JPH06329605A - セリン又はその誘導体の製造方法 - Google Patents

セリン又はその誘導体の製造方法

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JPH06329605A JP14685593A JP14685593A JPH06329605A JP H06329605 A JPH06329605 A JP H06329605A JP 14685593 A JP14685593 A JP 14685593A JP 14685593 A JP14685593 A JP 14685593A JP H06329605 A JPH06329605 A JP H06329605A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ニッケル及び/又はコバルトを触媒成分として
含有する担持触媒組成物の存在下、グリセリン酸をアミ
ノ化することを特徴とするセリン又はその誘導体の製造
方法、並びにラネーニッケル及び/又はラネーコバルト
の存在下、グリセリン酸をアミノ化することを特徴とす
るセリン又はその誘導体の製造方法。 【効果】本発明の製造方法が提供されることにより、低
温および水中でグリセリン酸を原料とするアミノ化反応
を効率よく行って、対応するアミンであるセリン又はそ
の誘導体を高収率で得ることが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリセリン酸をアミノ化
して対応するアミンであるセリン又はその誘導体に高収
率に変換するためのセリン又はその誘導体の製造方法に
関するものであり、生成されるセリン又はその誘導体は
医薬品、アミノ酸の中間原料、保湿剤、界面活性剤とし
て極めて重要である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アミ
ノ酸の製造方法には化学合成法と生化学的方法(微生
物、酵素利用)があり、前者は高生産性、後者は高選択
性(L体のみの選択的生産)にその特徴がある。しか
し、近年、高生産性、経済性等を達成すべく化学合成法
によるアミノ酸の製造研究が精力的に進められている。
例えば、グリシンを初めとして、DL−アラニン、DL
−メチオニン、DL−トリプトファン、DL−セリン等
が化学合成法によって製造されている。その中でも特に
セリンは生化学的手法による生産は困難であり、純度の
点でも問題があるため化学合成法による積極的な製造研
究が進められている。セリンはそれ単独では、アミノ酸
製剤としての医薬品、湿潤効果を目的とした化粧品用添
加剤、さらに食品及び飼料用原料としての用途がある
が、セリンの最も重要な用途はそれが他のアミノ酸製造
時の出発原料として使用されることである。例えば、ト
リプトファン、シスチン、システイン、チロシン及びド
ーパー等はいずれもセリンを原料として生化学的方法に
よって製造することが出来る。
【0003】アミノ酸の製造においては、目的とするア
ミノ酸の中間原料までは高生産性の化学合成法を、中間
原料から目的のアミノ酸までは高選択性の生化学的方法
を採用するという、両者のメリットを最大限に生かした
複合手法をとるのが合理的である。セリンの化学的製造
法は公開公報に数多く見られるが、いずれもその出発原
料は特殊で高価なものが多く出発原料としては一般的で
ないのが現状である。例えば特開昭56−83454号
公報と特開昭57−192346号公報には、アジリジ
ン−2−カルボン酸を原料にして、これを強酸性カチオ
ン交換樹脂に通すことからなるDL−セリンの製造方法
が記載されているが、アジリジンは出発原料としては特
殊で高価な原料である。また、特開昭56−83458
号公報、特開昭60−34936号公報には、α−ハロ
ゲノ−β−アミノプロピオニトリルを原料にして、これ
を強酸性カチオン交換樹脂に通すことからなるDL−セ
リンの製造方法が記載されているが、この場合も特殊で
高価な出発原料を使用しており一般的ではない。また、
特開昭60−34937号公報にはβ−ハロゲノアラニ
ンを原料とするセリンの製造方法が記載されているが、
この場合も出発原料が特殊で高価であり一般的ではな
い。
【0004】以上のことから明らかなように、従来の化
学合成法によるセリンの製造方法はいずれも特殊な原
料、もしくは高価な出発原料を使用しており、さらに排
水処理の点でも多大な付加がかかるため必ずしも経済的
な製造方法ではない。従って、当業界では容易に入手出
来る安価な原料からのセリンの製造方法の開発が望まれ
ている。
【0005】また、グリセリン酸をアミノ化して対応す
るアミンであるセリン又はその誘導体に変換する方法を
採用する場合、従来の銅・ニッケル二成分合金よりなる
水素化・脱水素化触媒を使用しても効率よく反応を進行
させることが出来ないという大きな問題があった。ま
た、アミノ化反応を水中で実施する場合にも従来の銅・
ニッケル二成分合金触媒では反応を進行させることは困
難である。さらに、従来の銅・ニッケル二成分合金触媒
は160〜220℃で好ましい触媒活性を示すが、充分
な触媒活性を得るためにさらに反応温度を上げて触媒を
使用することは、熱的に不安定なセリン又はその誘導体
を製造する場合には異性化や分解を伴うため、事実上効
率的に反応を進行させることが困難であるのが実情であ
る。又、特願平4−162156号に記載した貴金属触
媒を使用しても反応を進行させることが出来るが、触媒
コストの点で問題があり、安価な触媒の適用が望まれ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、ニッ
ケル、コバルト系触媒について鋭意研究した結果、高収
率にグリセリン酸を対応するアミンであるセリン又はそ
の誘導体に変換出来ることを見い出し本発明を完成し
た。
【0007】即ち、本発明の要旨は、(1)ニッケル及
び/又はコバルトを触媒成分として含有する担持触媒組
成物の存在下、グリセリン酸をアミノ化することを特徴
とするセリン又はその誘導体の製造方法、(2)ラネー
ニッケル及び/又はラネーコバルトの存在下、グリセリ
ン酸をアミノ化することを特徴とするセリン又はその誘
導体の製造方法、に関する。
【0008】本発明における担持触媒組成物とは、触媒
成分と触媒担体から構成される組成物であるが、該触媒
組成物において、触媒成分としては、ニッケル(Ni)
及び/又はコバルト(Co)が使用される。触媒担体と
しては、通常使用される例えば活性炭、アルミナ、シリ
カおよびゼオライトからなる群から選ばれる一種以上が
用いられる。また、その他にもモレキュラーシーブ等を
挙げることが出来る。
【0009】また、本発明においてはNi、Coをそれ
ぞれ単独で用いても併用してもよいが、両者を併用する
場合、Ni、Coを単一の担体に担持させて得られるも
の、あるいは各触媒元素の担持触媒を二種以上混合して
なる混合触媒を用いてもよい。本発明における担持触媒
組成物を調製するにあたり、触媒成分であるNi又はC
oの原料としては、塩化物、酢酸塩、硝酸塩等が挙げら
れる。触媒の調製は常法に従って、上記原料の水溶液を
炭酸ソーダ、尿素、等の水溶液を用いて沈澱物を生成さ
せ、水洗後、乾燥、焼成、粉砕を経て水素還元して使用
する。また、本発明における触媒にさらにPd、Pt等
に代表される貴金属元素を添加することにより、触媒活
性が向上することがある。
【0010】担持触媒組成物における触媒担持量は通常
30〜0.1重量%、好ましくは10〜0.5重量%で
ある。担持量が30重量%より大ではコスト的にも不利
であり、触媒活性上特にメリットがない。また、0.1
重量%未満では効率よく反応を進行せしめることができ
ない。
【0011】本発明においては、触媒としてラネーニッ
ケル(ラネーNi)やラネーコバルト(ラネーCo)も
有効であり、例えば川研ファインケミカル(株)製の触
媒(NDT−65,CDT−60)を有効に用いること
ができる。この場合も、ラネーNi、ラネーCoをそれ
ぞれ単独で用いてもよく、両者を併用してもよい。
【0012】触媒添加量としてはグリセリン酸を含有す
る原料液に対して特に制限はないが、担持触媒組成物、
ラネー触媒のいずれにおいても通常0.2〜50重量%
が好ましく、1〜30重量%がさらに好ましい。
【0013】本発明で使用する担持触媒組成物はその形
態によって種々の反応器において使用することができ
る。即ち、担持触媒組成物が粉末状の場合は撹拌槽式反
応器、流動床式反応器、インジェクター方式の反応器等
に使用することができ、一方、成形した粒状担体もしく
は破砕担体を使用した場合には固定床反応器等に使用す
ることができる。アミノ化反応自体は回分式でも連続式
であっても構わない。
【0014】本発明におけるグリセリン酸からセリンへ
の反応経路は次式(1)のように考えられる。この例で
は、アミノ化剤としてアンモニアを使用しているが、ア
ンモニアに代えて1級アミンまたは2級アミンを使用し
た場合にも同様に反応が進行し、対応するセリン誘導体
に変換される。
【0015】
【化1】
【0016】本反応は最初グリセリン酸の2級水酸基が
脱水素してヒドロキシピルビン酸を生成し、これにアン
モニアが付加して不安定中間体としての2−アミノグリ
セリン酸を生成する。次に2−アミノグリセリン酸が水
素化分解されてセリンを生成する。一般的には反応は水
素共存下で実施するのが好ましい。
【0017】本反応に用いられるグリセリン酸は、市販
のもの、あるいはグリセリンの酸化等により製造したも
ののいずれであっても使用することができる。グリセリ
ンの酸化等により製造する場合、原料のグリセリンは油
脂の加水分解またはエステル交換反応によって製造する
ことができる。さらに、グリセリン酸は別途の方法、例
えばグリセリンの電解酸化、微生物による酸化、酵素酸
化等により得られたグリセルアルデヒドの酸化によって
誘導されたものを使用してもよい。
【0018】アミノ化反応に用いるアミノ化剤として
は、アンモニアや種々の1級アミンまたは2級アミンが
使用出来る。1級アミンまたは2級アミンとしては、脂
肪族系、脂環式系又は芳香族系でもよく、これらに置換
基を有していてもよい。これらの1級アミンまたは2級
アミンとして、例えば、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、
ジプロピルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、
デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、
ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ベンジルアミン等が挙げられる。これらの
アミンはその分子量によって使用形態が異なるが、ガス
状のアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチ
ルアミン等の場合はガス状で使用するか、もしくは適当
な溶媒で希釈、例えば水溶液として使用してもよい。ま
た、長鎖アルキル基を有する液体もしくは固体アミンの
場合は、液状として、もしくは溶媒で希釈して使用する
ことが出来る。
【0019】本発明において、グリセリン酸に対するア
ミノ化剤のモル比〔アミノ化剤/グリセリン酸〕は0.
1〜50の範囲であればよく、好ましくは0.3〜1
0、さらに好ましくは0.5〜3である。アミノ化剤の
モル比が0.1未満では反応速度が遅く実用的ではな
い。一方、アミノ化剤のモル比が50を超える場合には
副反応が併発しやすく実用的ではない。
【0020】本発明における担持触媒組成物を使用して
グリセリン酸のアミノ化反応を実施するにあたり、グリ
セリン酸を無溶媒系で使用してもよいが、反応速度の向
上の点から、アミノ化反応を受けない適当な溶媒で希釈
して使用してもよい。溶媒としては水が特に有効であ
る。その理由は、グリセリン酸がその出発原料であるグ
リセリンの水中での接触酸化によって製造されるからで
ある。この場合、水溶液として供給されたグリセリン酸
をそのままアミノ化反応に使用できることはプロセス上
大きなメリットとなる。グリセリン酸の水溶液の濃度は
99.9〜0.1重量%程度の範囲であれば良く、好ま
しくは70〜1重量%、さらに好ましくは50〜2重量
%が良い。0.1重量%未満に希釈すると実用的ではな
くなる。溶媒としてその他にも通常の極性溶媒、例えば
メチルアルコール、エチルアルコール、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等が使用出来る。
【0021】本発明におけるアミノ化反応において、水
素圧力は通常200気圧以下の範囲であれば良く、好ま
しくは60気圧以下が良い。常圧でも反応条件を設定す
ることにより十分に反応を進行せしめることができる。
200気圧よりも水素圧が大になると、生成物の分解反
応が促進され生成物の収率が大幅に低下する。また水素
圧力が常圧以下では反応速度が低下し必ずしも効果的で
はない。本発明におけるアミノ化反応は前記のように水
素不在下でも進行するが、アミノ化収率の向上の点から
好ましくは水素共存下で実施するのが良い。また、この
場合、水素の代わりに水素発生剤としての水素化ホウ素
ナトリウムやヒドラジン等の化合物を使用してもよい。
【0022】グリセリン酸をアミノ化剤および水素の存
在下、本発明における担持触媒組成物を用いてアミノ化
するにあたり、グリセリン酸に対する水素のモル比〔水
素/グリセリン酸〕は0.1〜400の範囲であればよ
く、好ましくは0.5〜100、さらに好ましくは1〜
50である。水素モル比が0.1未満では反応速度が極
めて遅く、また400を超えると分解反応を併発しやす
い。
【0023】本発明のアミノ化反応において、反応温度
は通常0〜200℃の範囲であればよく、好ましくは0
〜120℃程度、更に好ましくは0〜60℃程度がよ
い。反応温度が200℃を越えると、生成物の分解反応
が促進され生成物の収率が大幅に低下する。また反応温
度が0℃未満になると反応速度が著しく低下し実用的で
はない。従って、本発明の製造方法に用いるNi又はC
oを触媒成分として含有する担持触媒組成物並びに、ラ
ネーNi及びラネーCoは、熱的に不安定なセリン及び
その誘導体の合成に最適な触媒系である。反応時間は反
応温度によっても異なるが、通常1〜20時間、好まし
くは1〜10時間である。本反応においてセリンを製造
する場合は目的とするセリンの他に、グリシンが少量副
生する。反応終了後、これらのアミノ酸混合物から、目
的とするセリンを分離するには、クロマト分離法、晶析
分離法、イオン交換法等の方法を適宜用いることにより
容易に行うことができる。
【0024】このように本発明における担持触媒組成物
並びにラネーNi又はラネーCoを使用して、アンモニ
アおよび水素の存在下、グリセリン酸をアミノ化する場
合、前述のような反応器にグリセリン酸の例えば10重
量%水溶液と触媒を添加し、アンモニアを水素ガスと共
にガス導入管を通して反応器内にバブリング導入すれば
よい。あるいはアンモニアをアンモニア水として使用す
る場合には反応器内に滴下もしくは反応開始時に一括仕
込してもよい。反応温度を0〜200℃に設定し、水素
圧力を200気圧以下にする。反応時間は1〜20時間
になるように反応条件を設定するのがよく、好ましくは
10時間以内にアミノ化反応を終了せしめるのがよい。
反応時間が過度に長くなると生成物が分解する場合があ
る。以上の条件でアミノ化反応を行った結果、生成する
アミンとしてセリンが高収率で生成する。固定床連続式
で実施する場合は、反応塔内に粒状触媒を充填し、グリ
セリン酸とアンモニアおよび水素を下向き併流、もしく
は上向き併流で、もしくは向流で供給することにより反
応を進行させることができる。
【0025】このように、本発明の製造方法によりグリ
セリン酸のアミノ化反応を行うことにより、グリセリン
酸のカルボキシル基のα位の炭素原子が選択的にアミノ
化され、対応するアミンであるセリン又はその誘導体を
選択的に生成することができる。この事実は、従来の触
媒をもってしては予想だにつかないものである。さらに
特筆すべきは、水中においてグリセリン酸のアミノ化反
応を効率よく進行させ得ることである。この点はグリセ
リン酸がグリセリンの水中での酸化によって製造される
ため、プロセス的に多大のメリットをもたらすものであ
る。即ち、グリセリンの水中酸化により得られたグリセ
リン酸水溶液をそのままアミノ化反応の原料として使用
することができるため、グリセリン酸を特に単離するこ
となく、そのまま本発明の製造方法によるアミノ化反応
に供することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。なお、実施例中の%は重量%を示
す。 実施例1 グリセリン酸の10%水溶液200g、5%アンモニア
水64g、ラネーNi5g(乾燥品基準)を500cc
のオートクレーブに仕込んだ。水素置換後、ゲージ圧で
5kg/cm2 の水素圧に設定し、60℃に昇温し4時
間反応させることによりセリンを合成した。反応終了
後、反応混合物より触媒分離して得られる生成物につい
て、アミノ酸アナライザーでアミノ酸分析を行い、仕込
みグリセリン酸に対するセリンの収率(モル%)を求め
た(表1)。またアミノ酸アナライザーの測定条件は以
下の通りである。 アナライザー: 日立高速アミノ酸分析計L−8500
型 カラム: 4.6mmI.D×60mmL アンモニアトラップカラム: 4.6mmI.D×40
mmL 溶離液: L8500 PF−KIT, 0.35mL
/min 検出器: UV吸収、570nm
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 グリセリン酸の10%水溶液を200g、5%アンモニ
ア水64gおよびラネーCo20g(乾燥品基準)を5
00ccのオートクレーブに仕込み、触媒活性を比較し
た。アミノ化反応は60℃、5kg/cm2 Gの水素加
圧下で4時間行った。反応終了後、反応混合物より触媒
分離して得られる生成物について、アミノ酸アナライザ
ーでアミノ酸分析を行った結果、仕込みグリセリン酸に
対するセリンの収率(モル%)は表1に示すとおりであ
った。
【0029】実施例3 触媒として50%Ni担持γ−アルミナ触媒を20g用
いて反応温度を80℃にしたこと以外は、実施例1と同
様にアミノ化反応を行った。セリン収率は表1に示し
た。
【0030】実施例4 触媒として50%Co担持γ−アルミナを40g用いて
反応温度を80℃にしたこと以外は、実施例1と同様に
アミノ化反応を行った。セリン収率は表1に示した。
【0031】実施例5 5%アンモニア水の代わりに10%モノメチルアミン水
溶液64gを用いる以外は、実施例1と同様にアミノ化
反応を行った。N−メチルセリンの収率を表1に示し
た。
【0032】
【発明の効果】本発明の製造方法が提供されることによ
り、低温および水中でグリセリン酸を原料とするアミノ
化反応を効率よく行って、対応するアミンであるセリン
又はその誘導体を高収率で得ることが可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル及び/又はコバルトを触媒成分
    として含有する担持触媒組成物の存在下、グリセリン酸
    をアミノ化することを特徴とするセリン又はその誘導体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 ラネーニッケル及び/又はラネーコバル
    トの存在下、グリセリン酸をアミノ化することを特徴と
    するセリン又はその誘導体の製造方法。
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