JP2952872B2 - β−γ不飽和ケトン類の製造方法 - Google Patents

β−γ不飽和ケトン類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医農薬などの合成原料
として有用なβ−γ不飽和ケトン類の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術の説明】β−γ不飽和ケトン類は、医農薬の
合成原料や中間体として有用である。例えば、この化合
物からフェニルプロピルアルキルケトン類を経由して合
成されたフェニルアルキルアミン類の第4級アンモニウ
ム塩は、抗不整脈剤として有用であることが示されてい
る(特開昭54−95520号)。β−γ不飽和ケトン
類の合成法としては、従来、次に示す(1) 〜(4) の方法
が知られている。
【0003】(1) Bull.Soc.Chim.F
r.,5,1676(1973) 1−(4−クロルフェニル)−3−ペンテン−1,2−
ジオールを硫酸水溶液中で加熱脱水し、β−γ不飽和ケ
トンである5−(4−クロルフェニル)−4−ペンテン
−2−オンとα−β不飽和ケトンである5−(4−クロ
ルフェニル)−3−ペンテン−2−オンの混合物を合計
約70%の収率で得ている。この方法では、1−(4−
クロルフェニル)−3−ペンテン−1,2−ジオールの
合成・入手が容易でない。さらに、目的物であるβ−γ
不飽和ケトンの単離・精製も困難である。
【0004】(2) Chem.Let.,3,279(1
973) 金属アセテート存在下、3−アルケニル−2,4−ペン
タンジオンの脱アセチル化反応によって、種々のβ−γ
不飽和ケトン類を32〜77%の収率で得ている。この
方法では、脱アセチル化反応の時間が長く、低収率であ
る。
【0005】(3) J.Chem.Soc.Perkin
Trans. I,(8)1657(1978) 5−フェニル−4−ペンテン−2−オールをクロム酸酸
化することによって、シンナミルメチルケトンを90%
の収率で得ている。この方法では、5−フェニル−4−
ペンテン−2−オールの合成が困難である。さらに、ク
ロム酸酸化剤の使用は、自然環境の保護の面で好ましく
ない。
【0006】(4)Can.J.Chem.、59,80
2(1981) 塩化アルミニウム存在下、シクロプロピルメチルシラン
とアシルクロライドとを反応させることによって、種々
のβ−γ不飽和ケトン類を5〜100%の収率で得てい
る。この方法では、シクロプロピルメチルシランの合成
・入手が容易でない。さらに、塩化アルミニウムを用い
る点で、後処理が煩雑になることからも実用的でない。
従って、これらの方法には、合成原料の合成や入手が
困難、合成原料の購入価格が高い、目的化合物の単
離や精製が困難、収率が低いなどの問題があることか
ら、これらの問題を克服できるβ−γ不飽和ケトン類の
新たな合成法が求められていた。
【0007】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、医農薬など
の合成原料として有用なβ−γ不飽和ケトン類の製造方
法を提供することである。
【0008】本発明者らは、前記の課題を解決するため
に検討した結果、α−β不飽和アルデヒドとα−クロロ
脂肪酸エステルとを反応させて得られた3−アルケニル
−2−アルキルオキシランカルボン酸エステルを、この
反応液から単離せずにそのままアルカリ金属水酸化物を
用いて加水分解し、次いで、10〜40℃下で脱炭酸し
ても、容易に高収率でβ−γ不飽和ケトン類を得ること
ができることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発
明は、次式(1):
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1 はアルキル基又はフェニル基
を表す。)で示されるα−β不飽和アルデヒドと次式
(2):
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R2 及びR3 はアルキル基を表
す。)で示されるα−クロロ脂肪酸エステルとを塩基存
在下の溶媒中で反応させて得られた次式(3):
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R1、R2及びR3は、前記と同義
である。)で示される3−アルケニル−2−アルキルオ
キシランカルボン酸エステルを含有する反応液に、アル
カリ金属水酸化物水溶液を加えて加水分解させた後、そ
の反応液を酸性又は中性として、10〜40℃下で中間
生成物を脱炭酸することを特徴とする次式(4):
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1 及びR2 は前記と同義であ
る。)で示されるβ−γ不飽和ケトン類の製造方法に関
するものである。以下、本発明について詳細に説明す
る。目的化合物(4)、その製造原料〔化合物(1)〜
化合物(3)〕におけるR 1 〜R3 は、次の通りであ
る。R1 としては、フェニル基,アルキル基などを挙げ
ることができる。R2 及びR3 としては、アルキル基を
挙げることができる。
【0017】R1 〜R3 におけるアルキル基としては、
直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;好ま
しくは炭素数が1〜4個のものであり;さらに好ましく
はメチル基である。化合物(3)及び化合物(4)とし
ては、前記のR1 〜R3 として記載した置換基の組合せ
からなるものを挙げることができるが;好ましい化合物
は、〔R1がフェニル基、R2 及びR3 がアルキル基〕
又は〔R1 、R2 及びR3 がアルキル基〕である。その
具体的な化合物(4)としては、例えば、後述の実施例
の(1) 〜(3) に記載したようなものを挙げることができ
る。
【0018】化合物(4)の合成行程は、次の通りであ
る。α−β不飽和アルデヒド〔化合物(1)〕とα−ク
ロロ脂肪酸エステル〔化合物(2)〕とを塩基存在下の
溶媒中で反応させて、3−アルケニル−2−アルキルオ
キシランカルボン酸エステル〔化合物(3)〕を合成す
る行程。化合物(3)を反応液から単離することなく、
アルカリ金属水酸化物で加水分解する行程。前記加水分
解物を酸性又は中性として、10〜40℃下で脱炭酸し
て化合物(4)を合成する行程。以下、前記の合成行程
について、詳細に説明する。塩基としては、次式
(5):
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R4 は炭素数1〜4個のアルキル
基を表し;Mはアルカリ金属を表す。)で示されるアル
カリ金属アルコラート(ナトリウムメチラート,ナトリ
ウムエチラート,ナトリウムプロピオラート,ナトリウ
ムブチラート,カリウムメチラート,カリウムエチラー
ト,カリウムプロピオラート,カリウムブチラートな
ど)、無機塩基(水素化ナトリウム,ナトリウムアミド
など)を挙げることができる。
【0021】塩基の使用量は、化合物(1)に対して
0.8〜3倍モルで使用することができるが(下限値未
満で使用する場合には反応が十分進行しないので収率が
低下し、又上限値を越えて使用する場合には副反応が起
きるので。);好ましくは1〜1.5倍モルがよい。
【0022】塩基存在下で使用する溶媒の種類は、本反
応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例え
ば、塩素化された又はされていない芳香族,脂肪族の炭
化水素類(ベンゼン,トルエン,キシレン,メチルナフ
タリン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,塩化メチ
レン,1,2−ジクロルエタン,など);エーテル類
(ジエチルエーテル,ジブチルエーテル,テトラヒドロ
フラン,ジオキサンなど);アルコール類(i−プロパ
ノール,t−ブタノールなど);前記溶媒の混合物など
を挙げることができる。その溶媒の使用量は、化合物
(1)の1モルに対して100〜5,000mlで使用
することができるが;好ましくは300〜3,000m
lで使用するのがよい。
【0023】の合成工程は、窒素,アルゴン,ヘリウ
ムなどの不活性ガス雰囲気下であるのが好ましく;反応
温度は−30〜50℃であるが、好ましくは−15〜2
5℃であり;反応時間は、反応温度,仕込み原料濃度,
仕込み原料の種類などによって適当に選択できるが、通
常、1〜5時間であり;原料化合物の使用量は、化合物
(1)に対して化合物(2)が0.8〜3倍モルである
が(下限値未満で使用する場合には収率が低下、又上限
値を越えて使用する場合には収率には問題ないが,未反
応のα−クロル脂肪酸エステルの回収量が増えてコスト
面で不利となるので。)、好ましくは1〜1.5倍モル
である。
【0024】化合物(1)は、例えば、化合物(1)に
対応するアルデヒド類とアセトアルデヒドとから、常法
(アルドール縮合反応)によって容易に製造することが
できる。化合物(1)としては、例えば、シンナムアル
デヒド,p−クロルシンナムアルデヒド,m−クロルシ
ンナムアルデヒド,o−クロルシンナムアルデヒド,p
−ブロモシンナムアルデヒド,p−ヨードシンナムアル
デヒド,p−メチルシンナムアルデヒド,p−ブチルシ
ンナムアルデヒド,p−メトキシシンナムアルデヒド,
p−ブトキシシンナムアルデヒド,m−ニトロシンナム
アルデヒド,クロトンアルデヒド,2−ヘキセナール,
2−ヘプテナール,2−ペンテナール,2,4−ヘキサ
ジエナールなどを挙げることができる。
【0025】化合物(2)は、市販品を使用することが
できる。化合物(2)としては、例えば、α−クロルプ
ロピオン酸メチル,α−クロルプロピオン酸エチル,α
−クロルブタン酸エチル,α−クロルペンタン酸プロピ
ル,α−クロルヘキサン酸ブチルなどを挙げることがで
きる。このようにして合成された化合物(3)には、幾
何異性体(E体,Z体)が存在するが、E体が主に生成
する。
【0026】化合物(3)としては、例えば、2−メチ
ル−3−スチリルオキシランカルボン酸メチル,2−エ
チル−3−スチリルオキシランカルボン酸エチル,2−
プロピル−3−スチリルオキシランカルボン酸プロピ
ル,2−ブチル−3−スチリルオキシランカルボン酸ブ
チル,2−メチル−3−(p−クロルスチリル)オキシ
ランカルボン酸メチル,2−エチル−3−(m−クロル
スチリル)オキシランカルボン酸プロピル,2−プロピ
ル−3−(o−クロルスチリル)オキシランカルボン酸
ブチル,2−メチル−3−(p−ブロモスチリル)オキ
シランカルボン酸メチル,2−メチル−3−(p−ヨー
ドスチリル)オキシランカルボン酸メチル,2−メチル
−3−(p−メチルスチリル)オキシランカルボン酸メ
チル,2−ブチル−3−(p−ブチルスチリル)オキシ
ランカルボン酸ブチル,2−メチル−3−(p−メトキ
シスチリル)オキシランカルボン酸メチル,2−エチル
−3−(p−ブトキシスチリル)オキシランカルボン酸
エチル,2−メチル−3−(m−ニトロスチリル)オキ
シランカルボン酸エチル,3−(1−プロペニル)−2
−メチル−オキシランカルボン酸メチル,3−(1−プ
ロペニル)−2−メチル−オキシランカルボン酸エチ
ル,3−(1−ブテニル)−2−メチル−オキシランカ
ルボン酸メチル,3−(1−ブテニル)−2−メチル−
オキシランカルボン酸エチル,3−(1−ペンテニル)
−2−エチル−オキシランカルボン酸メチル,3−(1
−ペンテニル)−2−エチル−オキシランカルボン酸エ
チルなどを挙げることができる。
【0027】アルカリ金属水酸化物としては、例えば、
水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどを挙げることが
できる。その使用量は、エステル基を容易に加水分解で
きる程度の量であればよいことから、アルカリ金属水酸
化物は化合物(3)に対して1.0〜5.0倍モルであ
るが;好ましくは1.0〜2.0倍モルである。加水分
解は、の合成工程で使用した溶媒に水を加えて行い;
水の使用量は、300〜1,000mlであるが、好ま
しくは500〜700mlである。加水分解反応液を酸
性又は中性にするためには、硫酸,塩酸,リン酸,酢
酸,リン酸二水素カリウムなどを使用することができ
る。その酸の使用量は、脱炭酸反応のpHが1.0〜
7.0、好ましくは5.5〜6.5であることから;こ
のpH範囲に調整できる量であればよい。
【0028】加水分解の反応温度は、特に限定されない
が;好ましくは0℃から使用する溶媒の沸点以下の温度
範囲、さらに好ましくは10〜40℃である。脱炭酸の
反応温度は、10〜40℃である。加水分解及び脱炭酸
の反応時間は、前記の各使用物質の量及び濃度,並びに
温度によって変化するが、通常3〜10時間である。加
水分解反応では、第4級アンモニウム塩を相関移動触媒
として使用することによって、反応を促進することがで
きる。そのような第4級アンモニウム塩としては、例え
ば、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド,ベン
ジルトリエチルアンモニウムクロライド,テトラブチル
アンモニウムブロマイド,トリオクチルメチルアンモニ
ウムクロライド,テトラエチルアンモニウムブロマイド
などを挙げることができる。
【0029】第4級アンモニウム塩の使用量は、化合物
(3)1モルに対して0.01〜0.1モルである。以
上のようにして合成された化合物(4)は、反応終了
後、抽出,濃縮,濾過,晶析などの通常の後処理を行
い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなど
の公知の手段で適宜精製することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。 実施例1〔5−(p−クロロフェニル)−4−ペンテン
−2−オンの合成〕 トルエン(35ml),ナトリウムメチラート粉末
(2.6g、48mmol)を反応容器に仕込み、−5
〜0℃に冷却下、窒素雰囲気を保ちながらα−クロロプ
ロピオン酸メチル(5.88g、48mmol)を加え
た後、p−クロロシンナムアルデヒド(6.66g、4
0mmol)をトルエン(35ml)に溶かした溶液
を、内温を−5〜0℃に保つように滴下した後、内温を
0℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水酸
化ナトリウム(3.0g)を水(100ml)に溶かし
た水溶液とトリエチルベンジルアンモニウムクロライド
(0.12g)を加え、室温で5時間攪拌した。加水分
解終了後、5〜10℃に冷却し、リン酸二水素カリウム
(18.5g)を水(100ml)に溶解した水溶液と
トルエン(70ml)を加えてpHを5.5〜6.5に
調整し、10〜15℃で5時間攪拌した。脱炭酸反応終
了後、分液した有機層を水(100ml)で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで脱水して濾過し、濾液を濃縮して
得た残渣を液体クロマトグラフィーで内部標準法によっ
て定量した結果、収率は85%であった。
【0031】・融点:60〜63℃ ・IR(KBr cm-1):1720、1630 ・MS(m/e):196、194(M+ ) 、153、
151 ・PMR(CDCl3 、δppm):2.21(s,3
H)、3.34(d,J=6.7Hz,2H)、6.3
0(td,J=6.7Hz,15.9Hz,1H)、
6.42(d,J=15.9Hz,1H)、7.28
(m,4H)
【0032】実施例2〔5−フェニル−4−ペンテン−
2−オンの合成〕 トルエン(35ml),ナトリウムメチラート粉末
(2.6g、48mmol)を反応容器に仕込み、−5
〜0℃に冷却下、窒素雰囲気を保ちながらα−クロロプ
ロピオン酸メチル(5.88g、48mmol)を加え
た後、シンナムアルデヒド(5.29g、40mmo
l)をトルエン(30ml)に溶かした溶液を、内温を
−5〜0℃に保つように滴下した後、内温を0℃で1時
間攪拌した。反応終了後、反応混合物に水酸化ナトリウ
ム(3.0g)を水(100ml)に溶かした水溶液と
テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド(0.15
g)を加え、室温で5時間攪拌した。加水分解終了後、
5〜10℃に冷却し、リン酸を加えてpHを5.5〜
6.5に調整し、10〜15℃で5時間攪拌した。脱炭
酸反応終了後、分液した有機層を水(100ml)で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水して濾過し、濾液を
濃縮して得た残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒
(10/1容量比)を展開溶媒として、シリカゲルカラ
ムを用いて精製することによって無色油状の目的物質を
6.3g得た(収率は82%)。
【0033】・沸点:120〜125℃/10〜15m
mHg、 ・IR(neat):1714、1600 ・MS(m/e):160(M+ ) 、117 ・PMR(CDCl3 、δppm):2.21(s,3
H)、3.33(d、J=6.9Hz,2H)、6.3
0(td,J=16.0Hz,J=6.9Hz,1
H)、6.45(d,J=16.0Hz,1H)、7.
30(m,5H)
【0034】実施例3〔4−ヘキセン−2−オンの合
成〕 ジエチルエーテル(50ml),ナトリウムメチラート
粉末(1.78g、33mmol)を反応容器に仕込
み、−5〜0℃に冷却下、窒素雰囲気を保ちながらα−
クロロプロピオン酸メチル(4.04g、33mmo
l)を加えた後、クロトンアルデヒド(2.10g、3
0mmol)をジエチルエーテル(30ml)に溶かし
た溶液を、内温を−5〜0℃に保つように滴下した後、
内温を0℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物
に水酸化ナトリウム(2.0g)を水(70ml)に溶
かした水溶液とテトラn−ブチルアンモニウムブロマイ
ド(0.1g)を加え、室温で5時間攪拌した。加水分
解終了後、5〜10℃に冷却し、リン酸を加えてpHを
5.5〜6.5に調整し、室温で3時間攪拌した。脱炭
酸反応終了後、分液した有機層を水(70ml)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで脱水して濾過し、濾液を濃
縮して得た残渣を減圧蒸留し、68〜73℃/80mm
Hgの留分の無色透明液体の目的物質を2.35g得た
(収率は80%)。
【0035】・沸点:68〜73℃/80mmHg、 ・MS(m/e):98(M+ ) 、55 ・IR(neat):1710 ・PMR(CDCl3 、δppm):1.70(d,3
H)、2.05(s,3H)、3.10(d,2H) 5.52(m,2H)
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、医農薬などの合成原料
として有用なβ−γ不飽和ケトン類を容易に高収率で製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布施 建策 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社 宇部研究所内 審査官 鈴木 恵理子 (56)参考文献 特開 昭60−45543(JP,A) 特開 昭58−203930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 49/203 - 49/217 C07C 45/54 - 45/65 CA(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(1): 【化1】 (式中、R1はアルキル基又はフェニル基を表す。)で
    示されるα−β不飽和アルデヒドと次式(2): 【化2】 (式中、R2及びR3はアルキル基を表す。)で示される
    α−クロロ脂肪酸エステルとを塩基存在下の溶媒中で反
    応させて得られた次式(3): 【化3】 (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)で
    示される3−アルケニル−2−アルキルオキシランカル
    ボン酸エステルを含有する反応液に、アルカリ金属水酸
    化物水溶液を加えて加水分解させた後、その反応液を酸
    性又は中性として、10〜40℃下で中間生成物を脱炭
    酸することを特徴とする次式(4): 【化4】 (式中、R1及びR2は、前記と同義である。)で示され
    るβ−γ不飽和ケトン類の製造方法。
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