JPH06306391A - 塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物 - Google Patents

塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物

Info

Publication number
JPH06306391A
JPH06306391A JP9468393A JP9468393A JPH06306391A JP H06306391 A JPH06306391 A JP H06306391A JP 9468393 A JP9468393 A JP 9468393A JP 9468393 A JP9468393 A JP 9468393A JP H06306391 A JPH06306391 A JP H06306391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition according
octafluorobutane
composition
hydrocarbons
chlorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9468393A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsumi Tsuchiya
立美 土屋
Takahiro Matsuda
高広 松田
Satoru Ide
哲 井手
Hiroichi Aoyama
博一 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP9468393A priority Critical patent/JPH06306391A/ja
Publication of JPH06306391A publication Critical patent/JPH06306391A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】CFC−113に代替し得るとともに、オゾン
層を破壊しない洗浄剤、水切り乾燥剤および発泡剤組成
物を提供することを主な目的とする 【構成】(1)塩素を含まないハロゲン化炭化水素と、
(2)塩化炭化水素、炭化水素およびエーテル化合物か
らなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有してなる
組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化炭化水素を
含む組成物に関する。
【0002】なお、本明細書において、“%”および
“部”とあるのは、それぞれ“重量%”および“重量
部”を意味するものとする。
【0003】
【従来の技術】クロロフルオロエタン系化合物であるト
リクロロトリフルオロエタン(以下CFC−113とい
う)は、不燃性である、生体毒性が低い、プラスチック
ス、ゴムなどの高分子物質を侵すことなく、油脂、グリ
ース、ワックスなどを溶解するという選択的溶解性に優
れている、などの優れた特性を有しているので、従来か
ら単独で、或いは他の有機溶媒との混合物乃至共沸組成
物の形態で溶剤、洗浄剤などとして広く使用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、CFC−113
などの炭化水素中の水素が全て塩素およびフッ素で置換
されたクロロフルオロカーボン系化合物が、地球を取り
巻くオゾン層を破壊するという地球規模での環境汚染が
問題となっており、クロロフルオロカーボン系化合物の
使用量を漸次提言し、やがては全廃することが緊急の課
題となっている。しかしながら、単独或いは他の有機溶
媒との共沸または共沸様組成物として使用されているC
FC−113に代替し得るとともに、オゾン層を破壊し
ない有用な材料は未だ見出されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、CFC−1
13に代替し得るとともに、オゾン層を破壊しない組成
物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
技術の現状に鑑みて鋭意研究を進めた結果、塩素を含ま
ないハロゲン化炭化水素と、塩化炭化水素、炭化水素お
よびエーテル化合物からなる群から選ばれる少なくとも
1種とを含有する組成物が上記の要件をほぼ充足するこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は下記の組成物を提供す
るものである。
【0009】「(1)塩素を含まないハロゲン化炭化水
素と、(2)塩化炭化水素、炭化水素およびエーテル化
合物からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し
てなる組成物。」塩素を含まないハロゲン化炭化水素と
しては、例えば、1,1,2,2,3,3,4,4−オ
クタフルオロブタン(以下、HFC−338pccと記
載する)、1,1,1,2,3,4,4,4−オクタフ
ルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3,4−オク
タフルオロブタンなどのオクタフルオロブタン等の直鎖
または分枝を有する、或いは環状の塩素を含まないハロ
ゲン化炭化水素が挙げられ、最も好ましくはHFC−3
38pccである。
【0010】塩素を含まないハロゲン化炭化水素のう
ち、一例としてオクタフルオロブタンの製造法は、例え
ば水素化リチウムアルミニウムによるω−クロロパーフ
ルオロアルキルヨードの還元法(Journl of
Fluorine Chemistry, 49(19
90) P.107〜114)が挙げられる。
【0011】塩化炭化水素、炭化水素およびは、いずれ
も好ましくは沸点が30〜85℃である。
【0012】塩化炭化水素としては、好ましくは炭素数
1〜4の塩化炭化水素、好ましくはジクロロメタンおよ
びn−プロピルクロライドが挙げられる。
【0013】炭化水素としては、好ましくは炭素数5〜
9の炭化水素、例えばシクロペンタン、メチルシクロペ
ンタン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどの直鎖ま
たは分枝を有する、或いは環状の飽和または不飽和の炭
素数5〜9の炭化水素が挙げられ、より好ましくはシク
ロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロペンテンお
よびシクロヘキセンが挙げられる。
【0014】エーテル化合物としては、好ましくは炭素
数3〜6の炭化水素、例えばジエチルエーテル、環状エ
ーテルであるテトラヒドロフランおよびフランなどが挙
げられ、より好ましくはジエチルエーテルが挙げられ
る。
【0015】本発明の組成物の好ましい配合割合は、第
1成分(塩素を含まないハロゲン化炭化水素)と第2成
分(塩化炭化水素、炭化水素およびエーテル化合物から
なる群から選ばれる少なくとも1種)との合計を100
%とすると、第1成分95〜5%と第2成分5〜95%
である。炭化水素またはエーテル化合物単独では強い燃
焼性を示し、又塩化炭化水素も樹脂への影響が大きいた
め単独での使用は困難であるからである。
【0016】さらに、共沸様の性質を示す組成物の配合
割合を、以下に示す。
【0017】*(1)HFC−338pcc70〜80
%と(2)シクロペンタン30〜20%を含有してなる
組成物。
【0018】*(1)HFC−338pcc85〜95
%と(2)メチルシクロペンタン15〜5%を含有して
なる組成物。
【0019】*(1)HFC−338pcc70〜80
%と(2)シクロペンテン30〜20%を含有してなる
組成物。
【0020】*(1)HFC−338pcc85〜95
%と(2)シクロヘキセン15〜5%を含有してなる組
成物。
【0021】*(1)HFC−338pcc55〜70
%と(2)ジクロロメタン45〜30%を含有してなる
組成物。
【0022】*(1)HFC−338pcc65〜80
%と(2)n−プロピルクロライド35〜20%を含有
してなる組成物。
【0023】上記共沸様組成物は、洗浄能力、燃性等の
性質に優れ、繰り返し使用したときの組成のバラツキも
少ないため好ましい。
【0024】なお、本発明組成物の第1成分として用い
られるHFC−338pccの物性を、以下に示す。
【0025】名 称 HFC−338pcc 分子式 CHF2 CF2 CF2 CHF2 分子量 202.09 沸 点 44℃オゾン破壊係数 0.0 本明細書中で使用する共沸様混合物という用語は、二成
分以上の混合物が一定圧力下において、通常の蒸留また
は蒸発により分離が起こらず、蒸気相と液相の成分比率
が実質的に近い混合物を意味するものである。
【0026】本発明による組成物は、CFC−113系
混合物に比して高い安定性を示すが、過酷な使用条件下
により高度の安定性が要求される場合には、必要なら
ば、安定剤を添加しても良い。安定剤としては、蒸留操
作により同伴留出されるもの或いは共沸様混合物を形成
するものが望ましい。
【0027】この様な安定剤の具体例としては、ニトロ
メタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼ
ン、ニトロスチレンなどのニトロ化合物;3−メチル−
1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−
3−オールなどのアセチレンアルコール類;グリシドー
ル、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テル、フェニルグリシジルエーテル、1,2−ブチレン
オキシド、シクロヘキセンオキシド、エピクロルヒドリ
ンなどのエポキシド類;ジメトキシメタン、1,2−ジ
メトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3,5−ト
リオキサン、などのエーテル類;ヘキセン、ヘプテン、
オクテン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、ペ
ンタジエン、オクタジエン、シクロヘキセン、シクロペ
ンテンなどの不飽和炭化水素類;アリルアルコール、1
−ブテン3−オール、3−メチル−1−ブテン3−オー
ルなどのオレフィン系アルコール類;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル
酸ビニルなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル
類、クロロ酢酸メチルエステル、クロロ酢酸エチルエス
テル、ブロモ酢酸メチルエステル、ブロモ酢酸エチルエ
ステルなどのカルボン酸エステル類;クロロアセトニト
リル、ブロモアセトニトリル、α−クロロプロピオニト
リル、β−クロロプロピオニトリル、α−ブロモプロピ
オニトリルなどのニトリル化合物、1−クロロアセト
ン、1,3−ジクロロアセトン、1,1−ジクロロアセ
トン、1−ブロモアセトン、1,3−ジブロモアセト
ン、1,1−ジブロモアセトンなどのカルボニル化合
物、クロロニトロメタン、α−クロロクロロニトロエタ
ン、β−クロロニトロエタン、ブロモニトロメタン、α
−ブロモニトロエタン、β−ブロモニトロエタン等が挙
げられる。
【0028】これらの安定剤は、単独で使用しても良
く、或いは2種以上を併用しても良い。 さらに上記安
定剤と下記のような安定助剤とを併用することにより、
相乗的に一層改善された安定化効果が達成される。この
ような安定助剤としては、フェノール、トリメチルフェ
ノール、チモール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、イソオイ
ゲノールなどのフェノール類;ジプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン、ピリジン、N−エチルモルホ
リン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,
N´−ジアリル−p−フェニレンジアミンなどのアミン
類;ベンゾトリアゾール、クロロベンゾトリアゾールな
どのトリアゾール類などが挙げられる。
【0029】上記安定剤及び安定助剤の使用量は、その
種類などにより異なるが、共沸様の性質に支障のない程
度とする。安定剤及び安定助剤の合計の使用量は、通常
本発明組成物重量の0.01〜10%程度であり、0.
1〜5%程度とすることがより好ましい。
【0030】また、本発明組成物には、洗浄力、界面作
用などを改善するために、必要に応じて、各種の界面活
性剤を添加することができる。界面活性剤としては、ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエートな
どのソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン
のソルビットテトラオレエートなどのポリオキシエチレ
ンソルビット脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモ
ノラウレートなどのポリエチレングリコール脂肪酸エス
テル類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンセチルエーテルなどのポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンアルキルエーテル類;ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンオ
レイルアミン、ポリオキシエチレンオレイン酸アミドな
どのノニオン系界面活性剤の一種または二種以上が使用
できる。これらノニオン系界面活性剤には、さらにカチ
オン系界面活性剤およびアニオン系界面活性剤を併用し
ても良い。カチオン系界面活性剤およびアニオン系界面
活性剤は、本発明組成物には溶解し難いが、ノニオン系
界面活性剤と併用する場合には、溶解性が改善され、相
乗的に洗浄力、界面作用などを改善することができる。
【0031】界面活性剤の使用量は、その種類などによ
り異なるが、通常本発明組成物重量の0.1〜20%程
度であり、0.3〜5%程度とすることがより好まし
い。
【0032】本発明の組成物は、公知の洗浄及び乾燥用
途に広く使用できるが、水切り乾燥剤、フラックス洗浄
剤、洗浄溶剤、脱脂洗浄剤として好ましく使用できる。
なお、水切り乾燥剤とは、例えば水洗後の電子部品、光
学部品等の各種部材を本発明の組成物に接触させること
により、物品に付着した水を溶解剥離して除去し、乾燥
を容易に行えるようにするためのものである。
【0033】本発明の組成物はまた、ポリウレタンおよ
び熱可塑性樹脂の発泡体製造用の発泡剤としても好適に
用いられる。発泡原料としては、公知のポリウレタンお
よび熱可塑性樹脂が広く使用できる。
【0034】発泡原料に対する本発明発泡剤の使用量
も、公知の発泡剤の場合と変わるところはなく、発泡原
料の種類、所望の発泡体の密度などにより適宜決定され
るが、通常発泡原料と発泡剤の合計に対する発泡剤の割
合として1〜40%程度である。 本発明の発泡剤を使
用してポリウレタンおよび熱可塑性樹脂の発泡体を製造
する場合にも、公知の方法と同様にして行なえば良い。
例えば、ポリウレタン発泡体の製造は、ポリオールなど
の活性水素含有基を2以上有する活性水素化合物とポリ
イソシアネート化合物とを触媒と発泡剤の存在下に反応
させる方法が広く知られており、反応体をそれ自身公知
の1段階法、プレポリマー法、ブロック発泡または二重
ベルトコンベア法によっても製造することができる。
【0035】なお、公知の整泡剤、触媒等を用いること
もできる。整泡剤としては、シリコーン系整泡剤、含フ
ッ素系整泡剤などが挙げられ、これらは発泡原料に対し
て0.1〜2%程度用いられる。また触媒としてはトリ
エチレンジアミンなどの3級アミン触媒や、有機スズ化
合物などの金属化合物系触媒などが挙げられ、これらは
発泡原料に対して0.1〜5%程度用いられる。
【0036】本発明の発泡剤には、その他、必要に応じ
て水、充填剤、着色剤、難燃剤などを配合することがで
きる。
【0037】
【発明の効果】本発明の組成物は、以下のような顕著な
効果を有している。
【0038】*CFC−113に比べてオゾン破壊係数
が小さいか、または全くないため、オゾン層破壊の危険
性を低減することができる。
【0039】*請求項5および13の組成物は、液管理
が厳密でない用途において好適に使用できる。
【0040】*請求項15〜20の組成物は、共沸様組
成物であるので、使用中に組成がほとんど変化せず、液
の管理、回収、再生などが容易となる。洗浄および乾燥
の最終仕上げに欠かせない上記洗浄にも使用し得る。
【0041】*安定剤、安定助剤を添加することによ
り、過酷な条件下においても本発明の組成物の安定化を
図ることができる。
【0042】*水に濡れた物品の乾燥に極めて優れた効
果を発揮する。より具体的には、半導体(IC、LSI
など)の製造に使用されるウェハー、メッキ製品、光学
レンズ、フォトリソグラフィー用マスク、液晶表示装置
部品、各種の金属、プラスチック、ガラス、セラミック
などの部品および材料類の洗浄、水洗後の水切り乾燥に
有用である。
【0043】*さらに、回路基板、接点等の洗浄溶剤、
金属加工時に使用される切削油の除去、フッ素系オイル
の溶解、ドライクリーニング等の洗浄などにも好適であ
る。
【0044】*化学的に安定しているので、金属、プラ
スチック、ゴムなどにほとんど影響を与えることなく、
洗浄、乾燥を行ない得る。
【0045】*ポリオールとの相溶性が良好であるた
め、ウレタン発泡剤を製造するのに適している。
【0046】*本発明発泡剤を用いて得られるポリウレ
タン樹脂および熱可塑性樹脂の発泡体は独立気泡である
ため断熱性、寸法安定性および圧縮強度のほか外観、均
一性に優れている。
【0047】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明確にする。本発明がこれ
ら実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0048】なお、以下の実施例において、HFC−3
38pccを、単に338pccと記載する。
【0049】以下の実施例2〜4において組成物(1)
〜(6)は、次の組成である。
【0050】(1)338pcc 75.0%およびシ
クロペンタン25.0% (2)338pcc 89.6%およびメチルシクロペ
ンタン10.4% (3)338pcc 72.5%およびシクロペンテン
27.5% (4)338pcc 94.9%およびシクロヘキセン
5.1% (5)338pcc 58.0%およびジクロロメタン
42.0% (6)338pcc 73.0%およびn−プロピルク
ロライド27.0%実施例1 蒸留試験 以下の組成物(a)〜(f)について蒸留試験を行っ
た。
【0051】(a)338pcc 65%およびシクロ
ペンタン35% (b)338pcc 75%およびメチルシクロペンタ
ン25% (c)338pcc 60%およびシクロペンテン40
% (d)338pcc 80%およびシクロヘキセン20
% (e)338pcc 60%およびジクロロメタン40
% (f)338pcc 65%およびn−プロピルクロラ
イド35% 上記組成物(a)〜(f)各200gを蒸留フラスコに
入れ、理論段数20の蒸留装置で蒸留した。蒸気温度を
モニターしながら分留液を採取し、蒸気中の各成分をガ
スクロマトグラフィーにより分析した。
【0052】結果を第1−1〜1−6表に示す。
【0053】第1−1表(組成物(a)) 蒸発量 蒸気温度 組成物の各成分の割合 (%) (℃) 338pcc シクロペンタン 1 33.0 75.6 24.4 20 33.2 75.0 25.0 40 33.2 74.9 25.1 60 33.2 74.9 25.180 33.5 74.5 25.5 第1−2表(組成物(b)) 蒸発量 蒸気温度 組成物の各成分の割合 (%) (℃) 338pcc メチルシクロペンタン 1 39.7 90.1 9.9 20 39.9 89.7 10.3 40 39.9 89.6 10.4 60 40.0 89.2 10.880 40.3 88.8 11.2 第1−3表(組成物(c)) 蒸発量 蒸気温度 組成物の各成分の割合 (%) (℃) 338pcc シクロペンテン 1 32.4 72.8 27.2 20 32.5 72.5 27.5 40 32.5 72.5 27.5 60 32.6 72.3 27.780 32.8 72.0 28.0 第1−4表(組成物(d)) 蒸発量 蒸気温度 組成物の各成分の割合 (%) (℃) 338pcc シクロヘキセン 1 42.4 95.5 4.5 20 42.5 95.0 5.0 40 42.5 94.9 5.1 60 42.6 94.8 5.280 42.8 94.6 5.4 第1−5表(組成物(e)) 蒸発量 蒸気温度 組成物の各成分の割合 (%) (℃) 338pcc ジクロロメタン 1 32.9 57.8 42.2 20 33.0 58.0 42.0 40 33.0 58.0 42.0 60 33.0 58.0 42.080 33.2 58.2 41.8 第1−6表(組成物(f)) 蒸発量 蒸気温度 組成物の各成分の割合 (%) (℃) 338pcc n−プロピルクロライド 1 38.2 72.8 27.2 20 38.4 73.0 27.0 40 38.4 73.0 27.0 60 38.5 73.2 26.880 38.7 73.4 26.6 上記第1−1〜1−6表の結果から、本発明の組成物
(a)〜(f)は蒸発中に大きな組成変化を起こさず、
共沸様の性質を有していることが明らかになった。
【0054】実施例2−1〜2−6及び比較例1 脱脂能 超音波槽−超音波槽−蒸気槽からなる3槽式卓上洗浄機
に本発明組成物(1)〜(6)を各々入れ、金属加工油
(“G6250”、日本工作油製)が全面に薄く付着し
た鋼板(30mm×60mm×2mm)を洗浄し、脱脂
洗浄試験を行った。洗浄は、超音波洗浄を本発明組成物
の沸点よりも約5℃低い加熱浴中で各1分間行い、次い
で蒸気洗浄を1分間行った後、鋼板に残存している油分
を目視により観察した。目視観察の結果を第2表に示
す。なお。第2表中: “○”は、油分が完全に除去されていることを示す。
【0055】“△”は、油分が若干量残存していること
を示す。
【0056】“דは、油分が相当量残存していること
を示す。
【0057】 第 2 表 溶 剤 目視観察 比較例1 338pcc 100(%) △〜× 実施例2−1 組成物(1) ○ 実施例2−2 組成物(2) ○ 実施例2−3 組成物(3) ○ 実施例2−4 組成物(4) ○ 実施例2−5 組成物(5) ○実施例2−6 組成物(6) ○ 上記第2表の結果から、本発明の組成物(1)〜(6)
は、脱脂洗浄剤として優れていることが明らかになっ
た。
【0058】実施例3 ポリウレタン発泡体の製造 トリエチレンジアミンにプロピレンオキシドを反応させ
た水酸基価430のポリエーテルポリオール100g、
シリコーン系整泡剤1g、水0.5g、触媒としてN,
N,N´,N´−テトラメチルヘキサン1,6−ジアミ
ン 2gおよび本発明組成物(1)〜(6)を各々35
g混合した。混合物は均一に溶解し、分離しなかった。
【0059】この混合物を、粗製ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネート 148gと混合して発泡させ、硬
質ポリウレタン発泡体を得た。
【0060】得られた発泡体の物理的データを第3表に
示す。なお、第3表中: “○”は、従来品であるCFC11を用いて得た発泡体
の物理的データと同等であることを示す。
【0061】“△”は、従来品であるCFC11を用い
て得た発泡体の物理的データよりやや劣ることを示す。
【0062】 実施例4−1〜4−6及び比較例2 プラスチックへ
の影響 ABS樹脂の試験片(50mm×50mm×2mm)を
実施例4−1〜4−6及び比較例2で示された7種の溶
剤に各々浸漬し、50℃の恒温槽中に1時間放置した
後、取り出して直ちに重量変化及び体積変化を調べ、下
記の基準により評価した。
【0063】1:重量または体積増加0〜2%未満 2:重量または体積増加2〜5%未満 結果を第4表に示す。
【0064】 第 4 表 溶 剤 プラスチックへの影響 比較例1 CFC11 100(%) 2 実施例2−1 組成物(1) 1 実施例2−2 組成物(2) 1 実施例2−3 組成物(3) 1 実施例2−4 組成物(4) 1 実施例2−5 組成物(5) 1実施例2−6 組成物(6) 1 第4表の結果から、本発明の組成物は従来の溶剤である
CFC11よりもプラスチックへの影響が少なく、溶剤
として優れた性質を有することが明らかとなった。
【0065】実施例5−2および5−2並びに比較例3
−1および3−2 ニトロメタンの安定化効果 実施例として組成物(A)および(B)、比較例として
組成物(C)および(D)を用いてニトロメタンの安定
化効果を評価した。
【0066】組成物(A):338pcc/シクロヘ゜ンタン/ニトロメタン
=74.2/24.8/1.0 (%) 組成物(B):338pcc/シ゛クロロメタン/ニトロメタン =57.4/41.6/
1.0 (%) 組成物(C):338pcc/シクロヘ゜ンタン=74.9/25.1 (%) 組成物(D):338pcc/シ゛クロロメタン=58.0/48.0 (%) 上記組成物(A)〜(D)を100mlの耐圧ガラスビ
ンに各々50mlずつ加えた。次いで、該組成物中に金
属テストピースとして鉄を加えて、50℃で2時間加熱
し、腐食状況を観察した。結果を第5表に示す。
【0067】なお、第5表中: “○”は、腐食がないことを示す。
【0068】“△”は、若干腐食が認められたことを示
す。
【0069】“דは、腐食したことを示す。
【0070】 第5表の結果から、ニトロメタンが本発明の組成物に対
し、過酷な条件下でも安定化効果を有することが明らか
となった。
【0071】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7:30 7:24 7:26 7:32) (72)発明者 井手 哲 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 青山 博一 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)塩素を含まないハロゲン化炭化水素
    と、(2)塩化炭化水素、炭化水素およびエーテル化合
    物からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有して
    なる組成物。
  2. 【請求項2】(1)塩素を含まないハロゲン化炭化水素
    5〜95%と、(2)塩化炭化水素、炭化水素およびエ
    ーテル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を
    95〜5%含有してなる請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】塩素を含まないハロゲン化炭化水素がオク
    タフルオロブタンである請求項1または2に記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】(1)1,1,2,2,3,3,4,4−
    オクタフルオロブタン95〜5%と(2)沸点30〜8
    5℃の塩化炭化水素、炭化水素およびエーテル化合物か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種を95〜5%含有
    してなる請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】(1)1,1,2,2,3,3,4,4−
    オクタフルオロブタン95〜5%と(2)沸点30〜8
    5℃の炭素数1〜4の塩化炭化水素95〜5%を含有し
    てなる請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】(1)1,1,2,2,3,3,4,4−
    オクタフルオロブタン95〜5%と(2)ジクロロメタ
    ン95〜5%を含有してなる請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】(1)1,1,2,2,3,3,4,4−
    オクタフルオロブタン95〜5%と(2)n−プロピル
    クロライド95〜5%を含有してなる請求項5に記載の
    組成物。
  8. 【請求項8】(1)1,1,2,2,3,3,4,4−
    オクタフルオロブタン95〜5%と(2)沸点30〜8
    5℃の炭素数5〜9の炭化水素95〜5%を含有してな
    る請求項4に記載の組成物。
  9. 【請求項9】(1)1,1,2,2,3,3,4,4−
    オクタフルオロブタン95〜5%と(2)シクロペンタ
    ン95〜5%を含有してなる請求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン95〜5%と(2)メチルシク
    ロペンタン95〜5%を含有してなる請求項8に記載の
    組成物。
  11. 【請求項11】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン95〜5%と(2)シクロペン
    テン95〜5%を含有してなる請求項8に記載の組成
    物。
  12. 【請求項12】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン95〜5%と(2)シクロヘキ
    セン95〜5%を含有してなる請求項8に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン95〜5%と(2)沸点30〜
    85℃の炭素数3〜6のエーテル化合物95〜5%を含
    有してなる請求項4に記載の組成物。
  14. 【請求項14】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン95〜5%と(2)ジエチルエ
    ーテル95〜5%を含有してなる請求項13に記載の組
    成物。
  15. 【請求項15】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン70〜80%と(2)シクロペ
    ンタン30〜20%を含有してなる請求項9に記載の組
    成物。
  16. 【請求項16】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン85〜95%と(2)メチルシ
    クロペンタン15〜5%を含有してなる請求項10に記
    載の組成物。
  17. 【請求項17】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン70〜80%と(2)シクロペ
    ンテン30〜20%を含有してなる請求項11に記載の
    組成物。
  18. 【請求項18】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン85〜95%と(2)シクロヘ
    キセン15〜5%を含有してなる請求項12に記載の組
    成物。
  19. 【請求項19】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン55〜70%と(2)ジクロロ
    メタン45〜30%を含有してなる請求項6に記載の組
    成物。
  20. 【請求項20】(1)1,1,2,2,3,3,4,4
    −オクタフルオロブタン65〜80%と(2)n−プロ
    ピルクロライド35〜20%を含有してなる請求項7に
    記載の組成物。
  21. 【請求項21】安定剤としてさらにニトロメタン0.1
    〜5%を含有してなる請求項1〜20のいずれかに記載
    の組成物。
  22. 【請求項22】請求項1〜21のいずれかに記載の組成
    物からなる水切り乾燥剤。
  23. 【請求項23】請求項1〜21のいずれかに記載の組成
    物からなるフラックス洗浄剤。
  24. 【請求項24】請求項1〜21のいずれかに記載の組成
    物からなる脱脂洗浄剤。
  25. 【請求項25】請求項1〜21のいずれかに記載の組成
    物からなる洗浄溶剤。
  26. 【請求項26】請求項1〜21のいずれかに記載の組成
    物からなるポリウレタン樹脂発泡体製造用発泡剤。
  27. 【請求項27】請求項1〜21のいずれかに記載の組成
    物からなる熱可塑性樹脂発泡体製造用発泡剤。
JP9468393A 1993-04-21 1993-04-21 塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物 Pending JPH06306391A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9468393A JPH06306391A (ja) 1993-04-21 1993-04-21 塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9468393A JPH06306391A (ja) 1993-04-21 1993-04-21 塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306391A true JPH06306391A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14117014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9468393A Pending JPH06306391A (ja) 1993-04-21 1993-04-21 塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06306391A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5562854A (en) * 1994-09-29 1996-10-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Octafluorobutane compositions
US5562853A (en) * 1994-09-29 1996-10-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4,-octafluorobutane compositions
US5705471A (en) * 1994-09-29 1998-01-06 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4-octaflourobutane compositions
US5730894A (en) * 1996-04-16 1998-03-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4-octafluorobutane azeotropic (like) compositions
WO2009054494A1 (ja) * 2007-10-26 2009-04-30 Senju Metal Industry Co., Ltd. 非引火性洗浄組成物

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5562854A (en) * 1994-09-29 1996-10-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Octafluorobutane compositions
US5562853A (en) * 1994-09-29 1996-10-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4,-octafluorobutane compositions
US5653908A (en) * 1994-09-29 1997-08-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Octafluorobutane compositions
US5705471A (en) * 1994-09-29 1998-01-06 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4-octaflourobutane compositions
US5772911A (en) * 1994-09-29 1998-06-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4-Octafluorobutane compositions
US5730894A (en) * 1996-04-16 1998-03-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company 1,1,2,2,3,3,4,4-octafluorobutane azeotropic (like) compositions
WO2009054494A1 (ja) * 2007-10-26 2009-04-30 Senju Metal Industry Co., Ltd. 非引火性洗浄組成物
JPWO2009054494A1 (ja) * 2007-10-26 2011-03-10 千住金属工業株式会社 非引火性洗浄組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8338355B2 (en) Azeotrope or azeotrope-like composition comprising 1,1,2,2-tetrafluoro-1-methoxyethane
JP5381272B2 (ja) 1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを含む共沸様組成物
CN108368461A (zh) 清洗剂组合物,漂洗剂组合物和清洗方法
CN112239704B (zh) 溶剂组合物、清洗方法和涂膜的形成方法
EP0755909B1 (en) Azeotropic composition
JPWO2017057669A1 (ja) 洗浄方法、洗浄装置の使用方法および洗浄装置
EP0671464A1 (en) Solvent composition comprising mixture of polyfluoroalkane and lower alcohol
JPH06306391A (ja) 塩素を含まないハロゲン化炭化水素を有する組成物
JPH0551597A (ja) 共沸溶剤組成物
JP3141074B2 (ja) 含フッ素エーテルとアルコール類からなる共沸及び共沸様組成物
JP2869432B2 (ja) 溶剤及びそれを用いる物品表面の清浄化方法
US5219488A (en) Azeotrope-like compositions of 2-trifluoromethyl-1,1,1,2-tetrafluorobutane and ethanol or isopropanol
JPH01188599A (ja) 共沸溶剤組成物
CS51391A2 (en) Azeotropic solvents' mixture
JP3309924B2 (ja) 脱水剤組成物、及びそれを用いて水分を除去する方法
JP2881191B2 (ja) 共沸及び共沸様組成物
JPH0717880A (ja) オクタフルオロブタンを含む三元系共沸様組成物
JPH05168807A (ja) ハロゲン化炭化水素組成物
JPH05295395A (ja) 共沸様溶剤組成物
JPH05178767A (ja) ハロゲン化炭化水素を含む組成物
JPH01304195A (ja) 共沸組成物
JP3141325B2 (ja) 溶剤およびそれを用いる物品表面の清浄化方法
JP2615385B2 (ja) 含フッ素エーテル及びアルコールからなる共沸様組成物
JP2585983B2 (ja) 含フッ素エ−テル及びエタノールからなる共沸様組成物
JPH02286796A (ja) 混合溶剤組成物