
製造コストを大幅に低減させることができることにな
る。
【0022】また、低周波域の振動に対してはオリフィ
ス16による液柱共振を利用することにより高減衰が得
られ、中・高周波域の振動に対してはストッパー部10
に埋設したマス11を慣性質量として利用することによ
り、低動ばねが得られるので、前述したように全体の構
造を簡素化しても、振動に対する減衰性が損なわれるこ
とがなく、低周波から高周波までの広範囲における振動
に対して優れた減衰効果を発揮できることになる。
【0023】さらに、過大な入力があった場合、加硫成
形体3に設けたストッパー部10が外筒17側に当接す
ることにより加硫成形体3の変形を制限することができ
るので、加硫成形体3の破損を防止でき、これにより、
耐久性を著しく向上させることができることになる。
【0024】そして、ストッパー部10のマス11を利
用することにより動ばねを下げるように構成したので、
加硫成形体3を硬くすることができることになり、これ
により、全体の強度を高めることができることになる。
【0025】
【考案の効果】この考案は前記のように構成したことに
より、内筒の外周面にゴム状弾性材を加硫成形すること
により、内筒の外周面に脚部と上半部と下半部とマスを
埋設したストッパー部とからなる加硫成形体を一体に形
成することができるとともに、この加硫成形体の外周面
に外筒を嵌合することにより、加硫成形体の脚部の下面
と外筒との間で入力する振動に応じて容積を変化させる
主液室を、加硫成形体の脚部の上面と外筒との間で主液
室にオリフィスを介して連通する容積変化可能な副液室
をそれぞれ形成することができることになる。したがっ
て、構成部品の数を少なくすることができるとともに、
全体の構造を簡素化することができることになり、加工
・組立てに要する手間を大幅に削減することができ、製
造コストを大幅に低減させることができることになる。
また、このように全体の構造を簡素化しても、低周波域
の振動に対しては、オリフィスによる液柱共振を利用
きるので高減衰が得られ、中・高周波域の振動に対して
ストッパー部に埋設したマスが慣性質量として十分
に機能して主液室の液圧を変化させることになるので
低ばねが得られることになって振動に対する減衰性が損
なわれるようなことはなく、広範囲の振動に対して優れ
た減衰効果を発揮することできることになる。さら
に、過大な入力があった場合にストッパー部によって
加硫成形体の変形が制限されることになるので、加硫成
形体の破損等を防止でき、耐久性を大幅に高めること
できることになる。そして、ストッパー部に埋設したマ
スの作用により動ばねを下げることできるので、加硫
成形体を硬くしても十分な減衰効果が得られることにな
り、これにより、全体の強度を大幅に高めることでき
ることになる等の優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による液体封入ブッシュの一実施例を
示した平面図である。
【図2】図1に示すもののA−A線断面図である。
【図3】図1に示すものの低周波域における高減衰特性
を示した説明図である。
【図4】図1に示すものの中・高周波域における低動ば
ね特性を示した説明図である。
【符号の説明】
1……内筒 2……取付け用の孔 3……加硫成形体 4……脚部 5……上半部 6、9……窪み部 7、10……ストッパー部 8……下半部 11……マス 12……補強部材 13……溝部 14……副液室 15……主液室 16……オリフィス 17……外筒
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−3340(JP,A) 特開 昭62−261730(JP,A) 特開 平1−158242(JP,A) 実開 平3−17442(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 13/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒(1)の外周面にゴム状弾性材を加
    硫成形して、内筒(1)を中心として径方向に八の字状
    に延出する脚部(4、4)と、脚部(4、4)の上面側
    の端部間を脚部(4、4)の上面との間に所定の間隙を
    形成した状態で一体に連結する上半部(5)と、脚部
    (4、4)の下面側の端部間を脚部(4、4)の下面と
    の間に所定の間隙を形成した状態で一体に連結する下半
    部(8)と、前記下半部(8)の前記間隙と反対側の面
    に一体に形成されるとともに、内部にマス(11)が埋
    設される径方向外方に突出するストッパー部(10)と
    からなる加硫成形体(3)を形成するとともに、加硫成
    形体(3)の外周面に外筒(17)を嵌合して、加硫成
    形体(3)の脚部(4、4)の下面と外筒(17)との
    間で入力する振動に応じて容積を変化させる主液室(1
    5)を、加硫成形体(3)の脚部(4、4)の上面と外
    筒(17)との間で前記主液室(15)にオリフィス
    (16)を介して連通する容積変化可能な副液室(1
    4)をそれぞれ形成し、前記主液室(15)内に前記ス
    トッパー部(10)を径方向に変位可能に位置させた
    とを特徴とする液体封入ブッシュ。
JP1993021115U 1993-04-22 1993-04-22 液体封入ブッシュ Expired - Lifetime JP2597075Y2 (ja)

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JPH0680040U JPH0680040U (ja) 1994-11-08
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