JPH0632938Y2 - クレーンの旋回制御装置 - Google Patents

クレーンの旋回制御装置

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JPH0632938Y2
JPH0632938Y2 JP9578388U JP9578388U JPH0632938Y2 JP H0632938 Y2 JPH0632938 Y2 JP H0632938Y2 JP 9578388 U JP9578388 U JP 9578388U JP 9578388 U JP9578388 U JP 9578388U JP H0632938 Y2 JPH0632938 Y2 JP H0632938Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、クレーンの旋回制御装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
車両の上に旋回体を搭載し、旋回体に多段伸縮ブームを
起伏自在に支持させてなる油圧トラッククレーン等のク
レーンにおける吊上能力は、吊上荷重、ブーム伸縮長
さ、ブームの起伏角度、アウトリガの張出し状態、旋回
角度、旋回速度等の作業条件によって変動する。たとえ
ばトラッククレーンで4本のアウトリガをすべて最大に
張出した場合に所定の吊上能力を発揮できるが、周囲の
状況によりいずれか1乃至数本のアウトリガの張出し長
さを小さくすると、それに対応する旋回領域の吊上能力
が低下する。このためにアウトリガの張出し状態に応じ
て旋回範囲を制限する必要がある。また、建物等、周囲
の障害物に吊荷やブーム等が接触するのを防止するため
に旋回範囲を制限する必要がある。このような事情によ
り旋回作業中に、旋回体が吊上能力の低い危険領域に達
する以前等、必要に応じて旋回を自動停止できるように
するのが望ましい。
従来、旋回を自動停止させるために、たとえば特公昭6
0−20319号公報に示されるように旋回の安全領域
と危険領域とを設定し、旋回が危険領域に達する以前
に、自動停止信号を出力し、その信号により電磁開閉弁
を切換え、ポンプと旋回方向切換弁との間に設けたメイ
ンリリーフ弁のベント回路をタンクに連通させることに
より、ポンプの吐出油をタンクにアンロードさせるよう
にしたものが知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来の装置は、旋回中に自動停止信号を入力したと
きにポンプの吐出油をアンロードするので、旋回モータ
の吸込み側の圧力(加速圧力)はほぼ0にすることはで
きるが、旋回モータの排出側の圧力(減速圧力)を制御
することはできない。このため、ポンプをアンロードさ
せても方向切換弁を旋回位置に切換えたままでは旋回モ
ータを積極的に停止することはできず、旋回体は慣性に
より回り続けることになる。したがって、積極的に停止
させるためには方向切換弁を中立ブロック位置に切換え
る操作が必要であり、その操作が遅れると、旋回体が危
険領域まで旋回してしまう危険性がある。
一方、旋回の制御方式には、方向切換弁を中立に戻した
ときに旋回モータの両側回路をブロックして旋回を停止
する中立ブレーキ方式と、旋回モータの両側回路を互い
に連通させ、モータを慣性により回転させて旋回流し運
転を行う中立フリー方式とがあり、作業内容に応じてい
ずれかの方式が採用されている。たとえば通常のクレー
ン作用や高所作業車では中立ブレーキ方式が望ましく、
港湾荷役作業では中立フリー方式が望ましい。また、一
般的にはホイール式のクレーンでは中立ブレーキ方式が
多く使用され、クローラ式クレーンでは中立フリー方式
が多く使用されている。
上記従来装置は中立ブレーキ方式に適用されているが、
この従来装置を中立フリー方式に適用した場合、旋回停
止時に方向切換弁を旋回時と逆方向に操作いゆわる逆レ
バー操作する必要があるために、その効果を十分に発揮
できない。
本考案は、このような問題を解消するためになされたも
のであり、旋回作業中に、旋回が危険領域に達する以前
等、旋回停止の必要が生じたときに旋回方向切換弁を旋
回位置に切換えたままであっても、自動的に所定の旋回
位置に速やかに停止させることができ、安全性が高く、
かつ、中立ブレーキ方式、中立フリー方式のいずれにも
効果的に使用できるクレーンの旋回制御装置を提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案は、ポンプの吐出油
を方向切換弁を介して旋回モータに供給して旋回モータ
の回転方向を制御するクレーンの旋回制御装置におい
て、ポンプと方向切換弁との間の主回路に主回路の圧油
をタンクにアンロードする状態と、オンロードする状態
とに切換自在の切換手段を設け、方向切換弁と旋回モー
タの両側のポートとの間に、それぞれ旋回モータへの吸
込み方向の流れを許容するチェック弁と、旋回モータか
ら方向切換弁側への排出油の圧力を制御する電磁比例圧
力制御弁とをパラレルに配置させ、旋回の要停止時に上
記切換手段に主回路の圧油をアンロードさせる切換信号
を出力するとともに、旋回モータの排出側の電磁比例圧
力制御弁に圧力制御信号を出力してモータ排出側の圧力
を制御する制御手段を設けた構成としている。
〔作用〕
この構成により、旋回作業中に旋回を停止させる必要が
生じた場合、方向切換弁を旋回位置に切換えたままであ
っても上記制御手段からの信号によってモータ排出側の
圧力を制御して旋回を速やかに自動停止させることがで
き、安全性が高く、しかも、中立ブレーキ、中立フリー
のいずれの制御方式にも適用でき、装置の汎用性を高め
ることができる。
また、上記の構成において、方向切換弁からタンクへの
戻り油回路に背圧弁を設け、この背圧弁のクラッキング
圧力を電磁比例圧力制御弁の最低設定圧よりも高くする
ことにより、とくに中立フリー方式で、方向切換弁を中
立に戻して旋回体を慣性により回転させる旋回流し運転
を行う場合に、モータの排出側と吸込み側との差圧が低
く、無用のブレーキ圧力がかかることが防止され、旋回
流し運転が円滑に行われる。
〔実施例〕
本考案の装置は中立ブレーキ方式と、中立フリー方式の
いずれにも有効に適用できるものであり、したがって、
この実施例では説明の便宜上、中立ブレーキ方式と、中
立フリー方式とに切換え可能な回路に適用した場合を例
にとって以下説明する。なお、この切換え可能な回路の
基本構成は、本願の出願人が先に出願した特願昭60−
71556号(特開昭61−229029号)と実質的
に同一のものである。
第1図において、油圧ポンプ1の吐出口に接続された主
回路10に旋回ユニットUの入口ポートが接続されると
ともに、メインリリーフ弁17が接続されている。メイ
ンリリーフ弁17のベント回路には同回路をブロックし
てポンプ1をオンロードさせる位置と、タンク7に連通
させてアンロードさせる位置とに切換自在の電磁切換弁
(切換手段)18が設けられている。
上記旋回ユニットUにおいて、入口ポートには第1,第
2,第3の主通路11,12,13がパラレルに接続さ
れ、各主通路11,12,13にポンプ1側への逆流を
防止するチェック弁14,15,16が設けられてい
る。選択弁2はパイロット切換弁で構成され、電磁切換
弁24と、アキュムレータ等を備えた操作用油圧源25
とにより、上記各主通路11,12,13と第1,第
2,第3の各中間通路21,22,23とを個々に連通
させる位置2a(中立ブレーキモード)と、すべて連通
させる位置2b(中立フリーモード)とに切換自在に設
けられている。選択弁2は手動式でも電磁式でもよい。
方向切換弁3は操作レバー30によって切換えられる8
ポート3位置の手動切換弁であり、その第1,第2,第
3の各ポート31,32,33に各中間通路21,2
2,23が接続され、第4,第5ポート34,35にモ
ータ側通路41,42が接続され、第6,第7,第8の
各ポート36,37,38にタンク7への戻り油回路7
1が接続されている。なお、43,44はバイパス通路
で、チェック弁43a,44aを具備している。45,
46はオーバーロードリリーフ弁、47,48はアンチ
キャビテーションチェック弁、72は背圧弁を示してい
る。
上記モータ側通路41,42と、旋回モータ6の両側ポ
ートに接続された通路61,62との間には、それぞれ
方向切換弁3から旋回モータ6側への流入を許容するチ
ェック弁51,52と、旋回モータ6から方向切換弁3
側への排出油の圧力を制御する電磁比例圧力制御弁5の
親弁53,54とがパラレルに接続され、各親弁53,
54の圧力制御部にチェック弁55,56を介して共通
の子弁57が接続されている。電磁比例圧力制御弁5の
親弁53,54と子弁57とは基本的にはバランスピス
トン形リリーフ弁の親弁と子弁とで構成され、子弁57
は電磁比例リリーフ弁で構成され、その下流はドレン接
続となっている。
そして、コントローラ(制御手段)8からの制御信号
(電流i)に応じて子弁57の設定圧力すなわち電磁比
例圧力制御弁5の設定圧力Pvがたとえば第3図に示す
ように10〜200kg/cm2の範囲で制御される。この場
合、上記信号iが0であっても設定圧力Pvは作動の安
全性確保のために最低値(10kg/cm2)に保持される。
なお、背圧弁27のクラッキング圧力Pcは、後述する
中立フリーの旋回流し運転を考慮して上記設定圧力Pv
の制御最低値以上(たとえば15kg/cm2)に設定され
る。また、オーバーロードリリーフ弁45,46の設定
圧力Poは上記設定圧力Pvの制御最高値以上(たとえ
ば210kg/cm2)に設定される。
コントローラ8はクレーンの吊上荷重検出器81、ブー
ム長さ検出器82、ブーム角度検出器83、アウトリガ
の張出し状態検出器84、旋回角度検出器85、旋回速
度検出器86の各検出器からの検出信号を入力し、その
検出信号と、予め記憶された吊上能力とに基づいて旋回
停止時期を判別し、旋回停止の必要が生じた時に、電磁
切換弁18に切換信号を出力するとともに、電磁比例圧
力制御弁5の子弁57に所定のパターンで制御信号(電
流i)を出力する。なお、上記検出器の数および組合わ
せはこの実施例に限定されず、クレーンの機種その他所
望に応じて任意に増減、選択されるものである。
次に、作用について説明する。
I.中立ブレーキ (a)旋回加速 電磁切換弁24を消磁し、選択弁2を第1図の位置に保
持した状態で、レバー30を矢印A方向に操作し、方向
切換弁3を旋回位置3a側に切換えると、その過渡位置
3a′で、ポンプ1の吐出油の一部がポート33からス
プールの絞り(ノッチ)を経てブリードオフ制御されな
がらポート37に流出され、矢印イ方向に導かれてタン
ク7に流出され、その残りの吐出油がポート32,35
を経て矢印ロ方向に導かれ、モータ6に流入され、モー
タ6が矢印B方向に回転加速される。
この加速時において、モータ6からの排出油は矢印ハ,
ニ,ホ方向に導かれてタンク7に戻される。このとき正
常旋回中はコントローラ8から電磁比例圧力制御弁5の
子弁57に出力される信号が0で、その設定圧力Pvが
制御最低値(10kg/cm2)になっているので、モータ6
からの排出油は上記制御最低値で親弁55を通過し、モ
ータ6はスムーズに回転加速される。
また、レバー30の操作角を次第に大きくすると、ポン
プ1からタンク7への流出流量が次第に小さくなるとと
もに、ポンプ1からモータ6への流入流量が次第に大き
くなり、さらに、レバー30を矢印A方向にフルレバー
操作して方向切換弁3を旋回位置3aに切換えると、ポ
ンプ1からタンク7への圧油の流出が阻止され、ポンプ
1からモータ6に最大流量の圧油が流入される。これに
より方向切換弁3のスプールストロークに応じた速度で
モータ6が回転され、旋回体が旋回される。
(b)旋回自動停止 上記旋回作業中に、各検出器81〜86からの検出信号
に基づいてコントローラ8により旋回体が安全領域にあ
るか危険領域にあるかが判別され、危険領域もしくはそ
の近くになると、コントローラ8から自動停止信号iが
出力される。そして、その信号iに基づいて、まず電磁
切換弁18が励磁されて右位置に切換えられ、メインリ
リーフ弁17のベント回路がタンク7に連通され、ポン
プ1の吐出油が矢印ヘ方向に導かれてタンク7にアンロ
ードされる。これによって仮に方向切換弁3を旋回位置
3aに切換えた状態であっても、モータ6の吸込み側の
圧力(加速圧力)がなくなる。
一方、コントローラ8からの信号iに応じて電磁比例圧
力制御弁5の子弁57の設定圧力Pvが第3図に示すよ
うに制御され、これによってモータ6から矢印ハ方向に
排出されている油の圧力が上記設定圧力Pvに対応する
圧力まで上昇し、その圧力でモータ6が減速され、旋回
体が制動され、停止される。このときモータ6の減速圧
力は旋回領域その他の旋回作業状況に応じて所定のパタ
ーン(たとえば緩制動または急制動等)で制御される。
また、第3図に示す圧力制御特性では電磁比例圧力制御
弁5の制御の安全性確保のために設定圧力Pvの最低値
が10kg/cm2になっているが、背圧弁72の設定圧力P
cがポンプ最低流量でも15kg/cm2となるため、上記信
号iが0のときにモータ6の排出側と吸込み側との差圧
が0kg/cm2となる状態から制御を開始できる。したがっ
て、たとえばブームが長いときのように微妙な制御が必
要な場合でも、低圧、微小圧力範囲での制御が可能とな
る。
(c)旋回手動停止(中立ブレーキ) 一方、上記(a)の旋回加速後に、方向切換弁3を旋回
位置3aから中立方向に戻すと、その過渡位置3a′に
おいて、モータ6から矢印ニ方向に導かれた排出油が方
向切換弁3を経てタンク5に排出される際に、メータア
ウト側でスプールの絞りにより排出流量が絞られる。こ
のときモータ6の排出油の一部が通路41からバイパス
通路43にも流入するが、この中立ブレーキモードでは
選択弁2が図示の位置2aにあるので、上記バイパス通
路43に流入してきたモータ6からの排出油はチェック
弁14によってブロックされる。したがって、メータア
ウト側はポート34からポート36に通じる1通路だけ
となり、方向切換弁3を旋回位置3aから過渡位置3
a′に戻すに伴って、モータ6からの排出油がメータア
ウト側の絞りにより絞られながらタンク7に戻され、こ
のメータアウト制御により通路41の圧力が制御され、
モータ6は制動される。なお、ポンプ1の吐出油は、そ
の一部が矢印イ方向に導かれてブリードオフ制御されな
がらタンク7に戻されるとともに、モータ6に対して必
要流量が矢印ロ方向に導かれてモータ6に流入される。
その後、方向切換弁3を中立位置に戻すと、メータアウ
ト側の絞りが閉じられるため、モータ6からの排出油が
矢印ト方向に導かれて、オーバーロードリリーフ弁45
を経てタンク7にリリーフされ、このリリーフ弁45の
設定圧力Poに応じたブレーキ圧力がモータ4に作用
し、モータ6すなわち旋回体は速やかに停止される。な
お、ポンプ1の吐出油は矢印イ方向に導かれてタンク7
にブリードオフされる。また、モータ6の吸込み側には
アンチキャビテーションチェック弁48を経て矢印チ方
向に油が流入され、モータ6の停止までの不足分の油が
補給される。
なお、上記旋回自動停止制御時(b)において、方向切
換弁3を旋回位置3aから中立位置に戻した場合、上記
方向切換弁3のメータアウト制御により、電磁比例圧力
制御弁5の親弁55の下流の通路41の圧力が上昇する
ことになるが、子弁57の下流がドレン接続であり、そ
の設定圧力Pvが前後差圧式ではなく、絶対圧式で制御
されるので、その設定圧力Pvは下流の通路41の圧力
に影響されず、コントローラ8からの信号iに応じて適
正に制御される。これによりコントローラ8からの信号
iに基づいて旋回の自動停止制御が適正に行われる。
しかし、この自動停止制御時に、たとえばオペレータが
危険に気付き、レバー30を直ちに中立位置に戻す等に
より、方向切換弁3のメータアウト制御による通路41
の圧力を、コントローラ8からの信号iによって制御さ
れている子弁57の設定圧力Pvよりも高くなるように
操作すれば、その高い方の圧力つまりメータアウト制御
圧力によってモータ6が制動されることになり、いわゆ
る手動優先となって自動制御中でもオペレータが制御に
介入でき、緊急停止が可能である。
II.中立フリー (a)旋回加速 第2図に示すように電磁切換弁24を励磁して右位置に
切換え、操作用油圧源25からの圧油を選択弁2のパイ
ロット部に導き、選択弁2を左位置2bに切換える。こ
の状態でレバー30を矢印A方向に倒し、方向切換弁3
を旋回位置3に切換えると、上記I(a)の中立ブレー
キの加速時とほぼ同様の作用により、モータ6が矢印B
方向に回転加速され、旋回体が旋回される。
(b)旋回流し 上記旋回加速後に、方向切換弁3を旋回位置3aから中
立位置に戻すと、モータ6は慣性により引続いて矢印B
方向に回転しているので、その排出油が矢印ハ方向に導
かれ、電磁比例圧力制御弁5の親弁53に流入される
が、このときその設定圧力Pvが制御最低値に保持され
たままであるので、この電磁比例圧力制御弁5によるブ
レーキ作用は働かず、モータ6の排出油は親弁53を通
って矢印ニ方向に導かれる。
ここで、方向切換弁3の過渡位置3a′において、メー
タアウト側で、モータ6から矢印ニ方向に導かれた排出
油がポート34からポート36を経てタンク7に流出さ
れる際に、スプールの絞りによって流出流量が絞られる
ことになるが、このとき排出油の一部が矢印リ方向に導
かれ、バイパス通路43および選択弁2の左位置を経て
ポート33に流入され、さらにポート37を経てタンク
7に流出される。したがって、方向切換弁3を上記位置
3aから過渡位置3a′に戻しても、トータル的にメー
タアウト側は絞られることはない。また、上記子弁57
の設定圧力Pvも制御最低値のままであり、しかも、背
圧弁72のクラッキング圧力Pcが上記制御最低値以上
に設定されており、その分だけ全体のシステム圧力が上
がっているので、上記親弁53と子弁57によってモー
タ6の排出側に無用の背圧(ブレーキ圧力)がかかるこ
とはなく、モータ6は慣性によりスムーズに回転し続け
る。また、モータ6の吸込み側ではポンプ1からポート
33,37を経てタンク5にブリードオフされた残りの
吐出油と、上記矢印リ方向に導かれたモータ6からの排
出油の一部とが矢印ロ方向に導かれ、モータ6に流入さ
れる。これによってモータ6は慣性により引続いて矢印
B方向にスムーズに回転される。
その後、方向切換弁3が上記過渡位置3a′から中立位
置に戻されると、方向切換弁3の各ポート31〜38が
選択弁2の左位置2bによってすべて連通されるため、
ポンプ1の吐出油が矢印イ方向に導かれてタンク7にブ
リードオフされ、モータ6の吸込み側に駆動圧力が発生
しなくなる。ただし、モータ6は引続いて慣性により回
転し、モータ6から矢印ハ,ニ方向に導かれた排出油が
方向切換弁3の中立位置および選択弁2の左位置を経て
矢印ロ方向に流入され、モータ6の吸込み側に流入され
る。したがって、モータ6は直ちに停止することはな
く、慣性によって回転し、旋回流し運転が行われ、その
後、旋回体は風等の外力および油に対する配管抵抗等に
よって徐々に停止される。
(c)旋回自動停止 上記旋回加速時および旋回流し運転を行っている際に、
コントローラ8から自動停止信号iが出力されると、上
記中立ブレーキモードでの旋回自動停止時と同様の作用
により、電磁切換弁18が右位置に切換えられ、ポンプ
1の吐出油が矢印ヌ方向に導かれてタンク7にアンロー
ドされるとともに、電磁比例圧力制御弁5の設定圧力P
vが第3図に示すように制御される。これにより方向切
換弁3が旋回位置3aに切換えられたままであっても、
ポンプ1の吐出圧力つまりモータ6の加速圧力がほぼ0
になるとともに、モータ6からの排出油の圧力(減速圧
力)が上昇し、モータ6が制動される。
(d)旋回手動停止(逆レバー) 一方、上記(b)の慣性による旋回流し運転時におい
て、旋回体すなわちモータ6を手動操作で速く停止させ
たいときは、レバー30を上記操作方向Aとは逆方向に
操作、つまり逆レバー操作して方向切換弁3を位置3
b′,3bに切換える。これにより方向切換弁3の過渡
位置3b′において、ポンプ1の吐出油のうち、一部が
ポート33、スプールの絞り、ポート37を経てタンク
5にブリードオフされながら、その残りがポート31,
34を経て矢印ル方向に導かれ、モータ6の排出側の通
路41,61に流入し、モータ4から矢印ハ,ニ方向に
排出されている油を押戻してモータ6を逆方向に回転さ
せようとする力が働き、それによってモータ6が制動さ
れる。このとき通路41に流入した油は矢印ヲ方向に導
かれ、オーバーロードリリーフ弁47を経てタンク7に
リリーフされる。こうして逆レバー操作により方向制御
弁3を位置3b′に入れることによりブレーキ圧の制御
が可能となり、さらに、位置3bまで入れると最高圧で
ブレーキ作用が発揮され、逆レバーのストロークに応じ
たブレーキ圧力でモータ6が制動される。
また、上記(b)の旋回自動停止を行っている際に、オ
ペレータが危険に気付き、上記(d)の逆レバー操作に
よりポンプ1から矢印ル方向に流入させる流量を大きく
通路41の圧力を上記電磁比例圧力制御弁5の設定圧力
Pvよりも高くすれば、この中立フリーモードでも上記
中立ブレーキモードの場合と同様に手動操作(逆レバ
ー)でモータ6を制動でき、手動優先となって自動制御
中でもオペレータが制御に介入でき、緊急停止が可能と
なる。
ところで、上記実施例では電磁比例圧力制御弁5をバラ
ンスピストン形リリーフ弁の親弁53,54と子弁57
とにより構成したが、第4図に示すようにポペット弁を
用い、そのポペット53a,54aのばね53b,54
b側の油室に電磁比例減圧弁57aの二次側を接続し、
その一次側に操作用油圧源25を接続し、コントローラ
8からの信号iに応じて電磁比例減圧弁57aの二次圧
力を制御することにより、ポペット弁の設定圧力を制御
し、モータ6の排出側の圧力を制御するようにしてもよ
い。こうすれば第1図,第2図の実施例のものに比べて
油のリークがなくなるとともに、ポペット53a,54
aの外径とシート径との差がなくなるので、設定圧力は
下流の通路41,42の圧力の影響を受けずに正確に制
御できる。
なお、本考案の装置は中立ブレーキ専用タイプでも、中
立フリー専用タイプでも適用できることはいうまでもな
い。
〔考案の効果〕
以上のように本考案の装置によれば、旋回作業中に、旋
回体が停止する必要が生じた場合、電磁比例圧力制御弁
が制御信号を入力してその設定圧力が制御され、その圧
力でモータの排出側の圧力を制御し、モータを自動的に
制動し、旋回を速やかに制動できる。しかも、その自動
制御中であっても手動優先でオペレータが制御に介入で
き、緊急停止が可能で、操作性ならびに安全性を向上で
きる。さらに、中立ブレーキ方式でも、中立フリー方式
でもいずれの方式にも適用でき、旋回の自動停止が可能
で、装置の汎用性を高めることができる等の効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の実施例を示す油圧回路図
であり、第1図は中立ブレーキモードで使用している状
態、第2図は中立フリーモードで使用している状態をそ
れぞれ示している。第3図は電磁比例圧力制御弁の制御
特性図、第4図は電磁比例圧力制御弁の別の実施例を示
す要部油圧回路図である。 1……油圧ポンプ、2……選択弁、3……方向切換弁、
5……電磁比例圧力制御弁、6……旋回モータ、7……
タンク、8……コントローラ(制御手段)、10……主
回路、17……メインリリーフ弁、18……電磁切換弁
(切換手段)、41,42……モータ側通路、51,5
2……チェック弁、53,54……親弁、57……子弁
(電磁比例リリーフ弁)、72……背圧弁、53a,5
4a……ポペット、57a……電磁比例減圧弁。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプの吐出油を方向切換弁を介して旋回
    モータに供給して旋回モータの回転方向を制御するクレ
    ーンの旋回制御装置において、ポンプと方向切換弁との
    間の主回路に主回路の圧油をタンクにアンロードする状
    態と、オンロードする状態とに切換自在の切換手段を設
    け、方向切換弁と旋回モータの両側のポートとの間に、
    それぞれ旋回モータへの吸込み方向の流れを許容するチ
    ェック弁と、旋回モータから方向切換弁側への排出油の
    圧力を制御する電磁比例圧力制御弁とをパラレルに配置
    させ、旋回の要停止時に上記切換手段に主回路の圧油を
    アンロードさせる切換信号を出力するとともに、旋回モ
    ータの排出側の電磁比例圧力制御弁に圧力制御信号を出
    力してモータ排出側の圧力を制御する制御手段を設けて
    いることを特徴とするクレーンの旋回制御装置。
  2. 【請求項2】方向切換弁からタンクへの戻り油回路に背
    圧弁を設け、この背圧弁のクラッキング圧力を電磁比例
    圧力制御弁の最低設定圧よりも高くしたことを特徴とす
    る請求項1記載のクレーンの旋回制御装置。
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