JPH06316028A - 接着性有機被覆金属板 - Google Patents

接着性有機被覆金属板

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JPH06316028A
JPH06316028A JP13004293A JP13004293A JPH06316028A JP H06316028 A JPH06316028 A JP H06316028A JP 13004293 A JP13004293 A JP 13004293A JP 13004293 A JP13004293 A JP 13004293A JP H06316028 A JPH06316028 A JP H06316028A
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JP
Japan
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adhesive
metal plate
organic substance
metallic sheet
resin
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Pending
Application number
JP13004293A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Furukawa
博康 古川
Ryoji Nishioka
良二 西岡
Hiroshi Kanai
洋 金井
Joji Oka
襄二 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、接着性有機物を表面に形成した接
着性金属板に関し、ユーザーでの煩雑な金属板への接着
剤塗布工程を省略し、加工後に容易に部材の接着を行い
得る接着性有機被覆金属板を提供する。 【構成】 膜厚が0.5μm以上100μm未満の接着
性有機物を金属板表面に有する有機被覆金属板であり、
この接着性有機物を結晶性有機物とし、また結晶性有機
物をナイロン系樹脂を主成分とし、この接着性有機物が
室温では接着力をもたず、加熱することによって接着性
を有することを特徴とする接着性有機被覆金属板であ
る。 【効果】 耐ブロッキング性,部材との接着力に優れて
おり、ユーザーとして加工後に短時間の加熱で部材の接
着を行ない得て、組立時のコストダウンを図り得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着性有機物を表面に
形成した接着性金属板に関し、詳しくは室温では接着性
がなく、加熱することによって接着性を有する接着性有
機被覆金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】建材,家電,雑貨,自動車などの分野
で、部材の強度確保,金属板への他の性能や意匠性の付
与を目的として、金属板と部材とを接着剤を介して接合
する方法は、広く行なわれている。
【0003】この場合接着剤の塗布は、金属板加工後に
金属板ユーザーにて行なわれるのが一般的である(以下
この方法をポストコートと呼ぶ)。しかしながらポスト
コートでは、有機溶剤使用による環境汚染への対応,人
手不足,設備投資等の問題を金属板ユーザー側でかかえ
ているため、金属板ユーザーでの接着剤塗布工程を省略
し、接着剤をプレコートする必要性が生じている。
【0004】一方プレコートという観点では、特開平3
−147841号,特開平4−27541号,特開平3
−27542号の各公報にて、合成樹脂基体表面にステ
ンレスシートを被覆することを目的として、数種のホッ
トメルト接着剤フィルムをステンレスシートに積層した
ステンレス・樹脂積層体シートが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの積層体
シートは、2層以上の接着剤を積層し、それぞれの層に
ステンレス密着性,基体密着性等の役割を与え、各層が
強固に連結することによって、結果的にステンレスと基
体とを接着するものであり、2層以上の接着層を複雑な
工程で積層するという不具合があった。
【0006】また接着剤フィルムの厚みが1層あたり5
0μmと厚く、それ以下の膜厚の製品を作れないことか
ら、場合によっては接着強度,コスト等の面で問題を生
ずることとなった。
【0007】本発明は上記課題を解決し、金属板ユーザ
ーでの煩雑な金属板への接着剤塗布工程を省略し、金属
板ユーザーが金属板加工後に容易に部材の接着を行い得
る接着性有機被覆金属板を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述したような接着剤を
塗布する時の問題点を解決するに際して、常温では接着
力を有さず、加熱等の作用によって接着を実現するよう
な設計をする必要がある。このような性能を確保する方
法の一例として、樹脂の結晶性を高めることが有力であ
る。本発明者は有機物の種類,焼き付け温度等について
種々検討を行ない、その結果をもとに本発明を完成させ
た。
【0009】本発明は、膜厚が0.5μm以上100μ
m未満の接着性有機物を金属板表面に有する有機被覆金
属板であって、前記接着性有機物が室温では接着力をも
たず、加熱することによって接着性を有することを特徴
とする接着性有機被覆金属板である。
【0010】また前記接着性有機被覆金属板において、
接着性有機物が結晶性有機物である接着性有機被覆金属
板である。
【0011】また前記接着性有機被覆金属板において、
結晶性有機物がナイロン系樹脂を主成分とし、その示差
走査熱量測定融解ピークの強度が、該ナイロン系樹脂を
170℃から室温放冷により硬化させたものの示差走査
熱量測定融解ピークの強度の10〜100%を示す接着
性有機被覆金属板である。
【0012】また前記接着性有機被覆金属板において、
結晶性有機物がナイロン系樹脂を主成分とし、その樹脂
の分子量が5000〜80000である接着性有機被覆
金属板である。
【0013】
【作用】以上のように構成した接着性有機被覆金属板の
接着は、数秒程度の短時間の加熱等の作用で完了するも
のであり、これにより全体として金属板ユーザー側のコ
ストダウンが図り得る。
【0014】また接着剤は、膜厚の制限されるフィルム
状のものに限定せず、液状の樹脂を金属板上に塗布する
形式を採用することによって、0.5μm以上100μ
m未満の膜厚で樹脂を施すことを可能とするものであ
る。さらに金属板表面に施す樹脂として、金属板及び被
接着物に共通して接着可能なものを選択し、製造時に1
工程で簡略に製品が製造できるものである。
【0015】ここで加熱とは、通常の加熱炉などの発熱
源を介した加熱の他に、エネルギー線などを照射した加
熱などを総称したものとする。また本発明における接着
性とは、金属板と部材とが充分な強度をもって接着,あ
るいは粘着する性質のことを言う。また結晶性の存在
は、示差走査熱量測定(DSC)により融解ピークを測
定することにより確認するものとする。
【0016】本発明において使用できる樹脂とは、通常
は接着力を有さず、加熱,エネルギー線照射等の作用に
より接着対象部材との接着ができる樹脂であり、例えば
ナイロン,ポリアクリル,ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリエステル,ポリウレタン,エポキシ,ポリアミ
ド,フェノール,ポリオレフィン等が挙げられる。
【0017】特に通常時の非接着性は、ナイロン,ポリ
アクリル,ポリエチレン,ポリプロピレン等の結晶性の
高い樹脂が優れている。また本発明品を使用するに際
し、加工成形性に優れることが望ましい。
【0018】ナイロンを使用する場合には、分子量が5
000未満では成形性が劣り、分子量が80000を越
えると耐ブロッキング性が低下するため、分子量が50
00〜80000のナイロンを使用することが望まし
い。
【0019】結晶性樹脂を用いる際、結晶化率制御のた
めに非結晶性樹脂をブレンドしてもよい。例えばポリエ
ステル,ポリウレタン,ポリアクリル,エポキシ,ポリ
アミド,フェノール,ポリオレフィン等が挙げられる。
これらの樹脂は製品に要求される性能に応じて選択され
る。
【0020】またエポキシ樹脂,メラミン樹脂,ポリイ
ソシアネート樹脂,フェノール樹脂等を硬化剤として使
用することもできる。その際は、接着力が失われない程
度の硬化剤の量および焼き付け温度を選択すればよい。
樹脂は溶剤型,溶融型,水系,粉体などどの形態のもの
でも良い。さらに樹脂には、顔料,染料,充填剤,各種
添加剤を添加することができる。
【0021】本発明品を製造,出荷する際に、コイル状
に巻いたり、シート状のものを重ねたりすることが必要
である。よって摂氏マイナス10度から樹脂の融点まで
の温度範囲,50kg/cm2 圧力下で、表面同士の接
着性がないことが望まれる。このために製造品が粘らな
いようにするために、樹脂の種類や焼き付け温度範囲を
適切に選択する必要がある。
【0022】非結晶性樹脂を用いる場合、ガラス転移温
度が50℃〜450℃の樹脂を選択することが望まし
い。結晶性樹脂を用いる場合は、ガラス転移温度が50
℃以下であっても、その樹脂を十分に長い時間をかけて
完全硬化させたもののDSC融解ピークの強度に対し
て、10〜100%の強度を示すDSC融解ピークを得
るような温度で焼き付けを行なえばよい。
【0023】有機物の金属板表面への形成方法として
は、浸漬法,カーテンフロー法,ロールコート法,バー
コート法,静電法,刷毛塗り法,T−ダイ法,ラミネー
ト法などが用いられ、乾燥膜厚は0.5μm以上50μ
m未満が適当である。
【0024】焼き付け方法としては、熱風,常温,近赤
外線,遠赤外線,誘導加熱等が挙げられ、焼き付け温度
は前述のDSC融解ピークの強度条件に適合する範囲で
適宜選択されるが、概ね60℃〜300℃程度である。
【0025】製造法の一例として、本発明品は通常のプ
レコート金属板を製造するラインにおいて、通常のプレ
コート金属板と同様の方法で製造することができる。
【0026】金属板としては、冷延鋼板,熱延鋼板,各
種めっき鋼板(例えば亜鉛めっき,亜鉛合金めっき,錫
めっき,鉛めっき,アルミニウムめっき,クロムめっき
鋼板など),ステンレス板,チタン板,アルミニウム板
などが使用でき、これらをそのままあるいは通常の化成
処理を施して使用すれば良い。
【0027】また接着性有機物と金属板との密着性を向
上させるために、他の樹脂を施した金属板を使用しても
良い。例えばナイロン,ポリアクリル,ポリエチレン,
ポリプロピレン,ポリエステル,ポリウレタン,エポキ
シ,ポリアミド,フェノール,ポリオレフィン等が挙げ
られる。なお使用面は片面でも両面でも良い。
【0028】
【実施例】以下、オレフィン系ゴムを接着対象物とする
場合の実施例によって本発明を説明する。
【0029】表1,2に、有機物としてナイロン系(結
晶性:分子量約50000),ポリエチレン系(結晶
性:分子量約100000),ポリオレフィン系(非結
晶性:分子量約50000)樹脂を施したものについ
て、硬化剤の有無,溶剤組成,焼き付け温度を変化させ
たものを本発明例として示した。また表3に比較例を示
した。
【0030】表1,2に示した有機物を、塗布型クロメ
ート処理を施した溶融亜鉛めっき鋼板上に、バーコータ
ーあるいはロールコーターにより乾燥膜厚で3〜5μm
厚で塗布し、表中の板温到達温度で焼き付けた後速やか
に水冷し、本発明例の鋼板を得た。また表3に示した有
機物と条件で、実施例と同様の方法により比較例の鋼板
を得た。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】実施例及び比較例の性能試験は次の方法で
行なった。
【0035】(1)耐ブロッキング性試験 塗装面同士を接触させ、ホットプレスにて50℃,50
kg/cm2 荷重で24時間プレスした後のブロッキン
グ状態を評価した。◎は手で容易に剥離でき、痕跡が残
らない状態である。
【0036】(2)ゴム接着性 オレフィン系ゴムを密着させ、高周波誘導加熱により板
温到達温度170℃,7秒間加熱し、放冷した後に手で
ゴムを剥離し、その剥離形態を評価した。◎はゴムの擬
集破壊が100%の状態,×は塗膜とゴム間の界面剥離
が100%の状態である。
【0037】以上の評価試験の結果を表1,2及び表3
に示す。これらの結果から明かなように、結晶性を有す
る樹脂および非結晶性樹脂でも、ガラス転移温度が50
℃以上の本発明品は耐ブロッキング性,ゴム接着性とも
に優れている。
【0038】
【発明の効果】以上示したように本発明品の接着性金属
板は、耐ブロッキング性にすぐれ、部材との接着力も優
れている。また金属板ユーザーとしては、金属板加工後
に数秒程度の短時間の加熱で部材の接着のみを行なえば
よく、またその接着も容易であり、建材,家電,雑貨,
自動車などの分野に適用することによりコストダウンを
図り得る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】一方プレコートという観点では、特開平3
−147841号,特開平4−27541号,特開平4
−27542号の各公報にて、合成樹脂基体表面にステ
ンレスシートを被覆することを目的として、数種のホッ
トメルト接着剤フィルムをステンレスシートに積層した
ステンレス・樹脂積層体シートが開示されている。
フロントページの続き (72)発明者 岡 襄二 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜厚が0.5μm以上100μm未満の
    接着性有機物を金属板表面に有する有機被覆金属板であ
    って、前記接着性有機物が室温では接着力をもたず、加
    熱することによって接着性を有することを特徴とする接
    着性有機被覆金属板。
  2. 【請求項2】 前記接着性有機物が結晶性有機物である
    請求項1記載の接着性有機被覆金属板。
  3. 【請求項3】 結晶性有機物がナイロン系樹脂を主成分
    とし、その示差走査熱量測定融解ピークの強度が、該ナ
    イロン系樹脂を170℃から室温放冷により硬化させた
    ものの示差走査熱量測定融解ピークの強度の10〜10
    0%を示すことを特徴とする請求項2記載の接着性有機
    被覆金属板。
  4. 【請求項4】 結晶性有機物がナイロン系樹脂を主成分
    とし、その樹脂の分子量が5000〜80000である
    ことを特徴とする請求項3記載の接着性有機被覆金属
    板。
JP13004293A 1993-05-07 1993-05-07 接着性有機被覆金属板 Pending JPH06316028A (ja)

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990907