JPH06311211A - 話速変換電話機および話速変換アダプタ - Google Patents

話速変換電話機および話速変換アダプタ

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JPH06311211A
JPH06311211A JP9756993A JP9756993A JPH06311211A JP H06311211 A JPH06311211 A JP H06311211A JP 9756993 A JP9756993 A JP 9756993A JP 9756993 A JP9756993 A JP 9756993A JP H06311211 A JPH06311211 A JP H06311211A
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JP
Japan
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signal
speech
speed conversion
voice
telephone
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JP9756993A
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English (en)
Inventor
Yukio Kumagai
幸夫 熊谷
Hiroshi Ikeda
宏 池田
Yoshito Nene
義人 禰寝
Masatoshi Otake
正利 大竹
Nobuo Hamamoto
信男 浜本
Tomio Yaguchi
富雄 矢口
Toshiyuki Aritsuka
俊之 在塚
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】対話者の言葉をゆっくりした音声に変換し、良
好な対話性を備えた双方向の話速変換電話機を提供す
る。 【構成】難聴者が発信もしくは受信する場合、モードキ
ー14により「遅聞き」を選択することにより信号SB
を発行してスイッチ12−2をON側に切り替える。対
話者の音声信号ROは話速変換処理回路に入力され、難
聴者は話速変換された音声を聞くことが可能となる。ま
た、マイクロフォン9からの音声信号TIはそのまま電
話回線に送られる。難聴者が外部から発信するときはD
TMF信号を送り、それが「遅送り」を意味するもので
あれば、信号SAによりスイッチ12−1をONにし、
マイクロフォン9に入力された音声信号を話速変換した
後、電話回線に送る。また、難聴者の音声は、そのまま
レシーバ8を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電話機に係り、特に難聴
者用電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高齢化社会の進展に伴い、加齢に
よる聴覚障害、いわゆる老人性難聴者は増加の傾向をた
どるものと予想されている。また一方では、情報化社会
の進展に伴う通信需要の増加も予想され、健聴者と難聴
者がコミュニケーションを深め合うための方策が種々検
討されている。たとえば、電話において健聴者と難聴者
が通話を行う場合の補助システムとして以下の例が知ら
れている。(日本音響学会昭和63年度秋季研究発表会
講演論文集−1−昭和63年10月3日発行 1−1
−16 画像化音声を用いた聴覚障害者のための電話通
信方式) 上記方式は、通話音声用に1回線と、同音声信号を画像
化し転送する画像用1回線の、計2回線で運用する方式
である。本システムは、健聴者が発生した音声を分析部
(ピッチおよびホルマント抽出、スペクトル分析など)
に入力し、出力された各パラメータをパーソナルコンピ
ュータで処理し、モデムを介し電話回線で転送して再度
パーソナルコンピュータで解読し、テレビ画面上に音声
の画像を得るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、テレ
ビ画面上に表示された音声信号の画像から、色彩、輝
度、形状など多くの情報を読み取らなければならず、使
いこなすまでに熟練を要するという問題があった。ま
た、音声信号の画像化は、送信側と受信側の装置が両方
そろって初めて実現するものであり、たとえば外出先な
ど、どちらか一方が無い場合には本システムを利用でき
ないという問題があった。また、電話回線は通話音声用
と画像用の2回線が必要である上に、健聴者側には音声
の分析部、難聴者側にはテレビモニタなどが、さらに健
聴者側、難聴者側共にパーソナルコンピュータとモデム
が必要であり、システムの完成には多くの装置が必要と
いう問題があった。本発明の目的は、電話における対話
者の話す言葉をゆっくりした音声にリアルタイムで変換
し、了解度の高い電話機を提供することにある。また話
速変換機能を持たない電話機からも使用できる話速変換
電話機を提供することにある。本発明の他の目的は、上
記話速変換処理回路の出力信号を対話者側の電話機に送
り返すことによって、音声の時間的なずれによる対話の
不自然さを軽減できる話速変換電話機を提供することに
ある。本発明の別の目的は、音響カップラを用いて簡易
に電話機に話速変換機能を付加することが可能な話速変
換アダプタを提供することにある。本発明のさらに別の
目的は、電話機と送受話器との間に上記話速変換処理回
路を挿入することによって、上記電話機に話速変換機能
を付加することが可能な話速変換アダプタを提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の話速変換電話機としては、例えば図1に示
すように、音声信号を伸長して再生する話速変換処理回
路7を音声信号の回路に設け、これを受話側に挿入する
か送話側に挿入するかにより音声信号の少なくとも遅聞
きまたは遅送りを行う手段を備えることとする。ここ
で、上記、話速変換処理回路を用いて音声信号の少なく
とも遅聞きまたは遅送りを行う手段としては、例えば図
1のように、電話機のスピーチネットワーク5で受信し
た相手側からのDTMF(デュアル トーン マルチフ
リケンシ“ Dual Tone Multi-Frequency ")信号(いわ
ゆる組合せ音声周波数信号)を解析するDTMFレシー
バ6と、上記スピーチネットワーク5および送受話器で
あるハンドセット10の間に設けた上記話速変換処理回
路7の接続切り替え用の切り替えスイッチ12−1また
は12−2と、上記DTMFレシーバ6の解析データに
よりまたは自己電話機内の遅聞きまたは遅送り信号すな
わち14からの信号MOにより上記切り替えスイッチ1
2−1または12−2の切り替えを信号SAまたはSB
により制御する制御回路(図示のマイクロプロセッサ1
1)を備え、該制御回路の制御により、上記スピーチネ
ットワーク5の出力を上記話速変換処理回路7および上
記切り替えスイッチ12−2を介してハンドセット10
の受話側(レシーバ8側)に接続して遅聞きを行い、ま
たはハンドセット10の送話側(マイクロフォン9側)
出力を上記話速変換処理回路7および上記切り替えスイ
ッチ12−1を介して上記スピーチネットワーク5の入
力に接続して遅送りを行う構成を備えるようにすればよ
い。
【0005】あるいは上記他の目的を達成するため、本
発明の話速変換電話機として、例えば図2に示すよう
に、音声信号を伸長して再生する話速変換処理回路7を
音声信号の回路に設け、相手側の送話音声を該話速変換
処理回路7を介して、ハンドセット10に収納されたレ
シーバ8に入力し受話するとともに、上記話速変換処理
回路7を介する上記相手側の話速変換出力の一部を相手
側に送り返す手段を備えることとする。ここで、上記話
速変換処理回路7の出力の一部を相手側に送り返す手段
は、例えば図2に示すように、上記ハンドセット10に
収納されたマイクロフォン9の送話出力回路に加算器2
1を挿入し、該加算器21の入力に上記話速変換処理回
路7の出力を接続切り替える切り替えスイッチ22を設
け、該スイッチ22と加算器21を介して上記話速変換
処理回路7の出力を上記マイクロフォン9の送話回路に
送出する構成を備えるようにすればよい。
【0006】あるいは上記の本発明の別の目的を達成す
るため、本発明の話速変換アダプタとしては、例えば図
3に示すように、音響信号を入力するマイクロフォン3
1および音響信号を出力するスピーカ32を内蔵するカ
ップラ33と、該カップラ33に内蔵されたマイクロフ
ォン31の出力信号を増幅する入力増幅器34と、該入
力増幅器34の出力信号を伸長して再生する話速変換処
理回路7と、該話速変換処理回路7の出力信号を音響信
号に変換するレシーバ36および音響信号を入力するマ
イクロフォン37を内蔵するハンドセット38と、該ハ
ンドセット38に内蔵されたマイクロフォン37の出力
信号を増幅し上記カップラに内蔵されたスピーカに出力
する出力増幅器35を有し、他電話機のハンドセット1
0と上記カップラ33との間の通話を音響信号で行うこ
ととする。
【0007】本発明のさらに別の目的を達成するための
話速変換アダプタは、例えば図4に示すように、音声信
号の入出力の接続を行うモジュラープラグ43と、該モ
ジュラープラグ43からの音声信号を伸長して再生する
話速変換処理回路7と、該話速変換処理回路7の出力の
接続とともに上記モジュラープラグ43に与える音声信
号の入力の接続を行うモジュラージャック44との回路
構成を有し、該回路構成を電話機41と送受話器である
ハンドセット49との間に挿入する。
【0008】
【作用】話速変換処理回路を音声信号の回路に設け、こ
の話速変換処理回路を用いて音声信号の少なくとも遅聞
きまたは遅送りすることができるような手段を備えるこ
とにより、受話音声信号を伸長して再生し、ゆっくりし
た音声に変換することが可能となる。それによって、老
人性難聴者に多く見られるような聴覚中枢系の機能劣
化、即ち「聞こえるけれども理解できない」という語音
識別速度の低下を補うことが可能となり、了解度の高い
電話機を提供できる効果をもたらし得る。また話速変換
機能がない電話機から電話をした場合でも受話側の話速
変換機能を利用して上記のような了解度の高い通話をす
ることが可能になる。すなわち、スピーチネットワーク
と、話速変換処理回路と、レシーバおよびマイクロフォ
ンの間にスイッチを設け、スピーチネットワークで受信
したDTMF信号を解析するDTMFレシーバを設け、
さらにDTMFレシーバの解析データにより上記スイッ
チを切り替え制御する制御回路を設けることにより、例
えば、外出先の公衆電話などからDTMF信号を送信
し、電話機内の上記話速変換処理回路を受話音声側また
は送話音声側に切り替えることが可能となり、外出先か
らでも話速変換機能を使用できるようになる。
【0009】また、マイクロフォンとスピーチネットワ
ークの間に加算器を設けて、話速変換処理回路の出力信
号をこの加算器に入力するようにすることにより相手の
音声をゆっくりした音声に変換してこれを相手側の電話
機に送り返すことが可能となる。この場合に、加算器の
調整により相手側には自分の音声がゆっくりした音声に
変換されていることを知り得る程度にレベルを下げて送
り返すことが可能で、これにより、音声の時間的なずれ
による会話の不自然さを軽減することが可能となる。
【0010】また、入力増幅器の入力部および出力増幅
器の出力部に、マイクロフォンとスピーカを内蔵したカ
ップラを設け、このカップラとハンドセットとの間に話
速変換処理回路を挿入したアダプタを設けることによ
り、他の電話機のハンドセットと音響信号による通話を
行うことが可能となる。それによって、電話機自体には
何ら手を加えることなく話速変換機能を付加することが
可能になる。
【0011】また、話速変換処理回路の入力部にモジュ
ラープラグを、話速変換処理回路の出力部にモジュラー
ジャックを各々設けたアダプタにより、電話機とハンド
セットの間に話速変換機能を挿入することが可能とな
る。それによって、電話機自体には何ら手を加えること
なく話速変換機能を付加することが可能となる。
【0012】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1を用いて説明す
る。図1は話速変換電話機の全体構成図であり、フック
スイッチ1、電話回線の整流用ダイオードブリッジ2−
1、2−2、着信信号を出力するトーンリンガ3、上記
トーンリンガの出力信号を音響信号に変換するスピーカ
4、電話回線上の音声信号の送受信を行うスピーチネッ
トワーク5、上記スピーチネットワークで受信したDT
MF信号を解析するDTMFレシーバ6、受話音声信号
を伸長して再生する話速変換処理回路7、上記スピーチ
ネットワークからの音声信号を出力するレシーバ8、上
記スピーチネットワークに音声信号を入力するマイクロ
フォン9、上記レシーバ8と上記マイクロフォン9を一
体化したハンドセット10、DTMF信号の発生および
電話機全体の制御を行うマイクロプロセッサ11、上記
スピーチネットワークと、上記話速変換処理回路と、上
記レシーバおよび上記マイクロフォンの間の接続切り替
えを行うスイッチ12−1、12−2、電話番号を入力
するダイアルキー13、話速変換処理回路の接続先の選
択、解除各々の入力を行うモードキー14により構成さ
れる。
【0013】以下、具体的な動作説明を行うが、説明の
便宜を図るため、上記スピーチネットワーク5への入力
音声信号をTI、同出力音声信号をRO、上記DTMF
レシーバ6の出力信号をDTR、上記マイクロプロセッ
サ11のDTMF出力信号をTN、上記スイッチ12−
1の制御信号をSA、上記スイッチ12−2の制御信号
をSB、上記ダイアルキー13の出力信号をDO、上記
モードキー14の出力信号をMOと各々表現して説明を
行う。なお本実施例では、発信側、着信側各々の電話機
および交換機は、トーンダイアル方式として説明を行
う。また図1において、フックスイッチ1はオンフック
側とし、スイッチ12−1、12−2は共にOFF側と
する。初めに、本実施例に示す電話機について、話速変
換処理機能を使用しない場合の発信および受信の動作説
明を行う。発信時には、ハンドセット10を取り上げる
ことによりフックスイッチ1はダイオードブリッジ2−
1側に接続される。交換機からの発信音はスピーチネッ
トワーク5に入力され、信号ROはスイッチ12−2を
介してレシーバ8を駆動し、発信者は交換機と接続され
たことを知ることができる。この後、ダイアルキー13
から送られた信号DOは、マイクロプロセッサ11でト
ーン信号TNに変換され、スピーチネットワーク5およ
びダイオードブリッジ2−1を介し電話回線に送られ
る。この後、交換機により回線が接続されれば、受信者
からの音声信号ROはレシーバ8から出力される。ま
た、マイク9に入力された発信者の音声信号TIは、ス
イッチ12−1、スピーチネットワーク5およびダイオ
ードブリッジ2−1を介し、電話回線に送られることに
より対話が可能となる。受信時には、電話回線からの着
信信号は、ダイオードブリッジ2−2を介してトーンリ
ンガ3に加えられスピーカ4を駆動する。それによって
受信者は着信を知り、ハンドセット10を取り上げるこ
とによりフックスイッチ1はダイオードブリッジ2−1
側に接続される。以下、発信時と同様の動作により通話
が可能となる。
【0014】次に、話速変換機能を使用して通話を行う
場合の動作説明を行うが、難聴者が直接、話速変換電話
機を使用する場合と、難聴者が他(例えば外出先など)
より話速変換電話機に電話をする場合の二種類について
説明を行う。ただし以下の説明でハンドセットを取り上
げてから通話状態に到る経緯は、冒頭で述べた発信時、
受信時の場合と同様であるため省略する。先ず難聴者が
直接、話速変換電話機を使用する場合について説明を行
う。ハンドセット10を取り上げ発信する場合、もしく
は受信する場合に先立ちモードキー14により「遅聞
き」を選択する。上記マイクロプロセッサ11には、入
力信号MOに対応させ、信号SAおよび信号SBの出力
値がプログラムされている。マイクロプロセッサ11が
信号MOを解析し、MO信号が「遅聞き」を意味するも
のであれば信号SBを発行してスイッチ12−2をON
側に切り替える。通話状態となった後、対話者の音声信
号ROは話速変換処理回路に入力され、話速変換された
音声信号はレシーバ8を駆動し、難聴者はリアルタイム
で話速変換されたゆっくりした音声を聞くことが可能と
なる。また、スイッチ12−1はOFFのままであり、
マイクロフォン9からの音声信号TIはそのままスピー
チネットワーク5を介して電話回線に送られる。次に難
聴者が、他の場所(例えば外出先の公衆電話など)から
話速変換電話機に電話をする場合について説明を行う。
ダイアルキーを押して話速変換電話機を呼び出し通話状
態になった後に、あらかじめ決めておいたDTMF信号
を送信する。話速変換電話機に内蔵しているDTMFレ
シーバ6は、スピーチネットワーク5の出力信号ROを
解析し、信号DTRをマイクロプロセッサ11に出力す
る。上記マイクロプロセッサ11には、入力信号DTR
に対応させ、信号SAおよび信号SBの出力値がプログ
ラムされており、受信したDTMF信号が「遅送り」を
意味するものであれば信号SAを出力し、スイッチ12
−1をONにする。これによってマイク9からの音声信
号は話速変換処理回路に入力され、話速変換された信号
TIはスピーチネットワーク5を介して電話回線に送ら
れる。また、難聴者の話した音声信号ROは、そのまま
レシーバ8を駆動する。このような動作により、難聴者
が他の場所から話速変換電話機に電話をする場合でもD
TMF信号を適宜入力することにより、あたかも話速変
換電話機を使用しているように、リアルタイムで話速変
換されたゆっくりした音声を聞くことが可能となる。
【0015】上記第一の実施例では、話速変換電話機の
二種類の使用方法を述べたが、どちらの方法において
も、モードキー14の「解除」キーを押すことにより、
または「解除」を意味するDTMF信号を送信すること
により話速変換機能の無い電話機に戻すことが可能であ
る。また、どちらか一方が話速変換電話機であれば、モ
ードキー14の操作またはDTMF信号の送信を適宜行
うことによって、難聴者の音声はそのまま送るととも
に、対話者の音声は話速変換処理された判り易い音声で
聞くことが可能となる。また、同様な操作を繰り返すこ
とによって難聴者同士の会話も可能である。
【0016】本発明の第二の実施例を図2を用いて説明
する。図2は話速変換電話機の一実施例を示す図であ
り、マイク9の出力信号と話速変換処理回路7の出力信
号を加算する加算器21、レシーバ8への入力信号と加
算器21への入力信号各々を切り替える連動スイッチ2
2、DTMF信号を発生するトーンダイアラー23、そ
の他で構成され、図1と同じ参照番号は同じものをさす
ため名称および説明を省略する。回路動作の基本部分は
第一の実施例と同様であり重複する部分は省略する。難
聴者が話速変換処理機能を使用する場合、発信及び受信
に係らず、ハンドセット10を取り上げる前に連動スイ
ッチ22をONにしておく。通話状態に到る一連の動作
の後、難聴者の音声はスピーチネットワーク5を介して
そのまま電話回線に送り出される。一方、対話者の音声
信号ROは、話速変換処理回路を経由しレシーバ8を駆
動すると同時に、加算器21とスピーチネットワーク5
を経由し電話回線にも送り返される。それによって対話
者は、話速変換された自身の音声を聞くことができ話速
変換処理回路の再生状況をモニタすることが可能とな
る。この場合に、対話者には、自分の音声がゆっくりし
た音声に変換されていることが理解できる程度に一般的
にはレベルを下げて送り返される。レベルを下げること
は例えば加算器21の調整により容易に行うことができ
る。
【0017】上記第二の実施例によれば、話速変換電話
機を使用した会話においても、話速変換処理された音声
信号を対話者側の電話機に送り返すことによって、音声
の時間的なずれによる会話の不自然さを軽減することが
可能となる。
【0018】本発明の第三の実施例を図3を用いて説明
する。図3は話速変換アダプタと、他の電話機のハンド
セットとの接続を示した一実施例であり、レシーバ8か
ら出力された音声信号を入力するマイクロフォン31、
マイクロフォン9へ音声信号を出力するスピーカ32、
上記マイクロフォン31と上記スピーカ32を内蔵した
カップラ33、上記マイクロフォン31の音声信号を増
幅する入力増幅器34、上記スピーカ32へ音声信号を
出力する出力増幅器35、話速変換処理回路7の出力信
号を音声信号に変換するレシーバ36、難聴者の音声信
号を入力するマイクロフォン37、上記レシーバ36と
上記マイクロフォン37を内蔵したハンドセット38、
その他で構成され、図1と同じ参照番号は同じものをさ
すため名称および説明を省略する。以下、ハンドセット
10は通話状態にある電話機に接続されているものとし
て説明を行う。
【0019】対話者の音声信号はレシーバ8から出力さ
れ、マイクロフォン31に入力される。上記マイクロフ
ォン31から出力された音声信号は、入力増幅器34で
増幅され、話速変換処理回路7でリアルタイムで話速変
換された後、レシーバ36からゆっくりした音声信号で
出力される。また、マイクロフォン37に入力された音
声信号は出力増幅器35で増幅され、スピーカ32を駆
動してマイクロフォン9に入力された後、電話機を介し
て電話回線に送られる。これによって難聴者は、対話者
の音声を話速変換して聞くことが可能となり、話速変換
機能を持たない電話機であっても、本アダプタを使用す
ることにより良好な会話を行なうことが可能となる。
【0020】上記第三の実施例によれば、入力増幅器3
4の入力部および出力増幅器35の出力部に、マイクロ
フォン31とスピーカ32を内蔵したカップラ33を設
けたことにより、他の電話機のハンドセットと音響信号
での通信を行うことが可能となる。すなわち本実施例で
は、電気的接続法を用いずに他の電話機と話速変換アダ
プタ間の通信を行うことが可能となり、電話機自体には
何ら手を加えることなく話速変換機能を付加することが
可能な話速変換アダプタを提供できる効果がある。ま
た、電話機自体には何ら手を加える必要がないことか
ら、電話機本体とハンドセットが分離できない構造の電
話機にも適用できる効果もある。また音響信号による通
話を行っているため、レシーバやマイクロフォンの接続
時に問題となるインピーダンスの不整合という問題も回
避できる効果もある。
【0021】本発明の第四の実施例を図4を用いて説明
する。図4は、話速変換アダプタの一実施例であり、電
話機本体とハンドセットの間にアダプタを挿入した構成
となっている。この電話機は通常、電話機41とハンド
セット49を、モジュラージャック42とモジュラープ
ラグ46で接続して使用しているものであり、ハンドセ
ット49には、音声信号を出力するレシーバ47と音声
信号を入力するマイクロフォン48が内蔵されている。
話速変換アダプタ45は、モジュラープラグ43と、上
記モジュラープラグ43からの音声信号を伸長して再生
する話速変換処理回路7と、上記話速変換処理回路7の
出力信号の接続および上記モジュラープラグ43との接
続を行うモジュラージャック44とで構成される。本実
施例では、上記モジュラージャック42と上記モジュラ
ープラグ46の間に、上記話速変換アダプタ45を挿入
して使用するものである。以下、上記電話機41が通話
状態にあるものとして説明する。
【0022】電話機41からの音声信号は、モジュラー
ジャック42とモジュラープラグ43を介し、話速変換
処理回路7に入力される。上記話速変換処理回路7で
は、対話者の話す言葉をゆっくりした音声にリアルタイ
ムで変換する、いわゆる話速変換処理を行っている。上
記話速変換処理回路7の出力信号は、モジュラージャッ
ク44とモジュラープラグ46を介し、ハンドセット4
9に内蔵されたレシーバ47を駆動する。また、マイク
ロフォン48から入力された音声信号は、モジュラープ
ラグ46とモジュラージャック44、さらにモジュラー
プラグ43とモジュラージャック42と通過し、電話機
41を介して電話回線に送られる。これによって難聴者
は、対話者の音声を話速変換して聞くことが可能とな
り、話速変換機能を持たない電話機であっても、本アダ
プタを使用することにより良好な会話を行なうことが可
能となる。上記第四の実施例によれば、話速変換処理回
路の入力部にモジュラープラグを、上記話速変換処理回
路の出力部にモジュラージャックを各々設けたことによ
り、電話機とハンドセットの間に話速変換アダプタを挿
入することが可能となる。それによって、電話機自体に
は何ら手を加えることなく話速変換機能を付加すること
が可能な話速変換アダプタを提供できる効果がある。
【0023】以上いくつかの実施例を述べてきたが、話
速変換処理回路や上記話速変換処理回路に接続されるレ
シーバ、マイクロフォンなどは1回路に限定されるもの
ではなく、2回路以上であってもよい。
【0024】また、本実施例以外にも、テレビ電話やコ
ードレス電話、また無線機やインターホンなどへの応用
も可能である。テレビ電話の場合には、音声をゆっくり
させるよう話速変換するとともに、これに合わせて画像
に対してもスロー再生処理により違和感をなくすことが
好ましい。また、話速変換機能を使用したときは相手側
に、「話速変換機能を使用している」旨のメッセージを
伝えたり、話速変換処理回路の再生動作が終了した時点
でDTMF信号を送ることなどにより、対話性の向上が
認められた。また、話速変換処理回路の出力信号を、適
宜増幅することによっても対話性の向上が認められた。
また、英語など、外国語による対話や練習などにも有効
であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、受話音声信号を伸長し
て再生し、ゆっくりした音声に変換することができるの
で、老人性難聴者に多く見られるような聴覚中枢系の機
能劣化を補うことが可能となり、了解度の高い話速変換
電話機を提供できる効果がある。 また、DTMF信号
を送信することにより、スピーチネットワークと、話速
変換処理回路と、レシーバおよびマイクロフォンの間の
スイッチを切り替えることができるので、外出先の公衆
電話などから話速変換処理回路を受話音声側または送話
音声側に切り替えることが可能となり、外出先からも使
用できる話速変換電話機を提供できる効果がある。ま
た、話速変換処理回路の出力信号を対話者側の電話機に
送り返すことができるので、上記話速変換処理回路の再
生状況をモニタすることが可能となり、音声の時間的な
ずれによる会話の不自然さを軽減することが可能な話速
変換電話機を提供できる効果がある。また、他の電話機
のハンドセットに対し、音響信号による通話を行うこと
ができるので、電話機自体には何ら手を加えることなく
話速変換機能を付加することが可能な話速変換アダプタ
を提供できる効果がある。また、電話機とハンドセット
の間に話速変換アダプタを挿入することができるので、
電話機自体には何ら手を加えることなく話速変換機能を
付加することが可能な話速変換アダプタを提供できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例における、話速変換電話機の全体
構成図。
【図2】第二の実施例における、話速変換電話機の全体
構成図。
【図3】第三の実施例における、他電話機のハンドセッ
トおよび話速変換アダプタの全体構成図。
【図4】第四の実施例における、電話機および話速変換
アダプタの全体構成図。
【符号の説明】
1…フックスイッチ 2−1、2−2…整流用ダ
イオードブリッジ 3…トーンリンガ 4…スピーカ 5…スピーチネットワーク 6…DTMF
レシーバ 7…話速変換処理回路 8、36、47…レシーバ 9、31、37、48…マイクロフォン 10、38、
49…ハンドセット 11…マイクロプロセッサ 12−1、1
2−2…スイッチ 13…ダイアルキー 14…モード
キー 21…加算器 22…連動ス
イッチ 23…トーンダイアラー 32…スピー
カ 33…カップラ 34…入力増
幅器 35…出力増幅器 41…電話機 42、44…モジュラージャック 43、46…
モジュラープラグ 45…話速変換アダプタ TI…スピーチネットワーク5への入力音声信号 RO…スピーチネットワーク5からの出力音声信号 DTR…DTMFレシーバ6の出力信号 TN…マイクロプロセッサ11のDTMF出力信号 SA…スイッチ12−1の制御信号 SB…スイッチ12−2の制御信号 DO…ダイアルキー13の出力信号 MO…モードキー14の出力信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 正利 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 浜本 信男 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 矢口 富雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 在塚 俊之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交換機との間の音声信号の送受信を行うス
    ピーチネットワークと、該スピーチネットワークに音声
    信号を入力するマイクロフォンおよび該スピーチネット
    ワークからの音声信号を入力するレシーバを収納した送
    受話器と、ダイアル信号を発生し該信号を上記スピーチ
    ネットワークを介して電話回線に出力する手段を有する
    電話機において、 音声信号を伸長して再生する話速変換処理回路を音声信
    号の回路に設け、該話速変換処理回路を用いて音声信号
    の少なくとも遅聞きまたは遅送りを行う手段を備えるこ
    とを特徴とする話速変換電話機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の話速変換電話機において、
    上記、話速変換処理回路を用いて音声信号の少なくとも
    遅聞きまたは遅送りを行う手段が、上記スピーチネット
    ワークで受信したDTMF信号を解析するDTMFレシ
    ーバと、上記スピーチネットワークおよび上記送受話器
    の間に設けた上記話速変換処理回路の接続切り替え用の
    切り替えスイッチと、上記DTMFレシーバの解析デー
    タによりまたは自己電話機内の遅聞きまたは遅送り信号
    により上記切り替えスイッチの切り替えを制御する制御
    回路を備え、該制御回路の制御により、上記スピーチネ
    ットワークの出力を上記話速変換処理回路および上記切
    り替えスイッチを介して上記送受話器の受話側に接続し
    て遅聞きを行い、または上記送受話器の送話側出力を上
    記話速変換処理回路および上記切り替えスイッチを介し
    て上記スピーチネットワークの入力に接続して遅送りを
    行う構成を備えるものであることを特徴とする話速変換
    電話機。
  3. 【請求項3】交換機との間の音声信号の送受信を行うス
    ピーチネットワークと、該スピーチネットワークに音声
    信号を入力するマイクロフォンおよび該スピーチネット
    ワークからの音声信号を入力するレシーバを収納した送
    受話器と、ダイアル信号を発生し該信号を上記スピーチ
    ネットワークを介して電話回線に出力する手段を有する
    電話機において、 音声信号を伸長して再生する話速変換処理回路を音声信
    号の回路に設け、相手側の送話音声を該話速変換処理回
    路を介して、上記送受話器に収納されたレシーバに入力
    し受話するとともに、上記話速変換処理回路を介する上
    記相手側の話速変換出力の一部を相手側に送り返す手段
    を備えることを特徴とする話速変換電話機。
  4. 【請求項4】請求項3記載の話速変換電話機において、
    上記話速変換処理回路の出力の一部を相手側に送り返す
    手段は、上記送受話器に収納されたマイクロフォンの送
    話出力回路に加算器を挿入し、該加算器の入力に上記話
    速変換処理回路の出力を接続切り替える切り替えスイッ
    チを設け、該スイッチと加算器を介して上記話速変換処
    理回路の出力を上記マイクロフォンの送話回路に送出す
    る構成を備えるものであることを特徴とする話速変換電
    話機。
  5. 【請求項5】音響信号を入力するマイクロフォンおよび
    音響信号を出力するスピーカを内蔵するカップラと、該
    カップラに内蔵されたマイクロフォンの出力信号を増幅
    する入力増幅器と、該入力増幅器の出力信号を伸長して
    再生する話速変換処理回路と、該話速変換処理回路の出
    力信号を音響信号に変換するレシーバおよび音響信号を
    入力するマイクロフォンを内蔵する送受話器と、該送受
    話器に内蔵されたマイクロフォンの出力信号を増幅し上
    記カップラに内蔵されたスピーカに出力する出力増幅器
    を有し、他電話機のハンドセットと上記カップラとの間
    の通話を音響信号で行うことを特徴とする話速変換アダ
    プタ。
  6. 【請求項6】音声信号の入出力の接続を行うモジュラー
    プラグと、該モジュラープラグからの音声信号を伸長し
    て再生する話速変換処理回路と、該話速変換処理回路の
    出力の接続とともに上記モジュラープラグに与える音声
    信号の入力の接続を行うモジュラージャックとの回路構
    成を有し、該回路構成を電話機と送受話器との間に挿入
    することを特徴とする話速変換アダプタ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001045108A (ja) * 1999-08-03 2001-02-16 Sanyo Electric Co Ltd 通話装置
JP2001053835A (ja) * 1999-05-28 2001-02-23 Sanyo Electric Co Ltd 話速変換装置を備えた通話装置
US7509255B2 (en) 2003-10-03 2009-03-24 Victor Company Of Japan, Limited Apparatuses for adaptively controlling processing of speech signal and adaptively communicating speech in accordance with conditions of transmitting apparatus side and radio wave and methods thereof
JP2017216602A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 電話装置
JP2021108429A (ja) * 2019-12-27 2021-07-29 ラディウス株式会社 電話機及び音声処理器

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