JPH0631444B2 - 半田用複層めっき鋼板 - Google Patents

半田用複層めっき鋼板

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JPH0631444B2
JPH0631444B2 JP1142988A JP14298889A JPH0631444B2 JP H0631444 B2 JPH0631444 B2 JP H0631444B2 JP 1142988 A JP1142988 A JP 1142988A JP 14298889 A JP14298889 A JP 14298889A JP H0631444 B2 JPH0631444 B2 JP H0631444B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半田用鋼板に係わり、半田の拡がり、半田ピ
ール強度、耐食性、加工性、経時性及び経済性に優れた
Fe,Coの単独めっき、またはFe,Co,Niによ
る合金めっきを下層とした半田用被層めっき鋼板に関す
る。
〔従来の技術〕 半田の可能な鋼板として、Snめっき鋼板があることは
広く知られているところである。
Snめっき鋼板は半田性に優れているが、耐食性が十分
でない。そのため、通常の雰囲気において、未塗装で使
用する場合、めっき量が5〜10g/m2の場合でも、J
IS Z 2371に規定された塩水噴霧試験、24時
間で全面に赤錆の発生が認められる場合が多い。したが
って、耐食性の向上のため、クロメート処理、あるいは
りん酸塩処理などの化成処理が施されている。クロメー
ト処理の場合、耐食性を向上させるためには、Crとし
て、0.2mg/dm2以上施すと、半田性が著しく低下する
ので好ましくない。したがって、通常Crとして、0.0
5mg/dm2に抑えられており、耐食性が十分でない。
また、半田用二層めっき鋼板として特開昭63−277
786があるが、これはSnめっきの上層にZn,N
i,Coの1種以上を主成分とするめっきをする事によ
り、耐食性が向上することを目的としたものであって本
願発明とは、目的、構成において異なる。また、特開昭
64−47894は、Zn系めっきを下層として、上層
にFe系の合金めっきを施して、半田浴中へのZnの溶
出を抑えることを目的としたものであって、本願発明と
は、目的、構成において異なる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のごとく、半田性、耐食性、加工性、経時性および
経済性に優れためっき鋼板を得るためには、Snめっき
鋼板の場合、半田性をそこなわないようにして、耐食性
を向上させる必要がある。
しかし、公知の方法では、半田性と耐食性の向上は相反
する傾向があるので、耐食性に優れると同時に半田性に
も優れた鋼板を得ることは困難である。
したがって、めっき層の改善が必要である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による、めっき層の改善はFe,Coの単独めっ
き、又はFe,Co,Niによる合金めっきの0.02
〜10g/m2を下層とし、Znの単独めっき、またはZ
nを主成分としCo,Ni,の1種以上を含む下層の標
準電極電位より卑な電位を示す合金めっきの0.1〜5
0g/m2を上層とすることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、下層のFe,Coの単独めっき、また
はFe,Co,Niによる合金めっきは、アルカリ浴か
らのめっき、あるいは酸性浴からの公知のめっきのいず
れからも差し支えない。また、電位がFeより貴なN
i,Coの場合、耐食性の効果は減少するが、半田ピー
ル強度の向上が優れる。めっき量は0.02〜10g/
m2が好ましい。
0.02g/m2以下の場合は下地鋼板を下層めっきで均
一に被覆することができず、耐食性への効果が少なくな
り、半田性がバラツキ、特に、半田ピール強度は改善さ
れない。0.02g/m2の下層めっきを施すと、半田ピ
ール強度は5kgで、下層めっきを施さないときの4kgに
対して、向上する。10g/m2以上になると、半田性お
よび耐食性については優れる傾向にあるが、経済的に不
利である。
次に、その上に被覆するZnの単独めっき、またはZn
を主成分とし、Co,Ni,の一種以上を含む合金めっ
きは、公知のめっき浴で差し支えないが、めっき浴中に
硫酸アルミニウムなどの平滑剤が添加されている場合、
半田性に悪影響を及ぼすので好ましくない。また、上層
の単独めっき、または合金めっきはいずれも下層めっき
の電位より卑な電位でなければならない。めっき量は
0.1〜50g/m2が好ましい。0.1g/m2以下の場
合は、耐食性が著しく劣り、50g/m2以上になると、
下層めっきの効果が半減し、加えて、経済的に不利であ
る。上層めっきが下層めっきより貴な場合、耐食性に対
して、下層めっきの効果がみられないので好ましくな
い。
また、本発明の下層めっきのあと、半田性を損なわない
で耐食性を改善するために、ZnにMo,Crを含むめ
っきを施し、そして、本発明の上層のめっき層をさらに
複層にすることもできる。
このようにして作成した複層めっき鋼板は、そのまま使
用してもよいが、半田性をさらに改善するために、耐食
性を損なわないような後処理を施すことができる。たと
えば、ポリエチレングリコール・フェニルエーテルを厚
みが0.5μmになるように塗布すると効果的である。
〔作用〕
本発明の複層めっきによって、半田性、耐食性、加工
性、経時性および経済性が著しく向上する。
特性が向上する理由は明らかでないが、耐食性について
は、上層のめっき層が下層のめっき層に比べて電位は卑
な方向にあり、腐食環境にさらされたとき、下層のめっ
き表面に存在する卑な金属が、優先的に腐食するため、
下層の溶解が抑制され、その結果として、鋼板のFeの
溶解が抑制されるものと考えられる。つまり、赤錆の発
生が抑えられているものと考えられる。半田性について
は、下層めっきに用いられるFe,Co,Niが半田
(Pb-Sn)との合金化において、強度を改善しているも
のと考えられる。
本発明は、かかる知見のもとになされたものであって、
本発明の処理をすることによって、半田性、特に半田強
度に優れ、耐食性、加工性、経時性および経済性に優れ
た複層めっき鋼板を連続的に生産できる。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例に用いためっき浴の組成、処
理条件を第1表に示し、本発明の効果を実施例(1〜
9)と比較例(1〜7)により、第2表、第3表に示し
た。次に、これらについて説明する。
実施例1 0.6mmの冷延鋼板を、常法で脱脂、酸洗処理したのち、
本発明のFeめっきを下層として0.02g/m2施し、
その上にZnめっきを上層として、20g/m2施し、さ
らに後処理として、ポリエチレングリコール・アルキル
フェニルエーテルを0.5μmの厚みになるように塗布
後、乾燥し、試験片とした。
試験片の特性は半田の拡がり、半田ピール強度、耐食
性、加工性、経時後の外観変化および半田ピール強度で
評価した。
特性評価 (1)半田の拡がり:250℃に保持した半田浴上に50m
m×50mmの試験片を静置し、その上に重量0.4gで
ハゼ折りしたやに入り半田(JIS Z 3283、R
H50)を置き、10秒後の半田拡がり面積を測定し、
評価した。
○:拡がり面積>200mm2 △:50〜200mm2 ×:拡がり面積<50mm2 (2)半田ピール強度:7mm×50mmの試験片を評価面が
外になるように、30mmの所から直角に折り曲げる。次
に、折り曲げた試験片の評価面を向い合わせで、0.5
mmのすきまができるようにして、市販の半田用フラック
スを塗布後、直ちに、半田浴(JIS Z 3282、
H60A)に10mm浸漬し、5、10秒間保持する。そ
の後、引っ張り試験の最大強度で評価した。
○:最大強度>5kg △:2〜5kg ×:最大強度<2kg (3)耐食性:JIS Z 2371による塩水噴霧試験
を2サイクル行い(1サイクル:8時間噴霧、16時間
停止)、赤錆の発生の有無によって評価した。
○:赤錆なし △:赤錆面積<5% ×:赤錆面積>5% (4)加工性:エリクセン張出し(Er=7mm)、およびデ
ュポン衝撃(1/2″×1kg×30cm)を行い、セロテ
ープでめっきの加工密着性を評価した。
○:剥離なし (5)経時変化:恒温恒湿(60℃、95%RH)で、1
000時間経時後の外観(変色)を観察し、さらに前述
の試験のピール強度を評価した。
○:変色なし △:変色面積<10% ×:変色面積>10% 以下、実施例2〜9は実施例1と同様な処理方法で行
い、めっきについては第1表の組成および処理条件で作
成し、評価した。
第2表の実施例1〜9に示したように、本発明のめっき
は耐食性、半田性、経時変化において優れた効果を示し
た。比較例1、2はZnめっきで特性を評価したが、半
田性のピール強度が劣った。比較例3、4はSnめっき
で特性を評価したが、半田性は優れているが耐食性が劣
った。比較例5〜7では一般に使用されている化成処理
として、クロメート処理あるいはりん酸塩処理を施した
が、耐食性に対して効果の認められるものは半田性が劣
る傾向を示した。
〔発明の効果〕
第2表、第3表の実施例1〜9に示したように、本発明
のめっきは、半田性、特に半田強度に優れ、耐食性、加
工性、経時性および経済性にも優れている。特に、半田
性と耐食性は相反する傾向にあるが、本発明のめっき構
成により、半田性のピール強度と耐食性が良好な半田用
複層めっき鋼板を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−277786(JP,A) 特開 昭64−47894(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板上に、下層としてFe,Coの単独めっ
    き、またはNi-Co,Ni-Feによる合金めっきを0.02〜
    10g/m2施し、上層にZnの単独めっき、またはZnを主
    成分とし、Co,Niの一種以上を含む下層の標準電極電位
    より卑な電位を示す合金めっきを0.1〜50g/m2
    すことを特徴とする半田用複層めっき鋼板。
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