JPH06322139A - 低粘度エポキシ樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

低粘度エポキシ樹脂組成物及びその製造方法

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JPH06322139A
JPH06322139A JP11291093A JP11291093A JPH06322139A JP H06322139 A JPH06322139 A JP H06322139A JP 11291093 A JP11291093 A JP 11291093A JP 11291093 A JP11291093 A JP 11291093A JP H06322139 A JPH06322139 A JP H06322139A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エポキシ樹脂と実質的に相溶しないゴム粒子
が、エポキシ樹脂の硬化条件等に影響をうけることなく
均一に分散され、全体として優れた靭性、耐湿・耐水性
および接着性を示し、各種成形材料、接着剤、塗料、封
止剤等として幅広く活用でき、しかも取り扱い作業性の
良好な低粘度エポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】ゴムエマルションとエポキシ樹脂を直接混合・
脱水して得られる0.2〜0.5μmの直径を有するゴ
ム粒子がエポキシ樹脂に分散したエポキシ樹脂組成物
を、直接混合・脱水した後に200kg/cm2 〜15
00kg/cm2の差圧にて、高圧ホモジナイザーで処
理したことを特徴とする低粘度エポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強靭で且つ耐熱性や接
着性などに優れた低粘度のエポキシ樹脂組成物及びその
製造方法に関し、この低粘度エポキシ樹脂組成物は、接
着剤、成形材料、塗料、封止剤などとして極めて有用な
ものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は熱的、機械的、電気的等
の特性においてバランスのとれた性能を有しているの
で、従来より接着剤、塗料、電気・電子部品材料、土木
建築用材料などの多方面に亘って広く利用されている。
しかしながら、エポキシ樹脂には、硬化物が硬くて脆い
という短所があるところから、その改善法として、可塑
化成分を配合する方法、あるいは単官能性エポキシ化合
物を併用することにより架橋密度を低下させる方法など
が検討された。
【0003】ところがこれらの方法では、硬化物の靭性
が改善される反面、耐熱性が著しく低下するため根本的
解決とはならなかった。そこで考えられたのが、エポキ
シ樹脂を各種ゴムによって変成する方法である。たとえ
ば、エポキシ樹脂もしくはエポキシ樹脂硬化剤と反応性
を有する官能基を分子中に導入したゴムを、エポキシ樹
脂の硬化反応系に共存させて反応させる方法である。こ
の方法によれば、エポキシ樹脂の靭性はかなり改善さ
れ、またある場合には耐熱性の良好な硬化物を得ること
ができる。ところが用いる硬化剤の種類や硬化条件など
によっては、分散されるゴム粒子の形状が変わって靭性
改善効果が有効に発揮されなかったり、ゴムの一部もし
くは全部がエポキシ樹脂と相溶して耐熱性を劣化させる
という問題があった。
【0004】また、エマルション重合によって得られる
改質用ゴム粒子をエポキシ樹脂中に添加する方法も知ら
れており、この方法では、硬化条件等による改質用ゴム
粒子の形状変化やエポキシ樹脂との相溶化も起こらない
ので、上記の様な問題は解消される。この種の改善法と
しては次の様なものが知られている。即ち、特開昭52
−36198号公報には、乳液状エラストマーと液状ま
たは乳液状のエポキシ樹脂の混合物に硬化剤を加えた組
成物が開示されており、また特開昭53−78237号
公報には、アクリル系エマルションとエポキシ樹脂及び
防食顔料からなる塗料組成物が開示されている。
【0005】これらの組成物では、エポキシ樹脂の硬化
反応時に改質用ゴム粒子の形状が変化して改質効果が損
なわれるといったことは起こらないが、エポキシ樹脂お
よび改質用ゴム粒子のいずれも水分散体であるため、応
用範囲が著しく制限される。これらに対して、特開昭6
1−69827号公報、特開昭62−50361号公
報、特開昭62−275149号公報、特開昭62−2
2849号公報、特開昭62−22850号公報、特開
平2−80483号公報、特開平2−117948号公
報、特開平4−370139号公報、特開平5−253
66号公報などには、エポキシ樹脂中に改質用ゴム粒子
を直接分散させた組成物が開示されている。しかしなが
らこれらには、 いわゆるコア/シェル重合で得た改質用ゴム粒子を、
一旦粉体として取り出した後エポキシ樹脂に混合する方
法であることから、工程が繁雑であるばかりでなく、靭
性向上に直接寄与しないシェル成分を含んでいるため、
添加量の割りには改質効果が乏しい。
【0006】ゴムを構成する重合性単量体をエポキシ
樹脂中で分散重合する方法では、ゴム成分の分子量が十
分に上がらず、エポキシ樹脂中に溶解するゴム成分が多
くなって耐熱性が悪くなる。
【0007】ゴムエマルションとエポキシ樹脂を直接
混合・脱水して得られるエポキシ樹脂組成物は比較的良
好な性能を有しているが高粘度であり取り扱い作業性に
劣っている。
【0008】といった問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、エポ
キシ樹脂と実質的に相溶しないゴム粒子が、エポキシ樹
脂の硬化条件等に影響をうけることなく均一に分散さ
れ、全体として優れた靭性、耐湿・耐水性および接着性
を示し、各種成形材料、接着剤、塗料、封止剤等として
幅広く活用し得る様な、しかも取り扱い作業性良好な低
粘度エポキシ樹脂組成物を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の低粘度エポキシ樹脂組成物は、エポキ
シ樹脂中にゴム粒子が一次粒子として均一に分散したも
のでその組成物が低粘度であるところに要旨を有するも
のであり、ゴムエマルションとエポキシ樹脂を直接混合
し、この水性混合液から水を除去した後に200kg/
cm2 〜1500kg/cm2 の差圧にて、高圧ホモジ
ナイザーで処理することによって容易に得ることができ
る。
【0011】
【作用】本発明においては、エポキシ樹脂中にゴム粒子
が一次粒子として均一に分散した低粘度エポキシ樹脂組
成物を製造する方法として、ゴムエマルションとエポキ
シ樹脂を直接混合・脱水した後に、200kg/cm2
〜1500kg/cm2の差圧にて、高圧ホモジナイザ
ーで処理する。
【0012】即ち本発明においては、エポキシ樹脂にゴ
ム粒子を分散させる方法として高圧ホモジナイザーを使
用するところに1つの特徴を有するものであり、簡便な
方法で分散ゴム粒子の二次凝集を完全に消失せしめるこ
とでエポキシ樹脂組成物の粘度を有効に下げることがで
きたのである。
【0013】本発明で用いられるゴムエマルションは、
通常のゴム弾性を有するゴムの水分散体であり、乳化重
合、懸濁重合、あるいは溶液重合したものを溶媒置換し
て水分散体としたもの等が使用される。例えば、SBR
エマルション、NBRエマルション、アクリルエマルシ
ョンなどが挙げられ、その1種もしくは2種以上を使用
することができる。
【0014】ゴムエマルションとして好ましく用いられ
るものは、不飽和カルボン酸を必須成分として含む重合
性単量体成分を炭素数6〜18のアルキルメルカプタン
の存在下に重合して得られる水溶性もしくは水分散性で
酸価が200以上である末端アルキル基含有重合体及び
/又はその塩からなる反応性界面活性剤を乳化剤とし、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体(A)を乳化重合
して得られる、ガラス転移温度が20℃以下のアクリル
ゴムエマルションである。特殊構造の反応性界面活性剤
を使用した上記ゴムエマルションは、脱水時の泡立ちが
少なく、エポキシ樹脂への分散性が良好で、SBR,N
BRなど分子内に二重結合が残っているゴムと比較して
耐熱性、耐久性が良いため好ましく使用される。
【0015】本発明において好ましく使用されるアクリ
ルゴムエマルションは、アクリルゴム粒子を製造する際
の乳化剤として、特定の末端アルキル基含有重合体〔P
a〕及び/又はその塩からなる反応性界面活性剤を使用
するところに1つの特徴を有するものであり、乳化重合
用乳化剤としての機能を有効に発揮させると共に、後で
詳述する如く、アクリルゴム粒子にエポキシ樹脂との反
応性を与えるために酸価が200以上である水溶性もし
くは水分散性の末端アルキル基含有重合体〔Pa〕を使
用しなければならず、その分子量は300〜7000、
特に1000〜4000の範囲のものが好ましい。
【0016】該末端アルキル基含有重合体〔Pa〕(以
下、単に重合体〔Pa〕ということがある)の合成に使
用される不飽和カルボン酸は、該重合体にカルボキシル
基を導入して親水性を与えると共に、乳化重合によって
得られるアクリルゴム粒子にエポキシ樹脂と反応し得る
官能基を導入し、当該乳化剤が低粘度エポキシ樹脂組成
物中に未反応低分子量物として残存することのない様に
するために用いられるものであり、分子内にカルボキシ
ル基と重合性不飽和基を有するものであればその種類は
特に制限されないが、好ましいものとしては、例えば
(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジ
カルボン酸、これら不飽和ジカルボン酸の半エステル化
物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、あ
るいは2種類以上を併用してもよい。
【0017】重合性単量体成分は、上記の様な不飽和カ
ルボン酸だけでもよく、あるいは必要により不飽和カル
ボン酸以外の重合性単量体を適量併用してもよい。併用
可能な重合性単量体としては、不飽和カルボン酸との共
重合性を有するものであれば特に制限されず、例えばス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロル
メチルスチレン、スチレンスルホン酸およびその塩など
のスチレン誘導体類;(メタ)アクリルアミド、N−モ
ノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノエチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミドなどの(メタ)アクリルアミド誘導体類;(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸と
炭素数1〜18のアルコールとのエステル化反応により
合成される(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸とポリプロ
ピレングリコールもしくはポリエチレングリコールとの
モノエステルなどのヒドロキシル基含有(メタ)アクリ
ル酸エステル類;(メタ)アクリル酸2−スルホン酸エ
チルおよびその塩、ビニルスルホン酸およびその塩、酢
酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等を挙げることが
でき、これらの1種または2種以上を使用できる。不飽
和カルボン酸以外の上記重合性単量体は、得られる末端
アルキル基含有重合体〔Pa〕の酸価が200未満とな
らない様に併用量を考慮すべきである。また得られる末
端アルキル基含有重合体〔Pa〕を乳化剤として乳化重
合を行なったときに生成するポリマーとの相溶性も考慮
に入れて、その種類や量を調整するのがよい。
【0018】次に、該末端アルキル基含有重合体〔P
a〕を製造する際に使用されるアルキルメルカプタンと
しては、例えばn−ヘキシルメルカプタン、n−オクチ
ルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメ
ルカプタン等を挙げることができ、これらも単独で使用
し得るほか、2種以上を併用することができる。
【0019】アルキルメルカプタンは、前記重合体〔P
a〕の末端にアルキル基を導入して界面活性能を付与す
るために使用されるものであり、炭素数が6未満のアル
キルメルカプタンでは、乳化重合時の安定性および貯蔵
安定性が悪くなるので好ましくない。アルキルメルカプ
タンの使用量は所望する重合体〔Pa〕の分子量に応じ
て決定すべきものであるが、通常は重合性単量体成分1
00重量部に対して2〜300重量部の範囲で使用され
る。
【0020】重合性単量体成分の重合に用いられる重合
開始剤としては、周知の油溶性もしくは水溶性の重合開
始剤が使用できるが、末端アルキル基含有重合体〔P
a〕を効率良く製造するには、その使用量をアルキルメ
ルカプタン1モルに対して1モル以下、より好ましくは
0.1モル以下の割合とするのがよい。
【0021】重合体〔Pa〕は、塊状重合、溶液重合、
懸濁重合等いずれの方法でも製造することが可能であ
る。重合温度は通常50〜150℃、重合時間は1〜8
時間程度が一般的である。溶液重合の際に使用される溶
剤としては、重合性単量体成分、アルキルメルカプタ
ン、ラジカル重合開始剤がいずれも溶解し、且つラジカ
ル重合を阻害しないものであれば種類はどの様なもので
あってもよい。
【0022】重合体〔Pa〕は、それ自体十分な界面活
性能を有しているが、カルボキシル基の一部もしくは全
部を中和して重合体〔Pa〕の塩として使用すると、乳
化剤としての効果は更に良好となる。ここで使用される
中和剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどのアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、炭
素カルシウムなどのアルカリ土類金属化合物;アンモニ
ア;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルア
ミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミンなどの水溶性有機アミン類が挙げられ、これらの
群から選ばれる1種または2種以上を使用することがで
きる。ただしエポキシ樹脂硬化物中の金属イオンが問題
となる場合は、常温あるいは加熱によって飛散する、た
とえばアンモニアや、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミンなどの低沸点アミン類を使用する
のがよい。
【0023】次に、アクリルゴム粒子の製造に使用され
る(メタ)アクリル酸エステル系単量体(A)〔以下単
量体(A)とする〕としては、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、オクチル、2
−エチルヘキシル、ラウリル、ステアリルあるいはシク
ロヘキシルの如き炭素数1から18個の直鎖状もしくは
分岐状脂肪族アルキルアルコールまたは脂環式アルキル
アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物で
ある(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸とポリプロピレングリコー
ルもしくはポリエチレングリコールとのモノエステルな
どのヒドロキシル基含有不飽和単量体類;(メタ)アク
リル酸グリシジルなどのエポキシ基含有不飽和単量体
類;(メタ)アクリロイルアジリジン、(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルアジリジンなどのアジリジニル基含
有不飽和単量体類;2−イソプロペニル−2−オキサゾ
リン、2−ビニル−2−オキサゾリンなどのオキサゾリ
ン基含有不飽和単量体類;(メタ)アクリル酸とエチレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−
ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメ
チロールプロパンなどの多価アルコールとのエステルな
どの分子内に重合性不飽和基を2個以上含有する多官能
性(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸
アリル等が挙げられ、これらは単独で使用し得るほか2
種以上を併用して共重合させることもでき、更には他の
共重合性単量体、たとえばスチレン、ビニルトルエン、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなどを適量共重
合させることも可能である。
【0024】なおアクリルゴムエマルションを製造する
に当たっては、得られるアクリルゴム粒子のガラス転移
温度が20℃以下となる様に単量体(A)の種類や組合
わせを考慮する必要がある。該アクリルゴム粒子のガラ
ス転移温度が20℃を超えると、十分な靭性改善効果が
得られなくなる。得られるエポキシ樹脂組成物の靭性を
一層優れたものにするという意味から、該アクリルゴム
粒子のより好ましいガラス転移温度は0℃以下である。
【0025】該アクリルゴム粒子のガラス転移温度が低
いほど靭性改善効果は向上する。しかし現在市販されて
いる(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合して得
られる該アクリルゴム粒子のガラス転移温度の下限は約
−80℃であり、現時点ではこれ以下のガラス転移温度
を有するアクリルゴム粒子は得られ難い。
【0026】また、単量体(A)としてカルボキシル基
と反応し得る官能基を有する単量体(A)を用いた場合
は、カルボキシル基を有する前述の乳化剤とアクリルゴ
ム粒子がより強固に結合するため、エポキシ樹脂に対す
る強靭化効果は一段と高められる。この様な単量体
(A)としては、前記単量体(A)として例示したもの
のうち、エポキシ基含有重合性単量体類、アジリジニル
基含有重合性単量体類、オキサゾリン基含有重合性単量
体類が好ましいものとして挙げられる。
【0027】また上記アクリルゴム粒子に適度の架橋構
造を導入することは、エポキシ樹脂組成物の粘度を下げ
るうえで効果的であり、またエポキシ樹脂の強靭化を増
進するうえでも効果的である。このような架橋構造を導
入することのできる重合性単量体(A)としては、前記
単量体(A)として例示したもののうち、分子内に重合
性不飽和基を2個以上有する多官能性(メタ)アクリル
酸エステル、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、
(メタ)アクリル酸アリルなどが好ましいものとして例
示される。但しその使用量は0.5〜10重量部程度に
抑えるべきであり、10重量部を超えると逆に強靭化効
果は低下傾向を示す様になる。
【0028】乳化重合法については格別の制限はなく、
従来から知られた全ゆる乳化重合法を適用できる。例え
ば乳化剤として好ましく用いられる前述の末端アルキル
基含有重合体〔Pa〕を、上記重合性単量体(A)や重
合触媒および水と共に一括混合して重合する方法、ある
いはいわゆるモノマー滴下法、プレエマルション法、更
にはシード重合法、多段重合法などの方法によりアクリ
ルゴムエマルションを合成することができる。重合は通
常0〜100℃、好ましくは50〜80℃で行なわれ、
重合時間は1〜10時間程度で十分である。得られるア
クリルゴムの粒子径は通常0.05〜0.6μmである
が、0.2〜0.5μmのものが好ましく使用される。
0.2μm未満であればエポキシ樹脂組成物の粘度が高
くなる傾向を示し、0.5μmを超えると硬化物の物性
が低下する。
【0029】乳化剤として用いられる重合体〔Pa〕の
使用量は特に制限されないが、好ましくは重合性単量体
(A)100重量部に対して0.5〜10重量部、より
好ましくは1〜3重量部の範囲である。しかして後述す
る様なエポキシ樹脂組成物の製造工程では、水を留去す
る際に生じる乳化剤起因の泡立ちを抑える目的で使用さ
れる消泡剤は、不純物としてエポキシ樹脂硬化物の物性
を低下させる原因となるが、重合体〔Pa〕の使用量を
3重量部以下に抑えておけば、脱水時にも泡だちが殆ん
ど起こらないので、消泡剤を使用する必要がなく、エポ
キシ樹脂硬化物の物性低下を生じることがない。
【0030】乳化重合時に使用される重合触媒も公知の
ものを全て使用できるが、アルカリ金属、塩素イオン等
がエポキシ樹脂硬化物に悪影響を与える恐れがある場合
は、過酸化水素、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)など
の重合触媒を用いることが望まれる。
【0031】本発明で使用されるエポキシ樹脂にも格別
の制約はなく、その用途や要求特性に応じて公知のもの
から適宜選択して使用することができる。例えば、ビス
フェノールA、ビスフェノールF,フェノールノボラッ
ク、クレゾールノボラック、ブロム化ビスフェノールA
などのフェノール類のグリシジルエーテル;ブタノー
ル、ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコールなどのアルコール類のグリシジルエ
ーテル;ヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸などの酸の
グリシジルエステル類などを挙げることができ、これら
は単独で使用し得るほか2種以上を併用しても構わな
い。
【0032】本発明に係る低粘度エポキシ樹脂組成物を
製造するに当たっては、工程を簡略化し且つ不純物の混
入を防ぐ意味から、前記アクリルゴム粒子のエマルショ
ンを、上記エポキシ樹脂に直接混合して、常圧下あるい
は減圧下で撹拌しながら水を除去し、しかる後に200
kg/cm2 〜1500kg/cm2 の差圧にて高圧ホ
モジナイザーで処理する方法で行う。
【0033】これまでに提案されている方法では、金属
を含む凝固剤を添加するか、あるいはノニオン性乳化剤
の曇点を利用してエマルション状のゴム粒子を凝集沈殿
させ、次いで乾燥してからエポキシ樹脂中に分散させ
る、という複数の工程が必要であり、工程が繁雑である
ばかりでなく、組成物中に金属イオンが混入してエポキ
シ樹脂硬化物の物性を低下させる恐れがあった。また、
本発明で好適に使用されると同様のアクリルゴムエマル
ションを直接混合・脱水しただけの方法も知られている
が、そのようにして得られたエポキシ樹脂組成物は二次
凝集物が存在し、粘度が高いという欠点を有していた。
【0034】しかし本発明で定める上記の製造法を採用
すると簡便な操作でエポキシ樹脂中のゴム粒子の二次凝
集物を完全に無くし均一に分散された樹脂組成物を得る
ことができる。この場合、乳化剤として通常の低分子乳
化剤を用いて同様の分散体を得ようとすると、水を除去
するときの泡だちが著しくて容器からオーバーフローす
ることがあるため、重合体〔Pa〕を用いて製造したゴ
ムエマルションが特に好ましい。
【0035】本発明で上記の様に簡便な製法を実現でき
る理由は、乳化剤として用いられる前記重合体〔Pa〕
が高分子量であり、且つ重合体粒子に強く結合している
ため、脱水工程における泡だちが少なく、またこの重合
体〔Pa〕はエポキシ樹脂との反応性を有しているため
分散性も良好であるためと思われる。
【0036】エポキシ樹脂組成物の製造に当たっては、
撹拌機及び水分除去口を備えた容器にエポキシ樹脂とゴ
ムエマルションを投入し、0〜150℃、好ましくは5
0〜130℃で、1mmHg〜760mmHgの減圧下
もしくは常圧下、好ましくは30mmHg〜600mm
Hgの減圧下に撹拌しつつ水を除去し、その後200k
g/cm2 〜1500kg/cm2 の差圧で、好ましく
は350kg/cm2〜1000kg/cm2 の差圧で
高圧ホモジナイザー処理すればよい。200kg/cm
2 未満の差圧では十分に低粘度にならない場合があり、
1500kg/cm2 を越える差圧では装置が高価であ
ったり、処理量が少なくなるので好ましくない傾向があ
る。
【0037】このような差圧下で強力な剪断力あるいは
衝撃力を与えられる装置としては、例えば高圧ホモジナ
イザー((株)イズミフードマンナリ(製))、マイク
ロフルイダイザー(みずほ工業(株)製)、高圧ホモジ
ナイザー(Rannie社製)、ナノマイザー(特殊機
化工業(株)製)等が挙げられる。
【0038】エポキシ樹脂に分散されるゴム粒子の量
は、エポキシ樹脂100重量部に対して固形分換算で1
重量部〜50重量部が好ましく、より好ましくは2重量
部〜30重量部である。ゴム粒子の量が1重量部末満で
は強靭化効果が殆んど得られず、一方50重量部を超え
るとエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎる。
【0039】かくして得られる本発明の低粘度エポキシ
樹脂組成物には、必要に応じて石英ガラス粉、シリカ、
クレー、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタ
ン、水酸化アルミニウムなどの充填剤や顔料などを配合
することも勿論可能である。本発明の低粘度エポキシ樹
脂組成物は、各種の硬化剤と組合せることにより様々の
用途に用いることができる。硬化剤としては、例えばジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミンな
どの直鎖状脂肪族アミン類;アミン価の異なる各種ポリ
アミド類;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビ
ス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの脂環族ア
ミン類;m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルスルフォン、m−フェニレン
ジアミンなどの芳香族アミン類;無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水
フタル酸、無水メチルナジック酸、ドデシル無水コハク
酸、無水ピロメリット酸、メチルシクロヘキセンテトラ
カルボン酸無水物、無水トリメリット酸、ポリアゼライ
ン酸無水物などの酸無水物類;フェノールノボラック、
クレゾールノボラックなどのフェノール性水酸基含有化
合物類;ポリメルカプタン類;2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾールなどのアニオン重合触媒類;BF3
ノエチルアミン錯体などのカチオン重合触媒類;ジシア
ンジアミド、アミンアダクト、ヒドラジド、アミドアミ
ン、ブロックイソシアネート、カルバミン酸塩、ケチミ
ン、芳香族ジアゾニウム塩などに代表される潜在性硬化
剤類などが挙げられ、その1種もしくは2種以上を使用
することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の低粘度エポキシ樹脂組成物は、
エポキシ樹脂中に0.2〜0.5μmのゴム粒子が二次
凝集物を含むことなく均一に分散したものであり、溶解
・反応析出型のゴムを添加した従来の強靭化エポキシ樹
脂組成物の様な硬化条件による強靭化効果の変動がほと
んど無く、またエポキシ樹脂に溶解するゴム成分が実質
的にゼロであるため耐熱性の低下も見られない。しかも
従来のコア/シェル構造を有するゴム粒子エマルション
添加法により強靭化されたものに比べると、強靭化には
有効でないシェル成分が存在しないので、少量の配合で
優れた強靭化効果を示す。また、従来のゴムエマルショ
ンを直接混合・脱水したものに比較すると低粘度で取扱
い作業性が良好である。
【0041】更に特定構造の末端アルキル基含有重合体
を乳化剤として用いることにより、エポキシ樹脂組成物
を製造する際における脱水時の泡立ちが抑えられ、20
0〜500kg/cm2 の差圧を利用した高圧ホモジナ
イザー処理において分散されやすく、よって低粘度化さ
れやすく製造も著しく簡便となる。また乳化剤として用
いる末端アルキル基含有重合体は、エポキシ樹脂との反
応性を有しており、これらも結合状態でエポキシ樹脂中
に分布しているので、得られるエポキシ樹脂組成物は、
強靭で且つ耐水(耐湿)性及び接着性などの非常に優れ
たものであり、接着剤、成形材料、塗料、封止剤などと
として有効に利用できる。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例に限定される
ものではない。尚、実施例中「%」および「部」とある
のは、特にことわらない限り「重量%」および「重量
部」を意味するものとする。参考例1(乳化剤の製造) 撹拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えたフラスコにイソプロピルアルコール180部を
仕込み、窒素を吹き込みながら81℃まで昇温してイソ
プロピルアルコールを10分間還流させた。次に、予め
用意しておいたアクリル酸53.6部、メタクリル酸ラ
ウリル16.5部、ブレンマーPE−200(日本油脂
社製のポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステ
ル)91部、n−ドデシルメルカプタン13.7部及び
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
0.4部からなる重合性単量体混合物を、上記フラスコ
中に2時間かけて滴下した。滴下終了後、還流状態で1
時間熟成を行ない、固形分49.1%の末端アルキル基
含有重合体〔Pa−1〕の溶液を得た。この重合体〔P
a−1〕の酸価は239、数平均分子量は2300であ
った。
【0043】参考例2(乳化剤の構造) 重合性単量体混合物として、メタクリル酸70部、ブレ
ンマーPE200(同前)91部、n−ドデシルメルカ
プタン17部およびAIBN0.4部からなる重合性単
量体混合物を使用した以外は参考例1と同様にして重合
を行い、固形分が49.5%の末端アルキル基含有重合
体〔Pa−2〕の溶液を得た。この重合体〔Pa−2〕
の酸価は256、数平均分子量は2100であった。
【0044】参考例3(乳化剤の構造) 重合性単量体混合物として、アクリル酸145部、スチ
レン16部、ステアリルメルカプタン18部およびAI
BN0.4部からなる重合性単量体混合物を使用した以
外は参考例1と同様にして重合を行ない、固形分が4
9.6%の末端アルキル基含有重合体〔Pa−3〕の溶
液を得た。この重合体〔Pa−3〕の酸価は630、数
平均分子量は2800であった。
【0045】実施例1〜5及び比較例1〜7 (1)ゴムエマルションの製造 滴下ロート、撹拌機、窒素導入管、温度計および還流冷
却器を備えたフラスコにイオン交換水63部を仕込み、
緩やかに窒素ガスを吹き込みながら70℃まで加熱し
た。
【0046】一方、アクリル酸エチル85部、メタクリ
ル酸メチル10部、メタクリル酸グリシジル5部、前記
参考例1で得た末端アルキル基含有重合体〔Pa−1〕
の溶液4.1部、28%アンモニア水0.5部、イオン
交換水36部を予めよく撹拌し、完全に乳化したプレエ
マルションとして上記滴下ロートに仕込んだ。
【0047】次に、上記フラスコに4,4’−アゾビス
(4−シアノペンタン酸)のアンモニア中和5%水溶液
8部を注入した後、滴下ロートから上記のプレエマルシ
ョンを3時間30分かけて滴下した。滴下終了後、イオ
ン交換水10部でプレエマルションが残らない様に滴下
ロートを洗浄し、その洗浄液をフラスコ内に添加した。
プレエマルションの滴下中、温度は70〜75℃に保持
し、滴下終了後さらに同温度で2時間撹拌して重合を終
了させ、不揮発分46.0%のゴムエマルション〔1〕
を得た。
【0048】また、乳化剤として使用する末端アルキル
基含有重合体溶液および重合性単量体成分を表1に示す
ものに代えた以外は上記と同様にして、ゴムエマルショ
ン〔2〕〜〔5〕および比較用エマルション〔C1〕〜
〔C2〕を得た。尚、表1において、ゴムエマルション
粒子のガラス転移温度は、該エマルションから水を揮発
除去した後、Perkin Elmer社製の示差走査
熱量計「DSC−7」を用いて測定した。ゴム粒子径
は、大塚電子(株)製光散乱光度計「DLS−700」
を用いて測定した。
【0049】
【表1】
【0050】(2)エポキシ樹脂組成物の製造 上記(1)で得たゴムエマルション〔1〕〜〔5〕及び
比較用エマルション〔C1〕〜〔C2〕を、撹拌機、窒
素導入管、コンデンサーを備えたフラスコに入れ、イオ
ン交換水を加えて不揮発分濃度を30%に調整した。こ
れに所定量のエピコート828(油化シェルエポキシ社
製のビスフェノールA型エポキシ樹脂)を加えて撹拌
し、均一な粘稠液を得た。次いで70℃まで昇温し、徐
々に減圧度を高めながら、最終的に50mmHgまで減
圧して水を除いた。その後130℃まで加熱して水を完
全に除去すると共に、乳化剤(末端アルキル基含有重合
体)中のカルボキシル基とエポキシ樹脂を予備反応させ
た。続いて、特殊機械化工業(株)製ナノマイザーにて
500kg/cm2 の圧力をかけて、1回だけ処理し
た。
【0051】得られたエポキシ樹脂組成物の構成(測定
法は下記の通り)を表2に示す。尚、ゴムエマルション
〔3〕および比較用エマルション〔C1〕を用いたもの
では、脱水時の泡立ちが激しくて最後まで水を除去でき
ないので、消泡剤としてサンノプコ8034L(サンノ
プコ社製)を0.3部追加してから同様の操作を行っ
た。
【0052】<エポキシ樹脂組成物中の水分量>Kar
l−Fischer Moisture Meter
(KYOTOELECTRONICS MKS−3p)
を用いて、エポキシ樹脂組成物中の水分量を測定した。
【0053】<乳化剤中のカルボキシル基の反応率>
0.1N−NaOHの滴定により、エポキシ樹脂分散前
後のゴム粒子1g当たりのカルボキシル基の量を測定
し、その比より反応率を算出した。
【0054】
【数1】
【0055】<エポキシ当量>HCl/THFを反応さ
せ、過剰のHClを逆滴定することにより測定した。
【0056】(3)エポキシ樹脂組成物の硬化物特性 <接着試験>上記(2)で得たエポキシ樹脂組成物を、
表2に示す比率で硬化剤と混合し、接着試験を行なっ
た。被着体は、厚さ1.5mm(T型剥離試験は0.5
mm)の冷間圧延鋼板をアセトンで洗浄脱脂したものを
用いた。接着剤の硬化は、180℃で0.5時間加熱す
ることにより行ない、結果を表2に併記した。
【0057】引張り剪断強度:JIS K 6850に
準じて行なった。引張り速度10mm/min。
【0058】耐温水性:80℃の温水に24時間浸漬し
た後、常温(23℃)で強度を測定し、耐温水性を調べ
た。
【0059】T型剥離強度:JIS K 6854に準
じて行なった。引張り速度50mm/min。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】表2からも明らかなように、本発明の低粘
度エポキシ樹脂組成物は従来のものと比較して、かなり
粘度が低くそれ故硬化剤の混合、接着面への塗布など取
り扱い易いものであった。また、十分な接着強度を有し
ていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 賢次 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムエマルションとエポキシ樹脂を直接
    混合・脱水して得られる0.2〜0.5μmの直径を有
    するゴム粒子がエポキシ樹脂に分散したエポキシ樹脂組
    成物を、直接混合・脱水した後に200kg/cm2
    1500kg/cm2 の差圧にて、高圧ホモジナイザー
    で処理したことを特徴とする低粘度エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 ゴムエマルションが、水溶性もしくは水
    分散性で酸価が200以上である末端アルキル基含有重
    合体〔Pa〕及び/またはその塩からなる反応性界面活
    性剤を乳化剤とし、(メタ)アクリル酸エステル系単量
    体(A)を乳化重合して得られるガラス転移温度が20
    ℃以下のアクリルゴムエマルションであることを特徴と
    する請求項1記載の低粘度エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ゴムエマルションとエポキシ樹脂を直接
    混合・脱水して得られる0.05〜0.5μmの直径を
    有するゴム粒子がエポキシ樹脂に分散したエポキシ樹脂
    組成物を、直接混合・脱水した後に200kg/cm2
    〜1500kg/cm2 の差圧にて、高圧ホモジナイザ
    ーで処理することを特徴とする低粘度エポキシ樹脂組成
    物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ゴムエマルションが、水溶性もしくは水
    分散性で酸価が200以上である末端アルキル基含有重
    合体〔Pa〕及び/またはその塩からなる反応性界面活
    性剤を乳化剤とし、(メタ)アクリル酸エステル系単量
    体(A)を乳化重合して得られるガラス転移温度が20
    ℃以下のアクリルゴムエマルションであることを特徴と
    する請求項3記載の低粘度エポキシ樹脂組成物の製造方
    法。
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