JP2003535086A - アリールオキシエステル及び酸化合物 - Google Patents

アリールオキシエステル及び酸化合物

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JP2003535086A
JP2003535086A JP2002500865A JP2002500865A JP2003535086A JP 2003535086 A JP2003535086 A JP 2003535086A JP 2002500865 A JP2002500865 A JP 2002500865A JP 2002500865 A JP2002500865 A JP 2002500865A JP 2003535086 A JP2003535086 A JP 2003535086A
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JP2002500865A
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ジョゼフ・エム・カピンスキ
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アベンティス・ファーマ・ドイチユラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D333/04Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom
    • C07D333/26Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D333/30Hetero atoms other than halogen
    • C07D333/32Oxygen atoms

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、その効力及び経口作用を高める第Xa因子阻害剤の合成において中間体として用いることができる式(1)Ar−O−(CH2)n−COOR (1)のアリールオキシエステル及び酸化合物並びにその製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明はアリールオキシエステル及び酸化合物並びにそれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【先行技術】
アリールオキシエステル及び酸化合物を製造する現行の方法としては、アリー
ル又はヘテロアリール化合物を脱プロトン化し、ハロゲン化し、酸化してアリー
ルヒドロキシド又はヘテロアリールヒドロキシドを形成する多段階合成がある。
そして、アルキルブロモエステルを用いてアリールヒドロキシド又はヘテロアリ
ールヒドロキシドをo−アルキル化してアリールオキシエステルを形成し、これ
を所望によりハロゲン化して加水分解することができる。
【0003】 残念なことに、上記合成に用いるいくつかの工程は、いずれも低収率である。
さらに、多くの先行技術の反応では、高価な試薬を使用する必要がある。従って
、アリールオキシエステル及び酸化合物を製造するより効果的でより安価な方法
が必要とされている。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、有益な抗凝血性を示し、その効力及び経口作用を高める第Xa因子
阻害剤の合成における中間体として使用できるアリールオキシ化合物の系統群を
提供する。さらに、本発明の化合物の合成方法を提供する。
【0005】 本発明によれば、以下の式I Ar−O−(CH2)n−COOR (1) (式中、Arは、非置換のもしくは置換されたアリール基又は非置換のもしくは
置換されたヘテロアリール基であり;Rは、水素又は非置換のもしくは置換され
た脂肪族基であり;そしてn=1〜約6である)の構造を有するアリールオキシ
化合物が提供される。
【0006】 本発明の別の態様は、式1の化合物の製造方法を提供することである。好まし
い実施態様において、この方法は、(a)トリフルオロアルコキシアリール又はト
リフルオロアルコキシヘテロアリール化合物を反応させてオルトエステル化合物
を形成し、そして(b) オルトエステルを式1の化合物に転化することからなる
【0007】
【発明の詳述】
式1において、Arは、非置換のもしくは置換されたアリール基又は非置換の
もしくは置換されたヘテロアリール基であることができる。好ましくは、Arは
非置換のもしくは置換されたC3〜約C20アリール基又は非置換のもしくは置換
された3〜約10員のヘテロアリール基である。より好ましくは、Arは、非置
換のもしくは置換されたC6〜約C15アリール基又は非置換の又は置換された3
〜約6員のヘテロアリール基である。
【0008】 アリール基の例は、フェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、o−キ
シリル、m−キシリル、p−キシリル、アルファ−ナフチル又はベータ−ナフチ
ルである。特に好ましい化合物の種類では、ArはC6〜約C12アリール基、特
にフェニルである。
【0009】 ヘテロアリール基の例は、ピロール、フラン、チオフェン、ピリジン又はそれ
らの誘導体である。特に好ましい化合物の種類において、Arは3〜約6員のヘ
テロアリール基、特にチオフェンである。
【0010】 Ar基は、本質的に何らかの慣用の有機部分で置換されていてもよい。置換基
の例としては、C1〜約C6脂肪族、例えばアルキル、ハロゲン化アルキル、アル
コキシ及びアルケニル、C6〜約C15アリール、ハロゲン、特に塩素、C3〜約C8 環式脂肪族、ニトロ、アミノ(第一級及び第二級)、アミド、シアノ及びヒド
ロキシルが含まれる。
【0011】 式1において、Rは、水素又は非置換のもしくは置換された脂肪族基であるこ
とができ、それは環式又は非環式であってよい。R基の例は、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペ
ンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチ
ルヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペ
ンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シ
クロヘプチル又はシクロオクチルである。好ましくは、Rは非置換のもしくは置
換されたC1〜約C20非環式脂肪族基又は非置換のもしくは置換されたC3〜約C20 環式脂肪族基である。より好ましい実施態様において、Rは非置換のもしくは
置換されたC1〜C12アルキル基又は非置換のもしくは置換されたC3〜約C10
クロアルキル基である。特に好ましい化合物の種類において、RはC2〜約C4
ルキル基、例えば上記のものである。これらのアルキル又はシクロアルキル基は
すべて本質的に何らかの慣用の有機部分、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロ
ポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、メタンスルホニル、シアノ、臭素、塩
素又はフッ素で置換されていてもよい。
【0012】 式1の化合物において、nは1〜約6、好ましくは1〜約3の範囲であり、そ
してより好ましくは、nは1である。
【0013】 式1の化合物は、異性体の形態で存在することができる。純粋な鏡像異性体、
ラセミ異性体及び幾何異性体及びそれらの混合物を含めた式1の化合物のラセミ
体及び異性体の形態は、すべて本発明の範囲内である。
【0014】 式1のエステル又は酸の一般的な製造 本発明の方法によれば、式1のエステル及び酸化合物は、1,1,1−トリフル
オロアルコキシアリール又は1,1,1−トリフルオロアルコキシヘテロアリール
を含む出発物質から2工程で製造することができ、以下においてより詳細に説明
する。第一工程では、出発物質のトリフロロメチル部分(−CF3)を、オルト
エステル部分、すなわち3つのo−脂肪族置換基を有する炭素に転化してオルト
エステル中間化合物を形成する。第二工程では、オルトエステル中間体を、式1
の化合物に転化する。一般に、第一工程は、出発物質のフルオリド置換基を完全
に置換するのに十分な量で脂肪族オキシ試薬を導入して実施する。この方法では
、脂肪族オキシイオンの供給源、例えば金属脂肪族オキシド又は脱プロトン化さ
れた脂肪族アルコールを用いて一つ又はそれ以上の脂肪族から誘導することによ
って、同じか又は異なる(「混合された」)o−脂肪族置換基を有するオルトエ
ステル中間体を形成することができる。
【0015】 本発明の方法の第二工程では、第一工程で形成された中間体オルトエステル化
合物を、好ましくは慣用の酸加水分解技術を用いて式Iの化合物に転化する。
【0016】 本発明の出発物質 上記のように、前述の式1のエステル又は酸化合物の製造には、以下の一般式
2: Ar−O−(CH2)n−CF3 (2) (式中、nは式1で上記したのと同じ、すなわち1〜約6である)を有する1,
1,1−トリフルオロアルコキシアリール又は1,1,1−トリフルオロアルコキ
シヘテロアリールからなるトリフルオロ出発物質の使用が含まれる。
【0017】 このような出発物質は文献において知られており、当分野で認められた方法に
よって製造することができる。例えば、Keegstra等, Tetrahedron, 第14巻, 第1
7号, 3633-3652 (1992); 又はSuzuki等, Synthesis, 第5号, 499-500 (1985年5
月)を参照のこと。これらの刊行物の開示は、参照により本明細書に組み込まれ
ている。
【0018】 オルトエステル中間体の製造 オルトエステル中間体は、トリフルオロ出発物質のフッ素置換基を所望の脂肪
族オキシド基で選択的に置換することができるいずれかの脂肪族オキシ化合物を
用いて製造することができる。適切な脂肪族オキシ化合物には、金属脂肪族オキ
シド、例えばナトリウムエトキシド、ナトリウムn−ブトキシド、ナトリウムte
rt−ブトキシド、カリウムエトキシド、カリウムn−ブトキシド、カリウムtert
−ブトキシドが含まれる。これらの中では、ナトリウムエトキシド、ナトリウム
n−ブトキシド及びナトリウムtert−ブトキシドが好ましい。オルトエステル中
間体を形成するには、トリフルオロ出発物質1モルにつき少なくとも3モルの脂
肪族オキシドを供給する必要がある。より完全に確実に反応を実施するには過剰
の脂肪族オキシドを供給することができる。
【0019】 好ましい実施態様において、第一工程は、選ばれた式2のトリフルオロ出発物
質及び金属脂肪族オキシドを無水アルコール溶媒と混合し、反応混合物を加熱し
てオルトエステル中間体を形成することによって実施する。一般的に、反応は、
約100℃〜約200℃、好ましくは約130℃〜175℃の温度で起こる。反
応時間は、数分から数日までの範囲であることができる。
【0020】 当業者は、前述の反応に使用するアルコール及び金属脂肪族オキシドが、いず
れもトリフルオロ出発物質のフルオリド置換基を置換してオルトエステルを形成
可能な脂肪族酸化物イオンの供給源であることを認識している。溶液中に溶解す
ると、金属脂肪族オキシドから形成された脂肪族オキシドイオンは、出発物質の
フルオリド置換基を直接置換するか又はアルコールを脱プロトン化して可能な範
囲でより多様な脂肪族オキシドイオンを形成しうる。したがって、本発明で使用
する金属脂肪族オキシド及びアルコールの両者は、そこから形成された脂肪族オ
キシドイオンが、オルトエステルの所望の脂肪族オキシ基となるように選ばなけ
ればならない。
【0021】 従って、本発明の方法によって3つの同じ脂肪族オキシ置換基を有するオルト
エステルを形成するには、同じ脂肪族オキシドイオンから誘導された金属脂肪族
オキシド及びアルコールを用いるのが好ましい。この方法では、脂肪族オキシド
イオンは、オルトエステル生成物の所望の脂肪族オキシ置換基と対応する金属脂
肪族オキシド又はアルコールのいずれかから形成される。例えば、トリエトキシ
オルトエステルを形成するには、出発物質のトリフルオロアルコキシ化合物を、
金属エトキシド及びエタノールと反応させる。したがって、金属エトキシド又は
エタノールのいずれかから誘導されたアルコキシドイオンによってフルオリド基
を置換して所望の生成物を形成させて、混合オルトエステルの形成を最小限にす
る。
【0022】 混合オルトエステルは、本発明によれば、所望により種々の脂肪族オキシ基か
ら誘導された金属脂肪族オキシド及びアルコールを用いて形成する。異なる脂肪
族オキシ基から誘導された金属脂肪族オキシド及びアルコールを用いる場合、種
々の混合オルトエステル及び非混合オルト−エステルが生成物である可能性があ
る。しかし、当業者は、本発明の混合オルトエステル化合物を製造する反応条件
を、不要な実験をすることなく容易に決定し、最適化することができる。さらに
、前述の反応から得た化合物は、当業者に知られている慣用の方法によって精製
することができる。
【0023】 本明細書によれば、当業者は、不要な実験をすることなく本発明のオルトエス
テル中間化合物を製造する反応条件を容易に決定し、最適化することができる。
さらに、前述の反応から得た化合物は、当業者に知られている慣用の方法によっ
て精製することができる。例えば水性洗浄、乾燥、減圧下での濃縮、蒸留等の方
法を使用することができる。
【0024】 オルトエステル中間体からの式1の化合物の製造 式1の化合物は、慣用の酸触媒による加水分解法を用いてオルトエステル中間
体から製造することができる。例えば、オルトエステル中間体を溶媒中に溶解し
て酸で処理して式1のエステル又は酸化合物を形成することができる。
【0025】 エステル又は酸化合物が、加水分解工程により形成されるかどうかは、無水又
は水性溶媒の選択によって決まると考えられている。一般に、加水分解に無水溶
媒を使用すると、エステル生成物がよりよく単離される。しかし、水性溶媒又は
有機/水性溶媒混合物を用いる場合、単離される主な生成物は式1の酸である。
【0026】 本発明に使用する適切な無水アルコールの例には、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール又はt−ブタノール、好
ましくはエタノール又はn−ブタノールが含まれる。
【0027】 適切な水性溶媒には、水及びアルコール、例えばメタノール又はエタノールの
混合物が含まれる。また、THF/アルコール/水の混合物、例えば5:5:2
のTHF/アルコール/水を用いることができる。
【0028】 エステルの加水分解は、水性アルコール(例えばエタノール又はメタノール)
媒体中で水酸化アルカリ、例えばナトリウム、カリウム又は水酸化リチウムを用
いて実施するよく知られた方法である。
【0029】 当業者は、不要な実験をすることなくオルトエステル中間体からの式1のエス
テル又は酸化合物を製造する反応条件を容易に決定し、最適化することができる
。一般に、反応温度は約0℃〜約50℃の範囲であり、反応時間は、数分から数
時間の範囲である。
【0030】 式1のハロゲン化化合物の製造 式1のハロゲン化アリールオキシエステルは、追加のハロゲン化工程を用いる
ことによって非ハロゲン化アリールオキシエステルから製造することができる。
その後で、場合により加水分解工程を用いてハロゲン化アリールオキシ酸化合物
を製造することが記載されている。さらに、式1のハロゲン化化合物を製造する
ためのハロゲン化出発物質の使用が記載されている。本発明の実施態様において
、ハロゲン化アリール又はハロゲン化ヘテロアリールからなるAr−基を有する
式1のエステル化合物は、式1のエステル化合物をハロゲン化する工程をさらに
含む本発明の方法によって製造することができる。このハロゲン化工程は、他の
分子が反応又は分解することなくAr−基のハロゲン化を実施するのに十分な条
件下で行うのが好ましい。
【0031】 ハロゲン化工程の一実施態様は、酸触媒の存在下で又はなしのいずれかで本発
明のエステルをハロゲン化剤と反応させることからなる。本発明に使用する適切
なハロゲン化剤は、好ましくは温和な条件下で好収率で選択的にアリール又はヘ
テロアリール部分をハロゲン化することができる試薬からなる。好ましいハロゲ
ン化剤の例は、n−クロロスクシンイミド及びn−ブロモスクシンイミドである
【0032】 ハロゲンを用いたアリール及びヘテロアリールの置換は、当分野で知られてお
り、慣用の方法で実施することができる。したがって、当業者は、式1のハロゲ
ン化エステル化合物を製造する反応条件を不要な実験をすることなく容易に決定
し、最適化することができる。
【0033】 式1の酸は、ハロゲン化剤と容易に反応する傾向があるため、本発明の酸化合
物の直接ハロゲン化は、所望のハロゲン化酸化合物を回収するには比較的効率の
悪い方法である。しかし、本発明の別の実施態様において、式1のハロゲン化酸
化合物は、対応する式1のハロゲン化エステル化合物をさらなる加水分解工程に
かけることによって製造することができる。
【0034】 ハロゲン化エステルの加水分解は、慣用の方法を用いて実施することができる
。当業者は、ハロゲン化エステルを加水分解して式1のハロゲン化酸化合物を製
造する反応条件を容易に決定し、最適化することができる。一般に、反応温度は
、約0℃〜約50℃の範囲であり、反応時間は、数分〜数時間の範囲である。ま
た、式1の塩素化又はフッ素化された化合物は、オルトエステル形成前の適当な
ところでアリール又はヘテロアリール塩素又はフッ素置換基を有する出発物質を
用いて本方法により直接製造することができる。この方法では、オルトエステル
を式1の化合物に転化した後、追加の塩素化又はフッ素化工程を必要とすること
なく、塩素化及びフッ素化された化合物を製造することができる。
【0035】 塩素化及びフッ素化された適切な出発物質には、1,1,1−トリフルオロアル
コキシクロロチオフェン、例えば2−クロロ−5−(1,1,1−トリフルオロエ
トキシ)−チオフェンが含まれる。また、これらの出発物質は、慣用の有機置換
基部分、例えばアリール、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミド、環式脂肪族
又はアミノ基を含むことができる。
【0036】
【実施例】
以下の実施例は、本発明で請求された方法の具体例であり、請求化合物5−ク
ロロチオフェン−2−イルオキシ酢酸を製造する5段階の方法を説明している。
各工程で製造した化合物の構造は、質量スペクトル分析に従った。
【0037】 工程1. 2,2,2−トリフルオロエタノールからの2−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)チオフェンの製造 ヘキサンで洗浄したナトリウム球(3.2g,140mmol)に、窒素雰囲気下
で2,2,2−トリフルオロエタノール(35mL,500mmol)をゆっくりと加え
た。アルコール添加中は、混合物を55℃〜60℃に加温した。ナトリウム金属
が溶解してから、過剰の2,2,2−トリフルオロエタノールを減圧下で除去した
。得られた白色固形物に、ヨウ化銅(I)(13.7g,7mmol)及び2−ヨード
チオフェン(14.7g,70mmol)を加えた。混合物を110℃で24時間加
熱し、25℃で蒸発させた。残留物をヘキサンで希釈し、シリカゲルパッドを通
して濾過した。濾液を蒸発させ、無色の液体として2−(2,2,2−トリフルオ
ロエトキシ)チオフェン7.0g(55%)を得た。また、物質を蒸留(沸点6
7℃、30mmHg)によって精製することもできる。
【0038】 工程2. 2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)チオフェンからの2−(2
,2,2−トリエトキシ)エトキシチオフェンの製造 2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)チオフェン(20g,110mmol)
及びナトリウムエトキシド(45g,660mmol)をスチール反応容器中に入れ
た。無水エタノール(100mL)を加え、混合物を150℃で72時間加熱した
。混合物を冷ましてから水(500mL)で希釈した。水性相をジエチルエーテル
(200mL)で4回抽出した。有機相を合わせ、2N水酸化ナトリウム水溶液で
3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、蒸発させて淡黄色油状物と
して2−(2,2,2−トリエトキシ)エトキシチオフェン16.5g(57%)
を得た。
【0039】 工程3. 2−(2,2,2−トリエトキシ)エトキシチオフェンからのエチルチ
オフェン−2−イルオキシアセテートの製造 2−(2,2,2−トリエトキシ)エトキシチオフェン(18.4g,71mmol
)をエタノール(180mL)中に溶解した。1規定塩酸(10mL)を加え、混合
物を5分間撹拌した。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びジエチルエー
テルで希釈した。有機相を食塩水で一回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濾
過し、蒸発させて黄色油状物としてエチルチオフェン−2−イルオキシアセテー
ト(100%)を得た。
【0040】 工程4.エチルチオフェン−2−イルオキシアセテートからのエチル5−クロロ
チオフェン−2−イルオキシアセテートの製造 エチルチオフェン−2−イルオキシアセテート(1.13g,6mmol)を酢酸
(20mL)中に入れ、N−クロロスクシンイミド(0.85g,6mmol)を加え
た。混合物を2時間撹拌し、ジエチルエーテルで希釈した。有機相を2N水酸化
ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして蒸発させ
た。ヘキサン/酢酸エチル(2:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィに
より精製して無色透明な油状物としてエチル5−クロロチオフェン−2−イルオ
キシアセテート1.1g(83%)を得た。また、物質を蒸留(沸点114℃、
2〜3mmHg)によって単離することもできる。
【0041】 工程5. エチル 5−クロロチオフェン−2−イルオキシアセテートからの5
−クロロチオフェン−2イルオキシ酢酸の製造 エチル5−クロロチオフェン−2−イルオキシアセテート(10.9g,49m
mol)をTHF/メタノール/水(5:5:2)溶媒混合物100mL中に入れた
。水酸化リチウム(4.1g,98mmol)を加えた。混合物を室温で18時間撹
拌し、2N塩酸水溶液を用いてpH2〜3に酸性化した。水性相をジエチルエー
テルで3回抽出した。有機相を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥させ、そして蒸発させた。残留物をヘキサン/ジエチルエーテルから再結晶さ
せて5−クロロチオフェン−2−イルオキシ酢酸7.75g(83%)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 式Ar−O−(CH2)n−CF3のトリフルオロアルコキ
    シ化合物を一つ又はそれ以上の脂肪族オキシドと反応させて式Ar−O−(CH2 )n−C(−OR)3(式中、Rは同じか又は異なる脂肪族基を表す)の中間化合物
    を形成する工程;及び (b) 前記中間化合物を転化して式(1)の化合物を形成する工程;を含む、 式(1) Ar−O−(CH2)n−COOR (1) (式中、Arは非置換のもしくは置換されたアリール又はヘテロアリール基を表
    し、Rは水素又は非置換のもしくは置換された脂肪族基を表し、そしてnは1〜
    約6である)を有する化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 Arがヘテロアリール基である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 Arがチオフェン基である請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 Rが置換された又は非置換の直鎖状又は分枝状のC1〜約C1 0 アルキル基を表す請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 Rが直鎖状又は分枝状のC2〜C4アルキル基を表す請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 Rがエチル、t−ブチル又はn−ブチル基を表す請求項5記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 nが1〜3である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 nが1である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 式(1)の化合物がAr基上に少なくとも1つのハロゲン原子
    置換基を含むように、前記Ar基をハロゲン化する工程をさらに含む請求項1記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 ハロゲン化工程を工程(b)の後に実施する請求項9記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 ハロゲン化工程を工程(b)と同時に実施する請求項9記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 式(1) Ar−O−(CH2)n−COOR (1) (式中、Arは非置換のもしくは置換されたアリール又はヘテロアリール基を表
    し、Rは水素又は非置換のもしくは置換された脂肪族基を表し、そしてnは1〜
    約6である)を有する化合物。
  13. 【請求項13】 Arがヘテロアリール基である請求項12記載の化合物。
  14. 【請求項14】 Arがチオフェン基である請求項13記載の化合物。
  15. 【請求項15】 Rが、直鎖状又は分枝状のC1〜約C10アルキル基を表す
    請求項12記載の化合物。
  16. 【請求項16】 Rが、直鎖状又は分枝状のC2〜C4アルキル基を表す請求
    項15記載の化合物。
  17. 【請求項17】 Rが、エチル、t−ブチル又はn−ブチル基を表す請求項
    16記載の化合物。
  18. 【請求項18】 nが1〜3である請求項12記載の化合物。
  19. 【請求項19】 nが1である請求項18記載の化合物。
  20. 【請求項20】 ArがAr基上に一つ又はそれ以上のハロゲン置換基を含
    む請求項12記載の化合物。
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