JPH0632757Y2 - 避雷器素子のフェイルセ−フ機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は避雷器素子のフェイルセーフ機構に関し、特に
電話交換機と外線ケーブルの間に接続施設され、落雷等
の過電圧、過電流から電話交換機を保護するガス入り避
雷管を用いた避雷器素子のフェイルセーフ機構に関す
る。

〔従来の技術〕

第３図（ａ），（ｂ）は従来の避雷器素子のフェイルセ
ーフ機構の一例の正面図及び側面図である。

避雷器10は、電圧が印加させる一対の電極とこの電極に
対向する接地のための共通電極とを内部に有する円筒状
容器と、一対の電極がそれぞれ接続され円筒状容器の外
側両端部にそれぞれ固定された側面端子10a,10cと、共
通電極が接続され円筒状容器の円周部に固定された共通
端子10bと、側面端子10a,10cおよび共通端子10bに接続
され配線基板４に装着される配線用のリード線11とを有
する。

短絡金属12は、十字形の弾力性を有する金属部材を折曲
げ略コ字状に形成された各接点12a,12b,12cが避雷管10
の各端子10a,10b,10cに接触するようになっている。

また、短絡金属12の接点12a,12cには絶縁物13を被着す
るようにしている。この絶縁物13は過負荷時のガス入り
の避雷管10の熱で溶融し避雷管10の側面端子10a,10cを
短絡させることにより、電話交換機に異常電圧が印加さ
れることを抑制すると共に避雷管10の破損も防止する。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述した従来の避雷器素子のフェイルセーフ機構は、配
線基板４に実装された避雷管10の各端子に上方から短絡
金属12の各接点がバネ圧によって結合し保持されるよう
になっているので、短絡金属12の取付位置がずれたり、
絶縁物が破損したりするという問題がある。また、配線
基板４上の実装寸法が大きくなるという問題がある。

本考案の目的は、避雷管と短絡金属の接触位置が変わら
ないように配線基板に実装することができる避雷器素子
のフェイルセーフ機構を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の避雷器素子のフェイルセーフ機構は、電圧が印
加される一対の電極とこの電極に対向する接地のための
共通電極とを内部に有する円筒状容器と、前記一対の電
極がそれぞれ接続され前記円筒状容器の外側両端部にそ
れぞれ固定された側面端子と、前記共通電極が接続され
前記円筒状容器の円周部に固定された共通端子と、前記
側面端子および前記共通端子に接続され配線基板に装着
される配線用のリード線とを有する避雷管と；前記側面
端子および前記共通端子にそれぞれ接触する接点と前記
配線基板に装着される配線用のリード線とが導電体によ
り形成された短絡金属と；前記側面端子と前記接点との
間に挿入され前記避雷管により加熱されたとき溶融する
平板状の絶縁物とを有している。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図（ａ）〜（ｃ）は本考案の一実施例の平面図、正
面図及び側面図、第２図は本実施例の等価回路図であ
る。第１図（ａ）〜（ｃ）及び第２図を参照して説明す
る。

避雷管１は、電圧が印加される一対の電極とこの電極に
対向して接地される共通電極とネオン又はアルゴン等の
ガスとを内部に密閉したセラミックの円筒状容器と、一
対の電極がそれぞれ接続され円筒状容器外側両端部にそ
れぞれ固定された側面端子1a,1cと、共通電極が接続さ
れ円筒状容器の円周部に固定された共通端子1bと、側面
端子1a,1cおよび共通端子1bに接続され配線基板４に装
着される配線用のリード線11とを有する。

短絡金属２は、側面端子1a,1cおよび共通端子1bにそれ
ぞれ接触する接点2a,2b,2cと、配線基板４に装着される
配線用のリード線11とが導電体により形成される。絶縁
板３は、避雷管１により加熱されたとき溶融する平板状
の絶縁材が側面端子1a,1cと短絡金属２の接点2a,2cの間
に挿入される。なお、この絶縁板３の挿入は、配線基板
４に避雷管１と短絡金属２とを取付け、はんだ槽等では
んだ付け工程が終ったのちに行われる。

このようにすると、避雷管１と短絡金属２を結合させた
状態で各リード線を用いて配線基板４に実装することが
できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、避雷管と短絡金属とを結
合させた状態でリード線により配線基板に装着したの
ち、平板状の絶縁物を挿入することにより、避雷管と短
絡金属との接触位置のずれを防止できる。また、はんだ
付工程で絶縁物の破損を防止できる・また、破損した絶
縁物の取替が容易にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）〜（ｃ）は本考案の一実施例の平面図、正
面図及び側面図、第２図は本実施例の等価回路図、第３
図（ａ），（ｂ）は従来の避雷器素子のフェイルセーフ
機構の一例の正面図及び側面図である。 1,10……避雷管、2,12……短絡金属、3,13……絶縁物、
４……配線基板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電圧が印加される一対の電極とこの電極に
   対向する接地のための共通電極とを内部に有する円筒状
   容器と、前記一対の電極がそれぞれ接続され前記円筒状
   容器の外側両端部にそれぞれ固定された側面端子と、前
   記共通電極が接続され前記円筒状容器の円周部に固定さ
   れた共通端子と、前記側面端子および前記共通端子に接
   続され配線基板に装着される配線用のリード線とを有す
   る避雷管と；前記側面端子および前記共通端子にそれぞ
   れ接触する接点と前記配線基板に装着される配線用のリ
   ード線とが導電体により形成された短絡金属と；前記側
   面端子と前記接点との間に挿入され前記避雷管により加
   熱されたとき溶融する平板状の絶縁物とを備えることを
   特徴とする避雷器素子のフェイルセーフ機構。