JPH06329660A - 安息香酸誘導体およびその製法 - Google Patents

安息香酸誘導体およびその製法

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JPH06329660A
JPH06329660A JP14120693A JP14120693A JPH06329660A JP H06329660 A JPH06329660 A JP H06329660A JP 14120693 A JP14120693 A JP 14120693A JP 14120693 A JP14120693 A JP 14120693A JP H06329660 A JPH06329660 A JP H06329660A
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JP
Japan
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formula
water
compound
benzoic acid
solvent
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JP14120693A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Sugizaki
弘康 杉崎
Tetsuya Totani
哲也 戸谷
Mikio Yanagi
幹夫 柳
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い殺虫活性を有するヒドラジン系誘導体の製
造に必要な中間体およびその製法を提供する。 【構成】6−アセチル−8−t−ブチル−5−メチルク
ロマンからアルカリ存在下、ハロゲンまたは次亜ハロゲ
ン酸塩を反応させることにより、8−t−ブチル−5−
メチルクロマン−6−カルボン酸を収率よく製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規安息香酸誘導体に関
する。該安息香酸誘導体は生理活性物質、特に農薬の中
間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】アセトフェノンから、アルカリの存在下
ハロゲン分子を作用させ、安息香酸を得る反応としては
例えばOrg.Synth.(1943)Coll.V
ol.2 p428などで公知である。しかし本発明の
安息香酸誘導体は新規であって、そのものの製法および
それが農薬の中間体として有用であることも知られてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、農薬のう
ち高い殺虫活性を有するヒドラジン系誘導体を探索すべ
く、その原料となる多数の中間体の合成を試みた。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、特定の安息香
酸誘導体が高い殺虫活性を有するヒドラジン系誘導体の
中間体として極めて優れたものであることを見い出し
た。すなわち本発明は式
【0005】
【化6】
【0006】(式中R1 はC1 〜C2 のアルキル基また
はハロゲン原子を、R2 はC4 〜C6の第3級アルキル
基またはハロゲン原子を、R3 、R4 、R5 およびR6
はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を示す)で
示される安息香酸誘導体およびその製法に関する。以下
本発明を詳細に説明する。式(1)の化合物は以下のよ
うにして製造することができる。すなわち式
【0007】
【化7】
【0008】(式中R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およ
びR6 は前記と同じものを意味する)で示される化合物
を水、または水と有機溶媒の混合溶媒中、式
【化8】X2 (3) (式中Xはハロゲン原子を示す。)で示される化合物
と、または式
【化9】MOX (4) (式中Xは前記と同じものを、Mはアルカリ金属原子を
示す)で示される化合物とアルカリの存在下反応させる
ことにより製造することができる。
【0009】上記反応に用いる有機溶媒としては、水溶
性有機溶媒、疎水性有機溶媒のどちらを用いてもよい。
水溶性溶媒を用いた場合には水と均一反応に、また疎水
性有機溶媒を用いた場合には水と二相系反応になる。場
合によっては相間移動触媒を加えることにより反応効率
がよくなるものもある。水溶性有機溶媒としては例えば
メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、アセ
トニトリルなどのニトリル系溶媒、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒などが挙げられ、
好ましくはジオキサンである。均一系反応の場合は水と
水溶性有機溶媒との混合比は通常10:1から1:1ま
での値であり、好ましくは3:1から2:1である。疎
水性有機溶媒としては例えばジクロロメタンなどの有機
塩素系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒またはト
ルエンなどの芳香族系溶媒が挙げられ、好ましくはジク
ロロメタンである。また相間移動触媒を加える場合は好
ましくはテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドな
どの四級アンモニウム塩である。反応温度は通常0℃か
ら溶媒の沸点までであり、好ましくは20℃〜70℃で
ある。(3)式で示される化合物の使用量としては通常
3.0〜6.0当量であり、好ましくは3.0〜3.5
当量である。また(4)式で示される化合物の使用量と
しては通常3.0〜6.0当量、好ましくは3.0〜
4.0当量である。本発明の方法で得られる式(1)に
おけるR1 としては、例えばメチル、エチル基、塩素、
臭素およびヨウ素原子などが挙げられ、R2 としては例
えばt−ブチル、1,1,2−トリメチルプロピルまた
は1,1−ジメチルプロピル基、塩素、臭素またはヨウ
素原子などが挙げられる。また式(3)および(4)に
おけるXとしては塩素、臭素またはヨウ素原子が挙げら
れ、式(4)におけるMとしては例えばLi、Naおよ
びK原子が挙げられる。本発明の式(1)で示される化
合物の例としては、8−t−ブチル−5−メチルクロマ
ン−6−カルボン酸が挙げられ、この化合物は次いで式
【0010】
【化10】 で示される化合物に変換され、式(4)の化合物は高い
殺虫活性を有するヒドラジン系化合物の製造に用いるこ
とができる。
【0012】
【発明の効果】本発明により、高い殺虫活性を有するヒ
ドラジン誘導体の原料とする中間体が高純度で製造でき
るようになった。
【0013】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明する。 実施例1 8−t−ブチル−5−メチルクロマン−6−カルボン酸
の製造:水酸化ナトリウム(552g,13.1mo
l)を水(1.45l)に溶かした溶液に氷冷下臭素
(244ml,4.57mol)を発熱に注意しながら
滴下しそのまま30分間撹拌した。反応液を室温にもど
し、1,4−ジオキサン(300ml)加えたのち、6
−アセチル−8−t−ブチル−5−メチルクロマン(3
59g,1.45mol)の1,4−ジオキサン(30
0ml)溶液を小量ずつ滴下した。反応液を温浴にて少
し暖めると徐々に発熱し、80℃に達した。その後液温
が下がってきたら反応を止め、ジオキサンを濃縮したの
ち、溶液をトルエンとともに分液ロートに移し、未反応
の不純物をトルエン層に抽出した。水層を塩酸にて中和
すると安息香酸の粗結晶が析出した。これをろ別し、結
晶を水、ヘキサンでよく洗浄し、風乾した。目的物が白
色結晶として得られた(330g,HPLC純度95
%)。1 H−NMR(90MHz,CDCl3 ) δ(ppm): 1.37(s,9H) 2.05(m,2H) 2.50(s,3H) 2.72(t,2H,J=6.6Hz) 4.19(t,2H,J=5.3Hz) 7.88(s,1H) 11.0(bs,1H)
【0014】実施例2(別法) 次亜塩素酸水溶液(有効塩素12%,26.0g,4当
量)と50%水酸化ナトリウム水溶液(3.36g,4
当量)を混合し、6−アセチル−8−t−ブチル−5−
メチルクロマン(2g,0.0105mol)の1,4
−ジオキサン(5ml)溶液を室温で滴下した。これを
30分間撹拌し、その後トリエチルベンジルアンモニウ
ムクロライド(TEBAC,200mg)を加えた。反
応液を60℃で2時間撹拌し、冷却後水中に注加した。
エーテル50mlを加え、不純物を抽出した。水層に塩
酸を加えていくと、安息香酸の粗結晶が析出した。これ
をろ過し、結晶を水、n−ヘキサンで洗浄、風乾し、目
的物(1.52g,HPLC純度99%)を白色結晶と
して得た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 (式中R1 はC1 〜C2 のアルキル基またはハロゲン原
    子を、R2 はC4 〜C6の第3級アルキル基またはハロ
    ゲン原子を、R3 、R4 、R5 およびR6 はそれぞれ独
    立して水素原子またはメチル基を示す)で示される安息
    香酸誘導体。
  2. 【請求項2】R1 がメチル基であり、R2 がt−ブチル
    基であり、R3 、R4 、R5 およびR6 がそれぞれ水素
    原子である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】式 【化2】 (式中R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は請求
    項1に記載のものを示す)で示される化合物を水、また
    は水および有機溶媒の混合溶媒中式 【化3】X2 (3) (式中Xはハロゲン原子を示す。)で示される化合物
    と、または式 【化4】MOX (4) (式中Xは前記と同じものを、Mはアルカリ金属原子を
    示す)で示される化合物と、アルカリの存在下反応させ
    ることを特徴とする、式 【化5】 (式中R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は請求
    項1に記載のものを示す)で示される安息香酸誘導体の
    製法。
  4. 【請求項4】R1 がメチル基、R2 がt−ブチル基であ
    り、R3 、R4 、R5 およびR6 がそれぞれ水素原子で
    ある請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】反応促進剤として相間移動触媒を用いる請
    求項3および4記載の方法。
  6. 【請求項6】有機溶媒が、エーテル系溶媒または有機塩
    素系の溶媒である請求項3、4および5記載の方法。
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