JPH06326600A - 電圧制御発振回路 - Google Patents

電圧制御発振回路

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JPH06326600A
JPH06326600A JP5111887A JP11188793A JPH06326600A JP H06326600 A JPH06326600 A JP H06326600A JP 5111887 A JP5111887 A JP 5111887A JP 11188793 A JP11188793 A JP 11188793A JP H06326600 A JPH06326600 A JP H06326600A
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JP
Japan
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circuit
voltage
control
signal
apc
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Application number
JP5111887A
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English (en)
Inventor
Tokio Aketagawa
時雄 明田川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 IC内部の回路定数のばらつきによる発振器
のフリーラン周波数のシフト及び可変周波数範囲の変化
によって±APC引込み範囲(色同期引込み範囲)に片
寄りが生じることのないようにし、安定な発振動作を行
える電圧制御発振回路を提供すること。 【構成】 IC内部ばらつき情報により、自動的に制御
手段31の制御量を可変することにより、発振手段32
の可変周波数範囲をシフトし、±のAPC引込み範囲の
片寄りを軽減するので、IC内部ばらつきに起因した発
振手段32の可変周波数範囲変化及びフリーラン周波数
シフトを相殺して、安定な電圧制御発振を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電圧制御発振回路に係
り、特に回路定数のばらつきによる発振器のフリーラン
周波数のシフト及び可変周波数範囲の変化によって色同
期引込み範囲に片寄りを生じることのないようにした電
圧制御発振回路に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビジョン受像機等の色信号処
理回路では、搬送色信号を入力し、該信号中から分離し
たバースト信号に基づき水晶発振器を用いて連続した3.
579545MHz の搬送波を作成し、かつ互いに所定角度位相
の異なる2つの基準色副搬送波信号を作成し、復調回路
で前記搬送色信号から分離したクロマ信号と前記2つの
基準色副搬送波信号を用いて3つの色差信号を復調す
る。
【0003】図9は従来の色信号処理回路における電圧
制御発振回路を示すブロック図である。この回路は、N
TSC方式のテレビジョン受像機において使用されてい
るものである。
【0004】図9において、搬送色信号(クロマ信号及
びバースト信号)から分離されかつ振幅を一定にされた
(これは図示しないACCループにて行われる)バース
ト信号が、自動位相制御回路(以下、APC検波回路と
いう)1及びカラーキラー検波回路2へ入力される。A
PC検波回路1では、入力されたバースト信号とAPC
/カラーキラー用キャリアアンプ(APC/Kille
r CWアンプという)7からの位相制御用色副搬送波
信号(APC CWという)との位相差を検出し、その
検出信号を用いて両信号の位相差が常に90°の関係に
なるように、位相制御回路31を介して水晶発振器32
の発振周波数を位相制御する。APC検波回路1の出力
側には、APC電圧を出力するためのAPCフィルタ8
が外付けされている。水晶発振器32と位相制御回路3
1は、90°移相器(及びCWアンプ)33と共に、電
圧制御発振回路部(以下、VCO回路部という)3を構
成している。即ち、 前記VCO回路部3は、前記AP
C検波回路1からのAPC電圧と90°移相器33から
の90°移相の色副搬送波信号を用いて、バースト信号
と90°位相差をもって発振するよう制御する制御信号
を発生する位相制御回路31と、この位相制御回路31
からの制御信号で発振周波数が制御される水晶発振器3
2と、この水晶発振器32から発振される色副搬送波信
号を90°移相する90°移相器(及びキャリアアン
プ)33とから構成されている。なお、水晶発振器32
には、水晶振動子9が外付けされている。90°移相器
及びCWアンプ33からの90°移相された色副搬送波
信号はCR45°移相器4に供給され、45°の範囲で
色相調整を可能とすべく45°移相された色副搬送波信
号が出力される。CR45°移相器4からの色副搬送波
信号は90°移相回路及びCWアンプ5へ入力され、こ
こで互いに90°位相差を保った2種の色副搬送波信号
を出力する。90°移相回路及びCWアンプ5からの互
いに90°位相差を保った各色副搬送波信号はそれぞれ
APC検波用色副搬送波信号(APC CW),カラー
キラー検波用色副搬送波信号(Killer CW)と
してAPC/Killer CWアンプ7に入力される
一方、色副搬送波用ACC検波回路(以下、CW AC
C検波回路という)6へ入力される。CW ACC検波
回路6は、回路5からの互いに90°位相差を保った色
副搬送波を検波し、その検波電圧で回路5のゲインを調
整する。これにより、回路5では、互いに90°位相差
を保った色副搬送波信号が、VCO回路部3の出力振幅
変化に対して各色副搬送波信号の振幅が一定となるよう
に制御される。前述したように、APC検波回路1で
は、入力バースト信号と90°移相回路及びCWアンプ
5からのAPC検波用色副搬送波信号(APC CW)
との位相差を検出し、両信号の位相差が90°の関係と
なるように、位相制御回路31を介してVCO回路部3
の発振信号を位相制御する。また、APC/Kille
r CWアンプ7では、互いに90°位相差を保った2
種の色副搬送波信号(APC CW),(Killer
CW)を増幅し、それぞれAPC検波回路1,カラー
キラー検波回路2に入力する。カラーキラー検波回路2
では、Killer CWと前記入力バースト信号とで
同位相又は逆位相の検波を行い、この検波に基づいてバ
ースト信号の有無を判定し、バースト信号がない場合
(白黒放送時)、或いは搬送色信号レベルが非常に低下
している場合には、図示しないカラー制御回路を制御し
てクロマ信号を遮断する。
【0005】このような構成において、本来、VCO回
路部3は周波数可変な発振器であり、カラー信号受信状
態では、入力搬送色信号の副搬送波周波数がある条件で
変化しても、入力信号の周波数に常に合うように動作で
きるようAPCループを組み色同期引き込みを行うこと
ができるようにしている。
【0006】ところで、従来のVCO回路部3では、I
C内部(容量,抵抗など)ばらつきにより、水晶発振器
32の入力インピーダンスがばらついたり,APC電圧
のオフセット等により入力バースト信号の無い時(即
ち、入力搬送色信号が無い時)のフリーラン周波数(自
由発振周波数)fc が変化したり、またVCO回路部3
の水晶発振器32の基準信号レベル及び可変合成用ベク
トルの位相・利得レベル等がばらつき、APC可変範囲
に片寄りが生じたり、±のAPC引込み範囲が狭くなっ
たり広くなったり変化する。特に、APC引込み範囲が
狭くなると、入力搬送色信号の周波数変化に対して色同
期が引き込まなくなり、カラー信号受信状態なのに色が
付かない場合が生じる。例えば、設計上の中心値に対し
て、±の色同期引込み範囲の片寄りが大きくなり(例え
ば±500Hz設計が+250Hz,−750Hzにな
り)、本来必要な可変周波数範囲が取れなくなる場合が
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の電
圧制御発振回路では、IC内部ばらつき(例えば容量,
抵抗など)により、無信号時のフリーラン周波数がシフ
トし、設計中心値に対して、±の色同期引込み範囲の片
寄りが大きくなり、本来の可変周波数範囲が取れなくな
る場合があった。
【0008】そこで、本発明は上記の問題に鑑み、回路
定数のばらつきによる発振器のフリーラン周波数のシフ
ト及び可変周波数範囲の変化によって色同期引込み範囲
に片寄りが生じることのないようにし、安定な発振動作
を行える電圧制御発振回路を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よる電圧制御発振回路は、制御電圧の大きさに応答して
発振周波数が制御される発振手段と、入力信号と基準信
号との位相差を検出し、この検出出力に応答して変化す
る第1の電圧を発生する手段と、回路定数のばらつき情
報に基づく制御信号を発生する手段と、前記第1の電圧
及び前記制御信号を利用して、前記発振手段への制御電
圧を発生する手段とから成るものである。
【0010】請求項2記載の本発明による電圧制御発振
回路は、制御電圧の大きさに応答して発振周波数が制御
される発振手段と、入力バースト信号と基準色副搬送波
信号との位相差を検出し、この検出出力に応答して変化
するAPC電圧を発生する手段と、回路定数のばらつき
情報に基づく制御信号を発生する手段と、第1,第2の
電流路および、これらの電流路を流れる電流をそれぞれ
分路する分路手段を含み、これら分路手段に前記発振手
段の出力信号を供給するとともに、これら分路手段の出
力を合成するベクトル合成手段と、前記ベクトル合成手
段からのベクトル合成信号出力を、前記ばらつき情報に
基づく制御信号によって制御し、この制御量に比例した
電圧を前記発振手段の制御電圧として供給する手段と、
前記APC電圧と基準電圧とを比較し、APC電圧の大
きさに応答して前記ベクトル合成手段の第1,第2の電
流路を流れる電流量を差動的に制御する電流制御手段と
から成るものである。
【0011】
【作用】本発明においては、回路定数のばらつき情報に
より、自動的に前記発振手段への制御電圧を可変するこ
とにより、回路定数ばらつきによる前記発振手段のフリ
ーラン周波数シフトに対応するように前記発振手段の可
変周波数範囲をシフトすることができる。従って、発振
手段のフリーラン周波数シフトによる影響を除去して、
±のAPC引込み範囲の片寄りを軽減でき、安定な電圧
制御発振回路を提供できる。
【0012】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1は本発明の一実施例の電圧制御発振回路を示すブロッ
ク図である。図9と同一部分には同一符号を付して説明
する。
【0013】図1において、搬送色信号(クロマ信号及
びバースト信号)から分離されかつ振幅を一定にされた
バースト信号が、APC検波回路1及びカラーキラー検
波回路2へ入力される。APC検波回路1では、入力さ
れたバースト信号とAPC/Killer CWアンプ
7からの位相制御用色副搬送波信号(APC CW)と
の位相差を検出し、その検出信号を用いて両信号の位相
差が常に90°の関係になるように、位相制御回路31
を介して水晶発振器32の発振周波数を位相制御する。
APC検波回路1の出力側には、APC電圧を出力する
ためのAPCフィルタ8が外付けされている。水晶発振
器32と位相制御回路31は、90°移相器(及びCW
アンプ)33と共に、電圧制御発振回路部(以下、VC
O回路部という)3を構成している。即ち、 前記VC
O回路部3は、水晶振動子が外付けされ、3.579545MHz
の基準色副搬送波をフリーラン発振する一方、制御信号
にて発振周波数が制御可能な水晶発振器32と、この水
晶発振器32から発振される色副搬送波信号を90°移
相する90°移相器(及びキャリアアンプ)33と、前
記APC検波回路1からのAPC電圧及び基準電圧Ref
と90°移相器33からの90°移相の色副搬送波信
号を用いて、バースト信号と90°位相差をもって発振
するよう前記水晶発振器32を制御する位相制御回路3
1とから構成されている。
【0014】位相制御回路31は、電流制御回路311
とベクトル合成回路312から構成されている。電流制
御回路311は、APC検波回路1からのAPC電圧及
び基準電圧Ref が供給され、APC電圧の変化に応じ
て次段ベクトル合成回路312へ制御電流i1 ,i2 の
電流比を変えて出力し、かつ水晶発振器32へ利得調整
信号を供給する。また、ベクトル合成回路312は、9
0°移相器331からの90°移相の色副搬送波信号を
入力し、前記制御電流i1 ,i2 の大小関係(電流比)
に基づき、水晶発振器32へのベクトル合成信号を可変
して発振周波数を可変制御するもので、しかもCW A
CC制御変換回路61からのICばらつき情報に基づい
て前記制御電流i1 ,i2 の電流比を可変し、よって水
晶発振器32のフリーラン周波数fc の変動(ICばら
つきによる変動)に対応して水晶発振器32の可変周波
数範囲をシフトする(これによって±APC引込み範囲
片寄りのばらつきを小さくする)よう制御する。
【0015】90°移相器及びCWアンプ33からの9
0°移相された色副搬送波信号はCR45°移相器4に
供給され、ここで45°の位相範囲で色相調整を可能と
すべく色副搬送波信号を45°移相する。CR45°移
相器4からの色副搬送波信号は90°移相回路及びCW
アンプ5へ供給され、ここで互いに90°位相差を保っ
た2種の色副搬送波信号が出力される。90°移相回路
及びCWアンプ5からの互いに90°位相差を保った各
色副搬送波信号はそれぞれAPC検波用色副搬送波信号
(APC CW),カラーキラー検波用色副搬送波信号
(KillerCW)として図示しないAPC/Kil
ler CWアンプ7に入力される一方、CW ACC
検波回路6へ入力される。
【0016】CW ACC検波回路6は、回路5からの
互いに90°位相差を保った各色副搬送波信号を検波す
るCW ACC検波部62と、各検波電圧を入力し、前
記ベクトル合成回路312への制御電圧(ICばらつき
情報)を出力するCW ACC制御変換回路61とから
構成されている。
【0017】CW ACC検波部62は、回路5からの
互いに90°位相差を保った色副搬送波信号を検波し、
その検波電圧をCW ACC制御変換回路61に出力す
る一方、その検波電圧を回路5に供給し各色副搬送波信
号の振幅を一定にすべく回路5のゲインを調整する。こ
れにより、回路5では、互いに90°位相差を保った各
色副搬送波信号の振幅が、VCO回路部3の出力振幅変
化に対して一定となるように制御される。前述したよう
に、APC検波回路1では、入力バースト信号と90°
移相回路及びCWアンプ5からのAPC検波用色副搬送
波信号(APCCW)との位相差を検出し、両信号の位
相差が90°の関係となるように、VCO回路部3の発
振信号を位相制御する。
【0018】上記の構成において、CW ACC制御変
換回路61では、IC内部のCRばらつきにより、入力
として供給されるCW ACC検波部62からの制御電
圧(a′−b′)CW Cont,b′CW Cont
が異なり(変動し)、従ってCRばらつきが+方向にば
らついた時は出力電圧(a′−b′)Contは低くな
り、出力電圧b′Contは逆に高くなり、またCRば
らつきが−方向にばらついた時は(a′−b′)Con
tは高くなり、b′Contは低くなる。CRばらつき
がセンター状態では、ほぼ(a′−b′)Cont=
b′Cont となる。(a′−b′)Cont,b′
ContをICばらつき情報としてベクトル合成回路3
12へ供給し可変ベクトル合成信号に加減算することに
より、APC±引き込み範囲のばらつきを軽減してい
る。なお、上記のa′,b′はベクトルを意味してい
る。
【0019】ベクトル合成回路312は、90°移相器
331からの90°移相の色副搬送波信号を入力し、前
記制御電流i1 ,i2 の大小関係(電流比)に基づき、
水晶発振器32へのベクトル合成信号を可変して発振周
波数を可変制御するもので、しかもCW ACC制御変
換回路61からのICばらつき情報に基づいて前記制御
電流i1 ,i2 の電流比を可変し、よって水晶発振器3
2のフリーラン周波数fc の変動(ICばらつきによる
変動)に対応して水晶発振器32の可変周波数範囲をシ
フトするよう制御する。これによって、±APC引込み
範囲片寄りのばらつきを小さくし、±APC引込み範囲
を安定化することができる。
【0020】図2は前記水晶発振器32の一実施例を示
す回路図である。図2において、ダーリントン接続の差
動増幅器(Q3 〜Q6 )の片側のトランジスタQ6 のベ
ースに水晶振動子(X’tal)を接続し、直列共振周
波数でトラップ動作させる。トランジスタQ1 のエミッ
タフォロアで出力した信号をトランジスタQ3 のベース
にほぼそのままの振幅で入力する。差動増幅器(Q3 〜
Q6 )の両ベースに入力された振幅はトランジスタQ3
の方が大きいので、Q3 ,Q4 ,R8 ,Q1 の経路で正
帰還ループができ発振する。この水晶発振器32を電圧
制御発振とするために、ベクトル合成回路312から±
90°の可変位相の電流信号を抵抗R8 に加算する。
【0021】また、水晶振動子(X’tal)は奇数次
の振動モードを持っており基本波に近い3次モードで発
振する危険性があるため、2カ所にラグリードフィルタ
(R3 〜R5 ,C1 )及び(C2 ,R12)を設け、3×
fc 近くの振幅減衰量を大きくし、3次モードの発振対
策を行っている。
【0022】水晶発振器32よりループ発振した逆相の
色副搬送波をエミッタフォロアQ10を介して次段の90
°移相器331に入力する。この90°移相器331と
しては、水晶発振器32の発振位相0°を±両方向に移
相可能でかつ90°の移相量を持つものが必要である。
【0023】図3は前記位相制御回路31の一実施例を
示す回路図である。
【0024】図3に示すように、前記APC検波回路1
からのAPC電圧は電流制御回路311に入力され、前
記90°移相器331からの90°移相された色副搬送
波信号はベクトル合成回路312へ入力される。ベクト
ル合成回路312は電流制御回路311により駆動され
ている。ベクトル合成回路312では、差動増幅器構成
した位相制御回路(Q80〜Q83,Q72〜Q79,及びR58
〜R61)は、電流i1,i2 の電流制御を行い、発振器
32の周波数f0 を低い周波数の方に制御するときには
電流i1 を多く、また逆に高い周波数の方に制御すると
きには電流i2を多くするように制御する。ここで、位
相制御及びばらつき補正を行うための上段ダブルバラン
ス回路Q72〜Q79の差動ベースを、CW ACC制御変
換回路61からのIC内部ばらつき情報で制御してい
る。
【0025】APC検波回路1からのAPC電圧を下げ
ると、差動電流変換回路(Q35,Q37,Q36,Q38)の
トランジスタQ35のベース電位が下がり定電流源Q34の
電流I0 は前記差動電流変換回路の差動ΔV差電圧に応
じてトランジスタQ39へ電流が増加して流れ、電流制御
用トランジスタQ41,Q42の各コレクタ電流が流れ、Q
42のコレクタ電流は水晶発振器32の利得調整電流とな
り流れ、Q41のコレクタ電流は右の90°位相差動アン
プ(Q80〜Q83)のQ80,Q81の定電流i1 となり、上
段位相制御及びばらつき補正回路(Q72〜Q75,Q76
〜Q79)へ流れ、位相制御用トランジスタQ73,Q75,
Q77,Q79の共通コレクタより水晶発振器32へのベク
トル合成信号となり、この時の発振器周波数f0 は低い
方へ可変される(設計されている)。
【0026】また、前記APC電圧を上げると、差動電
流変換回路(Q35,Q37,Q36,Q38)のトランジスタ
Q38のベース電位が等価的に下がり定電流源Q34の電流
I0は前記差動電流変換回路の差動ΔV差電圧に応じて
トランジスタQ40へ電流が増加して流れ、電流制御用ト
ランジスタQ43のコレクタ電流は右の90°位相差動ア
ンプ(Q80〜Q83)のQ82,Q83の定電流i2 となり、
上段位相制御及びばらつき補正回路(Q72〜Q75,Q76
〜Q79)へ流れ、位相制御用トランジスタQ73,Q7
5,Q77,Q79の共通コレクタより水晶発振器32への
ベクトル合成信号となり、この時の発振器周波数f0 は
高い方へ可変される。ここまでは、従来のAPC可変範
囲の合成ベクトル方法であるが、本実施例では、CW
ACC制御変換回路61からの制御電圧(容量,抵抗の
ばらつき情報)を位相制御及びばらつき補正回路(Q72
〜Q75,Q76 〜Q79)の各差動ベースに印加し、水晶
発振器32への可変合成ベクトル電流を自動制御するこ
とにより、従来での無信号時フリーラン周波数fc 変化
に対応してAPC可変範囲をシフトし、無信号時フリー
ラン周波数fc 変化に対する±APC引込み範囲の片寄
りのばらつきを等価的に小さくし±APC引込み範囲の
安定を図っている。
【0027】前記水晶発振器32の出力を90°移相器
331を通した色副搬送波(CW)信号はCWアンプ3
32を介して増幅され次段のCR45°移相器4に入力
する一方、図示しない1次と2次のローパスフィルタを
用いて高調波を軽減し、図示しない色相調整回路に入力
している。
【0028】図4は90°移相回路及びCWアンプ5の
一実施例を示す回路図である。
【0029】水晶発振器32より発振され、回路33に
て位相制御された色副搬送波はCR45°移相器4に入
力され、45°移相器4からは、45°遅相された信号
と遅相されない信号及びバイアス信号が出力され、次段
の90°移相回路及びCWアンプ5へ入力される。90
°移相回路及びCWアンプ5は、45°遅相された信号
と遅相されない信号及びバイアス信号が、a′−b′C
Wアンプ(Q108 ,Q109 )とb′CWアンプ(Q115
,Q116 )へ供給され、上段ダブルバランス回路(Q1
04 〜Q107 ),(Q111 〜Q114 )でACC CW制
御され、負荷抵抗R86,R91より増幅され、ダーリント
ン接続回路(Q118 ,Q119 ),(Q122,Q123 )で
出力され、それぞれ容量C13,C14で直流カットされ、
エミッタフォロアトランジスタQ120 ,Q124 で互いに
90°位相差を保った色副搬送波信号(a′−b′C
W),(b′CW)を出力する。
【0030】図5はCW ACC検波回路6の一実施例
を示す回路図である。
【0031】CW ACC検波回路6は、CW ACC
制御変換回路61とCW ACC検波部62とで構成さ
れている。CW ACC制御変換回路61(R77,R7
4,R75,R76,Q95,Q96,Q97),(R84,R81,
R82,R83,Q101 ,Q102 ,Q103 )に対して後段C
W ACC検波部62より制御電圧(a′−b′)CW
Cont,b′CW ContがCW ACC制御変換
回路61に抵抗R77とR84を介して印加され、トランジ
スタQ9 5,Q101 を介して、前記90°移相回路及び
CWアンプ5における上段ダブルバランス回路(Q104
〜Q107 ),(Q111 〜Q114 )のそれぞれのベースを
制御し互いに90°位相差を保った出力信号(a′−
b′)CW,b′CWを一定の振幅で出力する一方、ト
ランジスタQ97,Q103 を介して制御電圧(a′−
b′)Cont,b′Contを出力し、ベクトル合成
回路312へICばらつき情報として供給している。
【0032】CW ACC制御変換回路61では、IC
内部のCRばらつきにより、入力として供給されるCW
ACC検波部62からの制御電圧(a′−b′)CW
Cont,b′CW Contが異なり(変動し)、
従ってCRばらつきが+方向にばらついた時は出力電圧
(a′−b′)Contは低くなり、出力電圧b′Co
ntは逆に高くなり、またCRばらつきが−方向にばら
ついた時は(a′−b′)Contは高くなり、b′C
ontは低くなる。CRばらつきがセンター状態では、
ほぼ(a′−b′)Cont=b′Cont となる。
(a′−b′)Cont,b′ContをICばらつき
情報としてベクトル合成回路312へ供給し可変合成ベ
クトルに加減算することにより、APC±引き込み範囲
のばらつきを軽減している。
【0033】CW ACC検波部62は、b′CW検波
部と(a′−b′)CW検波部とで構成されている。
【0034】最初に、b′CW検波部について説明す
る。90°移相回路及びCWアンプ5からのb′CWは
差動構成(Q137 〜Q140 )のトランジスタQ137 のベ
ースに入力され、コンデンサC22で平滑され、トランジ
スタQ140 のベース電圧を基準電圧とするダーリントン
接続のトランジスタQ139 のベース電位と比較される。
上段カレントミラー構成(Q133 〜Q136 )によりQ13
8 ,Q139 のベース電位比較で、Q137 のベース電位が
低い時(即ち、b′CWが低いとき)はQ139 が動作
し、コンデンサC21に充電電流が押し出すように流れて
平滑され、トランジスタQ132 のベース電位は上昇し、
Q132 は逆バイアスとなり、前段CW ACC制御変換
回路61のR84に流れる電流は減少し、Q101 のベース
電位は上がり、ダブルバランス回路(Q111 〜Q114 )
のQ111 ,Q114 のベース電位を上げ、b′CW振幅を
上げて振幅を一定にするようにACCループが働く。
b′CWが少しずつ大きくなり、Q137 ,Q140 のベー
スが同程度になり始めるQ138 ,Q139 はバランスさ
れ、コンデンサC21へ充電・平滑され、Q132 のベース
電位が下がり、Q132 は順バイアスとなって、前段CW
ACC制御変換回路61のR84に流れる電流は増加
し、Q101 のベース電位は下がり、ダブルバランス回路
(Q111 〜Q114 )のQ111 ,Q114 のベース電位を下
げ、b′CW振幅を上げて振幅を一定にするようにAC
Cループが働く。
【0035】次に、(a′−b′)CW検波部について
説明する。b′CW検波部の場合と同様である。(a′
−b′)CWは差動構成(Q150 〜Q153 )のQ150 の
ベースに入力され、コンデンサC24で平滑され、Q153
のベース電位を基準電圧とするダーリントン接続回路の
トランジスタQ152 のベース電位と比較し、上段カレン
トミラーのQ146 〜Q149 によりQ151 とQ152 のベー
ス比較で、Q150 のベース電位が低い時(即ち、(a′
−b′)CWが低い時)はQ152 が動作し、コンデンサ
C23 に充電電流が流れ平滑され、Q145 のベース電位
が上がり逆バイアスとなり、前段CW ACC制御変換
回路61のR77に流れる電流は減少し、Q95のベース電
位は上がり、ダブルバランス回路(Q104 〜Q107 )の
Q104 ,Q107 のベース電位を上げ、(a′−b′)C
W振幅を上げて振幅を一定にするようにACCループが
働く。(a′−b′)CW振幅が大きくなり、Q151 ,
Q152 のベース電位が同程度に成り始めると、Q151 ,
Q152 がバランスされ、コンデンサC23に充電・平滑さ
れ、Q145 のベース電位が下がり順バイアスとなって、
前段CW ACC制御変換回路61のR77に流れる電流
は増加し、Q95のベース電位は下がり、ダブルバランス
回路(Q104 〜Q107 )のQ104 ,Q107 のベース電位
を下げ、(a′−b′)CW振幅を上げて振幅を一定に
するようにACCループが働く。
【0036】前述したように、CW ACC制御変換回
路61では、IC内部のCRばらつきにより、入力とし
て供給されるCW ACC検波部62からの制御電圧
(a′−b′)CW Cont,b′CW Contが
異なり(変動し)、従ってCRばらつきが+方向にばら
ついた時は出力電圧(a′−b′)Contは低くな
り、出力電圧b′Contは逆に高くなり、またCRば
らつきが−方向にばらついた時は(a′−b′)Con
tは高くなり、b′Contは低くなる。CRばらつき
がセンター状態では、ほぼ(a′−b′)Cont=
b′Cont となる。(a′−b′)Cont,b′
ContをICばらつき情報としてベクトル合成回路3
12へ供給し可変合成ベクトルに加減算することによ
り、APC±引き込み範囲のばらつきを軽減している。
【0037】次に、図6〜図8を参照して本発明の特徴
的な作用を説明する。
【0038】図6はIC内部ばらつき(CRばらつき)
に対するCW ACC制御変換回路61からの制御電圧
の変化を説明するための図である。
【0039】図6は3.58MHzの水晶発振源からの
信号a′が主に抵抗RとコンデンサCから成る回路を通
過することによってC,Rのばらつきに起因して、その
ベクトル成分b′とa′−b′が変化する様子を示して
いる。(a) はその等価回路を示し、(b) はCRばらつき
がセンター状態でのベクトル関係を示すもので、これは
CW ACC制御変換回路61からベクトル合成回路3
12へ供給される制御電圧b′Cont,(a′−
b′)Contがほぼ等しい状態であることを示してい
る。(c) はCRばらつきがC,Rのそれぞれにつき+2
0%ばらついた状態でのベクトル関係を示すもので、こ
れはCW ACC制御変換回路61からベクトル合成回
路312へ供給される制御電圧b′Contが制御電圧
(a′−b′)Contより小さい状態にあることを示
している。(d) はCRばらつきがC,Rのそれぞれにつ
き−20%ばらついた状態でのベクトル関係を示すもの
で、これはCW ACC制御変換回路61からベクトル
合成回路312へ供給される制御電圧b′Contが制
御電圧(a′−b′)Contより大きい状態にあるこ
とを示している。なお、C,Rのばらつきをそれぞれ±
20%としているのは、通常ICではこれらの素子が±
20%の範囲でばらつくことに基づいている。
【0040】図7は前記制御電圧b′Cont,(a′
−b′)Contのばらつきに対する水晶発振器への合
成ベクトル電流(制御電流)の変化を説明する図であ
る。
【0041】図7において、CRばらつきがセンター状
態では、ほぼ(a′−b′)Cont=b′Cont
で、水晶発振器への制御電流は(1/2)i1 +(1/2)i
2 となる。CRばらつきがC,Rのそれぞれにつき+2
0%ばらついた状態では、(a′−b′)Cont>
b′Contで、水晶発振器への制御電流は(1/3)i1
+(2/3)i2 となる。CRばらつきがC,Rのそれぞ
れにつき−20%ばらついた状態では、(a′−b′)
Cont<b′Contで、水晶発振器への制御電流は
(2/3)i1 +(1/3)i2 となる。
【0042】図8はIC内部ばらつき(CRばらつき)
による水晶発振器の可変周波数範囲の補正を説明する図
である。具体的には、CRばらつき状態(a) ,(b) ,
(c) について、水晶発振器の制御ベクトルと、水晶発振
器のフリーラン周波数fc 及びAPC電圧変化に対する
可変周波数範囲の補正特性を示している。
【0043】図8(a) はCRばらつきがセンター状態で
の特性を示し、制御ベクトルは中心ベクトルA′を中心
として±B′方向に同等の可変範囲を有している。ベク
トルB′は制御電流i2 に対応し、制御ベクトルがB′
方向に変化すると、発振周波数f0 が高い方へ可変さ
れ、またベクトル−B′は制御電流i1 に対応し、制御
ベクトルが−B′方向に変化すると、発振周波数f0 が
低い方へ可変されることを意味している。このときのフ
リーラン周波数fc は設計状態と同等であり、3.574595
… MHzである。なお、ベクトル−A′は90°積分出力
に対応するものである。
【0044】図8(b) はCRばらつきがC,Rのそれぞ
れにつき+20%ばらついた状態での特性を示し、この
ときフリーラン周波数fc は(a) の場合より高い方へ移
動するが、制御ベクトルの可変範囲もB′方向へ移動す
るので、周波数制御特性もfc を中心とするように高い
方向へシフトされる(即ち、可変周波数範囲が補正され
る)。
【0045】図8(c) はCRばらつきがC,Rのそれぞ
れにつき−20%ばらついた状態での特性を示し、この
ときフリーラン周波数fc は(a) の場合より低い方へ移
動するが、制御ベクトルの可変範囲も−B′方向へ移動
するので、周波数制御特性もfc を中心とするように低
い方向へシフトされる(即ち、可変周波数範囲が補正さ
れる)。
【0046】以上のように、発振器の発振周波数及び位
相は、入力されるバースト信号むに追随する形で制御さ
れるが、IC内部ばらつき(CRばらつき)により発振
器のフリーラン周波数fc が変動しても、これに対応す
るように発振器の可変周波数範囲がシフトするので、±
のAPC引込み範囲が片寄ることがなく、安定な電圧制
御発振回路を提供することができる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、回路
定数のばらつきによる発振器のフリーラン周波数のシフ
ト及び可変周波数範囲の変化によって±APC引込み範
囲(色同期引込み範囲)に片寄りを生じることがなく、
安定な発振動作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電圧制御発振回路を示すブ
ロック図。
【図2】図1の水晶発振器の一実施例を示す回路図。
【図3】図1の位相制御回路の一実施例の回路図。
【図4】図1の90°移相回路及びCWアンプの一実施
例を示す回路図。
【図5】図1のCW ACC検波回路の一実施例を示す
回路図。
【図6】図1乃至図4の動作を説明する図。
【図7】図1乃至図4の動作を説明する図。
【図8】図1乃至図4の動作を説明する図。
【図9】従来の色信号処理回路における電圧制御発振回
路を示すブロック図。
【符号の説明】
1…APC検波回路 3…VCO回路部 5…90°移相回路及びCWアンプ 6…CW ACC検波回路 31…位相制御回路 32…水晶発振器 61…CW ACC制御変換回路 62…CW ACC検波部 311…電流制御回路 312…ベクトル合成回路 331…90°移相器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御電圧の大きさに応答して発振周波数が
    制御される発振手段と、 入力信号と基準信号との位相差を検出し、この検出出力
    に応答して変化する第1の電圧を発生する手段と、 回路定数のばらつき情報に基づく制御信号を発生する手
    段と、 前記第1の電圧及び前記制御信号を利用して、前記発振
    手段への制御電圧を発生する手段と、 から成る電圧制御発振回路。
  2. 【請求項2】制御電圧の大きさに応答して発振周波数が
    制御される発振手段と、 入力バースト信号と基準色副搬送波信号との位相差を検
    出し、この検出出力に応答して変化するAPC電圧を発
    生する手段と、 回路定数のばらつき情報に基づく制御信号を発生する手
    段と、 第1,第2の電流路および、これらの電流路を流れる電
    流をそれぞれ分路する分路手段を含み、これら分路手段
    に前記発振手段の出力信号を供給するとともに、これら
    分路手段の出力を合成するベクトル合成手段と、 前記ベクトル合成手段からのベクトル合成信号出力を、
    前記ばらつき情報に基づく制御信号によって制御し、こ
    の制御量に比例した電圧を前記発振手段の制御電圧とし
    て供給する手段と、 前記APC電圧と基準電圧とを比較し、APC電圧の大
    きさに応答して前記ベクトル合成手段の第1,第2の電
    流路を流れる電流量を差動的に制御する電流制御手段
    と、 から成る電圧制御発振回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700629B1 (en) 2000-07-06 2004-03-02 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Video intermediate frequency processing apparatus

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US6700629B1 (en) 2000-07-06 2004-03-02 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Video intermediate frequency processing apparatus

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