JPH0632113U - タイヤ滑り止め装置の締付具 - Google Patents

タイヤ滑り止め装置の締付具

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JPH0632113U
JPH0632113U JP6825392U JP6825392U JPH0632113U JP H0632113 U JPH0632113 U JP H0632113U JP 6825392 U JP6825392 U JP 6825392U JP 6825392 U JP6825392 U JP 6825392U JP H0632113 U JPH0632113 U JP H0632113U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】構成部品の耐久寿命が作動機構に与える影響を
少なくして長期間にわたり確実に作動し、作動解除も容
易にできる締付具を提供する。 【構成】締付具10は、可撓性のベルト21とゴム紐22とか
らなる2重ループ状バンド20の一端の折返し部23を、バ
ックル30に回転自在に軸支37されたクリート36に掛け回
し、他端の折返し部24はブロック35に係止する。バンド
20の外側ループのベルト21は拡径方向Aの張力によりA
方向への周回が可能となり、内側ループのベルト21はA
方向の張力によりクリート36の歯形状のロック部36a に
圧接されてA方向の周回が阻止される。このため、ゴム
紐22が内側ループのベルト21の緩みを吸収し、締付力を
適正に維持する。内側ベルト21をA方向に周回させると
きは、バックル30の開口部分30b に開放されているクリ
ート36の突起38を押し込んでロック解除位置に保持す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、タイヤ滑り止め装置の滑り止め本体のタイヤ外側における幅方向 端部に取り付けられる締付具に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のタイヤ滑り止め装置の締付具としては、たとえば特開昭63−227 410号公報に開示された機構のものが提案されている。この締付具の一例を挙 げると、カムクリートを回動自在に軸支するボデーの貫通孔に、可撓性を有する ロープの中間部を出入自在に挿通し、このロープの一端はボデーに連結してルー プ状に形成するとともに、ロープの両端にゴムバンドの両端を連結することによ り、ゴムバンドをループ状に形成し、ボデーのカムクリートは、ロープの長手方 向の一方向に付勢されたばねでロープを貫通孔の内壁との間に挟持し、カムクリ ートをばねの付勢力の方向とは反対方向に回動させることにより、ロープの挟持 状態を解除する構造になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記のタイヤ滑り止め装置の締付具は、車両の走行時においては、ゴムバンド の引張力によってロープが一方向にのみ移動可能に引張られ、これと反対方向の 移動はカムクリートに作用するばねの付勢力によって阻止されるため、ロープは 常に所定張力を維持してタイヤ滑り止め装置をタイヤ外周に確実に保持するとい う機能を有している。
【0004】 しかしながら、この締付具のカムクリートは、ばねの付勢力を利用しているた め、カムクリートの作動がばねの耐久寿命によって影響を受け、長期間使用する と作動が不確実になるのを免れないという問題がある。 この考案は、上記のような問題を解決して、作動機構が部品の耐久寿命による 影響をほとんど受けることなく、長期間にわたって信頼性の高い作動が保証され るタイヤ滑り止め装置の締付具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この考案は、タイヤ滑り止め装置の滑り止め本体の タイヤ外側に配置される幅方向端部に掛け止めてタイヤに装着する締付具におい て、可撓性を有する非伸長バンド部に可撓性を有する伸長バンド部を無端状に結 着してなるバンド部材を2重に折り畳み、伸長バンド部を外側ループに含ませて 形成した2重ループ状バンドと、該2重ループ状バンドの両端の折返し部を係止 するバックルとを備え、前記バックルは、2重ループ状バンドの少なくとも一端 の折返し部が掛け回され、且つ非伸長バンド部の張力により回転自在に軸支され たクリートと、一方の回転位置におけるクリートの周りに非伸長バンド部が周回 可能なスペースをもって形成されたバンド通路とを有し、前記クリートは外側ル ープの非伸長バンド部が掛け回される面に他方の回転位置において該非伸長バン ド部をバンド通路に圧接してクリートの周りの内周りを阻止するロック部が形成 された菱形状の六面体であって、内側ループの非伸長バンド部が掛け回される鋭 角状陵縁に、クリートをロック位置とは反対方向に回転させるロック解除部を有 し、バックルの前記内側ループのバンド通路の前記クリートのロック解除部と対 応する部位の壁面に開口部分を形成した構成としてある。
【0006】
【作用】
この考案の締付具は、2重ループ状バンドの内側ループの非伸長バンド部をク リートの周りに拡径方向に周回させるときは、バックルの開口部分からロック解 除部を操作してクリートをロック解除位置に回転させた状態で保持する。 タイヤに装着されたタイヤ滑り止め装置の滑り止め本体に、この考案の締付具 を取り付けるときは、2重ループ状バンドの内側ループを滑り止め本体の幅方向 に止着されているフックへ掛ける十分な径となる様に、内側ループを拡径方向に 引張り、非伸長バンド部をクリートの周りに周回させてループ径を調整したのち 、まず、内側ループの非伸長バンド部を滑り止め本体の幅方向端部に止着されて いるフックに順次掛け止めし、外側ループの非伸長バンド部を内側ループ径を縮 小方向に引張り、次いで、外側ループの非伸長バンド部および伸長バンド部を同 様に掛け止めする。
【0007】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、この考案の締付具を用いてタイヤに装着されたタイヤ滑り止め装置を 示した斜視図である。 同図のタイヤ滑り止め装置40は、いわゆるネットタイプの非金属製の滑り止 め本体41とその付属部品とからなり、滑り止め本体41はタイヤコード等の芯 材にゴム、合成樹脂等を被覆して長手方向(タイヤ周方向)に連続する網目構造 に成形した網目部42と、網目部42の長手方向両端の幅方向に直線状に成形し た継手部43,44とを備えている。滑り止め本体41の幅方向端部には、長手 方向に一定間隔をおいて幅方向外側へ延出する屈曲部分45が形成され、各屈曲 部分45には金属製フック46を加締めにより止着してある。滑り止め本体41 の図示しないタイヤ内側の幅方向端部の屈曲部分にも同様にフックが止着されて おり、このフックには両端にループ部を有する非伸長性のサイドロープが加締め てある。サイドロープの一端のループ部は滑り止め本体41の継手部の屈曲部分 に連結具(図示せず)を介して取り付けられており、この連結具がサイドロープ の他端のループ部に結着されている。
【0008】 上記滑り止め本体41のタイヤ外側に配置された継手部43,44の各屈曲部 分は、この考案の締付具10のバックル30に設けてある掛止め具39により結 合されるとともに、継手部43,44以外の各屈曲部分のフック46には、締付 具10の2重ループ状バンド20が掛け止めされている。 図2は締付具10の全体図である。
【0009】 締付具10の2重ループ状バンド20は、可撓性を有する非伸長バンド部21 の長さ方向両端に、可撓性を有する伸長バント部22を無端状に結着して得られ るバンド部材を非伸長バンド部21が両端側に位置するように2重に折り畳み、 ,折り畳まれたバンド部材の非伸長バンド部21のみが内側ループを構成し、伸 長バンド部22は外側ループの一部に含まれるように、両端の折返し部23,2 4をつき合わせて2重のループ状に形成したものである。非伸長バンド部21の 素材としては、たとえばポリエステル繊維の糸を編成してベルト状とした組紐を 用い、伸長バンド部22の素材はゴム紐を用いるのが好ましい。
【0010】 上記の2重ループ状バンド20の両端の折返し部23,24を係止するバック ル30は、図3に示すようにナイロン等の合成樹脂を素材として成形された細長 直方体の本体30aと底蓋30cとをねじ(図示せず)により結合してある。バ ックル30の本体30aは、幅方向の一方の側に2重ループ状バンド20の折返 し部23,24と後述するクリート36とを収容する室31aが形成され、幅方 向の他方の側に掛止め具39を取り付ける溝31bが形成されている。
【0011】 クリート36は、バックル30の長手方向の一方の端部側に収容され、バック ル本体30aに形成してある軸32に軸穴37を介して回転可能に支承されてい る。2重ループ状バンド20の一端の折返し部23は、バックル30の長手方向 一方の側の開口部からバンド通路33を通してクリート36に周回可能に掛け回 し、他端の折返し部24は、バックル30の長手方向他方の側の開口部を通して バックル本体30aに設けられたブロック35に周回不能に掛け止めしてある。
【0012】 クリート36は菱形状の六面体であり、2重ループ状バンド20の外側ループ の非伸長バンド部21bが掛け回される面に歯形状のロック部36aが形成され 、内側ループの非伸長バンド部21aが掛け回される鋭角状の陵縁には、後述す るロック解除部38としての突起38aをクリート36と同一幅で突出させてい る。
【0013】 バックル本体30aの内側ループのバンド通路の壁面には開口部分30bを形 成し、クリート36の突起38aに掛け回されている非伸長バンド部21aと対 応する部位を外部に開放させてある。 バックル本体30aの溝31bには、一対のフック部39aを有する掛止め具 39が取り付けてある。
【0014】 上記構成の締付具10は、クリート36に掛け回された2重ループ状バンド2 0の内側ループの非伸長バンド部21aをバンド拡径方向Aに引張ると、この力 によりクリート36が軸32を支点として図3(a)に示すロック位置に回転し 、クリート36のロック部36aが外側ループの非伸長バンド部21bをバンド 通路33の壁面に圧接してクリート36の周りの周回(内周り)を阻止するロッ ク機構が作用する。これと反対に、外側ループの非伸長バンド部21bをバンド 拡径方向Aに引張ると、クリート36は図3(b)に示すように、バックル本体 30aに設けてある制止部34に当接した状態のロック解除位置に回転するので 、非伸長バンド部21はクリート36の周りのバンド通路33を通って周回(外 周り)することができるようになっている。
【0015】 上記の締付具10を用いてタイヤ滑り止め装置40をタイヤ50に装着する際 しては、前もって2重ループ状バンド20の一端の折返し部23における内側ル ープの非伸長バンド部21をクリート36の周りに周回させて内側ループ径が外 側ループ径より大きくなるように調整した締付具10を用意する。 この場合、内側ループの非伸長バンド部21aを拡径方向Aに引張るには、バ ックル30のバンド通路33の開口部30bからクリート36の突起38aを該 突起38aに掛け回された非伸長バンド部21を介して押し込み、クリート36 を図3(b)に示す矢印方向Bに回転させてロック解除位置に保持する。
【0016】 タイヤ滑り止め装置40の滑り止め本体41をタイヤ50の外周に被せ、タイ ヤ50の外側に配置された滑り止め本体41のフック46に締付具10の2重ル ープ状バンド20の内側ループの非伸長バンド部21aを掛け止め、外側ループ の非伸長バンド部21bを内側ループ径の縮小方向に引張り、タイヤ滑り止め装 置40をタイヤ50に仮掛け止めする。次いでタイヤ50をおよそ1/4回転し た所で締付具10を取り外し、タイヤ50の外側に隣接して配置された滑り止め 本体41の継手部43,44の屈曲部分の係止穴に締付具10のバックル30の 掛止め具39の各フック部39aを掛け止めして継手部43,44を結合する。
【0017】 ここでもう一度締付具10の2重ループ状バンド20の内側ループ径が外側ル ープ径より大きくなるように調整し、タイヤ50の外側に円環状に配列された滑 り止め本体41のフック46に締付具10の2重ループ状バンド20の内側ルー プの非伸長バンド部21aを掛け止めした後、外側ループの非伸長バンド部21 bを内側ループ径の縮小方向に引張り、外側ループの非伸長バンド部21bと伸 長バンド部22とを掛け止めする。これにより、2重ループ状バンド20の非伸 長バンド部21による所定の締付力が、タイヤ50に装着された滑り止め本体4 1に与えられる。
【0018】 車両の走行中に、タイヤ滑り止め装置40に取り付けられた締付具10の2重 ループ状バンド20の内側ループの非伸長バンド部21aが拡径方向Aの力を受 けた場合には、クリート36はロック位置に回転し、ロック部36aが非伸長バ ンド部21をバンド通路33の壁面に圧接するロック機構が作用するから、非伸 長バンド部21はクリート36の周りの内周りが阻止される。このため、内側ル ープは拡径することなく、滑り止め本体41に与えている締付力を維持する。
【0019】 また、タイヤ滑り止め装置40に取り付けられた締付具10の2重ループ状バ ンド20の内側ループの径が過大で緩くなっている場合には、外側ループの非伸 長バンド部21bに伸長バンド部22の引張力による拡径方向Aの力が作用して 、クリート36はロック解除位置に回転し、非伸長バンド部21はクリート36 の周りを外周りして外側ループの径が拡大し、内側ループの径は相対的に縮小す る。これにより、内側ループの非伸長バンド部21aは所定の締付力を滑り止め 本体41に与えることになる。
【0020】 したがって、車両の走行中に、滑り止め本体41に与えられている締付具10 の締付力に緩みを生ずるような事態が発生した場合においても、2重ループ状バ ンド20の外側ループの伸長バンド部22がその緩みを吸収して非伸長バンド部 21の締付力を適正な強さとなるように調節するから、増締めの必要がなく、タ イヤ滑り止め装置40に締付具10を取り付けた後は、締付状態の良否、弛緩の 有無等を点検する手間を必要としない。
【0021】 また、車両が高速で走行しても、締付具10の2重ループ状バンド20の非伸 長バンド部21により必要な締付力が得られるから、タイヤ滑り止め装置40の 滑り止め本体41が、タイヤ50の高速回転に伴って発生する遠心力によってタ イヤ50の半径方向外側に拡がるのを完全に抑制し、タイヤ滑り止め装置40の 性能を阻害することはない。
【0022】 締付具10のクリート36は、軸32を支点として回転可能に軸支されている ため、2重ループ状バンド20の張力によりクリート36がロック及びロック解 除の各位置に回転するときに、応答性の良い作動が保証される。 タイヤ滑り止め装置40に取り付けられた締付具10を取り外すときは、滑り 止め本体41のフック46に掛け止めてある2重ループ状バンド20の外側ルー プの非伸長ハンド部21bと伸長バンド部22とを伸長バンド部22の復元力に 抗してフック46から掛け外したのち、ロック解除部38を操作してクリート3 6をロック解除位置に回転した状態を保持し、内側ループの非伸長バンド部21 aをクリート36の周りに内周りさせて拡径することにより、容易に内側ループ の非伸長ハンド部21aをフック46から掛け外すことができる。
【0023】 タイヤ50に装着されたタイヤ滑り止め装置40の滑り止め本体41に締付具 10を取り付けるとき、2重ループ状バンド20の外側ループの伸長バンド部2 2は長さが長く、タイヤ50の外側に円環状に配列された滑り止め本体41のフ ック46に掛け止める際の伸張率が小さい程作業性が良くなるが、外側ループの 伸長バンド部22が長すぎると、締付具10を取り付ける際に内側ループ径を十 分に大きくすることができず、滑り止め本体41のフック46に掛け止めること ができなくなるおそれがある。また、外側ループの伸長バンド部22の伸張率が あまり低すぎると、内側ループの非伸長バンド部21に常に所定張力を維持する ための締付力が不足するおそれがある。逆に外側ループの伸長バンド部22の伸 張率が高すぎると着脱作業性が低下する。
【0024】 そこで、この考案の締付具10においては,装着時の外側ループの伸長バンド 部22の伸張率は15〜60%、好ましくは25〜50%、外側ループの円周に 対する伸長バンド部22の長さの割合は、50〜85%、好ましくは60〜75 %に設定するのが良い。 図4は、この考案の締付具の他の実施例である。この実施例では、クリート3 6の突起38aが形成された鋭角状陵縁の幅方向両側面から断面略円形のコの字 形のフレーム38bを非伸長バンド部21よりも外側まで延出させてロック解除 部38を構成し、バックル本体30aと底蓋30cには、クリート36のフレー ム38bの回転を妨げない範囲の切欠き部30eを設けてある。
【0025】 この実施例によれば、クリート36のフレーム38bを押し込むことによって ロック状態を解除することができ、突起38aに掛け回されている非伸長バンド 部21を押した時に手に違和感を与えることなく押さえ付ける労力が省けるから 、簡便な操作で非伸長バンド部21を内周りさせることが可能となる。 上記以外の構成については、前述した実施例と変わりがないから、同一部分を 同一符号をもって示すにとどめ、説明は省略する。
【0026】 前記実施例のバックル30に取り付けた掛止め具39は、滑り止め本体41の 継手部43,44の何れか一方のタイヤ外側の屈曲部分に係止させておくことも できる。このように掛止め具39を省略したバックル30を用いる場合は、タイ ヤ50に装着した滑り止め本体41のタイヤ表側の継手部43,44を前記掛止 め具により結合した後、締付具10のバックル30は、滑り止め本体41のフッ ク46相互間の任意の位置に配置された状態で2重ループ状バンド20の掛け止 めが行われることになる。
【0027】 なお、この考案の締付具10は、前記実施例のように2重ループ状バンド20 の一端の折返し部23のみをバックル30のクリート36に掛け回す場合に限ら ず、バックル30の長手方向両端側にそれぞれクリートを軸支し、この一対のク リートに2重ループ状バンド20の両端の折返し部23,24を周回可能に掛け 回す構成とすることもできる。
【0028】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案の締付具は、可撓性を有する非伸長バンド部と 伸長バンド部とからなるバンド部材を伸長バンド部が外側ループに含まれるよう に折り畳んで2重ループ状バンドを形成し、この2重ループ状バンドの少なくと も一端の折返し部を、バックル内で回転自在に軸支されたクリートの周りに掛け 回し、2重ループ状バンドの非伸長バンド部の張力によってロック位置となった クリートにより、非伸長バンド部をバックルのバンド通路の壁面に圧接させるロ ック機構を設けているので、タイヤ滑り止め装置に締付具を取り付けた場合に、 2重ループ状バンドの外側ループの非伸長バンド部は拡径方向にのみクリートの 周りを周回し、これと反対方向への周回が阻止され、伸長バンド部が2重ループ 状バンドの緩みを吸収し、非伸長バンド部が所定の締付力をタイヤ滑り止め装置 の滑り止め本体に与えてタイヤ半径方向外側への拡がりを防止する機能が確実に 果たされる。
【0029】 また、この考案の締付具は、ロック位置のクリートを回動してロック解除位置 に保持するロック解除部が設けてあるので、2重ループ状バンドの非伸長バンド 部に対するロック機構を容易に、且つ確実に解除することができ、滑り止め本体 に装着された締付具を取り外す操作を簡便、迅速に行うことができる。 しかも、この考案によれば、締付具を構成する部品が破損するおそれや、使用 寿命に限界のあるものとは異なり、それ自体に可動部を有しない耐久性にすぐれ た部品のみにより構成されたきわめて平易なロック機構及びロック解除機構を採 用しているため、保守点検や部品交換の手間が省け、長期間にわたって信頼性の 高い機能を発揮する締付具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の締付具をタイヤ滑り止め装置に取り
付けた状態を示す斜視図である。
【図2】この考案の締付具の実施例を示す正面図であ
る。
【図3】この考案のバックル本体と2重ループ状バンド
の折返し部との係止状態を示し、同図(a)はクリート
のロック位置、同図(b)はクリートのロック解除位置
における正面図、同図(c)は同図(a)の2重ループ
状バンドの折返し部を除いた右側面図、同図(d)はク
リートの斜視図である。
【図4】この考案の締付具の他の実施例を示す正面図
(a)、同図(a)の2重ループ状バンドの折返し部を
除いた右側面図(b)である。
【符号の説明】
10 締付具 20 2重ループ状バンド 21 非伸長バンド部 21a 内側ループの非伸長バンド部 21b 外側ループの非伸長バンド部 22 伸長バンド部 23,24 折返し部 30 バックル 30b 開口部分 33 バンド通路 36 クリート 36a ロック部 38 ロック解除部 40 タイヤ滑り止め装置 41 滑り止め本体 50 タイヤ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ滑り止め装置の滑り止め本体のタ
    イヤ外側に配置される幅方向端部に掛け止めてタイヤに
    装着する締付具において、可撓性を有する非伸長バンド
    部に可撓性を有する伸長バンド部を無端状に結着してな
    るバンド部材を2重に折り畳み、伸長バンド部を外側ル
    ープに含ませて形成した2重ループ状バンドと、該2重
    ループ状バンドの両端の折返し部を係止するバックルと
    を備え、前記バックルは、2重ループ状バンドの少なく
    とも一端の折返し部が掛け回され、且つ非伸長バンド部
    の張力により回転自在に軸支されたクリートと、一方の
    回転位置におけるクリートの周りに非伸長バンド部が周
    回可能なスペースをもって形成されたバンド通路とを有
    し、前記クリートは外側ループの非伸長バンド部が掛け
    回される面に他方の回転位置において該非伸長バンド部
    をバンド通路に圧接してクリートの周りの内周りを阻止
    するロック部が形成された菱形状の六面体であって、内
    側ループの非伸長バンド部が掛け回される鋭角状陵縁
    に、クリートをロック位置とは反対方向に回転させるロ
    ック解除部を有し、バックルの前記内側ループのバンド
    通路の前記クリートのロック解除部と対応する部位の壁
    面に開口部分を形成したことを特徴とするタイヤ滑り止
    め装置の締付具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08310208A (ja) * 1995-05-22 1996-11-26 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The タイヤ用滑止具の緊締装置

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