JPH06312132A - 炭化水素の吸着剤及び吸着除去方法 - Google Patents

炭化水素の吸着剤及び吸着除去方法

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JPH06312132A
JPH06312132A JP5102188A JP10218893A JPH06312132A JP H06312132 A JPH06312132 A JP H06312132A JP 5102188 A JP5102188 A JP 5102188A JP 10218893 A JP10218893 A JP 10218893A JP H06312132 A JPH06312132 A JP H06312132A
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crystalline silicate
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molecular sieve
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野島  繁
Kozo Iida
耕三 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭化水素を浄化する吸着剤及び炭化水素の吸
着除去方法に関する。 【構成】 銀を担持してなる分子篩構造をもつ結晶性シ
リケートよりなり、かつ分子篩構造をもつ結晶性シリケ
ートが脱水された状態において酸化物のモル比で表わし
て、 (1±0.6)R2 O・〔aM2 3 ・bAl2 3
cMeO〕・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
オン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バナジウ
ム、クロム、ニオブ、アンチモン及びガリウムからなる
群から選ばれた1種以上の金属、Meはアルカリ土類金
属、a≧0,b≧0,c≧0,a+b=1,y/c>1
2,y>12)の化学式を有し、かつ本文で詳記する表
Aに示されるX線回折パターンを有する結晶性シリケー
トである炭化水素の吸着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関などより排出
される炭化水素(以下、HCと略称)を浄化する吸着剤
及びHCの吸着除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、触媒コンバータの開発により、ガ
ソリン自動車からの排ガスはますます浄化される方向に
ある。しかし、触媒が作用する温度は200℃以上の高
温であり、始動時などの低温時では内燃機関から発生す
る未燃のHCなどがそのまま大気中に排出される問題は
依然として残っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記状況を鑑み、低温
時で発生するHCなどを吸着剤を用いて吸着除去する試
みはこれまで多くの研究機関にて実施されてきた。例え
ば、活性炭を吸着剤として用いた場合、低温域では未燃
のHCを多く吸着するが高温域では活性炭そのものに酸
化作用がないため、吸着したHCがそのまま脱離して大
気中に放出されてしまう問題点がある。さらに活性炭は
有機系吸着剤であるので高温域で活性炭自身が燃焼発火
してしまう危険が残っている。一方、無機系の吸着剤と
してはアルミナ、シリカなどがあげられるが、HCを吸
着する容量が少ないため多量の吸着剤を必要とする不具
合が生じている。そのため、低温にてHCを多量に吸着
し、高温にて吸着したHCを燃焼除去して自己再生する
ことが可能な吸着剤の適用が待ち望まれていた。
【0004】本発明は上記技術水準に鑑み、低温にてH
Cを多量に吸着し、高温にて吸着したHCを燃焼除去し
て自己再生することが可能な吸着剤及びそれらの吸着剤
を用いて内燃機関などから発生するHCを吸着除去しう
る方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これまで
前記目的に合った吸着剤の開発の検討を行ってきたとこ
ろ、銀を担持した特殊の分子篩構造をもつ結晶性シリケ
ートが好ましい吸着剤であることを見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は (1)銀を担持してなる分子篩構造をもつ結晶性シリケ
ートよりなり、かつ分子篩構造をもつ結晶性シリケート
が脱水された状態において酸化物のモル比で表わして、 (1±0.6)R2 O・〔aM2 3 ・bAl2 3
cMeO〕・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
オン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バナジウ
ム、クロム、ニオブ、アンチモン及びガリウムからなる
群から選ばれた1種以上の金属、Meはアルカリ土類金
属、a≧0,b≧0,c≧0,a+b=1,y/c>1
2,y>12)の化学式を有し、かつ下記で詳記する表
Aに示されるX線回折パターンを有する結晶性シリケー
トであることを特徴とする炭化水素の吸着剤 (2)分子篩構造をもつ結晶性シリケートが予め合成し
た結晶性シリケートを母結晶とし、その外表面に母結晶
と同一の結晶構造を有するSiとOよりなる結晶性シリ
ケートを成長してなり、かつ本文で詳記する表Aに示さ
れるX線パターンを有する層状複合結晶性シリケートで
あることを特徴とする上記(1)記載の炭化水素の吸着
剤、 (3)分子篩構造をもつ結晶性シリケートがY型ゼオラ
イト、モルデナイト、L型ゼオライト、クリノプチロラ
イト、A型ゼオライト、フェリエライト、ZSM−5型
ゼオライトであることを特徴とする上記(1)記載の炭
化水素の吸着剤、 (4)上記(1)〜(3)いずれかの銀を担持してなる
分子篩構造をもつ結晶性シリケートに、さらにコバル
ト、ニッケル、クロム、鉄、マンガン、イリジウム、
金、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム及びバナ
ジウムからなる群から選ばれた1種以上の金属を担持し
てなることを特徴とする炭化水素の吸着剤、 (5)内燃機関などの起動時における排ガス中の炭化水
素を除去するにあたり、低温時の排ガスを上記(1)〜
(4)いずれかの炭化水素の吸着剤と接触させて該排ガ
ス中の炭化水素を吸着除去させ、その後該吸着剤を高温
条件にして吸着炭化水素を燃焼除去すると共に、吸着剤
を再生することを特徴とする炭化水素の吸着除去方法、 (6)炭化水素の吸着剤の内部を切り抜き、切り抜き箇
所に切り換え弁を設置し、低温時の排ガス中の炭化水素
を吸着剤に吸着させる場合は該切り換え弁を閉めて排ガ
スと吸着剤を接触させて吸着剤に炭化水素を吸着させ、
吸着炭化水素を燃焼除去する場合は切り換え弁を開けて
高温排ガスを切り抜き箇所を通してパージさせて吸着剤
を高温条件にすることを特徴とする上記(5)記載の炭
化水素の吸着除去方法、である。
【0007】
【表1】 W:弱 M:中級 S:強 VS:非常に強 (照射は銅のKα線) (I0 は最も強いピーク強度でI/I0 は相対強度)
【0008】
【作用】本発明における分子篩構造をもつ結晶性シリケ
ートは前記表Aで示されるX線回折パターンを有し、脱
水された状態において酸化物のモル比で表わして (1±0.6)R2 O・〔aM2 3 ・bAl2 3
cMeO〕・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
オン、MはVIII族元素、希土類元素、チタン、バナジウ
ム、クロム、ニオブ、アンチモン及びガリウムからなる
群より選ばれた少なくとも1種以上の金属、Meはマグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムのア
ルカリ土類金属、a≧0,b≧0,c≧0,a+b=
1,y/c>12,y>12)なる化学式を有する結晶
性シリケートがあげられる。
【0009】また、結晶性シリケートが予め合成した上
記結晶性シリケートを母結晶とし、その母結晶の外表面
に母結晶と同一の結晶構造を有するSiとOよりなる結
晶性シリケートを成長させた層状複合結晶性シリケート
であり、耐熱、耐スチーム安定性を高めた結晶性シリケ
ートでもよく、さらに結晶性シリケートがY型ゼオライ
ト、モルデナイト、L型ゼオライト、クリノプチロライ
ト、A型ゼオライト、フェリエライト、ZSM−5型ゼ
オライトでも十分吸着剤として有効である。
【0010】さらに上記結晶性シリケートに担持する金
属として銀のみ、または銀とコバルト、ニッケル、クロ
ム、鉄、マンガン、イリジウム、金、白金、パラジウ
ム、ルテニウム、ロジウム及びバナジウムからなる群か
ら選ばれた1種以上の金属を担持共存させた吸着剤を用
いてHCの吸着力、酸化力を制御させることもできる。
【0011】分子篩構造を有する結晶性シリケートに銀
を含有させる方法としては硝酸銀などの水溶液を用いて
イオン交換法あるいは含浸法を用いて担持する方法が好
ましい。
【0012】なお、銀とコバルト、ニッケル、クロム、
鉄、マンガン、イリジウム、金、白金、パラジウム、ル
テニウム、ロジウム、バナジウムを結晶性シリケートに
担持させる方法としては、各金属の硝酸塩などの水溶液
を用いて共イオン交換法あるいは共含浸法によって行う
方法があげられる。
【0013】本発明のHC吸着剤をガソリンエンジンの
三元触媒(通常、Pt,Rh系の貴金属を含有した触媒
で、理論空燃比付近でNOx,CO,HCを同時に除去
できる触媒)の後流に据え付ける場合、起動時の排ガス
の温度は通常室温〜約100℃であり、この温度域にて
多量のHCを吸着することができる。三元触媒が作用す
る温度は約200℃以上であり、排ガス温度が250℃
以上ではHCは三元触媒によって除去できる。そこで三
元触媒の後流に本発明HC吸着剤を設置し、三元触媒が
作用しない200℃以下でのHCを吸着させて系外への
HCの排出を防ぐ。暖気が進み、吸着剤の温度が約15
0℃以上になると吸着したHCが燃焼されてH2 O,C
2 となり、脱離されてHC吸着剤は再生され、再び低
温域にて未燃のHCを吸着するようになる。
【0014】また、本発明のHC吸着剤を用いて、HC
を吸着除去するシステムを考える場合、ガス量の大小に
よる圧力損失を考慮に入れる必要がある。通常、低温起
動時はガス量が少ないため、HCを含有する排ガスを全
量HC吸着剤に流通させてもよいが、高温時ではガス量
も多くなるので、吸着剤に全量ガスを流して吸着したH
Cを燃焼除去してHC吸着剤を再生させると、圧損失や
吸着剤寿命に影響を与えることもある。この場合、HC
吸着剤の内部を切り抜き、この切り抜き場所に弁を設置
し、低温時でHCを吸着させる時は弁を閉め、HC吸着
剤にHCを含むガスを流してHCを吸着させ、一方、高
温時でガス量が多い時は圧力損失を少なくするため、弁
を開け排ガスをそのままパージする方法をとり、この場
合、吸着したHCはHC吸着剤の酸化作用により燃焼除
去されるが、生じたCO2 ,H2Oは自己拡散によりパ
ージされ系外へ排出され、HC吸着剤が再生される方法
を採用することが好ましい。
【0015】
【実施例】
(実施例1)水ガラス1号(SiO2 :30%):56
16gを水:5429gに溶解し、この溶液を溶液Aと
する。一方、水:4175gに硫酸アルミニウム:71
8.9g、塩化第二鉄:110g、酢酸カルシウム:4
7.2g、塩化ナトリウム:262g、濃塩酸:202
0gを溶解し、この溶液を溶液Bとする。溶液Aと溶液
Bを一定割合で供給して沈殿を生成させ、十分攪拌して
pH=8.0のスラリを得る。このスラリを20リット
ルのオートクレーブに仕込み、さらにテトラプロピルア
ンモニウムブロマイドを500g添加し、160℃にて
72時間水熱合成を行い、合成後水洗して乾燥させ、さ
らに500℃、3時間焼成させ結晶性シリケート1を得
る。この結晶性シリケートは酸化物のモル比で(結晶水
を省く)下記の組成式で表され、結晶構造はX線回折で
前記表Aにて表示されるものである。 0.5Na2 O・0.5H2 O・〔0.8Al2 3
0.2Fe2 3 ・0.25CaO〕・25SiO2
【0016】上記結晶性シリケート1を用いて、0.0
4M硝酸銀水溶液に浸漬して、24時間攪拌してAgイ
オン交換を実施した。洗浄後乾燥して粉末吸着剤1を得
た。
【0017】次に、上記粉末吸着剤1の100部に対し
てバインダとしてアルミナゾル3部、シリカゾル55部
(SiO2 :20%)に水を200部加え、充分攪拌を
行いウォッシュコート用スラリとした。次にコージェラ
イト用モノリス基材(400セルの格子目)を上記スラ
リに浸漬し、取り出した後余分なスラリを吹きはらい2
00℃で乾燥させた。コート量は基材1リットルあたり
200g担持し、このコート物をハニカム吸着剤1とす
る。
【0018】(実施例2)実施例1の結晶性シリケート
の合成において、塩化第二鉄の代わりに塩化コバルト、
塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化ランタン、塩化セ
リウム、塩化チタン、塩化バナジウム、塩化クロム、塩
化アンチモン、塩化ガリウム及び塩化ニオブを各々酸化
物換算でFe2 3 と同じモル数だけ添加した以外は結
晶性シリケート1と同様の操作を繰り返して結晶性シリ
ケート2〜12を調製した。これらの結晶性シリケート
の結晶構造はX線回折で前記表Aに表示されるものであ
り、その組成は酸化物のモル比(脱水された形態)で表
わして0.5Na2 O・0.5H2 O・〔0.2M2
3 ・0.8Al2 3 ・0.25CaO〕・25SiO
2 である。ここでMはCo,Ru,Rh,La,Ce,
Ti,V,Cr,Sb,Ga,Nbで結晶性シリケート
2〜12である。
【0019】又、結晶性シリケート1の合成法において
酢酸カルシウムの代わりに酢酸マグネシウム、酢酸スト
ロンチウム、酢酸バリウムを各々酸化物換算でCaOと
同じモル数だけ添加した以外は結晶性シリケート1と同
様の操作を繰り返して結晶性シリケート13〜15を調
製した。これらの母結晶の結晶構造はX線回折で前記表
Aにて表示されるものであり、その組成は酸化物のモル
比(脱水された形態)で表わして0.5Na2 O・0.
5H2 O・〔0.2Fe2 3 ・0.8Al23
0.25MeO〕・25SiO2 である。ここでMeは
Mg,Sr,Baである。
【0020】上記結晶性シリケート2〜15を実施例1
と同様な方法でAgイオン交換し粉末吸着剤2〜15を
得、さらに上記粉末吸着剤を実施例1と同様にハニカム
化し、ハニカム吸着剤2〜15を得た。
【0021】(実施例3)実施例1で得た結晶性シリケ
ート1の1000gを母結晶とし、これを水:2160
gに添加し、さらにコロイダルシリカ(SiO2 :20
%):4590gを添加して十分攪拌を行い、この溶液
を溶液aとする。一方、水:2008gに水酸化ナトリ
ウム:105.8gを溶解させ溶液bを得る。溶液aを
攪拌しながら溶液bを徐々に滴下し、沈殿を生成させて
スラリを得る。このスラリをオートクレーブに入れ、テ
トラプロピルアンモニウムブロマイド:568gを水:
2106gに溶解させた溶液を上記オートクレーブに添
加する。このオートクレーブで160℃、72時間水熱
合成を行い(200rpm にて攪拌)、攪拌後、洗浄して
乾燥後、500℃、3時間焼成を行い層状複合結晶性シ
リケート1を得る。この表層の層状シリケートはシリカ
ライトと呼ばれる。
【0022】上記層状複合結晶性シリケート1を実施例
1と同様にAgイオン交換及びハニカム化し、粉末吸着
剤16及びハニカム吸着剤16を得た。
【0023】(実施例4)Na型のY型ゼオライト(S
iO2 /Al2 3 比:5)、モルデナイト(SiO2
/Al2 3 比:15)、L型ゼオライト(SiO2
Al2 3 比:6)、クリノプチロライト(SiO2
Al2 3 比:5)、A型ゼオライト(SiO2 /Al
2 3 比:1)、フェリエライト(SiO2 /Al2
3 比:5)、ZSM−5型ゼオライト(SiO2 /Al
2 3 比:30)のゼオライトを実施例1の結晶性シリ
ケート1と同様にAgイオン交換及びハニカム化し、粉
末吸着剤17〜23及びハニカム吸着剤17〜23を得
た。
【0024】(実施例5)実施例1で得た結晶性シリケ
ート1を(0.04M硝酸銀+0.04M硝酸コバル
ト)水溶液、(0.04M硝酸銀+0.04M硝酸ニッ
ケル)水溶液、(0.04M硝酸銀+0.04M硝酸第
二鉄)水溶液、(0.04M硝酸銀+0.04M硝酸マ
ンガン)水溶液、(0.04M硝酸銀+0.01Mバナ
ジン酸アンモニウム)水溶液に浸漬攪拌し、各々共イオ
ン交換を実施例1と同様に実施し、粉末吸着剤24〜2
8を得、さらにハニカム吸着剤24〜28を得た。
【0025】また、実施例1で得た粉末吸着剤1に対し
て塩化イリジウム、塩化金酸、塩化白金酸、塩化パラジ
ウム、塩化ルテニウム、塩化ロジウムの各水溶液を含浸
させ、粉末吸着剤あたりIr,Au,Pt,Pd,R
u,Rhを約1%担持させて、蒸発乾固させて粉末吸着
剤29〜34を得た。さらに、これらの粉末吸着剤をウ
ォッシュコートしてハニカム吸着剤29〜34を得た。
【0026】(実施例6)実施例3で得た層状複合結晶
性シリケート1を実施例5と同様の方法で(0.04M
硝酸銀+0.04M硝酸コバルト)水溶液、(0.04
M硝酸銀+0.04M硝酸ニッケル)水溶液、(0.0
4M硝酸銀+0.04M硝酸第二鉄)水溶液、(0.0
4M硝酸銀+0.04M硝酸マンガン)水溶液、(0.
04M硝酸銀+0.01Mバナジン酸アンモニウム)水
溶液に浸漬攪拌し、共イオン交換法により粉末吸着剤3
5〜39、さらにハニカム吸着剤35〜39を得た。
【0027】また実施例4で得た粉末吸着剤17(Ag
/Y型ゼオライト)に対して、塩化イリジウム、塩化金
酸、塩化白金酸、塩化パラジウム、塩化ルテニウム、塩
化ロジウムの各水溶液を含浸させ粉末吸着剤あたりI
r,Au,Pt,Pd,Ru,Rhを0.6wt%担持さ
せて、蒸発乾固後、粉末吸着剤40〜45を得、さら
に、ハニカム40〜45を得た。
【0028】(比較例1)粉末の活性炭及び銀を担持し
たγ−Al2 3 (Ag2 O:10wt%)をウォッシュ
コート法によりハニカム基材にコートし、実施例1と同
様な方法で比較ハニカム吸着剤46、47を得た。
【0029】実施例1〜6、比較例1であげたハニカム
吸着剤1〜47を後記表Bにまとめる。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】(実験例1)1リットルのハニカム吸着剤
1〜47を吸着塔に設置し、炭化水素の吸着試験を実施
した。試験条件は下記のとおりである。 ○ ガス組成 C2 4 : 2000ppm C3 6 : 2000ppm (THC=10,000ppm ) O2 : 5% CO2 : 10% H2 O : 10% NO : 50ppm N2 : 残 ○ GHSV : 30,000h-1 ○ 吸着温度 : 50℃ ○ 脱離温度 : 150℃
【0034】試験装置を図1に、排ガス及び吸着剤の温
度パターンを図2に示す。吸着したHCはFID計で検
出する。なお、脱離温度150℃に設定した場合、HC
を除き、その他のガスはそのまゝ供給させた。上記ガス
組成にて吸着温度と脱離温度を交互に繰り返しながら平
衡になった時のHCの吸着量及び脱離量を下記表Cに示
す。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】この結果より、本発明のハニカム吸着剤1
〜45を用いることにより、50℃において相当量のH
Cを吸着し、150℃において吸着したHCが燃焼除去
されるためHCは排出されず、繰り返し実施しても安定
な吸着挙動を示すことがわかった。一方、活性炭(ハニ
カム吸着剤46)はある程度50℃で吸着するものの1
50℃においては吸着したHCがそのまま脱離し、Ag
を担持したγ−Al2 3(ハニカム吸着剤47)は5
0℃においてもほとんど炭化水素を吸着しない。ことが
わかった。
【0039】(実験例2)実験例1の類似の試験とし
て、ハニカム吸着剤1を図3のように設置し、中間部を
切り抜き、該切り抜き部後方に切り換え弁を設けた。ガ
ス組成は実験例1と同様であるが、吸着温度50℃はG
HSV:30,000h-1、脱離温度150℃はGHS
V:100,000h-1において実施した。前述した図
1の試験装置方法ではGHSV:100,000h-1
脱離条件では圧力損失が大となる不具合点が生じるが、
図3のように中間部をそのまま通過させることにより、
脱離条件の時は全く圧力損失がかからない。脱離条件の
時はハニカム吸着剤1の中へは殆んどガスは流れない
が、吸着したHCは150℃で十分燃焼除去され、生成
したH2 O,CO2 は自己拡散によりパージされるの
で、再生も安定にできることがわかった。
【0040】
【発明の効果】本発明により、HCを低温域で吸着除去
し、高温域では吸着HCが速かに燃焼除去されるHCの
吸着剤が提供され、該吸着剤を使用することによって排
ガス中のHCが有効に除去できるようになり、その効果
は工業的に顕著なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭化水素吸着剤の吸着試験装置の説明
図。
【図2】本発明の炭化水素吸着剤の試験における温度変
化のパターンを示す図。
【図3】本発明の炭化水素吸着剤の一使用態様の説明
図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀を担持してなる分子篩構造をもつ結晶
    性シリケートよりなり、かつ分子篩構造をもつ結晶性シ
    リケートが脱水された状態において酸化物のモル比で表
    わして、 (1±0.6)R2 O・〔aM2 3 ・bAl2 3
    cMeO〕・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
    オン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バナジウ
    ム、クロム、ニオブ、アンチモン及びガリウムからなる
    群から選ばれた1種以上の金属、Meはアルカリ土類金
    属、a≧0,b≧0,c≧0,a+b=1,y/c>1
    2,y>12)の化学式を有し、かつ本文で詳記する表
    Aに示されるX線回折パターンを有する結晶性シリケー
    トであることを特徴とする炭化水素の吸着剤。
  2. 【請求項2】 分子篩構造をもつ結晶性シリケートが予
    め合成した結晶性シリケートを母結晶とし、その外表面
    に母結晶と同一の結晶構造を有するSiとOよりなる結
    晶性シリケートを成長してなり、かつ本文で詳記する表
    Aに示されるX線パターンを有する層状複合結晶性シリ
    ケートであることを特徴とする請求項1記載の炭化水素
    の吸着剤。
  3. 【請求項3】 分子篩構造をもつ結晶性シリケートがY
    型ゼオライト、モルデナイト、L型ゼオライト、クリノ
    プチロライト、A型ゼオライト、フェリエライト、ZS
    M−5型ゼオライトであることを特徴とする請求項1記
    載の炭化水素の吸着剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかの銀を担持してな
    る分子篩構造をもつ結晶性シリケートに、さらにコバル
    ト、ニッケル、クロム、鉄、マンガン、イリジウム、
    金、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム及びバナ
    ジウムからなる群から選ばれた1種以上の金属を担持し
    てなることを特徴とする炭化水素の吸着剤。
  5. 【請求項5】 内燃機関などの起動時における排ガス中
    の炭化水素を除去するにあたり、低温時の排ガスを請求
    項1〜4いずれかの炭化水素の吸着剤と接触させて該排
    ガス中の炭化水素を吸着除去させ、その後該吸着剤を高
    温条件にして吸着炭化水素を燃焼除去すると共に、吸着
    剤を再生することを特徴とする炭化水素の吸着除去方
    法。
  6. 【請求項6】 炭化水素の吸着剤の内部を切り抜き、切
    り抜き箇所に切り換え弁を設置し、低温時の排ガス中の
    炭化水素を吸着剤に吸着させる場合は該切り換え弁を閉
    めて排ガスと吸着剤を接触させて吸着剤に炭化水素を吸
    着させ、吸着炭化水素を燃焼除去する場合は切り換え弁
    を開けて高温排ガスを切り抜き箇所を通してパージさせ
    て吸着剤を高温条件にすることを特徴とする請求項5記
    載の炭化水素の吸着除去方法。
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