JPH06304216A - 多用途走行装置 - Google Patents

多用途走行装置

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JPH06304216A
JPH06304216A JP5123534A JP12353493A JPH06304216A JP H06304216 A JPH06304216 A JP H06304216A JP 5123534 A JP5123534 A JP 5123534A JP 12353493 A JP12353493 A JP 12353493A JP H06304216 A JPH06304216 A JP H06304216A
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seat
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person
column
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Yoshinori Hamazaki
義徳 浜崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主たる構成部品を共通化して、種類の異なる
走行装置に利用することにより、これらの走行装置を安
価に提供することができるとともに、これらの走行装置
のシステム化によって、意匠的にも優れた多用途走行装
置を提供すること。 【構成】 互いにほぼ平行に配置される二本以上の支柱
部2,2と、この支柱部の間に設けられる背部4とを備
えており、上記支柱部の下部は、用途に応じて交換され
る異なる種類の前輪部および後輪部を固定可能な構成と
されており、少なくとも上記支柱部2,2および背部4
のいずれか一方を、用途に応じて交換される種類の異な
る付属部材が固定可能な構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば他人の介護を
必要する人が乗車するための走行装置に係り、特に、複
数の種類の走行装置に適用可能な多用途走行装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような走行装置のうち、代表
的なものとして、たとえば立つことができても歩行な困
難な人のための車椅子や、立つことはできなくても座っ
ていられる人のための介護用(走行)椅子等が広く使用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな各走行装置にあっては、それぞれの用途に応じてシ
ートや脚部および車輪の構成などが異なるために、格別
に設計され製造されていた。このため、これらの各種類
の走行装置を製造するためには、ほぼ全ての部品を個別
に設計,製造して組み立てる必要があり、部品点数が多
く、その分コストが嵩むものであった。このため、各走
行装置は、価格的にも高価のものとなってしまうという
欠点があった。
【0004】一方、ユーザにあっては、これらの種類の
異なる走行装置を複数種類必要とする場合には、各走行
装置を種類の異なる分だけ複数の台数購入する必要があ
る。これはユーザに過度の経済的負担を課する結果とな
るという問題がある。特に、近年,高齢化社会の到来と
ともに、高齢のために介護が必要な人の数は増えてお
り、上述の経済的負担に対する解決が強く要請されてい
る。
【0005】本発明は、以上の点に鑑み、主たる構成部
品を共通化して、種類の異なる走行装置に利用すること
により、これらの走行装置を安価に提供することができ
るとともに、これらの走行装置のシステム化によって、
全体のデザインを統一することができる多用途走行装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、互いにほぼ平行に配置される二本以上の支柱部
と、この支柱部の間に設けられる背部とを備えており、
上記支柱部の下部は、用途に応じて交換される異なる種
類の前輪部および後輪部を固定可能な構成とされてお
り、少なくとも上記支柱部および背部のいずれか一方
が、用途に応じて交換される種類の異なる付属部材を固
定可能な構成とされた、多用途走行装置により、達成さ
れる。
【0007】さらに、好ましくは、前記支柱部を構成す
る支柱には、これに固定されるべき付属部材の固定位置
を、支柱の延びる方向に沿って変更可能な固定手段が備
えられている。
【0008】好ましくは、前記支柱部のすくなくとも1
の支柱には、安全ベルト,ターンテーブル,リフレクタ
ーユニットのうち少なくともひとつのものが装着される
ことガできる。
【0009】好ましくは、前記背部は板材で形成される
背パネルでなり、かつこの背パネルには多数の貫通孔が
設けられていることにより、前記種類の異なる付属部材
を固定するように構成される。
【0010】また、好ましくは、前記背部は板材で形成
された背パネルでなり、かつこの背パネルのほぼ中心に
前記支柱部の延びる方向に沿って曲折できる曲折部を設
けるようにする。
【0011】また、好ましくは、前記付属部材として、
走行装置を後ろから押す人が使用するハンドルと、走行
装置に乗る人が着座する座部とを含んでいる。
【0012】また、前記背パネルの背後には背パネル用
バスケット,ショッピングバックのうち少なくとも一方
が着脱できる構成としてもよい。
【0013】好ましくは、前記付属部材に含まれる座部
が、そのほぼ中心において走行装置の前後の方向に沿っ
て曲折可能に構成してもよい。
【0014】また、好ましくは、前記座部として、他人
の介護を必要とする人が着座すべき介護用座部が含まれ
ており、この介護用座部は、介護用シート,シャワー用
シート,トイレ用シートのうち少なくともひとつ,もし
くはこのトイレ用シートとトイレポットの組合せが装着
できるように構成する。
【0015】好ましくは、前記付属部材には走行装置に
着座する人が使用するひじ掛けを含んでおり、このひじ
掛けには、把持用のグリップ,肘サイドカバー,テーブ
ル,小物収納部のうちのすくなくともひとつが装着可能
に構成されている。
【0016】
【作用】上記構成によれば、走行装置を構成する支柱部
および背部が統一化されていて、これらの一方もしくは
両方に付属部材や車輪部等を固定できるようにしてい
る。このため、これら付属部材や車輪部の種類を変更す
ることにより、異なる種類の走行装置を製造することが
可能となる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を添付図面を
参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施
例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ま
しい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以
下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない
限り、これらの態様に限られるものではない。
【0018】図1は、本発明の一実施例に使用される走
行装置の主要部を示す斜視図である。図において、支柱
部1は、この実施例の場合,ほぼ平行に配された2本の
支柱2,2により構成されており、この支柱2,2間に
は固定部6を介して背部である背パネル4が固定されて
いる。すなわち、支柱部1と背パネル4とは走行装置の
基本的骨組みを構成しており、これらには後述するよう
に種々の付属部材が固定されるようになっている。
【0019】上記支柱部1の下部には、脚部7,7を固
定することにより、前輪部11および後輪部12が取り
付けられており、これらの車輪を利用して走行できるよ
うになっている。
【0020】この支柱部1は、図2に示すように、その
長手方向に沿って走行装置の付属部材が固定される。図
において、この支柱部1を構成する支柱2は、上部が後
方に湾曲した湾曲部を備えている。この湾曲部には走行
装置を後方から押す人が把持するハンドル13が取り付
けられる。
【0021】上記支柱2の湾曲部より下には、図1に示
した背パネル4を固定するための上側の固定部6が取り
付けられるようになっており、背パネル4の下側の固定
部6は、支柱2の下部に取り付けられる。また、支柱2
の図において中央よりやや下側には、走行装置に着座し
た人が肘をのせるための肘かけ(後述)の固定部14が
取り付けられる。
【0022】支柱2のさらに下側には、走行装置の座部
を支持するための支持部15が固定され、支柱2の下端
付近には脚部7を固定できるようになっている。
【0023】図3ないし図7は、支柱部1の各支柱2に
設けられた固定構造の例を詳細に示す図である。図3の
例では、たとえば支柱2の長手方法に沿って複数の固定
用長孔21が形成されている。
【0024】一方、付属部材としてのたとえば座部の支
持部15には、その先端部にフック151が設けられて
いる。したがって、このフック151を支柱2の固定孔
21に差し込んで矢印の方向にずらすことにより、支持
部15は支柱2に対して掛止固定される。
【0025】さらに、この付属部材としての支持部15
を固定する位置は、この支持部15のフック151を差
し込む支柱側の固定孔21を適宜選択することにより変
更することができる。すなわち、図3の例では、支柱2
には複数の固定孔21が支柱2の長手方向に沿って形成
されているから、これらの固定孔21のなかから、適宜
のものを選択して利用することにより所望の(高さ)位
置に支持部15を固定することができる。
【0026】図4は、付属部材の支持部15にリング状
の先端部152を形成し、このリング状先端部152を
支柱2に挿通するようにしている。そして、この先端部
151を、支柱2にそれぞれ通した2つの固定リング1
54,154(図4(B)参照)で挟むようにする。こ
れらの固定用リング154,154には固定用のネジが
備えられていて、リング状先端部152の上下位置を合
わせ、固定用リング154,154のネジを締めること
により支柱2の上下の方向の所望の位置に固定できる。
【0027】図5の例では、付属部材の支持部15にリ
ング状の先端部を形成している点では図4の例と共通し
ているが、この場合リング状先端部153の内周には、
奥へいくにしたがって径が小さくなるような固定孔が設
けられている(図5(A))。この固定孔153aと1
53bはリング状先端部153の上面および下面にそれ
ぞれ開口しており、これらの開口から図5(B)に示す
ようにクサビ部材157,158の一方または両方を打
ち込んで固定するようになっている。
【0028】図6および図7は、付属部材のさらに異な
る固定手段を示している。図6(A)に示すように、支
柱2には、その外周に沿って形成された溝161を有し
ている。この溝161は支柱2の長手方向に沿って複数
形成されており、これらの溝の任意のものを選んで図6
(B)に示す固定リング162を装着できるようになっ
ている。
【0029】この固定リング162は図示されているよ
うに、たとえば金属製のリングでなり、その太さは支柱
2の溝161に緊密に装着できるサイズとされている。
そして固定リング162の一部は切り離されて構成され
ており、これによりリング径を広げることができ、支柱
2に装着しやすいようになっている。そして、図7に示
すように支柱2の溝161に固定リング162を装着
し、付属部材の取り付け部15の先端部を固定できるよ
うになっている。
【0030】すなわち、この例では、取り付け部158
は図4および図5の例と同様にリング状に形成されてお
り、このリング状の先端部158を支柱2の上から挿通
させることができる。ここで、この先端部158は図7
に示されているように下側が拡径されており、途中に段
部158aを有している。
【0031】これにより、この段部158が支柱2に装
着された固定リング162に当接して、取り付け部15
の矢印方向の動きが規制されるようになっている。した
がって、たとえば付属部材が後述する座部である場合に
は、矢印方向に働く加重が固定リング162を介して支
柱2により支えられることになる。
【0032】次に、支柱2,2の間に設けられる背部と
しての背パネルの好ましい実施例を説明する。背部であ
る背パネル4は、図1に示されているように、この発明
の走行装置に乗る人の背中を支える機能をはたすもので
ある。このため、図1もしくは図8に示すようにパネル
状に形成されるものに限らずたとえば支柱2,2間にお
いて、布材料を張ったり,ベルトをかける等により構成
することも可能である。
【0033】図10では、背パネル4は、そのほぼ中央
部が長手方向に沿って曲折できるように2枚の金属パネ
ル41,41をヒンジ42,42によって接続して構成
されている。この曲折部44に設けられるヒンジ42,
42は、たとえば図9に示すような隠し蝶番が用いられ
ている。すなわち、このヒンジ42は、それぞれ各パネ
ル41,41の曲折部に臨む側面に固定されるベース部
42a,42bと、これらを繋ぐ接続部42cとからな
っている。
【0034】そして、各パネル41,41の上記側面に
は、各ベース部42a,42bを埋め込むことができる
空間が形成されており、図10に示すように背パネル4
を開いたときには、ヒンジ42,42は完全に隠れてし
まうようになっている。また、背パネル4は、その開き
方向が走行装置(図1参照)に乗っている人の背後の方
向になるように形成されている。
【0035】さらに、背パネル4は、図示されているよ
うに、走行装置に乗る人の背中にそうように、僅かに内
側に湾曲しており、パネル面には多数の孔46が散点状
に設けられている。これらの孔46は、走行装置の中央
に位置する背パネルに優れた意匠的効果をもたらすとと
もに、たとえば、これらの孔を利用して、前述した種々
の付属部材を取り付けるための取り付け部を形成しても
よい。
【0036】次に、この発明に適用される種類の異なる
付属部材の例を図11を参照しながら説明する。図11
は、本実施例の多用途走行装置の共通部品である支柱
2,2と背パネル4とを中心として、これらの少なくと
も一方に装着される付属部材の種類を表した系統図であ
る。
【0037】これらの種類の異なる付属部材を組み合わ
せて、たとえば図12のウオーカー,図13の車椅子,
図14の介護椅子等を構成することができる。尚、図1
2に示されたウオーカーは、身体に障害のある人のう
ち、「何かにつかまれば歩ける人」が使用する走行装置
である。また、図13の車椅子は身体に障害のある人の
うち、「立つことは可能な人」が、図14の介護椅子は
身体に障害のある人のうち、「座っていることは可能な
人」が主として用いる走行装置である。
【0038】図11において、支柱2には、リフレクタ
ーユニット61やターンテーブル63,安全ベルト65
を取り付けることができる。これらの付属部材の支柱2
に対する取り付け手段としては、たとえば前述の図3乃
至図7の手段が好適に用いられ、これらの手段が各部材
に直接,あるいは図示しない取り付け部材を介して設け
られている。
【0039】上記リフレクターユニット61は、図示し
ない反射部材を装着してあり、夜間の安全を考慮したも
のである。ターンテーブル63は、走行装置に乗った人
が小物等をおくのに用いるもので、例えば支柱2に回動
可能に取り付けられる。安全ベルト65は、支柱2,2
間にかけ渡すように取り付けて、走行装置に乗った人の
安全をはかるものである。
【0040】71,73はそれぞれ図13,14の車椅
子,介護椅子に使用されるクッションである。これらの
クッション71,73は、取り付け部材(図3乃至7参
照)を介して支柱2に対して固定されるようになってお
り、クッション71の上部にはさらにヘッドレスト75
が着脱できるように構成することもできる。
【0041】また、クッション73は背パネル4を折り
曲げるように構成したことに対応して、折り曲げ可能に
形成されている。さらに、このクッション73の前面に
は、クッション材の厚みをおおきくした別のクッション
76を装着できるようになっている。
【0042】図11において、シート81,83,87
は、走行装置の座部を構成する。シート81は図12の
ウオーカーに適用されるもので、取り付け部材を介して
支柱2に固定されるようになっている。シート83は図
14の介護椅子に適用される介護シートであり、介護椅
子が特に介護を必要とする人によって使用されることに
より、シート面に多数の貫通孔を形成したシャワー用シ
ート84や、シート面のほぼ中央部に孔を設け、トイレ
ポット86と併用されるトイレ用シート85と適宜交換
して装着できるようになっている。
【0043】また、シート87は、とくにその中心付近
に二つに折り畳むための曲折部が設けられている。これ
によって、後述するように走行装置を車椅子として形成
した場合に、車体を折り畳む際、一緒に曲折できるよう
になっている。
【0044】このシート87の上にはさらにシートクッ
ション88を装着できるようになっている。そして、こ
れらの各シートは、取り付け部材(図2参照)の支柱2
に対する固定位置をこの支柱2の長手方法にそってズラ
すことにより、走行装置に乗る人の体格や姿勢等に合わ
せて高さ調整することができるようになっている。
【0045】さらに、走行装置の車輪を取り付けるため
の脚部は、図12乃至図14の各タイプに応じて種類の
異なるものが選択される。図11において、脚部91は
前脚部と後脚部とが一体に形成されたもので、その中心
に設けられた穴(図示せず)に支柱2の下端側を挿入す
ることにより、この支柱2に対して取り付けられる。
【0046】このように、取り付けた脚部91の前脚部
に前輪部95を取り付け、後脚部にホイールカバー9
8,タイヤ96,ハンドリム99とからなる後輪部を取
り付けることにより、図13の車椅子が形成できる。
【0047】ここで、図15は図13の車椅子を後ろか
ら見た場合の概略断面図であり、この椅子の座部におい
て、折り畳みシート87の両端は各支柱2,2に対して
固定されている。この折り畳みシート87は、図示のよ
うに中央で曲折できる曲折部87aを備えている。この
曲折部87aを境界として2枚のパネル87bと87c
の下面はそれぞれ支持アーム151,152に支持され
ている。
【0048】しかも、この支持アーム151,152の
図において下側の端部151c,151dは各支柱2,
2に対して回動自在に固定されている。また、支持アー
ム151と152の上端付近は互いに回動できるように
軸止されているとともに、この上端付近は、図示されて
いるようにそれぞれ上記折り畳みシート87の下面の形
状に応じて、これと密接に接する形状となっている。
【0049】したがって、折り畳みシート87を矢印の
方向に曲折するとともに、支持アーム151,152の
互いに結合された箇所を支点として矢印方向に回動する
と、これにより、車椅子の座部を折り畳んで、支柱2,
2間を接近させることができ、全体としてコンパクトに
なるので、収納や運搬の際に便利である。
【0050】図11を参照すると、この多用途走行装置
の多の脚部として、独立した前脚部92と、これと組み
合わされるべき後ろ脚部として93,94が示されてい
る。これらのうち、前脚部92と後脚部93を組み合わ
せることにより、図14の介護椅子の脚部を構成でき
る。
【0051】また、前脚部92と後脚部94を組み合わ
せると、図13の車椅子の脚部を構成することができ
る。以上により、車椅子と介護椅子とでは、脚部のうち
前脚部92が部品構成の上で共通化されている。
【0052】さらに、他の付属部材として、図11には
種類の異なる複数の肘かけ部材が示されている。ほぼL
字型の肘かけ部材110は、主として介護椅子に適用さ
れる。またR形状の肘かけ部材111は、図13,図1
4に示されているように車椅子,介護椅子に共通して用
いることができる。したがって、車椅子,介護椅子にあ
っては、付属部材としての肘かけ部材111部材は、共
通である。
【0053】この際、肘かけ部材111の前面には、図
11に示されてるように複数の穴が穿設されており、こ
れらの任意の穴を選んで、補助グリップ116の細径部
を差し込み、これを固定することができるようになって
いる。また、R形状の肘かけ部材111の外側の側面に
は、図示されているような扇形のサイドカバー113を
取り付けることができる。
【0054】このサイドカバー113のさらに外側側面
には、金属や樹脂の編み目にて図示のように形成された
サイドバスケットを固定できるようになっている。さら
に、両支柱2,2に取り付けられる肘掛け部材111あ
るいは110には、2つの肘掛けの間にテーブル115
をかけわたして固定できるようになっている。
【0055】さらに、支柱2の上端付近には、走行装置
を後ろから押す人が把持するためのハンドルが取り付け
られる。この点は、すでに図2において説明したが、こ
のようなハンドルとしては、たとえば、図11に示され
たハンドル121,123,125等のような形状,構
成のものが考えられる。
【0056】ハンドル121は図12に示すようにウオ
ーカーの手押しハンドルとして好適である。また、各支
柱2,2の後ろ側へ各別に固定されるハンドル125
は、図13,図14に示されているように、車椅子,介
護椅子に適している。このように、各支柱2,2には、
種類の異なるハンドルが用途に応じて取り付けられるよ
うになっている。
【0057】また、図11に示されているように支柱
2,2には背部4の背後に位置するようにショッピング
バッグ133を固定することができる。また、背パネル
4にバスケット131を直接固定するようにしてもよ
い。
【0058】このように、本実施例によれば、支柱2,
2に対して、種類の異なる種々の付属部材を取り付ける
ことができる。これにより、この実施例では、支柱2や
背パネル4,あるいは種々の付属部品の一部を共通化し
て、車椅子,介護椅子,ウオーカー等異なる種類の走行
装置を構成することができる。
【0059】したがって、部品を共通化した分、製品の
製造コストを低減できる。また、種々の付属部材が共通
するフレーム(支柱)に取り付けられることから、その
取り付け構造等を標準化することになる。このために、
異なる種類の付属部品であっても、相互に形状の上で共
通点が生まれ、統一的デザインを施すことができ、独特
の意匠的効果を生じることになる。
【0060】すなわち、用途の異なる走行装置どうしで
あっても、外観上とくに目を引く背パネル4や支柱2,
あるいは一部共通化される肘かけ部材や脚部等において
デザイン上の統一がなされるものである。
【0061】図16は、この実施例の多用途走行装置の
ひとつであるウオーカー1を使用している様子を示して
いる。ここで、脚部7を構成する前脚部201と後脚部
220とは図示するように合成樹脂のフレームにより構
成されており、きわめて軽量に形成されている。
【0062】図において、ウオーカー1を後ろから押す
人は、ハンドル13を把持して、このウオーカー1を前
方に進める。この際、シート81は図示するように水平
になっていて、ウオーカー1に乗る人が着座できるよう
になっている。
【0063】このウオーカー1は、使用しない時には図
17に示すように折り畳むことができるようになってい
る。すなわち、シート81は取り付け部15の先端付近
に設けられた回動機能により、矢印で示すようにその自
由端側を上方に回動させて、畳み込むことができる。
【0064】図18乃至20は、脚部7の前脚部201
および後脚部220の開閉構造を示す拡大図である。図
18の拡大図に示すように、前脚部201および後脚部
220は、支柱2に固定された取り付け部材15に対し
て、軸受部材210,230を介して回動自在に取り付
けられている。これらの軸受部材210,230は、図
20の平面図に示すように中心付近が切りかかれてい
て、この切欠箇所に前脚部201の細く形成された端部
202と、後脚部220の細く形成された端部221を
挟むようにして支持している。
【0065】また、取り付け部材15の後脚部側には、
図18に示すように縦方向に形成されたガイド穴15a
が形成され、このガイド穴15aには開閉ロッド225
が挿入されている。この開閉ロッド225の一端は、後
脚部220に一体に形成された軸受部に回動自在に固定
されていると共に、他端側は支柱2の延びる方向に沿っ
て上方に延びている。
【0066】さらに、図19および20に示すように、
前脚部201と後脚部220の前面にはこれらと軸20
1a,220aによって連結された円盤状の回転体20
3,223が設けられている。そして、これらの回転体
203,223は、リンク205によって互いに結合さ
れている。
【0067】これにより、開閉ロッド225を上方に引
き上げると、後脚部220は図18に示す矢印方向に動
き、これが回転体223およびリンク205を介して回
転体203に伝えられ、前脚部201が図18矢印方向
に動く。したがって、前脚部201および後脚部220
は閉じる方向に移動することになる。また、開閉ロッド
225を押し下げることにより、上記と逆の動作によっ
て前脚部201および後脚部220は開く方向に移動す
る。
【0068】このとき、図18に示すように、各軸受部
材210,230の上部に形成された段部211,23
1に対して、前脚部201および後脚部220の上部端
部が当接することにより、これら前脚部201および後
脚部220の開度が規制されるようになっている。
【0069】一方、脚部7を構成する前脚部201と後
脚部220とを図17に示すように閉じる。さらに、前
輪部95の前脚部201に対する接続部208および支
軸301を介して前輪部95を図示のように回転させ
る。ここで、前脚部201と後脚部220の車輪を含め
た長さは異なっている。すなわち、前脚部201側は、
後脚部220側より長く設定されている。
【0070】このように構成することによって、シート
81を後に適宜に傾斜させることができ、着座した人
が、前方にのめった姿勢になることを防止できる。とこ
ろが、このように構成すると、前脚部201および後脚
部220を閉じたときに、両脚部の長さが異なってしま
い、自立しにくくなってしまう。
【0071】そこで、以下のような構成により、前輪部
95を回動させて、ややねかせることにより、前輪部9
5を含む前脚部201側の長さを短くして、後脚部22
0側の長さとほぼ一致するようにしている。
【0072】このような前輪部95の回動ならびに回動
停止機構は、たとえば図21に示すように構成されてい
る。図において、ブレーキ300は、キャスター接続部
208に収容されており、支軸301の周囲に設けられ
たディスク部305と、このディスク305を回転させ
るレバー303とを有している。
【0073】ディスク305には基端部がディスク30
5のフランジ部302に固定され、自由端である先端側
が支軸301の周囲でじょじょに太くなるように延びる
複数の押圧片308が形成されている。そして、フラン
ジ部302と押圧片308との間には溝306が設けら
れ、この溝306内には、支軸301と一体に形成され
たピン309が嵌めこまれている。
【0074】したがって、図21(A)の状態では押圧
片308は支軸301から離れているので、この支軸3
01はフリーであり、回転することができる。次に、レ
バー303を矢印の方向に回転させると、図21(B)
に示すようにピン309は図示の位置に溝306内を相
対移動する。
【0075】ここで、溝306は押圧片308の形状に
したがって移動先側がせまくなっているから、ピン30
9は溝306内を移動するにしたがって押圧片308の
先端側を支軸301の周囲に押しつける。これにより、
支軸301は回転できなくなり、前輪部95は図17に
示す位置でその回転が止められる。
【0076】以上のように、この実施例に係る多用途走
行装置1によれば、その支柱部や背パネルに異なる種類
の付属部品を取り付けることができる。このため付属部
品の交換により、用途の異なる走行装置,たとえば車椅
子や介護椅子,ウオーカー等を容易に構成することがで
きる。
【0077】しかも、このような構成にしたことによ
り、各付属部品を取り付け構造の点で標準化することが
でき、従来用途の異なる走行装置ごとにもちいていた付
属部品の共通化が容易となり、その分製品コストを低減
することができる。
【0078】また、付属部品の共通化,標準化を進める
ことにより、形状等の統一化がはかられる結果、特有の
意匠的効果をもたらすことができる。
【0079】なお、本発明は上述の実施例に限定されな
い。特に、支柱部は、実施例のように二本でなく、それ
以上の本数の支柱により構成されるようにすることもで
きる。背パネルには、実施例のように穴を開ける構造の
他、付属部材を固定するための種々の構造を採用するこ
とができる。
【0080】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、主
たる構成部品を共通化して、種類の異なる走行装置に利
用することにより、これらの走行装置を安価に提供する
ことができるとともに、これらの走行装置のシステム化
によって、統一的なデザインを施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した多用途走行装置の一実施例の
要部を表した概略斜視図。
【図2】図1の多用途走行装置の付属部材の固定構造を
示す説明図。
【図3】図1の多用途走行装置の付属部材の固定構造を
示す説明図。
【図4】図1の多用途走行装置の付属部材の固定構造を
示す説明図。
【図5】図1の多用途走行装置の付属部材の固定構造を
示す説明図。
【図6】図1の多用途走行装置の付属部材の固定構造を
示す説明図。
【図7】図1の多用途走行装置の付属部材の固定構造を
示す説明図。
【図8】図1の多用途走行装置の背パネルの曲折構造の
一例を示す斜視図。
【図9】図8の曲折構造の要部を示す斜視図。
【図10】図1の多用途走行装置の背パネルの一例を示
す概略斜視図。
【図11】本発明の実施例の多用途走行装置に用いられ
る付属部材の種類を示す系統図。
【図12】本発明の実施例の多用途走行装置の構成の一
例としてのウオーカーを示す斜視図。
【図13】本発明の実施例の多用途走行装置の構成の一
例としての車椅子を示す斜視図。
【図14】本発明の実施例の多用途走行装置の構成の一
例としての介護椅子を示す斜視図。
【図15】図15の車椅子の要部の構造を示す正面断面
図。
【図16】図12のウオーカーの使用状態を示す側面
図。
【図17】図12のウオーカーを折り畳んで自立させた
状態を示す側面図。
【図18】図12のウオーカーの脚部の開閉構造を示す
要部断面図。
【図19】図12のウオーカーの脚部の開閉構造を示す
要部側面図。
【図20】図12のウオーカーの脚部の開閉構造を示す
要部平面図。
【図21】図12のウオーカーの前輪部の回動停止構造
を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 多用途走行装置 2 支柱 4 背パネル 7(91) 脚部 15 取り付け部 201 前脚部 220 後脚部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにほぼ平行に配置される二本以上の
    支柱部と、 この支柱部の間に設けられる背部とを備えており、 上記支柱部の下部は、用途に応じて交換される異なる種
    類の前輪部および後輪部を固定可能な構成とされてお
    り、 少なくとも上記支柱部および背部のいずれか一方を、用
    途に応じて交換される種類の異なる付属部材が固定可能
    な構成としたことを特徴とする、多用途走行装置。
  2. 【請求項2】 前記支柱部を構成する支柱には、これに
    固定されるべき付属部材の固定位置を、支柱の延びる方
    向に沿って変更可能な固定手段が備えられていることを
    特徴とする、請求項1に記載の多用途走行装置。
  3. 【請求項3】 前記支柱部のすくなくとも1の支柱に
    は、安全ベルト,ターンテーブル,リフレクターユニッ
    トのうち少なくともひとつのものが装着されることを特
    徴とする、請求項1に記載の多用途走行装置。
  4. 【請求項4】 前記背部は板材で形成される背パネルで
    なり、 かつこの背パネルには多数の貫通孔が設けられているこ
    とにより、前記種類の異なる付属部材を固定するように
    したことを特徴とする、請求項1に記載の多用途走行装
    置。
  5. 【請求項5】 前記背部は板材で形成された背パネルで
    なり、 かつこの背パネルのほぼ中心に前記支柱部の延びる方向
    に沿って曲折できる曲折部を設けたことを特徴とする、
    請求項1に記載の多用途走行装置。
  6. 【請求項6】 前記付属部材として、走行装置を後ろか
    ら押す人が使用するハンドルと、走行装置に乗る人が着
    座する座部とを含んでいることを特徴とする、請求項1
    に記載の走行装置。
  7. 【請求項7】 前記背パネルの背後には背パネル用バス
    ケット,ショッピングバックのうち少なくとも一方が着
    脱できる構成としたことを特徴とする、請求項4もしく
    は5のいづれかに記載の多用途走行装置。
  8. 【請求項8】 前記付属部材に含まれる前記座部が、そ
    のほぼ中心において走行装置の前後の方向に沿って曲折
    可能に構成されていることを特徴とする、請求項6に記
    載の多用途走行装置。
  9. 【請求項9】 前記座部として、他人の介護を必要とす
    る人が着座すべき介護用座部が含まれており、この介護
    用座部は、介護用シート,シャワー用シート,トイレ用
    シートのうち少なくともひとつ,もしくはこのトイレ用
    シートとトイレポットとが装着できる構成としたことを
    特徴とする請求項6に記載の多用途走行装置。
  10. 【請求項10】 前記付属部材には走行装置に着座する
    人が使用するひじ掛けを含んでおり、このひじ掛けに
    は、把持用のグリップ,肘サイドカバー,テーブル,小
    物収納部のうちの少なくともひとつが装着可能に構成さ
    れていることを特徴とする、請求項1に記載の多用途走
    行装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002065752A (ja) * 2000-09-04 2002-03-05 Nisshin Iryoki Kk 車椅子
JP4776736B1 (ja) * 2010-09-13 2011-09-21 イデアシステム株式会社 介護用車椅子
JP2014104200A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Kowa Seisakusho:Kk 歩行補助具
KR200488257Y1 (ko) * 2018-05-24 2019-04-05 박성훈 보행의자

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