JPH0630567Y2 - パッケージトレイトリムの取り付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車のパッケージトレイトリムをリヤウィ
ンドガラス側から保持するようにしたパッケージトレイ
トリムの取付け構造に関するものである。

〔従来の技術〕

脱着作業性或はガラス面のばらつき吸収等のために、パ
ッケージトレイトリムをリテイナでパッケージトレイパ
ネルに取付けることなく、ガラス面を利用して保持させ
る取付け構造として、特開昭56-21913により、傾斜した
リヤウィンドガラス及び対応して傾斜したパッケージト
レイパネル間の隙間に、トリム保持用の弾性体を嵌入保
持させたのが周知である。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、この取付け構造によれば、傾斜した隙間
に弾性体を嵌入させるために、パッケージトレイトリム
の端部をガラス面に沿って折り曲げて保持させねばなら
ない。また、このような弾性体は、車幅方向に位置的に
正確に延在させるのは容易でない。さらに、ガラスシー
ラのはみ出しによるパッケージトレイトリムの汚れを防
止できず、ガラス位置のばらつきによりパッケージトレ
イトリムが正確に位置付けされない恐れもある。

よって、本考案は、パッケージトレイトリムを水平面の
ままで取付けることができ、しかも見栄えの良い冒頭に
述べた類のパッケージトレイトリムの取付け構造を提供
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、この目的を達成するために、自動車の傾斜し
たリヤウィンドガラスに沿った傾斜部を有するパッケー
ジトレイパネルの水平な上面に水平状態で載置されるパ
ッケージトレイトリムをリヤウィンドガラス側から保持
用トリムで保持するようにしたパッケージトレイトリム
の取付け構造であって、保持用トリムを下壁及びその両
側の側壁で先端部に凹部を有するように弾性材で形成す
ると共に、一方の側壁を、凹部が水平方向に開口してパ
ッケージトレイトリムを水平状態に挟持して保持するよ
うに、リヤウィンドガラスに接着し、下壁に、リヤウィ
ンドガラス及び傾斜部間の接着シーラを隠すために、傾
斜部に延びてそれぞれ圧接するリップを形成し、一方の
側壁の先端には、水平状態のパッケージトレイトリムに
圧接するように下方に向けてリップ部を形成すると共
に、他方の側壁には、水平状態のパッケージトレイトリ
ム及びパッケージトレイパネルの上面に圧接するように
上下方向にリップ部を形成した、ことを特徴とする。

〔作用〕

パッケージトレイトリムは、リヤウィンドガラスに側壁
が接着された状態で、凹部にそのまま水平状態で挟持保
持される。一方の側壁のリップ部はパッケージトレイト
リムに上方から圧接し、他方の側壁のリップ部はパッケ
ージトレイトリムに下方から、またパッケージトレイト
リムの上面に上方から圧接してパッケージトレイトリム
を確実に保持する。この状態で、下壁のリップはパッケ
ージトレイパネルの傾斜部の接着シーラよりも上方に圧
接する。

〔考案の実施例〕

図は本考案の一実施例によるパッケージトレイトリムの
取付け構造を示す。

同図において、１はパッケージトレイパネルであり、傾
斜したリヤウィンドガラス２は対応したパネル後端の傾
斜部１ａにシーラ３を介在させて接着されている。この
パッケージトレイパネル１の水平は上面には、パッケー
ジトレイトリム７が緩衝材８を介して載置されており、
さらにその上面にはカーペット９が載置されている。

10はパッケージトレイトリム７を保持するために車幅方
向に延在したトリムであり、下壁15及びその両側の側壁
13、14で先端部に凹部11を形成している。このトリム
は、その平坦な一方の側壁13をリヤウィンドガラス２の
下端部の車幅方向に形成されたセラミックコーティング
４に沿って一定の位置関係に接着されると共に、この接
着状態で他方の側壁14は、先端部の凹部11によるトリム
保持状態でパッケージトレイパネル１の後端水平面に沿
うようになっている。

下壁15には、シーラ３を隠すために傾斜部1aに向けて延
びて圧接するリップ12が形成されている。凹部11はほぼ
水平方向に位置するように形成されると共に、その側壁
13の先端には下方に向けてリップ部13aを備え、側壁14
には上下方向にそれぞれ延びたリップ部14aを備えてい
る。これらの各部は弾性の合成樹脂又はゴムで一体に成
形されている。

パッケージトレイトリム７の取付けに際しては、側壁13
を、セラミックコーティング４に沿って位置的に正確に
延在させ、かつ他方の側壁14のリップ部14aがパッケー
ジトレイパネル１に圧接し、リップ12が傾斜部1aの上端
部分に圧接するように側壁外面13bで接着する。

そして、パッケージトレイトリム７をそのまま水平方向
に凹部11に嵌入させ、その際リップ部13a、14aを押込ん
で確実に挟持され、リップ部14aの下端部がパッケージ
トレイパネル１の水平面に適切な圧縮力で圧接し、安定
的に保持される。尚、図で圧接状態は説明上対応する部
分に侵入状態で示してある。

この状態で、リップ12によりシーラ３の上方へのはみ出
しも防止され、またトリム10の弾性によりリヤウィンド
ガラス２或はパッケージトレイトリム７の寸法誤差或は
歪みを吸収する。

尚、トリムの側壁の形状については本考案の範囲内で変
形例も考えられる。

〔考案の効果〕

以上、本考案によれば、パッケージトレイトリム保持用
のトリムをリヤウィンドガラスに対して一定の位置に配
置できるために見栄えが向上し、またパッケージトレイ
トリムを水平状態のままで保持でき、構造自体及び組付
け作業も簡単になる。下側のリップによりシーラのはみ
出しも防止できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例によるパッケージトレイトリムの
保持用トリムの断面図である。 １……パッケージトレイパネル、２……リヤウィンドガ
ラス、３……シーラ、 ４……セラミックコーティング、７……パッケージトレ
イトリム、 10……パッケージトレイトリム保持用トリム、11……凹
部、 12、13a、14a……リップ、13、14……側壁、15……下壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車の傾斜したリヤウィンドガラス(2)
   に沿った傾斜部(1a)を有するパッケージトレイパネル
   (1)の水平な上面に水平状態で載置されるパッケージト
   レイトリム(7)をリヤウィンドガラス(2)側から保持用ト
   リム(10)で保持するようにしたパッケージトレイトリム
   (7)の取付け構造であって、 保持用トリム(10)を下壁(15)及びその両側の側壁(13、1
   4)で先端部に凹部(11)を有するように弾性材で形成する
   と共に、 一方の側壁(13)を、凹部(11)が水平方向に開口してパッ
   ケージトレイトリム(7)を水平状態に挟持して保持する
   ように、リヤウィンドガラス(2)に接着し、 下壁(15)に、リヤウィンドガラス(2)及び傾斜部(1a)間
   の接着シーラ(3)を隠すために、傾斜部(1a)に延びて圧
   接するリップ(12)を形成し、 一方の側壁(13)の先端には、水平状態のパッケージトレ
   イトリム(7)に圧接するように下方に向けてリップ部(13
   a)を形成すると共に、他方の側壁(14)には、水平状態の
   パッケージトレイトリム(7)及びパッケージトレイパネ
   ル(1)の上面にそれぞれ圧接するように上下方向にリッ
   プ部(14a)を形成した、ことを特徴とするパッケージト
   レイトリムの取付け構造。