JP2014081086A - 管台溶接部のクリープ損傷評価方法 - Google Patents

管台溶接部のクリープ損傷評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】管台を構成するボイラ管群の管寄せとの溶接部全体を評価対象とし、かつボイラ管1本毎にきめ細かい損傷評価を可能とする。
【解決手段】管寄せ10に接続されて管台12を構成する多数のボイラ管群14の中から代表ボイラ管を選定し、代表ボイラ管の温度を検出する第1工程と、管台12を流れる蒸気の状態値を検出し、かつ燃焼ガスの流動状態を考慮して、第1工程で検出した代表ボイラ管の温度から、管台12を構成するボイラ管群全体の温度分布を推定する第2工程と、各ボイラ管群に加わる内圧、熱応力及び自重によって加わる応力から、ボイラ管毎に管台部分に加わる応力パターンを選定する第3工程と、第2工程で推定した温度分布と、第3工程で選定した応力パターンとから溶接部wのクリープ解析を行い、ボイラ管毎に溶接部wのクリープ損傷率を評価する第4工程とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラの管寄せに溶接されたボイラ管群の溶接部のクリープ損傷度を評価する方法に関する。
火力発電プラントに設けられたボイラ設備では、運転温度の上昇や、起動発停の頻度増加など、運転条件が厳しくなりつつある。管寄せと管寄せに接続されて管台を構成するボイラ管群との溶接部付近は、熱応力、内圧及び自重による曲げ応力等が付加する厳しい応力環境下にあるため、クリープ損傷の評価が不可欠となっている。従来、管台のクリープ解析は、非破壊検査によるクリープ損傷評価や、有限要素法を用いたクリープ損傷評価が行われてきた。しかし、これらのクリープ解析は、管台を構成するボイラ管1本を対象とした局所的な評価であり、これらのクリープ解析を数百本のボイラ管からなる管台全体の損傷評価に適用することはできない。
図9は、ボイラ炉の全体構成を模式的に示している。ボイラ炉100の壁は水が流れる炉壁管で構成され、ボイラ炉100の下部には、燃料や燃焼用空気が供給されるバーナ風箱111が炉壁の四隅に設けられている。ボイラ炉上部の煙道102には、通常複数の過熱器や再熱器が設けられている。図では、このうち最終段の過熱器106のみを図示している。過熱器106は、入口管寄せ108a及び出口管寄せ108bと、これらに接続されたボイラ管群110とで構成されている。バーナ風箱111付近で形成された燃焼ガスgは、例えば、図示のように旋回しながら上昇し、炉壁管を加熱すると共に、煙道102に配置されたボイラ管群110を加熱する。
図10(A)に示すように、入口管寄せ108a又は出口管寄せ108bは、ボイラ炉100の天井壁104より上方に配置され、ボイラ管群110はこれらから吊下され、天井壁104の上方で管台112を構成している。ボイラ管群110は天井壁104を貫通して、煙道102に配置されている。ボイラ管群110は図示しない支持部材によって支持されている。図10(B)に示すように、ボイラ管群110を構成するボイラ管114は、管台付根部位で入口管寄せ108a又は出口管寄せ108bに溶接されている。
図11に示すように、管台112は、管寄せ108の周方向に向けて平面状に配置された10数本程度からなるパネル状管群116が、管寄せ108の軸方向へ数十列整列して構成されている。実際の管台では、ボイラ炉内での燃焼ガスの流れ状態によって、1パネル状管群116内でも温度差が発生し、管寄せ全体でも、軸方向で温度差が発生している。このような温度分布が発生しているため、厳密には、管台112を構成するボイラ管1本々々に加わる熱応力が異なってくる。そのため、ボイラ管群全体の管台溶接部wのクリープ損傷度を評価し、管理する必要がある。
特許文献1には、管台溶接部のクリープ損傷を評価する方法が開示されている。この表方法は、溶接部の使用温度、圧力及び形状に関するデータから該溶接部に加わる応力を算出し、算出した応力と使用材料の応力破断データとの関係から、溶接部のクリープ損傷率を求め、求めた損傷率を非破壊検査で求めた溶接部の損傷率に基づいて修正するようにしたものである。
特開平11−142399号公報
特許文献1に開示された評価方法は、管台を構成するボイラ管1本を対象とした局所的な評価であり、数百本のボイラ管群からなる管台全体の溶接部wの損傷評価を行うものではない。そのため、特許文献1に開示された評価方法を管台全体の溶接部の損傷評価に適用した場合、単純計算でボイラ管の本数倍の時間を要することになる。従って、特許文献1の評価方法を管台全体の損傷評価にそのまま適用することは困難である。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、管台を構成するボイラ管群の管寄せとの溶接部全体を対象としたクリープ解析を行うと共に、ボイラ管1本毎にきめ細かい損傷評価を可能とすることを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の管台溶接部のクリープ損傷評価方法は、管寄せに溶接されて管台を構成するボイラ管群が、平面状に配置されたパネル状管群が管寄せの軸方向に多数列に配置されたボイラ管群であり、管寄せとボイラ管群との溶接部のクリープ損傷度を評価するボイラ管台のクリープ損傷評価方法において、管寄せに接続されたボイラ管のうち、異なる温度域毎に複数の代表ボイラ管を選定し、代表ボイラ管の温度を検出する第1工程と、管台を流れる蒸気の状態値を検出し、溶接部周囲の燃焼ガスの流動状態を考慮し、第1工程で検出した代表ボイラ管の温度から、溶接部の温度分布を推定する第2工程と、溶接部の温度分布と各ボイラ管に加わる荷重とから、ボイラ管毎にボイラ管に加わる応力パターンを選定する第3工程と、第2工程で推定した温度分布と、第3工程で選定した応力パターンとからクリープ解析を行い、ボイラ管毎にクリープ損傷度を評価する第4工程とからなるものである。
第1工程では、管台を構成する多数のボイラ管から、管寄せの軸方向及び1パネル状管群の中で、異なる温度域毎に複数の代表ボイラ管を選定し、これらの温度を計測する。ボイラ管群全体の温度分布は、燃焼ガスの流れ状態に左右される。燃焼ガスの流れ状態は、バーナ風箱の位置や、燃料や空気の噴射方向等で異なる。例えば、図8に示すように、四隅の配置されたバーナ風箱111の噴射方向を中央の仮想円に対して接線方向へ向けることで、旋回流を形成できる。これによって、炉壁管を均一に加熱できる。
第2工程では、管台を流れる蒸気の状態値を検出し、該状態値に基づき、かつ燃焼ガスの流動状態を考慮することで、温度分布の推定精度を向上できる。管台を構成するボイラ管には、内部を流れる流体によって加わる内圧による応力や、熱応力及び自重によって付加される曲げ応力、圧縮応力又は引張応力等が付加される。これらの応力はボイラ管毎に異なるので、第3工程では、ボイラ管1本毎に、管台に加わる応力パターンを選定する。
このように選定した温度分布及び応力パターンに基づいて、クリープ解析を行う。このクリープ解析は従来公知のクリープ解析、例えば、有限要素法を用いたクリープ解析を行う。そして、このクリープ解析結果から各ボイラ管の管台溶接部のクリープ損傷度を求める。これによって、管台を構成する多数のボイラ管のクリープ損傷度を1本毎にきめ細かく推定できる。
本発明の第2工程は、管台を流れる蒸気の温度、総流量(管台全体の流量)及び圧力を検出する第1ステップと、例えば、数値流体力学(CFD)を応用し、溶接部周囲の燃焼ガス通路を格子状に区分けし、流れ方程式の近似解から格子毎に燃焼ガスの圧力、流速及び密度を近似的に求める第2ステップと、第1ステップで検出した検出値、及び第2ステップで求めた燃焼ガスの流動状態値から、各ボイラ管を流れる蒸気の温度、流量、及び各ボイラ管に伝達される熱流速を算出する第3ステップと、第3ステップで算出した算出値から、管台全体の温度分布を推定する第4ステップと、第1工程で検出した代表ボイラ管の温度から、第4ステップで推定した管台全体の温度分布を修正する第5ステップとから構成するとよい。これによって、溶接部の温度分布を精度良く推定できる。
本発明において、管台を構成するボイラ管に対して非破壊検査を併用し、非破壊検査で得られたクリープ損傷度と、第4工程で得られたクリープ損傷度とを比較し、第4工程で得られたクリープ損傷度を修正するとよい。これによって、本発明により推定したクリープ損傷度の精度を検証できると共に、本発明で推定するクリープ損傷度の精度を高めることができる。
また、本発明の第4工程で得られた溶接部のクリープ損傷度から、ボイラ管毎に余寿命を推定するとよい。これによって、管台を構成するボイラ管群の取替え箇所及び取替え時期を、ボイラ管1本毎にきめ細かく推定できる。従って、ボイラ管の取替えに要する手間及びコストを低減できる。
本発明によれば、ボイラ管台を構成する多数のボイラ管のクリープ損傷度を1本毎にきめ細かく推定できる。これによって、ボイラ管の取替え時期を精度良く推定できるので、ボイラ管の使用期間を延ばすことができると共に、ボイラ管の取替えに要する手間及びコストを低減できる。
本発明の一実施形態の全体工程を示すフロー図である。 前記実施形態で評価対象となった管寄せ及び管台を示し、(A)はその正面図であり、(B)はその側面図である。 前記実施形態における温度検出値を示す図表である。 図1中のS12の各ステップを示すフロー図である。 前記実施形態で推定されたパネル内温度分布を示す線図である。 前記実施形態で推定された管寄せ軸方向の温度分布を示す線図である。 前記実施形態で非破壊検査方法を示す説明図である。 前記実施形態で、本発明による損傷率と非破壊検査による損傷率とを比較した線図である。 ボイラ炉全体の斜視図である。 (A)は管寄せ及び管台の正面図であり、(B)は管台の溶接部を示す一部拡大図である。 管寄せの軸方向に温度分布を示す斜視図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明方法の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1において、本実施形態では、管台12、特に溶接部wのクリープ損傷度を求める。まず、評価対象となる管台12を構成するボイラ管群の中から代表となるボイラ管を選定し、選定されたボイラ管の管台部分の温度を計測する(S10)。図2は評価対象となった管寄せ及び管台を示す。図2において、管寄せ10に接続されたボイラ管群は、軸方向に1〜56列のパネル状管群#1〜#56で構成されている。1つのパネル状管群は、管寄せ10の周方向に一平面をなすように配置された15個のボイラ管で構成されている。図中、中心線Oはボイラ中心を示し、Wは管台付根溶接領域を示す。
図3は選定された代表ボイラ管の温度計測値を示す。代表ボイラ管は、管寄せ10の軸方向及び周方向に分散するように、即ち、管寄せ10の軸方向(パネル番号1〜56)及び1つのパネル状管群(管番号1〜15)の中で、異なる温度域に属するボイラ管14を選定する。図中に記載された数値は温度計測値(℃)を示し、温度計測値が記載されたボイラ管が選定された代表ボイラ管である。
次に、管寄せ10及び管台12の全体の熱伝導解析を行う(S12)。図4に示すように、この工程では、まず、ボイラ管14の上流側及び下流側に接続された管寄せにおける状態の温度及び圧力、及び管台12全体の総蒸気流量を検出する(S120)。次に、数値流体力学(CFD)を用い、溶接部wの周囲の燃焼ガス通路を格子状に区分けし、流れ方程式の近似解から格子毎に燃焼ガスの圧力、流速及び密度を近似的に求める(S122)。さらに、S120で検出した蒸気の状態値、及びS122で求めた燃焼ガスの流動状態値から、各ボイラ管14を流れる蒸気の温度、流量、及び各ボイラ管14に伝達される熱流速を算出する(S124)。
次に、S124で算出した算出値から、管台12全体の温度分布を推定する(S126)。
その後、S120で検出した代表ボイラ管の温度に基づいて、S126で推定した管台12全体の温度分布を修正する(S128)。図5は、こうして推定したパネル状管内の温度分布を示し、図6は、管寄せ10の軸方向の温度分布である。
次に、図1に戻り、ボイラ管1本毎にボイラ管に付加される応力パターンを選定する(S14)。ボイラ管には、内部を流れる流体によって付加される内圧と、高温雰囲気下で発生する熱応力と、自重によって付加される応力とが付加される。自重によって付加される応力は、圧縮応力、引張応力又は曲げ応力であり、ボイラ管毎に異なる。相対的に温度が高いボイラ管は熱伸びが大きいため、圧縮応力が付加される傾向にある。一方、相対的に温度が低いボイラ管は熱伸びが小さいため、引張応力が付加される傾向にある。そのため、温度が低いボイラ管のほうがクリープボイドが発生しやすくなるが、クリープ損傷は温度の影響が大きいため、どちらのクリープ損傷が大きくなるかは一概に言えない。即ち、応力と温度のバランスを的確に反映した評価が必要となる。
次に、S12で推定した温度分布及びS14で選定した応力パターンに基づいて、管台全体のクリープ解析を行う(S16)。このクリープ解析は従来公知のクリープ解析法を用いる。例えば、S12で推定された温度分布により発生する熱応力、とその他の外力(内圧、自重による曲げ応力等の応力)による発生応力を含めてクリープ解析を行う。ここで、熱応力については、長時間保持により緩和挙動(時間の経過とともに応力値が徐々に低下する現象)を示す。そのため、熱応力については、緩和挙動を考慮した応力履歴を推定する。なお、緩和特性は材質によって決まる。
内圧、自重により発生する応力については保持時間による変化は無いため、一定として緩和挙動を考慮した熱応力に足し合わせる。こうして得られた応力履歴と、管台12を構成する材料固有の公知のクリープ破断曲線より、時々刻々のクリープ損傷率を蓄積し、トータルのクリープ損傷率を算出する。
ここまでの工程で、管台全体のクリープ損傷率を求めることができるが、さらに、非破壊検査結果と比較検証し、非破壊検査に基づいて本実施形態で求めたクリープ損傷度を修正する。これによって、本実施形態で求めたクリープ損傷率の精度を高めることができる(S20)。以下、この検証の工程を説明する。図7は、本実施形態で行った非破壊検査方法を示す。まず、模擬試験体20を製作する。模擬試験体20は、実際の管寄せ10に見立てた板状試験体22に、実際のボイラ管に見立てた管体24を溶接して製作する。図7の溶接部wは、図10(B)の溶接部wに見立てている。
模擬試験体20を、実際のボイラ炉内と同じ温度雰囲気下に置き、管体24の先端に、矢印方向に周期的に荷重を付加した後で、溶接部wに発生するクリープボイドの個数密度を計測する。そして、計測したボイド個数密度からクリープ損傷率を求める。次に、実装置の管台でクリープボイドの個数密度を計測する。そして、模擬試験体20で求めたボイド個数密度とクリープ損傷率との関係(図7)から、実装置の管台14のクリープ損傷率を推定する。
図8は、こうして求めた本実施形態のクリープ損傷率を横軸に取り、模擬試験体20で求めたクリープ損傷率を縦軸に取った線図である。図中、□印は、実装置で本実施形態の評価方法によって求めたクリープ損傷率をプロットしたものである。△印は、従来の評価方法で求めたクリープ損傷率をプロットしたものである。即ち、管台を構成するボイラ管群のうち、1本のボイラ管のクリープ損傷率を求め、それから管台全体のクリープ損傷度を推定したものである。図から、従来の評価方法は、クリープ損傷率を高く推定しがちであることがわかる。そのため、管台を構成するボイラ管の取替え時期を短く推定しがちであり、その分取替えに要するコストが高くなっている。
図1に戻り、次に、S18で得たクリープ損傷率に基づいて、管台を構成するボイラ管12の予寿命を推定する(S24)。予寿命が十分であれば、経年監視とし(S24)、予寿命が十分でなければ、取替えを要するボイラ管及びその取替え時期を推定する(S26)。
本実施形態によれば、管寄せ10に設けられた管台12を構成するボイラ管群全体を評価対象とし、ボイラ管1本毎にきめ細かくクリープ損傷率を推定できる。その際、多数のボイラ管14から、管寄せ10の軸方向及び1パネル状管群の中で、異なる温度域毎に複数の代表ボイラ管を選定し、これらの計測値からボイラ管群全体の温度分布を推定するので、温度分布の推定精度を向上できる。この場合、数値流体力学(CFD)を用い、溶接部wの周囲の空間を格子状に区分けし、流れ方程式の近似解から格子毎に燃焼ガスの圧力、流速及び密度を近似的に求め、さらに、推定した温度分布を代表ボイラ管の計測値と照らして修正するので、ボイラ管群全体の温度分布を精度良く推定できる。
また、こうして推定した温度分布に基づいて、ボイラ管1本毎に応力パターンを設定しているので、1本のボイラ管のクリープ損傷率から管台全体のボイラ管のクリープ損傷率を推定する従来方法と比べて、ボイラ管1本毎にきめ細かいクリープ損傷率を推定できる。従って、ボイラ管1本毎に予寿命を正確に推定できて、ボイラ管の取替えに要する手間やコストを低減できる。
また、本実施形態によって推定された溶接部wの損傷率から、ボイラ管毎に余寿命を推定できるので、管台を構成するボイラ管群の取替え箇所及び取替え時期を、ボイラ管1本毎にきめ細かく推定できる。
なお、本実施形態では、非破壊検査方法として、模擬試験体20を用いた非破壊検査を行った。代わりに、金属組織をレプリカ膜に写し取り、非破壊的に金属組織の変化を観察することで損傷度を診断するレプリカ法を用いるようにしてもよい。
本発明によれば、ボイラ管寄せの管台を構成する多数のボイラ管群の管寄せとの溶接部全体を対象とし、かつボイラ管1本毎のきめ細かいクリープ損傷評価が可能になる。
10,108 管寄せ
12,112 管台
14,114 ボイラ管
20 模擬試験体
22 板状試験体
24 管体
100 ボイラ炉
102 煙道
104 天井壁
106 過熱器
108a 入口管寄せ
108b 出口管寄せ
110 ボイラ管群
111 バーナ風箱
116 パネル状管群
O ボイラ中心
W 管台付根溶接領域
w 溶接部
#1〜#56 パネル状管群

Claims (4)

  1. 管寄せに溶接されて管台を構成するボイラ管群が、平面状に配置されたパネル状管群が管寄せの軸方向に多数列に配置されたボイラ管群であり、該管寄せと該ボイラ管群との溶接部のクリープ損傷度を評価する管台溶接部のクリープ損傷評価方法において、
    前記管寄せに接続されたボイラ管のうち、異なる温度域毎に複数の代表ボイラ管を選定し、該代表ボイラ管の温度を検出する第1工程と、
    前記管台を流れる蒸気の状態値を検出し、前記溶接部周囲の燃焼ガスの流動状態を考慮し、第1工程で検出した代表ボイラ管の温度から、該溶接部の温度分布を推定する第2工程と、
    前記温度分布と各ボイラ管に加わる荷重とから、ボイラ管毎にボイラ管に加わる応力パターンを選定する第3工程と、
    第2工程で推定した温度分布と、第3工程で選定した応力パターンとからクリープ解析を行い、ボイラ管毎にクリープ損傷度を評価する第4工程とからなることを特徴とする管台溶接部のクリープ損傷評価方法。
  2. 前記第2工程は、
    前記管台を流れる蒸気の温度、総流量及び圧力を検出する第1ステップと、
    前記溶接部周囲の燃焼ガス通路を格子状に区分けし、流れ方程式の近似解から格子毎に燃焼ガスの圧力、流速及び密度を近似的に求める第2ステップと、
    前記第1ステップで検出した検出値、及び前記第2ステップで求めた燃焼ガスの流動状態値から、各ボイラ管を流れる蒸気の温度、流量、及び各ボイラ管に伝達される熱流速を算出する第3ステップと、
    前記第3ステップで算出した算出値から、管台全体の温度分布を推定する第4ステップと、
    前記第1工程で検出した代表ボイラ管の温度から、前記第4ステップで推定した管台全体の温度分布を修正する第5ステップとからなることを特徴とする請求項1に記載の管台溶接部のクリープ損傷評価方法。
  3. 管台を構成するボイラ管に対して非破壊検査を行い、該非破壊検査で得られたクリープ損傷度と、前記第4工程で得られたクリープ損傷度とを比較し、第4工程で得られたクリープ損傷度を修正することを特徴とする請求項1に記載の管台溶接部のクリープ損傷評価方法。
  4. 前記第4工程で得られたクリープ損傷度から、ボイラ管毎に余寿命を推定することを特徴とする請求項1に記載の管台溶接部のクリープ損傷評価方法。
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