JPH06331622A - 伝熱管のクリープ損傷評価法 - Google Patents

伝熱管のクリープ損傷評価法

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JPH06331622A
JPH06331622A JP5138886A JP13888693A JPH06331622A JP H06331622 A JPH06331622 A JP H06331622A JP 5138886 A JP5138886 A JP 5138886A JP 13888693 A JP13888693 A JP 13888693A JP H06331622 A JPH06331622 A JP H06331622A
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creep
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creep damage
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝熱管の使用条件や環境変化を考慮したクリ
ープ損傷を評価でき、余寿命まで求めることができる伝
熱管のクリープ損傷評価法を提供すること。 【構成】 高温高圧環境下で使用される伝熱管の外表面
の酸化スケール生成による温度上昇や、内表面の水蒸気
酸化スケールによる温度上昇を模式的に求め、予め求め
た高温酸化スケール生成による減肉量の関係と水蒸気酸
化スケール生成厚さの関係から、被評価伝熱管の使用温
度、圧力、収熱率、スケールの熱伝導率、伝熱管外径及
び肉厚などを用いて、単位使用時間ごとの減肉量および
スケール厚さ変化を考慮した伝熱管の応力を求める。一
方、予め求めた酸化の影響を除いたクリープ破断曲線か
ら、演算による温度・応力に対するクリープ破断時間を
得て、クリープ損傷比を求めることを繰り返し、これら
のクリープ損傷比の積算が1になるクリープ寿命までの
時間を求めて余寿命を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、伝熱管のクリープ損
傷評価法に関し、使用条件や使用環境の変化を考慮した
クリープ損傷を評価できるとともに、余寿命まで求める
ことができるようにしたのものであり、特に、ボイラの
伝熱管に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】伝熱管のクリープ損傷を評価しなければ
ならない場合の一つに高温環境や高温高圧環境下で使用
される火力発電設備のボイラの伝熱管(過熱器管や再熱
器管など)があり、このような環境下で過熱器管や再熱
器管などを長期間使用すると、クリープ損傷やクリープ
疲労損傷などの経年劣化損傷が生じる。
【0003】通常、ボイラ耐熱部材の多くはASMEの設計
基準に準じた10万時間クリープ強度を中心とした許容
応力で設計されているが、この許容応力には、安全係数
が含まれている。
【0004】このためボイラ等の伝熱管を長期間安全に
使用するためや設計寿命を越えて使用するためには、こ
れまでに受けたクリープ損傷を評価する必要があり、こ
れによって寿命や余寿命を予測する必要がある。
【0005】特に、高度成長期に建設され、運転時間が
10万時間を越えて老朽化が進んでいる火力発電設備
を、近年の電力需要の高まりや新規発電設備の立地困難
のために、その寿命を延伸して電力の安定供給を図ろう
とする場合には、設計上の耐用年数を越えており、設計
上の安全係数を消費しているので、健全に使用するため
には、一層損傷評価や余寿命評価が重要となる。
【0006】従来、ボイラの伝熱管の損傷評価は、実機
から抜き取った管で試験片を作り、実験室で加速試験を
行って推定することが行われていた。しかし、この方法
では、実機の使用条件下での損傷が小さいので、得られ
る損傷量がクリープデータのばらつきの範囲に入り正確
な損傷評価ができない。
【0007】そこで、このような破壊試験法を補う方法
として、この発明の発明者らによって金属の微視的組織
を観察することで、クリープ損傷を評価する方法を提案
(特願平3−166504号)しており、金属の微視的
組織を透過電子顕微鏡で観察し、クリープ損傷によって
転位構造、サブバウンダリ、サブグレイン等が発生する
ことを利用して低損傷域でもクリープ損傷を評価するこ
とができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の実機
から採取した試験片を用いる破壊試験法や微視的組織の
透過電子顕微鏡による観察法では、現状のクリープ損傷
が評価できるに過ぎず、正確な余寿命の評価ができない
という問題がある。
【0009】すなわち、伝熱管は使用時間の増大ととも
に腐蝕による減肉を生じ、これによってフープ応力が上
昇すること、また、伝熱管の内面に水蒸気酸化スケール
が成長するため、これによる熱伝導特性の低下から伝熱
管の管壁温度が上昇すること、さらに、伝熱管外面の酸
化スケールも厚さが薄い場合には温度上昇は問題となら
ないが、厚くなると温度上昇量が多くなり、これによる
スケール生成量も増加して相乗的に損傷が増加すること
から、これらを考慮しなければ正確な余寿命の評価がで
きないのである。
【0010】したがって、伝熱管の余寿命を正確に評価
するためには、累積クリープ損傷評価以外に、伝熱管内
外面の腐蝕量の評価、酸化スケール付着による管壁温度
上昇量の評価が重要であるが、個々にクリープ損傷と腐
蝕量との関係やクリープ損傷と水蒸気スケールの厚さと
の関係は報告されているものの、これまでのクリープ損
傷評価法では、使用時間や使用環境によって変化するこ
れらの項目まで総合的に評価することは行われていず、
現在までの使用時間tと現状の損傷度x%から余寿命を
比例的に推定(t÷x%)しているのが現状である。
【0011】この発明はかかるクリープ損傷評価法の現
状に鑑みてなされたもので、伝熱管の使用条件や使用環
境の変化を考慮したクリープ損傷を評価できるととも
に、余寿命まで求めることができる伝熱管のクリープ損
傷評価法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の請求項1記載の伝熱管のクリープ損傷評
価法は、予めクリープ損傷に応じた高温酸化スケール生
成による減肉量の関係と水蒸気酸化スケール生成厚さの
関係を求めておき、被評価伝熱管の使用温度、圧力、収
熱率、スケールの熱伝導率、伝熱管外径及び肉厚などを
用いて、単位使用時間ごとの減肉量およびスケール厚さ
変化を考慮した伝熱管の応力を求める一方、予めクリー
プ損傷に応じて酸化の影響を除いたクリープ破断曲線を
求めておき、前記温度応力に対するクリープ破断時間を
得て、各単位使用時間のクリープ損傷比を求めることを
繰り返し、このクリープ損傷比が1になるクリープ寿命
まで積算してクリープ寿命を評価するようにしたことを
特徴とするものである。
【0013】また、この発明の請求項2記載の伝熱管の
クリープ損傷評価法は、請求項1における減肉量および
スケール厚さ変化を考慮した伝熱管の応力を求める場合
に、実使用時間や伝熱管外径および肉厚などの実測値を
用い、この実使用時間までの実クリープ損傷比を求め、
設計初期値に対して求めたこの実使用時間までの初期ク
リープ損傷比と比較し、初期クリープ損傷比が実クリー
プ損傷比と一致する修正係数を求め、この修正係数を用
いて前記設計初期値に対するクリープ寿命から実測した
伝熱管の余寿命を評価するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0014】
【作用】この発明の請求項1記載の伝熱管のクリープ損
傷評価法によれば、高温高圧環境下で使用される伝熱管
では、伝熱管の外表面に酸化スケールが生成されるとと
もに減肉が生じる一方、内表面に水蒸気酸化スケールが
生成されることから、伝熱管全体では、蒸気条件を常に
一定とすると、伝熱管の平均温度が上昇するとともに、
管壁の肉厚も減少することになることから、予めクリー
プ損傷に応じた高温酸化スケール生成による減肉量の関
係と水蒸気酸化スケール生成厚さの関係を求めておき、
被評価伝熱管の使用温度、圧力、収熱率、スケールの熱
伝導率、伝熱管外径及び肉厚などを用いて、単位使用時
間ごとの減肉量およびスケール厚さ変化を考慮した伝熱
管の応力を求めるようにする。
【0015】一方、予めクリープ損傷に応じて酸化の影
響を除いたクリープ破断曲線を求めておき、前記演算結
果に基づく温度・応力に対するクリープ破断時間を得る
ようにして、この単位使用時間のクリープ損傷比を求め
る。そして、各単位時間ごとに同様にしてクリープ損傷
比を求めることを繰り返し、これらのクリープ損傷比の
積算が1になるクリープ寿命までの時間を求めて余寿命
を評価する。これにより、実際の使用条件および使用状
態の伝熱管の温度上昇変化を考慮したクリープ損傷の評
価ができるようになり、使用時間の経過によって変化す
る要素を含んだ余寿命を求めることができるようになっ
た。
【0016】また、請求項2記載の伝熱管のクリープ損
傷評価法によれば、請求項1の評価法によって設計初期
値に対するクリープ寿命を求めておき、これを実測した
伝熱管に基づいて求めた実クリープ損傷比と比較してこ
れらが一致する修正係数を求めるようにしており、この
修正係数を用いることで、使用時間の経過の影響と設計
初期値の設定条件の誤差を修正したクリープ余寿命を求
めることが簡単にできるようになる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照しな
がら詳細に説明する。この発明の伝熱管のクリープ損傷
評価法では、伝熱管の実際の使用状態での損傷形態をモ
デル化し、これに基づいてクリープ損傷を評価しようと
しており、ここでは、ボイラの伝熱管を例に図1に示す
フローチャートにより説明する。
【0018】(A) 使用状態における伝熱管の損傷の
モデル化 図2はボイラの伝熱管の初期状態および使用状態の横断
面を模式的に示したものであり、初期状態の伝熱管の外
径がr1 、内径がr2 であり、肉厚が(r1 −r2 )で
ある。この伝熱管はボイラの運転にともなって使用状態
になると、伝熱管の外面に燃焼加熱による高温酸化スケ
ールが生成するとともに、伝熱管の内面に水蒸気酸化ス
ケールが生成する。これら伝熱管の外面および内面のス
ケールは、それぞれ2層になる。
【0019】外面の酸化スケールは、ボイラの伝熱管と
して通常用いられているクロム−モリブデン鋼では、金
属面側の内層にクロム量の多い緻密な酸化スケールが、
外層に鉄の量の多い酸化スケールがそれぞれ生成され、
2層の境界付近が元の金属外表面に相当しており、この
使用状態でのスケール外径をr3 、金属部分の外径をr
4 とする。
【0020】また、内面の2層の水蒸気酸化スケールは
緻密であり、使用中ほとんど剥離せず、2層の境界がほ
ぼ元の金属内表面に相当しており、この使用状態での金
属部分の内径をr5 、スケールの内径をr6 とする。こ
れらから、使用状態での伝熱管の肉厚は(r4 −r5 )
となる。
【0021】伝熱管にこのような減肉が生じるため、伝
熱管の内圧が同じでもフープ応力が上昇することにな
り、伝熱管の平均径および蒸気圧力Pからフープ応力σ
を以下のように求めることができる。初期状態のフープ
応力σI =[P×(r1 +r2 )]/[2×(r1 −r
2 )] 使用状態のフープ応力σU =[P×(r4 +r
5 )]/[2×(r4 −r5)] したがって、伝熱管
の減肉量やスケールの生成速度が分かれば、これらに応
じて変化するフープ応力を求めることができる。
【0022】(B) 伝熱管の各部の温度 そこで、伝熱管の減肉量やスケールの生成速度を求める
ために必要な伝熱管の温度分布を、図3に模式的に示す
初期状態および酸化スケールや水蒸気酸化スケールが生
成された使用状態の円管の伝熱モデルから求める。これ
ら伝熱モデルにおいて、ボイラの伝熱管では、蒸気温度
が一定になるように燃焼火力を制御しているので、初期
状態や使用状態のいずれであっても伝熱管内面の蒸気温
度Ts を一定としてこれを基準に温度分布を考える。
【0023】ここで、TM0は設計メタル温度、TF は燃
焼温度、TINはメタル内面温度、TM はメタル平均温
度、Tout はメタル外面温度、TSCは水蒸気スケールの
内面温度(内表面温度)である。
【0024】また、収熱率をQとすると、この収熱率Q
は個々のボイラの設計条件によって決まる値であり、過
熱器管と再熱器管とでその値は異なるが、一例として
は、過熱器管で40000kcal/m 2hrであり、再熱器管
で29000kcal/m 2hrである。そして、伝熱管の長さ
当たりの単位収熱率Qt は次式で表すことができる。 Qt =Q×π×2×r1 さらに、蒸気と管壁との間の熱伝達率αa は蒸気圧力、
蒸気流量、管内径、蒸気定圧比熱、熱伝導率、粘性係数
で決まり、過熱器管と再熱器管で、その値は異なるが、
一例としては、過熱器管では4300kcal/m 2hr℃と
し、再熱器管では1100kcal/m 2hr℃とする。
【0025】同様に伝熱管の熱伝導率λm は、通常、過
熱器管や再熱器管として2.25Cr −1 Mo 鋼が使用され
るので、24kcal/mhr℃とするとともに、水蒸気酸化ス
ケールの熱伝導率λs は文献値として発表されている
1.5kcal/mhr℃とした(電中研報告書 CRIEPI-REPOR
T 227018 Dec.(1977) )。
【0026】以上の温度、熱伝達率、熱伝導率などの物
性値を用いると、伝熱管の断面の各位置の温度の関係を
初期状態と使用状態でそれぞれ以下のように求めること
ができる。
【0027】初期状態
【数1】
【0028】使用状態
【数2】
【0029】こうして伝熱管の断面各位置の温度が求め
られると、外面の酸化スケールの生成速度はメタル外面
温度Tout で、内面の水蒸気酸化スケールの生成速度は
メタル内面温度TINでそれぞれ評価するとともに、クリ
ープ損傷評価はメタル平均温度TM で評価する。
【0030】(C) 伝熱管の外面の酸化スケールの影
響 しかし、これらの評価に必要な温度を求めるためには、
伝熱管の外面の酸化スケールの厚さと内面の水蒸気酸化
スケールの厚さを知る必要がある。伝熱管外面の酸化ス
ケールは、一般には、その生成速度は放物線則が用いら
れ、時間の1/2 乗に比例する。
【0031】酸化スケールは2層のうち、外層スケール
が剥離し易く正確なスケール厚さが測れないことおよび
損傷計算には酸化スケールの厚さよりも伝熱管の肉厚の
減少量(減肉量)が問題となるので、酸化スケールの厚
さを用いずに減肉量で評価する。また、この減肉量は伝
熱管のフープ応力を求めるのにも必要な値である。この
酸化スケールによる伝熱管の減肉量を求めるためには、
予め温度や時間をパラメータとした実験を行ってそれぞ
れの減肉量を求めておく必要がある。なお、実際の伝熱
管の減肉量の計測では、酸化スケールを除去したときの
管外径を計測し、初期値または設計値の外径との差から
外径減肉量を求める。
【0032】ここでは、温度の影響を考慮するために、
種々のクリープ試験による高温酸化スケール生成による
試験片の減肉量をラーソンミラーパラメータ(LMP)
で整理したものが、図4に示すように、既に報告されて
いるので、これを用いる(金子、本郷、長島、門馬、田
中;CAMP-ISIJ,Vol.1(1988),P900、M.Nakashiro,S.Kish
imoto and T.Fujimori;ISIJ Inter.Vol.30(1990),No.10
P823 )。
【0033】図4に示す酸化スケールによる減肉量とラ
ーソンミラーパラメータとの関係から明らかなように、
新材、実機使用材、および溶接継手材などのいずれの材
料でもラーソンミラーパラメータで整理すると、1本の
回帰曲線式で表すことができ、次式から酸化減肉量dを
求めることができる。 (T+273.15)・(14.68 +log t) =17030 +1693・log d+267.3 ・(logd )2 ここで、dは酸化減肉量(mm)であり、d=D0 −D=
2・(r1 −r4 )、Tは使用平均温度(℃)、tは運
転時間(hr)である。
【0034】こうして求められる酸化減肉量dに係数K
o を乗じることで、酸化減肉速度を修正することがで
き、後に説明する実測値と設計値との修正に用いて有効
である。
【0035】この伝熱管外面の酸化スケールによる減肉
量を求める場合、伝熱管内面に水蒸気酸化スケールが付
着すると、メタル温度が上昇し、これによって管外面温
度も上昇し、減肉量にも影響する。
【0036】そこで、この温度変化に対する計算手法と
して、初期の温度を基準として温度が上昇した場合の単
位計算時間の間、上式の各パラメータ値が一定であると
して初期温度に対する等価時間を求め、この等価時間を
積算した時間で酸化減肉量dを計算する。
【0037】(D) 伝熱管の内面の水蒸気酸化スケー
ルの影響 次に、伝熱管の内面の水蒸気スケールの厚さを求めるた
めには、外面の酸化スケールの場合と同様に、予め温度
と時間をパラメータとした実験を行って求めておく必要
がある。ここでは、水蒸気酸化スケールの厚さとラーソ
ンミラーパラメータ(LMP)との関係を求めたもの
が、図5に示すように、既に報告されているので、これ
を用いる(I.M.Rehn;Corrosion Problems in Coal-Fire
d Boiler Superheat andReheater Tubes,Steam-Side Ox
idation and Exfoliation,EPRI CS1811 Project644-1(1
981) 。
【0038】図5に示す水蒸気酸化スケールの厚さとラ
ーソンミラーパラメータとの関係では、2層の水蒸気酸
化スケールのうち、伝熱管の内面側のクロム量が高い元
の金属面に形成されたもの(内層スケール)と、2層全
体(全層スケール)の水蒸気酸化スケールの厚さがそれ
ぞれ上限値と下限値とで示してある。したがって、この
水蒸気酸化スケールの厚さの関係から、全層の水蒸気酸
化スケール厚さを求め、これによって生じるメタル温度
の上昇を計算し、伝熱管の損傷評価に利用する。
【0039】ここでは、伝熱管の肉厚の減少量は内層ス
ケール厚さに等しいとして計算を行うとともに、内層ス
ケール厚さdIN(μ)および全層スケール厚さdT
(μ)としては平均値を用い、これらを次の式で表して
計算に用いる。 log dIN=2.15×10-4・Par-5.978 log dT =2.11×10-4・Par-5.503 ここで、内層スケール厚さdIN=(r5 −r2 )=減肉
量であり、全層スケール厚さdT =(r5 −r6 )であ
り、Par=(T+491.67)×(20+log t) であり、Tは使
用温度(F)、tは運転時間(hr)である。
【0040】こうして求められる内層スケール厚さ(減
肉量)dINや全層スケール厚さdTは、伝熱管外面の高
温酸化の場合と同様に、これらの値に係数Ks を乗じる
ことで、水蒸気酸化速度を修正することができ、後に説
明する実測値と設計値との修正に用いて有効である。
【0041】伝熱管内面に水蒸気酸化スケールが付着す
ると、メタル内面温度が上昇し、水蒸気酸化スケールの
生成速度にも影響する。そこで、この温度変化に対する
計算手法として、伝熱管外面の場合と同様に、初期の温
度を基準として温度が上昇した場合の単位計算時間の
間、上記の2式の各パラメータ値が一定であるとして初
期温度に対する等価時間を求め、この等価時間を積算し
た時間で水蒸気酸化による減肉量dINなどを計算する。
以上のように、ある使用時間を定めると、高温酸化スケ
ールおよび水蒸気酸化スケールの影響を含むメタル平均
温度や伝熱管の内外面の減肉量が求められ、さらにフー
プ応力を求めることができる。
【0042】(E) クリープ損傷の評価 そこで、これまでのクリープ損傷の評価と同様に、これ
までに報告されている図6に示す応力とラーソンミラー
パラメータの関係で求めてあるクリープ破断曲線を用い
ることで、クリープ損傷を評価することができる(NRIM
Creep DataSheet No.3B,Nat. Res.Inst.Met.,Tokyo,(1
986) 。
【0043】しかし、この図6に示すクリープ破断曲線
のデータには10万時間を越えるクリープ試験結果が多
数含まれており、試験片の直径が6mmと比較的小さいこ
とから、長時間側のデータには、クリープ試験中の試験
片の酸化による強度低下が著しいと考えられ(M.Nakash
iro,S.Kishimoto and T.Fujimori;ISIJ Inter.Vol.30(1
990),No.10 P823 )、これによってボイラの伝熱管の設
計基準となっているASMEの許容応力と99%下限値のクリ
ープ強度が低応力側で交差する結果になっている。
【0044】従来、クリープ試験中の試験片の酸化の影
響は、実機の使用環境下でも酸化の影響を受けるので、
特に問題視せずにデータをそのまま使用しているが、実
機の使用環境下での酸化の影響と実験室での温度加速ク
リープ試験下の酸化がクリープ強度に与える影響は異な
るので、この発明のように、メタル平均温度およびフー
プ応力に高温酸化スケールおよび水蒸気酸化スケールの
影響を含めて求めている場合には、図6のクリープ破断
曲線を用いると、酸化の影響が二重に含まれ、本来のク
リープ損傷評価ができなくなってしまう。
【0045】そこで、クリープ破断曲線としても酸化の
影響を除いたデータによるものを用いるべきであり、試
験片に高温酸化による減肉が生じることを考慮して図4
の式を用いてクリープ強度を修正する必要がある。
【0046】このような高温酸化の影響を除いたクリー
プ強度を表したものが図7であり、ボイラの伝熱管の設
計基準となっているASMEの許容応力と99%下限値のクリ
ープ強度が低応力側で交差することもなくなっている。
【0047】このクリープ破断曲線は、次式で表すこと
ができる。 (T+273.15)・(log tr +18.8) =22600 −1779・log σ+1808・(logσ )2 ここで、Tは使用平均温度(℃)、tr は運転時間(h
r)、σは応力 (kgf/mm2 )である。
【0048】したがって、このクリープ破断曲線から上
記計算によって求めた単位時間(t)の酸化の影響を含
めたメタル平均温度(使用平均温度)(T)と減肉の影
響を含めた応力(σU )とでクリープ破断時間(tr )
を求めることができ、これによってクリープ損傷比(t
/tr )を計算することができる。そして、単位時間ご
と、たとえば500 時間ごとにこれらの演算を行ってクリ
ープ損傷比を求めることを繰り返し、線形損傷則(Dc=
Σt/tr )で積算することで寿命(Dc=1)および余
寿命を時間として得ることができる。
【0049】こうして求めた寿命や余寿命からクリープ
損傷を評価すると、伝熱管の外面の高温酸化の影響と内
面の水蒸気酸化スケールの影響が加味されているので、
これまでに比べて高精度に評価することができる。
【0050】また、設計段階の初期条件に基づいて計算
して求めた減肉量と、定期点検時などに実機から採取し
た伝熱管のメタル部分の肉厚を計測して求めた実際の減
肉量の結果とを比較し、これらが一致するような修正係
数Ko ,Ks を伝熱管の外面の高温酸化スケール(Ko
)と水蒸気酸化スケール(Ks )に対してそれぞれ求
め、これら修正係数Ko ,Ks で初期条件で求めた計算
値を修正することで、実測したデータに基づいた寿命お
よび余寿命の補正ができる。
【0051】このような実測値による修正を行うこと
で、計算値として設定した初期温度などに実機の運転条
件との誤差があったとしてもこれが補正でき、高精度な
クリープ損傷評価ができる。
【0052】(F) 過熱器管(SH)と再熱器管(R
H)のクリープ損傷評価の具体例 代表的なボイラの伝熱管の損傷評価を行うため、過熱器
管(SH)と再熱器管(RH)に対して表1に示す条件
を想定した。
【0053】
【表1】
【0054】過熱器管(SH)では、設計肉厚ta を設
計要求肉厚tsrに対して腐蝕許容量0.5mmを加えた値と
し、製造時に10%増しの管を製造するとしてta =11mm
とした。また、再熱器管(RH)では、設計要求肉厚t
sr=2.3mm に対して管製造条件、曲げ加工性および溶接
施工条件などを考慮して最小管肉厚を3.5mm とし、10%
増しの管を製造するとして設計肉厚ta =3.85mmとし
た。このような設計肉厚差ta を用いることとしたた
め、実際の応力は過熱器管(SH)と再熱器管(RH)
に対してそれぞれ3.04kg/mm 2 と2.30kg/mm 2 となる。
【0055】その他の計算に必要な物性値などは、上記
説明で一例として挙げた各値を用いるとともに、単位使
用時間を500 時間とし、初期値から500 時間ピッチの間
隔で損傷計算を行った。損傷計算では、初期値から500
時間のピッチで管内外面の酸化スケールの生成量を求
め、このスケールによって変化する伝熱管各部の温度を
求める。そして、この温度から酸化スケールによる伝熱
管の減肉量を求めて応力を求める。
【0056】こうして温度と応力が求まり、使用時間が
設定(500時間) してあるので、図7からこれら条件に対
応したクリープ破断時間(tr )を読み取ることができ
る。
【0057】すると、クリープ損傷比t/tr が計算で
きる。このようなクリープ損傷比の計算を500 時間ピッ
チで行うことを繰り返し、それぞれについて、初期温度
を基準とする等価時間に対するクリープ損傷比を求め
る。
【0058】そして、これらクリープ損傷比を線形損傷
則(Dc=Σt/tr )で積算してこの値Dc が1となる
までの時間として寿命を得る。また、オーバヒートの寿
命に対する効果を見るため、設計初期温度の570℃に
対して10℃と20℃温度を上昇した場合について同様
のクリープ損傷評価の計算を行った。
【0059】以上の計算を行った結果を示したものが図
8〜図12である。図8には、使用時間によるメタル温
度の上昇量が示してあり、過熱器管(SH)と再熱器管
(RH)では、実線で示す過熱器管(SH)の方が約2
倍の温度上昇量となる。これは、図9に酸化スケール厚
さと温度上昇量の関係を示すように、収熱率の差による
温度上昇量の差が酸化スケールの成長速度の差となり、
相乗効果で上昇温度差が広がったものと考えられる。
【0060】また、図10には、使用時間による伝熱管
の肉厚減少量が示してあり、温度上昇にともなって減肉
が生じ、過熱器管(SH)の方が再熱器管(RH)より
も減肉速度が早い。そして、過熱器管(SH)では、オ
ーバヒートがなければ、50万時間程度まで設計許容肉厚
を保つことができ、再熱器管(RH)では、同じ腐蝕代
であっても酸化スケールによる温度上昇が少なく、オー
バヒートが生じない限り設計要求肉厚まで減肉が生じる
ことがないことが分かる。最終的なクリープ損傷計算の
結果を、過熱器管(SH)の場合を図11に、再熱器管
(RH)の場合を図12にそれぞれ示した。
【0061】過熱器管(SH)の場合には、図11から
明らかなように、通常の運転状態では約28万時間から50
万時間の寿命が期待できるが、オーバヒートに対しては
著しい寿命低下がみられ、10℃の温度上昇で半分の寿
命となる。
【0062】また、再熱器管(RH)では、通常の使用
状態では50万時間以上の寿命があり、実用上十分な寿命
が有るが、オーバヒートに対しては、過熱器管(SH)
の場合と同様に、寿命が著しく低下し、10℃の温度上
昇で寿命が半分になる。
【0063】さらに、酸化スケールの影響を考慮したこ
のボイラ伝熱管の寿命曲線は、下に凸の曲線となること
から、これまでのように実機から採取した試験片に対し
て行うクリープ加速試験によりクリープ損傷比を求めて
直線的な関係で余寿命を求めることは、非安全側になる
可能性があることが分かる。
【0064】以上のクリープ損傷評価から、伝熱管の寿
命は平均使用温度(メタル温度)の影響が大きく、その
評価が重要であり、これによって寿命が大きく変化す
る。したがって、実機の平均使用温度を評価する場合に
は、使用温度に対して変化する組織観察や酸化スケール
生成量および管肉厚測定が重要となり、これらからオー
バヒートが生じたか否か等、ある程度使用温度を推定す
ることができる。
【0065】(G) 実機使用材の損傷計算 この発明のクリープ損傷評価法を用いて実機から採取し
たサンプリング材の損傷を図13に示すフローチャート
にしたがって求めてみた。サンプリング材の運転条件な
どの実測データは、表2に示す通りである。
【0066】
【表2】
【0067】まず、この検査結果から組織観察による平
均使用温度を算出し、酸化速度の平均式で管内外の酸化
スケール生成量を計算した。そして、サンプリング材の
実測した値との関係から修正係数Ko ,Ks を求める
(M.Nakasiro,S.Kihara;5th International conference
on creep of material,Florida,(1992)P563) 。
【0068】次に、この修正係数Ko ,Ks を用いて再
度初めから累積損傷和が1になるまでの時間とスケール
厚さ、管肉厚、メタル温度および累積クリープ損傷和の
関係を求める。こうして求めた実機使用材のクリープ損
傷評価の計算結果を平均値を用いた場合の損傷Dc と最
小値を用いた場合の損傷Dc99 をそれぞれ表3に示し
た。
【0069】
【表3】
【0070】一方、この発明のクリープ損傷評価法の妥
当性を調べるため、サンプリング材のクリープ損傷評価
を透過電子顕微鏡による評価法(特願平3−16650
4号)でも行ないその結果を損傷値Dnsb で表示し、そ
の値を表3に示した。
【0071】そして、図14には、この発明のクリープ
損傷評価法で計算した損傷値Decと組織観察による損傷
値Dnsb との関係を示した。
【0072】同図からこの発明のクリープ損傷評価法で
計算した損傷値Decと組織観察による損傷値Dnsb の対
応が良くとれていることが分かり、この発明のクリープ
損傷評価法でクリープ損傷の評価ができるとともに、余
寿命も正確に求めることもできる。
【0073】なお、両方の評価法を互いに比較検討する
ようにすれば、一層正確なクリープ損傷の評価ができ
る。また、上記実施例では、2.25Cr −1Mo 鋼を
具体例として説明したが、この2.25Cr −1Mo 鋼
に限らず、他の組成の伝熱管についても、同様の手法で
クリープ損傷を評価することができる。さらに、この発
明の要旨を変更しない範囲で各構成要素に変更を加える
ようにしても良い。
【0074】
【発明の効果】以上、一実施例とともに具体的に説明し
たようにこの発明の請求項1記載の伝熱管のクリープ損
傷評価法によれば、高温高圧環境下で使用される伝熱管
では、伝熱管の外表面に酸化スケールが生成されるとと
もに減肉が生じる一方、内表面に水蒸気酸化スケールが
生成されることから、伝熱管全体では、蒸気条件を常に
一定とすると、伝熱管の平均温度が上昇するとともに、
管壁の肉厚も減少することになることから、予めクリー
プ損傷に応じた高温酸化スケール生成による減肉量の関
係と水蒸気酸化スケール生成厚さの関係を求めておき、
被評価伝熱管の使用温度、圧力、収熱率、スケールの熱
伝導率、伝熱管外径及び肉厚などを用いて、単位使用時
間ごとの減肉量およびスケール厚さ変化を考慮した伝熱
管の応力を求める一方、予めクリープ損傷に応じて酸化
の影響を除いたクリープ破断曲線を求めておき、前記演
算結果に基づく温度・応力に対するクリープ破断時間を
得るようにしたので、酸化の影響を含む単位使用時間の
クリープ損傷比を求めることができる。
【0075】そして、各単位時間ごとに同様にしてクリ
ープ損傷比を求めることを繰り返し、これらのクリープ
損傷比の積算が1になるクリープ寿命までの時間を求め
て余寿命を求めることができる。
【0076】これにより、実際の使用条件および使用状
態の伝熱管の温度上昇変化を考慮したクリープ損傷の評
価ができるようになり、使用時間の経過によって変化す
る要素を含んだ余寿命を求めることができるようになっ
た。
【0077】また、請求項2記載の伝熱管のクリープ損
傷評価法によれば、請求項1の評価法によって設計初期
値に対するクリープ寿命を求めておき、これを実測した
伝熱管に基づいて求めた実クリープ損傷比と比較してこ
れらが一致する修正係数を求めるようにしたので、この
修正係数を用いることで、使用時間の経過の影響と設計
初期値の設定条件の誤差を修正したクリープ余寿命を簡
単に求めることができる。
【0078】また、いずれのクリープ損傷評価法におい
ても、クリープ損傷の初期の段階からクリープ寿命を直
接時間として求めることができ、従来のクリープ損傷比
を求める場合に比べてより高精度に損傷評価ができ、こ
れにより、使用中の材料のクリープ損傷を初期状態から
随時評価し、クリープ損傷後期になったことを知った場
合に、この部材を交換するなどすれば、クリープ損傷に
よる破断事故を未然に防止することができるとともに、
設計寿命に近づいているボイラの寿命延長を行う場合に
も、安全性の確保が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法の一実
施例にかかる評価計算のフローチャートである。
【図2】ボイラの伝熱管の初期状態および使用状態の横
断面を模式的に示した説明図である。
【図3】ボイラの伝熱管の初期状態および酸化スケール
や水蒸気酸化スケールが生成された使用状態の伝熱モデ
ルの説明図である。
【図4】クリープ試験による高温酸化スケール生成によ
る試験片の減肉量をラーソンミラーパラメータ(LM
P)で整理した一例のグラフである。
【図5】水蒸気酸化スケールの厚さとラーソンミラーパ
ラメータ(LMP)との関係を求めた一例のグラフであ
る。
【図6】従来の応力とラーソンミラーパラメータの関係
で求めてあるクリープ破断曲線の一例である。
【図7】高温酸化の影響を除いた応力とラーソンミラー
パラメータの関係で求めてあるクリープ破断曲線の一例
である。
【図8】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法による
過熱器管と再熱器管の使用時間によるメタル温度の上昇
量の関係を示すグラフである。
【図9】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法による
過熱器管と再熱器管の水蒸気酸化スケールによるメタル
温度の上昇量の関係を示すグラフである。
【図10】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法によ
る過熱器管と再熱器管の使用時間による減肉量の変化の
関係を示すグラフである。
【図11】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法によ
る過熱器管の使用時間とクリープ損傷との関係を示すグ
ラフである。
【図12】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法によ
る再熱器管の使用時間とクリープ損傷との関係を示すグ
ラフである。
【図13】この発明の伝熱管のクリープ損傷評価法の一
実施例にかかり実測データで補正する場合の評価計算の
フローチャートである。
【図14】この発明のクリープ損傷評価法で計算した損
傷値Decと組織観察による損傷値Dnsb との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
σ 応力 P,LMP ラーソンミラーパラメータ T 温度 t クリープ応力負荷時間 tr 破断時間 t/tr クリープ寿命比
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 隆 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予めクリープ損傷に応じた高温酸化スケ
    ール生成による減肉量の関係と水蒸気酸化スケール生成
    厚さの関係を求めておき、被評価伝熱管の使用温度、圧
    力、収熱率、スケールの熱伝導率、伝熱管外径及び肉厚
    などを用いて、単位使用時間ごとの減肉量およびスケー
    ル厚さ変化を考慮した伝熱管の応力を求める一方、予め
    クリープ損傷に応じて酸化の影響を除いたクリープ破断
    曲線を求めておき、前記温度応力に対するクリープ破断
    時間を得て、各単位使用時間のクリープ損傷比を求める
    ことを繰り返し、このクリープ損傷比が1になるクリー
    プ寿命まで積算してクリープ寿命を評価するようにした
    ことを特徴とする伝熱管のクリープ損傷評価法。
  2. 【請求項2】 前記減肉量およびスケール厚さ変化を考
    慮した伝熱管の応力を求める場合に実使用時間や伝熱管
    外径および肉厚などの実測値を用い、この実使用時間ま
    での実クリープ損傷比を求め、設計初期値に対して求め
    たこの実使用時間までの初期クリープ損傷比と比較し、
    初期クリープ損傷比が実クリープ損傷比と一致する修正
    係数を求め、この修正係数を用いて前記設計初期値に対
    するクリープ寿命から実測した伝熱管の余寿命を評価す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の伝熱管の
    クリープ損傷評価法。
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