JPH0631378B2 - アルミニウム又はアルミニウム合金の冷間加工用潤滑剤及びそれを用いた該金属の冷間加工方法 - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金の冷間加工用潤滑剤及びそれを用いた該金属の冷間加工方法

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JPH0631378B2
JPH0631378B2 JP59206333A JP20633384A JPH0631378B2 JP H0631378 B2 JPH0631378 B2 JP H0631378B2 JP 59206333 A JP59206333 A JP 59206333A JP 20633384 A JP20633384 A JP 20633384A JP H0631378 B2 JPH0631378 B2 JP H0631378B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金の冷
間加工に好適な潤滑剤及びそれを用いた塑性加工方法に
関する。
〔発明の背景〕
アルミニウムあるいはその合金は軽量で外観品質が良い
ことからサツシ、缶あるいは家電品などの部品に広く用
いられている。これらの部品は、ほとんど生産性の高い
塑性加工によつて作られている。部品の構造、加工度な
どによつて塑性加工の方法が異なるが、特に、経済性の
面でメリツトの多い冷間鍛造が主流になりつつある。一
般に、アルミニウムあるいはその合金部品は、外観を重
視するため表面状態(光沢性)寸法精度などに対する要
求が高く、加工時に用いる潤滑剤は、鋼材などの塑性加
工用潤滑油と異なり、特殊なものになる。従来、アルミ
ニウムあるいはその合金などの冷間鍛造では、鉱油をベ
ース油とし、脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール
などの油性向上剤やトリクレジルホスフアイト、トリラ
ウリルホスフアイト等の極圧剤またはグラフアイト、二
硫化モリブデン等の固体潤滑剤等を配合した潤滑剤が用
いられている。これらの潤滑剤は、加工後の表面性状が
良いことを重視して考えられた組成であるが、変形量が
少ない低加工率の加工に適用し得るにすぎず、高温、高
面圧となる高加工率や複雑な形状の加工品を作る場合に
は潤滑剤の耐荷重性及び耐熱性が十分でないため、割れ
や表面の肌荒れ、不均一な塑性流動による変形部品や焼
付きなどが発生し適用範囲に限界がある。
加工用潤滑剤の大きな役割の一つである耐焼付性は、加
工時に金型と被加工材の摩擦面に取り込まれる油量を多
くする方法がとられる。すなわち、被加工材に対するぬ
れ広がる性質及び付着性を改善すればよいと考えられ
る。このような例として、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテルまたは、ポリオキシアルキレンアルキルフエ
ニルエーテルのモノもしくはジ燐酸エステルの1種以上
と炭素数12〜18の飽和もしくは不飽和脂肪酸エステ
ルまたは高級アルコールの1種以上と金属石けんの1種
以上を鉱油に配合したアルミニウム加工用潤滑剤(特開
昭54−36303号公報、米国特許第1,087,247号明
細書)やポリオキシアルキレン誘導体に多価アルコール
の高級カルボン酸部分エステル又は、高級アルコールの
いずれか単独または両者の混合物とリン化合物を配合し
た潤滑剤(特開昭56−26997号公報)が挙げられ
る。しかし、これらの潤滑剤でも加工率の高い場合や複
雑な形状の成形部品の場合には、表面状態の悪化、焼付
き、割れなどが起り易いという問題がある。
一方、被加工材表面に化成皮膜処理などの前処理を施し
た後、その表面に金属石けんを施し加工する方法があ
る。この場合は加工度の高い加工においても焼付きが起
らず良好な性能を示すが、表面が処理剤によつて着色す
るなど外観が悪く、機械加工等による仕上加工が不可欠
となるため、汎用性のある潤滑法とはいえない。また、
潤滑処理は煩雑な工程を必要とし、かつ、処理液の管理
などを必要とする欠点がある。
〔発明の目的〕
本発明は、従来技術の欠点や問題点を改善すべく種々検
討した結果、被加工材に潤滑剤を塗布するのみで複雑な
形状の成形や加工度の高い冷間鍛造においても良好な潤
滑効果を発揮し、加工品の品質向上、加工工程の簡略化
を達成するアルミニウム又はアルミニウム合金の冷間加
工用潤滑剤とこれを用いた冷間加工方法を提供するもの
である。
〔発明の概要〕
本発明の潤滑剤は、鉱油、合成油またはこれらの混合油
に一般式(1)で示されるアルキルペンタエリトリトール
ホスフアイト (なお、式中Rはアルキル基、またはアルキルフエニル
基である。) の1種以上と一般式(2)で示されるホスホン酸エステル (なお、式中R′は、アルキル基、n=0または1であ
る。) の1種以上を配合したものである。
一般式(1)におけるアルキル基としては、オクチル、イ
ソデシル、ラウリル、トリデシル、パルミチル、ステア
リルなどが例示される。また、アルキルフエニル基とし
ては、ノニルフエニル、オクチルフエニルなどが例示さ
れる。
一般式(2)におけるホスホン酸エステルはジまたはモノ
エステルであり、アルキル基としてはブチル、オクチル
などが例示される。
上記のアルキルペンタエリトリトールホスフアイトとホ
スホン酸エステルの1種以上を配合する鉱油、合成油ま
たはこれらの混合油の潤滑剤性状は、加工条件や作業条
件に応じて任意に選択することができるが、40℃にお
ける粘度が10mm2/S(cSt)以上が好ましい。
この潤滑油に対する上記アルキルペンタエリトリトール
ホスフアイト、ホスホン酸エステルの配合割合は適宜選
択すればよいが、通常アルキルペンタエリトリトールホ
スフアイトは、2〜25重量%、ホスホン酸エステルは
3〜35重量%の範囲に使用されるが、加工条件によつ
て上記の配合割合を任意に選択すればよい。
本発明に用いられるアルキルペンタエリトリトールホス
フアイト及びホスホン酸エステルの作用について述べる
と概略以下の通りである。すなわち、アルキルペンタエ
リトリトールホスフアイトは、被加工材または金型加工
面などに吸着し、油性向上剤として働くもので、加工開
始時のような低温、低面圧条件における金属同士の接触
を防止するものであり、配合割合が少ない場合には、油
性向上剤としての効果が低くなり金属接触が起る。ま
た、多過ぎてもそれ以上の効果が認められないので、上
記したような割合が好ましい。ホスホン酸エステルは、
塑性変形が進み、高温、高面圧の加工条件の場合に有効
に働き、摩擦熱によつて被加工材表面に潤滑被膜を形成
し金属接触を防止する極圧剤として作用するものであ
り、配合割合が少ない場合には潤滑被膜の形成状態が低
下し焼付き防止する効果が十分にあらわれないので、上
記の配合割合が好ましい。
本発明のベース油として用いられる潤滑油は、鉱油の他
に、αオレフイン油、モノエステル油、ポリブデン油、
ポリグリコール油などの合成油及びこれらの混合油が例
示される。
なお、本発明の目的を損なわない範囲でグラフアイト、
二硫化モリブデン、フツ化カーボン、窒化ボロン等の固
体潤滑剤や硫黄、塩素系化合物の極圧剤などを配合する
ことができる。
本発明の一態様であるアルミニウムおよびアルミニウム
合金冷間加工用潤滑剤は、深絞り、引抜き、伸線、圧
延、しごき、押出しなどの多くの冷間加工法に適用でき
る。加工度の高い場合や複雑な形状の加工においても潤
滑剤を塗布するのみで加工可能であり、出来た加工品表
面仕上りも極めて良好である。また、加工する際に用い
る金型の材質は特に限定しないが、合金工具鋼及び合金
工具鋼表面に硬質処理を施したものでも良好な加工品が
得られる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1〜10 本発明の冷間加工用潤滑剤組成及び比較例の潤滑剤組成
物を第1表に示した。この潤滑剤をアルミニウム合金の
被加工材表面に塗布した後、下記に示した条件で前方押
出し加工法により加工性能、加工後の表面状態、寸法精
度などを調べた。結果を表に示した。
加工条件、加工性能及び寸法精度の測定は次の通りであ
る。
1.加工条件 (1)被加工材 材質:アルミニウム合金(JIS A5056) 寸法:外径9.9mm、長さ30mm、表面あらさmax1.8μ
m。
(2)金型及び主要寸法 材質:SDK11 コンテナ径:10mm 押出角:120度 絞り径:6mm(加工率64%) 2.寸法精度 加工後の絞り先端から5mmと50mm部の位置の直径の差
の平均値(測定個所10個)である。寸法精度が0.1以
上になると先端部に割れが発生していた。これは、潤滑
剤の潤滑性不足によるものである。
3.加工性能 前方押出用金型に加熱用バンドヒータを取付け、金型温
度を5〜20℃ずつ段階的に上げ、各温度で潤滑油を塗
布した被加工材を加工速度15mm/Sの条件で10本ず
つ加工し、加工後の表面に焼付きが生じないで加工でき
る金型の最高温度を測定した。この温度が高い程、加工
時に被加工材表面に形成される潤滑被膜の耐熱性が優れ
ている。すなわち、潤滑剤の加工性能が優れている。
第1表の結果から明らかなように、本発明の潤滑剤は、
加工度の大きい加工条件においても、加工後の表面状態
は良好な光沢性を示し、かつ、寸法精度、加工性能も比
較例に比し極めてすぐれているものであることが明らか
である。
〔発明の効果〕 本発明のアルミニウム又はアルミニウム合金の冷間加工
用潤滑剤は、以上の実施例からも明らかなように、被加
工材表面に塗布するのみで、加工時の摩擦熱によつて、
摩擦面に耐熱性及び潤滑性に優れた潤滑被膜を形成する
ので加工度の高い成形品や複雑形状の部品を加工するこ
とができるので加工工程の簡略化、低コスト化に大きく
寄与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 137:12) C10N 30:06 40:24 A 8217−4H (72)発明者 中野 文雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭53−6305(JP,A) 特開 昭47−43001(JP,A) 特開 昭55−104394(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潤滑油に、アルキルペンタエリトリトール
    ホスフアイトの1種以上を2〜25重量%、ホスホン酸
    エステルの1種以上を3〜35重量%配合したことを特
    徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金の冷間加工
    用潤滑剤。
  2. 【請求項2】潤滑油にアルキルペンタエリトリトールホ
    スフアイトの1種以上を2〜25重量%、ホスホン酸エ
    ステルの1種以上を3〜35重量%配合した潤滑剤をア
    ルミニウム又はアルミニウム合金からなる被加工材の表
    面に塗布し、該被加工材の表面と前記潤滑剤との冷間加
    工によって形成される潤滑皮膜の存在下で前記被加工材
    を塑性加工することを特徴とするアルミニウム又はアル
    ミニウム合金の冷間加工方法。
JP59206333A 1984-10-03 1984-10-03 アルミニウム又はアルミニウム合金の冷間加工用潤滑剤及びそれを用いた該金属の冷間加工方法 Expired - Lifetime JPH0631378B2 (ja)

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