JPH08178172A - 機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法 - Google Patents

機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法

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JPH08178172A
JPH08178172A JP32445794A JP32445794A JPH08178172A JP H08178172 A JPH08178172 A JP H08178172A JP 32445794 A JP32445794 A JP 32445794A JP 32445794 A JP32445794 A JP 32445794A JP H08178172 A JPH08178172 A JP H08178172A
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thinning
erosion
corrosion
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equipment
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JP32445794A
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Noboru Kikuna
名 登 菊
Shuichi Inagaki
垣 修 一 稲
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラントの機器及び配管装置類のエロージョ
ン・コロージョンによる減肉計算及び評価において、実
験データがなくとも寿命予測ができ、精度の高い寿命予
測を行い得る評価法を得ること。 【構成】 少なくとも、1種類以上のプラントの減肉測
定データベースと、一般の減肉関係のデータとしての文
献データ及び実験データの減肉データベースにより、減
肉現象のエロージョン・コロージョンの因子である材料
成分、水質、及び流速等と減肉データの関係を把握し、
減肉計算用の数学モデル式を設定し、エロージョン・コ
ロージョン因子と、減肉量の関係を関数化して、各エロ
ージョン・コロージョン因子の条件毎にエロージョン・
コロージョンによる減肉計算式のデータベースを新たに
構成し、上記減肉計算式をもとにエロージョン・コロー
ジョンによる減肉計算及び評価ができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電プラント等の機器
及び配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減
肉計算及び評価法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラント等の各種プラントは、たく
さんの機器及び配管装置類により構成されている。これ
らのプラントの健全性、かつ、安定した運転を行うため
には、これらの機器及び配管装置類の損害をなくし、不
具合を最小限にとどめて、劣化管理及び診断を行い、保
守管理をする必要がある。即ち、高い信頼性の下で、長
期的な安定した運転を維持していくためには、計画的な
予防保全が不可欠である。機器及び配管装置類の主要な
劣化要因の一つとして、内部流体によって、管壁及び機
器の内面等にエロージョン・コロージョンによる薄肉化
する減肉現象、即ち、化学的作用による腐食(コロージ
ョン)と機械的作用による侵食(エロージョン)の相互
作用により生ずる減肉現象が発生する。一般に、これら
の機器及び配管装置類の減肉傾向の把握及び状況管理の
ため、発電プラント等の実機プラントの機器及び配管装
置類の主な部位について、定期的に肉厚測定を実施して
いる。これらの測定データと既存の取得データとを合わ
せて、適確に分析・評価することにより、機器及び配管
装置類の健全性、評価及び診断を行い、プラントの運転
の予防保全を行っている。
【0003】先ず初めに、機器及び配管装置類を構成し
ている各種プラントに関し、ここで、代表的なプラント
の一例として、原子力プラントの機器及び配管装置類の
構成を図を参照して説明する。
【0004】図9において、原子炉1には主蒸気止め弁
2を有する主蒸気管3により高圧タービン4が接続され
ている。高圧タービン4にはクロスアラウンド管湿分分
離器入口管5により湿分分離器6が接続され、湿分分離
器6にはクロスアラウンド管湿分分離器出口管7を経て
低圧タービン8a,8b,8cが接続されている。上記
高圧タービン4と低圧タービン8a…は発電機9とシャ
フトにより接続されている。低圧タービン8は復水器1
0a,10b,10cと接続され、復水器10a…には
復水ポンプ入口管11により復水ポンプ12が接続さ
れ、復水ポンプ12より給水加熱器14e,d,c,
b,aに順次、復水ポンプ出口管13により接続されて
いる。給水加熱器14aより原子炉給水ポンプ15まで
復水ポンプ出口管13により導かれ、原子炉給水ポンプ
15より原子炉1に高圧給水管16により接続されてい
る。給水加熱器14aには抽気管17aを介して高圧タ
ービン4から抽気が供給され、給水加熱器14bには抽
気管17bを行って湿分分離器6から抽気が供給される
ようにしてある。さらに、低圧タービン8a,b,cよ
り給水加熱器14c,d,eに、それぞれ抽気管17
c,d,eを介して抽気が供給されるようにしてある。
また、給水加熱器14a,b,c,dは、給水加熱器ド
レン管18a,b,c,dにより下流側の給水加熱器1
4に順次接続される。また、給水加熱器14eより復水
器10に給水加熱器ドレン管18eにより接続されてい
る。
【0005】図9のように構成し、原子炉1より発生し
た蒸気は高圧タービン4に導かれ、高圧タービン4で仕
事をして湿分分離器6に導かれる。主蒸気管2の途中に
設置された主蒸気止め弁3はプラントを停止する場合に
作動し、高圧タービン4に入る蒸気を遮断する。湿分分
離器6に入った蒸気は蒸気中の湿分を除去し低圧タービ
ン8a,8b,8cに導かれ、低圧タービン8a,8
b,8cにより仕事をする。なお、高圧タービン4と低
圧タービン8a,8b,8cはシャフトにより発電機9
と直結されており、高圧タービン4と低圧タービン8の
回転により発電機9を回転させ発電する。低圧タービン
8により仕事をした蒸気は、復水器10により復水に戻
される。この復水は復水ポンプ12により給水加熱器1
4a,14b…により、順次加熱され、原子炉給水ポン
プ15より原子炉1の給水として原子炉1に導かれてい
る。また、給水加熱器14a,14b…の加熱源の蒸気
としては、先ず、高圧タービン4の中段より抽気し、給
水加熱器14aに導かれている。また、湿分分離器6の
湿分は給水加熱器14bに導かれる。さらに、低圧ター
ビン8a,8b,8cの中段より、それぞれ、給水加熱
器14c,d,eに導かれている。また、給水加熱器1
4a,b,c,dの加熱源の蒸気は凝縮し、これらのド
レンは順次下流側の給水加熱器14b,c,d,eに導
かれ、下流側の給水加熱器14b,c,d,eの加熱源
として使用される。また、給水加熱器14aの加熱源の
蒸気の凝縮したドレンは復水器10に回収される。
【0006】以上説明したように、閉ループのサイクル
を形成して前述の作用により発電し、原子炉発電プラン
トを構成している。
【0007】図9に示した機器及び配管装置類は、水質
等の環境による腐食及び流速等の機械的作用により、内
部流体によって管壁及び内面等にエロージョン・コロー
ジョンによる薄肉化する減肉現象がある。これらの減肉
現象の程度は、水質等の環境及び流速等により影響を受
ける。
【0008】これらのエロージョン・コロージョンによ
る減肉現象の発生のメカニズムを図を参照して説明す
る。図10において、エロージョン・コロージョンによ
る減肉現象は、先ず、水質、温度等の化学的作用により
腐食のコロージョンが発生し、これらは保護被覆の形成
に関係する。また、流速及び形状による機械的作用の機
械的な力により侵食のエロージョンが発生し、これらの
相互作用によりエロージョン・コロージョンによる減肉
現象が発生し、管壁及び機器の内面等にエロージョン・
コロージョンによる減肉現象が発生する。このエロージ
ョン・コロージョンによる減肉現象及び作用について詳
細に説明する。
【0009】エロージョン・コロージョンによる減肉現
象は、化学的作用により腐食(コロージョン)と、機械
的作用による侵食(エロージョン)の相互作用により、
発生する減肉現象である。即ち、金属の減肉を考える場
合、周囲の流体条件(水質、温度等)及び流動条件(流
速、形状等)によりその機構が異なる。腐食環境下の金
属は腐食により、減肉していくが、流体の流速が小さい
等、機械的作用が小さい場合には単独腐食を起こり、機
械的作用がある程度以上大きくなると、腐食とともに侵
食の影響を受け、エロージョン・コロージョンによる減
肉現象が生じることになる。
【0010】エロージョン・コロージョンによる減肉現
象のメカニズムについては、以下のごとく、進行するこ
とが知られている。純水の中性雰囲気では、マグネタイ
ト(Fe3 4 )の一次被覆を形成する。
【0011】3Fe+4H2 O→Fe3 4 +4H2 この一次被覆であるマグネタイトは多くの細孔を有し、
地鉄より第一鉄イオン(Fe2+)が溶出する。溶出した
第一鉄イオンが表面で沈殿し二次被覆を形成して、初め
て安定な保護被覆が完成する。しかしながら、腐食的に
健全な状態でない場合には、第一鉄イオンの沈殿に時間
がかかり、さらに、流速が速い、あるいは、渦流・乱流
等による影響等の機械的作用が重なると、第一鉄イオン
が表面に沈殿しないか、あるいは一次被覆が剥離するこ
とで安定な保護被覆が形成されず、腐食により減肉が進
行していく。これがエロージョン・コロージョンによる
減肉現象である。
【0012】次に、機器及び配管装置類の部位につい
て、エロージョン・コロージョンによる減肉現象が発生
した場合について、管壁及び機器の内面等の薄肉化の減
肉現象の状況について説明する。エロージョン・コロー
ジョンによる減肉現象は、材質的に炭素鋼で特に顕著に
表れ、効果が大きく、種々の因子が複雑に影響を及ぼし
あって発生し、進行する。
【0013】一般的にエロージョン・コロージョンによ
る減肉が起こる部位としては、高流速、高湿り度の気液
二相流体の配管装置及び機器類に起こり、乱流、流れの
乱れ、水滴の衝突の作用により発生する。また、水系流
体、気液二相流体の配管系では、150〜180℃程度
の比較的高温域で減肉現象のピークが発生する。また、
配管系を構成する部品(直管、曲げ管、分岐管及び弁
類)については、相対的に減肉を生じ易い部位があり、
逆止弁下流、オリフィス下流及び調節弁等の下流に比較
的大きな減肉現象が発生している。なお、これらは乱流
及び配管形状等に起因する流れの乱れ及び気液二相流体
の場合には、水滴の衝突等による作用、気液二相流体の
液相の変動等により、相対的に減肉する場合がある。こ
れらのエロージョン・コロージョンによる減肉現象につ
いて、配管装置の代表的な曲り管の例を図面を参照して
説明する。
【0014】即ち、図11に示すように、直管24と曲
り管26と直管24は、溶接接続等により接続されてい
る。単層流の流体の流れ方向27より流体が入り、曲り
管26の背側に単層流の流体が衝突し、図中下方より流
体が出ていく。この場合、曲り管26の背側にエロージ
ョン・コロージョンによる減肉現象により、減肉箇所2
8が生じることになる。
【0015】従って、このようなエロージョン・コロー
ジョンによる減肉現象に対し、各種プラントの機器及び
配管装置類について、高い信頼性で、長期的な安定運転
を継続していくためには、計画的な予防保全が不可欠で
あり、以上説明した機器及び配管装置類のエロージョン
・コロージョンによる減肉現象を十分に把握し、実機プ
ラントに反映する必要がある。
【0016】そこで、各種プラントの機器及び配管装置
類の経年変化の要因の内、エロージョン・コロージョン
による減肉現象に対する予防保全としては、先ず、機器
及び配管装置類の設計上の対策としては、減肉現象が発
生しにくい条件を設定し管理するか、または、使用中の
プラントの機器及び配管装置類の肉厚を継続的に管理
し、必要に応じて、計画的に改善を行う二つの方法があ
る。
【0017】先ず、設計上の予防対策としては、使用条
件の厳しいラインについては、耐触性の優れるステンレ
ス鋼及び低合金鋼等を採用し、また、系統内の最適な流
速を選定し、また、著しい流れの乱れが生じないような
配管形状及び配管継手の構成を考慮している。さらに、
化学的因子については、減肉を最小限に押えるような水
質管理を実施している。また、以上の設計上の配慮の他
に、使用中の関知として、機器及び配管装置類の減肉現
象の発生は、材料及び環境的な要因ばかりでなく、局部
的な系統条件等にも関係し、前述の設計上の予防対策の
他に、使用状態に即した細かい管理が必要である。この
ため、実機プラントでは、使用機器及び配管装置類の
内、エロージョン・コロージョンによる減肉現象の影響
因子との関係から、相対的に減肉現象の可能性のある系
統及び位置については、定期的な点検を実施し、この点
検結果をもとに、機器及び配管装置類の健全性の確認、
最適な改善時期の設定のための余寿命評価を行い、信頼
度の高い保全を進めている。
【0018】以上の機器及び配管装置類の点検方法につ
いて説明する。先ず、点検箇所については、主に、流体
の偏流部、気液二相流体の高流速部及び高湿り度部等の
減肉環境部として、流れの厳しい部位及びこれまでの肉
厚測定の点検結果より、相対的に減肉現象の多い部位に
ついて実施している。プラントの機器及び配管装置類の
肉厚の測定方法としては、例えば、配管装置の場合に
は、目視点検と管外面より、肉厚測定を実施し、肉厚測
定は管外面より、超音波厚み計により測定が行われる。
使用前の配管を工場、または、運転前に初期肉厚を測定
し、管外面に細かいピッチでマークされた定点の肉厚を
測定し、運転後及び使用後について、定期的に同位置の
測定を行い、肉厚の管理、減肉の経年変化の評価及び管
理を行っている。これらの減肉調査の肉厚測定は、プラ
ントの定期点検毎に計画的に展開、実施され、これらの
配管装置の肉厚測定データとしては、非常に膨大なデー
タ量となっている。これらの傾向管理手法により運転プ
ラントへの管理方法として、機器及び配管装置類の対策
グレードを決定し、このグレードにより、減肉対策を実
施している。グレードの一例として、減肉条件下にあ
り、早急に低合金鋼への交換を要する箇所、減肉条件
下にあり、計画的な低合金鋼への交換を要する箇所、な
お、交換までは肉厚測定による監視が必要、減肉条件
下にあり、継続的な肉厚測定による監視を行い、対策を
決定する箇所、顕著な減肉傾向が無く対策不要と考え
られる箇所、等の区分分けをする方法がある。
【0019】また、以上の評価、判定としては、点検の
結果及びこれまでの減肉データとの比較により、エロー
ジョン・コロージョンによる減肉部位がどの程度の残存
肉厚を持っているか、また、どの位の時間で使用可能な
限界肉厚となるかの評価、判定の基準として、管の当該
減肉部位が持つべき構造強度の面から要求される必要最
小肉厚を基準のベースとし、肉厚の減肉変化率よりこの
必要最小肉厚に至る時間を求めている。また、点検、評
価の結果により、余寿命が十分に長い箇所については、
その後の監視範囲の見直し等を適切に反映している。以
上の発電プラントの機器及び配管装置類の予防保全技術
としての傾向管理手法によるエロージョン・コロージョ
ンによる減肉部の減肉管理を図を参照して説明する。
【0020】図12に示すように、実機プラントの配管
装置を一例として、減肉管理のフローを説明すると、定
期点検時等により、各系統、各ライン及び各部位毎に管
外面に細かいピッチでマークされた定点の網目上の箇所
の配管肉厚測定点の減肉測定データを収集し、これらの
データと、使用前または運転前の初期肉厚、及び前回の
定期点検時等の減肉測定データをもとに、これらの減肉
測定点検部位の減肉量を算出し、その部位の減肉変化率
を算出する。これにより、どの程度の残存肉厚を持って
いるか、また、どの位の時間で使用すれば限界肉厚とな
るかの、肉厚の減肉変化率よりこの必要最小肉厚に至る
時間を求め、配管装置の計算上最小必要肉厚より寿命を
算出し、余寿命の予測を行っている。以上の減肉管理の
傾向管理手法により、これらの実機プラントの配管装置
の肉厚測定結果をもとに、健全性及び余寿命等の評価を
行い、次の点検計画及び配管装置の取り替え及び一部補
修取り替え等の減肉管理を行い、プラントの配管装置の
予防保全を行っている。
【0021】次に一例として、配管装置の肉厚測定デー
タ及び既肉厚測定データをもとに、寿命を推定する方法
を図を参照して説明する。図13は、肉厚測定結果より
寿命を推定したグラフを示し、縦軸は配管装置の配管肉
厚を示し、横軸は運転年月を示す。縦軸には、公称厚さ
tnom 、製造最小厚さtmin 及び計算上必要厚さtsrを
示し、横軸は、定期点検時等に測定した第1回及び第2
回測定の時期を示す。例えば、測定部位の運転初期の配
管肉厚は、公称厚さtnom より、第1回測定で、測定最
小値t1 となり、直線hで示し、第2回測定では、測定
最小値t1 よりt2 となり直線iで示す。
【0022】また、測定部位の第1回測定時のデータと
第2回測定時のデータより、その部位の最大減肉変化率
をあてはめて、計算上必要厚さtarまでに至る時間につ
いて寿命を算出すると、第2回測定時の測定最小値t2
より、計算上必要厚さtsrまで直線jとなり、推定寿命
が30年になるというものである。図中実線は、配管肉
厚の実際の変化を示し、破線は、寿命を推定した線を示
す。なお、当初は、運転初期の肉厚は、測定していない
ことが多く、初期肉厚としては公称厚さtnomを使用す
ることが多く、この場合にも公称厚さtnom を使用した
場合の例を示す。このように各測定箇所等に減肉変化率
を把握し、余寿命の把握を行い、各種プラントの機器及
び配管装置類の予防保全として、経年変化の要因の一つ
である減肉現象に対し、実機プラントの機器及び配管装
置類の膨大なデータである肉厚測定結果をもとに、機器
及び配管装置類の健全性及び余寿命等を評価する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】 (a) 各種プラントの機器及び配管装置類の劣化要因の
一つとして、エロージョン・コロージョンによる減肉現
象がある。このため、機器及び配管装置類の減肉傾向の
把握及び減肉状況管理のため、発電プラント等の実機プ
ラントについては、機器及び配管装置類の主な部位につ
いて、定期的に肉厚測定等の点検を実施している。これ
らの減肉管理の傾向管理手法の機器及び配管装置類の点
検について、点検箇所については、主に、流体の偏流
部、気液二相流体の高流速部及び高湿り度部等の減肉環
境部として、流れの厳しい部位及びこれまでの肉厚測定
の点検結果より、相対的に減肉現象の多い部位について
実施している。プラントの機器及び配管装置類の肉厚の
測定方法としては、例えば、配管装置の場合には、目視
点検と管外面より、肉厚測定を実施し、肉厚測定は管外
面より、超音波厚み計により測定が行われる。使用前の
配管を工場、または、運転前に初期肉厚を測定し、管外
面に細かいピッチでマークされた定点の肉厚を測定し、
運転後及び使用後について、定期的に同位置の測定を行
い、肉厚の管理、減肉の平年変化の評価及び管理を行っ
ている。これらの減肉調査の肉厚測定は、プラントの定
期点検毎に計画的に展開、実施され、これらの配管装置
の肉厚測定データとしては、測定箇所は、プラントの各
系統、各部品及び各部位毎に肉厚測定を実施しているた
め、非常に膨大なデータ量となっている。これらの減肉
測定データより、肉厚測定部位毎の減肉量及び減肉変化
率を求めることは、非常に多大な労力を要している。ま
た、これらの減肉測定データより、対象となるプラント
のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価
を行う場合、減肉計算及び評価の精度を向上させるため
には、非常に多くのデータが必要となる。また、対象プ
ラントの減肉データは、そのプラントの減肉測定データ
であり、他のプラントのエロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価は、その対象プラントの特有の傾
向もあり、これらの減肉データのみでは、他のプラント
減肉計算及び評価を行うことができない。
【0024】本発明は、このような点に鑑み、プラント
の機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価法について、各種プラントの減肉
データと、減肉データの文献データ及び実験データと、
設定した減肉計算用の数学モデル式により、エロージョ
ン・コロージョンによる減肉計算及び評価法をシステム
化して寿命予測化し、実機プラントの点検及び取り替え
等を出力、表示し、従来の傾向管理手法の実験データを
使用せず、実験データがなくとも寿命予測ができ、これ
により精度の高い寿命予測を行い、信頼性の高い予防保
全ができ、かつ、効果的な機器及び配管装置類の減肉計
算及び評価法のシステムを提供することを目的とする。 (b) 以上説明したように、エロージョン・コロージョ
ンによる減肉データによる減肉管理の傾向管理手法で
は、非常に膨大な減肉測定データが必要である。また、
前述の各種プラントの減肉データと、減肉データの文献
データ及び実験データによる減肉計算及び評価法は、一
般的なプラントの減肉計算及び評価法であり、実機プラ
ントには、実機特有の傾向を示すことが多い。従って、
これらの実機特有の傾向を上記の減肉計算及び評価法の
システムに実機プラントの減肉データを全て取り入れ
て、傾向管理手法と併用することにより、これらの実機
プラントの減肉データを反映した場合には、非常に膨大
なデータとなるため、非常にシステムの構成及びデータ
入力等が大変である。
【0025】本発明は、このような点に鑑み、プラント
の機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価法について、各種プラントの減肉
データと、減肉データの文献データ及び実験データと、
設定した減肉計算用の数学モデル式によるエロージョン
・コロージョンの減肉管理及び評価システムの精度向上
を図るため、この減肉計算及び評価法のシステムに、実
機プラントの各系統に肉厚測定用のプローブ等を取り付
け、または、肉厚を計測することにより、これらの肉厚
測定用のプローブ等によるオンライン減肉監視システム
を構成し、実機プラントの肉厚をフォロー管理すること
により、データベースの追加、修正及びエロージョン・
コロージョンによる減肉計算及び評価システムを検証、
修正及び更新し、精度を向上させるものである。また、
寿命予測を行い、実機プラントの点検及び取り替え等を
出力表示し、従来の傾向管理手法を併用して、実機減肉
データをオンラインでフィードバックし、少ない実機デ
ータで減肉評価システムを補正し、オンラインで最新デ
ータを入力し、これにより精度の高い実機評価を行い、
効果的な減肉管理を行って、精度の高い寿命評価によ
り、信頼性の高い予防保全ができ、かつ、効果的な機器
及び配管装置類の減肉計算及び評価法のシステムを提供
することを目的とする。 (c) 以上説明したように、エロージョン・コロージョ
ンによる減肉データによる減肉管理の傾向管理手法で
は、非常に膨大な減肉測定データが必要である。また、
前述の各種プラントの減肉データと、減肉データの文献
データ及び実験データによる減肉計算及び評価法は、一
般的なプラントの減肉計算及び評価法であり、実機プラ
ントには、実機特有の傾向を示すことが多い。
【0026】従って、これらの実機特有の傾向を上記の
減肉計算及び評価法のシステムに実機プラントの減肉デ
ータを全て取り入れて、傾向管理手法と併用することに
より、これらの実機プラントの減肉データを反映した場
合には、非常に膨大なデータとなるため、非常にシステ
ムの構成及びデータ入力等が大変である。また、前述の
ように肉厚測定用のプローブを取り付けて、オンライン
減肉管理システムを構成する方法もあるが、設備等が大
きくなり、コスト高が懸念される。
【0027】本発明は、このような点に鑑み、プラント
の機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価法について、各種プラントの減肉
データと、減肉データの文献データ及び実験データと、
設定した減肉計算用数学モデル式によるエロージョン・
コロージョンの減肉計算及び評価システムの精度向上を
図るため、この減肉計算及び評価法のシステムに、実機
プラントの代表的な部位の少量の減肉データを取り入れ
て、実機プラントの肉厚をフォロー管理することによ
り、データベースの追加、修正及びエロージョン・コロ
ージョンによる減肉計算及び評価システムを検証、修正
及び更新し、精度を向上させるものである。また、寿命
予測を行い、実機プラントの点検及び取り替え等を出力
表示し、従来の傾向管理手法を併用して、代表的な部位
の少量の減肉データを取り入れ、オンラインにより入力
するのではなく、少量の実機データで減肉評価システム
を補正し、最新の少量の減肉データを取り入れ、これに
より精度の高い実機評価を行い、効果的な減肉管理を行
って、精度の高い寿命評価により、信頼性の高い予防保
全ができ、かつ、効果的な機器及び配管装置類の減肉計
算及び評価法のシステムを提供することを目的とする。 (d) 従来、実機プラントの機器及び配管装置類の取り
替え、肉厚測定点の特定、及びエロージョン・コロージ
ョンによる減肉現象を少なくするため、水質及び環境条
件等の変更について、プラントの機器及び配管装置類の
保全管理を行う場合には、機器及び配管装置類の経年的
に連続的な調査を行い、多くの肉厚測定データ等によ
り、材料変更、配管形状変更、水質変更、及び環境条件
等の変更による管理及び運転方法等の変更を行ってい
た。これらの方法は、多量の減肉データ及び調査年数が
かかり、コストと時間が非常にかかってしまう。
【0028】本発明は、このような点に鑑み、プラント
の機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価法について、減肉データの文献デ
ータ及び実験データ、及び各種プラントの減肉データ及
び減肉評価対象プラントの減肉データを入力し、整理・
分析して統計的に分析、評価することにより減肉対象評
価を行い、実機プラントの機器及び配管装置類の減肉傾
向が把握でき、種々の減肉対象を明示して対象実機プラ
ントの減肉対策を行うものである。従って、対象実機プ
ラントの減肉傾向の要因分析により、減肉傾向の発生条
件、感度、減肉変化率等を統計的に把握し、重み付けし
て、実機プラントの機器及び配管装置類の保守管理を行
い、効率の良い減肉管理と寿命診断ができ、精度の高い
寿命評価により、信頼性の高い予防保全ができ、かつ、
効果的な機器及び配管装置類の減肉計算及び評価法のシ
ステムを提供することを目的とする。 (e) 種々のプラントにおいて、そのプラントの種類に
より、エロージョン・コロージョンによる減肉現象の影
響を与える因子としてはいろいろのものがある。これら
のエロージョン・コロージョンの調査及び評価のため、
減肉データベースを入力する場合は、よりたくさんの環
境データ及び減肉データ、即ち、環境条件として、水質
条件、機器及び配管装置類の幾何学的条件、材料成分条
件、流速等の機械的な力の環境条件及び詳細な減肉デー
タが必要である。この場合には、非常にたくさんの減肉
測定データベースとなり、この場合には、たくさんの減
肉測定データをエロージョン・コロージョンの減肉計算
及び評価システムに入力することになる。また、減肉デ
ータの条件及び環境条件の入力は、非常に膨大な入力デ
ータとなり、さらに、このシステム内の減肉計算用の数
学モデル式を設定する場合には、環境因子のパラメータ
の設定が非常に多くなり大変な作業となってしまう。従
って、エロージョン・コロージョンの減肉現象の影響の
ある因子であるパラメータを最小限にして、エロージョ
ン・コロージョンの減肉データベースのインプット量を
少なくする必要がある。即ち、対象となるプラントの種
類毎に最小限のエロージョン・コロージョンの減肉現象
の減肉パラメータを設定する必要がある。
【0029】本発明は、このような点に鑑み、プラント
の機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価法について、例えば、一例とし
て、火力及び原子力発電プラントの機器及び配管装置類
の場合には、これらの発電プラントの減肉データ、各種
プラントの減肉データ及び減肉データの文献データ及び
実験データについて、これらの減肉データベースの分析
評価を行い、エロージョン・コロージョンによる減肉現
象のパラメータとして、機器及び配管装置類の幾何学的
形状、温度、流速、溶存酸素濃度、pH、湿り度及び材
料成分の7項目を選定し、数学モデル式を設定して、入
力データを極力少なくして、かつ、数学モデル式のパラ
メータを最小限にすることにより、効果的に減肉計算及
び評価を行うことができ、精度の高い寿命評価により、
信頼性の高い予防保全ができ、かつ、効果的な機器及び
配管装置類の減肉計算及び評価法のシステムを提供する
ことを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は機器及び配管装
置類のエロージョン・コロージョンによる減肉評価法と
して、少なくとも、1種類以上のプラントの減肉測定デ
ータベースと、一般の減肉関係のデータとしての文献デ
ータ及び実験データの減肉データベースにより、減肉現
象のエロージョン・コロージョンの因子である材料成
分、水質、及び流速等と減肉データの関係を把握し、以
上の減肉データベースより、減肉計算用の数学モデル式
を設定し、前述のプラントの減肉測定データベース、文
献データ及び実験データの減肉データベースをもとに、
エロージョン・コロージョン因子と、減肉量の関係を関
数化して、各エロージョン・コロージョン因子毎にこれ
らの関数のデータベースを構成し、これらの関数のデー
タベースと、前述のプラントの減肉測定データベース、
文献データ及び実験データのデータベースにより、前述
の数学モデル式により、各エロージョン・コロージョン
因子の条件毎にエロージョン・コロージョンによる減肉
計算式のデータベースを新たに構成し、以上のプラント
の減肉測定データベース、文献データ及び実験データの
減肉データベースと、データベース化した各エロージョ
ン・コロージョン因子の各条件毎のエロージョン・コロ
ージョンによる減肉計算式により、エロージョン・コロ
ージョンによる減肉計算及び評価ができるように、減肉
計算及び評価法をシステム化し、機器及び配管装置類の
寿命を予測し、実機プラントの点検・取り替え等を出力
表示したことを特徴とする。
【0031】また、実機プラントの各系統毎に少なくと
も、1個以上の肉厚測定用のプローブ等を取り付け、ま
たは実機プラントの各系統毎に少なくとも1箇所以上、
肉厚測定器具により肉厚を計測し、これらの肉厚測定用
のプローブ等によるオンライン減肉監視システムを構成
し、対象実機プラントの肉厚をフォロー管理することに
より、これらの減肉データにより、実機プラントの減肉
測定データの追加、エロージョン・コロージョン因子と
減肉速度の関数式の補正、及び、データベース化した各
エロージョン・コロージョン因子の各条件毎のエロージ
ョン・コロージョンによる減肉計算式のデータベースの
追加、修正を行うことを特徴とする。
【0032】また、その対象プラントの代表的な部位の
少量の実機プラント減肉測定データをエロージョン・コ
ロージョンによる減肉計算及び評価システム内に取り入
れ、実機プラントの肉厚をフォロー管理することによ
り、これらの減肉データにより、実機プラントの減肉測
定データの追加、エロージョン・コロージョン因子と減
肉速度の関係の関数式の補正、及び、データベース化し
た各エロージョン・コロージョン因子の各条件毎のエロ
ージョン・コロージョンによる減肉計算式のデータベー
スの追加、修正を行うことを特徴とする。
【0033】また、機器及び配管装置類のエロージョン
・コロージョンによる減肉評価法において、減肉データ
の文献データ及び実験データと、各種プラントの実機プ
ラントの減肉データ等と、対象プラントの実機プラント
の傾向管理データベースとしての減肉測定データを入力
し、これらの減肉データベースより、実機プラントの機
器及び配管装置類の減肉現象のエロージョン・コロージ
ョン因子の影響を調査し、減肉測定データを整理分析
し、エロージョン・コロージョン因子の影響及び対象プ
ラントの実機プラント特有の現象を把握し、減肉現象の
原因分析を行い、これにより、機器及び配管装置類の減
肉対策、評価を行い、かつ、減肉現象のエロージョン・
コロージョン因子のランク付け及び重み付けを行い、材
料成分の変更、機器及び配管装置類の幾何学的形状の変
更、pH、溶存酸素濃度、流速、湿り度及び温度等の水
質、環境条件等の変更について、機器及び配管装置類の
減肉対策及び管理方法を表示し、減肉対策、評価のた
め、前述の減肉現象のエロージョン・コロージョン因子
のランク付け及び重み付けにより、対策の重要度、対策
の優先準位について、エロージョン・コロージョン因子
が特に強く、機器及び配管装置類の減肉対策、効果の大
きい順番を表示出力し、この優先準位、コスト等を検討
し、余寿命の向上のための管理方法、環境条件の変更、
点検・取り替え等を明示して機器及び配管装置類の減肉
対策、管理方法等を出力表示したことを特徴とする。
【0034】また、機器及び配管装置類のエロージョン
・コロージョンによる減肉評価法において、減肉現象の
エロージョン・コロージョン因子として関係のあるもの
を選定、分析するため、各種プラントの減肉測定データ
ベースと、一般の減肉関係のデータとしての文献データ
及び実験データを統計処理して評価、分析を行い、減肉
現象のエロージョン・コロージョンの因子として想定さ
れる因子としては、幾何学的形状(寸法、形状)、温
度、流速(流量)、溶存酸素濃度、pH、湿り度、材料
成分、圧力、溶存鉄濃度、有機物濃度及び溶存酸化珪素
濃度等を選定し、これらについて、減肉現象のエロージ
ョン・コロージョン因子のパラメータとして、前述の各
種プラントの実機プラントの減肉測定データ、一般の減
肉関係のデータとしての文献データ及び実験データの減
肉データベースより、減肉現象のエロージョン・コロー
ジョン因子と減肉量をグラフ化して分析及び評価を行
い、減肉速度とエロージョン・コロージョン因子の関係
を把握し、このグラフより減肉現象のエロージョン・コ
ロージョンの因子の影響もあるものを選定し、エロージ
ョン・コロージョン因子のパラメータとして、機器及び
配管装置類の幾何学的形状、温度、流速、溶存酸素濃
度、pH、湿り度及び材料成分の7項目を選定し、下記
数学モデル式を設定したことを特徴とする。
【0035】 数学モデル式 F(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η) =α(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η)・F1 (T)・F2 (v) ・F3 (O2 )・F4 (Kc)・F5 (pH)・F6 (MT)・F7 (η) …………………(1) F(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η):減肉速度 α(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η):エロージ
ョン・コロージョン パラメータ F1 (T) :温度効果パラメータ F2 (v) :流速効果パラメータ F3 (O2 ) :溶存酸素濃度効果パラメータ F4 (Kc) :形状効果パラメータ F5 (pH) :pH効果パラメータ F6 (MT) :材料成分効果パラメータ F7 (η) :湿り度効果パラメータ
【0036】
【作用】作用としては、先ず、機器及び配管装置類のエ
ロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法に
ついて、各種プラントの減肉データと、減肉データの文
献データ及び実験データと、設定した減肉計算用の数学
モデル式により、エロージョン・コロージョンによる減
肉計算及び評価法をシステム化して寿命予測化し、実機
プラントの点検及び取り替え等を出力、表示し、従来の
傾向管理手法の実機データを使用せず、実機データがな
くとも寿命予測ができ、これにより精度の高い寿命予測
を行い、信頼性の高い予防保全ができ、かつ、効果的な
機器及び配管装置類の減肉計算及び評価を行うことがで
きる。また、これらのエロージョン・コロージョンによ
る減肉計算及び評価法は、数値計算に裏付けられた減肉
管理を行うことができる。さらに、本エロージョン・コ
ロージョンによる減肉計算及び評価法のシステムを使用
することにより、機器及び配管装置類の肉厚測定の省略
または、削減することができる。
【0037】また、この減肉計算及び評価法のシステム
に、実機プラントの各系統に肉厚測定用のプローブ等を
取り付け、または、肉厚を計測することにより、これら
の肉厚測定用のプローブ等によるオンライン減肉監視シ
ステムを構成し、実機プラントの肉厚をフォロー管理す
ることにより、データベースの追加、修正及びエロージ
ョン・コロージョンによる減肉計算及び評価システムを
検証、修正及び更新し、精度を向上させることができ
る。また、寿命予測を行い、実機プラントの点検及び取
り替え等を出力表示し、従来の傾向管理手法を併用し
て、実機減肉データをオンラインでフィードバックし、
少ない実機データで減肉評価システムを補正し、オンラ
インで最新データを入力し、これにより精度の高い実機
評価を行い、効果的な減肉管理を行って、精度の高い寿
命評価により、信頼性の高い予防保全ができ、かつ、効
果的な機器及び配管装置類の減肉計算及び評価を行うこ
とができる。また、これらのエロージョン・コロージョ
ンによる減肉計算及び評価法は、数値計算に裏付けられ
た減肉管理を行うことができる。また、代表的な部位に
探触子を取り付け、リード線により肉厚測定器と接続
し、肉厚測定器とデータ送信ラインによりオンライン減
肉監視システムに接続し、エロージョン・コロージョン
による減肉計算及び評価システムと結合させることによ
り、連続的に最新の配管肉厚データ(減肉データ)をシ
ステムに入力し、実機プラントの肉厚フォロー管理、デ
ータベースの追加修正及びエロージョン・コロージョン
による減肉計算及び評価システムの検証、修正及び更新
し、精度向上を図ることができる。
【0038】また、この減肉計算及び評価法のシステム
に、実機プラントの代表的な部位の少量の減肉データを
取り入れて、実機プラントの肉厚をフォロー管理するこ
とにより、データベースの追加、修正及びエロージョン
・コロージョンによる減肉計算及び評価システムを検
証、修正及び更新し、精度を向上させることができる。
さらに、減肉現象のエロージョン・コロージョン因子の
ランク付け及び重み付けを行い、材料成分の変更、機器
及び配管装置類の幾何学的形状の変更、pH、溶存酸度
濃度、流速、湿り度及び温度等の水質、環境条件等の変
更について、機器及び配管装置類の減肉対策及び管理方
法を表示し、減肉対策、評価のため、前述の減肉現象の
エロージョン・コロージョン因子のランク付け及び重み
付けにより、対策の重要度、対策の優先準位について、
エロージョン・コロージョン因子が特に強く、機器及び
配管装置類の減肉対策、効果の大きい順番を表示出力
し、この優先順位、コスト等を検討し、余寿命の向上の
ための管理方法、環境条件の変更、点検・取り替え等を
明示して機器及び配管装置類の減肉対策、管理方法等を
出力表示する。これにより、機器及び配管装置類の減肉
部位の推定及び特定し、また、これらのエロージョン・
コロージョンの影響因子の減肉感度を統計的に把握し、
各因子、条件に重み付けして、次の点検計画(取り替え
及び点検の測定対象範囲、系統、位置の選定、測定頻
度、代表着目点の設定等)に反映して、調査箇所の特定
及び測定数を限定したりして、機器及び配管装置類の減
肉調査測定箇所の削除及び低減を図ることができる。
【0039】また、プラントの機器及び配管装置類のエ
ロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法に
ついて、エロージョン・コロージョンによる減肉現象の
パラメータとして、機器及び配管装置類の幾何学的形
状、温度、流速、溶存酸素濃度、pH、湿り度及び材料
成分の7項目を選定し、減肉計算用の数学モデル式を設
定し、入力データを極力少なくして、かつ、数学モデル
式のパラメータを最小限にすることにより、効果的に減
肉計算及び評価を行うことができ、精度の高い寿命評価
により、信頼性の高い予防保全ができ、かつ、効果的な
機器及び配管装置類の減肉計算及び評価を行うことがで
きる。 〔実施例1〕以下、図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。図1は、本発明によるプラントの機器及
び配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉
計算及び評価法のシステムのフローの一例を示すフロー
チャートである。機器及び配管装置類のエロージョン・
コロージョンによる減肉計算及び評価方法としては、先
ず、各種プラントの減肉データ、即ち、火力、原子力、
地熱及びコンバインドサイクル等の発電プラント、化学
プラント及び造水プラント等の実機プラントの減肉測定
データと、一般の減肉関係のデータとしての文献データ
及び実験データの減肉データベースを作成する。また、
各種プラントの減肉データ及び文献及び実験データよ
り、エロージョン・コロージョンによる減肉現象の因子
である材料成分、機器及び配管装置類の幾何学的形状、
pH、湿り度、温度及び流速等と減肉速度との関係を把
握する。これらのデータをもとに、減肉現象のエロージ
ョン・コロージョン因子である材料成分、水質、及び流
速等と減肉データとの関係を把握し、次のようなエロー
ジョン・コロージョン減肉計算の数学モデル式(1)を
設定する。 F(T、v、O2 ……) =α(T、v、O2 ……)・F1 (T)・F2 (v)・F3 (O2 )…… ……………(1) F(T、v、O2 ……):減肉速度 α(T、v、O2 ……):エロージョン・コロージョン
パラメータ F1 (T) :温度効果パラメータ F2 (v) :流速効果パラメータ F3 (O2 ) :溶存酸素濃度効果パラメータ 次に、以上の各種実機プラントの減肉データベース及び
文献データ及び実験データの減肉データベースをもと
に、エロージョン・コロージョンによる減肉現象の因子
を把握するため、例えば、一つの因子の影響を調査する
場合には、他の因子については、環境条件等を狭めて、
一つの因子の影響が明確になるように、エロージョン・
コロージョンの各因子の環境条件等を設定し、エロージ
ョン・コロージョンの各因子と減肉速度との関係を把握
し、これらの関係を関数化する。
【0040】即ち、エロージョン・コロージョン現象の
水質及び材料成分の化学的環境の因子である温度、材料
成分、溶存酸素濃度、及び物理的環境の流速及び幾何学
的形状等のそれぞれの因子について、狭い環境条件で設
定したエロージョン・コロージョンの環境条件毎にエロ
ージョン・コロージョンの各因子と減肉速度との関係を
関数化し、これらの多数の関数式を新たにデータベース
化し減肉計算及び評価に使用する。これは、数学モデル
式のF1 (T)、F2 (v)、F3 (O2 )等の関数式
を求めてデータベース化するものである。
【0041】次に、以上の関数化した減肉速度と各エロ
ージョン・コロージョン因子との関数式のデータベース
1 (T)、F2 (v)、F3 (O2 )……と、前述の
実機プラントの各々の減肉データと、文献データ及び実
験データの減肉データベースF(T、v、O2 ……)と
の関係を数学モデル式により求める。即ち、エロージョ
ン・コロージョンパラメータのα(T、v、O2 ……)
を各種実機プラントの減肉データ及び文献データ、実験
データ毎に求め、各エロージョン・コロージョンの環境
条件毎にこれらの多数のエロージョン・コロージョンパ
ラメータのデータベース化をはかり、数学モデル式(減
肉計算式)を設定する。
【0042】従って、各種実機プラント、文献データ及
び実験データの減肉データベースと、データベース化し
たエロージョン・コロージョンの環境条件毎に設定した
エロージョン・コロージョン因子と減肉速度との関係式
と、前述の数学モデル式(減肉計算式)におけるエロー
ジョン・コロージョン因子の関係式と減肉データベース
より求められるエロージョン・コロージョンパラメータ
のα(T、v、O2 ……)との関係について、対象プラ
ントのエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び
評価ができるように、データベース化した数学モデル式
(減肉計算式)の各エロージョン・コロージョン因子の
各環境条件毎のエロージョン・コロージョン減肉計算方
法について、以上のようにエロージョン・コロージョン
減肉現象の減肉計算及び評価法をシステム化する。
【0043】次に、システム化したエロージョン・コロ
ージョンによる減肉現象の減肉計算及び評価法により、
プラントの機器及び配管装置類の寿命を予測化すると共
に、表示するようにする。以上により、減肉計算及び評
価を行い実機プラントの点検・取り替え及び水質等の環
境条件及び運転条件等の変更を出力し、表示するように
したものである。即ち、エロージョン・コロージョンに
よる減肉計算及び評価法をシステム化して、寿命予測化
し、実機プラントの点検及び取り替え等を出力表示す
る。
【0044】従って、従来の傾向管理手法の実機データ
を使用せず、実機データがなくとも寿命予測ができ、こ
れにより精度の高い寿命予測を行い、信頼性の高い予防
保全ができ、かつ、効果的な機器及び配管装置類の減肉
計算及び評価を行うことができる。また、これらのエロ
ージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法は、
数値計算に裏付けられた減肉管理を行うことができる。
更に、本エロージョン・コロージョンによる減肉計算及
び評価法のシステムを使用することにより、機器及び配
管装置類の肉厚測定の省略または、削減を行うことがで
きる。なお、これらの手法は、多くの各種プラントの減
肉データ及び一般の減肉関係のデータとしての文献デー
タ及び実験データの減肉データベースより、寿命予測を
行うというものである。 〔実施例2〕次に本発明の他の実施例について説明す
る。プラントの機器及び配管装置類のエロージョン・コ
ロージョンによる減肉計算及び評価法について、実施例
1で説明した各種プラントの減肉測定データ及び一般の
減肉関係のデータとしての文献データ及び実験データの
減肉データベースにより求める減肉計算及び評価法は、
一般的なプラントを対象としており、平均的な計算及び
評価結果となる。
【0045】しかしながら、実機プラントには、プラン
ト特有の傾向を示すことが多く、その実機プラントにあ
った減肉計算及び評価法のシステムにすることにより、
より精度を向上させる必要がある。従って、各種プラン
トの減肉データと、減肉データの文献データ及び実験デ
ータと、設定した減肉計算用の数学モデル式によるエロ
ージョン・コロージョンの減肉管理及び評価システムの
精度向上を図るため、この減肉計算及び評価法のシステ
ムに、実機プラントの各系統に肉厚測定用のプルーブ等
を取り付け、または、肉厚を計測することにより、これ
らの肉厚測定用のプルーブ等によるオンライン減肉管理
システムを構成し、実機プラントの肉厚をフォロー管理
することにより、実機プラントの減肉データベースの追
加、エロージョン・コロージョンの因子と減肉速度の関
係式の補正及びデータベース化した各エロージョン・コ
ロージョン因子の各条件毎のエロージョン・コロージョ
ンによる数学モデル式(減肉計算式)のデータベースの
追加、修正を行い、以上により、エロージョン・コロー
ジョンによる減肉計算及び評価システムを検証、修正及
び更新し、精度を向上させることができる。
【0046】以上のオンライン減肉管理システムによ
り、プラントの機器及び配管装置類のエロージョン・コ
ロージョンによる減肉計算及び評価法の精度向上をはか
ったシステムを図面を参照して説明する。
【0047】図2は、本発明によるプラントの機器及び
配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計
算及び評価法のシステムのフローを改善した一例を示す
フローチャートである。即ち、機器及び配管装置類のエ
ロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価方法
としては、先ず、各種プラントの減肉データ、即ち、火
力、原子力、地熱及びコンバインドサイクル等の発電プ
ラント、化学プラント及び造水プラント等の実機プラン
トの減肉測定データと、一般の減肉関係のデータとして
の文献データ及び実験データの減肉データベースを作成
する。また、各種プラントの減肉データ及び文献、及び
実験データより、エロージョン・コロージョンによる減
肉現象の因子である材料成分、機器及び配管装置類の幾
何学的形状、pH、湿り度、温度及び流速等と減肉速度
との関係を把握する。これらのデータをもとに、減肉現
象のエロージョン・コロージョン因子である材料成分、
水質、及び流速等と減肉データとの関係を把握し、第1
実施例と同様にエロージョン・コロージョン減肉計算用
の数学モデル式(1)を設定する。
【0048】次に、以上の各種実機プラントの減肉デー
タベース及び文献データ及び実験データの減肉データベ
ースをもとに、エロージョン・コロージョンによる減肉
現象の因子を把握するため、例えば、一つの因子の影響
を調査する場合には、他の因子については、環境条件等
を狭めて、一つの因子の影響が明確になるように、エロ
ージョン・コロージョンの各因子の環境条件等を設定
し、エロージョン・コロージョンの各因子と減肉速度と
の関係を把握し、これらの関係を関数化する。即ち、エ
ロージョン・コロージョン現象の水質及び材料成分の化
学的環境の因子である温度、材料成分、溶存酸素濃度及
び物理的環境の流速及び幾何学的形状等のそれぞれの因
子について、狭い環境条件で設定したエロージョン・コ
ロージョンの環境条件毎にエロージョン・コロージョン
の各因子と減肉速度との関係を関数化し、これらの多数
の関数式を新たにデータベース化し、減肉計算及び評価
に使用する。これは、数学モデル式のF1 (T)、F2
(v)、F3 (O2 )等の関数式を求めてデータベース
化するものである。
【0049】次に、以上の関数化した減肉速度と各エロ
ージョン・コロージョン因子との関数式のデータベース
1 (T)、F2 (v)、F3 (O2 )……と、前述の
実機プラントの各々の減肉データと、文献データ及び実
験データの減肉データベースF(T、v、O2 ……)と
の関係を数学モデル式により求めるというものである。
即ち、エロージョン・コロージョンパラメータのα
(T、v、O2 ……)を各種実機プラントの減肉データ
及び文献データ、実験データ毎に求め、各エロージョン
・コロージョンの環境条件毎にこれらの多数のエロージ
ョン・コロージョンパラメータのデータベース化をはか
り、数学モデル式(減肉計算式)を設定するものであ
る。従って、各種実機プラント、文献データ及び実験デ
ータの減肉データベースと、データベース化したエロー
ジョン・コロージョンの環境条件毎に設定したエロージ
ョン・コロージョン因子と減肉速度との関係式と、前述
の数学モデル式(減肉計算式)におけるエロージョン・
コロージョン因子の関係式と減肉データベースより求め
られるエロージョン・コロージョンパラメータのα
(T、v、O2 ……)との関係について、対象プラント
のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価
ができるように、データベース化した数学モデル式(減
肉計算式)の各エロージョン・コロージョン因子の各環
境条件毎のエロージョン・コロージョン減肉計算方法に
ついて、以上のようにエロージョン・コロージョン減肉
現象の減肉計算及び評価法をシステム化する。
【0050】次に、システム化したエロージョン・コロ
ージョンの減肉現象の減肉計算及び評価法の精度向上を
はかるため、この減肉計算及び評価法のシステムに、実
機プラントの各系統毎に少なくとも、1個以上の肉厚測
定用のプルーブ等を取り付け、または、実機プラントの
各系統毎に少なくとも1箇所以上、肉厚測定器具により
肉厚を計測し、これらの肉厚測定用のプルーブ等による
オンライン減肉管理システムを構成し、対象実機プラン
トの肉厚をフォロー管理することにより、これらの減肉
データにより、実機プラントの減肉測定データの追加、
関数化したエロージョン・コロージョンの各因子と減肉
速度の関数式の補正、及びデータベース化した各エロー
ジョン・コロージョン因子の各条件毎のエロージョン・
コロージョンによる数学モデル式(減肉計算式)の追
加、修正を行い、以上により、エロージョン・コロージ
ョンによる減肉計算及び評価システムを検証、修正及び
更新し、減肉計算及び評価システムの精度向上をはか
る。
【0051】そこで、第1実施例と同様に、システム化
したエロージョン・コロージョンによる減肉現象の減肉
計算及び評価法により、プラントの機器及び配管装置類
の寿命を予測化すると共に、表示する。
【0052】次に、一例として、原子力発電プラントに
オンライン減肉監視システム23を取り付けた場合の構
成を図面を参照して説明する。
【0053】図3において、機器及び配管装置の肉厚測
定をオンラインで計測するために、主蒸気管3、クロス
アラウンド管湿分分離器入口管5、クロスアラウンド管
湿分分離器出口管7、復水ポンプ出口管13、高圧給水
管16、抽気管17a,17b…及び給水加熱器ドレン
管18a,18b…の代表的な部位にプルーブとしての
探触子19を取り付け、リード線20により肉厚測定器
21と接続し、肉厚測定器21とデータ送信ライン22
によりオンライン減肉監視システム23に接続し、エロ
ージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価システ
ムと結合させる。
【0054】また、これらの肉厚測定器を配管装置に取
り付けた場合の構成を図面を参照して説明する。配管装
置は、直管及び管継手類より構成されている。即ち、図
4において、配管装置の代表的な一例としての構成は、
直管24、Tピース25及び曲がり管26は、溶接接続
等により接続されている。この代表的な部位の曲がり管
26の背側にプルーブとして、肉厚測定用の探触子19
を取り付け、肉厚測定器21にリード線20により、接
続している。肉厚測定器21より、オンライン減肉監視
システム23にデータ送信ライン22により接続してい
る。
【0055】次に、作用について説明すると、探触子1
9と肉厚測定器21により、代表的な部位の肉厚を測定
し、オンライン減肉監視システム23に送信され、これ
らの減肉データは、エロージョン・コロージョンによる
減肉計算及び評価システムに減肉データが送信される。
これにより、連続的に最新の配管肉厚データ(減肉デー
タ)をシステム内に入力し、実機プラントの肉厚フォロ
ー管理、データベースの追加・修正及びエロージョン・
コロージョンによる減肉計算及び評価システムの検証、
修正及び更新し、精度向上をはかる。
【0056】ここで、本数学モデル式(減肉計算式)
は、特に、火力及び原子力発電プラントのループ内の水
及び蒸気関係について構成したものであり、エロージョ
ン・コロージョン減肉現象のパラメータとしては、機器
及び配管装置類の幾何学的形状、温度、流速、pH、溶
存酸素濃度、湿り度及び材料成分等を選んでいるが、こ
れらのプラントの不純物として考えられる微量のC
- 、SO4 2-等が含まれていると腐食が加速される。
これが、前述のそのプラント特有の現象で表れることが
多く、これらの補正として、前述のプルーブによる探触
子19と肉厚測定器21によるオンライン減肉監視シス
テム23により、エロージョン・コロージョンによる減
肉計算及び評価システムにフィードバックし、減肉計算
及び評価システムの修正、補正及び更新し、精度向上を
はかる。
【0057】以上より、従来の傾向管理手法を併用し
て、実機減肉データをオンラインでフィードバックし、
少ない実機データで減肉評価システムを補正し、オンラ
インで最新データを入力し、これにより精度の高い実機
評価を行い、効果的な減肉管理を行って、精度の高い寿
命評価により、信頼性の高い予防保全ができ、かつ、効
果的な機器及び配管装置類の減肉計算及び評価を行うこ
とができる。また、これらのエロージョン・コロージョ
ンによる減肉計算及び評価法は、数値計算に裏付けられ
た減肉管理を行うことができる。
【0058】更に、本エロージョン・コロージョンによ
る減肉計算及び評価法のシステムを使用することによ
り、オンラインで機器及び配管装置類の肉厚を計測する
ため、最新データを入力でき、定期的な肉厚測定を省略
でき、省力化をはかることができる。
【0059】なお、これらの手法は、多くの各種プラン
トの減肉データ及び一般の減肉関係のデータとしての文
献データ及び実験データの減肉データベースより、寿命
予測を行うというものである。 〔実施例3〕次に本発明の他の実施例について説明す
る。
【0060】図5は、本発明によるプラントの機器及び
配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計
算及び評価法のシステムのフローの実施例2の他に改善
した一例を示すフローチャートである。本実施例におい
ては、システム化したエロージョン・コロージョンの減
肉現象の減肉計算及び評価法の精度向上をはかるため、
この減肉計算及び評価法のシステムに、実機プラントの
代表的な部位の少量の減肉測定データを収集し、対象実
機プラントの肉厚をフォロー管理することにより、これ
らの減肉データにより、実機プラントの減肉測定データ
の追加、関数化したエロージョン・コロージョンの各因
子と減肉速度の関数式の補正、及びデータベース化した
各エロージョン・コロージョン因子の各条件毎のエロー
ジョン・コロージョンによる数学モデル式(減肉計算
式)の追加、修正を行い、以上により、エロージョン・
コロージョンによる減肉計算及び評価システムを検証、
修正及び更新し、減肉計算及び評価システムの精度向上
をはかるようにしてある。 〔実施例4〕次に本発明の他の実施例について説明す
る。
【0061】一般に、機器及び配管装置類のエロージョ
ン・コロージョンによる減肉現象の因子としては、温度
及び溶存酸素濃度等の化学的因子と、流速及び機器及び
配管装置類の幾何学的形状の物理的要因が上げられる。
また、実機プラントには、実機特有の傾向がある。従っ
て、これらの実機特有のエロージョン・コロージョンに
よる減肉現象を把握すれば、その実機プラントに合った
エロージョン・コロージョンによる減肉対策を講じるこ
とができる。即ち、これらの方法により、プラントの機
器及び配管装置類について、実機プラントの肉厚測定デ
ータ(減肉データ)による傾向管理手法により、エロー
ジョン・コロージョンによる減肉対策及び指針を設定す
るものである。
【0062】以上のプラントの機器及び配管装置類のエ
ロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法の
肉厚測定データによる評価方法を図面を参照して説明す
る。図6は、本発明によるプラントの機器及び配管装置
類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評
価法の肉厚測定データによる評価方法の一例を示すフロ
ーチャートである。即ち、機器及び配管装置類のエロー
ジョン・コロージョンによる減肉評価法について、先
ず、各種プラントの減肉データ、即ち、火力、原子力、
地熱及びコンバインドサイクル等の発電プラント、化学
プラント及び造水プラント等の実機プラントの減肉測定
データと、一般の減肉関係のデータとしての文献データ
及び実験データと、減肉評価対象プラントの実機の傾向
管理データベースとしての実機プラントの減速測定デー
タを入力し、これらの減肉データベースより、実機プラ
ントの機器及び配管装置類のエロージョン・コロージョ
ンによる減肉現象の因子の影響を調査し、減肉傾向を把
握するため、減肉データを整理・分析し、統計的に分
析、評価することにより、エロージョン・コロージョン
による減肉現象の因子の影響及び対象実機プラントのプ
ラント特有の減肉現象及び原因を把握し、減肉現象の原
因分析を行うものである。
【0063】また、機器及び配管装置類の減肉対策評価
として、以上のエロージョン・コロージョンによる減肉
現象の因子の影響及び減肉現象の減肉対策評価として、
以上のエロージョン・コロージョンによる減肉現象の因
子の影響及び減肉現象の原因分析及びプラント特有の現
象を把握し、また、減肉現象のエロージョン・コロージ
ョン因子のランク付け及び重み付けを行う。
【0064】次に、以上の減肉現象のエロージョン・コ
ロージョン因子のランク付け及び重み付けにより、材料
成分の変更(例えば、炭素鋼よりCrMo鋼に変更
等)、機器及び配管装置類の幾何学的形状の変更、p
H、溶存酸素濃度、流速及び湿り度等の水質、環境条件
等の変更について、機器及び配管装置類の減肉対策及び
管理方法を表示し、減肉評価のための、前述の減肉現象
のエロージョン・コロージョン因子のランク付け及び重
み付けにより、対策の重要度、対策の優先順位につい
て、エロージョン・コロージョン因子の特に強く、機器
及び配管装置類の減肉対策の効果の大きい順番を表示出
力する。なお、圧力及び温度等の運転条件の変更は、効
果は大きいが、運転方法の変更等は難しくなっている。
【0065】次に、これらの優先順位及びコスト等を検
討し、余寿命向上のための管理方法環境条件の変更、点
検、取り替え等を明示して、機器及び配管装置類の減肉
対策、管理方法等を出力・表示する。
【0066】以上により、実機プラントの機器及び配管
装置類の減肉対策の効果として、点検・取り替え及び運
転条件及び水質変更等の管理方法等の変更を行う。
【0067】次に、配管減肉データのデータベース作成
のためのデータ入力表を図面を参照して説明する。図7
は、配管減肉データのデータ入力表29を示す。実機プ
ラントのエロージョン・コロージョン現象による減肉測
定データの減肉データ類の整理分析のためのインプット
入力項目としては、エロージョン・コロージョン現象の
因子が明確になるように、データ入力表29のように設
定し、インプットするものである。
【0068】即ち、データ入力表29には、番号、配管
番号、プラント名、調査配管名、流体・種類、部品名、
材料、運転圧力、運転温度、流速、pH、溶存酸素濃
度、湿り度、公称外径、運転時間及び減肉率等を入力
し、必要、かつ、十分なデータ入力項目により、統計的
に分析評価ができるようにしたものである。以上のデー
タ入力表29の入力イメージは、例えば、最大減肉値に
より、減肉量を計算する場合には、減肉量の最大減肉値
を使用し、また、平均的な傾向を把握する場合には、減
肉量としては最頻値を使用し、目的にあった減肉量のデ
ータを使用することにより、目的にあった減肉計算を行
うことができる。また、これらのデータ入力表29の入
力項目は、これらを十分に反映し、データベースにした
ものである。
【0069】以上により、実機プラントの機器及び配管
装置類の減肉傾向が把握でき、種々の減肉対策を明示し
て対象実機プラントの減肉対策を行うものである。従っ
て、対象実機プラントの減肉傾向の要因分析により、減
肉傾向の発生条件、感度、減肉変化率等を統計的に把握
し、重み付けして、実機プラントの機器及び配管装置類
の保守管理を行い、効率の良い減肉管理と寿命診断がで
き、精度の高い寿命評価により、信頼性の高い予防保全
ができ、かつ、効果的な機器及び配管装置類の減肉計算
及び評価を行うことができる。また、これらのエロージ
ョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法は、数値
計算に裏付けられた減肉管理を行うことができる。これ
により、機器及び配管装置類の減肉部位の推定及び特定
し、また、これらのエロージョン・コロージョンの影響
因子の減肉感度を統計的に把握し、各因子、条件に重み
付けして、次の点検計画(取り替え及び点検の測定対象
範囲、系統、位置の選定、測定頻度、代表着目定点の設
定等)に反映して、調査箇所の特定及び測定数を限定し
たりして、機器及び配管装置類の減肉調査測定箇所の削
除及び低減をはかることができる。 〔実施例5〕次に本発明の他の実施例について説明す
る。
【0070】機器及び配管装置類のエロージョン・コロ
ージョンの減肉評価法においては、エロージョン・コロ
ージョン因子の決定及び数学モデル式の設定が必要であ
る。エロージョン・コロージョンの因子の分析方法を図
面を参照して説明する。
【0071】図8は、本発明によるプラントの機器及び
配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計
算及び評価法によるエロージョン・コロージョンの因子
分析の一例を示すフローチャートである。減肉現象のエ
ロージョン・コロージョン因子として関係のあるものを
選定分析するため、例えば、一例として、火力及び原子
力発電プラントの機器及び配管装置類の場合には、各種
プラントの減肉データベース及び一般の減肉関係のデー
タとしての文献データ及び実験データを統計処理して、
評価、分析を行い、エロージョン・コロージョンによる
減肉現象の因子として、想定される因子としては、次の
ようなものを選び出している。
【0072】即ち、幾何学的形状(寸法、形状、肉厚、
外径)、温度、流速(流量)、溶存酸素濃度、pH、湿
り度、材料成分、圧力、溶存鉄濃度、有機物濃度及び溶
存酸化珪素濃度等を選び出した。次に、エロージョン・
コロージョン因子分析表30に示すように、減肉現象の
エロージョン・コロージョン因子と、前述の減肉データ
ベースの減肉量をグラフ化して、分析及び評価を行い、
減肉量とエロージョン・コロージョン因子の関係を把握
し、このグラフより、減肉現象のエロージョン・コロー
ジョン因子のあるものを選定し、エロージョン・コロー
ジョン因子のパラメータとして、機器及び配管装置類の
幾何学的形状、温度、流速、溶存酸素濃度、pH、湿り
度及び材料成分の7項目のパラメータを選定した。
【0073】即ち、エロージョン・コロージョン因子分
析表30に示すように、減肉速度(F)と機器及び配管
装置類の幾何学的形状、減肉速度(F)と流速、減肉速
度(F)とpH、減肉速度(F)と材料成分、減肉速度
(F)と温度、減肉速度(F)と溶存酸素濃度、減肉速
度(F)と湿り度は、それぞれ減肉速度(F)の関数に
なっており、これらのエロージョン・コロージョンによ
る減肉現象の因子は、それぞれパラメータとなってい
る。また、それらのデータの統計的処理により、エロー
ジョン・コロージョンによる減肉現象の影響の7項目の
各因子毎と減肉速度(F)との関係を把握することがで
きる。
【0074】また、材料成分としては、炭素、珪素、マ
ンガン、燐、硫黄、ニッケル、クロム、モリブデン、バ
ナジウム及び銅の内、エロージョン・コロージョンに影
響のある、即ち、耐減肉性、耐腐食性に効果のあるニッ
ケル、クロム、モリブデン及び銅の4元素を選定し、エ
ロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法シ
ステムに入れて、エロージョン・コロージョン現象の材
料成分の評価を行っている。また、流体の種類について
は、水質の腐食性の強い成分については、例えば、海水
及び地熱水等の腐食性流体の場合の塩化ナトリウム及び
硫化水素等については、特に、コロージョン性が強く、
今回対象としているエロージョン・コロージョン現象と
違うものであり、エロージョン・コロージョンに及ぼす
パラメータとしては別のものと考え、腐食性流体のみの
ものは除外することにした。従って、コロージョンのみ
の高電導度水、酸、アルカリ及びエロージョン・コロー
ジョンに関係のない油、通常の空気及びガス等は除外す
るものとした。また、本エロージョン・コロージョン減
肉計算及び評価システムは、火力及び原子力発電プラン
トのサイクル内の一次系を考えたものであり、エロージ
ョン・コロージョンに及ぼす因子としては、以上の7因
子を選定した。
【0075】次に、エロージョン・コロージョン因子の
7因子を決定し、数学モデル式の減肉現象のエロージョ
ン・コロージョン因子のパラメータとして7因子によ
り、数学モデル式を構成した。また、数学モデル式は、
減肉速度と各エロージョン・コロージョン因子のパラメ
ータとエロージョン・コロージョンパラメターにより構
成されている。
【0076】エロージョン・コロージョンによる減肉速
度の数学モデル式を式に示す。数学モデル式 F(T、v、O2 、Kc 、pH、MT、η) =α(T、v、O2 、Kc 、pH、MT、η)・F1 (T)・F2 (v) ・F3 (O2 )・F4 (Kc )・F5 (pH)・F6 (MT)・F7 (η) ……………(2) F(T、v、O2 、Kc 、pH、MT、η):減肉速度 α(T、v、O2 、Kc 、pH、MT、η):エロージ
ョン・コロージョンパラメータ F1 (T) :温度効果パラメータ F2 (v) :流速効果パラメータ F3 (O2 ) :溶存酸素濃度効果パラメータ F4 (Kc ) :形状効果パラメータ F5 (pH) :pH効果パラメータ F6 (MT) :材料成分効果パラメータ F7 (η) :湿り度効果パラメータ 以上の式によりエロージョン・コロージョンによる減肉
計算及び評価法のシステムの基本式とし、寿命評価を実
施している。
【0077】以上より、各種プラントの減肉データ及び
減肉テータの文献データ及び実験データについて、これ
らの減肉データの分析評価を行い、エロージョン・コロ
ージョンによる減肉現象のパラメータとして、機器及び
配管装置類の幾何学的形状、温度、流速、溶存酸素濃
度、pH、湿り度及び材料成分の7項目を選定し、数学
モデル式(1)を設定し、以上の数学モデル式により、
システム内の基本式を構成し、これらの数学モデル式
と、エロージョン・コロージョン因子の7因子を選定す
ることにより、入力データを極力少なくして、かつ、数
学モデル式(2)のパラメータを最小限にすることによ
り、効果的に減肉計算及び評価を行うことができ、精度
の高い寿命評価により、信頼性の高い予防保全ができ、
かつ、効果的な機器及び配管装置類の減肉計算及び評価
を行うことができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、各種プ
ラントの減肉データと、減肉データの文献データ及び実
験データと、設定した減肉計算用の数学モデル式によ
り、エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評
価法をシステム化して寿命予測化し、実機プラントの点
検及び取り替え等を出力、表示し、従来の傾向管理手法
の実機データを使用せず、実機データがなくとも寿命予
測ができ、これにより精度の高い寿命予測を行い、信頼
性の高い予防保全ができ、かつ、効果的な機器及び配管
装置類の減肉計算及び評価を行うことができる。
【0079】従って、従来の傾向管理手法の実機データ
を使用せず、実機データがなくとも寿命予測ができ、こ
れにより精度の高い寿命予測を行い、信頼性の高い予防
保全ができ、かつ、効果的な機器及び配管装置類の減肉
計算及び評価を行うことができる。また、これらのエロ
ージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法は、
数値計算に裏付けられた減肉管理を行うことができる。
更に、本エロージョン・コロージョンによる減肉計算及
び評価法のシステムを使用することにより、機器及び配
管装置類の肉厚測定の省略または、削減することができ
る。
【0080】従って、本手法の統計処理によるエロージ
ョン・コロージョン減肉計算及び評価システムは、設計
ツールとして使用し、精度の高い余寿命管理を行うこと
ができる。以上により、計画的なプラントの機器及び配
管装置類の保守の事前計画及び予防保全を行い、プラン
トの維持コスト及び検査コストを低減することができ、
発電プラント等の機器及び配管装置類の信頼性、品質向
上及び事故の未然防止をはかり、安定したプラントの運
転を行い、電力を供給するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
のシステムのフローの一例を示すフローチャート。
【図2】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
のシステムのフローの改善した一例を示すフローチャー
ト。
【図3】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
のシステムにおいて、原子力発電プラントにオンライン
減肉監視システム23を取り付けた場合の一例を示す構
成図。
【図4】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
のシステムにおいて、肉厚測定器等を配管装置に取り付
けの構成の一例を示す図。
【図5】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
のシステムのフローの実施例2の他に改善した一例を示
すフローチャート。
【図6】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
の肉厚測定データによる評価方法の一例を示すフローチ
ャート。
【図7】配管減肉データのデータ入力表の一例を示す
図。
【図8】本発明によるプラントの機器及び配管装置類の
エロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評価法
によるエロージョン・コロージョンの因子分析の一例を
示すフローチャート。
【図9】代表的なプラントの一例として、原子力プラン
トの機器及び配管装置類の構成を示す図。
【図10】エロージョン・コロージョンによる減肉現象
の発生のメカニズムを説明する図。
【図11】配管装置の代表的な曲がり管の一例を示す
図。
【図12】発電プラントの機器及び配管装置類の予防保
全技術としての傾向管理手法によるエロージョン・コロ
ージョンによる減肉部の減肉管理を示すフローチャー
ト。
【図13】配管装置の肉厚測定データ及び既肉厚測定デ
ータをもとに、寿命を推定する方法を示す図。
【符号の説明】
1 原子炉 2 主蒸気管 3 主蒸気止め弁 4 高圧タービン 5 クロスアラウンド管湿分分離器入口管 6 湿分分離器 7 クロスアラウンド管湿分分離器出口管 8 低圧タービン 9 発電機 10 復水器 11 復水ポンプ入口管 12 復水ポンプ 13 復水ポンプ出口管 14 給水加熱器 15 原子炉給水ポンプ 16 高圧給水管 17 抽気管 18 給水加熱器ドレン管 19 探触子 20 リード線 21 肉厚測定器 22 データ送信ライン 23 オンライン減肉監視システム 24 直管 25 Tピース 26 曲がり管 27 流れ方向 28 減肉箇所 29 データ入力表 30 エロージョン・コロージョン因子分析表

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、1種類以上のプラントの減肉
    測定データベースと、一般の減肉関係のデータとしての
    文献データ及び実験データの減肉データベースにより、
    減肉現象のエロージョン・コロージョンの因子である材
    料成分、水質、及び流速等と減肉データの関係を把握
    し、以上の減肉データベースより、減肉計算用の数学モ
    デル式を設定し、前述のプラントの減肉測定データベー
    ス、文献データ及び実験データの減肉データベースをも
    とに、エロージョン・コロージョン因子と、減肉量の関
    係を関数化して、各エロージョン・コロージョン因子毎
    にこれらの関数のデータベースを構成し、これらの関数
    のデータベースと、前述のプラントの減肉測定データベ
    ース、文献データ及び実験データのデータベースによ
    り、前述の数学モデル式により、各エロージョン・コロ
    ージョン因子の条件毎にエロージョン・コロージョンに
    よる減肉計算式のデータベースを新たに構成し、以上の
    プラントの減肉測定データベース、文献データ及び実験
    データの減肉データベースと、データベース化した各エ
    ロージョン・コロージョン因子の各条件毎のエロージョ
    ン・コロージョンによる減肉計算式により、エロージョ
    ン・コロージョンによる減肉計算及び評価ができるよう
    に、減肉計算及び評価法をシステム化し、機器及び配管
    装置類の寿命を予測し、実機プラントの点検・取り替え
    等を出力表示したことを特徴とする、機器及び配管装置
    類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評
    価法。
  2. 【請求項2】実機プラントの各系統毎に少なくとも、1
    個以上の肉厚測定用のプローブ等を取り付け、または実
    機プラントの各系統毎に少なくとも1箇所以上、肉厚測
    定器具により肉厚を計測し、これらの肉厚測定用のプロ
    ーブ等によるオンライン減肉監視システムを構成し、対
    象実機プラントの肉厚をフォロー管理することにより、
    これらの減肉データにより、実機プラントの減肉測定デ
    ータの追加、エロージョン・コロージョン因子と減肉速
    度の関数式の補正、及び、データベース化した各エロー
    ジョン・コロージョン因子の各条件毎のエロージョン・
    コロージョンによる減肉計算式のデータベースの追加、
    修正を行うことを特徴とする、請求項1記載の機器及び
    配管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計
    算及び評価法。
  3. 【請求項3】対象プラントの代表的な部位の少量の実機
    プラント減肉測定データをエロージョン・コロージョン
    による減肉計算及び評価システム内に取り入れ、実機プ
    ラントの肉厚をフォロー管理することにより、これらの
    減肉データにより、実機プラントの減肉測定データの追
    加、エロージョン・コロージョン因子と減肉速度の関係
    の関数式の補正、及び、データベース化した各エロージ
    ョン・コロージョン因子の各条件毎のエロージョン・コ
    ロージョンによる減肉計算式のデータベースの追加、修
    正を行うことを特徴とする、請求項1記載の機器及び配
    管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算
    及び評価法。
  4. 【請求項4】機器及び配管装置類のエロージョン・コロ
    ージョンによる減肉評価法において、減肉データの文献
    データ及び実験データと、各種プラントの実機プラント
    の減肉データ等と、対象プラントの実機プラントの傾向
    管理データベースとしての減肉測定データを入力し、こ
    れらの減肉データベースより、実機プラントの機器及び
    配管装置類の減肉現象のエロージョン・コロージョン因
    子の影響を調査し、減肉測定データを整理分析し、エロ
    ージョン・コロージョン因子の影響及び対象プラントの
    実機プラント特有の現象を把握し、減肉現象の原因分析
    を行い、これにより、機器及び配管装置類の減肉対策、
    評価を行い、かつ、減肉現象のエロージョン・コロージ
    ョン因子のランク付け及び重み付けを行い、材料成分の
    変更、機器及び配管装置類の幾何学的形状の変更、p
    H、溶存酸素濃度、流速、湿り度及び温度等の水質、環
    境条件等の変更について、機器及び配管装置類の減肉対
    策及び管理方法を表示し、減肉対策、評価のため、前述
    の減肉現象のエロージョン・コロージョン因子のランク
    付け及び重み付けにより、対策の重要度、対策の優先準
    位について、エロージョン・コロージョン因子が特に強
    く、機器及び配管装置類の減肉対策、効果の大きい順番
    を表示出力し、この優先準位、コスト等を検討し、余寿
    命の向上のための管理方法、環境条件の変更、点検・取
    り替え等を明示して機器及び配管装置類の減肉対策、管
    理方法等を出力表示したことを特徴とする、機器及び配
    管装置類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算
    及び評価法。
  5. 【請求項5】機器及び配管装置類のエロージョン・コロ
    ージョンによる減肉評価法において、減肉現象のエロー
    ジョン・コロージョン因子として関係のあるものを選
    定、分析するため、各種プラントの減肉測定データベー
    スと、一般の減肉関係のデータとしての文献データ及び
    実験データを統計処理して評価、分析を行い、減肉現象
    のエロージョン・コロージョンの因子として想定される
    因子としては、幾何学的形状(寸法、形状)、温度、流
    速(流量)、溶存酸素濃度、pH、湿り度、材料成分、
    圧力、溶存鉄濃度、有機物濃度及び溶存酸化珪素濃度等
    を選定し、これらについて、減肉現象のエロージョン・
    コロージョン因子のパラメータとして、前述の各種プラ
    ントの実機プラントの減肉測定データ、一般の減肉関係
    のデータとしての文献データ及び実験データの減肉デー
    タベースより、減肉現象のエロージョン・コロージョン
    因子と減肉量をグラフ化して分析及び評価を行い、減肉
    速度とエロージョン・コロージョン因子の関係を把握
    し、このグラフより減肉現象のエロージョン・コロージ
    ョンの因子の影響があるものを選定し、エロージョン・
    コロージョン因子のパラメータとして、機器及び配管装
    置類の幾何学的形状、温度、流速、溶存酸素濃度、p
    H、湿り度及び材料成分の7項目を選定し、下記数学モ
    デル式を設定したことを特徴とする、機器及び配管装置
    類のエロージョン・コロージョンによる減肉計算及び評
    価法。 数学モデル式 F(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η) =α(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η)・F
    1 (T)・F2 (v)・F3 (O2 )・F4 (Kc)・
    5 (pH)・F6 (MT)・F7 (η) F(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η):減肉速度 α(T、v、O2 、Kc、pH、Mt、η):エロージ
    ョン・コロージョン パラメータ F1 (T) :温度効果パラメータ F2 (v) :流速効果パラメータ F3 (O2 ) :溶存酸素濃度効果パラメータ F4 (Kc) :形状効果パラメータ F5 (pH) :pH効果パラメータ F6 (MT) :材料成分効果パラメータ F7 (η) :湿り度効果パラメータ
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