JPH0632681Y2 - リードフレーム集積装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、主にリードフレーム定
寸切断後の出荷用整列や後工程用マガジンへの移載用と
して用いられるリードフレームの集積装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のリードフレーム集積装置
では、リードフレームの送り込みコンベアと該送り込み
コンベアより下方位置に設定されたリードフレームの送
り出しコンベアとの間に回動板が設けられ、該回動板と
送り出しコンベアとの間に、リードフレームを集積する
受け渡し装置が設けられていた。前記回動板は、送り込
みコンベアの先端に連続して配置されると共に、該送り
込みコンベアからのリードフレーム受け入れ位置と前記
受け渡し装置へリードフレームを受け渡すための落し出
し位置との間で往復回動可能に形成されていた。また、
回動板と受け渡し装置の送り込みコンベアによるリード
フレーム送り方向先端にはガイド基板が設けられてい
た。

【０００３】そして、送り込みコンベア先端から、リー
ドフレームが受け入れ位置にある回動板上に送り込まれ
る際、リードフレームの先端が前記ガイド基板に当接し
て載置され、その状態で回動板が落し出し位置まで下方
に回動し、リードフレームを落下状態にして受け渡し装
置上に載置させていた。このとき、リードフレームは、
受け渡し装置上で側方も一定位置に合せられる。リード
フレームは、この受け渡し装置上に両辺を揃えた状態で
所定枚数積み重ねられた後、受け渡し装置を移動させる
ことにより、送り出しコンベア上に積み重ね状態で受け
渡されていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のものでは、最終的にリードフレームを送り出しコン
ベア上に積重ね状態（横積み状態）で移載させるため、
リードフレームが平坦な形状のものでない場合は、形く
ずれして使用できないという問題があった。 また、回動板から受け渡し装置へは、リードフレームを
落下状態で載置させるため、リードフレームに傷を付け
る場合があり、商品価値を無くすという問題があった。

【０００５】本考案は、かかる従来の問題点を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、平坦でないリードフレームでも整列集積することが
でき、また、リードフレームを傷つけることがないリー
ドフレームの集積装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として、本考案のリードフレーム集積装置では、
リードフレームの送り込みコンベアと；前記送り込みコ
ンベアの先端側に連続しリードフレームを受け取る載置
面を有し、該載置面の先端側が下り傾斜すると共に送り
込みコンベアからのリードフレーム受け入れ位置と、該
受け入れ位置より上方に設定された受け渡し位置との間
で往復回動可能に形成され、かつ受け渡し位置ではリー
ドフレームを略立設状態に配置させる回動板と；前記回
動板の受け渡し位置に連続して搬送面が配置され、該搬
送面が回動板の載置面と同一方向に傾斜され、かつ搬送
面にリードフレームの立設保持具が設けられたリードフ
レームの送り出しコンベアと；前記回動板のリードフレ
ーム受け入れ位置であって該回動板の先端に対向して設
けられたガイド基板と；を備えている構成とした。

【０００７】

【作用】本考案のリードフレーム集積装置では、リード
フレームは一枚ずつ送り込みコンベアから送り込まれる
もので、そのリードフレームは、受け入れ位置で回動板
に受け入られた後、ガイド基板で先端を定位置に揃えた
状態で回動板から送り出しコンベア上に移載される。こ
の場合、回動板は、受け渡し位置でリードフレームを持
ち上げ状態で送り出しコンベア上に受け渡すので、リー
ドフレームに傷つけることがない。 送り出しコンベア上では、回動板から受け渡されたリー
ドフレームを立設保持具によって略立設した状態で次々
と集積してゆく。この場合、リードフレームは、回動板
によって先端を揃えて受け渡され、送り出しコンベアの
搬送面によって下辺が揃えられることから、全て整列し
た状態で集積される。また、リードフレームは、一枚ず
つ下辺が搬送面に接地しているので、平坦でないリード
フレームでも平行状態で安定して保持される。

【０００８】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。 図１は本実施例のリードフレーム集積装置の要部側面を
示す説明図、図２は同上のリードフレーム集積装置の要
部平面を示す説明図、図３は同上のリードフレーム集積
装置を示す平面図、図４は同上のリードフレーム集積装
置を示す正面図である。 本実施例のリードフレーム集積装置Ａは、リードフレー
ムの送り込みコンベア１と、送り出しコンベア２と、回
動板３と、ガイド基板４とを主要な構成としている。

【０００９】前記送り込みコンベア１は、前工程で定寸
切断されたリードフレーム５を受け取って一枚ずつ回動
板３に受け渡すものであって、実施例では、図３，図４
に示すように、リードフレーム５の長辺５ａを搬送方向
と平行に載置する搬送面１０を２列備え、機枠６に略水
平に取付けられている。図中５ｂはリードフレーム５の
先端側短辺である。

【００１０】前記送り出しコンベア２は、リードフレー
ムを長辺５ａ側を上下にして略立設した状態に整列させ
て集積するものであって、一対のものが始端側２０を前
記送り込みコンベア１の先端１１両側に配置し該送り込
みコンベア１と直交する状態に設けられている。 そして、この送り出しコンベア２は、図４に示すよう
に、それぞれ搬送面２１が前記送り込みコンベア１の搬
送面１０より下方位置に配置され、更に、搬送面２１
が、前記送り込みコンベア１側より反送り込みコンベア
側が低くなるように傾斜されている。図３において２２
は送り出しコンベアを整列させるリードフレーム５の全
厚さ分だけピッチ送りを行う駆動部、２３はリードフレ
ーム５の最大長さと略同じ幅に設けた送り出しコンベア
のフレームである。

【００１１】この送り出しコンベア２の搬送面２１は、
リードフレーム５の長辺５ａを揃える第２の基準面Ｋ２
となるものであって、３本の無端ベルトで形成され、そ
の始端側２０は、図１に示すように、それぞれ搬送面２
１の湾曲に沿って形成された湾曲ガイド板２４が設けら
れている。 また、搬送面２１上には、始端側２０に傾斜面２５を有
するリードフレームの立設保持具２６が設けられてい
る。 図中２７は送り出しコンベア２の始端側プーリ軸であっ
て、各プーリ２７ａはこのプーリ軸２７にベアリングで
回動自在に軸支されている。更にこのプーリ軸２７は、
ベアリングでフレーム２３同士に回動自在に軸支されて
いる。尚、図１は、傾斜した状態でなく、プーリ軸２７
をその軸心方向に見て描かれ、図２は同プーリ軸２７を
水平視して描かれている。

【００１２】前記回動板３は、送り込みコンベア１から
受け取ったリードフレームを送り出しコンベア２上に受
け渡すものであって、図１，図２に示すように、フレー
ム２３内両側で前記プーリ軸２７にアーム３０が固定さ
れている。 そして、前記送り出しコンベア２の搬送面２１の幅と略
同一長さに形成された回動板３が、その載置面３１を前
記送り込みコンベア１の先端１１に連続させると共に、
該載置面３１が、プーリ軸２７の軸心と平行に、かつ送
り出しコンベア２の湾曲面と直交し前記湾曲ガイド板２
４に摺動するように配置して前記アーム３０に固定され
ている。図中３２は回動板３を下方に回動させたとき、
その載置面３１を受け入れ位置ａで停止させるストッパ
ーである。

【００１３】また、前記プーリ軸２７の軸端には、リン
ク３３が固定され、そのリンク３３の他端にエアシリン
ダ３４のピストン３４ａが連結されている。図中３５は
ピストン３４ａを前進させて回動板３を上方に回転させ
たとき、その載置面３１を受け渡し位置ｂで停止させる
ストッパーである。

【００１４】前記ガイド基板４は、送り込みコンベア１
から送られたリードフレーム５の先端側短辺５ｂを常に
当接させた状態で載置面３１に載置させるものであっ
て、実施例では、前記送り出しコンベア２のフレーム２
３を利用し、該フレームの反送り込みコンベア側がリー
ドフレーム５の先端を揃える第１基準面Ｋ１となる。 尚、本実施例のリードフレーム集積装置には、リードフ
レーム及び集積リードフレームの流れと各部の作動タイ
ミングとを制御するために、各部にセンサが配設され、
このセンサから情報を制御装置に入力して各部の作動を
制御するようになっている。

【００１５】次に作用を説明する。まず、エアシリンダ
のピストン３４ａを後退させて回動板３のアーム３０を
ストッパー３２に当接させ、回動板の載置面３１を受け
入れ位置ａに待機させておく。 送り込みコンベア１からリードフレーム５が短辺５ｂを
先にして一枚ずつ送り込まれると、そのリードフレーム
５は、送り込みコンベア１の先端１１から回動板３の載
置面３１上に送り込まれる。 リードフレーム５は、先端側短辺５ｂが第１基準面Ｋ１
であるガイド基板４に当設した後、載置面３１上に載置
される。 リードフレーム５が載置面３１に載置された後、エアシ
リンダのピストン３４ａが前進しリンク３３を介しアー
ム３０をストッパー３５に当設し載置面３１が受け渡し
位置ｂに位置するまで回動させる。このとき、リードフ
レーム５は、長辺５ａ側を湾曲ガイド板２４に摺動させ
た状態で載置面３１により送り出しコンベア２の搬送面
２１上に持ち上げられる。 前記湾曲ガイド板２４を通過したし時点で、リードフレ
ーム５は、送り出しコンベアの搬送面２１上に立設した
状態で受け渡され、立設保持具２６の傾斜面２５に保持
される。このとき、リードフレーム５は長辺５ａ側が第
２基準面Ｋ２である搬送面２１で揃えられる。 そして、順次送られてくるリードフレーム５を、搬送面
２１をリードフレーム５の総厚みと同じ量だけピッチ送
りしながら受け取り、長辺５ａと短辺５ｂとを揃え整列
させながら集積することになる。この場合、長辺５ａと
短辺５ｂは長さに関係なく揃えることができる。

【００１６】以上説明してきたように本実施例によれ
ば、リードフレーム５を持ち上げ状態で受け渡すので、
リードフレームを傷つけることがない。 また、リードフレーム５を送り出しコンベアの搬送面２
１に立設した状態で整列させ集積するので、リードフレ
ーム５の一辺（長辺５ａ）側が接地状態となっているか
ら、平坦でないリードフレームを集積しても形くずれせ
ず、安定して集積することができる。 また、搬送面２１は、リードフレーム５の総厚みと同じ
量だけピッチ送りさせるので、どのような形状のリード
フレームでも所定間隔で立設させることができる。 また、段取り変更することなくリードフレームの大きさ
や形状に関係なく２辺を整列させることができる。

【００１７】以上、本考案の実施例を説明してきたが、
本考案の具体的な構成はこの実施例に限定されるもので
はなく、考案の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があ
っても本考案に含まれる。 例えば、実施例では、送り込みコンベア１と送り出しコ
ンベア２、回動板３等を組合せたものを二組設けるとし
たが、これに限らず、組数は任意に設定することができ
る。

【００１８】また、回動板３の取付け形状や回動方式等
も任意である。

【００１９】

【考案の効果】以上説明してきたように、本考案のリー
ドフレーム集積装置にあっては、前記構成としたため、
リードフレームを整列と集積させるのに、持ち上げ状態
で受け渡すので、リードフレームを傷つけることがな
い。 また、リードフレームを送りコンベア上の立設保持具に
より立設した状態で保持するので、リードフレームの一
辺側が接地状態となって平坦でないリードフレームでも
形くずれさせることなく整列と集積を行うことができ
る。 また、段取り変更することなく、リードフレームの大き
さや形状に関係なく整列させ集積することができる等の
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例のリードフレーム集積装置の要部
側面を示す説明図である。

【図２】同上のリードフレーム集積装置の要部平面を示
す説明図である。

【図３】同上のリードフレーム集積装置を示す平面図で
ある。

【図４】同上のリードフレーム集積装置を示す正面図で
ある。

【符号の説明】

Ａ リードフレーム集積装置 ａ リードフレームの受け入れ位置 ｂ リードフレームの受け渡し位置 １ リードフレームの送り込みコンベア ２ リードフレームの送り出しコンベア ３ 回動板 ４ ガイド基板 ５ リードフレーム １１ 送り込みコンベアの先端 ２１ 送り出しコンベアの搬送面 ２３ フレーム（ガイド基板） ２６ リードフレームの立設保持具 ２７ プーリ軸 ３０ 回動板のアーム ３１ 回動板の載置面 ３３ 回動板回動用のリンク ３４ 回動板回動用のエアシリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リードフレームの送り込みコンベアと；
   前記送り込みコンベアの先端側に連続しリードフレーム
   を受け取る載置面を有し、該載置面の先端側が下り傾斜
   すると共に送り込みコンベアからのリードフレーム受け
   入れ位置と、該受け入れ位置より上方に設定された受け
   渡し位置との間で往復回動可能に形成され、かつ受け渡
   し位置ではリードフレームを略立設状態に配置させる回
   動板と；前記回動板の受け渡し位置に連続して搬送面が
   配置され、該搬送面が回動板の載置面と同一方向に傾斜
   され、かつ搬送面にリードフレームの立設保持具が設け
   られたリードフレームの送り出しコンベアと；前記回動
   板のリードフレーム受け入れ位置であって該回動板の先
   端に対向して設けられたガイド基板と；を備えているこ
   とを特徴とするリードフレーム集積装置。