JPH0348909B2 - - Google Patents

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JPH0348909B2
JPH0348909B2 JP15952585A JP15952585A JPH0348909B2 JP H0348909 B2 JPH0348909 B2 JP H0348909B2 JP 15952585 A JP15952585 A JP 15952585A JP 15952585 A JP15952585 A JP 15952585A JP H0348909 B2 JPH0348909 B2 JP H0348909B2
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JP
Japan
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formula
thiobutyrolactone
alkyl group
present
ether
Prior art date
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JP15952585A
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JPS6219582A (ja
Inventor
Yoichi Taguchi
Yasuo Suhara
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はγ−チオブチロラクトン誘導体の製造
法に関するもので、より詳細にはこれらの化合物
を、チイラン化合物と活性メチレン化合物とを塩
基の存在下に反応させることにより簡単にかつ収
率よく製造する方法に関するものである。 (従来の技術) 従来、γ−チオブチロラクトンの誘導体には殺
菌作用、抗炎症作用を有するものが多数知られて
おり、また重合の活性化剤としての働きをもつも
のも知られている(Ger.Offen、2059882)。本発
明方法により得られるγ−チオブチロラクトン誘
導体()及び()は加水分解など既知の処理
に付すことにより容易にそれらの有用化合物に誘
導することができる。また例えば本発明方法によ
り製造できる3−アセチル−1−チオ−2−シク
ロペンタノンが不飽和ポリエステルコーテイング
のプロモーターとして有用であることも報告され
ている(Ger.Offen.2618860)。 (発明が解決しようとする問題点) このようにγ−チオブチロラクトン誘導体は有
用な化合物であるが、簡単な製造法は知られてい
なかつた。 したがつて、本発明の目的はγ−チオブチロラ
クトン誘導体の効率的な製造方法を開発すること
である。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは反応方法を検討することによりチ
イラン()と活性メチレン化合物()とを強
塩基の存在下に反応させることによりα−位にカ
ルボニル基を有するγ−チオブチロラクトン誘導
体を好収率で製造できることを見出し、本発明を
完成するに至つた。 すなわち本発明は 一般式 (式中R1はアルキル基、アリール基、又は水素
原子であり、R2、R3はアルキル基又は水素原子
を表わす。)で示されるチイランと 一般式 (式中R4はアルキル基を、R5はアルキル基又は
アルコキシ基を表わす。)で示される活性メチレ
ン化合物とを強塩基の存在下で反応させることを
特徴とする 一般式
【式】 又は
【式】 (式中R1、R2、R3及びR5は前記と同じ意味を持
つ。R1がアルキル基または水素原子のときは
()のみ、R1がアリール基のときは()及び
())で示されるγ−チオブチロラクトン誘導体
の製造方法を提供するものである。 本発明の出発原料であるチイラン化合物()
は相当するエポキシドよりチオ尿素またはチオシ
アン酸カリウムを用いて容易に合成でき、活性メ
チレン化合物()も多くのものが安価に市販さ
れている。従つて化合物()及び()を適宜
に選択し組合せることによりR1R2R3及びR5につ
いて所望の置換基を導入した任意のγ−チオブチ
ロラクトン誘導体を製造することができる。な
お、本発明において、R1〜R5は反応に不活性な
置換基でさらに置換されている場合も包含する。 次に本発明における目的化合物()及び
()の生成経路を、塩基としてナトリウムエト
キシドを用いたイソブチレンスルフイドとマロン
酸ジエチルとの反応を例にとれば下記の式()
のように表現できる。 本発明の反応は通常、アルカリ性触媒の存在下
にて行なわれる。例えば水素化ナトリウム、ナト
リウムアルコキシド等が用いられ、適当な溶媒中
で室温又は加熱下にて反応が行なわれる。溶媒と
してはアルコール、アセトニトリル、ジメチルホ
ルムアミド等が用いられる。多くの場合、適当な
溶媒にアルカリ性触媒を加えた後、式()で示
される活性メチレン化合物を溶解し、これに一般
式()で示されるチイランをゆつくり滴下す
る。滴下後そのまま15分ないし5時間反応させ、
反応混合物を氷冷した希塩酸中に注いで反応停止
し、エーテルで抽出する。エーテル溶液は一晩無
水硫酸ナトリウムにより乾燥し、エーテルを留去
したのち減圧蒸留することにより本発明の目的化
合物が得られる。かくして得られた目的化合物は
常法により分離される。必要に応じてカラムクロ
マトグラフイーにより精製し、この純粋品のIR、
NMR、GCを分析することにより確認できる。 本発明により得られるこれらの化合物をそのま
ま、もしくは既知の化学処理に付すことにより各
種の有用なγ−チオブチロラクトン類を容易に導
くことが可能となつた。 (発明の効果) 本発明方法よればγ−チオブチロラクトン類を
好収率かつ効率的に製造することができる。 (実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明
する。 実施例 1 エタノール20mlにナトリウム0.70gを加えてナ
トリウムエトキシドの溶液を作り、マロン酸ジエ
チル6.40gを溶解したのち加熱還流する。この溶
液にイソブチレンスルフイド0.44gを1時間かけ
て滴下し、さらに1時間還流を続ける。その後放
冷し、反応液が室温まで下つたら濃塩酸4mlを加
えた氷水100ml中に反応液を注いで反応を停止さ
せ、エーテルで抽出する。エーテル溶液は一晩無
水硫酸ナトリウムにより乾燥したのちエーテルを
留去し、減圧蒸留により2−エチルオキシカルボ
ニル−4,4−ジメチル−γ−チオブチロラクト
ンを収率65%で得た。 IR;1730cm-1、1680cm-1 CI−HSによる QM+203 NMR;1.30(t、3H、CH3)、1.57(s、3H、
CH3)、1.64(s、3H、CH3)、2.17〜2.76(m、
2H、CH2)3.75〜4.05(dd、1H、CH)、4.25
(qual 2H、CH2) 実施例 2 エタノール20mlにナトリウム0.70gを加えてナ
トリウムエトキシドの溶液を作り、マロン酸ジエ
チル6.40gを溶解したのち加熱還流する。この溶
液にスチレンスルフイド0.75gを1時間かけて滴
下し、さらに1時間還流を続ける。その後放冷し
反応液を濃塩酸4mlを加えた氷水100ml中に注い
で反応を停止しエーテルで抽出した。エーテル溶
液は無水硫酸ナトリウムにより一晩乾燥したのち
エーテルを留去し、減圧蒸留することにより、2
−エチルオキシカルボニル−4−フエニル−γ−
チオブチロラクトン及び2−エチルオキシカルボ
ニル−3−フエニル−γ−チオブチロラクトンを
それぞれ18%、45%の収率で得た。これらの化合
物はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフイ
ー(石油ベンジン:酢エチル10:1)によりそれ
ぞれ単離し構造を確認した。 2−エチルオキシカルボニル−4−フエニル−
γ−チオブチロラクトン IR;1700、1740cm-1 CI−MSによるQM+251 NMR:1.30(t、3H、CH3)、2.25〜3.15(m、
2H、CH2)3.40〜4.00(m、1H、CHCO)、4.25
(qual、2H、CH2)、4.8〜5.10、5.17〜5.40(m、
1H、φ−CH)7.25〜7.60(m、5H、C6H5) 2−エチルオキシカルボニル−3−フエニル−
γ−チオブチロラクトン IR;1727、1688cm-1 CI−MSによるQM+251 NMR:1.18(t、3H、CH3)、3.40〜4.40(m、
4H、CH−φ、CH2S、CH2)、7.33(s、5H、
C6H5) 実施例 3 前記と同様にエタノール20ml、ナトリウム0.70
g及びマロン酸ジエチル6.40gの溶液を加熱還流
し、シクロヘキセンスルフイド0.57gを1時間か
けて滴下し、さらに1時間還流した。前記と同様
の処理により、2−エチルオキシカルボニル−
3,4−テトラメチレン−γ−チオブチロラクト
ンを39.5%の収率で得た。 IR;1740、1700cm-1 CI−MSによるQM+229 NMR:1.28(t、3H、CH3)、1.05〜2.70(m、
9H、−(CH2−)4、CH)、3.05〜3.65(m、2H、
SCH、CHCO)、4.25(qual、2H、CH2) 実施例 4 前記と同様にエタノール40ml、ナトリウム1.40
g及びアセト酢酸エチル10.41gの溶液を加熱還
流し、イソブチレンスルフイド0.88gを時間かけ
て滴下しさらに1時間還流した。前記と同様の処
理により2−メチルカルボニル−4,4−ジメチ
ル−γ−チオブチロラクトンを27.3%の収率で得
た。この化合物には互変異性体Bが存在し、重ク
ロロホルム中ではAとBが約6:4で存在してい
ることがNMRの分析より判明した。 IR;1718、1680、1641cm-1 CI−MSによる
QM+173 NMR;Aに帰属するピーク1.58(s、3H、
CH3)、1.62(s、3H、COCH3)、2.38(s、
3H、COCH3)、1.90〜2.90(m、CH2、2H)、
3.9〜4.2(dd、1H、CH)Bに帰属するピーク
1.56(s、6H、CH3)、1.96(s、3H、CH3
C=)、2.73(s、2H、CH2) 実施例 5 マロン酸ジエチル3.20gを水素化ナトリウム
2.40g、アセトニトリル15mlの混合物に加えオイ
ルバスで80℃に加熱する。この溶液にイソブチレ
ンスルフイド0.88gを1時間かけて滴下し、その
後3時間80℃で反応させる。冷却後、塩酸2mlを
加えた100mlの氷水中に注いで反応を停止し、エ
ーテル抽出した。エーテル溶液は無水硫酸ナトリ
ウムにより一晩乾燥したのち、エーテルを留去し
減圧蒸留により2−エチルオキシカルボニル−
4,4−ジメチル−γ−チオブチロラクトンを収
率24.1%で得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中R1はアルキル基、アリール基、又は水素
    原子であり、R2、R3はアルキル基又は水素原子
    を表わす。)で示されるチイランと 一般式 (式中R4はアルキル基を、R5はアルキル基又は
    アルコキシ基を表わす。)で示される活性メチレ
    ン化合物とを強塩基の存在下で反応させることを
    特徴とする。 一般式 【式】 又は 【式】 (式中R1、R2、R3及びR5は前記と同じ意味を持
    つ。)で示されるγ−チオブチロラクトン誘導体
    の製造方法。
JP15952585A 1985-07-19 1985-07-19 γ−チオブチロラクトン誘導体の製造方法 Granted JPS6219582A (ja)

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JP15952585A JPS6219582A (ja) 1985-07-19 1985-07-19 γ−チオブチロラクトン誘導体の製造方法

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JPS6219582A JPS6219582A (ja) 1987-01-28
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US5242945A (en) * 1991-04-12 1993-09-07 American Home Products Corporation Tetronic and thiotetronic acid derivatives as phospholipase a2 inhibitors
MX9302419A (es) * 1992-04-28 1994-03-31 American Home Prod Derivados de acido tetronico, tiotetronico y tetramico.
US6893506B2 (en) 2002-03-11 2005-05-17 Micron Technology, Inc. Atomic layer deposition apparatus and method

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