JPH06330445A - 布状物 - Google Patents

布状物

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JPH06330445A
JPH06330445A JP5139026A JP13902693A JPH06330445A JP H06330445 A JPH06330445 A JP H06330445A JP 5139026 A JP5139026 A JP 5139026A JP 13902693 A JP13902693 A JP 13902693A JP H06330445 A JPH06330445 A JP H06330445A
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pentafluorophenyl
tetrakis
resin
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Yasunori Kadoi
泰憲 門井
Junichi Matsumoto
淳一 松本
Hiroyuki Nakagami
博行 中上
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性回復性、伸縮性、柔軟性に優れ、かつ低
温で熱接着が可能であるとともに製造が簡易で、製造コ
ストの低減を図ることができる不織布等の布状物を提供
する。 【構成】 ガラス転移温度が50℃以下である環状オレ
フィン系樹脂又はこの樹脂と熱可塑性樹脂とからなる組
成物を含む繊維から織布編布及び不織布等の布状物を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙おむつ、生理用ナプ
キン等の衛生材料、ガーゼ、包帯等の医療用材料、ふき
ん等の繊維材料、及び各種衣料用材料等に好適に用いる
ことができる布状物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン等のポリオレフィンを素
材とする不織布等は、紙おむつ、生理用ナプキン等の衛
生材料の表皮材、各種医療材料等多くの分野で広く用い
られている。これらの不織布等は、最近では特に低目付
での需要が増大している(特公昭63−282351
号)。また、従来の長繊維不織布の場合、嵩高性と弾性
回復性の面で必ずしも満足すべきものではなかった。こ
のような問題を解決する手段として、ポリプロピレン系
ポリマーを芯成分とし、ポリエチレン系ポリマーを鞘成
分とした複合構造を有する不織布(特公平1−6057
7号)や、中空構造を有する不織布(特開平3−241
055号および特開平3−287848号)が開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの不織
布は、鞘成分として、高密度ポリエチレン等を用いてい
るため、熱接着性が必ずしも十分でなく、また、芯や鞘
の構成成分であるポリエチレン系ポリマー、及びポリプ
ロピレン系ポリマーは、それ自体の弾性回復性が小さい
ため伸縮性に乏しいという問題があった。さらに、鞘及
び芯を有する複合構造であるため製造が複雑なものとな
らざるを得ず、製造コストの上昇を避け得なかった。本
発明は上述の問題に鑑みなされたものであって、弾性回
復性、伸縮性、柔軟性に優れ、かつ低温で熱接着が可能
であるとともに、製造が簡易で、製造コストの低減を図
ることができる不織布等の布状物を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によって、α−オ
レフィンと環状オレフィン類とを付加重合してなる共重
合体、環状オレフィン類を開環重合してなる重合体、そ
の共重合体、及びこれらの水素添加物からなる群から選
ばれる一以上の環状オレフィン系樹脂を含む繊維から形
成されてなることを特徴とする布状物が提供される。
【0005】また、前記環状オレフィン系樹脂のガラス
転移温度(Tg)が50℃以下であることを特徴とする
布状物が提供される。
【0006】また、前記環状オレフィン類が下記式
[X]で表わされる繰り返し単位を与えるものであるこ
とを特徴とする布状物が提供される。
【化1】(式[X]中、Rb 〜Rm は、それぞれ水素原
子、炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、酸
素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示し、nは0以
上の整数を示す。Rj 又はRk とRl 又はRm とは互い
に環を形成してもよい。また、Rb 〜Rm はそれぞれ互
いに同一でも異なっていてもよい。)
【0007】さらに、前記繊維が、前記環状オレフィン
系樹脂と、他の熱可塑性樹脂とからなる組成物で形成さ
れたものであることを特徴とする布状物が提供される。
【0008】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
の布状物は、環状オレフィン系樹脂、又はこの樹脂と他
の熱可塑性樹脂とからなる組成物で形成された繊維から
形成される。 1.環状オレフィン系樹脂 本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂は、前述のよ
うにα−オレフィンと環状オレフィン類とを付加重合し
てなる共重合体、環状オレフィン類を開環重合してなる
重合体、その共重合体、及びこれらの水素添加物からな
る群から一以上選ばれる。 α−オレフィン 本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂の製造に用い
られるα−オレフィンとしては特に制限はなく、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−エイコセン等を挙げることが
できる。中でも、エチレンもしくはプロピレン、または
エチレンとプロピレンが好適である。 環状オレフィン類 本発明に用いられる環状オレフィン類としては、環状オ
レフィンと環状ジエンを挙げることができる。 −1 環状オレフィン 本発明に用いられる環状オレフィンとしては、特に制限
はないが、例えば前記一般式[X]で表わされる繰り返
し単位を与えるものを挙げることができる。
【0009】上記一般式[X]で表わされる繰り返し単
位において、Rb〜Rmは、それぞれ水素原子、炭素数1
〜20の炭化水素基、又はハロゲン原子,酸素原子若し
くは窒素原子を含む置換基を示している。ここで、炭素
数1〜20の炭化水素基として、具体的には、例えばメ
チル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,
n−ブチル基,イソブチル基,t−ブチル基,ヘキシル
基等の炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基,トリ
ル基,ベンジル基等の炭素数6〜20のアリール基,ア
ルキルアリール基又はアリールアルキル基、メチリデン
基,エチリデン基,プロピリデン基等の炭素数1〜20
のアルキリデン基、ビニル基,アリル基等の炭素数2〜
20のアルケニル基等を挙げることができる。但し,R
b,Rc,Rf,Rgはアルキリデン基を除く。なお、
d,Re,Rh〜Rmのいずれかがアルキリデン基の場
合、それが結合している炭素原子は他の置換基を有しな
い。
【0010】また、ハロゲン原子を含む置換基として具
体的には、例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素等のハ
ロゲン基、クロロメチル基,ブロモメチル基,クロロエ
チル基等の炭素数1〜20のハロゲン置換アルキル基等
を挙げることができる。酸素原子を含む置換基として具
体的には、例えば、メトキシ基,エトキシ基,プロポキ
シ基,フェノキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ
基、メトキシカルボニル基,エトキシカルボニル基等の
炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基等を挙げるこ
とができる。窒素原子を含む置換基として具体的には、
例えば、ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基等の炭素
数1〜20のアルキルアミノ基やシアノ基等を挙げるこ
とができる。
【0011】一般式[X]で表わされる繰り返し単位を
与える環状オレフィンの具体例としては、例えば、ノル
ボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボ
ルネン、5−プロピルノルボルネン、5,6−ジメチル
ノルボルネン、1−メチルノルボルネン、7−メチルノ
ルボルネン、5,5,6−トリメチルノルボルネン、5
−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、
5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネ
ン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−メチ
ル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチ
ル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−
ジメチル−1、4、5、8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2
−ヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2
−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、2−フルオロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、1,5−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−シクロヘキシル−1,4,5,8−ジメ
タノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン、2,3−ジクロロ−1,4,5,8−
ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、2−イソブチル−1,4,5,8
−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オ
クタヒドロナフタレン、1,2−ジヒドロジシクロペン
タジエン、5−クロロノルボルネン、5,5−ジクロロ
ノルボルネン、5−フルオロノルボルネン、5,5,6
−トリフルオロ−6−トリフルオロメチルノルボルネ
ン、5−クロロメチルノルボルネン、5−メトキシノル
ボルネン、5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンハ
イドレート、5−ジメチルアミノノルボルネン、5−シ
アノノルボルネン等を挙げることができる。
【0012】また、下記式[Y]で表わされる繰り返し
単位を与えるものであってもよい。
【0013】
【化2】 (式中、lは0または1の整数であり、mおよびnは、
0、1または2であり、R1 〜R15はそれぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化
水素基またはアルコキシ基であり、R5 (またはR6
とR9 (またはR7 )とは、炭素数1〜3のアルキレン
基を介して結合していてもよく、また何の基も介さずに
直接結合していてもよい。)
【0014】前記式[Y]で表わされる繰り返し単位を
与える環状オレフィンの具体例としては、5−メチル−
5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、5−(エチルフェニル)−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−(イソプロピルフェニル)
−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、1,4−
メタノ−1,1a,4,4a−テトラヒドロフルオレ
ン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a
−ヘキサヒドロアントラセン、シクロペンタジエン−ア
セナフチレン付加物、5−(α−ナフチル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(アントラセニ
ル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを挙げ
ることができる。
【0015】−2 環状ジエン 本発明に用いられる環状ジエンとしては、特に制限はな
いが、例えば、1,3−シクロペンタジエン、1,3−
シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、5
−エチル−1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シク
ロヘプタジエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,3
−シクロオクタジエン、1,4−シクロオクタジエン、
1,5−シクロオクタジエン、5−メチレン−2−ノル
ボルネン、ジシクロペンタジエン、ジメチルジシクロペ
ンタジエン、及び、
【化3】 等を挙げることができる。これらの中では、ノルボルネ
ン、ノルボルネン誘導体、5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン、5−ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ンが特に好ましい。なお、環状ジエンは少なくとも2個
の二重結合を有しておればよく、例えば環状トリエン等
も包含される。
【0016】α−オレフィンと環状オレフィン類との
共重合体 本発明で用いられる繊維を形成するための、環状オレフ
ィン系樹脂に用いられるα−オレフィンと環状オレフィ
ン類とを付加重合してなる共重合体の、α−オレフィン
と環状オレフィン類との組成割合は、モル%で、80:
20〜99.9:0.1が好ましい。α−オレフィンが
80モル%未満であると、Tg、弾性率が高くなり、得
られる不織布等の弾性回復性や柔軟性が低下する。ま
た、環状オレフィン類が0.1モル%未満であると共重
合体の結晶性が高くなり、弾性回復性等の面で環状オレ
フィンを導入した効果が不十分となる。さらに好ましく
は、モル比で、82:18〜99.5:0.5で、中で
も、モル比で85:15〜98:2が最も好ましい。
【0017】なお、エチレンの他に、下記一般式[z]
【化4】 (Rp は炭素数1〜20の炭化水素基、好ましくは、プ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−
オクテンである。)で示されるα−オレフィンとの二種
類を用いる場合、その組成割合は、エチレン5〜99.
8モル%、及び一般式[z]のα−オレフィン75〜
0.1モル%、並びに環状オレフィン類20〜0.1モ
ル%とすることが好ましい。さらに好ましくは、エチレ
ン32〜99モル%、及びα−オレフィン[z]50〜
0.5モル%,並びに環状オレフィン類18〜0.5モ
ル%である。中でも、エチレン55〜98モル%、及び
α−オレフィン[z]30〜1モル%、並びに環状オレ
フィン類15〜1モル%であることが最も好ましい。な
お、この場合、エチレンとα−オレフィン[z]は、共
重合体の全体の80〜99.9モル%であることが好ま
しい。
【0018】α−オレフィンと環状オレフィン類とを付
加重合する方法は、特に制限はないが、下記化合物
(A)及び(B)を主成分とする触媒又は下記化合物
(A)、(B)及び(C)を主成分とする触媒を用いて
α−オレフィンと環状オレフィン類との共重合を行なう
ことにより、効率的に製造することができる。 (A)遷移金属化合物 (B)遷移金属化合物(A)、又はその派生物からイオ
ン性錯体を形成しうる化合物 (C)有機アルミニウム化合物
【0019】この場合、上記遷移金属化合物(A)とし
ては、周期律表のIVB族,VB族,VIB族,VIIB族,VI
II族に属する遷移金属を含む遷移金属化合物を使用する
ことができる。上記遷移金属として、具体的には、チタ
ニウム、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、マンガ
ン、ニッケル、パラジウム、白金等が好ましく、中でも
ジルコニウム、ハフニウム、チタン、ニッケル、パラジ
ウムが特に好ましい。
【0020】このような遷移金属化合物(A)として
は、種々のものを挙げることができるが、特にIVB族、
VB族、VI族、VIII族の遷移金属を含む化合物、中でも周
期律表のIVB族から選ばれる遷移金属、すなわちチタニ
ウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)又はハフニウム
(Hf)を含有する化合物を好適に使用することがで
き、特に下記一般式(I),(II)又は(III)で示されるシク
ロペンタジエニル化合物又はこれらの誘導体あるいは下
記一般式(IV)で示される化合物又はこれらの誘導体が
好適である。 CpM11 a2 b3 c …(I) Cp211 a2 b …(II) (Cp−Ae−Cp)M11 a2 b …(III) M11 a2 b3 c4 d …(IV)
【0021】[(I)〜(IV)式中、M1 はTi,Zr
又はHf原子を示し、Cpはシクロペンタジエニル基,
置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換イン
デニル基,テトラヒドロインデニル基,置換テトラヒド
ロインデニル基,フルオレニル基又は置換フルオレニル
基等の環状不飽和炭化水素基又は鎖状不飽和炭化水素基
を示す。R1 ,R2 ,R3及びR4はそれぞれそれぞれσ
結合性の配位子,キレート性の配位子,ルイス塩基等の
配位子を示し、σ結合性の配位子としては、具体的に水
素原子,酸素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のア
ルキル基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜
20のアリール基,アルキルアリール基若しくはアリー
ルアルキル基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,アリ
ル基,置換アリル基,けい素原子を含む置換基等を例示
でき、またキレート性の配位子としてはアセチルアセト
ナート基,置換アセチルアセトナート基等を例示でき
る。Aは共有結合による架橋を示す。a,b,c及びd
はそれぞれ0〜4の整数、eは0〜6の整数を示す。R
1 ,R2 ,R3及びR4はその2以上が互いに結合して環
を形成していてもよい。上記Cpが置換基を有する場合
には、当該置換基は炭素数1〜20のアルキル基が好ま
しい。(II)式及び(III)式において、2つのCpは
同一のものであってもよく、互いに異なるものであって
もよい。]
【0022】上記(I)〜(III)式における置換シクロ
ペンタジエニル基としては、例えば、メチルシクロペン
タジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、イソプ
ロピルシクロペンタジエニル基、1,2−ジメチルシク
ロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニ
ル基、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,
2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,
4−トリメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチル
シクロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロペン
タジエニル基等を挙げることができる。また、上記
(I)〜(IV)式におけるR1〜R4の具体例としては、
例えば、ハロゲン原子としてフッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子;炭素数1〜20のアルキル基とし
てメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロ
ピル基、n−ブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシ
ル基;炭素数1〜20のアルコキシ基としてメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキ
シ基;炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール
基若しくはアリールアルキル基としてフェニル基、トリ
ル基、キシリル基、ベンジル基;炭素数1〜20のアシ
ルオキシ基としてヘプタデシルカルボニルオキシ基;け
い素原子を含む置換基としてトリメチルシリル基、(ト
リメチルシリル)メチル基:ルイス塩基としてジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル
類、エチルベンゾエート等のエステル類、アセトニトリ
ル、ベンゾニトリル等のニトリル類、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジ
メチルアニリン、ピリジン、2,2’−ビピリジン、フ
ェナントロリン等のアミン類、トリエチルホスフィン、
トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;鎖状不飽和
炭化水素としてエチレン、ブタジエン、1−ペンテン、
イソプレン、ペンタジエン、1−ヘキセン及びこれらの
誘導体;環状不飽和炭化水素としてベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘプタトリエン、シクロオクタジ
エン、シクロオクタトリエン、シクロオクタテトラエン
及びこれらの誘導体等を挙げることができる。また、上
記(III)式におけるAの共有結合による架橋として
は、例えばメチレン架橋、ジメチルメチレン架橋、エチ
レン架橋、1,1’−シクロヘキシレン架橋、ジメチル
シリレン架橋、ジメチルゲルミレン架橋、ジメチルスタ
ニレン架橋等を挙げることができる。
【0023】このような化合物として、例えば下記のも
の及びこれら化合物のジルコニウムをチタニウム又はハ
フニウムで置換した化合物を挙げることができる。(I)式の化合物 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリメチルジル
コニウム、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリ
フェニルジルコニウム、(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)トリベンジルジルコニウム、(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)トリクロロジルコニウム、(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)トリメトキシジルコニ
ウム、(シクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウ
ム、(シクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウ
ム、(シクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウ
ム、(シクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウ
ム、(シクロペンタジエニル)トリメトキシジルコニウ
ム、(シクロペンタジエニル)ジメチル(メトキシ)ジ
ルコニウム、(メチルシクロペンタジエニル)トリメチ
ルジルコニウム、(メチルシクロペンタジエニル)トリ
フェニルジルコニウム、(メチルシクロペンタジエニ
ル)トリベンジルジルコニウム、(メチルシクロペンタ
ジエニル)トリクロロジルコニウム、(メチルシクロペ
ンタジエニル)ジメチル(メトキシ)ジルコニウム、
(ジメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジルコニ
ウム、(トリメチルシクロペンタジエニル)トリクロロ
ジルコニウム、(トリメチルシリルシクロペンタジエニ
ル)トリメチルジルコニウム、(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)トリクロロジルコニウム、
【0024】(II)式の化合物 ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、
ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルジルコニウ
ム、ビス(シクロペンタジエニル)ジエチルジルコニウ
ム、ビス(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニ
ウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジメトキシジルコ
ニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコ
ニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジヒドリドジル
コニウム、ビス(シクロペンタジエニル)モノクロロモ
ノヒドリドジルコニウム、ビス(メチルシクロペンタジ
エニル)ジメチルジルコニウム、ビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)ジクロロジルコニウム、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウム、ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメチルジルコ
ニウム、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジ
クロロジルコニウム、ビス(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)ジベンジルジルコニウム、ビス(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)クロロメチルジルコニウム、
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ヒドリドメ
チルジルコニウム、(シクロペンタジエニル)(ペンタ
メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、
【0025】(III)式の化合物 エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エ
チレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、エチ
レンビス(テトラヒドロインデニル)ジメチルジルコニ
ウム、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジクロ
ロジルコニウム、ジメチルシリレンビス(シクロペンタ
ジエニル)ジメチルジルコニウム、ジメチルシリレンビ
ス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、イ
ソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオ
レニル)ジメチルジルコニウム、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジクロロジ
ルコニウム、[フェニル(メチル)メチレン](9−フ
ルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコ
ニウム、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(9−フルオレニル)ジメチルジルコニウム、エチレン
(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチ
ルジルコニウム、シクロヘキシリデン(9−フルオレニ
ル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、
シクロペンチリデン(9−フルオレニル)(シクロペン
タジエニル)ジメチルジルコニウム、シクロブチリデン
(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチ
ルジルコニウム、ジメチルシリレン(9−フルオレニ
ル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、
ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルシリ
レンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ジメチルジルコニウム、ジメチルシリレンスビス
(インデニル)ジクロロジルコニウム
【0026】上記一般式(I),(II),(III)で示さ
れるシクロペンタジエニル化合物以外の化合物の例とし
ては、前記(IV)式の化合物が挙げられ、例えば下記化
合物あるいはこれらのジルコニウムをハフニウム、チタ
ニウムに置き換えた化合物等のアルキル基、アルコキシ
基及びハロゲン原子の一種又は二種以上を持つジルコニ
ウム化合物、ハフニウム化合物、チタニウム化合物を挙
げることができる。テトラメチルジルコニウム、テトラ
ベンジルジルコニウム、テトラメトキシジルコニウム、
テトラエトキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニ
ウム、テトラフェノキシジルコニウム、テトラ(2−エ
チルヘキシロキシ)ジルコニウム、テトラクロロジルコ
ニウム、テトラブロモジルコニウム、ブトキシトリクロ
ロジルコニウム、ジブトキシジクロロジルコニウム、ビ
ス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)ジメチルジル
コニウム、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)
ジクロロジルコニウム、ジルコニウムテトラキス(アセ
チルアセトナート)、
【0027】また、VB〜VIII族の遷移金属を含む遷移金
属化合物としては、特に制限はなく、クロム化合物の具
体例として、例えば、テトラメチルクロム、テトラ(t
−ブトキシ)クロム、ビス(シクロペンタジエニル)ク
ロム、ヒドリドトリカルボニル(シクロペンタジエニ
ル)クロム、ヘキサカルボニル(シクロペンタジエニ
ル)クロム、ビス(ベンゼン)クロム、トリカルボニル
トリス(ホスホン酸トリフェニル)クロム、トリス(ア
リル)クロム、トリフェニルトリス(テトラヒドロフラ
ン)クロム、クロムトリス(アセチルアセトナート)等
を挙げることができる。
【0028】マンガン化合物の具体例としては、例え
ば、トリカルボニル(シクロペンタジエニル)マンガ
ン、ペンタカルボニルメチルマンガン、ビス(シクロペ
ンタジエニル)マンガン、マンガンビス(アセチルアセ
トナート)等を挙げることができる。
【0029】ニッケル化合物の具体例としては、例え
ば、ジカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ニッ
ケル、ジブロモビス(トリフェニルホスフィン)ニッケ
ル、二窒素ビス(ビス(トリシクロヘキシルホスフィ
ン)ニッケル)、クロロヒドリドビス(トリシクロヘキ
シルホスフィン)ニッケル、クロロ(フェニル)ビス
(トリフェニルホスフィン)ニッケル、ジメチルビス
(トリメチルホスフィン)ニッケル、ジエチル(2,
2’−ビピリジル)ニッケル、ビス(アリル)ニッケ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル、ビス(メ
チルシクロペンタジエニル)ニッケル、ビス(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)ニッケル、アリル(シクロ
ペンタジエニル)ニッケル、(シクロペンタジエニル)
(シクロオクタジエン)ニッケルテトラフルオロ硼酸
塩、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル、ニッケルビ
スアセチルアセトナート、アリルニッケルクロライド、
テトラキス(トリフェニルフォスフィン)ニッケル、塩
化ニッケル、(C6H5)Ni{OC(C6H5)CH=P(C6H5)2}{P(C
6H5)3}、(C6H5)Ni{OC(C6H5)C(SO3Na)=P(C6H5)2}{P(C
6H5)3}等を挙げることができる。
【0030】パラジウム化合物の具体例としては、例え
ば、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、カル
ボニルトリス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、
ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム、ビ
ス(イソシアン化t−ブチル)パラジウム、パラジウム
ビス(アセチルアセトナート)、ジクロロ(テトラフェ
ニルシクロブタジエン)パラジウム、ジクロロ(1,5
−シクロオクタジエン)パラジウム、アリル(シクロペ
ンタジエニル)パラジウム、ビス(アリル)パラジウ
ム、アリル(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム
テトラフルオロ硼酸塩、(アセチルアセトナート)
(1,5−シクロオクタジエン)パラジウムテトラフル
オロ硼酸塩、テトラキス(アセトニトリル)パラジウム
二テトラフルオロ硼酸塩等を挙げることができる。
【0031】また、遷移金属化合物として、下記一般式
[w]で示すものを挙げることができる。
【化5】 [式中、Rqは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基
であり、Yaは−O−、−S−、−NRs−、−PR
s−、またはORs、SRs、NRs 2、PRs 2から選ばれ
た中性の2個の原子の供与体リガンドであり、M1は周
期律表IVB族から選ばれる元素であり、Zaは、Si
s 2、CRs 2、SiRs 2−SiRs 2、CRs 2−CRs 2
CRs=CRs、またはGeRs 2、BRs、BRs 2、であ
る。Rsは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、ハ
ロゲン原子、酸素もしくは窒素もしくはケイ素原子を含
む置換基、および20個までの非水素原子をもつそれら
の組合せから選ばれた部分であるか、あるいはYa,Za
またはYaとZaの双方からの2個またはそれ以上のRs
基は縮合環を形成する。]
【0032】化合物(B)としては、必ずしも制限され
ないが、遷移金属化合物(A)、又はその派生物からカ
チオン種を形成し得る化合物であればいずれのものでも
使用できる。たとえば、遷移金属化合物(A)又はその
派生物からイオン性錯体を形成しうるイオン性化合物
(B−1)、具体的にはカチオンと複数の基が元素に結
合したアニオンとからなる化合物、特にカチオンと複数
の基が元素に結合したアニオンとからなる配位錯化合物
を好適に使用することができる。このようなカチオンと
複数の基が元素に結合したアニオンとからなる化合物と
しては、下記式(V)あるいは(VI)で示される化合物
を好適に使用することができる。 ([L1−R7]k+)p([M312…Zn](n-m)-)q …(V) ([L2]k+)p([M412…Zn](n-m)-)q …(VI) (但し、L2 はM5,R896,R10 3C又はR116
ある)
【0033】[(V),(VI)式中、L1 はルイス塩
基、M3及びM4はそれぞれ周期律表のVB族,VIB族,V
IIB族,VIII族,IB族,IIB族,IIIA族,IVA族及び
VA族から選ばれる元素、好ましくは、IIIA族,IVA族
及びVA族から選ばれる元素、M5及びM6はそれぞれ周
期律表のIIIB族,IVB族,VB族,VIB族,VIIB族,V
III族,IA族,IB族,IIA族,IIB族及びVIIA族から
選ばれる元素、Z1〜Zn はそれぞれ水素原子,ジアル
キルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数
6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアルキ
ル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール
基,アリールアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置
換炭化水素基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機
メタロイド基又はハロゲン原子を示し、Z1〜Znはその
2以上が互いに結合して環を形成していてもよい。R7
は水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜
20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールア
ルキル基を示し、R8及びR9はそれぞれシクロペンタジ
エニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基
又はフルオレニル基、R10は炭素数1〜20のアルキル
基,アリール基,アルキルアリール基又はアリールアル
キル基をを示す。R11はテトラフェニルポルフィリン、
フタロシアニン等の大環状配位子を示す。mはM3 ,M
4の原子価で1〜7の整数、nは2〜8の整数、kは
[L1−R7],[L2]のイオン価数で1〜7の整数、
pは1以上の整数、q=(p×k)/(n−m)であ
る。]
【0034】上記ルイス塩基の具体例としては、アンモ
ニア、メチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチ
ルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニ
ルアミン、ピリジン、p−プロモ−N,N−ジメチルア
ニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリン等のア
ミン類、トリエチルフォスフィン、トリフェニルフォス
フィン、ジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類、
ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、ジエチルチオエーテ
ル、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、エチ
ルベンゾート等のエステル類等を挙げることができる。
3及びM4の具体例としてはB,Al,Si,P,A
s,Sb等,好ましくはB又はP、M5の具体例として
はLi,Na,Ag,Cu,Br,I,I3等,M6の具
体例としてはMn,Fe,Co,Ni,Zn等を挙げる
ことができる。
【0035】Z1 〜Zn の具体例としては、例えば、ジ
アルキルアミノ基としてジメチルアミノ基、ジエチルア
ミノ基;炭素数1〜20のアルコシキ基としてメトキシ
基、エトキシ基、n−ブトキシ基;炭素数6〜20のア
リールオキシ基としてフェノキシ基、2,6−ジメチル
フェノキシ基、ナフチルオキシ基;炭素数1〜20のア
ルキル基としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、
iso−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、
2−エチルヘキシル基;炭素数6〜20のアリール基、
アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基として
フェニル基、p−トリル基、ベンジル基、4−ターシャ
リ−ブチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、
3,5−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニ
ル基、2,3−ジメチルフェニル基;炭素数1〜20の
ハロゲン置換炭化水素基としてp−フルオロフェニル
基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタクロロフェ
ニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタ
フルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチ
ル)フェニル基;ハロゲン原子としてF、Cl、Br、
I;有機メタロイド基として五メチルアンチモン基、ト
リメチルシリル基、トリメチルゲルミル基、ジフェニル
アルシン基、ジシクロヘキシルアンチモン基、ジフェニ
ル硼素基を挙げることができる。R7,R10の具体例と
しては、先に挙げたものと同様なものを挙げることがで
きる。R8及びR9の置換シクロペンタジエニル基の具体
例としては、メチルシクロペンタジエニル基、ブチルシ
クロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル基等のアルキル基で置換されたものを挙げることが
できるここで、アルキル基は通常炭素数が1〜6であ
り、置換されたアルキル基の数は1〜5の整数で選ぶこ
とができる。(V),(VI)式の化合物の中では、M3
4が硼素であるものが好ましい。
【0036】(V),(VI)式の化合物の中で、具体的
には、下記のものを特に好適に使用できる。(V)式の化合物 テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム、テトラフ
ェニル硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラフ
ェニル硼酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニル硼
酸テトラエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸メチ
ルトリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニル硼
酸ベンジルトリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラフ
ェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム、テトラフ
ェニル硼酸メチルトリフェニルアンモニウム、テトラフ
ェニル硼酸トリメチルアニリニウム、テトラフェニル硼
酸メチルピリジニウム、テトラフェニル硼酸ベンジルピ
リジニウム、テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピ
リジニウム)、テトラフェニル硼酸トリメチルスルホニ
ウム、テトラフェニル硼酸ベンジルジメチルスルホニウ
ム、
【0037】テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル
アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
硼酸テトラブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)硼酸(テトラエチルアンモニウム)、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(メチルト
リ(n−ブチル)アンモニウム)、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸(ベンジルトリ(n−ブチル)
アンモニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルトリフェニルア
ンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸ジメチルジフェニルアンモニウム、テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)硼酸アニリニウム、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルア
ニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸トリメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸ジメチル(m−ニトロアニリニウ
ム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメ
チル(p−ブロモアニリニウム)、
【0038】テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸ピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸(p−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸(N−メチルピリジニウ
ム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(N
−ベンジルピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸(O−シアノ−N−メチルピリジニウ
ム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(p
−シアノ−N−メチルピリジニウム)、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸(p−シアノ−N−ベンジ
ルピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリメチルスルホニウム、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸ベンジルジメチルスルホニウ
ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ
フェニルホスホニウム、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム、テトラキス
(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)硼酸ジメチ
ルアニリニウム、ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアン
モニウム、
【0039】(VI)式の化合物 テトラフェニル硼酸フェロセニウム、テトラフェニル硼
酸銀、テトラフェニル硼酸トリチル、テトラフェニル硼
酸(テトラフェニルポルフィリンマンガン)、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−
ジメチルフェロセニウム)、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸アセチルフェロセニ
ウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ホル
ミルフェロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸シアノフェロセニウム、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸トリチル、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)硼酸(テトラフェニルポルフィリンマン
ガン)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸
(テトラフェニルポルフィリン鉄クロライド)、テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(テトラフェニル
ポルフィリン亜鉛)、テトラフルオロ硼酸銀、ヘキサフ
ルオロ砒素酸銀、ヘキサフルオロアンチモン酸銀、
【0040】また、(V),(VI)式以外の化合物、例
えばトリ(ペンタフルオロフェニル)硼素、トリ(3,
5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)硼素、トリフ
ェニル硼素等も使用可能である。また、化合物(B)と
しては、アルミノキサン類(B−2)を用いることもで
きる。アルミノキサン類としては、具体的には、
【0041】
【化6】 (R16は、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアル
キル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル
基等の炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子を示し、こ
れらはそれぞれ独立に、同じでも異なっていてもよい。
sは重合度を示し、通常3〜50、好ましくは7〜40
である。)で示される鎖状アルミノキサン。
【0042】
【化7】 (R16は、式(VII)と同じものを示す。また、sは重
合度を示し、好ましい繰り返し単位数は3〜50、好ま
しくは7〜40である。)で示される繰り返し単位を有
する環状アルミノキサン。(VII)〜(VIII)式の化合
物の中で、好ましいのは重合度7以上のメチルアルミノ
キサン,エチルアルミノキサン,イソブチルアルミノキ
サンである。さらにアルミノキサンとしては、アルミノ
キサンを水等の活性水素を有する化合物で変性してな
る、一般の溶剤に不溶の変性アルミノキサンであっても
よい。
【0043】前記アルミノキサンの製造法としては、ア
ルキルアルミニウムと水等の縮合剤とを接触させる方法
を挙げることができるが、その手段に特に限定はなく、
公知の方法に準じて反応させればよい。例えば、有機
アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを
水と接触させる方法、重合時に当初有機アルミニウム
化合物を加えておき、後に水を添加する方法、金属塩
等に含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水
を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、テトラ
アルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウム
を反応させ、さらに水を反応させる方法等がある。
【0044】さらに、化合物(B)としてはルイス酸を
用いてもよい。このルイス酸(B−3)としては、特に
制限はなく、有機物でも、固体状無機物でもよい。有機
物としては、硼素化合物、アルミニウム化合物、無機物
では、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物等が好
適に用いられる。アルミニウム化合物としては、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)ア
ルミニウムメチル、(1,1’−ビ−2−ナフトキシ)
アルミニウムメチル、マグネシウム化合物としては、塩
化マグネシウム、ジエトキシマグネシウム、アルミニウ
ム化合物としては、酸化アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、硼素化合物としては、トリフェニル硼素、トリス
(ペンタフルオロフェニル)硼素、トリス[3,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル]硼素、トリス
[(4−フルオロメチル)フェニル]硼素、トリメチル
硼素、トリエチル硼素、トリ(n−ブチル)硼素、トリ
ス(フルオロメチル)硼素、トリス(ペンタフルオロエ
チル)硼素、トリス(ノナフルオロブチル)硼素、トリ
ス(2,4,6−トリフルオロフェニル)硼素、トリス
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]硼
素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)硼素、ビス
(ペンタフルオロフェニル)フルオロ硼素、ジフェニル
フルオロ硼素、ビス(ペンタフルオロフェニル)クロロ
硼素、ジメチルフルオロ硼素、ジエチルフルオロ硼素、
ジ(n−ブチル)フルオロ硼素、(ペンタフルオロフェ
ニル)ジフルオロ硼素、フェニルジフルオロ硼素、(ペ
ンタフルオロフェニル)ジフルオロ硼素、フェニルジフ
ルオロ硼素、(ペンタフルオロフェニル)ジクロロ硼
素、メチルジフルオロ硼素、エチルジフルオロ硼素、
(n−ブチル)ジフルオロ硼素を挙げることができる。
【0045】ここで、化合物(A)と化合物(B)との
混合割合(モル比)は、化合物(B)として化合物(B
−1)を用いた場合は10:1〜1:100、好ましく
は2:1〜1:10、化合物(B−2)を用いた場合は
1:1〜1:100,000、好ましくは1:10〜
1:10,000である。
【0046】化合物(A)と化合物(B−3)との混合
割合(モル比)は1:0.1〜1:2,000、好まし
くは1:0.2〜1:1,000、特に好ましくは1:
0.5〜1:500である。また、化合物(B)として
は、(B−1)、(B−2)及び(B−3)等を単独で
用いることができるが、これらの二種以上を組合せて用
いることもできる。
【0047】(C)成分である有機アルミニウム化合物
としては、下記一般式(IX)で示されるものを挙げるこ
とができる。 R17 rAlQ3-r …(IX) (R17は炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキ
ル基、Qは水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の
アルコキシ基又は炭素数6〜20のアリール基を示す。
rは0〜3の整数である。)式(IX)の化合物として、
具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジ
エチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジク
ロリド、エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアル
ミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムハイド
ライド,ジエチルアルミニウムハイドライド,エチルア
ルミニウムセスキクロリド等を挙げることができる。
【0048】また、(C)成分の使用量は、(A)成分
1モルに対し通常0〜2,000モル、好ましくは5〜
1,000モル、特に好ましくは10〜500モルであ
る。(C)成分を用いると重合活性の向上を図ることが
できるが、あまり多いと有機アルミニウム化合物が重合
体中に多量に残存し好ましくない。
【0049】触媒成分の使用態様には制限はなく、例え
ば(A)成分,(B)成分を予め接触させ、あるいはさ
らに接触生成物を分離,洗浄して使用してもよく、重合
系内で接触させて使用してもよい。また、(C)成分
は、予め(A)成分、(B)成分あるいは(A)成分と
(B)成分との接触生成物と接触させて用いてもよい。
接触は、あらかじめ接触させてもよく、重合系内で接触
させてもよい。さらに、触媒成分は、モノマー、重合溶
媒に予め加えたり、重合系内に加えることもできる。な
お、触媒成分は、必要により無機あるいは有機の担体に
担持して用いることもできる。
【0050】反応原料に対する触媒の使用割合は、原料
モノマー/上記(A)成分(モル比)あるいは原料モノ
マー/上記(B)成分(モル比)が1〜109、特に1
00〜107となることが好ましい。
【0051】重合方法としては、塊状重合、溶液重合、
懸濁重合、気相重合等のいずれの方法を用いてもよい。
また、バッチ法でも連続法でもよい。重合溶媒をとして
は、非芳香族系溶媒を用いる。例えば、シクロペンタ
ン,メチルシクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシ
クロヘキサン,シクロオクタン等の脂環式炭化水素、ヘ
キサン,オクタン,デカン,ドデカン等の脂肪族炭化水
素、クロロホルム,ジクロロメタン等のハロゲン化炭化
水素等を用いることができる。これらの溶媒は一種を単
独で用いてもよく、二種以上のものを組合せてもよい。
また、α−オレフィン等のモノマーを溶媒として用いて
もよい。
【0052】重合条件に関し、重合温度は50〜250
℃が好ましく、70〜220℃とすることがさらに好ま
しく、中でも80〜200℃が最も好ましい。重合時間
は通常1分〜10時間、反応圧力は常圧〜100kg/
cm2G、好ましくは常圧〜50kg/cm2Gである。
共重合体の分子量の調節方法としては、各触媒成分の使
用量や重合温度の選択、さらには水素存在下での重合反
応によることができる。なお、得られる共重合体の濃度
は、5〜500グラム/リットルが好ましく10〜40
0グラム/リットルがさらに好ましい。
【0053】本発明の環状オレフィン系樹脂において
は、上記のエチレンと環状オレフィン類との付加共重合
体中に存在する二重結合の少なくとも一部を水素化する
ことによって得られる水添物をも使用することができ
る。
【0054】この環状オレフィン共重合体を、水素化
(水添)する方法は、通常ポリマーの有機溶剤溶液中に
おいて行なう。この溶剤としては、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの炭化水素溶剤が使用される。環状オレフィン系共重
合体溶液の濃度は適宜定めうるが、通常0.1〜30重
量%、好ましくは1〜20重量%の濃度で水素化が実施
される。本発明の方法において使用される水素化触媒と
しては、オレフィン化合物の水素化に際して一般に使用
されている触媒であれば使用可能であり、特に制限され
ないが、たとえば次のようなものを挙げることができ
る。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウム、白
金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイソウ
土、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固体触
媒、例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土、
パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウ
ム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどを挙げるこ
とができる。また、ニッケル系触媒としては、ラネーニ
ッケル触媒など、白金系触媒では、酸化白金触媒、白金
黒などを挙げることができる。均一系触媒としては、周
期律表VIII族の金属を基体とするもの、例えばナフテン
酸コバルト/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバ
ルト/n−ブチルリチウム、ニッケルアセチルアセトネ
ート/トリエチルアルミニウムなどのNi,Co化合物
と周期律表IA,IIA,IIIB 族から選ばれる金属の有機金
属化合物からなるもの、又はRh化合物などを挙げるこ
とができる。また、エム・エス・サロアン(M.S.S
aloan)らが開示しているチーグラー系水素化触媒
(J.Am.Chem.Soc.,85,4014(1
983))も有効に使用できる。これらの触媒として
は、例えば、次のようなものを挙げることができる。T
i(O−iC374 −(iC493 Al、Ti
(O−iC374 −(C253 Al、(C2
52 TiCl2 −(C253 Al、Cr(aca
c)3 −(C253 Al、Na(acac)3
(iC493 Al、Mn(acac)3 −(C2
53 Al、Fe(acac)3 −(C253
l、Ca(acac)2 −(C253 Al、(C2
5 COO)3 Co−(C253 Al、水素添加
(水素化)反応は、触媒の種類により均一系または不均
一系で、1〜150気圧の水素圧化、0〜180℃、好
ましくは20〜120℃の反応温度で実施される。水素
添加率は、水素圧、反応温度、反応時間、触媒濃度等の
反応条件を変えることによって0〜100%の範囲で任
意に調節することができるが、上記環状オレフィン系共
重合体水添物が優れた熱安定性を示すためには、共重合
体中の不飽和結合の30%以上が水素添加されるのが好
ましく、より好ましくは50%以上、更に好ましくは8
0%以上の水添率である。後処理としては、水素化反応
後、遠心分離、濾過あるいはチーグラー系触媒の場合は
酸による触媒失活等によって触媒を除去し、次いで反応
生成物を多量のアセトンまたはアルコールなどの極性溶
剤中で沈殿させ、その後溶剤を除去、乾燥することによ
りオレフィン系共重合体の水素化物を得ることができ
る。
【0055】環状オレフィン類の開環(共)重合体 本発明の環状オレフィン系樹脂に用いられる環状オレフ
ィン類の開環(共)重合体の製造方法としては、特に制
限はなく、前記式[X],または[Y]で表わされる繰
り返し単位を与える環状オレフィン及び前記環状ジエン
を公知の方法で(共)重合することができる。例えば、
1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロナフタレン類同士を共重合
させたもの、または前記のノルボルネン(ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン)とを共重合させたも
のを挙げることができる。また、この環状オレフィン類
の開環(共)重合体に残留している二重結合を水素化し
た水添物も本発明の環状オレフィン系樹脂として用いる
ことができる。この水素化の方法については、前述した
水素化方法を用いることができる。
【0056】環状オレフィン系樹脂の諸物性 本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂は、ガラス転
移温度(Tg)が50℃以下であることが好ましい。こ
のような樹脂を用いれば、ガラス転移温度(Tg)以上
の温度において柔らかく、優れた弾性回復性を有する繊
維を得ることができるという効果がある。より好ましい
ガラス転移温度(Tg)は−30〜40℃、中でも−3
0〜35℃が最も好ましい。このガラス転移温度(T
g)は、目的とする用途、要求される物性に応じて重合
体又は共重合体の単量体の種類、組成を変更することに
より、任意に変えることができる。
【0057】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
は、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜20dl/gであることが好ましい。極限粘
度[η]が0.01dl/g未満であると繊維の強度が
低下することがあり、20dl/gを超えると繊維への
成形性が悪くなることがある。より好ましい極限粘度
[η]は0.05〜10dl/gである。
【0058】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
は、メルトインデックス(MI)[190℃,2.16
kg]が0.001〜10,000g/10分であるこ
とが好ましい。0.001g/10分未満だと成形性が
著しく悪化することがあり、10,000g/10分を
超えると繊維の強度が低下する場合がある。さらに好ま
しくは、0.01〜5,000であり、中でも0.1〜
2,000が最も好ましい。
【0059】また、環状オレフィン系樹脂の分子量は特
に制限されるものではないが、ゲルパーミエイションク
ロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均
分子量Mwが1,000〜2,000,000、特に
5,000〜1,000,000、数平均分子量Mnが
500〜1,000,000、特に2,000〜80
0,000であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.3
〜4、特に1.4〜3であることが好ましい。分子量分
布(Mw/Mn)が4より大きくなると低分子量体の含
有量が多くなり、繊維にしたときにべたつきの原因とな
ることがある。
【0060】また、環状オレフィン系樹脂は、X線回折
法により測定した結晶化度が0〜40%であることが好
ましい。結晶化度が40%を超えると、繊維の弾性回復
性,透明性が低下することがある。より好ましい結晶化
度は0〜30%、特に0〜25%である。
【0061】さらに、環状オレフィン系樹脂は、DSC
によるブロードな融解ピークが90℃未満であることが
好適である。DSCによるシャープな融解ピークが90
℃以上にあるような樹脂は、重合成分の配列のランダム
性が不充分で、繊維に成形したときに弾性が不充分にな
ることがある。なお、DSCによるブロードな融解ピー
クは、10〜85℃の範囲にあることがより好ましい。
DSC測定おいて、本発明で用いられる環状オレフィン
系樹脂の融点(融解)ピークはシャープにはみられず、
特に低結晶化度のものにあっては、通常のポリエチレン
の測定条件レベルではほとんどピークがでない。
【0062】また、本発明で用いられる環状オレフィン
系樹脂は、引張弾性率が2,000Kg/cm2未満で
あることが好ましい。引張弾性率が2,000Kg/c
2以上であると、繊維に用いた場合、耐衝撃性が不充
分となることがある。より好ましい引張弾性率は50〜
1,500Kg/cm2である。
【0063】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
としては、上述した範囲の物性を有するもののみからな
る樹脂であってもよく、上記範囲外の物性を有する樹脂
が一部含まれているものであってもよい。前者の場合に
は、ガラス転移温度(Tg)が50℃以下である異なる
Tgを有する樹脂の混合物であってもよい。後者の場合
には、全体の物性値が上記範囲に含まれていればよい。
【0064】2.熱可塑性樹脂 本発明においては、前述のように繊維として前記環状オ
レフィン系樹脂と、他の熱可塑性樹脂とからなる組成物
をも用いることができる。このような熱可塑性樹脂とし
ては、特に制限はないが、具体的には、高密度ポリエチ
レン,低密度ポリエチレン,直鎖低密度ポリエチレン等
のポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチ
レン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・
1−ヘキセン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸共重合体およびその金属塩、
ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、プロ
ピレン・1−ブテン共重合体、ポリ1−ブテン、1−ブ
テン・4−メチル−1ペンテン共重合体、ポリ4−メチ
ル−1−ペンテン、ポリ3−メチル−1−ブテン等を挙
げることができる。また、熱可塑性樹脂としては、その
他に、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、ポリビニ
ルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂(ポリテトラフル
オロエチレン等)、ポリカーボネート、ポリアリーレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル
スルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリアセタール等を使用することができる。
熱可塑性樹脂として特に好ましいのは、HDPE、LD
PE、L−LDPE、ポリプロピレン、エチレン・プロ
ピレン共重合体、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等であ
る。なお、熱可塑性樹脂は必要により二種以上を併用す
ることができる。このような熱可塑性樹脂を含有する組
成物を用いることによって繊維の嵩高性,目付,耐熱
性,接着性を改良することができる。この熱可塑性樹脂
の配向割合については特に制限はなく、他の成分である
環状オレフィン系樹脂の物性にもよるが、組成物全体の
0.1〜99.9重量%特に0.5〜90重量%とする
ことが好ましい。また、本発明においては、必要によ
り、この熱可塑性樹脂のほかに他の樹脂、エラストマー
等を配合することもできる。例えば、極性基含有ポリマ
ーの添加により、染色性,帯電防止性,親水性を付与す
ることができ、また、充填剤あるいは安定剤等の種々の
添加剤を配合することもできる。配合可能な添加剤とし
て、具体的には、下記のものを例示することができる。
充填剤としては、無機充填剤あるいは有機充填剤があ
り、特に制限なく公知のものを用いることができる。使
用可能な充填剤として、例えば、シリカ,けい藻土,ア
ルミナ,酸化チタン,酸化マグネシウム,軽石粉,軽石
バルーン,水酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,水
酸化マグネシウム,塩基性炭酸マグネシウム,ドロマイ
ト,硫酸カルシウム,チタン酸カリウム,チタン酸バリ
ウム,硫酸バリウム,亜硫酸カルシウム,タルク,クレ
ー,マイカ,ケイ酸カルシウム,モンモリロナイト,ベ
ントナイト,カーボンブラック,グラファイト,アルミ
ニウム粉,硫化モリブデンなどを例示することができ
る。また、各種添加剤としては、耐熱安定剤,耐候安定
剤,耐電防止剤,スリップ剤,アンチブロッキング剤,
防曇剤,滑剤,発泡剤,染料,顔料,天然油,合成油,
ワックス等を配合することができ、その配合割合は適宜
決定することができる。例えば、任意成分として配合さ
れる安定剤として、具体的には、テトラキス(メチレン
−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート)メタン、β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキ
ルエステル、2,2’−オキザミドビス(エチル−3
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート)などのフェノール系酸化防止剤、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2−ヒド
ロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、グ
リセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレー
ト、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトール
モノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレー
ト、ペンタエリスリトールトリステアレート等の多価ア
ルコール脂肪酸エステルなどを挙げることができる。こ
れらは単独で配合してもよいが、組合わせて配合しても
よく、例えばテトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト)メタンとステアリン酸亜鉛及びグリセリンモノステ
アレートとの組合わせ等を例示することができる。
【0065】3.繊維 本発明に用いられる繊維は上述した環状オレフィン系樹
脂等を含むものである。この場合、繊維の形状は特に限
られず、円形断面状、異形断面状、フラット形断面状等
の任意の形状とすることができる。繊維径にも制限はな
く、目的、用途に応じて任意の径にすることができる。
また、繊維としては、長繊維のみでなく、短繊維、綿状
繊維、さらには不織布として形成される繊維などを含
む。
【0066】本発明に用いられる繊維の製造方法に限定
はなく、前記環状オレフィン系樹脂等を用いて常法によ
って製造することができるが、例えば下記の紡糸工程、
必要により実施される延伸工程、熱処理工程を好適に採
用することができる。紡糸 公知の溶融紡糸法を採用することができるが、紡糸温度
は環状オレフィン系樹脂の溶融点よりも10〜70℃高
い温度、特に20〜50℃高い温度とすることが好まし
い。紡糸温度が環状オレフィン系樹脂の溶融点より10
℃高い温度未満であると、紡糸口金からの吐出量が減少
し、糸径の調節が困難になることがある。一方、紡糸温
度が環状オレフィン系樹脂の溶融点より70℃高い温度
を超えると、紡出糸の品質低下を招くおそれがある。ま
た、紡出糸が1,000デニール以上の太デニール糸で
ある場合には、紡糸口金直下に冷却用液浴を設けて、こ
の冷却用液浴内で紡出糸を冷却固化した後、トルクワイ
ンダーなどで紡出糸を巻き取ることが好ましい。冷却用
液浴を設ける場合、冷却用液浴内の温度は紡糸温度より
も20〜100℃低い温度に設定することが望ましい。
一方、紡出糸が1,000デニール未満の細デニール糸
である場合には、必ずしも冷却用液浴を設ける必要はな
く、空気中で良好に冷却固化することができる。なお、
紡糸方法としては、前記溶融紡糸の他、樹脂溶液を用い
た湿式による紡糸であってもよい。本発明に用いられる
繊維の製造において使用することのできる紡糸装置、巻
取装置等に特に制限はなく、従来法で使用されているい
ずれのものでも好適に使用することができる。
【0067】延伸 以上のようにして環状オレフィン系樹脂の紡糸を行なっ
た後、必要に応じ延伸を行なうことができる。この場
合、紡糸によって得られた未延伸糸の延伸には、公知の
延伸装置のいずれのものでも使用することができる。具
体的には、例えば加熱水蒸気、熱線電熱ヒータ等を用い
た非接触式延伸装置、接触式ヒータを一段以上設けた加
熱多段延伸装置等を好適に使用することができる。延伸
においては、延伸温度が環状オレフィン系樹脂のガラス
転移温度よりも5〜30℃高い温度範囲にあることが好
ましい。延伸温度が環状オレフィン系樹脂のガラス転移
温度より5℃高い程度未満であると、延伸性が低下して
十分な延伸効果が得られないことがある。一方、延伸温
度が環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度より30℃
高い温度を超えると、延伸途上において毛羽やラップが
発生し、安定した延伸ができないことがある。また、延
伸倍率は1.5以上、特に2〜10とすることが好まし
い。延伸倍率が1.5未満であると、所定の強度を有す
る繊維が得られないことがある。
【0068】熱処理 本発明に用いられる繊維の製造においては、以上のよう
にして環状オレフィン系樹脂の紡糸及び延伸を行なった
後、所望により熱処理を行なうことができる。熱処理を
行なうことにより、得られる繊維の強度をさらに向上さ
せることができる。この場合、熱処理は、環状オレフィ
ン系樹脂の溶融点よりも低い温度領域で行なうことが望
ましく、環状オレフィン系樹脂が結晶化温度を示す場合
は、結晶化温度よりも高く、かつ溶融点よりも低い温度
領域で行なうことが望ましい。なお、熱処理は延伸を行
なって得られた延伸糸の緊張下に行なってもよく、弛緩
下に行なってもよい。
【0069】4.布状物 上述の方法によって得られた繊維は、常法により織布編
布及び不織布などの布状物とすることができる。たとえ
ば不織布を製造する方法としてはスパンボンド法、メル
トブロー法等の溶融押出し法を用いることができる。こ
の方法で得られたウェブを接着、又は熱ロールによって
融着、もしくは無荷重下で熱風処理等を行い、不織布シ
ートを得ることができる。また、前述の紡糸用装置を用
いて紡糸した後、一段延伸、または多段延伸を行って、
繊維強度を高めた繊維を用いて不織布にすることもでき
る。
【0070】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。なお、物性の測定は下記によった。引張弾性率 オートグラフを用いてJIS−K7113に従って行な
った。引張破断強度 オートグラフを用いてJIS−K7113に従って行な
った。引張破断伸び オートグラフを用いてJIS−K7113に従って行な
った。弾性回復率 オートグラフを用い、引張速度62mm/分で、幅6m
m,クランプ間50mm(L0 )の測定片を150%伸
ばして引張り、5分間そのままの状態を保った後、はね
返させることなく急に収縮させ、1分間後にクランプ間
のシートの長さ(L1 )を測定し、下記式により求め
た。 弾性回復率(%)=[1−{L1 −L0 }/L0 ]×1
00メルトインデックス(MI) 190℃,2.16kgの条件でJIS−K7210に
準じて測定を行なった。 実施例1 エチレン−ノルボルネン共重合体(ノルボルネン含有量
10モル%,メルトインデックス40g/10分)を2
20℃で溶融押出しを行い、連続的に紡糸し、エアーサ
ッカーで延伸後ベルトコンベアーの上に捕集、ウェブ状
とし、これをローラーで網目状にヒートシールして不織
布を得た。得られた不織布の物性を表1に示す。
【0071】実施例2 エチレン−ノルボルネン共重合体(ノルボルネン含有量
10モル%,メルトインデックス40g/10分)を8
0重量%,およびポリプロピレン(出光石油化学社製,
メルトインデックス60g/10分(230℃,2.1
6kg))20重量%からなる環状オレフィン系共重合
体組成物を用いた以外は実施例1と同様にして不織布を
得た。得られた不織布の物性を表1に示す。
【0072】比較例1 エチレン−ノルボルネン共重合体の代わりに実施例2で
用いたポリプロピレンのみを用いた以外は実施例1と同
様にして不織布を得た。得られた不織布の物性を表1に
示す。
【0073】実施例3 エチレン−ノルボルネン共重合体(ノルボルネン含有量
10モル%,メルトインデックス5.2)25重量%,
および、上記実施例2で用いたポリプロピレン75重量
%から成る環状オレフィン系共重合体組成物を用いた以
外は実施例1と同様にして不織布を得た。得られた不織
布の物性を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明の織布及び不
織布は、弾性回復性、伸縮性、柔軟性に優れ、かつ低温
で熱接着が可能であり、紙おむつ等の衛生材料に好適に
用いることができる。また、製造が簡易で製造コストの
低減を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61F 13/15 D01F 6/30 7199−3B D03D 15/00 A 7199−3B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−オレフィンと環状オレフィン類とを
    付加重合してなる共重合体、環状オレフィン類を開環重
    合してなる重合体、その共重合体、及びこれらの水素添
    加物からなる群から選ばれる一以上の環状オレフィン系
    樹脂を含む繊維から形成されてなることを特徴とする布
    状物。
  2. 【請求項2】 前記環状オレフィン系樹脂のガラス転移
    温度(Tg)が50℃以下であることを特徴とする請求
    項1記載の布状物。
  3. 【請求項3】 前記環状オレフィン類が下記式[X]で
    表わされる繰り返し単位を与えるものであることを特徴
    とする請求項1又は2記載の布状物。 【化1】 (式[X]中、Rb 〜Rm は、それぞれ水素原子、炭素
    数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、酸素原子も
    しくは窒素原子を含む置換基を示し、nは0以上の整数
    を示す。Rj 又はRk とRl 又はRm とは互いに環を形
    成してもよい。また、Rb 〜Rm はそれぞれ互いに同一
    でも異なっていてもよい。)
  4. 【請求項4】 前記繊維が、前記環状オレフィン系樹脂
    と、他の熱可塑性樹脂とからなる組成物で形成されたも
    のであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    記載の布状物。
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WO2001002635A1 (de) * 1999-07-05 2001-01-11 Ticona Gmbh Verfahren zur herstellung von mikrofaservliesen enthaltend cycloolefinpolymere
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