JPH06303012A - 平板型共振器及びその製造方法 - Google Patents

平板型共振器及びその製造方法

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JPH06303012A
JPH06303012A JP8641693A JP8641693A JPH06303012A JP H06303012 A JPH06303012 A JP H06303012A JP 8641693 A JP8641693 A JP 8641693A JP 8641693 A JP8641693 A JP 8641693A JP H06303012 A JPH06303012 A JP H06303012A
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JP
Japan
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plate
dielectric
side surfaces
conductor
pair
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Withdrawn
Application number
JP8641693A
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English (en)
Inventor
Atsushi Furuta
淳 古田
Eikichi Yoshida
栄吉 吉田
Takamitsu Kono
隆光 河野
Narikazu Ishikawa
成和 石川
Takeshi Yano
健 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長さ寸法を短くすることによって、小型かつ
軽量にでき、簡便で量産性に富み、さらに、共振周波数
を簡単に調整することができること。 【構成】 平板型共振器21は、四角柱形を呈する第1
及び第2の誘電体板11,12を有している。前記第1
及び第2の誘電体板11は一対の側面と、一方の端面
(短絡端面)とに形成した第1の導体膜2a,3a及び
5aを有している。前記第1及び第2の誘電体板11,
12は、前記一方の側面を相互に対向させ、相互間に導
体板4を挟んで重ね合わせて結合されている。前記第1
及び第2の誘電体板11,12の他方の端面には、第3
の誘電体板16が結合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平板型共振器及びその
製造方法に関し、特に、移動体通信等に用いられ中心周
波数が数100MHzから数GHzの帯域において使用
されるフィルタのうち、小型軽量が要求される平板型共
振器その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の平板型共振器を用いた誘電体フィ
ルタの構造について概説する。
【0003】図9を参照して、誘電体フィルタに用いら
れる平板型共振器1は、各々2個の四角柱形を呈する第
1及び第2の誘電体板11,12を有している。第1及
び第2の誘電体板11,12のそれぞれには互いに対向
する一対の側面に導体膜2,3が形成されている。第1
及び第2の誘電体板11,12は、導体膜2,3の中間
に導体板4を挟んで重ね合わせ、はんだ付け等の結合手
段によって結合されている。平板型共振器1の長手方向
を直交する両端面のうち一方の端面には、導体膜5が形
成されている。即ち、図9中の矢印の向きの端面が開
放、矢印と反対向きの端面が短絡されている。平板型共
振器1の長さ寸法lは、この平板型共振器1によって構
成されるフィルタの中心周波数が1/4波長となるよう
に選定されている。具体的な例として、平板型共振器の
長手方向の寸法;l=6.6mm、幅寸法;w=1.4
mm、高さ寸法;T=2.8mmに設定されている。
【0004】このような平板型共振器1を用いた誘電体
フィルタを図10に示す。図10では誘電体フィルタを
簡単な構成によって説明するのために、2個の平板型共
振器1a,1bのみを用いた場合を示している。
【0005】図10を参照して、2個の平板型共振器1
a,1bは、接地導体板6に接続されている。各々の平
板型共振器1a,1bから漏れ出した電磁界は、相互に
干渉し合うので相互に結合をもっている。これら平板型
共振器1a,1bは静電結合用誘電体7a,7b及び導
体膜8a,8bを介して入出力端子9,10に結合され
ているので、全体として、入出力端子9,10間では平
板型共振器1a,1bの共振周波数の近傍を通過帯域と
する誘電体フィルタが構成できる。平板型共振器1a,
1bの具体的寸法は、w=1.4mmであり、各平板型
共振器1a,1bの相互間隔;d=2.0mm、l=
6.6mm、T=2.8mm、ε=90である。
【0006】図11は、従来の平板型共振器1の等価回
路を示している。図11で示すキャパシタンスCとイン
ダクタンスLを持つ平板型共振器1の共振周波数は、下
記の数式1に示すとおりである。
【0007】
【数1】
【0008】また、平板型共振器1の長さ寸法lは共振
周波数fに反比例する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】誘電体フィルタの形状
としては、小型かつ軽量であることが望ましいが、従来
の技術で述べた平板型共振器1a,1bの場合、平板型
共振器1a,1bの長さ寸法lは、その平板型共振器1
a,1bで構成されるフィルタの中心周波数の1/4波
長になるように選定されているため小型、かつ軽量にす
ることが困難である。
【0010】それ故に、本発明の課題は、長さ寸法を短
くすることによって、小型かつ軽量な誘電体フイルタを
が構成できる平板型共振器を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の課題は、簡便で量産性
に富んだ平板型共振器の製造方法を提供することにあ
る。
【0012】さらに、本発明の他の課題は、平板型共振
器の幅寸法を変えることによって、共振周波数を簡単に
調整することができる平板型共振器を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、四角柱
形を呈する少なくとも2つの第1及び第2の誘電体板を
有し、該第1の誘電体板は互いに対向する一対の側面
と、該一対の側面に直交する両端面のうちの一方の端面
とに形成した第1の導体膜を有し、前記第2の誘電体板
は互いに対向する一対の側面と、該一対の側面に直交す
る両端面のうちの一方の端面とに第2の導体膜を有し、
前記第1及び第2の導体膜を形成した前記第1及び第2
の誘電体板の前記一対の側面のうちの一方の前記側面を
相互に対向させ、該相互間に導体板を挟んで重ね合わせ
て結合してなる平板型共振器において、前記一対の側面
を直交する前記第1及び第2の誘電体板の前記一方の端
面とは反対側の他方の端面に結合した第3の誘電体板を
有し、該第3の誘電体板は、前記第1及び第2の導体膜
と電気的に接続している第3の導体膜を有していること
を特徴とする平板型共振器が得られる。
【0014】また、本発明によれば、四角柱形を呈する
少なくとも3つの第1,第2及び第3の誘電体板の全面
に導体膜を形成し、前記第1及び第2の誘電体板の一対
の側面のうちの一方の側面を相互に対向させ、相互間に
導体板を挟んで重ね合わせて結合し、前記一対の側面を
直交する前記第1及び第2の誘電体板の他方の端面の前
記導電膜と、前記他方の端面に対向する前記第3の誘電
体板の前記導体膜とを除去して前記第3の誘電体板を結
合し、その後に、前記第1,第2及び第3の誘電体板に
形成した前記導電膜のうち、前記一対の側面と、前記両
端面とを除く部分に形成されている前記導電膜を除去す
ることによって平板型共振器を得る平板型共振器の製造
方法が得られる。
【0015】また、本発明によれば、前記平板型共振器
を少なくとも一つ用いたことを特徴とする誘電体フィル
タが得られる。
【0016】また、本発明に係るによれば、共振周波数
を前記平板型共振器の幅寸法によって調整することを特
徴とする共振周波数の調整方法が得られる。
【0017】また、本発明に係るによれば、四角柱形を
呈する少なくとも2つの第1及び第2の誘電体板部材の
一対の側面を相互に対向させて、該相互間に導体板を挟
んで重ね合わせて結合し、前記一対の側面に直交する両
端面のうちの一方の端面に第3の誘電体板部材を結合し
た後に、前記第1、第2及び第3の誘電体板部材の露出
した全面に導体膜を形成し、その後に前記一対の側面を
直交する方向で、前記第1、第2及び第3の誘電体板部
材を所定の寸法に切断して複数の平板型共振器を得るこ
とを特徴とする平板型共振器の製造方法が得られる。
【0018】また、本発明によれば、四角柱形を呈する
少なくとも2つの第1及び第2の誘電体板を有し、該第
1の誘電体板は互いに対向する一対の側面と、該一対の
側面に直交する両端面とに第1の導体膜を有し、前記第
2の誘電体板は互いに対向する一対の側面と、該一対の
側面に直交する両端面に第2の導体膜を有し、前記第1
及び第2の導体膜を形成した第1及び第2の誘電体板の
前記一対の側面のうち一方の前記側面を相互に対向さ
せ、該相互間に導体板を挟んで重ね合わせて結合してな
る平板型共振器において、前記導体板は、前記第1及び
第2の誘電体板の他方の端面から前記一方の端面の近傍
に配されており、前記第1及び第2の誘電体板の互いに
対向する前記一対の側面のうち少なくとも前記一方の側
面には、前記導体板を受け入れる段差面が形成されてい
ることを特徴とする平板型共振器が得られる。
【0019】また、本発明によれば、四角柱形を呈する
少なくとも2つの第1及び第2の誘電体板部材を相互に
対向させる側面のうち少なくとも前記第1及び第2の誘
電体板部材の少なくとも一方の側面に、前記第1及び第
2の誘電体板部材の前記側面を直交する一方の端面から
他方の端面の近傍に段差面を形成し、該段差面に導体板
を配して前記第1及び第2の誘電体板部材を重ね合せ結
合した後に、前記第1及び第2の誘電体板部材の露出し
た全面に導体膜を形成し、その後に前記側面を直交する
方向で、前記第1及び第2の誘電体板部材を所定の寸法
に切断して複数の平板型共振器を得ることを特徴とする
平板型共振器の製造方法が得られる。
【0020】また、本発明によれば、一つの四角柱形を
呈する誘電体板を有し、該誘電体板の互いに対向する一
対の側面と、該一対の側面に直交する両端面に導体膜が
形成され、該導体膜を形成した前記誘電体板の前記両側
面のうち一方の前記端面から他方の端面近傍に形成した
溝を有し、該溝には導体層を設け、該導体層は前記一方
の端面に形成した前記導体膜に電気的に接続されている
ことを特徴とする平板型共振器が得られる。
【0021】また、本発明によれば、一つの四角柱形を
呈する誘電体板部材の互いに対向する一対の側面と、該
一対の側面に直交する両端面に導体膜を形成するととも
に、前記誘電体板部材の前記両端面のうち一方の前記端
面から他方の端面近傍に溝を形成し、さらに、該溝には
導体層を設け、該導体層を前記一方の端面の前記導体膜
に電気的に接続した後、前記誘電体板部材を所定の寸法
に切断して、複数の平板型共振器を得ることを特徴とす
る平板型共振器の製造方法が得られる。
【0022】また、本発明によれば、四角柱形を呈する
第1及び第2の誘電体板部材の互いに対向する両端面及
び該両端面に直交する両側面のうち、一方の側面の全面
及び他方の側面の端面近傍の前記側面に一部を残して導
体膜を形成し、前記第1及び第2の誘電体板部材を互い
に対向する前記対向面に前記導体膜を挟んで張り合わ
せ、その後に、前記両端面を直交する方向で前記第1及
び第2の誘電体板部材の所定部分を所定の寸法幅に切断
することによって、複数の平板型共振器を得る平板型共
振器の製造方法が得られる。
【0023】
【作用】キャパシタンスCとインダクタンスLを持つ従
来の平板型共振器の共振周波数は、下記の数式2に示す
とおりである。
【0024】
【数2】
【0025】また、平板型共振器の長さ寸法lは共振周
波数fに反比例する。
【0026】ところで、上述した本発明の構成及び製造
方法によって、共振周波数は、下記の数式3でなる共振
器にキャパシタンスC′を並列接続すると、全体では共
振周波数fをもつ平板型共振器が構成できる。
【0027】
【数3】
【0028】ここで、f<f′であるから、l>l′と
なる。キャパシタンスC′は任意に選ぶことができるの
で、本発明による平板型共振器では、それによって構成
されるフィルタの中心周波数によらず小型化が実現でき
る。
【0029】
【実施例】以下本発明について実施例によって説明す
る。なお、以下の実施例の説明においては図9に共通す
る部分には同じ符号を付して説明をする。
【0030】[実施例1]図1を参照して、誘電体フィ
ルタに用いられる平板型共振器21は、各々2個の四角
柱形を呈する第1及び第2の誘電体板11,12を有し
ている。第1の誘電体板11は互いに対向する一対の側
面と、一対の側面に直交する両端面のうちの一方の端面
(短絡端面)とに形成した第1の導体膜2a,3a及び
5aを有している。第2の誘電体板12は互いに対向す
る一対の側面と、一対の側面に直交する両端面のうちの
一方の端面(短絡端面)とに第2の導体膜2b,3b及
び5bを有している。第1及び第2の導体膜2a,2
b,3a,3b,5a,5bを形成した第1及び第2の
誘電体板11,12は、一対の側面のうちの一方の側面
を相互に対向させ、相互間に導体板4を挟んで重ね合わ
せて結合されている。即ち、第1及び第2の誘電体板1
1,12は、導体膜2,3の中間に導体板4を挟んで重
ね合わせて、はんだ付け等の結合手段によって結合され
ている。即ち、図1中の矢印の向きの他方の端面(開放
端面)が開放、矢印と反対向きの一方の端面(短絡端
面)が短絡されている。第3の誘電体板16は他方の端
面に接着剤などを用いて強固に接続されている。
【0031】また、第1及び第2の誘電体板11,12
には、一対の側面を直交する第1及び第2の誘電体板1
1,12の他端面(開放端面)に結合した第3の誘電体
板16を有している。第3の誘電体板16は、第1及び
第2の導体膜2a,3bと電気的に接続している第3の
導体膜17,18及び19を有している。
【0032】ここで、第3の誘電体板16の2つの側面
は、第1及び第2の誘電体板11,12の一対の側面に
形成されている第1及び第2の導体膜2a,3bと同一
面となるものである。即ち、第3の誘電体板16に存在
する導体膜18及び19は、第1及び第2の誘電体板1
1,12に存在する導体膜2a,3bにそれぞれ電気的
に接続されている。また、第3の誘電体板16の導体膜
18及び19は、第1及び第2の誘電体11,12の他
方の端面に平行に位置している第3の誘電体板16の導
体膜17に電気的に接続されている。
【0033】第3の誘電体板16の2つの側面と、第1
及び第2の誘電体板11,12の一対の側面に形成され
ている第1及び第2の導体膜2a,2bが同一面とはな
らない場合は、第3の誘電体板16の導体膜17と対向
する面あるいは第1及び第2の誘電体板11,12の他
端面に導体膜18,19及び2a,3bの接続のための
導体膜を形成する。
【0034】実際の例として、平板型共振器21の長手
方向の寸法;l=5.89mm、第3の誘電体板16の
板厚寸法;t=0.20mm、幅寸法;w=1.4m
m、高さ寸法;T=2.8mm、ε=90の場合、共振
周波数 f=1620MHzとなる。従来の平板型共振
器1では、前述したように、l=6.6mmであったか
ら、約10%平板型共振器21が短くなる。
【0035】図2は、本発明による平板型共振器21の
等価回路を示す。図2に示すように、共振周波数は下記
の数式4でなる共振器にキャパシタンスC′を並列接続
すると、全体では共振周波数fをもつ平板型共振器が構
成できる。
【0036】
【数4】
【0037】ここで、f<f′であるから、l>l′と
なる。キャパシタンスC′は任意に選ぶことができるの
で、本発明による平板型共振器21では、それによって
構成されるフィルタの中心周波数によらず小型化が実現
できる。
【0038】次に、実施例1として図1に示した本発明
の平板型共振器21の製造方法の一例を以下に示す。2
個の四角柱形を呈する第1,第2及び第3の誘電体板1
1,12及び16の全面に導体膜を形成する。第1及び
第2の誘電体板11,12の一対の側面のうちの一方の
側面を相互に対向させる。第1及び第2の誘電体板1
1,12の相互間には、導体板4を挟んで重ね合わせて
結合する。さらに、一対の側面を直交する第1及び第2
の誘電体板11,12の一方の端面の導電膜と、一方の
端面に対向する第3の誘電体板16の導体膜とを除去し
て第3の誘電体板16を結合する。その後に、第1,第
2及び第3の誘電体板11,12,16に形成した導電
膜のうち、一対の側面と、両端面とを除く部分に形成さ
れている導電膜を除去することによって第1及び第2の
導体膜2a,2b,3a,3b,5a,5bと、第3の
導体膜17,18及び19とが形成されている平板型共
振器21を得る。
【0039】[実施例2]本発明による平板型共振器2
1を用いた誘電体フィルタの構成は、図2の従来の技術
で述べた平板型共振器1と同様に構成され、具体的寸法
は、w=1.4mm、d=2.0mm、T=2.8m
m、ε=90に設定される。ただし、中心周波数が16
20MHzであるフィルタに用いられる平板型共振器2
1の長手方向の寸法はl=5.89mmである。
【0040】[実施例3]次に、図1に示した本発明の
平板型共振器21の製造方法の他の一例を図3(a)〜
図3(c)に示す。以下に示す第1及び第2の誘電体板
部材110,120は、その寸法が後述するように図1
に示す平板型共振器21の複数個(図3(c)では6
個)を切断によって得られる寸法形状であって四角柱形
に作られている。
【0041】まず、四角柱形を呈する第1及び第2の誘
電体板部材110,120を用意して、これらの第1及
び第2の誘電体板部材110,120の中間には、第1
及び第2の誘電体板部材110,120の対向面と同じ
面積をもつ導体板4aを挟んで重ね合わせる。その後、
第1及び第2の誘電体板部材110,120両端面のう
ちの一方の端面に第3の誘電体板部材116を接着剤な
どを用いて強固に接続する(図3(a))。さらに、第
1,第2及び第3の誘電体板部材110,120及び1
16の露出した全面に導体膜200を形成する(図3
(b))。そして、第1及び第2の誘電体板部材11
0,120の長手方向に平行な平行側面と、これらの第
1及び第2の誘電体板部材110,120の平行側面に
連続している第3の誘電体板部材116の側面とに形成
されている導体膜200を除去した後、所定の寸法幅に
切断することによって、複数の平板型共振器21を得
る。
【0042】この製造方法では、導体膜を形成した第
1,第2及び第3の誘電体板11,12を用いて、本発
明による平板型共振器21の構造を構成した後、不要な
導体膜を除去して製造する方法に比べ、さらに簡便で量
産性に富んだ平板型共振器21の製造方法が実現する。
【0043】[実施例4]次に、本発明の平板型共振器
21の他の実施例を図4(a)〜図4(c)に示す。
【0044】平板型共振器21は、図4(c)に示すよ
うに、四角柱形を呈する2つの第1及び第2の誘電体板
11,12を有している。第1の誘電体板11は一側面
に第1の導体膜2aを有している。また、第1の誘電体
板11は一側面に直交する両端面に第2の導体膜2cを
有している。第2の誘電体板12は一側面に第1の導体
膜2aを有している。また、第2の誘電体板12は一側
面に直交する両端面に第2の導体膜2cを有している。
第1及び第2の導体膜2a,2cを形成した第1及び第
2の誘電体板11,12の一側面とは反対の対向面は相
互に対向しており、相互間に導体板4を挟んで重ね合わ
せて結合されている。導体板4は、第1及び第2の誘電
体板11,12の他方の端面から一方の端面の近傍に配
されており、第1及び第2の誘電体板11,12の互い
に対向する対向面のうち少なくとも一方の対向面には、
導体板4を受け入れる段差面110aが形成されてい
る。
【0045】この平板型共振器21の製造方法の実施例
を図4(a)〜図4(c)に示す。図4(a)〜図4
(c)に示した第1及び第2の誘電体板部材110,1
20は、図4(c)に示すように複数(図4(c)では
7個)の平板型共振器21を切断によって得る寸法形状
に作られている。第1の誘電体板部材110は、第2の
誘電体板部材120に重ね合わされる対向面に導体板4
aを受け入れる段差面110aを有している。第1及び
第2の誘電体板部材110,120の間には第1及び第
2の誘電体板部材110,120の対向面で長手方向の
寸法lよりも短い寸法の導体板4aを挟んで重ね合わせ
る。その後、第1及び第2の誘電体板部材110,12
0は、導体板4aを挟んだ状態で誘電体粉末を含むペー
スト状の接着剤などを用いて強固に接続する(図4
(a))。さらに、第1及び第2の誘電体板部材11
0,120の露出した全面に導体膜200を形成する
(図4(b))。そして、第1及び第2の誘電体板部材
110,120の長手方向に平行な平行側面に形成され
ている導体膜200を除去した後、所定の寸法幅に切断
することによって、複数の平板型共振器21が得られる
(図4(c))。
【0046】なお、導体板4aを受け入れる段差面11
0aは、第2の誘電体板部材120に形成してもよく、
第1及び第2の誘電体板部材110,120の双方に形
成してもよい。
【0047】このようにして作られた平板型共振器21
の構造によっても、不要な導体膜200を削除して製造
するのに比べ、簡便で量産性に富んだ製造方法が実現す
る。
【0048】[実施例5]次に、本発明の平板型共振器
21の他の実施例を図5(a)及び図5(b)に示す。
この平板型共振器21は、図5(b)に示すように、第
1及び第2の誘電体板11,12が一体となっている誘
電体板50である。この誘電体板50の互いに対向する
一対の側面には第1の導体膜2aが形成されている。ま
た誘電体板50は、一対の側面に直交する両端面に第2
の導体膜2cが形成されている。第1及び第2の導体膜
2a,2cを形成した誘電体板50の一対の端面のうち
一方の端面から他方の端面近傍には溝150が形成され
ている。溝150には導体層41が設けられている。、
導体層41は一方の端面に形成した導体膜2cに電気的
に接続されている。
【0049】次に、この平板型共振器21の製造方法の
一例を図5(a)及び図5(b)に示す。第1及び第2
の誘電体板部材110,120は一つの誘電体板部材1
60によって作られている。誘電体板部材160は、長
手方向を直交する一端面から他端面近傍にまで溝150
が形成されている(図5(a))。溝150には、導体
層41が設けられる。その後、溝150によって2つの
分けられている第1及び第2の誘電体板部材110,1
20の露出した全面に導体膜200を形成する(図5
(b))。そして、第1及び第2の誘電体板部材11
0,120の長手方向に平行な平行側面に形成されてい
る導体膜200を除去した後、所定の寸法幅に切断する
ことによって、複数の平板型共振器21が得られる
((図5(b)))。
【0050】このようにして作られた平板型共振器21
の構造によっても、不要な導体膜を削除して製造するの
に比べ、簡便で量産性に富んだ製造方法が実現する。
【0051】[実施例6]次に、本発明の平板型共振器
21の他の実施例を図6(a)及び図6(b)に示す。
【0052】平板型共振器21は、図6(b)に示すよ
うに、四角柱形を呈する少なくとも2つの第1及び第2
の誘電体板11,12を有している。第1の誘電体板1
1には互いに対向する側面と、側面に直交する両端面と
に第1の導体膜2a,2cが形成されている。第2の誘
電体板12には互いに対向する一対の側面と、一対の側
面に直交する両端面に第2の導体膜2a,2cが形成さ
れている。第1及び第2の導体膜2a,2cを形成した
第1及び第2の誘電体板11,12の側面のうち一方の
側面を相互に対向させ、相互間に第1及び第2の導体膜
2aを挟んで重ね合わせて結合している。第1及び第2
の誘電体板11,12の互いに対向する側面にある第1
及び第2の導体膜2aは、第1及び第2の誘電体板1
1,12の他方の端面から一方の端面の近傍に配されて
いる。
【0053】次に、本発明の平板型共振器21の製造方
法の他の例を図6(a)及び図6(b)に示す。第1及
び第2の誘電体板部材110,120は一面に一端部側
の一部を残して導体膜200を形成する(図6
(a))。第1及び第2の誘電体板部材110,120
は、導体膜200を挟んで張り合わされる。その後に、
第1及び第2の誘電体板部材110,120の所定部分
に導体膜201を形成する。さらに、第1及び第2の誘
電体板部材110,120は、所定の寸法幅に切断する
ことによって、複数の平板型共振器21が得られる(図
6(b))。
【0054】なお、第1及び第2の誘電体板部材110
に形成した導体膜200は、第2の誘電体板部材110
にのみに形成してもよく、第1及び第2の誘電体板部材
110,120のうちいずれか一方に形成してもよい。
第1及び第2の誘電体板部材110,120のうちいず
れか一方に導体膜200を形成した場合には、第1及び
第2の誘電体板部材110,120を張り合せた後に、
第1及び第2の誘電体板部材110,120の全面に導
体膜201を形成する。その後に、不要な導体膜201
を取り除き、第1及び第2の誘電体板部材110,12
0を所定の寸法幅に切断することによって、複数の平板
型共振器21を得る(図7を参照)。
【0055】このようにして作られた平板型共振器21
の構造によっても、不要な導体膜を除去して製造する方
法に比べ、さらに簡便で量産性に富んだ製造方法が実現
する。
【0056】[実施例7]従来の平板型共振器1の周波
数調整は、平板型共振器1の開放端を研磨することによ
り、その長さ寸法lを変えることによって調整していた
が、本発明の平板型共振器21では、図8に示すよう
に、平板型共振器21の幅寸法wによって、共振周波数
(MHz)の調整が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来の平板型共振器にキャパシタンスを並列に接続するこ
とによって、平板型共振器の長さ寸法を短くすることが
でき、非常に小型な誘電体フイルタが構成できる。
【0058】また、本発明によれば、簡便で量産性に富
んだ平板型共振器の製造方法が得られる。
【0059】さらに、平板型共振器の幅寸法を変えるこ
とによって、共振周波数を簡単に調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平板型共振器の第1実施例を示す斜視
図である。
【図2】図1に示す平板型共振器の等価回路を示す。
【図3】図1の平板型共振器の製造方法を示し、(a)
は結合前の状態の斜視図、(b)は結合した後に導電膜
を形成した状態の斜視図、(c)は(b)の状態から切
断する状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の平板型共振器の第4実施例を示し、
(a)は結合前の状態の斜視図、(b)は結合した後に
導電膜を形成した状態の斜視図、(c)は(b)の状態
から切断した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の平板型共振器の第5実施例を示し、
(a)は溝を形成した状態の斜視図、(b)は導電膜を
形成した状態から切断した状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の平板型共振器の第6実施例を示し、
(a)は結合前の状態の斜視図、(b)は導電膜を形成
した状態から切断した状態を示す斜視図である。
【図7】図6の平板型共振器の製造方法の変形例を示す
結合前の状態の斜視図である。
【図8】図1に示す平板型共振器の幅寸法と共振周波数
との関係を示す特性図である。
【図9】従来の平板型共振器を示す斜視図である。
【図10】図9の平板型共振器を用いた誘電体フィルタ
の分解斜視図である。
【図11】従来の平板型共振器の等価回路を示す回路図
である。
【符号の説明】
1,21 平板型共振器 11 第1の誘電体板11 12 第2の誘電体板 2a,3a,5a 第1の導体膜 2b,2c,3b,5b 第2の導体膜 4,4a 導体板 16 第3の誘電体板 17,18,19 第3の導体膜 41 導体層 50 誘電体板 110 第1の誘電体板部材 120 第2の誘電体板部材 150 溝 200,201 導体膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 成和 神奈川県川崎市高津区子母口398番地 株 式会社トーキン内 (72)発明者 矢野 健 神奈川県川崎市高津区子母口398番地 株 式会社トーキン内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角柱形を呈する少なくとも2つの第1
    及び第2の誘電体板を有し、該第1の誘電体板は互いに
    対向する一対の側面と、該一対の側面に直交する両端面
    のうちの一方の端面とに形成した第1の導体膜を有し、
    前記第2の誘電体板は互いに対向する一対の側面と、該
    一対の側面に直交する両端面のうちの一方の端面とに第
    2の導体膜を有し、前記第1及び第2の導体膜を形成し
    た前記第1及び第2の誘電体板の前記一対の側面のうち
    の一方の前記側面を相互に対向させ、該相互間に導体板
    を挟んで重ね合わせて結合してなる平板型共振器におい
    て、前記一対の側面を直交する前記第1及び第2の誘電
    体板の前記一方の端面とは反対側の他方の端面に結合し
    た第3の誘電体板を有し、該第3の誘電体板は、前記第
    1及び第2の導体膜と電気的に接続している第3の導体
    膜を有していることを特徴とする平板型共振器。
  2. 【請求項2】 四角柱形を呈する少なくとも3つの第
    1,第2及び第3の誘電体板の全面に導体膜を形成し、
    前記第1及び第2の誘電体板の一対の側面のうちの一方
    の側面を相互に対向させ、相互間に導体板を挟んで重ね
    合わせて結合し、前記一対の側面を直交する前記第1及
    び第2の誘電体板の他方の端面の前記導電膜と、前記他
    方の端面に対向する前記第3の誘電体板の前記導体膜と
    を除去して前記第3の誘電体板を結合し、その後に、前
    記第1,第2及び第3の誘電体板に形成した前記導電膜
    のうち、前記一対の側面と、前記両端面とを除く部分に
    形成されている前記導電膜を除去することによって平板
    型共振器を得る平板型共振器の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の平板型共振器を少なくと
    も一つ用いたことを特徴とする誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の平板型共振器において、
    共振周波数を前記平板型共振器の幅寸法によって調整す
    ることを特徴とする共振周波数の調整方法。
  5. 【請求項5】 四角柱形を呈する少なくとも2つの第1
    及び第2の誘電体板部材の一対の側面を相互に対向させ
    て、該相互間に導体板を挟んで重ね合わせて結合し、前
    記一対の側面に直交する両端面のうちの一方の端面に第
    3の誘電体板部材を結合した後に、前記第1、第2及び
    第3の誘電体板部材の露出した全面に導体膜を形成し、
    その後に前記一対の側面を直交する方向で、前記第1、
    第2及び第3の誘電体板部材を所定の寸法に切断して複
    数の平板型共振器を得ることを特徴とする平板型共振器
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 四角柱形を呈する少なくとも2つの第1
    及び第2の誘電体板を有し、該第1の誘電体板は互いに
    対向する一対の側面と、該一対の側面に直交する両端面
    とに第1の導体膜を有し、前記第2の誘電体板は互いに
    対向する一対の側面と、該一対の側面に直交する両端面
    に第2の導体膜を有し、前記第1及び第2の導体膜を形
    成した第1及び第2の誘電体板の前記一対の側面のうち
    一方の前記側面を相互に対向させ、該相互間に導体板を
    挟んで重ね合わせて結合してなる平板型共振器におい
    て、前記導体板は、前記第1及び第2の誘電体板の他方
    の端面から前記一方の端面の近傍に配されており、前記
    第1及び第2の誘電体板の互いに対向する前記一対の側
    面のうち少なくとも前記一方の側面には、前記導体板を
    受け入れる段差面が形成されていることを特徴とする平
    板型共振器。
  7. 【請求項7】 四角柱形を呈する少なくとも2つの第1
    及び第2の誘電体板部材を相互に対向させる側面のうち
    少なくとも前記第1及び第2の誘電体板部材の少なくと
    も一方の側面に、前記第1及び第2の誘電体板部材の前
    記側面を直交する一方の端面から他方の端面の近傍に段
    差面を形成し、該段差面に導体板を配して前記第1及び
    第2の誘電体板部材を重ね合せ結合した後に、前記第1
    及び第2の誘電体板部材の露出した全面に導体膜を形成
    し、その後に前記側面を直交する方向で、前記第1及び
    第2の誘電体板部材を所定の寸法に切断して複数の平板
    型共振器を得ることを特徴とする平板型共振器の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 一つの四角柱形を呈する誘電体板を有
    し、該誘電体板の互いに対向する一対の側面と、該一対
    の側面に直交する両端面に導体膜が形成され、該導体膜
    を形成した前記誘電体板の前記両端面のうち一方の前記
    端面から他方の端面近傍に形成した溝を有し、該溝には
    導体層を設け、該導体層は前記一方の端面に形成した前
    記導体膜に電気的に接続されていることを特徴とする平
    板型共振器。
  9. 【請求項9】 一つの四角柱形を呈する誘電体板部材の
    互いに対向する一対の側面と、該一対の側面に直交する
    両端面に導体膜を形成するとともに、前記誘電体板部材
    の前記両端面のうち一方の前記端面から他方の端面近傍
    に溝を形成し、さらに、該溝には導体層を設け、該導体
    層を前記一方の端面の前記導体膜に電気的に接続した
    後、前記誘電体板部材を所定の寸法に切断して、複数の
    平板型共振器を得ることを特徴とする平板型共振器の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 四角柱形を呈する第1及び第2の誘電
    体板部材の互いに対向する両端面及び該両端面に直交す
    る両側面のうち、一方の側面の全面及び他方の側面の端
    面近傍の前記側面に一部を残して導体膜を形成し、前記
    第1及び第2の誘電体板部材を互いに対向する前記対向
    面に前記導体膜を挟んで張り合わせ、その後に、前記両
    端面を直交する方向で前記第1及び第2の誘電体板部材
    の所定部分を所定の寸法幅に切断することによって、複
    数の平板型共振器を得る平板型共振器の製造方法。
JP8641693A 1993-04-13 1993-04-13 平板型共振器及びその製造方法 Withdrawn JPH06303012A (ja)

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