JPH06307312A - 燃料噴射ノズル - Google Patents
燃料噴射ノズルInfo
- Publication number
- JPH06307312A JPH06307312A JP11642193A JP11642193A JPH06307312A JP H06307312 A JPH06307312 A JP H06307312A JP 11642193 A JP11642193 A JP 11642193A JP 11642193 A JP11642193 A JP 11642193A JP H06307312 A JPH06307312 A JP H06307312A
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- JP
- Japan
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- injection
- nozzle
- fuel
- injection port
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 噴射量が多い領域での噴射期間の長期化を予
防しつつ、初期噴射率を低くして着火時点までの噴射量
を可及的に少なくしてNOxおよび黒煙の生成を低減す
ることができる燃料噴射ノズルを提供する。 【構成】 偶数個の噴口を備えた燃料噴射ノズル1にお
いて、大径の主噴口2と該主噴口2のコーン角αより大
きいコーン角βに設定した小径の副噴口3を交互に配設
して隣り合う噴口の開口面積およびコーン角α、βを相
互に異ならせるとともに、副噴口3の開口面積を主噴口
2の開口面積の35%〜65%に設定したことにより、
燃料噴霧の重なりを予防しつつ噴射量に応じて噴口の有
効数を実質的に変化させてエンジンから排出されるNO
xおよび黒煙を減少させるようにした。
防しつつ、初期噴射率を低くして着火時点までの噴射量
を可及的に少なくしてNOxおよび黒煙の生成を低減す
ることができる燃料噴射ノズルを提供する。 【構成】 偶数個の噴口を備えた燃料噴射ノズル1にお
いて、大径の主噴口2と該主噴口2のコーン角αより大
きいコーン角βに設定した小径の副噴口3を交互に配設
して隣り合う噴口の開口面積およびコーン角α、βを相
互に異ならせるとともに、副噴口3の開口面積を主噴口
2の開口面積の35%〜65%に設定したことにより、
燃料噴霧の重なりを予防しつつ噴射量に応じて噴口の有
効数を実質的に変化させてエンジンから排出されるNO
xおよび黒煙を減少させるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンに用
いられる燃料噴射ノズルに係り、詳しくは、直接噴射式
ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物(以下、
NOxという)および黒煙を効果的に低減できる燃料噴
射ノズルに関するものである。
いられる燃料噴射ノズルに係り、詳しくは、直接噴射式
ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物(以下、
NOxという)および黒煙を効果的に低減できる燃料噴
射ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の直接噴射式ディーゼルエンジン用
の燃料噴射ノズルとしては、例えば実開昭57−158
974号公報などに見られるように複数の等径の噴口を
設けたもの、あるいは、実開平2−59260号公報に
見られるようにノズルに設けた複数個の噴口の開口面積
を当該噴口到達時点での流量係数に応じて設定したもの
がある。
の燃料噴射ノズルとしては、例えば実開昭57−158
974号公報などに見られるように複数の等径の噴口を
設けたもの、あるいは、実開平2−59260号公報に
見られるようにノズルに設けた複数個の噴口の開口面積
を当該噴口到達時点での流量係数に応じて設定したもの
がある。
【0003】しかしながら、例えば自動車用ディーゼル
エンジンのように使用する回転・負荷域が広いエンジン
においては、燃料供給量の制御範囲が広い。従って、例
えば軽負荷域のように燃料の供給量が少ない領域での初
期噴射率を低くしてNOxの生成を抑制すべく噴口径を
小さくすると、高負荷域で噴射期間が必要以上に長くな
り過ぎてしまう。また、逆に高負荷域での噴射期間を適
正化すべく噴口径を大きくすると、低負荷域においても
初期噴射率が高くなってしまうために着火時点までの噴
射量が多くなってNOxが生成され易くなるという不具
合がある。
エンジンのように使用する回転・負荷域が広いエンジン
においては、燃料供給量の制御範囲が広い。従って、例
えば軽負荷域のように燃料の供給量が少ない領域での初
期噴射率を低くしてNOxの生成を抑制すべく噴口径を
小さくすると、高負荷域で噴射期間が必要以上に長くな
り過ぎてしまう。また、逆に高負荷域での噴射期間を適
正化すべく噴口径を大きくすると、低負荷域においても
初期噴射率が高くなってしまうために着火時点までの噴
射量が多くなってNOxが生成され易くなるという不具
合がある。
【0004】なお、このような不具合を解消するために
は副室式ディーゼルエンジンに用いられるピントル形、
スロットルピントル形あるいはピンストークス形の燃料
噴射ノズルを用いることが考えられ、もしくは、二段開
弁圧ノズルとすることが有効であるが、前者の副室式デ
ィーゼルエンジン用のノズルを直噴式ディーゼルエンジ
ンに用いることは実質的に不可能であり、後者の二段開
弁圧ノズルは構成が複雑で高価であるという問題点があ
る。
は副室式ディーゼルエンジンに用いられるピントル形、
スロットルピントル形あるいはピンストークス形の燃料
噴射ノズルを用いることが考えられ、もしくは、二段開
弁圧ノズルとすることが有効であるが、前者の副室式デ
ィーゼルエンジン用のノズルを直噴式ディーゼルエンジ
ンに用いることは実質的に不可能であり、後者の二段開
弁圧ノズルは構成が複雑で高価であるという問題点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、噴射量が多い領域での噴射期
間の長期化を予防しつつ、初期噴射率を低くして着火時
点までの噴射量を可及的に少なくしてNOxの生成を抑
制しつつ黒煙の生成をも減少することができる燃料噴射
ノズルを提供することを課題としている。
みてなされたものであり、噴射量が多い領域での噴射期
間の長期化を予防しつつ、初期噴射率を低くして着火時
点までの噴射量を可及的に少なくしてNOxの生成を抑
制しつつ黒煙の生成をも減少することができる燃料噴射
ノズルを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、偶数個の噴口を備えた燃料噴射ノズルにお
いて、大径の主噴口と該主噴口よりコーン角を大きくし
た小径の副噴口を交互に配設して隣り合う噴口の開口面
積およびコーン角を相互に異ならせるとともに、副噴口
の開口面積を主噴口の開口面積の35%〜65%にした
ことを特徴としている。
に本発明は、偶数個の噴口を備えた燃料噴射ノズルにお
いて、大径の主噴口と該主噴口よりコーン角を大きくし
た小径の副噴口を交互に配設して隣り合う噴口の開口面
積およびコーン角を相互に異ならせるとともに、副噴口
の開口面積を主噴口の開口面積の35%〜65%にした
ことを特徴としている。
【0007】
【作用】燃料噴射ポンプから吐出された燃料の圧力が上
昇すると、燃料噴射ノズルに設けられているニードルが
リフトされて噴口から燃料が噴射される。ところで、燃
料噴射ポンプの送油率が低い領域では流路抵抗が大きい
小径の副噴口からの噴射量がきわめて少なくなり、主と
して流路抵抗が小さい大径の主噴口から燃料が噴射され
る。従って、軽負荷域での運転のように噴射量が少ない
とき噴口の有効数が少なくなって初期噴射率が低くな
り、静粛な燃焼が行なわれて燃焼音が低減されるととも
に、NOxの生成が抑制される。また、噴口の有効数
(実質的な開口面積)が減少するために、燃料の霧化が
改善されて黒煙の生成も抑制される。
昇すると、燃料噴射ノズルに設けられているニードルが
リフトされて噴口から燃料が噴射される。ところで、燃
料噴射ポンプの送油率が低い領域では流路抵抗が大きい
小径の副噴口からの噴射量がきわめて少なくなり、主と
して流路抵抗が小さい大径の主噴口から燃料が噴射され
る。従って、軽負荷域での運転のように噴射量が少ない
とき噴口の有効数が少なくなって初期噴射率が低くな
り、静粛な燃焼が行なわれて燃焼音が低減されるととも
に、NOxの生成が抑制される。また、噴口の有効数
(実質的な開口面積)が減少するために、燃料の霧化が
改善されて黒煙の生成も抑制される。
【0008】一方、高負荷域での運転のように噴射量が
増大した場合は、燃料噴射ポンプの送油率が高くなり、
これにともなって燃料の圧力も上昇する。従って、この
ような場合は流路抵抗が大きな小径の副噴口からも燃料
が噴射されることになり、噴口の有効数が増加する。こ
のために、初期噴射率を低くできるにも拘らず噴射期間
の長期化を予防することができ、しかも、噴射された燃
料と空気との混合性が改善されて黒煙の発生が抑制され
る。また、主噴口と副噴口の開口面積を異ならせるとと
もに、副噴口のコーン角を主噴口のコーン角よりも大き
くしているために、主噴口から噴射された燃料噴霧がキ
ャビティの深い部分に到達し、副噴口から噴射された燃
料噴霧がキャビティの浅い部分において空気と混合され
る。よって、全体としての空気利用率が高くなって燃焼
効率が改善される。
増大した場合は、燃料噴射ポンプの送油率が高くなり、
これにともなって燃料の圧力も上昇する。従って、この
ような場合は流路抵抗が大きな小径の副噴口からも燃料
が噴射されることになり、噴口の有効数が増加する。こ
のために、初期噴射率を低くできるにも拘らず噴射期間
の長期化を予防することができ、しかも、噴射された燃
料と空気との混合性が改善されて黒煙の発生が抑制され
る。また、主噴口と副噴口の開口面積を異ならせるとと
もに、副噴口のコーン角を主噴口のコーン角よりも大き
くしているために、主噴口から噴射された燃料噴霧がキ
ャビティの深い部分に到達し、副噴口から噴射された燃
料噴霧がキャビティの浅い部分において空気と混合され
る。よって、全体としての空気利用率が高くなって燃焼
効率が改善される。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図1は本発明に係る燃料噴射ノズルの断面
図、図2は図1の正面図である。
説明する。図1は本発明に係る燃料噴射ノズルの断面
図、図2は図1の正面図である。
【0010】これらの図において、燃料噴射ノズル1の
先端には合計6個の噴口を設けている。噴口は大径の主
噴口2と小径の副噴口3の組合せで構成されており、3
個の主噴口2と3個の副噴口3をほぼ同一の円周上に交
互に配設している。
先端には合計6個の噴口を設けている。噴口は大径の主
噴口2と小径の副噴口3の組合せで構成されており、3
個の主噴口2と3個の副噴口3をほぼ同一の円周上に交
互に配設している。
【0011】また、副噴口3の開口面積を主噴口2の開
口面積の35%〜65%に設定している。そして、副噴
口3のコーン角βを主噴口2のコーン角αよりも大きく
している(図ではそれぞれ主噴口2のコーン角αおよび
副噴口3のコーン角βの2分の1に相当するα/2,β
/2を示している)。
口面積の35%〜65%に設定している。そして、副噴
口3のコーン角βを主噴口2のコーン角αよりも大きく
している(図ではそれぞれ主噴口2のコーン角αおよび
副噴口3のコーン角βの2分の1に相当するα/2,β
/2を示している)。
【0012】従って、噴射量が少ない領域では主として
主噴口2から燃料が噴射されるが、噴射量が増加すると
流路抵抗が大きい副噴口3からも燃料が噴射され、しか
も、この副噴口3からは主噴口2よりも浅い部分に燃料
が噴射される。なお、燃料噴射ノズル1の内部には図示
しないニードルなどが設けられており、図示しない燃料
噴射ポンプから供給された燃料の圧力が上昇すると、こ
の燃料の圧力でニードルがリフトされて主噴口2および
副噴口3を経て燃料が噴射されるようにしている。
主噴口2から燃料が噴射されるが、噴射量が増加すると
流路抵抗が大きい副噴口3からも燃料が噴射され、しか
も、この副噴口3からは主噴口2よりも浅い部分に燃料
が噴射される。なお、燃料噴射ノズル1の内部には図示
しないニードルなどが設けられており、図示しない燃料
噴射ポンプから供給された燃料の圧力が上昇すると、こ
の燃料の圧力でニードルがリフトされて主噴口2および
副噴口3を経て燃料が噴射されるようにしている。
【0013】以上のように構成された燃料噴射ノズルに
おいて、図示しない燃料噴射ポンプから吐出された燃料
の圧力が上昇すると、燃料噴射ノズル1に設けられてい
るニードル(図示省略)がリフトされて主噴口2および
副噴口3から燃料が噴射される。また、このときにおけ
る噴射量は、各噴口2、3の流路抵抗および噴口2、3
の部分における流量係数に依存して変化する。
おいて、図示しない燃料噴射ポンプから吐出された燃料
の圧力が上昇すると、燃料噴射ノズル1に設けられてい
るニードル(図示省略)がリフトされて主噴口2および
副噴口3から燃料が噴射される。また、このときにおけ
る噴射量は、各噴口2、3の流路抵抗および噴口2、3
の部分における流量係数に依存して変化する。
【0014】従って、燃料噴射ポンプの送油率が低い領
域では流路抵抗が大きい小径の副噴口3からの噴射量が
きわめて少なくなり、主として流路抵抗が小さい大径の
主噴口2から燃料が噴射される。このために、軽負荷域
での運転のように噴射量が少ないときは噴口の有効数
(全体としての噴口の実質開口面積)が少なくなるため
に初期噴射率が低くなり、静粛な燃焼が行なわれて燃焼
音が低減されるとともに、NOxの生成が抑制される。
また、このようにして燃料を噴射する主噴口2のコーン
角αを小さくしているために、燃料噴霧がキャビティの
深い部分に噴射されることになり、未燃燃料分も減少す
る。
域では流路抵抗が大きい小径の副噴口3からの噴射量が
きわめて少なくなり、主として流路抵抗が小さい大径の
主噴口2から燃料が噴射される。このために、軽負荷域
での運転のように噴射量が少ないときは噴口の有効数
(全体としての噴口の実質開口面積)が少なくなるため
に初期噴射率が低くなり、静粛な燃焼が行なわれて燃焼
音が低減されるとともに、NOxの生成が抑制される。
また、このようにして燃料を噴射する主噴口2のコーン
角αを小さくしているために、燃料噴霧がキャビティの
深い部分に噴射されることになり、未燃燃料分も減少す
る。
【0015】一方、高負荷域での運転時のように噴射量
が増大した場合は、燃料噴射ポンプの送油率が高くな
り、これにともなって燃料の圧力も上昇する。すると、
流路抵抗が大きな小径の副噴口3からも燃料が噴射され
ることになり、噴口の有効数が増加する。このために、
初期噴射率を低くできるにも拘らず噴射期間が必要以上
に長くなることがなく、噴射された燃料と空気との混合
性が改善されて黒煙の発生が抑制される。
が増大した場合は、燃料噴射ポンプの送油率が高くな
り、これにともなって燃料の圧力も上昇する。すると、
流路抵抗が大きな小径の副噴口3からも燃料が噴射され
ることになり、噴口の有効数が増加する。このために、
初期噴射率を低くできるにも拘らず噴射期間が必要以上
に長くなることがなく、噴射された燃料と空気との混合
性が改善されて黒煙の発生が抑制される。
【0016】また、副噴口3のコーン角βを主噴口2の
コーン角αよりも大きくしているために、キャビティの
浅い部分にも燃料が噴射される。同時に、副噴口3の開
口面積を主噴口2の開口面積の35%〜65%に設定し
ている。このために、これらの両噴口2、3から噴射さ
れた燃料噴霧の貫徹力が異なることになり、キャビティ
内における空気の利用率が高くなって燃焼効率が改善さ
れる。
コーン角αよりも大きくしているために、キャビティの
浅い部分にも燃料が噴射される。同時に、副噴口3の開
口面積を主噴口2の開口面積の35%〜65%に設定し
ている。このために、これらの両噴口2、3から噴射さ
れた燃料噴霧の貫徹力が異なることになり、キャビティ
内における空気の利用率が高くなって燃焼効率が改善さ
れる。
【0017】図3は噴口の総開口面積および噴射タイミ
ングを一定にして主噴口の開口面積に対する副噴口の開
口面積の割合を変化させた場合におけるNOxおよび黒
煙の排出特性を示す図である。この図からも分かるよう
に副噴口3の開口面積を主噴口2の開口面積の35%よ
り小さくした場合は、主噴口3の開口面積が相対的に増
大して軽負荷域における初期噴射率が高くなるとともに
燃料噴霧の微粒化性能が低下するためにNOxおよび黒
煙の生成量が増大する。
ングを一定にして主噴口の開口面積に対する副噴口の開
口面積の割合を変化させた場合におけるNOxおよび黒
煙の排出特性を示す図である。この図からも分かるよう
に副噴口3の開口面積を主噴口2の開口面積の35%よ
り小さくした場合は、主噴口3の開口面積が相対的に増
大して軽負荷域における初期噴射率が高くなるとともに
燃料噴霧の微粒化性能が低下するためにNOxおよび黒
煙の生成量が増大する。
【0018】一方、副噴口3の開口面積を主噴口2の開
口面積の65%より大きくした場合は黒煙の発生を抑制
できるにも拘らず、軽負荷域における副噴口3からの噴
射量が増加して初期噴射率が高くなるために、NOxの
生成が多くなってしまう。従って、エンジンの要求性能
によっても相違するが、副噴口3の開口面積を主噴口2
の開口面積の35%〜65%に設定することで黒煙およ
びNOxの生成を効果的に抑制できる利点がある。
口面積の65%より大きくした場合は黒煙の発生を抑制
できるにも拘らず、軽負荷域における副噴口3からの噴
射量が増加して初期噴射率が高くなるために、NOxの
生成が多くなってしまう。従って、エンジンの要求性能
によっても相違するが、副噴口3の開口面積を主噴口2
の開口面積の35%〜65%に設定することで黒煙およ
びNOxの生成を効果的に抑制できる利点がある。
【0019】さらに、大径の主噴口2と小径の副噴口3
を交互に配設してそれぞれコーン角α、βを異ならせて
全体として偶数個の噴口を設けているために、隣り合う
噴口から噴射された燃料噴霧が互いに重なりあうことが
少なく、空気の利用率が高くなって燃焼効率も改善され
る。
を交互に配設してそれぞれコーン角α、βを異ならせて
全体として偶数個の噴口を設けているために、隣り合う
噴口から噴射された燃料噴霧が互いに重なりあうことが
少なく、空気の利用率が高くなって燃焼効率も改善され
る。
【0020】また、図4は主噴口2のコーン角αを一定
(145°)として副噴口3のコーン角βを変化させた
場合における黒煙生成の変化状態を示したものであり、
副噴口3のコーン角βを大きくするにともなって黒煙の
生成が抑制されることを示している。
(145°)として副噴口3のコーン角βを変化させた
場合における黒煙生成の変化状態を示したものであり、
副噴口3のコーン角βを大きくするにともなって黒煙の
生成が抑制されることを示している。
【0021】ところが、副噴口3のコーン角βを大きく
し過ぎると副噴口3から噴射された燃料噴霧がキャビテ
ィの外に流出して燃焼効率が低下する。従って、エンジ
ンの特性あるいはキャビティの形状によっても相違する
が、主噴口2のコーン角αを145°とした場合は、副
噴口3のコーン角βを150°〜170°の範囲に設定
することで所期の目的を達成することができる。なお、
二段開弁圧ノズルの噴口に本発明を適用した場合は、N
Oxの低減効率をより高くすることができる。
し過ぎると副噴口3から噴射された燃料噴霧がキャビテ
ィの外に流出して燃焼効率が低下する。従って、エンジ
ンの特性あるいはキャビティの形状によっても相違する
が、主噴口2のコーン角αを145°とした場合は、副
噴口3のコーン角βを150°〜170°の範囲に設定
することで所期の目的を達成することができる。なお、
二段開弁圧ノズルの噴口に本発明を適用した場合は、N
Oxの低減効率をより高くすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
係る燃料噴射ノズルによれば、噴射期間が長くなること
を予防しつつ初期噴射率を低くすることができるととも
に、主噴口から噴射された燃料噴霧と副噴口から噴射さ
れた燃料噴霧の方向および貫徹力を異ならせてキャビテ
ィ内における空気の利用率を高くできるために、ディー
ゼルエンジンから排出されるNOxおよび黒煙を少なく
できるとともに、燃焼効率をも改善することができる。
また、例えば二段開弁圧ノズルに比較してノズルの構成
を簡略化できるために、燃料噴射ノズルを安価に提供す
ることもできる。
係る燃料噴射ノズルによれば、噴射期間が長くなること
を予防しつつ初期噴射率を低くすることができるととも
に、主噴口から噴射された燃料噴霧と副噴口から噴射さ
れた燃料噴霧の方向および貫徹力を異ならせてキャビテ
ィ内における空気の利用率を高くできるために、ディー
ゼルエンジンから排出されるNOxおよび黒煙を少なく
できるとともに、燃焼効率をも改善することができる。
また、例えば二段開弁圧ノズルに比較してノズルの構成
を簡略化できるために、燃料噴射ノズルを安価に提供す
ることもできる。
【図1】本発明に係る燃料噴射ノズルの一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】主噴口の開口面積に対する副噴口の開口面積の
大きさによるNOxおよび黒煙の排出特性を示す図であ
る。
大きさによるNOxおよび黒煙の排出特性を示す図であ
る。
【図4】主噴口のコーン角αを一定として副噴口のコー
ン角βを変化させた場合における黒煙生成の変化状態を
示す図である。
ン角βを変化させた場合における黒煙生成の変化状態を
示す図である。
【符号の説明】 1 燃料噴射ノズル 2 主噴口 3 副噴口
Claims (1)
- 【請求項1】 偶数個の噴口を備えた燃料噴射ノズルに
おいて、大径の主噴口と該主噴口よりコーン角を大きく
した小径の副噴口を交互に配設して隣り合う噴口の開口
面積およびコーン角を相互に異ならせるとともに、前記
副噴口の開口面積を主噴口の開口面積の35%〜65%
にしたことを特徴とする燃料噴射ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11642193A JPH06307312A (ja) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | 燃料噴射ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11642193A JPH06307312A (ja) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | 燃料噴射ノズル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06307312A true JPH06307312A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14686673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11642193A Pending JPH06307312A (ja) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | 燃料噴射ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06307312A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007263114A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Robert Bosch Gmbh | 内燃機関のための噴射ノズル及び異なる加工成形を施された少なくとも2つの通路を1つの工作物に設けるための方法 |
-
1993
- 1993-04-20 JP JP11642193A patent/JPH06307312A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007263114A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Robert Bosch Gmbh | 内燃機関のための噴射ノズル及び異なる加工成形を施された少なくとも2つの通路を1つの工作物に設けるための方法 |
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