JPH0633176A - 電解コンデンサ用アルミニウム箔 - Google Patents
電解コンデンサ用アルミニウム箔Info
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- JPH0633176A JPH0633176A JP4212200A JP21220092A JPH0633176A JP H0633176 A JPH0633176 A JP H0633176A JP 4212200 A JP4212200 A JP 4212200A JP 21220092 A JP21220092 A JP 21220092A JP H0633176 A JPH0633176 A JP H0633176A
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Abstract
Fe60ppm以下およびB3〜20ppmを含み、a
t%B/(at%Ti+at%V)の比が5以上25未
満で、Al純度が99.96%以上である。Cu+1/
3Zn+3Gaの量を50〜150ppmとするとさら
に好ましい。 【効果】 使用電圧が低い領域での静電特性が特に優れ
た電解コンデンサ用アルミニウム箔が得られる。
Description
ミニウム箔、特に化成電圧の低い低電圧電解コンデンサ
用として好適なアルミニウム箔に関する。
において、箔中の不純物元素と静電容量等の電解箔特性
との関係については種々検討されており、不純物として
のTi含有量が微量、例えば5ppm以下であれば、電
解箔特性に悪影響を及ぼすと考えられていた鉄、珪素、
銅などの不純物元素が箔中に少量存在しても電解箔特性
が低下しないことはよく知られている。また、Tiが5
ppmより多く存在していても、箔中に所定量のBを添
加共存させることにより、不純物元素の電解箔特性に及
ぼす悪影響を防止し得ることも公知である(特開昭53-1
07657 号公報) 。さらに、Ti含有量の許容限界を極微
量に抑えた上でBを添加することにより一層電解容量の
増大効果を得たもの(特公昭62-8492 号公報) やFe,
Si,Mg,Mn,Cu,Zn,Niの許容範囲を限定
したアルミニウム陽極箔も開発されている(特開昭62-1
81416 号公報) 。
電解コンデンサ用アルミニウム箔を基礎として、アルミ
ニウム中の不純物と電解箔特性との関係をさらに検討す
るために、従来検討されているTi,BおよびFe,S
i,Cu,Znなどの元素以外にアルミニウム地金中に
不可避的に含まれるVおよびGaに着目し、これら元素
の相互作用について究明した結果として開発されたもの
であり、その目的は、特に使用電圧が低い領域において
安定して優れた特性を有する電解コンデンサ用アルミニ
ウム箔を提供することにある。
めの本発明による電解コンデンサ用アルミニウム箔は、
Cu5〜60ppm、Si60ppm以下、Fe60p
pm以下およびB3〜20ppmを含み、at%B/
(at%Ti+at%V)の比が5以上25未満であ
り、Alの純度が99.96%以上であることを発明構
成上の特徴とし、さらに、(Cu+1/3Zn+3G
a)量を50〜150ppmとすることを好ましい態様
とする。
学的にエッチングを施されて使用されるが、エッチング
の手法は使用電圧領域により異なり、低電圧で使用され
る場合には微細で密なピットが得られるエッチング条件
を選択する必要があるため、一般には交流エッチングが
多用されている。交流エッチングでは、アノ−ド半サイ
クル時にエッチピットが形成され次のカソ−ド半サイク
ルでピットの内壁に皮膜が生成される。さらに次のアノ
−ド半サイクル時には皮膜の欠陥部が起点となって新し
いエッチピットができ、このような過程を繰り返して次
々とエッチピットが形成される。
ことが重要であり、エッチピットの分散間隔が狭過ぎる
とピット同志が合体して有効な表面積の増大が得られ
ず、分散間隔が広過ぎても体積当たりのピット数が減少
し好ましくない。エッチピットの分散度は交流エッチン
グにおける前記カソ−ド半サイクル時に形成される皮膜
の欠陥量により決定される。従って、皮膜の欠陥量を所
定の限界範囲内に制御することができれば表面積の拡大
効果を確実に得ることができる。欠陥量が多過ぎるとエ
ッチピットの分散間隔が狭くなり、欠陥量が少な過ぎる
とピットの間隔が広くなっていずれも表面積の拡大効果
が不十分となる。
響されるが、材料の成分や組織によっても左右される。
本発明は、交流エッチングにおける皮膜の欠陥量を所定
の範囲内とするためのアルミニウム材料中の不純物限界
をこれら不純物の相互作用をも検討して総合的に決定し
たものである。
ppm未満では皮膜が不安定となり易く、60ppmを
越えるとアルミニウム箔の自己腐食作用が強くなり、エ
ッチング液中で溶解し易くなる。Si,Feは含有量が
多くなり過ぎるとエッチング液との反応が激しくなりア
ルミニウム箔が溶解してしまうおそれがあるから、それ
ぞれ60ppmが限度である。TiおよびVは皮膜の欠
陥を多くする効果を有し、Bはその効果を弱める元素で
ある。Bは、TiおよびVとTiB2 、VB2 の化合物
を形成するから、これらの元素が原子数でB/(Ti+
V)=2となれば全量化合物となる。実験検討の結果、
原子%(at%)でB/(Ti+V)の比を5〜25、
好ましくは8〜16にした場合、交流エッチングのカソ
−ド半サイクル時に形成される皮膜の欠陥量が最適とな
る。B量が多過ぎるとエッチング後のアルミニウム箔の
表面に筋状の欠陥が生じる。従って、B量の上限はwt
%では20ppm,at%ではB/(Ti+V)の比で
25とする。
場合、交流エッチングにおいてアノ−ド半サイクル時皮
膜欠陥を起点としてエッチピットを形成するのに効果を
もつ元素である。重量%(wt%)でCu+1/3Zn
+3Gaが総計50〜150ppmの範囲で最適量のピ
ットが形成される。50ppm未満ではエッチピットの
形成が十分でなく、150ppmを越えると箔材の自己
腐食が強くなりエッチング液中で溶解するおそれがあ
る。Al純度は純度が低くなるとエッチング液との反応
が生じ易くなるから、不純物量との関連も考慮して9
9.96%以上、好ましくは99.97%以上とする。
作用により交流エッチングにおけるカソ−ド半サイクル
時形成される皮膜に生じる欠陥の量を所定限界範囲内に
制御し、Zn,Ga,およびCuの組み合わせに基づく
相互効果によりアノ−ド半サイクル時エッチピットを適
量形成して、アルミニウム箔表面の表面積を効果的に増
大させ、電解箔特性を向上させる。
明する。 実施例1 表1に示す組成のアルミニウムを連続鋳造により鋳造
後、常法により均質化処理、熱間圧延、および冷間圧延
して100 μm の箔材とし、300 ℃で2 時間、アルゴン雰
囲気中において最終焼鈍した。得られたアルミニウム箔
材を、5 mol/lHClと0.05mol/lH2 SO4
からなる40℃の水溶液中で、25HZ の交流を用い100 c
/cm2 の電解エッチングを行った後、1 mol/lア
ジピン酸アンモニウム水溶液中で20Vに化成し、同溶液
中で静電容量を測定した。結果は表2に示すようにいず
れも高い値が得られた。
し100 μの焼鈍箔とした。表3中本発明の条件を外れて
いる項目には下線を付した。得られた箔材について実施
例1と同じ方法により静電容量を測定した。結果を表4
に示す。
子%の比が本発明の範囲より小さいNo.1およびN
o.2の箔、および当該比が大き過ぎるNo.3は静電
容量が劣る。B量が20ppmを越えるNo.4は皮膜
の欠陥形成が弱まるため表面積増大効果が得られず静電
容量が低い。さらにNo.3,No.4にはエッチング
後の表面に筋状の欠陥が生じた。Cu+1/3Zn+3
Gaの量が所定範囲より小さいNo.5,所定範囲を越
えるNo.6はエッチング処理におけるピットの形成が
不適当なためいずれも静電容量が低い。Cu量が所定範
囲を外れるNo.7,No.8も適量のピットの形成が
なく特性が劣っている。
用電圧が低い領域において安定して優れた静電特性を有
する電解コンデンサ用アルミニウム箔が提供される。
Claims (2)
- 【請求項1】 Cu5〜60ppm,Si60ppm以
下、Fe60ppm以下およびB3〜20ppmを含
み、at%B/(at%Ti+at%V)の比が5以上
25未満であり、Alの純度が99.96%以上である
ことを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム箔。 - 【請求項2】 (Cu+1/3Zn+3Ga)量が50
〜150ppmであることを特徴とする請求項1記載の
電解コンデンサ用アルミニウム箔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4212200A JP2671082B2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4212200A JP2671082B2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0633176A true JPH0633176A (ja) | 1994-02-08 |
JP2671082B2 JP2671082B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=16618582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4212200A Expired - Fee Related JP2671082B2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671082B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004250775A (ja) * | 2002-12-27 | 2004-09-09 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材およびその製造方法並びに電解コンデンサ |
JP2007146269A (ja) * | 2004-12-21 | 2007-06-14 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材及びアルミニウム電解コンデンサ |
JP2012144809A (ja) * | 2005-05-31 | 2012-08-02 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材及びアルミニウム電解コンデンサ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53125920A (en) * | 1977-04-11 | 1978-11-02 | Mitsubishi Keikinzoku Kogyo | Aluminum anode foil for electrolytic capacitor |
JPH01104743A (ja) * | 1987-10-14 | 1989-04-21 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | 電解コンデンサー陽極用アルミニウム合金箔 |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP4212200A patent/JP2671082B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS53125920A (en) * | 1977-04-11 | 1978-11-02 | Mitsubishi Keikinzoku Kogyo | Aluminum anode foil for electrolytic capacitor |
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JP2012144809A (ja) * | 2005-05-31 | 2012-08-02 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材及びアルミニウム電解コンデンサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2671082B2 (ja) | 1997-10-29 |
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