JPH1161299A - 耐熱用亜鉛合金及び成形品 - Google Patents
耐熱用亜鉛合金及び成形品Info
- Publication number
- JPH1161299A JPH1161299A JP21839397A JP21839397A JPH1161299A JP H1161299 A JPH1161299 A JP H1161299A JP 21839397 A JP21839397 A JP 21839397A JP 21839397 A JP21839397 A JP 21839397A JP H1161299 A JPH1161299 A JP H1161299A
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- JP
- Japan
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- zinc alloy
- heat
- weight
- resistant zinc
- alloy
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C18/00—Alloys based on zinc
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】高強度で良好な耐熱性を有し、100℃以上の
温度で良好な耐クリープ特性を有し、その結果として成
形製品の用途を大幅に広げることを可能にした耐熱用亜
鉛合金及び該耐熱用亜鉛合金からなる成形品を提供する
こと。 【解決手段】ニッケル及びマンガンの少なくとも1種を
合計で3.5重量%以下含有し、所望により、(a)銅
を2重量%以下、(b)チタン及びジルコニウムの少な
くとも1種を合計で2重量%以下、(c)アルミニウム
を0.5重量%以下、及び(d)クロム、スカンジウ
ム、ベリリウム、リチウム、イットリウム、ランタノイ
ド及びマグネシウムの少なくとも1種を合計で0.5重
量%以下、からなる群から選ばれた何れか一群、二群、
三群又は全群を追加含有し、残部が亜鉛と不可避の不純
物からなる、100℃以上の温度で良好な耐クリープ特
性を有する耐熱用亜鉛合金。
温度で良好な耐クリープ特性を有し、その結果として成
形製品の用途を大幅に広げることを可能にした耐熱用亜
鉛合金及び該耐熱用亜鉛合金からなる成形品を提供する
こと。 【解決手段】ニッケル及びマンガンの少なくとも1種を
合計で3.5重量%以下含有し、所望により、(a)銅
を2重量%以下、(b)チタン及びジルコニウムの少な
くとも1種を合計で2重量%以下、(c)アルミニウム
を0.5重量%以下、及び(d)クロム、スカンジウ
ム、ベリリウム、リチウム、イットリウム、ランタノイ
ド及びマグネシウムの少なくとも1種を合計で0.5重
量%以下、からなる群から選ばれた何れか一群、二群、
三群又は全群を追加含有し、残部が亜鉛と不可避の不純
物からなる、100℃以上の温度で良好な耐クリープ特
性を有する耐熱用亜鉛合金。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐熱用亜鉛合金及び
成形品に関し、より詳しくは100℃以上の温度で良好
な耐クリープ特性を有する耐熱用亜鉛合金及び該耐熱用
亜鉛合金からなる成形品に関する。
成形品に関し、より詳しくは100℃以上の温度で良好
な耐クリープ特性を有する耐熱用亜鉛合金及び該耐熱用
亜鉛合金からなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、亜鉛合金はダイカスト法による自
動車部品、電気製品部品、建築金物の製造に広く用いら
れており、これらの用途に用いられる亜鉛合金は主とし
て亜鉛−アルミニウム系合金であった。これらの亜鉛合
金は室温付近では優れた機械的強度を有するが、100
℃以上の温度では著しいクリープを生じるようになるの
でこのような条件下では使用できないという問題があ
り、このことが亜鉛ダイカスト成形品の用途を大きく制
限してきた。
動車部品、電気製品部品、建築金物の製造に広く用いら
れており、これらの用途に用いられる亜鉛合金は主とし
て亜鉛−アルミニウム系合金であった。これらの亜鉛合
金は室温付近では優れた機械的強度を有するが、100
℃以上の温度では著しいクリープを生じるようになるの
でこのような条件下では使用できないという問題があ
り、このことが亜鉛ダイカスト成形品の用途を大きく制
限してきた。
【0003】この問題に対処するための亜鉛合金とし
て、アルミニウムフリーの耐熱用亜鉛合金であるILZ
RO14(Zn−1.2Cu−0.3Ti−0.02A
l)やILZRO16(Zn−1.2Cu−0.3(T
i+Cr)−0.02Al)が提案されているが、耐ク
リープ特性について更に改善された亜鉛合金が求められ
ている。
て、アルミニウムフリーの耐熱用亜鉛合金であるILZ
RO14(Zn−1.2Cu−0.3Ti−0.02A
l)やILZRO16(Zn−1.2Cu−0.3(T
i+Cr)−0.02Al)が提案されているが、耐ク
リープ特性について更に改善された亜鉛合金が求められ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の有する要求、課題に鑑みてなされたものであ
り、高強度で良好な耐熱性を有し、100℃以上の温度
で良好な耐クリープ特性を有し、その結果として成形製
品の用途を大幅に広げることを可能にした耐熱用亜鉛合
金及び該耐熱用亜鉛合金からなる成形品を提供すること
を目的とする。
従来技術の有する要求、課題に鑑みてなされたものであ
り、高強度で良好な耐熱性を有し、100℃以上の温度
で良好な耐クリープ特性を有し、その結果として成形製
品の用途を大幅に広げることを可能にした耐熱用亜鉛合
金及び該耐熱用亜鉛合金からなる成形品を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために種々検討を重ねた結果、ILZRO
14、ILZRO16の銅成分をニッケル及びマンガン
の少なくとも1種に変更することにより、100℃以上
の温度での耐クリープ特性を大幅に改善し得ることを見
出し、本発明を完成した。
的を達成するために種々検討を重ねた結果、ILZRO
14、ILZRO16の銅成分をニッケル及びマンガン
の少なくとも1種に変更することにより、100℃以上
の温度での耐クリープ特性を大幅に改善し得ることを見
出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の、100℃以上の温度で良
好な耐クリープ特性を有する耐熱用亜鉛合金は、ニッケ
ル及びマンガンの少なくとも1種を合計で3.5重量%
以下含有し、残部が亜鉛と不可避の不純物からなること
を特徴とする。更に、本発明の耐熱用亜鉛合金は、所望
により、(a)銅を2重量%以下(b)チタン及びジル
コニウムの少なくとも1種を合計で2重量%以下(c)
アルミニウムを0.5重量%以下、及び(d)クロム、
スカンジウム、ベリリウム、リチウム、イットリウム、
ランタノイド及びマグネシウムの少なくとも1種を合計
で0.5重量%以下からなる群から選ばれた何れか一
群、二群、三群又は全群を追加含有することができる。
また、本発明の成形品は、上記した亜鉛合金からなるこ
とを特徴とする。
好な耐クリープ特性を有する耐熱用亜鉛合金は、ニッケ
ル及びマンガンの少なくとも1種を合計で3.5重量%
以下含有し、残部が亜鉛と不可避の不純物からなること
を特徴とする。更に、本発明の耐熱用亜鉛合金は、所望
により、(a)銅を2重量%以下(b)チタン及びジル
コニウムの少なくとも1種を合計で2重量%以下(c)
アルミニウムを0.5重量%以下、及び(d)クロム、
スカンジウム、ベリリウム、リチウム、イットリウム、
ランタノイド及びマグネシウムの少なくとも1種を合計
で0.5重量%以下からなる群から選ばれた何れか一
群、二群、三群又は全群を追加含有することができる。
また、本発明の成形品は、上記した亜鉛合金からなるこ
とを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の耐熱用亜鉛合金において
は、ニッケル及びマンガンは耐熱用亜鉛合金の100℃
以上の温度での耐クリープ特性を改善する。ニッケル又
はマンガンをそれぞれ単独で用いるよりも両者を併用す
る方が一層大きな効果を得ることができる。また、ニッ
ケル及びマンガンは合計で3.5重量%程度までの添加
量では亜鉛に固溶して亜鉛合金を強化するが、それより
も多くなるとイプシロン相が晶出して亜鉛合金を脆化す
る傾向がある。更に、ニッケル及びマンガンの添加量が
合計で3.5重量%を超えるとそのような合金の溶湯の
流動性が著しく低下してダイカスト鋳造が困難になる傾
向がある。従って、本発明の耐熱用亜鉛合金においては
ニッケル及びマンガンの少なくとも1種を合計で3.5
重量%以下、好ましくは0.7〜3重量%添加する。
は、ニッケル及びマンガンは耐熱用亜鉛合金の100℃
以上の温度での耐クリープ特性を改善する。ニッケル又
はマンガンをそれぞれ単独で用いるよりも両者を併用す
る方が一層大きな効果を得ることができる。また、ニッ
ケル及びマンガンは合計で3.5重量%程度までの添加
量では亜鉛に固溶して亜鉛合金を強化するが、それより
も多くなるとイプシロン相が晶出して亜鉛合金を脆化す
る傾向がある。更に、ニッケル及びマンガンの添加量が
合計で3.5重量%を超えるとそのような合金の溶湯の
流動性が著しく低下してダイカスト鋳造が困難になる傾
向がある。従って、本発明の耐熱用亜鉛合金においては
ニッケル及びマンガンの少なくとも1種を合計で3.5
重量%以下、好ましくは0.7〜3重量%添加する。
【0008】本発明の耐熱用亜鉛合金においては、所望
により銅を添加することができる。銅はニッケル及びマ
ンガンの少なくとも1種との組合せで100℃以上の温
度での耐クリープ特性を改善する。銅は2重量%程度ま
での添加量では亜鉛に固溶して亜鉛合金を強化するが、
それよりも多く添加しても添加効果が飽和し、3重量%
を超えるとイプシロン相が晶出して亜鉛合金を脆化する
傾向がある。従って、本発明の耐熱用亜鉛合金において
は銅を2重量%以下添加することができる。
により銅を添加することができる。銅はニッケル及びマ
ンガンの少なくとも1種との組合せで100℃以上の温
度での耐クリープ特性を改善する。銅は2重量%程度ま
での添加量では亜鉛に固溶して亜鉛合金を強化するが、
それよりも多く添加しても添加効果が飽和し、3重量%
を超えるとイプシロン相が晶出して亜鉛合金を脆化する
傾向がある。従って、本発明の耐熱用亜鉛合金において
は銅を2重量%以下添加することができる。
【0009】本発明の耐熱用亜鉛合金においては、所望
によりチタン及びジルコニウムの少なくとも1種を添加
することができる。チタン及びジルコニウムは亜鉛合金
のクリープ強度を著しく向上させるが、この添加効果は
添加量2重量%で飽和し、それ以上添加しても意味がな
い。従って、本発明の耐熱用亜鉛合金においてはチタン
及びジルコニウムの少なくとも1種を合計で2重量%以
下添加することができる。
によりチタン及びジルコニウムの少なくとも1種を添加
することができる。チタン及びジルコニウムは亜鉛合金
のクリープ強度を著しく向上させるが、この添加効果は
添加量2重量%で飽和し、それ以上添加しても意味がな
い。従って、本発明の耐熱用亜鉛合金においてはチタン
及びジルコニウムの少なくとも1種を合計で2重量%以
下添加することができる。
【0010】本発明の耐熱用亜鉛合金においては、所望
によりアルミニウムを添加することができる。0.5重
量%以下の微量のアルミニウムの添加は亜鉛合金溶湯の
酸化抑制に有効である。従って、本発明の耐熱用亜鉛合
金においてはアルミニウムを0.5重量%以下添加する
ことができる。
によりアルミニウムを添加することができる。0.5重
量%以下の微量のアルミニウムの添加は亜鉛合金溶湯の
酸化抑制に有効である。従って、本発明の耐熱用亜鉛合
金においてはアルミニウムを0.5重量%以下添加する
ことができる。
【0011】本発明の耐熱用亜鉛合金においては、所望
によりクロム、スカンジウム、ベリリウム、リチウム、
イットリウム、ランタノイド及びマグネシウムの少なく
とも1種を添加することができる。これらの合金成分は
亜鉛合金の機械的強度を改善することができる。しか
し、それらの添加量が合計で0.5重量%を超えると亜
鉛合金の衝撃値を低下させる傾向がある。従って、本発
明の耐熱用亜鉛合金においてはそれらの合金成分の少な
くとも1種を合計で0.5重量%以下添加することがで
きる。
によりクロム、スカンジウム、ベリリウム、リチウム、
イットリウム、ランタノイド及びマグネシウムの少なく
とも1種を添加することができる。これらの合金成分は
亜鉛合金の機械的強度を改善することができる。しか
し、それらの添加量が合計で0.5重量%を超えると亜
鉛合金の衝撃値を低下させる傾向がある。従って、本発
明の耐熱用亜鉛合金においてはそれらの合金成分の少な
くとも1種を合計で0.5重量%以下添加することがで
きる。
【0012】本発明の耐熱用亜鉛合金は、コールドチャ
ンバーダイカスト、チキソキャスト及び射出成形に適し
ている。更に、本発明の耐熱用亜鉛合金は一般の砂型鋳
造、金型鋳造、低圧鋳造、各種精密鋳造にも適用するこ
とができる。これらの鋳造方法により本発明の成形品を
得ることができる。ここでいう「チキソキャスト法」と
は、特公平2−15620号公報に記載されているよう
な射出成形機のシリンダー内で原料亜鉛合金の半溶融状
態を実現し、スクリューによる剪断力でチキソトロピー
を発現させて成形する方法を意味し、又「射出成形法」
とは、チキソキャスト法と同様であるが、原料亜鉛合金
の溶融温度直上の温度に加熱して溶融状態で鋳造する方
法を意味する。
ンバーダイカスト、チキソキャスト及び射出成形に適し
ている。更に、本発明の耐熱用亜鉛合金は一般の砂型鋳
造、金型鋳造、低圧鋳造、各種精密鋳造にも適用するこ
とができる。これらの鋳造方法により本発明の成形品を
得ることができる。ここでいう「チキソキャスト法」と
は、特公平2−15620号公報に記載されているよう
な射出成形機のシリンダー内で原料亜鉛合金の半溶融状
態を実現し、スクリューによる剪断力でチキソトロピー
を発現させて成形する方法を意味し、又「射出成形法」
とは、チキソキャスト法と同様であるが、原料亜鉛合金
の溶融温度直上の温度に加熱して溶融状態で鋳造する方
法を意味する。
【0013】例えば、本発明の耐熱亜鉛合金は次の条件
下で成形することができる。 ホットチャンバーダイカスト: 溶湯温度430℃、型
温度150℃、型締力35ton 、充填圧力85kgf/c
m2 。 コールドチャンバーダイカスト: 溶湯温度470〜5
50℃、型温度150℃、型締力35ton 、充填圧力8
0kgf/cm2 。 射出成形: 溶湯温度=液相線温度+10℃(合金によ
り異なるがほぼ400℃)、型温度150℃、型締力5
0ton 、射出圧力1990kgf/cm2 、スクリュー回転数
220rpm 。 チキソキャスト: 溶湯温度=液相線温度−10℃(合
金により異なるがほぼ380℃)、型温度150℃、型
締力50ton 、射出圧力1990kgf/cm2 、スクリュー
回転数220rpm 。
下で成形することができる。 ホットチャンバーダイカスト: 溶湯温度430℃、型
温度150℃、型締力35ton 、充填圧力85kgf/c
m2 。 コールドチャンバーダイカスト: 溶湯温度470〜5
50℃、型温度150℃、型締力35ton 、充填圧力8
0kgf/cm2 。 射出成形: 溶湯温度=液相線温度+10℃(合金によ
り異なるがほぼ400℃)、型温度150℃、型締力5
0ton 、射出圧力1990kgf/cm2 、スクリュー回転数
220rpm 。 チキソキャスト: 溶湯温度=液相線温度−10℃(合
金により異なるがほぼ380℃)、型温度150℃、型
締力50ton 、射出圧力1990kgf/cm2 、スクリュー
回転数220rpm 。
【0014】
【実施例】以下に、実施例等に基づいて本発明を具体的
に説明する。 実施例1〜16及び比較例1〜3 黒鉛坩堝中にベースとしての電気亜鉛及び所要量のN
i、Mn、Cu、Al、Ti、Zr、Cr、Sc、B
e、Li、Y、La系(ミッシュメタル、Mm)、Mg
を添加した。Ni、Mn、Cu、Al、Ti、Zr、C
r、Sc、Y、Mm、Mgは母合金の形で装入し、L
i、Beは直接添加で装入し、それらを溶解させて、表
1に示す合金成分を表1に示す量(重量%)で含有し、
残部が亜鉛と不可避の不純物からなる亜鉛合金を調製し
た。なお、比較例1の亜鉛合金はILZRO14に相当
する。
に説明する。 実施例1〜16及び比較例1〜3 黒鉛坩堝中にベースとしての電気亜鉛及び所要量のN
i、Mn、Cu、Al、Ti、Zr、Cr、Sc、B
e、Li、Y、La系(ミッシュメタル、Mm)、Mg
を添加した。Ni、Mn、Cu、Al、Ti、Zr、C
r、Sc、Y、Mm、Mgは母合金の形で装入し、L
i、Beは直接添加で装入し、それらを溶解させて、表
1に示す合金成分を表1に示す量(重量%)で含有し、
残部が亜鉛と不可避の不純物からなる亜鉛合金を調製し
た。なお、比較例1の亜鉛合金はILZRO14に相当
する。
【0015】それらの亜鉛合金の溶湯からコールドチャ
ンバーダイカスト成形を実施した。その鋳造条件は溶湯
温度470〜550℃、型温度150℃、型締力35to
n 、充填圧力80kgf/cm2 であり、標点間距離50m
m、平行部直径6mmφのクリープ試験片を作製した。こ
れらの試験片を用い、JIS Z 2271に従い、雰
囲気温度175℃、試験荷重25MPaでクリープ試験
を実施し、歪(%)を測定した。100時間後の歪は表
1に示す通りであった。なお、実施例1及び比較例1の
亜鉛合金のクリープ歪の経時変化は図1に示す通りであ
った。
ンバーダイカスト成形を実施した。その鋳造条件は溶湯
温度470〜550℃、型温度150℃、型締力35to
n 、充填圧力80kgf/cm2 であり、標点間距離50m
m、平行部直径6mmφのクリープ試験片を作製した。こ
れらの試験片を用い、JIS Z 2271に従い、雰
囲気温度175℃、試験荷重25MPaでクリープ試験
を実施し、歪(%)を測定した。100時間後の歪は表
1に示す通りであった。なお、実施例1及び比較例1の
亜鉛合金のクリープ歪の経時変化は図1に示す通りであ
った。
【0016】
【表1】
【0017】表1のデータから明らかなように、本発明
の亜鉛合金である実施例1〜16の亜鉛合金は、既存の
亜鉛合金である比較例1のILZRO14の亜鉛合金と
比較して、試験温度175℃に於けるクリープ歪は少な
い。一方、本発明の亜鉛合金の組成範囲から外れている
比較例2及び比較例3の亜鉛合金はニッケル又はマンガ
ンの含有量が多いため、溶湯の流動性が低いので、鋳造
性が悪く健全な鋳物が得られなかった。図1から明らか
なように、実施例1の亜鉛合金は比較例1の亜鉛合金と
比較して、試験温度175℃、試験荷重25MPaの条
件に於けるクリープ特性が大きく改善されている。
の亜鉛合金である実施例1〜16の亜鉛合金は、既存の
亜鉛合金である比較例1のILZRO14の亜鉛合金と
比較して、試験温度175℃に於けるクリープ歪は少な
い。一方、本発明の亜鉛合金の組成範囲から外れている
比較例2及び比較例3の亜鉛合金はニッケル又はマンガ
ンの含有量が多いため、溶湯の流動性が低いので、鋳造
性が悪く健全な鋳物が得られなかった。図1から明らか
なように、実施例1の亜鉛合金は比較例1の亜鉛合金と
比較して、試験温度175℃、試験荷重25MPaの条
件に於けるクリープ特性が大きく改善されている。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の耐熱用
亜鉛合金は高温下に於ける耐クリープ性に優れており、
亜鉛合金成形品の用途を大幅に広げるものである。
亜鉛合金は高温下に於ける耐クリープ性に優れており、
亜鉛合金成形品の用途を大幅に広げるものである。
【図1】 実施例1及び比較例1の亜鉛合金のクリープ
試験における経時変化を示すグラフである。
試験における経時変化を示すグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】ニッケル及びマンガンの少なくとも1種を
合計で3.5重量%以下含有し、残部が亜鉛と不可避の
不純物からなることを特徴とする、100℃以上の温度
で良好な耐クリープ特性を有する耐熱用亜鉛合金。 - 【請求項2】銅を2重量%以下追加含有することを特徴
とする請求項1記載の耐熱用亜鉛合金。 - 【請求項3】チタン及びジルコニウムの少なくとも1種
を合計で2重量%以下追加含有することを特徴とする請
求項1又は2記載の耐熱用亜鉛合金。 - 【請求項4】アルミニウムを0.5重量%以下追加含有
することを特徴とする請求項1、2又は3記載の耐熱用
亜鉛合金。 - 【請求項5】クロム、スカンジウム、ベリリウム、リチ
ウム、イットリウム、ランタノイド及びマグネシウムの
少なくとも1種を合計で0.5重量%以下追加含有する
ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の耐熱用
亜鉛合金。 - 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載の耐熱用
亜鉛合金からなることを特徴とする成形品。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21839397A JPH1161299A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 耐熱用亜鉛合金及び成形品 |
EP98115159A EP0899349A1 (en) | 1997-08-13 | 1998-08-12 | Heat-resistant zinc alloy and molded article thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21839397A JPH1161299A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 耐熱用亜鉛合金及び成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1161299A true JPH1161299A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=16719212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21839397A Pending JPH1161299A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 耐熱用亜鉛合金及び成形品 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0899349A1 (ja) |
JP (1) | JPH1161299A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011063874A (ja) * | 2009-09-21 | 2011-03-31 | Korea Inst Of Industrial Technology | マグネシウム母合金、その製造方法、それを用いた金属合金及びその製造方法 |
KR20200120757A (ko) * | 2013-08-27 | 2020-10-21 | 아르타즌 엘엘씨 | 감소된 전도도 및 독특한 전자기 신호의 아연 합금 |
CN114075634A (zh) * | 2020-08-18 | 2022-02-22 | 上海交通大学 | 医用可降解Zn-Cu-Li三元合金及其制备与用途 |
Families Citing this family (4)
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WO2015095874A1 (en) | 2013-12-20 | 2015-06-25 | Jarden Zinc Products, LLC | Nickel plated zinc alloys for coinage |
CN104073685B (zh) * | 2014-06-17 | 2016-08-17 | 宁波博威合金材料股份有限公司 | 一种高强度抗蠕变低铜合金材料及其应用 |
CN108165797A (zh) * | 2017-12-27 | 2018-06-15 | 洛阳神佳窑业有限公司 | 一种锌基合金材料的制备方法 |
CN115874084B (zh) * | 2022-12-23 | 2024-02-06 | 北京大学 | 一种Zn-Li系抗蠕变锌合金及其制备方法与应用 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE2010870A1 (de) * | 1970-03-07 | 1971-09-30 | Pelzel E | Zinkgußlegierung |
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