JPH06313078A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH06313078A
JPH06313078A JP27608993A JP27608993A JPH06313078A JP H06313078 A JPH06313078 A JP H06313078A JP 27608993 A JP27608993 A JP 27608993A JP 27608993 A JP27608993 A JP 27608993A JP H06313078 A JPH06313078 A JP H06313078A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリプロピレン系樹脂、ポリエーテルエステ
ルアミド、ポリアミド樹脂、変性低分子量ポリプロピレ
ンおよびアルカリ金属塩からなるポリプロピレン系樹脂
組成物。 【効果】 従来のものに比べ、成形材料として優れた永
久帯電防止性と機械的特性とを併せ有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂組成物に関する。
さらに詳しくは、永久帯電防止性と機械的強度に優れた
ポリプロピレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレンに永久帯電防止性
を付与する方法として、(1)ポリプロピレンにポリエ
ーテルエステルアミドを添加する方法が提案されている
(特公平4−5691号公報等)。しかしながら、この
方法はポリプロピレンとポリエーテルエステルアミドと
の相溶性が悪いために、相分離を起こし樹脂強度が低下
する問題があった。さらに、ポリプロピレンが結晶性樹
脂であるために、成形時、成形物表面が優先的にポリプ
ロピレン相となり、ポリエーテルエステルアミドが表面
に出にくいため、実質的な帯電防止性を付与するために
は、多量のポリエーテルエステルアミドを添加する必要
があった。これを改良するため、(2)ポリプロピレン
とポリエーテルエステルアミドとの相溶性を良くする目
的で、変性ポリオレフィンを併用する方法が提案されて
いる(特開平1−163234号公報、特開平3−29
0464号公報等)。この方法では、高分子量の変性ポ
リオレフィンを併用することによって、相分離の問題は
解消されているが、依然として結晶性のポリプロピレン
成型物表面にポリエーテルエステルアミドが出にくい問
題は解決されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、永久帯電防
止性を有し、かつ機械的強度に優れたポリプロピレン系
樹脂組成物が強く要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリプロピレン系樹脂
とポリエーテルエステルアミドの混合物に、ポリアミド
樹脂、変性低分子量ポリプロピレンおよび、アルカリ金
属および/またはアルカリ土類金属のハロゲン化物を添
加することにより、ポリエーテルエステルアミドが表面
に出易くなり少量のポリエーテルエステルアミドの添加
で永久帯電防止性を有し、かつ相溶性も良いために機械
的強度にも優れるポリプロピレン系樹脂組成物が得られ
ることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ポリプロピレン系樹脂
(A)55〜90重量%、ポリエーテルエステルアミド
(B)5〜40重量%、ポリアミド樹脂(C)3〜20
重量%および下記(D1)〜(D3)から選ばれる一種
上の変性低分子量ポリプロピレン(D)1〜20重量%
と、(A)、(B)、(C)および(D)の合計重量に
対して0.01〜3重量%のアルカリ金属および/また
はアルカリ土類金属のハロゲン化物(E)からなる樹脂
組成物である。 (D1);数平均分子量800〜25,000であり、
酸価5〜150の変性低分子量ポリプロピレン。 (D2);数平均分子量800〜25,000であり、
水酸基価5〜150の変性低分子量ポリプロピレン。 (D3);(D1)の一部または全部がポリオキシアル
キレン化合物でエステル化されている数平均分子量1,
000〜28,000の変性低分子量ポリプロピレン。
【0006】本発明においてポリプロピレン系樹脂
(A)としては、プロピレン単独重合体およびプロピレ
ンと他のα−オレフィン一種以上との共重合体(ランダ
ムまたはブロック)が挙げられる。他のα−オレフィン
としては、例えばエチレン、1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセンが挙げられる。(A)のメルトフロー
レート(MFR)は通常0.5〜150、好ましくは1
〜100である。メルトフローレートは、JIS K6
758(温度230℃、荷重2.16kgf)に準じて
測定することができる。(A)の結晶化度は通常25%
以上、好ましくは30%以上である。結晶化度は、X線
回析、赤外吸収スペクトル分析等の方法によって測定す
ることができる。
【0007】本発明の樹脂組成物中の(A)の量は、通
常55〜90重量%、好ましくは60〜85重量%であ
る。(A)の量が55重量%未満では樹脂組成物の機械
的強度が劣り、90重量%を超えると帯電防止性が低下
する。
【0008】本発明においてポリエーテルエステルアミ
ド(B)としては、特願平4−152738号明細書お
よび特公平4−5691号公報に記載のポリエーテルエ
ステルアミドを挙げることができる。これらのうち好ま
しいものは、両末端にカルボキシル基を有する数平均分
子量200〜5,000のポリアミドと、数平均分子量
200〜5,000のポリオキシアルキレングリコール
および/またはビスフェノール類のアルキレンオキシド
重付加物とから誘導されるポリエーテルエステルアミド
である。
【0009】(B)の相対粘度(ηSP/C、C=0.5
重量%m−クレゾール溶液、25℃)は特に制限はない
が、通常0.5〜4.0、好ましくは0.6〜3.0で
ある。相対粘度が0.5未満では耐熱性が悪く、4.0
を超えると成形性が低下する。
【0010】本発明の樹脂組成物中の(B)の量は、通
常5〜40重量%、好ましくは5〜30重量%である。
(B)の量が5重量%未満では帯電防止性が不十分であ
り、40重量%を超えると機械的強度が低下することが
ある。
【0011】本発明においてポリアミド樹脂(C)とし
ては、(1)ラクタムの開環重合体、(2)アミノカル
ボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン酸とジアミ
ンの重縮合体が挙げられる。具体的な例としては、ナイ
ロン66、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン6
12、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン46などが挙げられる。また、ナイロン6/66、
ナイロン6/10、ナイロン6/12、ナイロン6/6
6/12などの共重合ポリアミド類、テレフタル酸、イ
ソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸とメタキシレンジア
ミンまたは脂肪族ジアミンから得られる芳香環含有ポリ
アミド類なども使用できる。これらのうち特に好ましい
ものは、ナイロン66、ナイロン6およびナイロン12
である。
【0012】(C)の相対粘度ηrel(97%硫酸、濃
度1g/100ml、30℃)は通常0.8〜5、好ま
しくは1〜4である。0.8未満では耐熱性が悪く、5
を超えると成形性が低下することがある。
【0013】本発明の樹脂組成物中の(C)の量は、通
常3〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
(C)の量が3重量%未満では帯電防止性が不十分とな
り、20重量%を超えると機械的強度が低下することが
ある。
【0014】本発明における変性低分子量ポリオレフィ
ン(D)は、下記(D1)〜(D3)から選ばれる少な
くとも一種である。 (D1);数平均分子量800〜25,000であり、
酸価5〜150の変性低分子量ポリプロピレン。 (D2);数平均分子量800〜25,000であり、
水酸基価5〜150の変性低分子量ポリプロピレン。 (D3);(D1)の一部または全部がポリオキシアル
キレン化合物でエステル化されている数平均分子量1,
000〜28,000の変性低分子量ポリプロピレン。
【0015】該(D1)は、重合法または高分子量ポリ
プロピレンの熱減成法によって得られる数平均分子量7
00〜20,000の低分子量ポリオレフィンに、α,
β−不飽和カルボン酸および/またはその無水物を、必
要により有機パーオキサイドの存在下、溶液法または溶
融法のいずれかの方法で反応させて変性することによっ
て得ることができる。変性のし易さから、熱減成法によ
って得られる低分子量ポリプロピレンが好ましい。熱減
成法による低分子量ポリプロピレンは、例えば特開平3
−62804号公報記載の方法に準じて得ることができ
る。
【0016】また、変性に使用するα,β−不飽和カル
ボン酸および/またはその無水物としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無
水)イタコン酸および無水シトラコン酸が挙げられる。
これらのうち好ましいものは(無水)マレイン酸であ
る。変性に使用するこれらの量は、低分子量ポリプロピ
レンの重量に基づき通常1〜25重量%、好ましくは3
〜20重量%である。上記の方法によって得られる(D
1)の数平均分子量は、通常800〜25,000、好
ましくは1,000〜20,000である。数平均分子
量が800未満では耐熱性が悪く、25,000を超え
ると相溶化剤としての効果が乏しくなり、樹脂組成物の
機械特性が低下する。また(D1)の酸価は、通常5〜
150、好ましくは10〜100である。酸価が5未満
では相溶化剤としての効果が乏しく、150を超えると
色相が悪化するため、樹脂組成物の着色の原因となる。
【0017】該(D2)は、上記(D1)をアルカノー
ルアミン等で2次変性することによって得ることができ
る。アルカノールアミンとしては、例えばモノエタノー
ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノール
アミンおよびジイソプロパノールアミンが挙げられる。
これらのうち特に好ましいものはモノエタノールアミン
である。(D2)の水酸基価は、通常5〜150、好ま
しくは10〜100である。
【0018】該(D3)は、前記(D1)の(無水)カ
ルボン酸単位の一部または全部をポリオキシアルキレン
化合物でエステル化することによって得ることができ
る。エステル化に用いるポリオキシアルキレン化合物と
しては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のような両末端に水酸基を有する化合物、上記
水酸基をアミノ基またはエポキシ基に置き換えた化合物
等が挙げられる。更に、アルコール類(メタノール、エ
タノール、ブタノール、オクタノール、ラウリルアルコ
ール、2−エチルヘキシルアルコール等)、フェノール
類(フェノール、アルキルフェノール、ナフトール、フ
ェニルフェノール、ベンジルフェノール等)等の活性水
素を有する化合物にアルキレンオキサイドが付加し、基
本的に片末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン化
合物等が挙げられる。これらポリオキシアルキレン化合
物の数平均分子量は、通常300〜5,000である。
エステル化率についてはとくに限定はないが、(D1)
の(無水)カルボン酸単位の10〜100モル%がエス
テル化されていることが好ましい。(D3)の数平均分
子量は、通常1,000〜28,000、好ましくは
1,200〜25,000である。分子量が1,000
未満では樹脂組成物の耐熱性が低下し、28,000を
超えると相溶化剤としての効果が乏しくなる。
【0019】上記で例示した変性低分子量ポリプロピレ
ン(D1)〜(D3)は二種以上を併用しても良い。な
お分子中にカルボキシル基、水酸基およびポリオキシア
ルキレン基を全て有する変性低分子量ポリプロピレンを
使用しても良い。
【0020】本発明の樹脂組成物中の(D)の量は、通
常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
(D)の量が1重量%未満では相溶化効果が小さくなり
樹脂組成物の相分離が起こり易く、20重量%を超える
と機械的強度が低下する。
【0021】本発明において、アルカリ金属および/ま
たはアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる金属塩
(E)としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化ナ
トリウム、臭化カリウム、臭化マグネシウムなどを挙げ
ることができ、これらは単独で使用しても2種以上を併
用してもよい。これらのうち特に好ましいものは塩化ナ
トリウムおよび塩化カリウムである。
【0022】(E)の使用量は、(A)、(B)、
(C)および(D)の合計重量に対して通常0.01〜
3重量%、好ましくは0.05〜2重量%である。
(E)の量が0.01重量%未満では効果が発現せず、
3重量%を超えると樹脂表面に析出し樹脂の外観を損ね
ることがある。
【0023】本発明の樹脂組成物は、公知の各種混合機
を用いて上記成分を混練することによって得ることがで
きる。混合機としては例えば押し出し機、ブラベンダ
ー、ニーダーおよびバンバリーミキサーが挙げられる。
【0024】混練時の各成分の添加順序については特に
限定はないが、例えば、(A)〜(E)をブレンドし
混練する方法、少量の(A)と(B)〜(E)をブレ
ンド、混練した後、残りの(A)を混練する方法、
(B)〜(E)をブレンド、混練した後、(A)を混練
する方法等が挙げられる。上記およびはマスターバ
ッチまたはマスターペレットと言われる方法である。こ
れらの方法のうち、分散性が良く、永久帯電防止性と機
械的強度に優れる点で、の方法が特に好ましい。
【0025】(E)を添加する方法については特に限定
はないが、組成物中への効果的な分散のさせ易さから、
ポリエーテルエステルアミド(B)中に予め分散させて
おくことが好ましい。(B)中へ(E)を分散させる場
合、(B)の重合時に予め(E)を添加しておいて分散
させる方法が特に好ましい。
【0026】マスターバッチを経由して本発明の組成物
を得る方法を例示すると、通常(A)0〜50重量部、
好ましくは5〜20重量部と、(E)を予め分散させた
(B)5〜40重量部、(C)3〜20重量部および
(D)1〜20重量部とをブレンド、混練しマスターバ
ッチとなし、このマスターバッチとさらに(A)とをブ
レンド、混練することにより本発明の組成物を得ること
ができる。この方法は特に、大量の(A)中に少量の
(B)〜(E)を均一に分散させることが出来る利点が
あり、本発明の組成物は該マスターバッチを経由してな
ることが好ましい。
【0027】また本発明の樹脂組成物には種々の用途に
応じ、該組成物の特性を阻害しない範囲で公知の他の樹
脂用添加剤を任意に添加することができる。該添加剤と
しては、顔料、染料、充填剤、核剤、ガラス繊維、滑
剤、可塑剤、離型剤、低分子型帯電防止剤、酸化防止
剤、難燃剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の「部」は重量部、「%」は重量%を示す。なお実施例
および比較例に記載した成形品の物性評価は、以下の方
法によって実施した。 (1)衝撃強度 :ASTM D256(ノッチ
付、3.2mm厚)に準拠。 (2)曲げ弾性率 :ASTM D790に準拠。 (3)表面固有抵抗値:射出成形した厚さ3mmの円盤
状試験片を用い、超絶縁計(アドバンテスト製)により
20℃、湿度50%RH雰囲気下で測定した。 (4)相溶性 :成形品を折り曲げ、その破断面
を観察することによって評価した。 評価基準 ○;良好、×;相溶性悪く層状剥離
【0029】[ポリエーテルエステルアミド(B)の製
造] 製造例1 3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタ
ム105部、アジピン酸17.1部、「イルガノックス
1010」(酸化防止剤、チバガイキー社製)0.3部
および水6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密
閉下4時間加熱攪拌し、両末端にカルボキシル基を有す
る酸価110のポリアミドオリゴマーを117部得た。
次に数平均分子量1,500のポリオキシエチレングリ
コール175部、酢酸ジルコニル0.5部および塩化カ
リウム5部を加え、245℃、1mmHg以下の減圧下
の条件で5時間重合し、粘稠なポリマーを得た。このポ
リマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレタイ
ズすることによってポリエーテルエステルアミドを得
た。このものの相対粘度(ηSP/C、C=0.5%、m
−クレゾール溶液、25℃、以下同様)は2.10であ
った。このポリエーテルエステルアミドを以下[B−
1]と略記する。
【0030】製造例2 3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタ
ム112部、数平均分子量1,000のビスフェノール
Aエチレンオキサイド付加物105部、アジピン酸15
部、「イルガノックス1010」0.3部、酢酸ジルコ
ニル0.5部、塩化ナトリウム3部および水7部を仕込
み、窒素置換後、220℃で加圧密閉下1.5時間加熱
攪拌して均質溶液とした後、245℃、1mmHg以下
の減圧下の条件で3.5時間重合し、粘稠なポリマーを
得た。以下、製造例1と同様な操作を行い、ポリエーテ
ルエステルアミドを得た。このものの相対粘度は1.8
0であった。このポリエーテルエステルアミドを以下
[B−2]と略記する。
【0031】製造例3 3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタ
ム105部、アジピン酸17.1部、「イルガノックス
1010」0.3部および水6部を仕込み、窒素置換
後、220℃で加圧密閉下4時間加熱攪拌し、両末端に
カルボキシル基を有する酸価110のポリアミドオリゴ
マーを117部得た。次に数平均分子量2,000のビ
スフェノールAエチレンオキサイド付加物225部、酢
酸ジルコニル0.5部および塩化カリウム2部を加え、
245℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時間重合
し、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例1と同様な操
作を行い、ポリエーテルエステルアミドを得た。このも
のの相対粘度は2.10であった。このポリエーテルエ
ステルアミドを以下[B−3]と略記する。
【0032】[比較のポリエーテルエステルアミド
(B)の製造] 製造例4 製造例1において塩化カリウムを添加しなかった以外は
製造例1と同様にして、ポリエーテルエステルアミドを
得た。このものの相対粘度は2.25であった。このポ
リエーテルエステルアミドを以下[B−4]と略記す
る。
【0033】[変性低分子量ポリオレフィンの製造] 製造例5 熱減成して得られた数平均分子量12,000、密度
0.89の低分子量ポリプロピレン95部と無水マレイ
ン酸5部を窒素気流下180℃で溶融し、ついでこれに
ジクミルパーオキサイド1.5部を溶かしたキシレン5
0%溶液を15分かけて滴下し、その後1時間反応を行
った後、溶剤を留去して酸変性低分子量ポリプロピレン
を得た。このものの酸価は25.7、数平均分子量は1
5,000であった。この変性物を以下[D−1]と略
記する。
【0034】製造例6 製造例5で得られた酸変性低分子量ポリプロピレン95
部をキシレン100部に窒素気流下120℃で溶解し、
ついでこれにモノエタノールアミン5部を15分かけて
滴下し、その後1時間反応を行った後、溶剤および未反
応のモノエタノールアミンを留去して水酸基を有する変
性低分子量ポリプロピレンを得た。このものの水酸基価
は25.2であり、数平均分子量は16,000であっ
た。この変性物を以下[D−2]と略記する。
【0035】製造例7 製造例5で得られた酸変性低分子量ポリプロピレン95
部とラウリルアルコールのエチレンオキサイド24モル
付加物50部を窒素気流下180℃で溶融し、ついで1
0mmHgの減圧下5時間エステル化反応を行って、ポ
リオキシアルキレン変性低分子量ポリプロピレンを得
た。このものの水酸基価は0.5であり、数平均分子量
は18,000であった。またNMRによる分析からエ
ステル化反応が定量的に行えていることを確認した。こ
の変性物を以下[D−3]と略記する。
【0036】[マスターバッチの調製] 製造例8 表1に示す割合の(A)〜(D)各成分をヘンシェルミ
キサーにて3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出
機にて、240℃、30rpm、滞留時間5分の条件で
溶融混練しマスターバッチ(M−1)〜(M−4)を得
た。
【0037】
【表1】 (注) [A−1]:宇部興産(株)製 「UBEポリプロ J
609H」 [C−1]:宇部興産(株)製 「UBEナイロン6
1013B」
【0038】実施例1〜4 製造例8で得たマスターバッチ(M−1)〜(M−4)
とポリプロピレン系樹脂[A−1]を製造例8と同様の
条件でブレンド、混練し、本発明の組成物を得た。該マ
スターバッチを経由した本発明の組成物中の(A)〜
(E)各成分の最終割合を表2に示した。
【0039】
【表2】 (注) [E-1]:塩化カリウム(ポリエーテルエステルアミド
製造時に添加) [E-2]:塩化ナトリウム(ポリエーテルエステルアミ
ド製造時に添加) 尚、金属塩(E)の割合は(A)〜(D)の合計重量に
対する割合(%)である。
【0040】実施例5〜8 表3に示す(A)〜(D)を、製造例8と同様の条件で
ブレンド、混練し本発明の組成物および比較の組成物を
得た。
【0041】
【表3】 (注) [E-1]:塩化カリウム(ポリエーテルエステルアミド
製造時に添加) [E-2]:塩化ナトリウム(ポリエーテルエステルアミ
ド製造時に添加) 尚、金属塩(E)の割合は(A)〜(D)の合計重量に
対する割合(%)である。
【0042】実施例9〜12、比較例1〜5 表4に示す(A)〜(E)もしくは(A)〜(D)を、
製造例8と同様の条件でブレンド、混練し本発明の組成
物および比較の組成物を得た。
【0043】
【表4】 (注) [A−2]:宇部興産(株)製 「UBEポリプロ J
385」 [E−1]:塩化カリウム(2軸押出機混練時に添加) [E−2]:塩化ナトリウム(2軸押出機混練時に添
加) 尚、金属塩(E)の割合は(A)〜(D)の合計重量に
対する割合(%)である。
【0044】性能試験 実施例1〜12の本発明の組成物および比較例1〜5の
比較の組成物を射出成形機を用い、シリンダー温度24
0℃、金型温度60℃で成形して試験片を作成し、樹脂
物性および帯電防止性を評価した。その結果を表5に示
す。なお、帯電防止性の評価は、試験片を下記に示す処
理およびコンデイショニングを行い表面固有抵抗値を測
定することによって行った。 (a)成形後、試験片をそのまま20℃、湿度50%R
H雰囲気下に24時間放置。 (b)成形後、試験片を洗剤(ママレモン;ライオン
(株)製)水溶液で洗浄処理し、次いでイオン交換水で充
分洗ったのち、表面の水分を乾燥除去してから20℃、
湿度50%RH雰囲気下に24時間放置。
【0045】
【表5】
【0046】表5から明らかなように本発明の組成物
は、比較例1、3および5に比較し永久帯電防止性に優
れ、比較例4に比較し機械的特性に優れている。すなわ
ち、従来達し得なかった優れた永久帯電防止性と機械的
特性を有するポリプロピレン系樹脂組成物である。特に
マスターバッチを経由してなる組成物(実施例1〜4)
は、それに対応するマスターバッチを経由しない組成物
(実施例5〜8)の性能より優れている。また、アルカ
リ金属塩をポリエーテルエステルアミド製造時に添加し
た組成物(実施例1、2、5、6)は、それに対応する
2軸押出機混練時に添加した組成物(実施例9、10)
に比較して、少量のアルカリ金属塩の使用で、特に優れ
た性能を発揮している。これは、少量成分が均一に分散
し性能発現に寄与していることを示している。
【0047】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、従来の技術では
達し得なかった優れた永久帯電防止性と機械的特性の両
方をバランス良く有する。上記効果を奏することから、
本発明の樹脂組成物は、家電・OA機器用のハウジング
製品、各種プラスチック容器、自動車部品等の、帯電防
止性を必要とする各種成形材料として極めて有用であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂(A)55〜90
    重量%、ポリエーテルエステルアミド(B)5〜40重
    量%、ポリアミド樹脂(C)3〜20重量%および下記
    (D1)〜(D3)から選ばれる一種以上の変性低分子
    量ポリプロピレン(D)1〜20重量%と、(A)、
    (B)、(C)および(D)の合計重量に対して0.0
    1〜3重量%のアルカリ金属および/またはアルカリ土
    類金属のハロゲン化物(E)からなる樹脂組成物。 (D1);数平均分子量800〜25,000であり、
    酸価5〜150の変性低分子量ポリプロピレン。 (D2);数平均分子量800〜25,000であり、
    水酸基価5〜150の変性低分子量ポリプロピレン。 (D3);(D1)の一部または全部がポリオキシアル
    キレン化合物でエステル化されている数平均分子量1,
    000〜28,000の変性低分子量ポリプロピレン。
  2. 【請求項2】 (E)が塩化ナトリウムおよび/または
    塩化カリウムである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 少量の(A)、(B)、(C)、(D)
    ならびに(E)、または、(B)、(C)、(D)なら
    びに(E)からなるマスターバッチを経由してなる請求
    項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (E)を(B)中に予め分散させておく
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の組成物。
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