JPH06306103A - 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物 - Google Patents

変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物

Info

Publication number
JPH06306103A
JPH06306103A JP14711193A JP14711193A JPH06306103A JP H06306103 A JPH06306103 A JP H06306103A JP 14711193 A JP14711193 A JP 14711193A JP 14711193 A JP14711193 A JP 14711193A JP H06306103 A JPH06306103 A JP H06306103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
isocyanate
modified starch
resin composition
synthetic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14711193A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ueda
隆 上田
Toru Nakajima
徹 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Original Assignee
NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NICHIDEN KAGAKU KK, Nippon Starch Chemical Co Ltd filed Critical NICHIDEN KAGAKU KK
Priority to JP14711193A priority Critical patent/JPH06306103A/ja
Publication of JPH06306103A publication Critical patent/JPH06306103A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記の式で表わされる変性澱粉を合成樹脂に
分散した生物分解性を有する樹脂組成物 【効果】 本発明の樹脂組成物は生物分解性を有し、か
つ物理的物性を兼備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規変性澱粉とこれを
用いて合成樹脂に生物分解性を付与し、かつ物理的物性
を損なわない樹脂組成物に関するものである。ここで生
物分解性とは、微生物(細菌、菌類等)あるいは酵素等
の作用を受けて分解し、最終的に完全に崩壊に至ること
である。具体的には、生物分解は物体が土壌中あるいは
土壌と一部接触することにより起こる。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂に生物分解性を付与する方法と
しては、特開昭49−55740号公報に開示されてい
る熱可塑性合成樹脂または熱硬化性エラストマ樹脂中に
分散した澱粉粒を含む生物学的攻撃を受けやすい生物分
解性組成物や特公昭52−42187号公報に開示され
ている1分子中に少なくとも1個の二重結合を有する不
飽和脂肪酸またはその誘導体が存在することを特徴とす
る、炭素対炭素結合をベースとする合成樹脂および天然
でんぷん粒のような小さな整った寸法の生物分解性粒子
を含む生物分解性組成物が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂に澱粉粒を分
散させる方法では、生物分解性は発現するものの合成樹
脂と澱粉の相容性が悪く、合成樹脂の物理的物性が劣っ
てしまう。また、二重結合を有する不飽和脂肪酸または
その誘導体を天然澱粉に配合する方法では、合成樹脂と
澱粉の相容性は多少改善されるが、不飽和脂肪酸は、澱
粉に吸着されているだけなのでその相容性は充分なもの
とはいえない。したがって、生物分解性を有し、かつ物
理的物性をも満足する樹脂組成物がないのが現状であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め鋭意検討した結果、合成樹脂に化4で示される変性澱
粉を配合することにより、生物分解性を有しかつ物理的
物性も兼備することを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【化4】 本発明の変性澱粉を製造するのに用いられる澱粉原料と
しては、例えば、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、モチト
ウモロコシ澱粉、高アミロース含有トウモロコシ澱粉、
米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱
粉等の未変性澱粉もしくは小麦粉、タピオカ粉末、コー
ンフラワー、米粉等の澱粉含有物、またはこれらをデキ
ストリン化、酸化、酸処理、アルファー化、エーテル
化、エステル化、架橋化したものも用いることができ
る。好ましくは、粒径が小さく多面形の粒形をしたトウ
モロコシ澱粉、米澱粉等の地上貯蔵系の澱粉あるいは前
記の澱粉を分級または破砕し微細化したものが好適に用
いられる。
【0005】本発明の変性澱粉は、澱粉に化5で示され
る化合物を混合し、室温以上で反応させて製造すること
ができる。
【化5】 化5で表わされる化合物としては、例えば、トリメチル
シリルメチルイソシアネート、トリメチルシリルプロピ
ルイソシアネート、トリメチルシリルオクチルイソシア
ネート、トリエチルシリルメチルイソシアネート、トリ
エチルシリルプロピルイソシアネート、トリエチルシリ
ルオクチルイソシアネート、ジメチルフェニルシリルプ
ロピルイソシアネート、ジメチルベンジルシリルプロピ
ルイソシアネート、ジメチルオクチルシリルプロピルイ
ソシアネート、ジメチルオクタデシルシリルプロピルイ
ソシアネート、ジメチルビニルシリルプロピルイソシア
ネート、トリメトキシシリルプロピルイソシアネート、
トリエトキシシリルプロピルイソシアネート、ジメトキ
シメチルシリルプロピルイソシアネート、ジエトキシメ
チルシリルプロピルイソシアネート、ジメチルメトキシ
シリルプロピルイソシアネート、ジメチルエトキシシリ
ルプロピルイソシアネート等が挙げられる。これらの化
合物は、原液、もしくは酢酸エチル等のエステル類、n
−ヘキサン等の炭化水素により希釈されて澱粉とニーダ
ー、ナウターミキサー等の混合機を用いて混合される。
添加量は、樹脂組成物に用いる場合は、対澱粉0.3〜
5%、好ましくは0.5〜1%である。反応は、触媒を
加えることなく澱粉が本来含有している水分で進行す
る。より反応を速くするために若干量の水分を加えても
よい。反応は通常、室温で行われるが、加熱してもさし
つかえない。反応終了後、加熱して希釈する際に用いた
有機溶媒を除去し、また、用途に応じた水分量に調整し
て本発明の変性澱粉を得る。
【0006】本発明で使用される合成樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリイソブチレン、ポリプロピレンのよう
なポリオレフィン:ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリスチレンのようなビニルポリマー:ポリアクリロニ
トリル:ポリビニルカルバゾール、実質的に水不溶性の
ポリアクリル酸エステルまたはポリメタクリル酸エステ
ル:ポリアセタール:ポリアミド:熱可塑性ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート
のような重縮合物:ポリアリールエーテル:熱可塑性ポ
リイミド:ポリヒドロキシブチレート:高分子量で実質
的に水不溶性のポリアルキレンオキシド例えばエチレン
オキシドまたはプロピレンオキシドのポリマー並びにこ
れらのコポリマー等が挙げられる。さらに、公知の異な
る種類の実質的に水不溶性の熱可塑性コポリマー並びに
その混合物も用いられ、さらに、エーテル、酸またはエ
ステル基のような極性基を有するポリマーが好ましい。
【0007】本発明の樹脂組成物中の変性澱粉の澱粉濃
度として5〜60%が良好に用いれらる。澱粉濃度が5
%以下である場合は良好な生分解性が得られない。ま
た、澱粉濃度が60%以上である場合は充分な物理的物
性が得られない。本発明の樹脂組成物には、本発明の変
性澱粉以外の添加物を加えても良い。これらの例として
は、可塑剤、未変性澱粉、オリゴ糖や単糖等の糖類、グ
リセリン、カルボキシメチルセルロースやアルキルセル
ロース等のセルロース誘導体、カゼイン等の蛋白質、脂
肪酸、油脂、尿素等が挙げられる。本発明の樹脂組成物
は、混練時における制約をあまり受けないので、押出成
形射出成形、カレンダ成形により混合成形することがで
きる。
【0008】
【作用】本発明の変性澱粉は、穏やかな条件で簡便に製
造することができる。有機ケイ素が結合しているので表
面が無水性でかつ流動性があり、樹脂組成物中において
分散性が良好でこれを混合した樹脂組成物は、生物分解
性を有しかつ物理的物性を兼備するものである。
【0009】
【実施例】
実施例1 ニーダー中でトウモロコシ澱粉4000gとジメトキシ
メチルシリルプロピルイソシアネート20gをn−ヘキ
サン500gに溶解して添加し、室温で2時間混合し
た。反応終了後、脱n−ヘキサン、乾燥して変性澱粉を
得た。得られた変性澱粉は良好な流動性を示した。(安
息角32°)また、少量をイオン交換水に投入するとほ
とんどの粉が24時間以上浮遊していた。 実施例2 ジメトキシメチルシリルプロピルイソシアネートの代わ
りにトリメトキシシリルプロピルイソシアネートを用い
る以外は、実施例1と同様にして変性澱粉を得た。得ら
れた変性澱粉は良好な流動性(安息角34°)を示し、
少量をイオン交換水に投入するとほとんどの粉が24時
間以上浮遊していた。
【0010】実施例3 ニーダー中で米澱粉4000gとトリエトキシシリルプ
ロピルイソシアネート40gをn−ヘキサン500ml
に溶解して添加し、室温で2時間混合した。反応終了
後、脱n−ヘキサン、乾燥して変性澱粉を得た。得られ
た変性澱粉は、良好な流動性(安息角31°)を示し、
少量をイオン交換水に投入するとほとんどの粉が24時
間以上浮遊していた。 実施例4 トリエトキシシリルプロピルイソシアネートの代わりに
トリメチルシリルプロピルイソシアネートを用いる以外
は、実施例3と同様にして変性澱粉を得た。得られた。
得られた変性澱粉は、良好な流動性(安息角32°)を
示し、少量をイオン交換水に投入するとほとんどの粉が
24時間以上浮遊していた。
【0011】実施例5 ジメトキシメチルシリルプロピルイソシアネートの添加
量を20gから8gに変える以外は、実施例1と同様に
して変性澱粉を得た。得られた変性澱粉は、流動性が未
変性のトウモロコシ澱粉(安息角52°)より少しだけ
改善されただけであった。(安息角46°)少量をイオ
ン交換水に投入するとほとんどの粉が直ちに沈降した。
【0012】実施例6 実施例1〜5で得られた変性澱粉および未変性トウモロ
コシ澱粉が40重量%直鎖状低密度ポリエチレンに含有
するように混合後、2軸ロールミルで熱配合した。練生
地を冷却し切断してマスターバッチを得た。このマスタ
ーバッチと直鎖状低密度ポリエチレンを各種澱粉含有率
になるよう混合し、シリンダー径25mm、L/D=2
4の単軸スクリュー押出機に供給し、ダイ温度160℃
で押出成型した。
【0013】実施例7 実施例6で得られた成型片を打抜型で引張試験可能な形
状に打抜き、恒温恒湿室で調湿後、引張試験機で引張試
験を行い、降伏強さ、破壊強さ、破壊伸びの物性を測定
し、その結果を表1に示した。 実施例8 実施例7で用いた試験片を活性活泥中に埋め40℃、1
00日放置後、その状態を観察し、その結果を表1に示
した。活性汚泥試験の評価(生物分解性)は、 完全に崩解した:○ 亀裂を生じた :△ 変化なし :×
【表1】
【発明の効果】表1の結果より本発明の樹脂組成物は生
物分解性を有し、かつ物理的物性を兼備することがわか
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で表わされる変性澱粉。 【化1】
  2. 【請求項2】 澱粉に化2で表わされる化合物を反応さ
    せることを特徴とする変性澱粉の製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】 化3で表わされる変性澱粉を合成樹脂に
    分散した生物分解性を有する樹脂組成物。 【化3】
JP14711193A 1993-04-23 1993-04-23 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物 Pending JPH06306103A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14711193A JPH06306103A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14711193A JPH06306103A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306103A true JPH06306103A (ja) 1994-11-01

Family

ID=15422777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14711193A Pending JPH06306103A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06306103A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010002036A (ko) * 1999-06-10 2001-01-05 김미라 하이드록시프로필화 감자전분을 함유하는 분해성 필름 및
JP5540368B2 (ja) * 2006-05-09 2014-07-02 国立大学法人名古屋大学 光学異性体分離用充填剤
CN113549309A (zh) * 2021-08-02 2021-10-26 安徽瑞鸿新材料科技有限公司 一种低成本可生物降解薄膜及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010002036A (ko) * 1999-06-10 2001-01-05 김미라 하이드록시프로필화 감자전분을 함유하는 분해성 필름 및
JP5540368B2 (ja) * 2006-05-09 2014-07-02 国立大学法人名古屋大学 光学異性体分離用充填剤
CN113549309A (zh) * 2021-08-02 2021-10-26 安徽瑞鸿新材料科技有限公司 一种低成本可生物降解薄膜及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0535994B1 (en) Process for producing a starch-containing biodegradable plastic
JP4815448B2 (ja) 押出し処理による化学的変性可塑化澱粉組成物
DE69631884T2 (de) Thermoplastifizierte stärke und verfahren zur herstellung
KR100233487B1 (ko) 전분 에스테르 및 폴리에스테르의 혼합물로 제조된 생분해성 성형품 또는 필름
JP3549203B2 (ja) 生分解性ポリマー組成物
EP0409788B1 (en) Polymer base blend compositions containing destructurized starch
US5059642A (en) Degradable plastics from octenyl succinate starch
JP2001502363A (ja) 生物分解性ポリエステルと天然ポリマー組成およびそのフィルム
JPH0725940B2 (ja) 変性澱粉を含有する、ポリマーをベースとするブレンド組成物
JPH1180522A (ja) 生分解性プラスチック組成物及び生分解性プラスチックの生分解速度調節方法
JP2003532774A (ja) ポリα−1,4−グルカンおよびデンプンからなるゲル
MXPA01007503A (es) Nanoparticulas biopolimericas.
HUT54393A (en) Polymere-based mixture compositions containing modificated starch
CN1289792A (zh) 光和生物双降解塑料及其制造方法
JPH0725943B2 (ja) 変性澱粉を含有する、ポリマーをベースとするブレンド組成物
KR100428953B1 (ko) 마스터배치용 지방족 폴리에스테르조성물 및 상기조성물을 이용한 지방족 폴리에스테르필름의 제조방법
JPH04202567A (ja) 樹脂組成物
JPH06306103A (ja) 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物
JP2631050B2 (ja) 糊化澱粉を含む生分解性プラスチック成形品及びその製造方法
JP3773335B2 (ja) 生分解性脂肪族ポリエステル樹脂−でん粉組成物
JP3359744B2 (ja) 多孔性フィルムおよびその製造方法
JPH06306104A (ja) 変性澱粉、その製造方法およびそれを用いた樹脂組成物
JP2740824B2 (ja) エステル化澱粉を含む高分子組成物
JP2951720B2 (ja) 樹脂組成物
CN103059203B (zh) 一种乙酰乙酰基修饰的乙烯-乙烯醇共聚物及其制备方法