JP4466232B2 - ボイラの劣化診断方法,装置,システム及びプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

ボイラの劣化診断方法,装置,システム及びプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、ボイラの劣化診断方法及びシステムに係り、特に、ボイラに関連する計測値を基に高精度での計測が困難なボイラ全体を流れるガス流量、及び各熱交換器のガス温度を推定し、計測値とこれらの推定値を用いて、熱交換器の伝熱性能の劣化を監視するボイラの劣化診断方法及びシステムに関する。
火力発電プラントを構成するボイラでは、石炭や石油等の燃焼時に発生する高温の燃焼ガスによって蒸気を生成し、この蒸気を動力源として蒸気タービンで発電を行う。また、コンバインドサイクル発電プラントを構成する排熱回収ボイラでは、ガスタービンから排気される高温の排気ガスによって蒸気を生成し、蒸気タービンで発電を行う。
これらの発電プラントを構成するボイラに性能の低下が発生した場合、発電に必要な蒸気を維持するために、燃料が通常に比べてより多く消費される。このため、発電効率の低下に伴って、燃料費等の発電コストが上昇し、発電会社は経済的な損失を被る。
このような背景から、ボイラに取り付けた各種センサによる計測値を用いて、ボイラの性能に関する情報を取得し、これを監視することが重要となる。特に、ボイラの性能を低下させる大きな要因として、熱交換器を構成する配管に汚れが付着し、配管外を流れる高温のガスから配管内を流れる蒸気への伝熱性能が低下する現象がある。汚れによる伝熱性能の低下は、ボイラの運転時間が長くなるにつれて、徐々に発生するものであり、長期的な傾向を監視し、性能低下を検知するための監視診断システムを構築することが有効である。
火力発電プラントを一定の運転条件の下で運転することを考えた場合、生成される蒸気の状態量(温度,圧力,流量)も本来一定となるはずであり、ボイラの性能を監視するには、単位燃料流量当たりに生成される蒸気の状態量が一定値にあるかを判別するのみでよい。しかしながら、通常の火力プラントでは負荷(発電出力)を変化させて運転するため、単位燃料流量当たりに生成される蒸気の状態量も運転条件に応じて変化する。つまり、ボイラの性能が低下した場合に、それが運転条件に応じて変化したものであるのか、あるいは、汚れなどのボイラの劣化により変化したもので効率改善のための対策が必要なのかを容易に判別できる手段が有効である。
このような要求を満たすために、特開平5−280703号公報(特許文献1)では、ボイラを構成する各熱交換器におけるガス温度の推定値から理論的な熱貫流率(熱通過率)を計算し、これと平行して、水及び蒸気の実観測値から熱貫流率を計算し、両者の比を汚れ指数として定義し、これを監視することにより汚れ等のボイラの劣化を判定している。理論値と実観測値という二つの指標を劣化の判定に使用することにより、運転条件が変化した場合でも、劣化判定が容易に実施できる。
また、上記従来技術では、ボイラを構成する熱交換器ごとに伝熱に関する指標として汚れ指数を計算するが、このためには各熱交換器のガス温度の値が必要である。ボイラ内を流れる高温ガスは、各熱交換器で蒸気(水)へ伝熱を行うため、ガスの流れの下流に位置する熱交換器ほどガス温度が低くなるが、通常のボイラの場合、ガス温度センサは各熱交換器で設置していない。このため、ボイラ最下流に位置する熱交換器で計測したガス温度を用いて、上流側に位置する熱交換器のガス温度を推定する方式としている。
特開平5−280703号公報
しかしながら、従来技術ではガス流量が高精度で計測できないために、伝熱性能の解析に誤差が生じるという問題があった。
本発明の目的は、ガス流量を高精度で計測し、ボイラの劣化検知を高精度で行うことにある。
ボイラを構成する熱交換器の少なくとも1つについて、ボイラ内の少なくとも2点のガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量を用いて熱通過率を算出し、さらに熱通過率を配管の熱伝導率,蒸気及びガスの熱伝達率に基づいて別途算出し、これら算出された2つの熱通過率を比較し、ボイラ内の少なくとも2点のガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量は、第一の点のガス温度の実測値及び前記熱交換器の熱バランスを利用して算出した第二の点のガス温度の値と、第二の点のガス温度の実測値とを比較することにより、収束計算で求めることを特徴とする。
ガス流量を高精度で計測し、ボイラの劣化検知を高精度で行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による劣化診断の対象となる排熱回収ボイラの機器構成を示す図である。排熱回収ボイラ1は、ガスタービン及び蒸気タービンと共にコンバインドサイクル(C/C)発電プラントの構成機器として使用される。ガスタービンから排出される高温の排気ガスは、図のボイラ入口から排熱回収ボイラに取り込まれ、各熱交換器を介して、最後に出口から大気へ放出される。排熱回収ボイラを構成する熱交換器は、図に示す例では、ガスの上流側から高圧過熱器12,高圧蒸発器13,高圧節炭器14,低圧蒸発器15、及び低圧節炭器16からなる。各熱交換器は、複数の配管から構成されており、配管内には蒸気が流れている。ボイラを流れるガスは、各熱交換器において配管を通して蒸気へ熱を伝達することにより、徐々にガス温度が低下していく。一方、配管内の蒸気はガス側からの熱の伝達によって温度が上昇する。熱交換器によって、配管の径,本数等の構造は異なり、ガスの持つ熱エネルギーが効率よく蒸気に変換できる設計としている。
次に、排熱回収ボイラ1における蒸気(水)の流れを説明する。C/Cプラントでは、蒸気タービンの後段にある復水器に貯まった水をポンプが汲み出し、排熱回収ボイラへ送水する。復水器からの水は、まず、排熱回収ボイラの低圧節炭器16に取り込まれる。低圧節炭器16で加熱された水は、次に、低圧蒸気ドラム17に送られる。低圧蒸気ドラム17では、下部に貯まった水がポンプ19により低圧蒸発器15に送られ、ガスによる加熱によって配管内で沸騰し、水から蒸気へ相変化する。低圧蒸発器15で発生した蒸気は、低圧蒸気ドラム17の上部から低圧蒸気タービンに流れ、蒸気タービンの回転動力として利用される。また、低圧蒸気ドラム17の下部に貯まった水の一部は、ポンプ20により高圧節炭器14に送られ、ガスで加熱された後、高圧蒸気ドラム18に送られる。高圧蒸気ドラム18の下部に貯まった水も、低圧蒸気ドラムと同様に、ポンプ21によって高圧蒸発器13に送られて沸騰する。高圧蒸発器13で発生した蒸気は、高圧蒸気ドラム
18の上部から高圧過熱器12に送られる。高圧過熱器で過熱されて生成された高温/高圧の蒸気は、高圧蒸気タービンに送られる。
以上の説明が、ガスタービンの排気ガスによる排熱回収ボイラ1での蒸気生成の処理の流れである。
排熱回収ボイラ1の計測点については、蒸気側は全ての流路の温度,圧力,流量が分かるようにセンサを取り付けている。この場合、流路によっては流量をマスバランスで計算したり、あるいは、離れた計測点での測定値から、圧損を仮定して圧力を評価する個所も含む。一方、ガス側の場合、通常、圧力と温度はボイラ入口と出口のみで計測している。圧力については、入口と出口との差圧はそれほど大きくないため、圧損に関連する設計値を基に、各熱交換器の位置でのガス圧力を精度よく推定できる。これに対し、ガスの温度は、各熱交換器におけるガスから蒸気への伝熱によって、ボイラ入口から出口までガス温度が大きく変化するので、後述する各熱交換器における蒸気とガスの熱バランスに基づいた方法により各熱交換器におけるガス温度を推定する。
ガスの温度,圧力はボイラ入口/出口で計測しているのに対し、ガスの流量はボイラでは計測していないか、あるいは、たとえ計測していても、ボイラ入口のように断面積の広い位置での計測値は精度が低く、ボイラ診断のように高精度の値を要求する用途に使うのは困難である。このため、ボイラ内を流れるガス流量は、通常、ガスタービン側の計測値や設計値を基に評価する。ガスタービンは、大きく圧縮機,燃焼器,膨張機で構成されており、圧縮機から入った空気は、燃焼器で燃料と混合して燃焼した後、膨張機を通って、排気ガスとして放出される。したがって、ガス流量は圧縮機に入る空気流量と、燃焼器に入る燃料流量の総和から求める。このうち、空気流量は、圧縮機の入口に設置された圧力、及び温度センサの実測値から換算式によって評価する。
ただし、ガスタービンによっては、圧縮機入口に圧力センサを設置していないことがあり、このような場合には、温度,回転数,入口ガイドベーン開度の実測値を用いて、圧縮機性能に関する設計情報を基に、空気流量を計算する。しかし、この方法では、圧縮機が正常であることを仮定して空気流量を算出するので、圧縮機の劣化のため設計通りの性能が得られない場合、空気流量の計算値と実際の値が乖離することになる。また、前述したように圧縮機入口に取り付けた圧力センサを使用して、空気流量を計算する場合でも、ガスタービンにリークが発生すれば、同様に計算値と実際値とが乖離する。
このように、ガスタービン側の計測値や設計値を基に求めたガス流量は、ガスタービンの劣化による影響を受ける。つまり、以上に説明したようなガスタービンでの計測値からガス流量を推定する方法を用いてボイラ診断を行えば、ガスタービンのみが劣化し、ボイラには異常がない場合でも、ボイラの解析結果に影響を受ける。このため、ガスタービンとボイラのどちらが異常なのかを容易に区別できない。
以上のような問題があるため、本発明ではガスタービン側の劣化による影響を除外してボイラ診断が行えるように、以下に説明する方法で、ボイラに設置したセンサによる計測値を基にガス流量を推定する。
図2にガス流量を計算する処理の流れを示した。この処理ではガス流量を収束計算で求めるため、まず、ガス流量の初期値を設定する(S21)。初期値は任意の値でよいが、収束計算の安定性の点から、前述したガスタービン側の計測値と設計値を基に評価した値が適当である。
次に、図1に示したボイラ入口ガス温度の実測値Tb,inを用いて、高圧過熱器12におけるガスと蒸気の熱バランスから、高圧過熱器の出口ガス温度(図中T1 )を計算する
(S22)。式(1)に、ガスと蒸気の熱バランスを表す式を示す。
Figure 0004466232
式(1)はFwが熱交換器を流れる蒸気(水)の流量(kg/s)、Hw,outが出口蒸気のエンタルピー(J/kg)、Hw,inが入口蒸気エンタルピー(J/kg)、Fg がガスの流量(kg/s)、Hg,inが入口ガスのエンタルピー(J/kg)、Hg,out が出口ガスのエンタルピー(J/kg)である。
左辺はガス側における熱交換器の出口と入口の熱エネルギーの差、つまり蒸気への伝熱によるガスの熱エネルギーの減少幅を表す。一方、右辺は蒸気の熱エネルギーの増加幅を表す。ボイラ外への放熱によるエネルギーの損失を無視すれば、静特性を考えた場合、ガスと蒸気のエネルギーの変化幅は等しくなる。この関係式は、全ての熱交換器で成立する。また、式中のエンタルピー自身は直接計測できないので、圧力と温度から物性表を基にエンタルピーに換算して使用する。
式(1)の左辺である蒸気側の熱エネルギー増加量については、高圧過熱器の蒸気流量をFw に代入し、蒸気入口と出口の温度,圧力から求めた蒸気入口エンタルピーと蒸気出口エンタルピーのそれぞれをHw,in,Hw,out に代入する。また、式(1)の右辺であるガス側の熱エネルギーの減少量については、初期値として設定したガス流量をFg に代入し、また、ボイラ入口ガス温度の実測値Tb,in、及びガス圧力の実測値から求めたガス入口エンタルピーをHg,inに代入する。以上の代入処理によって、未知変数であるガス出口エンタルピーHg,out が計算できる。このようにして求めたガス出口のエンタルピーと圧力から物性表を用いて換算すれば、高圧過熱器12のガス出口温度T1 を求められる。
次に、上記処理で求めた高圧過熱器12のガス出口温度T1 を高圧蒸発器13のガス入口温度とし、高圧蒸発器に対して、式(1)で示した熱バランス式を適用する(S23)。高圧蒸発器13の場合、蒸気側の入口エンタルピーHw,inは、高圧節炭器14から高圧蒸気ドラム18に流入する水に対して定義する。また、蒸気側の出口エンタルピーHw,outは高圧蒸気ドラム18から高圧過熱器12に流れる蒸気に対して定義する。以上の条件により、前述した高圧過熱器12における熱バランスの計算と同様の方法を用いれば、高圧蒸発器13の入口ガス温度T1から、高圧蒸発器13のガス出口温度T2が計算できる。
次に、高圧節炭器14に対して熱バランス式を適用し、高圧節炭器のガス入口温度T2からガス出口温度T3 を計算する(S24)。ここでの処理は、高圧過熱器12における処理と同様である。
次に、低圧蒸発器15に対して、熱バランス式を適用するが(S25)、ここでは、蒸気側の出口が、低圧蒸気ドラム17から低圧蒸気タービンへ流れる蒸気と、低圧蒸気ドラム17からポンプ20を介して高圧節炭器14に流れる水との二つの出口が対象となる。このため、式(1)を変形した式(2)を熱バランス式として使用する。
Figure 0004466232
式(2)において、Fw,out1とHw,out1はそれぞれ低圧蒸気ドラム17から低圧蒸気タービンに流れる蒸気の流量(kg/s)とエンタルピー(J/kg)、Fw,out2とHw,out2は低圧蒸気ドラム17から高圧節炭器14に流れる蒸気の流量(kg/s)とエンタルピー
(J/kg)を表す。また、Fw,inとHw,inは低圧節炭器16から低圧蒸気ドラム17に流入する水の流量(kg/s)とエンタルピー(J/kg)である。右辺は、式(1)と同様であり、Fgがガスの流量(kg/s)、Hg,inが入口ガスのエンタルピー(J/kg)、Hg,outが出口ガスのエンタルピー(J/kg)である。
左辺で示した蒸気のエネルギー増加量は、低圧蒸気タービンに流れる蒸気のエネルギーFw,out1・Hw,out1と高圧節炭器に流れる水のエネルギーFw,out2・Hw,out2の総和から、低圧節炭器16から低圧蒸気ドラム17に流入する水のエネルギーFw,in・Hw,inを差し引くことにより評価できる。
また、低圧蒸気ドラム17における蒸気のマスバランスから式(3)が成立する。
Figure 0004466232
以上のように、低圧蒸発器15では式(2)で表した熱バランス式を適用する。つまり、蒸気側の流量FwとエンタルピーHwに計測値から求めた値を代入し、ガス流量Fg には高圧過熱器12〜高圧節炭器14の計算で使用した初期値を代入し、さらに、ガス入口エンタルピーHw,inとして、S24で計算済みであるガス温度T3 と測定値から求めたガス圧力から物性表を基に換算したエンタルピー値を代入する。これにより、低圧蒸発器15のガス出口エンタルピーHw,out が計算できる。これを物性表で換算すれば、低圧蒸発器のガス出口温度T4 が計算できる。
次に、低圧節炭器16に対して、式(1)で示した熱バランス式を適用し、低圧節炭器のガス入口温度T4からガス出口温度T5を計算する(S26)。ここでの処理は、高圧過熱器12及び高圧節炭器14における処理と同様である。
以上の処理によって、図1に示す排熱回収ボイラ1において、各熱交換器の位置におけるガス温度T1〜T5が計算できる。しかし、これはガス流量として初期値を設定した場合の仮の値である。計算されたガス温度の値が適当か、すなわち初期値として設定されたガス流量が適当かを判定するために、S26で計算された低圧節炭器16のガス出口温度
5と、ボイラ出口ガス温度の実測値であるTb,outを比較する(S27)。このとき、両者の温度差が収束条件としてあらかじめ定めた温度誤差ε以下であれば、設定されているガス流量の値と、計算された各熱交換器のガス温度は正しいと判定し、計算を終了する
(S28)。これに対して、εより大きければ、初期値として設定されたガス流量が適当でないと判断し、T5がTb,outより大きい場合にはガス流量Fg を微小量だけ減らし、逆にT5がTb,outより小さい場合にはガス流量を微小量だけ増やして、同様の計算を行う
(S29)。以上のようにして、収束計算を実施することにより、最終的に正確なガス流量Fg が評価でき、これと同時にガス温度T1〜T5も計算できる。そして、高精度での計測が困難なボイラ全体のガス流量と各熱交換器のガス温度の両方を推定した後、ボイラの劣化検知に使用することができる。
以上に説明した処理が、ボイラ内を流れるガス流量を精度よく求め、同時に各熱交換器のガス温度を推定する方法である。ボイラの伝熱性能の計算には、ガス温度に加えて、ガス流量の値が必要であるが、ボイラの場合、ガスの流れる流路が非常に広く、ガス流量が高精度で計測できないために、伝熱性能の解析に誤差が生じるという問題が従来はあり、劣化検知の精度を低下させる要因であった。上記処理により、高精度での劣化検知が可能とすることができる。
上記方法では、ボイラの入口温度と出口温度の実測値を使用するが、特に入口/出口に限らず計測点が二つ以上あればよい。また、必ずしもガスの流れ方向に沿って計算する必要はなく、逆方向に計算してもよい。
次に、これらの推定値を基に、各熱交換器の劣化を診断する方法について説明する。
本実施例でいう熱交換器の劣化とは、ガスから蒸気への伝熱性能が正常時に比べて低下することを意味している。代表的な原因としては、熱交換器を構成する配管に汚れが付着する現象が挙げられる。このような現象が発生すると、高温/高圧の蒸気が効率よく生成できないため、蒸気タービンの出力が低下し、結果的にC/Cプラント全体の発電効率が低下するという事態をもたらす。
熱交換器の伝熱特性を表す指標に熱通過率というパラメータがある。前記した熱バランス式と熱通過率との関係は式(4)の形で表すことができる。この関係は各熱交換器で成立する。
Figure 0004466232
Qはガスから蒸気への伝熱量(W)を表す、式(4)aで使用している他の記号は式
(1)と同じである。また、式(4)bにおいて、Kは熱通過率(W/(m2・K)) であり、単位伝熱面積(m2 )当たり、かつ、単位ガス−蒸気温度差(K)当たりにガスから蒸気へ伝えることができる熱流(時間当たりの熱量)を表す。Aは伝熱面積(m2 )であり、ガスが蒸気への伝熱のために触れている面積のことで、排熱回収ボイラの場合、各熱交換器を構成する配管の全表面積となる。ΔTはガスと蒸気との対数平均温度差(K)であり、式(5)で表す。
Figure 0004466232
式(5)においてTgは各熱交換器におけるガスの代表温度、Twは蒸気の代表温度である。
式(4)bが示すように、熱通過率K,伝熱面積A、及び対数平均温度差ΔTを乗じれば、ガスから蒸気への伝熱量Qとなる。伝熱量Qは、ボイラ外への放熱によるエネルギー損失を無視すれば、静特性を考えると、前記した熱バランスの式で計算される値と同値になる。つまり、式(4)(a)の蒸気についての熱量差又はガスについての熱量差のどちらかを用いれば良い。
前述の図2に示した処理で、熱バランスの式から各熱交換器における伝熱量Q、及び蒸気とガスの温度は既に計算されている。つまり、ガスと蒸気それぞれについて入口と出口温度の中間値を温度の代表点とすれば、各熱交換器のガス温度Tgと蒸気温度Twが求まり、対数平均温度差ΔTは計算できる。また、伝熱面積Aはボイラの構造に関する設計情報から求めることができ、これは定数のパラメータとなる。
したがって、前記の収束計算で求めたガス流量と各熱交換器のガス温度、及び実測したガス圧力と蒸気に関するプロセス値(温度/流量/圧力)から、式(4)bを用いて、熱通過率Kの観測値を計算することができる。ここで、観測値とは、実際にガスから蒸気へ伝わった熱量を求めて、これを基に評価した熱通過率の値である。
前記したように、熱通過率とは、ガスから蒸気への伝熱性能、すなわち、伝熱のしやすさを表す指標であるため、熱通過率を計算し、この変化傾向を監視すれば、熱交換器の劣化を検知することができる。
しかしながら、熱通過率は、そのときのガスや蒸気の状態、すなわち温度,流量,圧力によって変化する特性パラメータである。プラントの運転条件によって、排熱回収ボイラのガス/蒸気の温度,流量,圧力は変化するので、これに応じて熱通過率も変化することになる。このような条件のもとで、熱通過率の観測値を監視しても、それが低下した場合に、プラントの運転条件によるものか、あるいは、熱交換器の劣化によるものかを区別することは困難である。
したがって、熱通過率の観測値に対して、そのときのプラント運転条件に対応する理論値と比較することにより、現在の観測値が正常範囲にあるのかを判定するのが劣化の把握に有効である。ここで、理論値とは、運転条件により変化するガス/蒸気の温度,流量,圧力に対応し、ボイラの寸法や材料等の設計条件から、劣化(伝熱性能の低下)が進行していない場合に期待される熱通過率の値である。
熱通過率Kの理論値は、式(6)によって求めることができる。
Figure 0004466232
ここで、D1とD2は配管の内径(m)と外形(m)を表す。また、λm は配管の熱伝導率(W/(m・K))で、配管の素材により決定される物性値である。AfとAbは、配管の伝熱面積において、配管のフィン部の面積(m2)とフィン間の谷底部の面積(m2)である。熱交換器を構成する配管として、効率よく伝熱を行うためにフィン付きの配管を使用することがある。前記した式(4)bの伝熱面積Aとしては、式(4)bに示したようにフィン部の面積Afと谷底部の面積Abの合計を定義する。また、φはフィンでの温度分布による伝熱への影響を考慮したパラメータであり、フィン効率(無次元数)と呼ぶ。Af,Ab,φ はいずれもフィン付き配管の寸法等の設計情報から求めることができる。また、hwとhgはそれぞれ蒸気とガスの熱伝達率(W/(m2・K)) であり、以下に説明する式によって求める。
蒸気の熱伝達率hw は式(7)によって求める。
Figure 0004466232
式(7)aは配管内を蒸気が流れる場合に成立するヌッセルト数Nu,レイノルズ数
Re,プラントル数Pr(いずれも無次元数)の関係式である。この式によりNuが求まれば、式(7)bから熱伝達率hwが計算できる。λwは蒸気の熱伝導率(W/(m・K)) であり、温度と圧力から蒸気表で求まる。また、有効直径(m)とは、この場合、配管の内径D1である。
また、式(7)aにおけるReの計算式を式(8)に、Prの計算式を式(9)に示す。
Figure 0004466232
Figure 0004466232
式(8)に示したReを計算する場合、流速(m/s)は蒸気流量(kg/s)を蒸気の密度(kg/m3)と流路面積(m2)で除して計算する。このとき、密度は蒸気の温度と圧力から蒸気表により求め、流路面積は配管の内径から計算する。また、有効直径(m)は配管の内径D1である。また、動粘性係数(m2/s)は、蒸気の温度と圧力から蒸気表により求める。
式(9)に示したPrを計算する場合、粘性係数(Pa・s),比熱(J/(kg・K)),熱伝導率(W/(m・K))はいずれも蒸気の温度と圧力から蒸気表により求める。
このように、蒸気側の熱伝達率hw は、蒸気側の温度/流量/圧力、及び熱交換器で使用している配管の構造から計算する。
また、ガスの熱伝達率hg(W/(m2・K))は式(10)で表される。
Figure 0004466232
式(10)においてhg,cは対流熱伝達率(W/(m2・K))、hg,r は輻射熱伝達率
(W/(m2・K)) である。ガスの熱伝達率は、対流と輻射による熱伝達率をそれぞれ計算し、それらを足し合わせることにより求める。
対流熱伝達率hg,cは式(11)で表される。
Figure 0004466232
式(11)aは複数の配管で構成された熱交換器をガスが通り抜ける場合に成立する
Nu,Re,Prの関係式である。ここでPr′は、配管壁面近傍におけるプラントル数を表す。式(11)aによりNuが求まれば、蒸気の熱伝達率の計算と同様に、式(11)bから対流熱伝達率hg,cが計算できる。ここで、λgはガスの熱伝導率(W/(m・K))を表す。
式(11)において、Re,Prの定義は、蒸気側の熱伝達率の計算と同様であり、式(8)と式(9)で表される。Reにおける流速の計算では、流路面積にはガスが配管の間の最隙部を流れるときの面積を使用する。これは、ボイラのガス塔の寸法,配管の寸法や設置間隔等の設計情報から計算する。有効直径についても、同様に設計情報から計算する。Re,Prの計算に必要な他のパラメータはいずれも、ガスの温度,圧力が分かれば、物性表から求められる。また、配管壁面近傍におけるプラントル数Pr′を求める場合には、ガス温度の変わりに蒸気温度を代用することで求める。
このように、ガス側の対流熱伝達率hg,c は、ガスの温度/流量/圧力(一部は蒸気温度)、及び熱交換器で使用している配管の構造から計算する。
また、輻射熱伝達率hg,rは式(12)で表される。
Figure 0004466232
本実施例では輻射による熱伝達は二酸化炭素と水による輻射のみを考慮している。式
(12)aで示したεは気体塊の放射率(無次元数)である。Lは気体塊の有効厚さ(m)であり、配管の間隔を設定する。また、Tg はガス温度である。また、P−CO2 とP−H2Oはそれぞれガスに占める二酸化炭素と水の分圧(kgf/cm2)である。これは、ガスタービンの空気流量と燃料流量の比を基に燃焼後のガスの組成を評価し、これを用いて分圧を計算する。式(12)aに示すように、以上の4つのパラメータに対して、放射率を計算するための近似式をあらかじめ求めておく。つまり、a1〜a4は放射率の近似式におけるフィッティングパラメータである。また、輻射熱伝達率hg,r は、式(12)bに示すように、放射率εに対して、ガス温度Tgによる補正を乗じることで求める。b1〜b3 は補正関数のフィッティングパラメータである。
このように、ガス側の輻射熱伝達率hg,r は、ガスの温度/流量/圧力(一部はガスタービン空気流量と燃料流量)、及び熱交換器で使用している配管の構造から計算する。
以上に示した処理により、ガス/蒸気の状態量(流量,温度,圧力)と配管の構造に関する設計情報から前述した式(6)を用いて熱通過率Kの理論値を計算する。
尚、式(6)は円形配管での理論式であり、他の配管形状とした場合は理論式の形はそれに合わせて異なっても良い。
図3は、熱通過率の観測値と理論値からボイラ劣化を診断する処理の流れを示した図である。まず、前述の図2で説明したガス流量の推定処理を行うことにより、ガス流量に加えて、各熱交換器の前後におけるガス温度を推定する(S31)。この処理及び計測値によって、各熱交換器における蒸気及びガスの状態量(流量,温度,圧力)が決定したので、次に、式(4)から熱通過率の観測値K1 を計算する(S32)。また、これと平行して、式(6)から熱通過率の理論値K2 を計算する(S33)。次に、それぞれ計算された熱通過率の観測値K1 と理論値K2 を比較し(S34)、観測値が理論値に対して、あらかじめ許容された熱通過率の誤差ΔKを超えて低くなった場合には、異常と判定する
(S35)。また、それ以外は正常とする(S36)。図3で示した診断処理は、決められた時間間隔ごとに繰り返し実施する。S32とS33は平行して行う他、別途行っても良く、順序は問わない。
このように、前記処理によって推定されたガス流量とガス温度、及び、計測されたガス圧力と蒸気(水)側の流量,温度,圧力を用いて、熱交換器の伝熱性能を示す指標である熱通過率について理論値と観測値をそれぞれ計算し、両者を比較することにより劣化を検知する。したがって、運転条件に応じて変化する熱通過率の理論値を用いて、熱通過率の観測値の妥当性が評価できる。以上に述べた処理により、ボイラの劣化検知を高精度で行うことができる。
理論値を算出する式(6)の特徴としては、蒸気及びガスの熱伝導率を考慮したhw やhgを有し、配管の熱伝導率λmを有することであり、これらの物性値をデータベースに有することにより、運転条件に応じて変化する熱通過率を算出し、厳密な値を算出できる。
図4は、以上に示した診断処理を実施するための装置の構成例を示している。41は診断の対象となる排熱回収ボイラである。42は排熱回収ボイラの計測値を取り込み、診断処理を行う演算装置である。また、43は演算装置で行った診断結果を表示するための表示装置である。
図5は、演算装置42の内部の構成を示す図である。ボイラから取り込まれた蒸気/ガスに関する計測値は計測値データベース52に格納される。演算部51は、周期的に、計測値データベースから計測値を取り込み、また、設計データベース53から各熱交換器の配管に関する設計情報(ガス塔寸法,配管外径/内径,フィン寸法,設置間隔,伝熱面積,構成材料など)を取り込み、前述したボイラの診断処理を行う。この処理で必要となる蒸気やガスの物性情報は物性値データベース54に格納されており、演算部51は必要に応じて物性値を取り込み、計算に使用する。データベース52,53,54は演算装置の外に設けても良い。
図7に、設計データベース53の中に格納されるデータの構成例を示す。設計データベースは、ボイラを構成する熱交換器ごとに、熱通過率の理論値の計算に必要なガス塔や配管の寸法等の設計データを格納している。
演算部51は表示装置43に診断結果を表示する。
図6は、表示装置43における診断結果の表示例である。図では、前述した処理により求めた熱通過率の理論値と観測値のトレンドを、低圧節炭器,高圧節炭器、及び高圧過熱器について表示している。理論値と観測値がほぼ同じ値を示していれば正常であり、差が大きい場合は異常である。図の例では、低圧節炭器において、熱通過率の理論値と観測値との差が徐々に大きくなっており、診断装置が異常と判定している。他の熱交換器については、両者はほぼ同じ値を示しており、診断装置は正常と判定している。このように、熱通過率の理論値と観測値を熱交換器ごとに提示することより、ボイラを構成するどの熱交換器で伝熱性能が低下しているのかが容易に分かり、さらに劣化の進行状況についても定量的に知ることができる。これらの情報によって、ボイラ異常を早期に検知し、余裕をもって異常対応の運転操作を行うといった運転支援が実現できるのに加えて、どの熱交換器をいつ補修するかといった補修内容や補修時期を検討するための判断材料となり、補修計画の策定も支援できる。
上述した演算部の処理内容は、可搬型のディスクやハードディスク等のコンピュータに読み取り可能な記録媒体に劣化診断プログラムとして記録することができる。
発電プラントを構成するボイラに加えて、熱供給に使用されるボイラにも適用できる。
監視対象となる排熱回収ボイラの構成。 ガス流量推定の処理の流れ。 ボイラ劣化の判定処理の流れ。 ボイラ監視診断システムの構成。 演算装置の構成。 ボイラ監視診断システムの表示画面例。 設計データベースの中に格納されるデータの構成例。
符号の説明
1,41…排熱回収ボイラ、12…高圧過熱器、13…高圧蒸発器、14…高圧節炭器、15…低圧蒸発器、16…低圧節炭器、17…低圧蒸気ドラム、18…高圧蒸気ドラム、42…演算装置、43…表示装置。

Claims (9)

  1. ボイラを構成する熱交換器の少なくとも1つについて、ボイラ内の少なくとも2点のガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量を用いて熱通過率を算出し、さらに熱通過率を配管の熱伝導率,蒸気及びガスの熱伝達率に基づいて別途算出し、これら算出された2つの熱通過率を比較し、劣化の進行を診断するボイラの劣化診断方法であって、
    ボイラ内の少なくとも2点のガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量は、第一の点のガス温度の実測値及び前記熱交換器の熱バランスを利用して算出した第二の点のガス温度の値と、第二の点のガス温度の実測値とを比較することにより、収束計算で求められることを特徴とするボイラの劣化診断方法。
  2. 請求項に記載のボイラの劣化診断方法において、ボイラ内の少なくとも2点のガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量の算出に、前記熱交換器を流れる蒸気の流量をFw、第二の点の蒸気のエンタルピーをHw,out、第一の点の蒸気エンタルピーをHw,in、ガスの流量をFg、第一の点のガスのエンタルピーをHg,in、第二の点のガスのエンタルピーをHg,outとして、式(1)を利用することを特徴とするボイラの劣化診断方法。
    Figure 0004466232
  3. 請求項1,に記載のボイラの劣化診断方法において、前記ボイラはガスタービンの排熱回収ボイラであることを特徴とするボイラの劣化診断方法。
  4. ボイラから取り込まれた蒸気及びガスに関する計測値、前記ボイラを構成する熱交換器の設計情報並びに蒸気及びガスの物性値を格納するデータベースと、
    ボイラを構成する熱交換器の少なくとも1つについて、熱交換器の出入口におけるガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量を用いて熱通過率を算出し、さらに熱通過率を前記データベースに格納された配管の熱伝導率,蒸気及びガスの熱伝導率に基づいて算出する演算部を有する演算装置と、前記算出された2つの熱通過率の変化傾向を表示する表示装置を有するボイラの劣化診断システムであって、
    熱交換器の出入り口におけるガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量は、入口のガス温度の実測値及び前記熱交換器の熱バランスを利用して算出した出口のガス温度の値と、出口のガス温度の実測値とを比較することにより、収束計算で求められることを特徴とするボイラの劣化診断システム。
  5. 請求項に記載のボイラの劣化診断システムにおいて、熱交換器の出入り口におけるガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量の算出に、前記熱交換器を流れる蒸気の流量をFw、出口蒸気のエンタルピーをHw,out、入口蒸気エンタルピーをHw,in、ガスの流量をFg、入口ガスのエンタルピーをHg,in、出口ガスのエンタルピーをHg,outとして、式(1)を利用することを特徴とするボイラの劣化診断システム。
    Figure 0004466232
  6. 請求項4,5に記載のボイラの劣化診断システムにおいて、前記ボイラはガスタービンの排熱回収ボイラであることを特徴とするボイラの劣化診断システム。
  7. コンピュータに、ボイラを構成する熱交換器の少なくとも1つについて、熱交換器の出入口におけるガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量を用いて熱通過率を算出させ、さらに熱通過率を配管の熱伝導率,蒸気及びガスの熱伝導率に基づいて別途算出させ、前記算出された2つの熱通過率を比較させ、劣化の進行を診断させることを特徴とするボイラの劣化診断プログラムを記録した記録媒体であって、
    熱交換器の出入り口におけるガス温度の実測値を用いて算出されるガス流量は、入口のガス温度の実測値及び前記熱交換器の熱バランスを利用して算出した出口のガス温度の値と、出口のガス温度の実測値とを比較することにより、収束計算で求められることを特徴とするボイラの劣化診断プログラムを記録した記録媒体。
  8. 請求項に記載の記録媒体において、コンピュータに、ボイラを構成する複数の熱交
    換器について、熱通過率の変化傾向を表示させることを特徴とするボイラの劣化診断プロ
    グラムを記録した記録媒体。
  9. 請求項7,8に記載の記録媒体において、前記ボイラはガスタービンの排熱回収ボイラであることを特徴とするボイラの劣化診断プログラムを記録する記録媒体。
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