JP4464548B2 - 金属部材の表面き裂深さ解析方法 - Google Patents

金属部材の表面き裂深さ解析方法 Download PDF

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【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、常時は高温雰囲気中に曝され、暫時、低温雰囲気中に曝されることが繰り返される金属部材の表面き裂深さ解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電設備の仕様や特徴あるいは需給条件の変化により、石炭、石油等の化石燃料またはLNG(液化天然ガス)を燃焼させる火力発電用ボイラの多くは、需要の変化に応じた日毎(DSSーDaily Start Stop )停止運転や週毎(WSSーWeekly Start Stop)停止運転が行われるようになり、従来に較べて起動停止回数が増加し、例えば、年間に30〜60回、起動停止が繰り返される。このように、起動停止回数が増加するに伴って、熱履歴疲労に起因した材料損傷が多く発生するようになった。特に、(蒸発)水壁管の火炉側の一部でエレファントスキン(象皮)現象と称される管外面からの表面き裂が発生することがある。
【0003】
本発明者等の調査によれば、この表面き裂は、熱負荷体の一つである水壁管の一部が起動時に他の部位より約50〜100°C温度が高くなることに起因していることが判った。火力発電用のボイラでは、水壁管は膨大な数の蒸発管で構成されており、一定負荷(例えば、100%,75%,50%,25%等)での運転では、水壁管の部分で極端な温度差が生じないような流動伝熱設計が為されているが、一部の低い負荷体では、起動時に局部的に温度が上がる場合がある。このような場合に、温度上昇が50〜100°Cであっても短時間(通常30分以内)であれば、歪み損傷(クリープ)や過熱(オーバーヒート)損傷は生じない。しかし、起動停止毎に局部的な昇温による熱応力の発生が繰り返されると、熱疲労き裂が発生し、進展してしまう。
【0004】
図6および図7はそれぞれエレファントスキン状き裂の発生部位を示すボイラの内部断面図およびエレファントスキン状表面き裂の顕微鏡写真像であり、図7の(a)は磁粉探傷試験後の外観、(b)は火炉水壁管の断面、(c)はエレファントスキン状表面き裂発生箇所の拡大断面を各々示している。エレファントスキン状表面き裂は火炉水壁管の外表面の周方向に沿って(希に軸方向に発生する場合もある)多数の表面き裂が発生する現象を言う。表面き裂は断面が鋭いV字型を成し、内部に酸化物が生成している場合が多い。このように、多数の表面き裂が生じた鋼管表面の外観が象の皮膚に似ていることから、エレファントスキン状表面き裂と呼ばれている。図6に示すように、エレファントスキン状き裂発生部位3はボイラ1の(蒸発)水壁管2の接合部や他の部材の結合部、高温曝部等となっている。
【0005】
図8は従来例に係るエレファントスキン状表面き裂の解析診断手法の概略を示す流れ図である。火炉水壁管の外表面にエレファントスキン状表面き裂が発見された場合は、従来は同図の流れ手順に従って、大気中高温疲労試験を行って表面き裂の進展度合いを解析し、今後の表面き裂の進展を予測したり限界値到達年数等を予想し、当該水壁管を後どの程度使用できるかを評価していた。図9は疲労表面き裂進展解析に用いられる応力拡大係数範囲ΔK(単位MPa√m)に対する疲労表面き裂進展速度(da/dN)を表す疲労表面き裂進展線図である。なお、Nは起動停止回数である。応力拡大係数範囲ΔKは温度差による応力振幅σ、き裂深さaとその形状係数bの関数f(a,σ,b)であり、これらの値が決まれば、疲労表面き裂進展量を算出できる。形状係数bは水壁管の形状、負荷応力とき裂の方向により定義される係数である。疲労表面き裂進展線図は温度により変化するから、水壁管2のエレファントスキン状表面き裂進展解析には、高温大気中の線図IIを用いる。
【0006】
まず、超音波探傷法、放射線探傷法、断面観察法等による統計評価を取り入れた最大値予測等を用い、水壁管2外面のき裂深さaを計測する(S1)。次に、起動・停止時および運転中の温度測定結果に基づく有限要素法応力解析、または構造、形状、運転条件を考慮した簡易応力解析により、応力振幅σを算出する(S2)。そして、これらの値から応力拡大係数範囲ΔKを算出する(S3)。次に、この応力拡大係数範囲ΔKから図9に示す高温大気中における疲労表面き裂進展線図を用いて疲労表面き裂進展速度(da/dN)を求める(S4)。そして、この疲労表面き裂進展速度(da/dN)を回数積分して、高温大気中における回数Nに対するき裂深さaを求める疲労表面き裂進展解析を行う(S71)。次に、今後の表面き裂進展解析と水壁管2の余寿命診断を行い(S8)、次回の定期検査時の水壁管2の残肉厚が限界肉厚より小さいか否かを判断する(S9)。その判断結果が否ならば、ボイラの運転をその儘継続し(S10)、その判断結果が然りならば、水壁管2を新品と取り替える(S11)。
【0007】
図10は、ある代表的なボイラ条件での疲労表面き裂進展解析を実施した結果を示す表面き裂進展特性図である。この例では、運転年数が10年目でき裂深さが0.2mm、20年目で0.5mm、25年目で0.7mmの表面き裂が実測された。上述のようにして、き裂深さa、熱応力振幅σおよび起動停止繰返し回数Nより、各時点からの疲労表面き裂進展を予測した結果は同図中の二点鎖線で示すグラフになる。なお、図の枠内に示す停止モードは、長期は数日以上の運転停止、中期は2日前後の運転停止、短期は1日以内の運転停止を表す。熱応力の大きさは停止モード毎に異なるため、各モード毎に評価を行った。同図から明らかなように、これらの疲労表面き裂進展の予測結果は実際の疲労表面き裂進展よりも低めの、水壁管2の噴破危険性を見損なうものになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来技術では実際に生じる疲労表面き裂進展を精度良く予測することができず、水壁管の表面き裂が予想以上に速く限界き裂深さに達して、水壁管の噴破漏洩事故の発生に至る虞がある。かといって、安全性を重視する立場から、検査の際に浅い疲労表面き裂が検出された時点で当該水壁管の寿命が尽きたものと判定して新しいものと取り替えるのは、経済上あるいは資源節約上好ましくない。
【0009】
本発明の目的は、従来技術におけるかかる課題を解決して、長期間の熱履歴疲労により、ボイラの水壁管の火炉側外面に発生する表面き裂の進展度合いや残余寿命を高精度で評価できる金属部材の表面き裂深さ解析方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、疲労き裂進展速度を決定する際に雰囲気の腐食性を考慮した線図を用いると共に、金属部材の表面き裂深さを実測して、その値から当該雰囲気による表面き裂部位の酸化または腐食によるき裂促進度合いを表す酸化き裂進展速度を逆算し、当該酸化き裂進展速度と疲労き裂進展速度とに基づいて将来進展する金属部材の表面き裂深さを予測したものであり、例えば、金属部材の表面き裂深さを所定期間毎の逐次演算により求めても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では例えば、ボイラの火炉蒸発水壁管の火炉側外面のエレファントスキン状表面き裂の進展や残余寿命を管壁の高温酸化を含む高温腐食の速度(daHC/dt)、高温腐食膜への表面き裂発生因子、燃焼排ガス雰囲気での疲労表面き裂進展速度の複数因子を組み合わせて診断する。火力発電用ボイラの火炉側外面で発生するエレファントスキン状表面き裂は、単に高温雰囲気中で生じる疲労表面き裂現象の進展の結果としてのみでは説明できず、起動停止時の水壁管部位間での温度差による熱応力の作用の繰り返しによる熱疲労と、高温環境下における熱疲労表面き裂の加速化現象と、同じく、材料の酸化や腐食の促進とに依ることを本願発明者は見出した。そこで、エレファントスキン状表面き裂の進展を高精度に予測するには、こうした現象を考慮に入れた診断解析手法が必要になる。
【0012】
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。図2は本発明の実施例に係る水壁管外面き裂診断装置の概念図である。同図において、4はき裂深さ検査センサー、5はき裂深さ検査センサー4が検出した水壁管2のエレファントスキン状表面き裂データをデジタルデータに変換する変換器、6はエレファントスキン状表面き裂データを処理してエレファントスキン状表面き裂進展解析を実行するデータ解析処理装置、7はデータ解析処理装置6が実行したエレファントスキン状表面き裂進展解析の結果を記録する記録装置である。 図3はエレファントスキン状表面き裂の要因と進展の関係を示す因果流れ図(a)と、エレファントスキン状表面き裂の生成現象を模式的に示す水壁管表面の断面図(b)、図4は応力拡大係数範囲ΔKに対する疲労表面き裂進展速度(daen/dN)を表す疲労表面き裂進展線図である。同図に示すように、水壁管表面に高温酸化(腐食)膜が生成され、これに起動時の熱応力負荷が作用して酸化膜割れが生じ、ここに起動時の熱応力負荷が作用することにより、熱疲労表面き裂が進展すると共に、酸化膜割れ部の高温酸化が進行する。鋼管表面に形成された酸化膜は概して脆く、ボイラ起動時の熱応力負荷により容易に割れが発生する。この割れ目の内部に形成された再酸化(腐食)による酸化層はき裂の促進に少なからず寄与している(最大で数十%)ことが判った。
【0013】
このようにして、熱疲労表面き裂はやがてエレファントスキン状表面き裂に進展する。本発明では図3に示すモデルに従って、エレファントスキン状表面き裂の進展は熱疲労表面き裂の進展と酸化膜割れ部の高温酸化の進行との和になるとの仮定に基づいている。そこで、当初のエレファントスキン状表面き裂深さをaTC0(mm)、起動停止回数をN回、当該雰囲気での起動停止による疲労表面き裂進展速度をdaen/dN(mm/回)、当該雰囲気での酸化または高温腐食速度をdaHC/dt(mm/年)、エレファントスキン状表面き裂の予測時期をt年後とすると、予測時のエレファントスキン状表面き裂深さaTCは、
TC=aTC0+(daen/dN)×N+(daHC/dt)×t ……(1)となる。この算式(1)の第3項(daHC/dt)×tが高温再酸化(腐食)によるエレファントスキン状表面き裂進展への寄与分である。
【0014】
図1は本実施例に係るボイラ蒸発水壁管の火炉側外面のエレファントスキン状表面き裂の解析診断手法の概略を示す流れ図である。始めに、従来例と同様に、超音波探傷法等により水壁管2外面の所望箇所のき裂深さaTC0を計測する(S1)。このき裂深さaTC0を求めるには、実際には、例えば、所望箇所の20個の測定部位のき裂深さaの測定値から極値統計により当該部位の最大値を予測する統計的評価法を用いて算出する。次に、起動・停止時および運転中の温度測定結果に基づく有限要素法応力解析等により、応力振幅σを算出する(S2)。具体的には、測定部位を碁盤目状に分割して、それぞれ各時間毎の温度分布より熱膨張度を求め、それらの差に基づいて当該箇所の応力値を算出し、起動停止に伴う応力値の幅(応力範囲=最大値ー最小値)から応力振幅σを算出する。応力振幅σは応力範囲の1/2である。
【0015】
そして、これらの値から応力拡大係数範囲ΔKを算出する(S3)。本実施例では応力拡大係数範囲ΔKは次式で与えられる。
【0016】
ΔK=σ√(πR・d・Ft) ……(2)
但し、Rは水壁管2の外径、dは表面き裂長さの1/2、Ftは水壁管2の厚さと外径Rとの関数値である。次に、図4の疲労表面き裂進展線図によりボイラ1内の雰囲気条件に応じた線図i(i=1〜4)を選択する(S4)。この線図iは実際のボイラ1内の雰囲気環境を実験室内に作って、室温大気中(線図1)、高温大気(LNG燃焼ガス)中(線図2)、腐食性中(石炭燃焼)ガス中(線図3)および腐食性大(高硫黄重油燃焼)ガス中(線図4)のデータを測定して得たものである。そして、該線図iにより、応力拡大係数範囲ΔKに対応した疲労表面き裂成分(daen/dN)×Nを求め(S5)、測定時(現在)の当該部位のエレファントスキン状表面き裂深さaから、当該ボイラ固有の高温再酸化(腐食)速度daHC/dtを逆算する(S6)。
【0017】
具体的には、当初のエレファントスキン状表面き裂深さaTC0を基に、算式(1)を用いて所定期間毎のエレファントスキン状表面き裂深さaTCjを逐次演算し、現在時点のエレファントスキン状表面き裂深さaに合致する高温再酸化速度daHC/dtを算出する(S7)。即ち、
TC1=aTC0+(daen/dN)×N+daHC/dt,
TC2=aTC1+(daen/dN)×N+daHC/dt,……,
=ap−1+(daen/dN)×N+daHC/dt
そして、得られた高温再酸化速度daHC/dtを用いて算式(1)により今後進展が予想できるエレファントスキン状表面き裂深さaTCを逐次演算する(S8)。即ち、次回の定期検査時のエレファントスキン状表面き裂深さap+1=a+(daen/dN)×N+daHC/dtを求め、水壁管の残肉厚(R−ap+1)が限界肉厚より小さいか否かを判断する(S9)。その判断結果が否ならば、ボイラの運転を継続し(S10)、その判断結果が然りならば、ボイラの運転を停止して水壁管を新しいものと取り替える(S11)。なお、前述したように、応力拡大係数範囲ΔKは表面き裂深さの関数であり、表面き裂の長さ毎に計算する必要があることから、定期的(1年毎)に逐次計算する必要がある。
【0018】
図5はエレファントスキン状表面き裂進展解析の予測結果を示すグラフである。 このき裂進展解析では測定条件は、雰囲気が低硫黄重油燃焼ガス中、運転停止回数およびその時の応力振幅はそれぞれ長期が4回、216Mpa、中期が10回、194Mpa、短期が15回、194Mpa、高温酸化速度が0.021mm/年、定期検査周期は1年である。従って、選択線図は線図3と線図4との中間線図を採用した。エレファントスキン状表面き裂進展解析の予測結果の上限および下限は高温疲労き裂進展速度および高温再酸化速度のデータのばらつきを考慮した結果導かれたものである。同図に示すように、エレファントスキン状表面き裂進展解析の予測結果と運転期間10年、20年および25年時点の表面き裂の実測値はよく一致している。このように、エレファントスキン状表面き裂進展解析の予測精度が向上すると、水壁管の余寿命が尽きるまでの定期検査の回数を削減したり、検査周期を長くすることができ、検査費用を大幅に低減できる。
【0019】
例えば、25年運転時点の表面き裂の実測値を基に、次回(26年目)のエレファントスキン状表面き裂深さap+1を求めるには、25年目のき裂深さ0.7mm+高温疲労き裂成分(長期0.0024mm+中期0.0078+短期0.0117)+高温再酸化き裂成分(0.021mm)=0.75mmとなる。これは限界き裂深さ1.0mmより小さいので、ボイラの運転の継続は可能と判定される。同様の計算を繰り返して、エレファントスキン状表面き裂深さaが限界き裂深さ1.0mmに達するまでの年数が当該水壁管の余寿命となる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、疲労き裂進展速度を決定する際に雰囲気の腐食性を考慮した線図を用いると共に、金属部材の表面き裂深さを実測して、その値から酸化き裂進展速度を逆算し、当該酸化き裂進展速度と疲労き裂進展速度とに基づいて将来進展する金属部材の表面き裂深さを予測したので、熱疲労や酸化、腐食により金属部材の表面に生じる表面き裂の将来の進展度合いを高精度に予測できるから、金属部材の破断による雰囲気ガスの噴出による直接的および間接的に発生する災害の発生を確実に予防できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るボイラ蒸発水壁管外面のエレファントスキン状表面き裂の解析診断手法の概略を示す流れ図
【図2】同じく、水壁管外面き裂診断装置の概念図
【図3】エレファントスキン状表面き裂の要因と進展の関係を示す因果流れ図(a)と、エレファントスキン状表面き裂の生成現象を模式的に示す水壁管表面の断面図(b)
【図4】応力拡大係数範囲ΔKに対する疲労表面き裂進展速度を表す疲労表面き裂進展線図
【図5】エレファントスキン状表面き裂進展解析の予測結果を示すグラフ
【図6】従来例に係るエレファントスキン状き裂の発生部位を示すボイラの内部断面図
【図7】同じく、エレファントスキン状表面き裂の顕微鏡写真像
【図8】従来例に係るエレファントスキン状表面き裂の解析診断手法の概略を示す流れ図
【図9】同じく、応力拡大係数範囲ΔKに対する疲労表面き裂進展速度を表す疲労表面き裂進展線図
【図10】従来例において疲労表面き裂進展解析を実施した結果を示す表面き裂進展特性図
【符号の説明】
1 ボイラ
2 (蒸発)水壁管
3 エレファントスキン状き裂発生部位
4 き裂深さ検査センサー
5 変換器
6 データ解析処理装置
7 記録装置

Claims (2)

  1. 常時は高温雰囲気中に曝されると共に、暫時、低温雰囲気中に曝されることが繰り返される金属部材の表面に生成した酸化膜のき裂深さを計測し、当該箇所の温度分布により起動停止時に生じる応力差から応力振幅を求め、該応力振幅の関数である応力拡大係数範囲と熱履歴に基づくき裂進展度合いを示す疲労き裂進展速度との対応関係を表す線図に基づいて当該雰囲気における前記金属部材の疲労き裂進展速度を決定し、該疲労き裂進展速度を積分して表面き裂深さを予測する金属部材の表面き裂深さ解析方法において、前記疲労き裂進展速度を決定する際に雰囲気の腐食性を考慮した線図を用いると共に、前記金属部材の表面き裂深さを実測して、その値から当該雰囲気による表面き裂部位の酸化または腐食によるき裂促進度合いを表す酸化き裂進展速度を逆算し、当該酸化き裂進展速度と前記疲労き裂進展速度とに基づいて将来進展する前記金属部材の表面き裂深さを予測したことを特徴とする金属部材の表面き裂深さ解析方法。
  2. 請求項1記載の金属部材の表面き裂深さ解析方法において、金属部材の表面き裂深さを所定期間毎の逐次演算により求めたことを特徴とする金属部材の表面き裂深さ解析方法。
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