JPH06309520A - 非接触型ｉｃカード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非接触型ＩＣカードの電池の消耗を抑制して
カード寿命を延ばす。 【構成】 自動改札機等の非接触型ＩＣカード処理機と
の間で非接触でデータの授受を行い、自動改札等のため
の所定の演算処理を行う非接触型ＩＣカードであって、
前記非接触型ＩＣカード本体に内蔵された電池と、その
電池により駆動電源を得て、常時、作動するタイマ回路
と、そのタイマ回路によりＯＮ，ＯＦＦ制御されるスイ
ッチ回路と、そのスイッチ回路がＯＮのときに、前記電
池から駆動電源を得て前記所定の演算処理を行う処理回
路とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は非接触型ＩＣカードに係
り、特に、電池寿命を長くすることのできるものに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】現在、多用されている自動改札機は、自
動改札機本体に乗車券や定期券を挿入して自動改札が行
われるように構成されている。しかし、この挿入型の自
動改札機は、定期券利用者が改札口を通過するたびに定
期券入れから定期券を出入れしなければならないという
問題点を含んでいる。

【０００３】このため、このような問題点を解決するた
めに、自動改札機本体と定期券との間で非接触的にデー
タの授受を行って、自動改札機本体に定期券を挿入する
ことなく自動改札を行うことのできる非接触式の自動改
札機が提案されている（例えば、特開平１−２４６６８
７号公報）。

【０００４】上記提案に係る自動改札機で用いられる定
期券は、通信機能を備えた非接触型ＩＣカード（以下、
カードという）からなり、通常、このカードは、携帯に
便利なように薄型に形成される。

【０００５】カードは、自動改札機本体側とデータの授
受を行うための駆動電源用として、また、カードのメモ
リ内容を保持するためのバックアップ用として電池を有
しているが、この電池は、薄型のカード本体に収納でき
るように偏平に形成され、かつカード本体と一体的に構
成される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカードは、薄型のカード本体内に収納できるように
構成されているため、小形化されていて、容量が小さ
く、カードの寿命は電池の寿命に左右されるという欠点
があった。

【０００７】このような欠点を解決するために、本出願
人は、先に、特願平４−１８６０９２号で、低消費電力
化したカードを提案した。

【０００８】この提案に係るカードは、自動改札機本体
等のカード処理機と交信するまでは、長い時間間隔でサ
ンプリングし、そのカード処理機と交信中は短い時間間
隔でサンプリングできるようにしている。

【０００９】上記提案に係るカードは、サンプリング周
期を可変とすることにより、カード寿命（電池寿命）を
長くすることができるが、複雑なサンプリング周期可変
回路を必要とし、コスト高になる不都合がある。

【００１０】そこで、本発明は、上記不都合を解決する
ためになされたものであって、その目的は、簡単な回路
構成により低消費電力化されたカードを提供することに
ある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明に係るカードは、
上記目的を達成するために、自動改札機等のカード処理
機との間で非接触でデータの授受を行い、自動改札等の
ための所定の演算処理を行うカードにおいて、前記カー
ド本体に内蔵された電池と、その電池により駆動電源を
得て、常時、作動するタイマ回路と、そのタイマ回路に
よりＯＮ，ＯＦＦ制御されるスイッチ回路と、そのスイ
ッチ回路がＯＮのときに、前記電池から駆動電源を得て
前記所定の演算処理を行う処理回路とを有することを特
徴としている。

【００１２】

【作用】上記構成において、処理回路は、タイマ回路が
ＯＮのときに、電池から駆動電源を得て所定の演算処理
を行う。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、カード処理機を自動改札機とし、カード
を定期券としたときの斜視図である。

【００１４】自動改札機本体Ｇは、側面に改札通路を開
閉するためのドアＤを有するとともに、その正面には、
通過可能方向を利用者に表示するための表示部１が設け
られている。また、利用者の進入方向側の上部には、利
用者が所持するカードＣとの間で無線通信によりデータ
を送受するための通信エリア２が設けられている。そし
て、その通信エリア２には、自動改札機本体Ｇを統括的
に制御するマイクロコンピュータから構成されている制
御器３に接続されたアンテナ４が臨ませてある。

【００１５】ｓは、改札通過への利用者の進入又は改札
通路からの退出、あるいは通過を検知するための人間検
知器であり、自動改札機本体Ｇの側面及びアーム５に取
付けられている。また、自動改札機本体Ｇの側面には、
利用者に対して所定の案内を放送するためのスピーカ６
が取付けられている。

【００１６】カードＣは、カード本体Ｃ′内に、通信機
能を有する通常のＩＣカードと同様の処理回路１０を含
んでいる。すなわち、処理回路１０には、自動改札機本
体Ｇのアンテナ４と交信するためのアンテナ１０ａと、
自動改札機本体Ｇとの通信を制御する通信制御部１０ｂ
と、Ｉ／Ｏユニット１０ｃと、ＲＯＭ及びＲＡＭからな
るメモリ１０ｄに記憶されているデータを基に演算処理
する中央処理部（ＣＰＵ）１０ｅとを有している。

【００１７】電池１１は、カード本体Ｃ′に一体的に組
込まれていて、常時、タイマ回路１２及びメモリ１０ｄ
に通電しているとともに、タイマ回路１２の駆動信号に
よりＯＮ，ＯＦＦ制御されるスイッチ回路１３を介して
処理回路１０に駆動電源を供給できるように構成されて
いる。

【００１８】タイマ回路１２は、図３に示されるよう
に、１日のうち、６時から２０時までは、スイッチ回路
１３をＯＮとする出力信号を送出するように構成されて
いる。その他の時間帯は、スイッチ回路１３はＯＦＦの
状態を維持している。

【００１９】スイッチ回路１３がＯＮのときは、処理回
路１０は、電池１１から電源を得ていて、カードＣが自
動改札機本体Ｇの通信エリア２に入ったとき、その本体
Ｇから送信されるポーリングに応答して所定の改札処理
の演算を行うことができる。

【００２０】なお、スイッチ回路１３がＯＦＦのとき
は、例え自動改札機本体Ｇからポーリングを受けても、
処理回路１０は駆動電源の供給がないため、改札処理の
演算は行われない。

【００２１】以上のように、本実施例に係るカードＣ
は、スイッチ回路１３がＯＦＦのときは処理回路１０へ
の電源の供給は行われないので、電池１１の消耗は抑制
され、電池１１の寿命、ひいてはカード本体Ｃ′の寿命
を長くすることができる。

【００２２】なお、タイマ回路１２及びメモリ１０ｄに
は、常時、電池１１から通電されるが、これらへの通電
量は、処理回路１０への通電量に比べて十分に小さいの
で問題は生じない。

【００２３】また、上述の実施例では、スイッチ回路１
３のＯＮ時間帯は、６時から２０時までとしたが、これ
は、カード処理機の稼動時間帯により設定される。例え
ば、カードＣがクレジットカードであり、そのカード処
理機は、１０時から１８時までのときは、その時間帯が
ＯＮに設定される。

【００２４】

【発明の効果】本発明に係るカードは、自動改札機等の
カード処理機との間で非接触でデータの授受を行い、自
動改札等のための所定の演算処理を行うカードにおい
て、前記カード本体に内蔵された電池と、その電池によ
り駆動電源を得て、常時、作動するタイマ回路と、その
タイマ回路によりＯＮ，ＯＦＦ制御されるスイッチ回路
と、そのスイッチ回路がＯＮのときに、前記電池から駆
動電源を得て前記所定の演算処理を行う処理回路とから
なるので、スイッチ回路がＯＦＦのときの電池の消耗が
抑制され、電池の寿命、ひいてはカードの寿命を延ばす
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を自動改札機用カードとしたときの使用
状態を示す斜視図である。

【図２】カード本体の電気的構成を示すブロック図であ
る。

【図３】制御動作を示すタイムチャートである。

【符号の説明】

１０ 処理回路 １１ 電池 １２ タイマ回路 １３ スイッチ回路 Ｃ 非接触型ＩＣカード（カード） Ｇ 自動改札機本体（カード処理機本体）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動改札機等の非接触型ＩＣカード処理
   機との間で非接触でデータの授受を行い、自動改札等の
   ための所定の演算処理を行う非接触型ＩＣカードにおい
   て、 前記非接触型ＩＣカード本体に内蔵された電池と、 前記電池により駆動電源を得て、常時、作動するタイマ
   回路と、 前記タイマ回路によりＯＮ，ＯＦＦ制御されるスイッチ
   回路と、 前記スイッチ回路がＯＮのときに、前記電池から駆動電
   源を得て前記所定の演算処理を行う処理回路と、 を有することを特徴とする非接触型ＩＣカード。