JPH06303379A - 画像読取素子 - Google Patents

画像読取素子

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JPH06303379A
JPH06303379A JP5109795A JP10979593A JPH06303379A JP H06303379 A JPH06303379 A JP H06303379A JP 5109795 A JP5109795 A JP 5109795A JP 10979593 A JP10979593 A JP 10979593A JP H06303379 A JPH06303379 A JP H06303379A
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JP
Japan
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gate drive
resistor
light receiving
tft
receiving element
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JP5109795A
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English (en)
Inventor
Satoshi Noda
野田  聡
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像読取素子において、スイッチング素子の
オン・オフ制御を行なう際のフィードスルーによる基準
電位の変動を抑えるとともに、作製工程中におけるスイ
ッチング素子の静電気による絶縁破壊を防止する。 【構成】 受光素子と、該受光素子に接続されたスイッ
チング素子と、該スイッチング素子のオン・オフ制御を
行なうゲート駆動線13,14とを薄膜プロセスで形成
した画像読取素子において、前記ゲート駆動線13,1
4に、プルアップ抵抗RHを介して定電圧源VGHを接続
するとともに、プルダウン抵抗RLを介して定電圧源VG
Lを接続することにより、ゲート駆動線13,14の電
圧変動を抑えて、オン・オフ制御を行なう際のフィード
スルーによる基準電位の変動を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はファクシミリや複写機等
の画像読取装置の画像読取素子に係り、特に、受光素子
で発生した電荷を容量部に転送し、容量部の電位を検出
する方式の画像読取装置において、基準電位の変動を防
止する画像読取素子の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像読取装置として使用されてい
る密着型のイメージセンサは、原稿幅に略等しい長さの
長尺状の受光素子アレイに原稿面からの反射光をロッド
レンズアレイを介して入射させ、受光素子アレイを構成
する各受光素子の光電変換により原稿の画像情報に対応
する電気信号を検出する。この種のイメージセンサとし
ては、各受光素子で発生した電荷を薄膜トランジスタ
(TFT)によりブロック単位でマトリックス配線を用
いて転送し、蓄積容量に電荷を一時保存した後に検出回
路でブロック毎に時系列的に信号を読み出すTFT駆動
型イメージセンサが提案されている。
【0003】TFT駆動型イメージセンサは、例えば図
9に示すように、原稿幅とほぼ同じ長さにわたり一定の
密度で複数個の受光素子Pを配列した受光素子アレイ1
00と、各受光素子Pに対して1:1に対応する複数個
の薄膜トランジスタ(TFT)Tから成る薄膜トランジ
スタアレイ101と、受光素子Pに発生した電荷の検出
を行なう駆動用IC102と、前記各薄膜トランジスタ
Tと駆動用IC102とをマトリックス接続する配線1
03とを薄膜プロセスで形成して構成されている。受光
素子アレイ100は、n個を1ブロックとしてKブロッ
ク分の受光素子Pから構成されている。各受光素子Pは
薄膜トランジスタTのドレイン電極に接続され、ブロッ
クを構成するn個の薄膜トランジスタTのソース電極側
がそれぞれ信号検出のための駆動用IC102に接続さ
れている。また、各薄膜トランジスタTのゲート電極
は、ブロック毎にゲート駆動線G1〜Gkに接続されてい
る。
【0004】各受光素子Pはフォトダイオードであり、
逆バイアス電圧VBが印加されている。原稿面からの反
射光が受光素子アレイ100に入射すると、蓄積期間中
に光の入射によって内部発生した正孔・電子対は電荷と
して、受光素子Pの等価容量と薄膜トランジスタTのゲ
ート,ドレイン間のオーバーラップ容量に蓄積された
後、薄膜トランジスタTのゲート駆動線G1にパルスを
印加し、ゲート駆動線G1により導通状態となる薄膜ト
ランジスタ(T11〜T1n)のドレイン側の電荷nビット
分を、配線が有する配線容量CLに転送する。そして、
この蓄積電荷により駆動用IC102に接続される各共
通信号線104の電位が変化し、この電位を駆動用IC
(検出回路)102内のボルテージフォロワアンプで検
出するとともに、アナログマルチプレクサによって時系
列に出力線105に出力する。以降同様にして、ゲート
ドライブ回路106からゲート駆動線G2〜GKにパルス
を与えて薄膜トランジスタTをブロック毎に逐次オンす
ることにより前記動作を繰り返し、受光素子アレイ10
0を形成するn×Kビット分の信号を時系列的に読み取
り(主走査方向)、また、原稿はローラ等の原稿送り手
段(図示せず)により副走査方向に移動しているので、
前記動作を繰り返すことにより原稿面全体の画像信号を
得ることができる(例えば、特開昭62−67864号
公報参照)。
【0005】上記構造のTFT駆動型イメージセンサに
よると、各受光素子Pに蓄積を行なっている期間は各ブ
ロックにより相違し、ブロック単位に転送された画像信
号を並列に読み取るので、ブロック単位の読み出し走査
の奇跡は隣接ブロックにおいて図10に示すようにな
る。その結果、ブロック境界では隣接画素間で画素信号
のサンプル領域が大きく異なることことなり、画像の品
質を低下させていた。そこで、1ラインの各受光素子に
蓄積された電荷を各中間容量部に一括転送し、その後ブ
ロック毎に配線容量CLに転送して読み出す方式の画像
読取装置が提案されている。この画像読取装置は、例え
ば一画素分の等価回路を図5に示して説明すると、受光
素子Pと、ライン転送用TFT51と、ブロック転送用
TFT52と、ライン転送用TFT51のドレイン側に
形成された容量部Ca及びリセット用TFT53と、ラ
イン転送用TFT51のソース側に形成された中間容量
部Cbと、ブロック転送用TFT52のソース側に形成
された配線容量Ccと、を具備している。図中、図10
と同一符号を付した箇所は、同一構成をとる部分であ
る。
【0006】上記構成によれば、蓄積時間中に光の照射
によって逆バイアス状態の受光素子P(フォトダイオー
ド)に発生した正孔・電子対は、電荷として受光素子P
の容量Cp,容量部Ca及びライン転送用TFT51の
ゲート・ドレイン間のオーバーラップ容量に蓄積された
後、各受光素子Pにおいて共通となるゲート駆動線VTR
Nをオンさせ、受光素子Pの電荷をライン転送用TFT
51により一括して中間容量部Cbに転送する。続い
て、リセット用TFT53をオンさせてライン転送用T
FT51のドレイン側を接地させて容量Cp及び容量部
Ca等の残留電荷を除去する。次に、ブロック毎に共通
となるゲート駆動線VGmをオンさせ、前記中間容量部C
bの電荷をブロック転送用TFT52により配線容量C
cに転送する。そして、配線容量Ccに蓄積された電荷
により共通信号線104の電位が変化し、この電位を駆
動用IC(検出回路)102内のボルテージフォロワア
ンプで検出するとともに、アナログマルチプレクサによ
って時系列的に信号線105に出力する。その後、駆動
用IC102内のスイッチICRSTをオンして配線容量
Ccの残留電荷を除去するが、この時に同時にブロック
転送用TFT52をオンして中間容量部Cbの残留電荷
を除去する。従って、受光素子Pの蓄積電荷を一括転送
TFT51により中間容量部Cbに転送するので、各受
光素子Pにおいて蓄積を行なっている期間を同一期間と
することでき、ブロック境界での画像の品質を低下を防
止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
の画像読取装置によると、各TFTのゲート駆動線に
は、ゲートドライブ回路系の発熱による温度ドリフトが
発生し、ゲート電圧が各画素毎にばらついたり、時間変
化を起こす場合がある。その結果、フィードスルーによ
るオフセット基準電位が変動し、階調再現性を劣化させ
るという問題点がある。TFTのフィードスルーについ
て、図8(a)及び(b)に示したブロック転送用TF
T52の周辺部分の等価回路及び波形図を参照しながら
説明する。ブロック転送用TFT52のドレイン側には
中間容量部Cbが、ソース側には配線容量Ccが接続さ
れている。また、ゲート・ドレイン間にはオーバーラッ
プ容量Cb´が、ゲート・ソース間にはオーバーラップ
容量Cc´が等価的に接続されている。ここにおいて、
ソース又はドレインの各点の電位は、電荷転送を行なう
際のゲート電圧Vの印加により生じるフィードスルーの
影響を受け、印加の前後においてVFT=V(Cb´+Cc
´)/(Cb´+Cc´+Cb+Cc)だけ変動する。フィ
ードスルーによる電位の変動は、図8(b)に示すよう
に、立ち上がりと立ち下がりは等価であるので、転送前
後における共通信号線104への影響はなく、転送され
た信号分Vsのみが出力信号に重畳する。また、暗出力
の場合には、転送される信号が0に近いため、Vs=0
となり転送前後の信号電位は略等しい。この電位はオフ
セット基準電位として検出され、センサの暗出力とな
る。
【0008】しかしながら、ブロック転送用TFT52
は、中間容量部Cbの残留電荷を除去するため、また、
リセット用TFT51は、容量Cp及び容量部Caの残
留電荷を除去するために用いられるので、フィードスル
ーによる立ち下がり量が絶対的な電位として共通信号線
104(図5)に寄与することとなる。すなわち、フィ
ードスルーによる電位によりセンサの暗出力(オフセッ
ト基準電位)が決定される。フィードスルーによる電位
の変動量VFTは、上述した式に示すように、ゲート電圧
Vに依存するので、ゲート電圧の変動はオフセット基準
電位に直接影響を与える。
【0009】また、図5や図10に示した画像読取装置
は、受光素子アレイ100、スイッチング素子アレイ1
01、配線103を絶縁基板上に薄膜プロセスで作製
し、前記絶縁基板とは別の駆動回路基板上に実装された
駆動用IC102との接続を行なって作製する。従っ
て、作製工程において、絶縁基板と駆動回路基板との接
続を行なうまでの間、ゲート駆動線GKの各入力端子1
07は開放状態にあり、静電気によるTFTのゲート絶
縁膜の絶縁破壊が起きやすく、良品率の低下をまねくと
いう問題点があった。
【0010】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、受光素子と、これに接続されたスイッチング素子と
を具備する画像読取素子において、スイッチング素子の
オン・オフ制御を行なう際のフィードスルーによる基準
電位の変動を抑えるとともに、作製工程中におけるスイ
ッチング素子の静電気による絶縁破壊を防止することが
できる画像読取素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するため請求項1の発明は、受光素子と、該受光素子
に接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子
のオン・オフ制御を行なうゲート駆動線とを薄膜プロセ
スで形成した画像読取素子において、前記ゲート駆動線
に、プルアップ抵抗を介して定電圧源を接続するととも
に、プルダウン抵抗を介して定電圧源を接続することを
特徴としている。受光素子に接続されるスイッチング素
子は、例えば受光素子側に形成される容量に蓄積された
残留電荷を除去するリセットスイッチであり、スイッチ
ング素子のゲート駆動線に印加される電圧により残留電
荷の除去が行なわれるが、印加終了後のフィードスルー
の立ち下がりにより基準電位が設定される。
【0012】請求項2の発明は、受光素子と、該受光素
子に接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素
子のオン・オフ制御を行なうゲート駆動線とを薄膜プロ
セスで形成した画像読取素子において、前記ゲート駆動
線に抵抗を接続し、該抵抗の他端を開放端子とすること
を特徴としている。する画像読取素子。
【0013】請求項3の発明は、請求項1若しくは請求
項2に記載の画像読取素子において、ゲート駆動線に接
続する抵抗の抵抗体を、不純物をドーピングした半導体
層で形成することを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1の発明によれば、スイッチング素子の
ゲート駆動線に印加する電圧に変動が生じても、前記ゲ
ート駆動線に、プルアップ抵抗を介して定電圧源を接続
するとともに、プルダウン抵抗を介して定電圧源を接続
しているので、ゲート電極線側に接続されるゲートドラ
イブ回路の入力抵抗に対して前記抵抗の抵抗値を大きく
設定すれば、温度ドリフト等による入力抵抗の変動があ
った場合においても、スイッチング素子のゲート電極に
印加される電圧の変動を抑えることができる。
【0015】請求項2の発明によれば、ゲート駆動線に
抵抗が接続されているので、画像読取装置の作製工程中
において抵抗の開放端子を接地しておけば、ゲート駆動
線に静電気による電圧が生じても、抵抗をバイパスして
電流が流れるので、スイッチング素子の絶縁破壊を防止
する。
【0016】請求項3の発明によれば、ゲート駆動線に
接続する抵抗の抵抗体を、不純物をドーピングした半導
体層で形成するので、画像読取素子の薄膜プロセスで前
記抵抗を形成することができる。
【0017】
【実施例】本発明に係る画像読取素子を有する画像読取
装置の一実施例について、図1及び図2を参照しながら
説明する。図2において、図5と同一構成をとる部分に
ついては、同一符号を付している。ガラス基板等の絶縁
基板1上に、mビットの受光素子Pから成るnブロック
の受光素子列2を一群とし、この受光素子列2をN相一
列に配置して受光素子アレイ3を形成している。各受光
素子Pは、ライン転送用スイッチング素子群4を介して
分割選択駆動用スイッチング素子群5に接続されてい
る。各受光素子Pについて着目すると、各受光素子P
は、リセット用TFT53を介してライン転送TFT5
1に接続され、ライン転送TFT51は、分割選択駆動
用スイッチング素子群5のブロック転送用TFT52に
接続されている。
【0018】ブロック転送用TFT52はそれぞれ引き
出し配線7に接続され、この引き出し配線7は1ブロッ
クを構成するmビットに対応する本数毎に束ねられてア
ナログ信号線8に接続される。1ブロックを構成する受
光素子Pは、それぞれmビット毎にアナログ信号線8を
介してアナログ出力端子9に接続される。従って、絶縁
基板1の一辺側には、それぞれn個のアナログ出力端子
9より成るN個の出力端子群10(本実施例では3個の
出力端子群10a,10b,10c)が形成されてい
る。実施例においては、m=4,n=4,N=3とし、
受光素子アレイ3は、48個の受光素子Pから形成さ
れ、16画素ずつを3相の並列駆動により読み取るよう
に構成している。
【0019】次に、ライン転送用TFT51、ブロック
転送用TFT52及びリセット用TFT53をオンオフ
制御するためのゲート駆動線について説明する。各リセ
ットTFT53のゲート電極は、それぞれ共通のゲート
駆動線11に接続され、ゲート駆動線11の端部は、絶
縁基板1の端部まで延設され、入力端子12に接続され
ている。各ライン転送用TFT51のゲート電極は、そ
れぞれ共通のゲート駆動線13に接続され、ゲート駆動
線13の端部は、前記ゲート駆動線11と同様に絶縁基
板1の端部まで延設され、別の入力端子12に接続され
ている。
【0020】分割選択駆動用のスイッチング素子群5
は、受光素子列3を構成するm×n個(16個)の受光
素子2を、n個のグループに分けて読み取るように制御
するものであり、図2に示すように、各ブロックにおけ
る同一位置(例えば、左端同士、左端から2番目同士、
…)の受光素子Pに接続されたブロック転送用TFT5
2のゲート電極がそれぞれ共通のゲート駆動線14に接
続されるように構成している。従って、ゲート駆動線1
4は、n本必要となり、それぞれ前記ゲート駆動線11
に沿って引き出され、端部に入力端子12が接続されて
いる。従って、入力端子12の数は(n+2)個とな
り、これら複数の入力端子12から成る入力端子群15
が前記出力端子群10aの近傍位置に形成されている。
【0021】各ゲート駆動線の入力端子12の近傍位置
においては、プルアップ抵抗RH及びプルダウン抵抗RL
から成る抵抗部20がそれぞれ形成されている。各プル
アップ抵抗RHには、図2に示すように、共通の定電圧
源VGH(例えば5V)が接続され、各プルダウン抵抗R
Lには共通の定電圧源VGL(例えば−5V)が接続され
ている。プルアップ抵抗RH及びプルダウン抵抗RLから
構成される抵抗部20は、抵抗体としてアモルファスシ
リコンにボロン又はリン等の不純物をドープしたn+
又はp+型アモルファスシリコン膜を使用する。前記ア
モルファスシリコンは、スイッチング素子群4,5の各
TFTの半導体膜として用いられるので、抵抗部20の
作製をTFTの薄膜製造プロセスで同時に形成すること
ができる。
【0022】絶縁基板1の近傍位置には、絶縁基板1と
平行となるように駆動回路基板30が配置されている。
駆動回路基板30にはゲートドライブ回路IC31と複
数(N個)のアナログ電位検出用回路IC32が実装さ
れ、各回路上に形成されたパッドと、入力端子群15の
各入力端子12及び各出力端子群10a,10b,10
cの各出力端子9とを、Auワイヤを使用したワイヤボ
ンディング33により接続されている。また、ゲートド
ライブ回路IC31には専用の定電圧回路34が接続さ
れ、ゲートドライブ回路IC31への電圧供給を行なっ
ている。アナログ電位検出用回路IC32及び定電圧回
路34は、外部電源35により電圧供給を受けている。
ゲートドライブ回路IC31への電圧供給は、専用の定
電圧回路34を介して行なわれるので、外部電源35の
インピーダンスによる電圧ドリフトの発生の影響を防止
することができる。
【0023】次に、上述した抵抗部20の具体的な製造
方法について、図3を参照しながら説明する。スイッチ
ング素子群4,5のTFTの作製工程においては、先
ず、絶縁基板1上にタンタル(Ta)膜の下部電極を形
成するが、抵抗部20においては、このタンタル膜を全
面除去する。次にCVD法を用いて、TFTの層間絶縁
膜となる絶縁層を形成する。この絶縁層は、アモルファ
スシリコン窒化膜でi層を挟んだ3層膜より構成され
る。抵抗部20においては、絶縁層の上部アモルファス
シリコン窒化膜のエッチングとともにi層まで除去し、
絶縁層の下部アモルファスシリコン窒化膜を抵抗体の下
地絶縁膜21として残す。次に、n+型アモルファスシ
リコン膜22をCVD法で堆積し、連続してチタン(T
i)膜23をスパッタリングで着膜する(図3
(a))。前記n+型アモルファスシリコン膜22はT
FT部分においてはチャネル層を構成する半導体層に該
当している。
【0024】n+型アモルファスシリコン膜22及びチ
タン(Ti)膜23をフォトリソエッチングによりパタ
ーニングし、一対の島状の抵抗体層22´を形成する
(図3(b))。抵抗体層22´上のチタン(Ti)膜
23を再度パターニングして接触用金属電極23´を形
成する。更にチタン(Ti)膜で形成された接触用金属
電極23´のエッチング部分表面に形成されたシリサイ
ドをBHF(バッファフッ酸)で除去した後、ポリイミ
ド絶縁膜24で被覆する(図3(c))。ポリイミド絶
縁膜24の接触用金属電極23´に対応する箇所にコン
タクト孔25をそれぞれ穿孔し、アルミニウム(Al)
膜のスパッタリングによる着膜及びパターニングによ
り、LOW側電極26,ゲート電極27,HIGH側電
極28を形成する。その後、全面をポリイミドによる保
護膜29で被覆する(図3(d))。
【0025】上記工程で作製された抵抗体20の抵抗値
は、抵抗体層22´を形成するn+型アモルファスシリ
コン膜中の不純物のドーピング量,n+型アモルファス
シリコン膜の膜厚,接触用金属電極23´間の距離dで
決めることができる。TFTと同じ薄膜プロセスで形成
する場合には、不純物のドーピング量を変化させるとT
FTの特性が変化するので、接触用金属電極23´間の
距離dをパターニングマスクにより調節するのが好まし
い。
【0026】次に、上記画像読取装置における1相を構
成する受光素子列2(受光素子Pのm×nビット分)の
動作について図2、図4及び図5を参照しながら説明す
る。先ず、スタートパルスSTとクロックパルス(図示
せず)によりアナログ電位検出用回路IC32を動作さ
せる。各受光素子Pには逆バイアス電圧VBが印加さ
れ、蓄積期間中の光の入射によって内部発生した正孔・
電子対が、電荷として転送用TFT51のドレイン側
(図5のA点側)に生じる容量(受光素子Pの等価容量
Cp,容量部Ca,転送用TFT51のゲート,ドレイ
ン間のオーバーラップ容量Ca´)に蓄積される。
【0027】次に、ライン転送用TFT51のゲート電
極に接続するゲート駆動線13にゲートドライブ回路I
C31よりパルスVTRNを印加すると、前記蓄積された
電荷の大部分は、ブロック転送用TFT52のドレイン
側に形成される各中間容量部Cbにm×nビット分一括
して転送蓄積される。続いて、リセット用TFT53の
ゲート電極に接続するゲート駆動線11にゲートドライ
ブ回路IC31よりパルスVRSTを印加して、等価容量
Cp及び容量部Ca等の残存する残留電荷をリセットす
る。
【0028】次に、1番目のゲート駆動線14にゲート
ドライブ回路IC31よりパルスVG1を印加すると、各
ブロックの右端ビットに対応する分割選択駆動用スイッ
チング素子群5のブロック転送用TFT52が導通状態
となり、前記蓄積電荷がアナログ信号線8の配線容量C
cに転送される。配線容量Ccに転送された電荷により
アナログ信号線8の電位が変化し、この電位をアナログ
電位検出用回路IC32内のボルテージフォロワアンプ
36で検出するとともに、アナログマルチプレクサによ
って時系列に出力線37に出力する。その後、検出回路
用IC32内のスイッチICRST及びブロック転送用T
FT52を同時にオンして、中間容量部Cb及び配線容
量Ccに残存した残留電荷をリセットする(図4のタイ
ミングチャート上では省略している。)。
【0029】以降同様にして、ゲートドライブ回路IC
31よりゲート駆動線14にパルスG2〜G4を与えて分
割選択駆動用スイッチング素子群6のブロック転送用T
FT52をグループ毎に逐次オンすることにより前記動
作を繰り返し、図4の出力信号に示すように、受光素子
列2を形成するm×nビット分の信号出力を時系列的に
読み取る。
【0030】上記読み取り動作において、アナログ信号
線8における基準電位(暗出力の電位)は、従来例で説
明したように、リセット用TFT53及びブロック転送
用TFT52をオン・オフする際のフィードスルーによ
る立ち下がり電圧の影響を受ける。フィードスルーによ
る立ち下がり電圧は、ゲート駆動線11,14に印加さ
れるゲート電圧の変動により変化するので、基準電位を
一定にするには、フィードスルーによる立ち下がり電圧
を一定にする必要がある。従って、ゲート駆動線11,
14に印加されるゲート電圧の変動を抑えることが必要
となる。上記実施例によれば、プルアップ抵抗RH及び
プルダウン抵抗RLを設けることにより、各TFTのゲ
ート電極に印加されるゲート電圧の変動を抑えることが
できる。すなわち、プルアップ抵抗RH及びプルダウン
抵抗RLから成る抵抗部20に着目した等価回路は図6
に示すようになり、各TFTは容量CTFTとみなすこと
ができる。TFTにおいては、ゲート電極はゲート絶縁
膜により絶縁されており、インピーダンスは無限大とな
るからである。抵抗RONはゲートドライブ回路IC31
の内部抵抗であり、抵抗RLINEは絶縁基板1上に形成さ
れた各ゲート駆動線の配線等価抵抗である。この等価回
路におけるX点の電圧がTFTのゲート電極の入力電圧
(ゲート電圧)となる。ゲートドライブ回路IC31の
内部抵抗RONは、その構成にもよるが、例えば30Ω〜
45Ω程度である。従って、プルアップ抵抗RH及びプ
ルダウン抵抗RLを、内部抵抗RONに対して十分大きな
抵抗値(30kΩ〜300kΩ)とすれば、回路系の発
熱による温度ドリフト等により前記内部抵抗RONの値が
変化して電圧ドリフトが発生するような場合において
も、X点の電圧変化を小さく抑えることがきる。
【0031】また、画像読取装置は、絶縁基板1上に受
光素子アレイ3,スイッチング素子群4、5,配線(ゲ
ート駆動線11,13,14及びアナログ信号線8
等),各端子(出力端子9及び入力端子12)及び抵抗
部20を薄膜プロセスにより形成し、その後、絶縁基板
1側の入力端子群15及び出力端子群10と、ガラスエ
ポキシ樹脂で形成された駆動回路基板30に実装された
ゲートドライブ回路IC31及びアナログ電位検出用I
C32との接続を行なう。従って、製造工程中において
は、ゲート駆動線の端部(図6におけるCTFTのRON
側)は、開放端子となっており帯電しやすい。TFT
(CTFT)の絶縁耐圧は100V程度であるので、数k
〜数10kVの帯電が起るとTFTは簡単に壊れる。本
実施例では、ゲートドライブ回路IC31との接続を行
なうまでの製造工程中においては、抵抗部20を構成す
るプルアップ抵抗RH及びプルダウン抵抗RLの定電源接
続側の端子を、図6の点線で示すように、それぞれ接地
することにより、帯電された電荷が高抵抗のプルアップ
抵抗RH及びプルダウン抵抗RLをバイパスして放電する
ので、各TFTのゲートに負荷が発生するのを防止する
ことができる。
【0032】図7は本発明の画像読取素子の他の実施例
を示す等価回路図である。図中、図2と同様の構成をと
る部分については同一符号を付している。第1の実施例
においては、一括転送用TFT51及びリセット用TF
T53について、それぞれ共通する1個の抵抗部20を
設けている。これに対して図7の実施例においては、抵
抗部20を各TFT毎にそのゲート電極近傍位置に形成
している。抵抗部20の構成は、図7(b)に示すよう
に、第1の実施例と同様である。この抵抗部20は、第
1の実施例と同様に受光素子P及び各TFT等と同じ薄
膜プロセスで形成される。また、図7(a)の等価回路
図においては、容量部Ca,中間容量部Cbを省略して
いる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、スイッチング素子のゲ
ート駆動線に印加する電圧に変動が生じても、前記ゲー
ト駆動線に、プルアップ抵抗を介して定電圧源を接続す
るとともに、プルダウン抵抗を介して定電圧源を接続し
ているので、ゲート電極線側に接続されるゲートドライ
ブ回路の入力抵抗に対して前記抵抗の抵抗値を大きく設
定すれば、温度ドリフト等による入力抵抗の変動があっ
た場合においても、スイッチング素子のゲート電極に印
加される電圧の変動を抑えることができる。従って、ゲ
ート電極に電圧を印加してスイッチング素子のオン・オ
フ制御を行なう際のフィードスルーによる立ち下がり電
圧の変動を少なくし、画像読取素子の基準電圧の変動を
抑えることにより、良好な階調再現性を確保することが
できる。
【0034】請求項2の発明によれば、ゲート駆動線に
抵抗が接続されているので、画像読取装置の作製工程中
において抵抗の開放端子を接地しておけば、ゲート駆動
線に静電気による電圧が生じても、抵抗をバイパスして
電流が流れるので、スイッチング素子の絶縁破壊を防止
するので、画像読取素子の良品率の向上を図ることがで
きる。
【0035】請求項3の発明によれば、ゲート駆動線に
接続する抵抗の抵抗体を、不純物をドーピングした半導
体層で形成するので、画像読取素子の薄膜プロセスで前
記抵抗を形成することができ、従来と同じ製造工程にお
いて抵抗体を有する画像読取素子を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像読取素子を有する画像読取装置
の一実施例を示す平面説明図である。
【図2】 画像読取装置の1相分の等価回路図である。
【図3】 (a)ないし(d)は抵抗体の製造工程を説
明するための断面説明図である。
【図4】 イメージセンサの1相分の読み取り動作を説
明するためのタイミングチャート図である。
【図5】 画像読取装置の1画素分の等価回路図であ
る。
【図6】 1画素分の画像読取素子とゲートドライブ回
路の等価回路図である。
【図7】 本発明の画像読取素子を有する他の実施例の
イメージセンサの1相分の等価回路図である。
【図8】 (a)はブロック転送用TFTの等価回路
図、(b)はTFTに印加されるゲート電圧及び電荷転
送の際の出力電圧波形図である。
【図9】 TFT駆動型イメージセンサの等価回路図で
ある。
【図10】TFT駆動型イメージセンサのサンプル領域
を示す説明図である。
【符号の説明】
1…絶縁基板、 2…受光素子列、 3…受光素子アレ
イ、 4…ライン転送用スイッチング素子群、 5…分
割選択駆動用スイッチング素子群、 8…アナログ信号
線、 9…出力端子、 10…出力端子群、 11…ゲ
ート駆動線、12…入力端子、 13,14…ゲート駆
動線、 15…入力端子群、 20…抵抗部、 21…
下地絶縁膜、 22´…抵抗体層(n+型アモルファス
シリコン膜)、 23´…接触用金属電極、 30…駆
動回路基板、 31…ゲートドライブ回路IC、 32
…アナログ電位検出用回路IC、 34…定電圧回路、
35…外部電源、 51…一括転送用TFT、 52…
ブロック転送用TFT、 53…リセット用TFT、
P…受光素子、 Ca…容量部、 Cb…中間容量部、
Cc…配線容量、 RH…プルアップ抵抗、 RL…プ
ルダウン抵抗、VGH,VGL…定電圧源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光素子と、該受光素子に接続されたス
    イッチング素子と、該スイッチング素子のオン・オフ制
    御を行なうゲート駆動線とを薄膜プロセスで形成した画
    像読取素子において、前記ゲート駆動線に、プルアップ
    抵抗を介して定電圧源を接続するとともに、プルダウン
    抵抗を介して定電圧源を接続することを特徴とする画像
    読取素子。
  2. 【請求項2】 受光素子と、該受光素子に接続されたス
    イッチング素子と、該スイッチング素子のオン・オフ制
    御を行なうゲート駆動線とを薄膜プロセスで形成した画
    像読取素子において、前記ゲート駆動線に抵抗を接続
    し、該抵抗の他端を開放端子とすることを特徴とする画
    像読取素子。
  3. 【請求項3】 ゲート駆動線に接続する抵抗の抵抗体
    を、不純物をドーピングした半導体層で形成する請求項
    1若しくは請求項2に記載の画像読取素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100514509B1 (ko) * 2001-12-11 2005-09-14 세이코 엡슨 가부시키가이샤 반도체 장치, 전기 광학 장치, 및 전자 기기
JP2020036330A (ja) * 2013-02-27 2020-03-05 株式会社ニコン 撮像装置および撮像素子

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