JPH0632816B2 - 糖含有溶媒から糖を除去する方法 - Google Patents

糖含有溶媒から糖を除去する方法

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JPH0632816B2
JPH0632816B2 JP61212453A JP21245386A JPH0632816B2 JP H0632816 B2 JPH0632816 B2 JP H0632816B2 JP 61212453 A JP61212453 A JP 61212453A JP 21245386 A JP21245386 A JP 21245386A JP H0632816 B2 JPH0632816 B2 JP H0632816B2
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博志 森田
美紀 大野
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Kurita Water Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は糖含有溶媒から糖を除去する方法に係り、特に
カラムクロマトグラフィーで重合度3以上のオリゴ糖の
分離・精製を行なう場合に生じる有機溶媒と糖の混合系
である廃液等から、糖のみをOH系強塩基性アニオン交
換樹脂で選択的に吸着する方法の改良に関する。
[従来の技術及び先行技術] D−グルコース単位のα−1,4結合よりなる少糖類、
所謂マルト・オリゴ糖は、その独特の物性により、医
薬、診断基質等の分野において、その需要の飛躍的な増
大が期待されている物質である。しかして、オリゴ等の
高純度品を得るには、従来、特殊な酵素(アミラーゼ)
を用いて水溶したでんぷんを加水分解(糖化)して、目
的成分の含有率が特異的に高いでんぷん糖化液(オリゴ
糖混合液)を調整し、これを分離・精製する方法が一般
的に行なわれている。
でんぷん糖化液等の糖混合液から、重合度3以上のオリ
ゴ糖を分離する方法の1つに、エタノール糖の有機溶媒
を希釈して溶離液とし、活性炭あるいは合成吸着剤(吸
着樹脂)等を充填したカラムを用いて行なう吸着クロマ
トグラフィー法がある。吸着クロマトグラフィー法、特
に吸着樹脂を用いるクロマト法は、ゲル濾過法等の他の
オリゴ糖分離法に比し、優れた分離性を有している。
しかしながら、吸着クロマト法は分離性に優れるもの
の、大量の有機溶媒を必要とするという欠点があった。
即ち、吸着クロマト法においては、溶離液としてエタノ
ールあるいはイソプロピルアルコール等の有機溶媒の水
溶液が大量に使用され、分取操作では、目的成分の回収
フラクション以外の溶出液は廃棄処分とされるため、エ
タノール等の溶媒とオリゴ糖或は原液組成によってはオ
リゴ糖の他にさらに高分子量のデキストリン等をも含む
廃液が大量に生じる。
そこで、本出願人はこのような吸着クロマト法の欠点を
補うために、吸着クロマト法の廃液等の糖成分を含む有
機溶媒から、糖を含まない有機溶媒を回収する方法とし
て、OH形強塩基性アニオン交換樹脂を吸着剤として用
い、糖成分のみを選択的に吸着除去する方法を見出し、
先に特許出願した(特願昭60−258572。以下
「先願」という。)。
上記先願の方法により、吸着クロマト法の廃液から効率
的に有機溶媒を回収することが可能とされた。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、先願に係る糖の選択的除去方法を更に改
良し、その吸着容量を増やすべく、鋭意検討を重ねた結
果、OH形強塩基性アニオン交換樹脂でオリゴ糖混合物
を吸着除去する場合、ブレーク直後にリークする糖の殆
どが単糖であることを、液体クロマトグラフィーによる
分析から見出した。本発明者らは、更に試験を行ない、
OH形強塩基性アニオン交換樹脂の糖に対する選択性の
順序は、その重合度に対応していること、即ち、重合度
大ほどよく吸着し、重合度1の単糖に対する選択性が最
も小さい旨の知見を得た。
しかして、本発明者らは、上記知見に基き、糖の吸着容
量を増加させる方法として、本発明を完成するに到っ
た。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、 糖含有溶媒から糖を除去する方法において、溶媒中の糖
成分の単糖域を予め除去した後、前記溶媒をOH形強塩
基性アニオン交換樹脂と接触させてその他の糖成分を除
去することを特徴とする糖含有溶媒から糖を除去する方
法、 を要旨とするものである。
以下に本発明につき、詳細に説明する。
本発明において、糖を含む溶媒としてはカラム中に吸着
された糖を溶出、分離するために使用された廃液、例え
ば糖混合液から重合度3以上の糖を分離する際に廃出さ
れる各種のオリゴ糖を含むエタノール、イソプロピルア
ルコール等のアルコール水溶液を挙げることができる。
カラム中に吸着された糖を溶出、分離するための溶離液
として水或はアセトニトリル、エーテル類、ジオキサン
などの有機溶媒を使用することもあるが、本発明はこれ
らを含む廃液に適用することもできる。
一方、本発明において溶媒中から吸着、除去される糖と
してはグルコース、各種重合度のオリゴ糖、更には各種
高重合度デキストリンなどを挙げることができる。
なお、重合度1(G)の糖(グルコース)は単糖類で
あるから、狭義のオリゴ糖には含まれない。しかしなが
ら、本発明においては、このグルコースも分離対象とす
るものであり、従って、本発明においていうオリゴ糖は
グルコースをも包含する広義のものである。
本発明においては、このような糖含有溶媒から、まず単
糖を除去する。単糖の除去は、常法により行なう。例え
ば、オリゴ糖混合物から重合度3以上のオリゴ糖を吸着
クロマト法によって分離する場合、単糖類から先に、重
合度の順に従ってオリゴ糖各成分がカラムから溶出す
る。即ち、初めにグルコース、次にマルトース、以下G
、G……という順序で溶出する。従って、単糖域を
回収することは容易である。回収した単糖域は、生物処
理等の廃水処理系へ送って処理する。
なお、単糖域の回収除去により、単糖域の有機溶媒は回
収不可能となるが、単糖のピークは、他の重合度の糖の
ピークに比べシャープなので、この範囲の有機溶媒はあ
まり大きな量にはならない。
本発明においては、単糖の除去により、溶媒中の単糖/
全糖の割合が1重量%以下、好ましくは0.5重量%以
下となるようにするのが好ましい。
単糖を回収した溶媒は、OH形強塩基性アニオン交換樹
脂に接触させる。OH形強塩基性アニオン交換樹脂とし
ては、公知のものが使用でき、例えば、ゲルタイプ、ポ
ーラスタイプのI型、II型の1種或はこれ等の2種以上
を組合わせて使用することができる。吸着容量の面から
は、ゲルタイプ、I型樹脂が100g−糖/−R以上
の糖吸着が可能であり、最も好ましい。
なお、強塩基性アニオン交換樹脂は、使用する前、カラ
ム式又はバッチ式のいずれかの方法で、NaOH水溶液
等によって再生するが、勿論予めOH形に調整されてい
る樹脂を用いるようにしてもよい。
OH形にした強塩基性アニオン交換樹脂を使用して糖を
含む溶媒中から糖を選択的に吸着する方法としては、バ
ッチ式でもカラム通液式でも行なえるが、一般にはカラ
ム通液式が有利である。
カラム通液式は常法に従って行なうことができる。即
ち、カラムにOH形強塩基性アニオン交換樹脂を充填
し、カラムの流出側より溶媒を回収すればよい。
糖を吸着した強塩基性アニオン交換樹脂は、再びNaO
H水溶液等でOH形に再生すれば、繰り返して使用する
ことができる。
[作用] 糖含有溶媒を強塩基性アニオン交換樹脂に接触させる
と、溶媒中に含まれる各種の糖はアニオン交換樹脂のO
H基とイオン交換して吸着、除去され、したがって糖を
含まないか、或は含んでも少量しか含まない溶媒がカラ
ムからの流出液として得られ、得られた溶媒は再び吸着
クロマト法の溶離液等として再利用することができる。
本発明においては、このようにしてOH形強塩基性アニ
オン交換樹脂で処理する前に、予め単糖を除去しておく
ので、糖成分のリークに到るまでの処理容量を増大する
ことができる。
なお、本発明の方法による糖吸着容量の向上効果は、糖
含有溶媒中の単糖の割合に大きく左右され、当然単糖の
割合が高いほど、本発明方法の適用が効果的となる。
[実施例] 以下、実施例について説明する。
なお、以下において「%」は「重量%」を示す。
実施例1 オリゴ糖混合物を吸着クロマト法によって分離した際に
生じた廃液を、強塩基性アニオン交換樹脂(OH形)で
処理する場合について、実験を行なった。
実験に供した被処理液、カラム及び流速は以下に示す通
りとした。
〈被処理液〉 :G/全糖=0.3% (全廃液からG域を除いたもの)(実施例) :G/全糖=9.6% (G域を含む)(参考例) :G/全糖=23.0% (Gを多く含むもの)(比較例) 〜とも、糖濃度は2000ppmであり、溶離液に由
来するIPA(イソプロピルアルコール)をそれぞれ
1.5%含む。
〈カラム〉 樹脂=Daiaion SA10A(OH形) (三菱化成工業(株)製) 商品(C形)を再生レベル=200g−NaOH/
−RでOH形に調整したもの。
充填量=15m(as C形) 〈流速〉SV≒5H−1 各々のカラムに〜の被処理液を通液した場合の破過
曲線を第1図に示す。BTP(破過点)を糖濃度10pp
mとすると、得られるBTC(貫流吸着容量)は、第1
表に示す通りとなった。
この結果、本発明に従って、G域を除去した液(被処
理液)を処理した場合には、G域を含む液(被処理
液)を処理した場合に比べ、40%増のBTCを得る
ことができることが判明した。回収した処理液はIPA
水溶液として再びクロマト用溶離液として使用できるも
のであった。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の方法によれば、糖を含有す
る溶媒より糖を高い吸着容量で効率的に選択分離除去す
ることができる。従って、本発明によれば、糖の溶離液
として使用したエタノール等の有機溶媒を回収、再使用
することができ、極めて経済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた各処理液の破過曲線を示
すものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糖含有溶媒から糖を除去する方法におい
    て、溶媒中の糖成分の単糖域を予め除去した後、前記溶
    媒をOH形強塩基性アニオン交換樹脂と接触させてその
    他の糖成分を除去することを特徴とする糖含有溶媒から
    糖を除去する方法。
  2. 【請求項2】溶媒が有機溶媒であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】溶媒中の糖成分の単糖域を除去することに
    より、溶媒中の全糖に対する単糖の割合を1重量%以下
    とすることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2
    項に記載の方法。
  4. 【請求項4】糖含有溶媒が糖混合液から重合度3以上の
    オリゴ糖を吸着クロマトグラフィー法により分離する際
    に生じる廃液であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第3項のいずれか1項に記載の方法。
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