JPH06306569A - 溶射材料 - Google Patents

溶射材料

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JPH06306569A
JPH06306569A JP5112422A JP11242293A JPH06306569A JP H06306569 A JPH06306569 A JP H06306569A JP 5112422 A JP5112422 A JP 5112422A JP 11242293 A JP11242293 A JP 11242293A JP H06306569 A JPH06306569 A JP H06306569A
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JP
Japan
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corrosion resistance
metal alkoxide
porosity
thermal spraying
methoxide
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Withdrawn
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JP5112422A
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English (en)
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Hatsuo Taira
初雄 平
Shinichi Tamura
信一 田村
Atsushi Nakao
淳 中尾
Takeshi Matsui
剛 松井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、各種工業窯炉へ溶射法により形成
されるライニング、叉はその補修に好適な付着歩留、耐
食性及び耐熱衝撃性に優れた溶射材料を提供するもので
ある。 【構成】 耐火粉末よりなる溶射材料において、耐火粉
末が97〜40重量部と金属アルコキシド粉末を1種ま
たは2種以上を3〜60重量部よりなることを特徴とす
る溶射材料。 【効果】 高融点材料を施工する火炎発生源として従来
の燃料やキャリヤガスを用いても付着率が良く、しかも
耐食性に優れた溶射材料を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種工業窯炉へ溶射法
により形成されるライニング、叉はその補修に好適な付
着歩留、耐食性及び耐熱衝撃性に優れた溶射材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開昭57―126964号公
報に記載されているように、工業窯炉の耐火ライニング
及びその補修に、高速の火炎中を耐火粉末を飛行させて
溶融し吹き付ける火炎溶射法が利用されるようになっ
た。
【0003】そして、通常の工業窯炉に対する溶射に
は、プロパン―酸素、灯油―酸素による方法が採用され
ている。
【0004】しかしながら、かかる燃料を用いる火炎溶
射では理論炎温度が2400〜2800℃であって、し
かも、材料粉末が火炎中を通過する時間が5×10-2
5×10-3秒と非常に短時間であるため、海水マグネシ
アクリンカーやクロマイト鉱などの融点の高い材料は火
炎中で溶融或いは軟化し難くリバウンドロスが多い。
【0005】そのためかかる高融点の耐火物を溶射する
場合には、比較的融点の低いシリカ、アルミナ或いはス
ピネル等と混合して使用されている。
【0006】また、特開昭60―161379号公報に
記載されているように、耐火材料の表面をAl,Mg,
Si等の金属粒子で被覆し、金属の酸化による発熱反応
を利用して高融点耐火材料を溶融、軟化させる技術が提
案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高融点材料と低融点材
料を混合して、溶射を行っても、融点の高い材料は、耐
火ライニングに衝突してもリバウンドして飛散すること
が多く、また、耐火ライニング上に形成される溶射施工
体の組成は、高融点の耐火物が飛散する分だけ相対的に
比較的融点の低い耐火材に富んだものとなり耐火性特に
耐食性が劣ったものに成る等の問題点がある。
【0008】また、高融点材料に金属粉末を被覆させる
場合では、金属粉末被覆溶射原料を搬送する際のキャリ
ヤガスとして、酸素を使うと搬送中に着火する危険性が
あり、これを解決するためにキャリヤガスとして非酸化
性ガス例えば窒素やArが使用され、この窒素やArに
より火炎温度が冷却されるという問題点があった。
【0009】本発明の目的は、高融点材料を施工する火
炎発生源として従来の燃料やキャリヤガスを用いても付
着率が良く、しかも耐食性に優れた溶射材料を提供する
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は耐火粉末よりなる溶射材料において、耐火
粉末が97〜40重量部と金属アルコキシド粉末を1種
または2種以上を3〜60重量部よりなることを特徴と
する溶射材料である。
【0011】
【作用】金属アルコキシド粉末は、直接酸素と反応しな
いので、大気中で金属粉末のような着火もなく、溶射原
料搬送用のキャリヤガスとして、空気または高濃度、高
純度の酸素を使用することができる。
【0012】また、溶射フレーム中で金属アルコキシド
中のアルキル基(OCxHy:xは1以上の整数、yは
3以上の整数)がキャリヤガスの酸素と溶射炎中で反応
し燃焼することで、溶射の熱源になることより、高融点
材料も溶融させることが可能となる。
【0013】また、この金属アルコキシド粉末は、溶射
火炎中を通過する5×10-2〜5×10-3秒の短時間で
は、完全に燃焼せず、付着後も施工体内の気孔に存在す
る酸素の有る限り燃焼する。
【0014】この燃焼時にアルキル基の炭素が燃焼して
生成するCOガスや煤がカーボンとなって気孔内に薄く
コーティングされ、その結果、施工体へのスラグの浸透
が抑制され高耐食性を発現する。
【0015】以下に数値限定の理由を示す。本発明にお
いて使用する耐火粉末としては、クロマイト、海水マグ
ネシアクリンカー、電融マグネシアクリンカー、焼結ス
ピネルクリンカー、電融スピネルクリンカー、焼結ピク
ロクロマイトクリンカー、電融ピクロクロマイトクリン
カー、ジルコニア等の高融点の耐火粉末が好適に使用で
きるが、通常のアルミナ質、ムライト質、珪石質耐火材
の溶射にも適用できることはもちろんである。これら耐
火粉末の粒径は10〜500μmが好適である。
【0016】金属アルコキシドは、一般にM(OR)n
で表される。ここでMは金属、Rはアルキル基で、Rが
メチル基であればCH3、エチル基であればC25、ブ
チル基であればC49となる。
【0017】本発明において使用される金属アルコキシ
ドの金属種としては、Zr,Al,Cr,Mg,Ti,
Y,Si,Ca,Hfがあり、これらにメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基が結合した
ものが使用できる。これら金属アルコキシド粉末の粒径
は1〜300μmが好適である。
【0018】上述の耐火粉末が97〜40重量部と金属
アルコキシドが3〜60重量部からなる溶射材料が好適
である。
【0019】金属アルコキシドが3重量部以下では、付
着率や耐食性に関して効果が認められず、60重量部以
上添加しても耐食性に関して効果が認められない。
【0020】
【実施例】
【0021】
【実施例1】耐火粉末として表1に示す化学組成を有す
るクロマイト鉱を使用した。クロマイト鉱の粒径は、1
0〜75μmで、平均粒径は51μmであった。
【0022】金属アルコキシド粉末として、平均粒径2
0μmのZr(OCH34(Zrメトキシド)を用い
た。尚、このZrメトキシドを燃焼させると、融点が2
600℃のZrO2が生成する。
【0023】
【表1】
【0024】これら原料をV型ミキサーで30分混合
し、表2に示す条件でマグネシア―クロマイト鉱れんが
に溶射を行い、溶射前のれんがの重量と溶射施工体の付
着したれんがの重量差より付着重量を求めた。
【0025】更に、添加したZrメトキシドがZrO2
に変化するとして、溶射に供した原料重量を算出し、付
着した施工体重量との比率より付着率を測定した。
【0026】次に、得られた施工体から、40×40×
40mmのブロックサイズに切断し、アルキメデス法に
より気孔率を算出した。また、得られた施工体から、4
0×40×160mmのプロックを切り出し、高周波誘
導炉での侵食試験を実施した。
【0027】用いたスラグの組成は、CaO/SiO2
=4で、T.Fe=17%、メタルとして、鋼を使用
し、侵食試験温度は1600℃で、3時間浸漬し、浸漬
試料を切断し、最大溶損量よりクロマイト単独溶射施工
体の溶損性を100とし、指数で評価した。これらの評
価結果を表3に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】評価基準としては、付着率が60%以上を
良、60%未満を不良と判定した。気孔率に関しては、
20%未満を良、20%以上を不良と判定した。
【0031】溶損性指数に関しては、80未満を良、8
0以上を不良と判定し、総合評価として、付着率、気孔
率、溶損性指数の全ての項目に関し、全て良であるもの
を○、1つでも不良があれば×と判定した。
【0032】表3の結果よりまず付着率に関して説明す
る。Zrメトキシドを3wt%以上添加した試料(N
o.1〜No.6、No.10、No.11)では、付
着率が60%以上と高く、高付着率を示す。
【0033】これは、Zrメトキシドのアルキル基が燃
焼してフレーム温度を上昇させ、クロマイトやZrメト
キシドより生成するZrOを溶融もしくは軟化させたた
めである。
【0034】一方、クロマイト組成にZrメトキシドを
3wt%未満添加した試料(No.7〜No.9)で
は、付着率が48.7%以下と低い。
【0035】この結果より付着率に関しては、Zrメト
キシドを3wt%以上添加すれば良い。尚、本発明の試
料(No.1〜No.6)は付着率が60%以上と良好
であった。
【0036】次に、気孔率に関して説明する。一般に気
孔率が大きいと耐食性に悪影響を及ぼす。そのため一般
に、耐火物としては気孔率が20%未満のものが使用さ
れる。
【0037】Zrメトキシドを添加していない試料(N
o.7)及びZrメトキシドを1〜60wt%添加した
試料(No.1〜No.6、No.8、No.9)まで
は気孔率が20%未満であった。
【0038】しかし、Zrメトキシドが65wt%以上
添加した試料(No.10、No.11)では、気孔率
が20%以上になった。また、Zrメトキシドの添加量
が増加するにつれ気孔率が増加している。
【0039】これは、Zrメトキシドが溶射炎中を通過
する5×10-2〜5×10-3秒の短時間では、Zrメト
キシドの燃焼が完全に完了しないため、付着した後で、
残存するまだ未燃焼のアルキル基が施工体内で燃焼し、
施工体からぬけでていくために気孔率を増加させる。
【0040】これらの結果より、気孔率に関してはZr
メトキシドの添加量を60wt%以下にすることが必要
である。
【0041】尚、本発明の試料は、気孔率も20%未満
と良好であった。
【0042】次に、耐食性に関して説明する。Zrメト
キシドを3wt%以上、60wt%以下添加した試料
(No.1〜No.6)では、溶損性指数が75以下と
低く高耐食性が得られる。
【0043】一方、クロマイト組成にZrメトキシドを
3wt%未満添加した試料(No.7〜No.9)で
は、溶損性指数が95程度と耐食性が低い。
【0044】また、Zrメトキシドを65wt%以上添
加した試料(No.10、No.11)では溶損性指数
が90〜92と悪化した。
【0045】Zrメトキシドを添加して耐食性が向上し
た原因としてZrメトキシドより生成したZrO2の高
耐食性も原因の一つであるが、それ以上に施工体断面組
織の観察より、Zrメトキシドを3wt%以上添加した
試料では、施工体内の気孔にカーボンが被覆されている
のが大きな要因である。
【0046】このカーボンは、Zrメトキシドが溶射炎
中で完全に燃焼されず、施工体内で燃焼したためで、こ
の際アルキル基より生成したCOガスが還元されもしく
は不完全燃焼により煤として気孔内表面をコーティング
したためである。
【0047】つまり、カーボンが存在することで、カー
ボンとスラグの濡れ性の悪さが原因で高耐食性を示した
ものである。
【0048】しかし、Zrメトキシドを65wt%以上
と増加させると、この生成したカーボンによるスラグと
の反応抑制効果より気孔率が増加したため、耐食性が低
下した。
【0049】尚、本発明の試料(No.1〜No.6)
は、溶損性指数も80以下と低く耐食性も良好であっ
た。
【0050】以上の結果をまとめると、耐火粉末よりな
る溶射材料において、耐火粉末が97〜40重量部と金
属アルコキシド粉末1種類を3〜60重量部含有する本
発明溶射材料から得られる溶射施工体は、付着率、気孔
率、耐食性全てに良好であった。
【0051】
【実施例2】クロマイト鉱粉末にAlアルコキシドを添
加した実施例について述べる。表4に示す化学組成を有
するクロマイトを10〜54μmに粉砕し、平均粒径3
2μmに調整し、クロマイト溶射原料とした。
【0052】金属アルコキシド粉末として、平均粒径2
5μmのAl(OC373(Alプロポキシド)を用
いた。
【0053】これら原料を所定量の組成にしV型ミキサ
ーで30分混合し、表2に示す条件で真空脱ガス炉の浸
漬管の損傷部位に50mm施工する補修を行った。結果
を表5に示す。
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】Alアルコキシド粉末量が3〜60wt%
である本発明の実施例(No.12〜No.15では、
11ch以上の耐用性を示したが、Alアルコキシドが
無添加の試料(No.16)及び65wt%以上の試料
(No.17)では5〜6chの耐用性しか示さず、本
発明の有効性が実証された。
【0057】
【実施例3】次に、金属アルコキシドを複合添加した系
での実験を行った。溶射材料としては同じく、表1に示
す化学組成と平均粒径を有するクロマイト鉱を使用し
た。
【0058】金属アルコキシド粉末として、平均粒径2
0μmのZr(OCH34と平均粒径25μmのAl
(OC373(Alプロポキシド)、平均粒径30μ
mのMg(OCH32(Mgメトキシド)を用いた。
【0059】尚、このAlメトキシドを燃焼させると、
融点が2045℃のAl23が、Mgメトキシドを燃焼
させると融点が2800℃のMgOが生成する。
【0060】これら原料を所定量の組成にしV型ミキサ
ーで30分混合し、表2に示す条件でマグネシアークロ
マイト鉱れんがに溶射を行い、溶射前のれんがの重量と
溶射施工体の付着したれんがの重量差より付着重量を求
めた。
【0061】更に、添加したZrメトキシドがZrO2
に、AlプロポキシドがAl23に、Mgプロポキシド
がMgOに変化するとして、溶射に供した原料重量を算
出し、付着した施工体重量との比率より付着率を測定し
た。
【0062】次に、得られた施工体から、40×40×
40mmのブロックサイズに切断し、アルキメデス法に
より気孔率を算出した。
【0063】また、得られた施工体から、40×40×
160mmのブロックを切り出し、高周波誘導炉での侵
食試験を実施した。
【0064】用いたスラグの組成は、CaO/SiO2
=4で、T.Fe=17%、メタルとして、鋼を使用
し、侵食試験温度は1600℃で、3時間浸漬し、浸漬
試料を切断し、最大溶損量より前述のクロマイト単独溶
射施工体の溶損性を100とし、指数で評価した。これ
らの評価結果を表6に示す。
【0065】また、評価基準としては、実施例1と同様
に付着率が60%以上を良、60%未満を不良と判定し
た。気孔率に関しては、20%未満を良、20%以上を
不良と判定した。
【0066】溶損性指数に関しては、80未満を良、8
0以上を不良と判定し、総合評価として、付着率、気孔
率、溶損性指数の全ての項目に関し、全て良であるもの
を○、1つでも不良があれば×と判定した。
【0067】
【表6】
【0068】表6の結果よりまず付着率に関して説明す
る。金属アルコキシドの合量が3wt%以上添加した試
料(No.18〜No.23、No.25)では、付着
率が60%以上と高く、高付着率を示す。これは、金属
アルコキシドのアルキル基が燃焼してフレーム温度を上
昇させ、クロマイトや金属アルコキシドより生成する金
属酸化物を溶融もしくは軟化させたためである。
【0069】一方、クロマイト組成に金属アルコキシド
の合量を3wt%未満添加した試料(No.24)で
は、付着率が50.1%と低い。
【0070】この結果より付着率に関しては、金属アル
コキシドを3wt%以上添加すれば良い。
【0071】尚、本発明の試料(No.18〜No.2
3)は付着率が60%以上と良好であった。
【0072】次に、気孔率に関して説明する。一般に気
孔率が大きいと耐食性に悪影響を及ぼす。そのため一般
に、耐火物としては気孔率が20%未満のものが使用さ
れる。
【0073】金属アルコキシドを合量で2〜60wt%
添加した試料(No.18〜No.24)までは気孔率
が20%未満であった。
【0074】しかし、金属アルコキシドの合量がが65
wt%添加した試料(No.25)では、気孔率が20
%以上になった。
【0075】また、金属アルコキシドの添加量が増加す
るにつれ気孔率が増加している。これは、金属アルコキ
シドが溶射炎中を通過する5×10-2〜5×10-3秒の
短時間では、金属アルコキシドの燃焼が完全に完了しな
いため、付着した後で、残存するまだ未燃焼のアルキル
基が施工体内で燃焼し、施工体からぬけでていくために
気孔率を増加させる。
【0076】これらの結果より、気孔率に関しては金属
アルコキシドの合量添加量を60wt%以下にすること
が必要である。
【0077】尚、本発明の試料は、気孔率も20%未満
と良好であった。
【0078】次に、耐食性に関して説明する。金属アル
コキシドを3wt%以上、60wt%以下添加した試料
(No.18〜No.23))では、溶損性指数が77
以下と低く高耐食性が得られる。
【0079】一方、クロマイト組成に金属アルコキシド
を3wt%未満添加した試料(No.24)では、溶損
性指数が95と耐食性が低い。
【0080】また、金属アルコキシドを65wt%以上
添加した試料(No.25)では溶損性指数が92と悪
化した。
【0081】金属アルコキシドを添加して耐食性が向上
した原因として金属アルコキシドより生成した高純度酸
化物の高耐食性も原因の一つであるが、それ以上に施工
体断面組織の観察より、金属アルコキシドを3wt%以
上添加した試料では、施工体内の気孔にカーボンが被覆
されているのが大きな要因である。
【0082】このカーボンは、金属アルコキシドが溶射
炎中で完全に燃焼されず、施工体内で燃焼したためで、
この際アルキル基より生成したCOガスが還元されもし
くは不完全燃焼により煤として気孔内表面をコーティン
グしたためである。
【0083】つまり、カーボンが存在することで、カー
ボンとスラグの濡れ性の悪さが原因で高耐食性を示した
ものである。
【0084】しかし、金属アルコキシドを65wt%以
上と増加させると、この生成したカーボンによるスラグ
との反応抑制効果より気孔率が増加したため、耐食性が
低下した。
【0085】尚、本発明の試料(No.18〜No.2
3)は、溶損性指数も80以下と低く耐食性も良好であ
った。
【0086】以上の結果をまとめると、耐火粉末よりな
る溶射材料において、耐火粉末が97〜40重量部と金
属アルコキシド粉末2種類以上を3〜60重量部含有す
る本発明溶射材料から得られる溶射施工体は、付着率、
気孔率、耐食性全てに良好であった。
【0087】
【発明の効果】本発明の火炎溶射用耐火粉末は、通常の
燃料を用いる火炎中でも、金属アルコキシド粉末が燃焼
し、高融点耐火材料粉末を溶融或いは軟化させ、付着率
が向上し、結果として高耐食性を発揮できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 剛 富津市新富20―1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火粉末よりなる溶射材料において、耐
    火粉末が97〜40重量部と金属アルコキシド粉末を1
    種または2種以上を3〜60重量部よりなることを特徴
    とする溶射材料。
JP5112422A 1993-04-16 1993-04-16 溶射材料 Withdrawn JPH06306569A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020078466A (ko) * 2001-04-03 2002-10-19 (주)정상 엔지니어링 콘크리트 구조물의 균열보수용 액상혼합물의 제조 및 그적용방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020078466A (ko) * 2001-04-03 2002-10-19 (주)정상 엔지니어링 콘크리트 구조물의 균열보수용 액상혼합물의 제조 및 그적용방법

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