JPH06316750A - マグネシウム合金成形物の製造方法 - Google Patents
マグネシウム合金成形物の製造方法Info
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- JPH06316750A JPH06316750A JP9191793A JP9191793A JPH06316750A JP H06316750 A JPH06316750 A JP H06316750A JP 9191793 A JP9191793 A JP 9191793A JP 9191793 A JP9191793 A JP 9191793A JP H06316750 A JPH06316750 A JP H06316750A
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- magnesium
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 リチウムを6〜10.5重量%含有し、所望
によりイットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を
0.3〜3重量%含有し、更に所望によりそれぞれ4重
量%以下のアルミニウム及び亜鉛、それぞれ2重量%以
下の銀、マンガン、ケイ素及びランタノイドからなる群
から選ばれた少なくとも1種の元素を含有し、残部がマ
グネシウムと不可避の不純物からなるマグネシウム合金
を鋳造し、その際に冷却凝固させ、該鋳造物を加工熱処
理することなしに直接に超塑性成形することからなるマ
グネシウム合金成形物の製造方法。 【効果】 本発明により、超塑性特性を低コストで発現
させ、前処理としての加工熱処理を必要とせずに、直接
に超塑性成形してマグネシウム合金成形物を安価に製造
することができる。
によりイットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を
0.3〜3重量%含有し、更に所望によりそれぞれ4重
量%以下のアルミニウム及び亜鉛、それぞれ2重量%以
下の銀、マンガン、ケイ素及びランタノイドからなる群
から選ばれた少なくとも1種の元素を含有し、残部がマ
グネシウムと不可避の不純物からなるマグネシウム合金
を鋳造し、その際に冷却凝固させ、該鋳造物を加工熱処
理することなしに直接に超塑性成形することからなるマ
グネシウム合金成形物の製造方法。 【効果】 本発明により、超塑性特性を低コストで発現
させ、前処理としての加工熱処理を必要とせずに、直接
に超塑性成形してマグネシウム合金成形物を安価に製造
することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量高強度のマグネシウ
ム合金成形物の製造方法に関し、より詳しくは特定のマ
グネシウム合金の超塑性特性を利用して低コストで成形
物を製造する方法に関する。
ム合金成形物の製造方法に関し、より詳しくは特定のマ
グネシウム合金の超塑性特性を利用して低コストで成形
物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車、家電、OA産業における
軽量化の流れの中でマグネシウム合金が注目されてい
る。しかし、一般のマグネシウム合金の欠点として塑性
加工が困難であることが挙げられる。そのような合金の
中ではMg−Li共晶合金は超塑性特性を有することで
知られている。この超塑性特性を利用したブロー成形な
どの超塑性成形はマグネシウム合金の新しい加工技術と
して期待されている。
軽量化の流れの中でマグネシウム合金が注目されてい
る。しかし、一般のマグネシウム合金の欠点として塑性
加工が困難であることが挙げられる。そのような合金の
中ではMg−Li共晶合金は超塑性特性を有することで
知られている。この超塑性特性を利用したブロー成形な
どの超塑性成形はマグネシウム合金の新しい加工技術と
して期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Mg−
Li合金の超塑性特性をブロー成形などの超塑性成形に
適するように十分に発現させるためには、圧延などの加
工熱処理を行って金属組織を微細化させる必要があり、
このことはコストアップの要因になっている。
Li合金の超塑性特性をブロー成形などの超塑性成形に
適するように十分に発現させるためには、圧延などの加
工熱処理を行って金属組織を微細化させる必要があり、
このことはコストアップの要因になっている。
【0004】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、特定
のMg−Li合金について超塑性特性を低コストで発現
させ、前処理としての加工熱処理を必要とせずに、直接
に超塑性成形してマグネシウム合金成形物を製造する方
法を提供することにある。
題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、特定
のMg−Li合金について超塑性特性を低コストで発現
させ、前処理としての加工熱処理を必要とせずに、直接
に超塑性成形してマグネシウム合金成形物を製造する方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特定組成
のMg−Li合金がダイカストなどの金型による冷却凝
固又は急冷凝固により、超塑性成形に必要な微細組織を
容易に発現させることを見出し、従来用いていた加工熱
処理による組織制御を省略して直接に超塑性成形し得る
ことを見出し、本発明に到達した。
のMg−Li合金がダイカストなどの金型による冷却凝
固又は急冷凝固により、超塑性成形に必要な微細組織を
容易に発現させることを見出し、従来用いていた加工熱
処理による組織制御を省略して直接に超塑性成形し得る
ことを見出し、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明の第一の態様のマグネシウム
合金成形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量
%含有し、残部がマグネシウムと不可避の不純物からな
るマグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固させ、
該鋳造物を加工熱処理することなしに直接に超塑性成形
することを特徴とする。
合金成形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量
%含有し、残部がマグネシウムと不可避の不純物からな
るマグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固させ、
該鋳造物を加工熱処理することなしに直接に超塑性成形
することを特徴とする。
【0007】本発明の第二の態様のマグネシウム合金成
形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量%、及
びイットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を0.
3〜3重量%含有し、残部がマグネシウムと不可避の不
純物からなるマグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却
凝固させ、該鋳造物を加工熱処理することなしに直接に
超塑性成形することを特徴とする。
形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量%、及
びイットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を0.
3〜3重量%含有し、残部がマグネシウムと不可避の不
純物からなるマグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却
凝固させ、該鋳造物を加工熱処理することなしに直接に
超塑性成形することを特徴とする。
【0008】本発明の第三の態様のマグネシウム合金成
形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量%含有
し、それぞれ4重量%以下のアルミニウム及び亜鉛、そ
れぞれ2重量%以下の銀、マンガン、ケイ素及びランタ
ノイドからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を
含有し、残部がマグネシウムと不可避の不純物からなる
マグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固させ、該
鋳造物を加工熱処理することなしに直接に超塑性成形す
ることを特徴とする。
形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量%含有
し、それぞれ4重量%以下のアルミニウム及び亜鉛、そ
れぞれ2重量%以下の銀、マンガン、ケイ素及びランタ
ノイドからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を
含有し、残部がマグネシウムと不可避の不純物からなる
マグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固させ、該
鋳造物を加工熱処理することなしに直接に超塑性成形す
ることを特徴とする。
【0009】本発明の第四の態様のマグネシウム合金成
形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量%、及
びイットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を0.
3〜3重量%含有し、更にそれぞれ4重量%以下のアル
ミニウム及び亜鉛、それぞれ2重量%以下の銀、マンガ
ン、ケイ素及びランタノイドからなる群から選ばれた少
なくとも1種の元素を含有し、残部がマグネシウムと不
可避の不純物からなるマグネシウム合金を鋳造し、その
際に冷却凝固させ、該鋳造物を加工熱処理することなし
に直接に超塑性成形することを特徴とする。
形物の製造方法は、リチウムを6〜10.5重量%、及
びイットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を0.
3〜3重量%含有し、更にそれぞれ4重量%以下のアル
ミニウム及び亜鉛、それぞれ2重量%以下の銀、マンガ
ン、ケイ素及びランタノイドからなる群から選ばれた少
なくとも1種の元素を含有し、残部がマグネシウムと不
可避の不純物からなるマグネシウム合金を鋳造し、その
際に冷却凝固させ、該鋳造物を加工熱処理することなし
に直接に超塑性成形することを特徴とする。
【0010】本発明において、冷却凝固とはダイカスト
などの金型による冷却凝固及び急冷凝固の両方を意味す
るものである。
などの金型による冷却凝固及び急冷凝固の両方を意味す
るものである。
【0011】Mg−Li合金においてはリチウム含量が
約6〜10.5重量%である場合に共晶合金となり、こ
のような合金の溶湯を鋳造で冷却凝固することにより、
合金組織が微細になり、ブロー成形などの超塑性成形が
可能な超塑性特性を発現するようになる。この範囲から
外れるとHCP単相及びBCC単相となる。従って、本
発明において用いるMg−Li合金のリチウム含量は6
〜10.5重量%、好ましくは7.5〜9重量%であ
る。
約6〜10.5重量%である場合に共晶合金となり、こ
のような合金の溶湯を鋳造で冷却凝固することにより、
合金組織が微細になり、ブロー成形などの超塑性成形が
可能な超塑性特性を発現するようになる。この範囲から
外れるとHCP単相及びBCC単相となる。従って、本
発明において用いるMg−Li合金のリチウム含量は6
〜10.5重量%、好ましくは7.5〜9重量%であ
る。
【0012】上記のMg−Li合金中にイットリウム及
びカルシウムの少なくとも1種が含有されている場合に
は、イットリウム及び/又はカルシウムは凝固段階で微
細なMg−Y系及び/又はMg−Ca系化合物として晶
出し、凝固組織を微細化する効果を有する。このような
組織の微細化は言うまでもなく超塑性特性を更に改善す
る。また、このような晶出に費やされた以外のイットリ
ウム及び/又はカルシウムは主にBCC相に固溶し、合
金を固溶硬化すると共に合金の加工組織の回復など経時
変化を抑制するので、室温強度の向上と強度の安定化に
寄与する。イットリウム及び/又はカルシウムの添加量
が3重量%を越えるとMg−Y系及び/又はMg−Ca
系化合物が結晶粒界にネットワーク状に晶出するように
なるので超塑性特性を阻害するようになる。また、イッ
トリウム及び/又はカルシウムの添加量が0.3重量%
未満の場合には添加効果が不十分である。従って、本発
明において用いるMg−Li合金がイットリウム及び/
又はカルシウムを含有する場合には、イットリウム及び
/又はカルシウム添加量を0.3〜3重量%、好ましく
は0.5〜2重量%とする。なお、Mg−Li合金は酸
素含有雰囲気中で溶解させるとMgが燃焼するが、この
Mg−Li合金にカルシウムを添加すると酸素含有雰囲
気中での溶解時のMgの燃焼が抑制される。従って、本
発明において用いるMg−Li合金がカルシウムを含有
する場合には、Mg−Li合金の溶解は完全な不活性雰
囲気中でなくても、あるいは空気中でも実施できる。
びカルシウムの少なくとも1種が含有されている場合に
は、イットリウム及び/又はカルシウムは凝固段階で微
細なMg−Y系及び/又はMg−Ca系化合物として晶
出し、凝固組織を微細化する効果を有する。このような
組織の微細化は言うまでもなく超塑性特性を更に改善す
る。また、このような晶出に費やされた以外のイットリ
ウム及び/又はカルシウムは主にBCC相に固溶し、合
金を固溶硬化すると共に合金の加工組織の回復など経時
変化を抑制するので、室温強度の向上と強度の安定化に
寄与する。イットリウム及び/又はカルシウムの添加量
が3重量%を越えるとMg−Y系及び/又はMg−Ca
系化合物が結晶粒界にネットワーク状に晶出するように
なるので超塑性特性を阻害するようになる。また、イッ
トリウム及び/又はカルシウムの添加量が0.3重量%
未満の場合には添加効果が不十分である。従って、本発
明において用いるMg−Li合金がイットリウム及び/
又はカルシウムを含有する場合には、イットリウム及び
/又はカルシウム添加量を0.3〜3重量%、好ましく
は0.5〜2重量%とする。なお、Mg−Li合金は酸
素含有雰囲気中で溶解させるとMgが燃焼するが、この
Mg−Li合金にカルシウムを添加すると酸素含有雰囲
気中での溶解時のMgの燃焼が抑制される。従って、本
発明において用いるMg−Li合金がカルシウムを含有
する場合には、Mg−Li合金の溶解は完全な不活性雰
囲気中でなくても、あるいは空気中でも実施できる。
【0013】Mg−Li合金においては、アルミニウ
ム、亜鉛、銀、マンガン、ケイ素、ストロンチウム、イ
ットリウム、スカンジウム及びランタノイド(例えば、
La、Ce、ミッシュメタル等)はいずれも合金の強度
向上に寄与することが知られている。これらの合金元素
の添加量の増加と共に合金の強度が増大するが、アルミ
ニウム及び亜鉛については4重量%で、また銀、マンガ
ン、ケイ素、ストロンチウム、イットリウム、スカンジ
ウム及びランタノイドについては2重量%で合金強度の
増大に対する効果が飽和し、それ以上添加してもそれ以
上の合金強度の増大は認められない。一方、アルミニウ
ム及び亜鉛については4重量%を越えて、また銀、マン
ガン、ケイ素、ストロンチウム、イットリウム、スカン
ジウム及びランタノイドについては2重量%を越えて添
加すると、合金は脆くなることもあり、合金の比重が大
きくなり、また加工性も低下することになる。従って、
本発明で用いるMg−Li合金においては、アルミニウ
ム及び亜鉛の添加量については4重量%以下、好ましく
は1.0〜3.0重量%、また銀、マンガン、ケイ素、
ストロンチウム、イットリウム、スカンジウム及びラン
タノイドの添加量については2重量%以下、好ましくは
0.5〜1.5重量%とする。
ム、亜鉛、銀、マンガン、ケイ素、ストロンチウム、イ
ットリウム、スカンジウム及びランタノイド(例えば、
La、Ce、ミッシュメタル等)はいずれも合金の強度
向上に寄与することが知られている。これらの合金元素
の添加量の増加と共に合金の強度が増大するが、アルミ
ニウム及び亜鉛については4重量%で、また銀、マンガ
ン、ケイ素、ストロンチウム、イットリウム、スカンジ
ウム及びランタノイドについては2重量%で合金強度の
増大に対する効果が飽和し、それ以上添加してもそれ以
上の合金強度の増大は認められない。一方、アルミニウ
ム及び亜鉛については4重量%を越えて、また銀、マン
ガン、ケイ素、ストロンチウム、イットリウム、スカン
ジウム及びランタノイドについては2重量%を越えて添
加すると、合金は脆くなることもあり、合金の比重が大
きくなり、また加工性も低下することになる。従って、
本発明で用いるMg−Li合金においては、アルミニウ
ム及び亜鉛の添加量については4重量%以下、好ましく
は1.0〜3.0重量%、また銀、マンガン、ケイ素、
ストロンチウム、イットリウム、スカンジウム及びラン
タノイドの添加量については2重量%以下、好ましくは
0.5〜1.5重量%とする。
【0014】本発明のマグネシウム合金成形物の製造方
法においては、上記のようなMg−Li合金の溶湯をダ
イカストなどの金型により鋳造して、例えば薄板あるい
はニアネットのケースを作り、その際に冷却凝固させ、
該鋳造物を加工熱処理することなしに直接にブロー成形
などの超塑性成形を実施する。
法においては、上記のようなMg−Li合金の溶湯をダ
イカストなどの金型により鋳造して、例えば薄板あるい
はニアネットのケースを作り、その際に冷却凝固させ、
該鋳造物を加工熱処理することなしに直接にブロー成形
などの超塑性成形を実施する。
【0015】
実施例1〜14、比較例1〜5及び対照例1 アルゴン雰囲気の真空溶解炉に、表1に示す組成(重量
%)の合金となるように原材料を装入し、溶解させた。
坩堝としてSUS304材を使用し、フラックス等は使
用しなかった。その溶湯からコールドチャンバー型ダイ
カストマシンで180mm×30mm×2mmの試験片を鋳造
し、冷却凝固させた。鋳造条件は下記の通りであった: 溶湯温度:750℃ 金型温度:300℃ 鋳造圧力:95 kgf/cm ダイカスト射出速度:1.2 cm/s 型締め時間:3 sec このようにして得た鋳物から試験片を切り取り、圧延な
どの加工熱処理を行うこと成しに引張試験(引張強
度)、比重測定及び超塑性特性試験を実施した。試験試
験条件は次の通りであった: 引張試験:インストロン引張試験機による、 試験片:厚さ2mm、長さ20mm、幅20mm、標点間距離
10mm、標点間幅5mm、25℃で測定、 歪み速度=4×10-4/s、測定単位=MPa; 比重:アルキメデス法; 超塑性特性試験:温度350℃、標点間距離10mm、 歪み速度=2×10-4/s;測定結果は表1に示す通り
であった。
%)の合金となるように原材料を装入し、溶解させた。
坩堝としてSUS304材を使用し、フラックス等は使
用しなかった。その溶湯からコールドチャンバー型ダイ
カストマシンで180mm×30mm×2mmの試験片を鋳造
し、冷却凝固させた。鋳造条件は下記の通りであった: 溶湯温度:750℃ 金型温度:300℃ 鋳造圧力:95 kgf/cm ダイカスト射出速度:1.2 cm/s 型締め時間:3 sec このようにして得た鋳物から試験片を切り取り、圧延な
どの加工熱処理を行うこと成しに引張試験(引張強
度)、比重測定及び超塑性特性試験を実施した。試験試
験条件は次の通りであった: 引張試験:インストロン引張試験機による、 試験片:厚さ2mm、長さ20mm、幅20mm、標点間距離
10mm、標点間幅5mm、25℃で測定、 歪み速度=4×10-4/s、測定単位=MPa; 比重:アルキメデス法; 超塑性特性試験:温度350℃、標点間距離10mm、 歪み速度=2×10-4/s;測定結果は表1に示す通り
であった。
【0016】
【表1】 合 金 組 成 引張 350℃での超例番号 Li Ca Y その他 Mg 強度 比重 塑性伸び率、% 実施例1 8.5 − − − 残部 150 1.52 450% 対照例1(実施例1の鋳物の圧延加工材) 180 1.52 600% 比較例1 5.0 − − − 残部 135 1.58 ※ 実施例2 6.0 − − − 残部 140 1.56 400% 実施例3 10.5 − − − 残部 145 1.48 400% 比較例2 11.5 − − − 残部 130 1.46 ※ 実施例4 8.5 1.0 − − 残部 160 1.52 500% 実施例5 8.5 3.0 − 残部 180 1.51 400 比較例3 8.5 6.0 − 残部 185 1.51 200 実施例6 8.5 − 1.0 残部 165 1.53 500 実施例7 8.5 − 2.0 − 残部 185 1.54 600% 比較例4 8.5 − 6.0 − 残部 190 1.56 ※ 実施例8 8.5 1.0 1.0 − 残部 190 1.51 700% 実施例9 8.5 − − Al:1.0 残部 160 1.52 400% 実施例10 8.5 − − Zn:1.0 残部 155 1.52 400% 実施例11 8.5 − − Ag:1.0 残部 160 1.53 400% 実施例12 8.5 − − Mn:0.7 残部 155 1.52 400% 実施例13 8.5 − − Mm:1.0 残部 160 1.52 400% 実施例14 8.5 1.0 1.0 Al:1.0 残部 200 1.53 600% 比較例5 8.5 − − Al:5.0 残部 200 1.54 ※ ※は超塑性を示さない。
【0017】上記の実施例及び比較例のデータから次の
ことが明らかである:本発明で対象にしているMg−L
i合金は、前処理としての加工熱処理を必要とせずに、
直接に超塑性成形してマグネシウム合金成形物を製造す
ることができる。イットリウム及びカルシウムは室温で
の強度向上及び強度の安定性に有効であり、少量用いる
と超塑性の伸び率は向上する。リチウム添加量が共晶組
成から外れる場合には超塑性特性を示さない。所定量の
アルミニウム、亜鉛、銀、マンガン及びランタノイドの
添加はMg−Li合金の強度の向上に寄与し、且つ超塑
性特性をほとんど損なうこともない。
ことが明らかである:本発明で対象にしているMg−L
i合金は、前処理としての加工熱処理を必要とせずに、
直接に超塑性成形してマグネシウム合金成形物を製造す
ることができる。イットリウム及びカルシウムは室温で
の強度向上及び強度の安定性に有効であり、少量用いる
と超塑性の伸び率は向上する。リチウム添加量が共晶組
成から外れる場合には超塑性特性を示さない。所定量の
アルミニウム、亜鉛、銀、マンガン及びランタノイドの
添加はMg−Li合金の強度の向上に寄与し、且つ超塑
性特性をほとんど損なうこともない。
【0018】
【発明の効果】本発明により、特定のMg−Li合金に
ついて超塑性特性を低コストで発現させ、前処理として
の加工熱処理を必要とせずに、直接に超塑性成形してマ
グネシウム合金成形物を安価に製造することができる。
ついて超塑性特性を低コストで発現させ、前処理として
の加工熱処理を必要とせずに、直接に超塑性成形してマ
グネシウム合金成形物を安価に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 耕平 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 二宮 隆二 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 佐藤 勉 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 ギュンター ナイテ ドイツ連邦共和国 D−6350 バッド ナ ウハイム マイヌスストラッセ 9 (72)発明者 エバハード イー シュミット ドイツ連邦共和国 D−8755 アルゼナウ アイ ウンターフランクフルト イグラウ ワー ストラッセ 2イー
Claims (4)
- 【請求項1】 リチウムを6〜10.5重量%含有し、
残部がマグネシウムと不可避の不純物からなるマグネシ
ウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固させ、該鋳造物を
加工熱処理することなしに直接に超塑性成形することを
特徴とするマグネシウム合金成形物の製造方法。 - 【請求項2】 リチウムを6〜10.5重量%、及びイ
ットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を0.3〜
3重量%含有し、残部がマグネシウムと不可避の不純物
からなるマグネシウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固
させ、該鋳造物を加工熱処理することなしに直接に超塑
性成形することを特徴とするマグネシウム合金成形物の
製造方法。 - 【請求項3】 リチウムを6〜10.5重量%含有し、
それぞれ4重量%以下のアルミニウム及び亜鉛、それぞ
れ2重量%以下の銀、マンガン、ケイ素及びランタノイ
ドからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含有
し、残部がマグネシウムと不可避の不純物からなるマグ
ネシウム合金を鋳造し、その際に冷却凝固させ、該鋳造
物を加工熱処理することなしに直接に超塑性成形するこ
とを特徴とするマグネシウム合金成形物の製造方法。 - 【請求項4】 リチウムを6〜10.5重量%、及びイ
ットリウム及びカルシウムの少なくとも1種を0.3〜
3重量%含有し、更にそれぞれ4重量%以下のアルミニ
ウム及び亜鉛、それぞれ2重量%以下の銀、マンガン、
ケイ素及びランタノイドからなる群から選ばれた少なく
とも1種の元素を含有し、残部がマグネシウムと不可避
の不純物からなるマグネシウム合金を鋳造し、その際に
冷却凝固させ、該鋳造物を加工熱処理することなしに直
接に超塑性成形することを特徴とするマグネシウム合金
成形物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09191793A JP3387548B2 (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | マグネシウム合金成形物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09191793A JP3387548B2 (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | マグネシウム合金成形物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06316750A true JPH06316750A (ja) | 1994-11-15 |
JP3387548B2 JP3387548B2 (ja) | 2003-03-17 |
Family
ID=14039941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09191793A Expired - Fee Related JP3387548B2 (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | マグネシウム合金成形物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3387548B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001283796A (ja) * | 2000-04-04 | 2001-10-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リチウム二次電池とその製造方法 |
US8293031B2 (en) * | 2006-03-31 | 2012-10-23 | Biotronik Vi Patent Ag | Magnesium alloy and the respective manufacturing method |
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