JPH06300408A

JPH06300408A - 保冷庫

Info

Publication number: JPH06300408A
Application number: JP10758193A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Takano; 善昭高野; Toshio Sagara; 寿夫相良
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1993-04-09
Filing date: 1993-04-09
Publication date: 1994-10-28
Anticipated expiration: 2015-11-13
Also published as: JP3108247B2

Abstract

(57)【要約】【目的】冷凍・冷蔵食品の鮮度を維持しつつ配送する
場合に好適な保冷庫を提供する。【構成】保冷庫１の断熱箱体３の上面開口２を扉５に
て開閉自在に閉塞する。断熱箱体３に水平なスライドレ
ール１７を設ける。スライドレール１７に移動自在に架
設され、断熱扉５の下側に位置して蓄冷剤を保持する蓄
冷剤棚１９を設ける。蓄冷剤棚１９が係脱自在に係止さ
れて移動を阻止されるフック２９を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、蓄冷剤にて食品を冷却
貯蔵する保冷庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年の商品流通の発展に伴い、通常の冷
凍冷蔵食品や生肉や鮮魚等の生鮮食品を生産者より冷却
しながら消費者のもとへ配送するような流通形態が採ら
れるようになって来ている。従来では係る場合、食品を
配送先毎に発泡スチロール製等の簡易的な断熱箱にドラ
イアイスと共に収納し、他の非冷却商品と共に配送車の
荷室に積載して配送していた。

【０００３】ところが、係る配送方法では冷蔵食品と冷
凍食品がドライアイスと共に同一の断熱箱内に収納され
るものであるから、ドライアイスが冷蔵食品に接触して
凍結してしまう問題があった。また、配送先によって配
送時間も大きく異なってくるため、ドライアイスの量の
調整が困難であり、また、相当量のドライアイスが消費
されるため、コスト的にも問題があった。

【０００４】そこで、例えば実開昭５５−１６３６７３
号公報では、断熱構造の収納箱の蓋体裏面に蓄冷剤を取
り付け、この蓄冷剤の融解潜熱により箱内を冷却するよ
うに構成しており、係る構造によればドライアイスを用
いずに比較的長く食品を冷却することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、係る保
冷箱は小型であり、大量の食品を配送するためには相当
数の保冷箱を配送車に積載しなければならず、不経済で
ある。また、各保冷箱の蓋体裏面にそれぞれ蓄冷剤を取
り付けるため、コスト的にも不利となる問題があった。

【０００６】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、食品を冷却することによ
り、その鮮度を維持しつつ配送する場合に好適な保冷庫
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】即ち、請求項１の発明の
保冷庫１は、食品を冷却して貯蔵するものであって、上
面に開口した断熱箱体３と、この断熱箱体３の開口２を
開閉自在に閉塞する断熱扉５と、断熱箱体３に設けられ
た水平なスライドレール１７と、このスライドレール１
７に移動自在に架設され、断熱扉５の下側に位置して蓄
冷剤２２を保持する蓄冷剤棚１９と、この蓄冷剤棚１９
が係脱自在に係止されて移動を阻止される係止部（フッ
ク２９、凹所３０）とを具備しているものである。

【０００８】また、請求項２の発明の保冷庫１は、食品
を冷却して貯蔵するものであって、上面に開口した断熱
箱体３と、この断熱箱体３の開口２を開閉自在に閉塞す
る断熱扉５と、断熱箱体３に設けられた水平なスライド
レール１７と、このスライドレール１７に移動自在に並
設され、断熱扉５の下側に位置して蓄冷剤２２をそれぞ
れ保持する複数の蓄冷剤棚１９と、隣接する蓄冷剤棚１
９相互を着脱自在に連結する連結手段（連結部材）２１
とを具備しているものである。

【０００９】

【作用】請求項１の発明の保冷庫１によれば、断熱箱体
３内に収納した食品は蓄冷剤２２から降下する冷気によ
り冷却される。従って、保冷庫１を配送車１０の荷室６
に設置することにより、冷凍・冷蔵食品を冷却しながら
配送することができる。このとき、蓄冷剤２２は断熱扉
５の下側に位置する蓄冷剤棚１９に保持されており、蓄
冷剤棚１９はスライドレール１７に移動自在に架設され
ているので、食品を保冷庫１内に納出する場合にも容易
に蓄冷剤棚１９を移動させて納出作業を行うことができ
る。特に、蓄冷剤棚１９が係脱自在に係止されてその移
動が阻止される係止部（フック２９、凹所３０）が設け
られているので、蓄冷剤棚１９を所定の位置に保持して
置くことが可能となる。従って、配送中の振動により蓄
冷剤棚１９が移動して破損する危険性も無く、断熱箱体
３内を冷凍と冷蔵等に仕切った場合には、集中して冷却
する必要のある冷凍側に蓄冷剤棚１９を対応させて置く
ことが可能となるものである。

【００１０】また、請求項２の発明の保冷庫１によれ
ば、同様に断熱箱体３内に収納した食品は蓄冷剤２２か
ら降下する冷気により冷却される。従って、保冷庫１を
配送車１０の荷室６に設置することにより、冷凍・冷蔵
食品を冷却しながら配送することができる。このとき、
蓄冷剤２２は断熱扉５の下側に位置する複数の蓄冷剤棚
１９に保持されると共に、各蓄冷剤棚１９はスライドレ
ール１７に移動自在に並設され、且つ、隣接する蓄冷剤
棚１９は連結手段（連結部材）２１により相互に着脱自
在に連結されているので、食品を保冷庫１内に納出する
場合にも容易に全ての蓄冷剤棚１９を移動させ、納出作
業を円滑に行うことができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述す
る。図１は本発明の保冷庫１上部の拡大縦断側面図、図
２は保冷庫１の側面図、図３は保冷庫１上部の拡大縦断
正面図、図４は保冷庫１の縦断正面図、図５は保冷庫１
の斜視図である。各図において、本発明の保冷庫１は上
面に開口２を有し、内部に貯蔵室４を構成する断熱箱体
３と、この断熱箱体３の開口２を開閉自在に閉塞する二
枚の引戸式断熱扉５、５とから構成されている。また、
断熱箱体３の底面には台脚８と貯蔵室４からの排水を排
出するドレンチューブ９が取り付けられている。

【００１２】そして、係る保冷庫１は図８及び図９に示
す如くバン・トラック等の配送車１０の荷室６に積載さ
れ、その床面に固定金具７にて固定される。尚、配送車
１０の荷室６には、冷却する必要のない他の食品も積載
され、生産者から消費者のもとへ配送される。

【００１３】一方、前記断熱箱体３は、上面に開口する
金属製の外箱１１内に、これも上面に開口する金属製の
内箱１２を間隔を存して収納し、内箱１２と外箱１１の
上端間を樹脂製のブレーカ１３にて連結してこれら内外
両箱１２、１１及びブレーカ１３とで構成される空間内
に発泡ポリウレタン等の断熱材１４を現場発泡方式にて
充填することにより構成されている。そして、前記扉
５、５は下面周縁に取り付けられたガスケット１６をこ
のブレーカ１３に摺動自在に当接させることにより断熱
箱体３に設けられている。

【００１４】前記内箱１２の上端は外側に屈曲されて段
差形状とされており、前後に相対向する長手方向の二辺
には、図６に示す如くブレーカ１３より内側で低い位置
に一対のスライドレール１７が水平に取り付けられてい
る。このスライドレール１７は階段状に下方に延在して
おり、この延在した下部には適所に上下方向のスリット
１８が切欠形成されている。更に、スライドレール１７
には図７に示す如き蓄冷剤棚１９が架設される。

【００１５】この蓄冷剤棚１９は金属線材、或いは硬質
合成樹脂にて籠状に形成されており、その左右端に位置
する線材１９Ａ、１９Ａは前後方向に突出している。そ
して、線材１９Ａ、１９Ａの前後端部を前記スライドレ
ール１７、１７にそれぞれ移動自在に載置することによ
り、蓄冷剤棚１９は扉５、５の下側であって貯蔵室４の
上部に架設される。尚、実施例では蓄冷剤棚１９は左右
に二個並設されている。また、各蓄冷剤棚１９、１９の
一方の線材１９Ａには外方に突出する連結手段としての
逆Ｕ字状連結部材２１、２１が取り付けられており、こ
の連結部材２１、２１を隣接する蓄冷剤棚１９の線材１
９Ａに上から係脱自在に係合することにより、両蓄冷剤
棚１９、１９は相互に連結されている。

【００１６】そして、各蓄冷剤棚１９、１９上には平板
矩形状の蓄冷剤２２・・が前後に三個並べて収納され
る。これによって、蓄冷剤２２は扉５、５の下側におけ
る貯蔵室４内上部に配置され、蓄冷剤２２の融解潜熱に
よって冷却された冷気は、そこから降下して貯蔵室４内
を冷却する。また、この貯蔵室４内は断熱性の仕切板２
４によって左右に仕切られ、向かって左側が冷凍室４
Ａ、右側が冷蔵室４Ｂとされる。仕切板２４の上端には
前後方向に突出した係合爪２６が取り付けられており、
この係合爪２６を前記スライドレール１７、１７の適当
な位置におけるスリット１８に着脱自在に挿入係合する
ことにより、仕切板２４は断熱箱体３に取り付けられ
る。また、係合爪２６を係合するスリット１８を変更す
ることにより、左右の冷凍室４Ａ及び冷蔵室４Ｂの容積
比率は変更自在であり、収納する食品の種類や量に応じ
て種々設定するものとする。また、このとき蓄冷剤棚１
９、１９と仕切板２４の間には所定の間隔２７が形成さ
れる。

【００１７】更に、スライドレール１７の冷凍室４Ａ側
の端部には係止部としてのフック２９が取り付けられて
いる。フック２９は図６の如くスライドレール１７の端
部側が略垂直となり、反対側が傾斜した全体として略三
角形状を呈した板体で構成されており、蓄冷剤棚１９の
線材１９Ａが当接する面の内側において、それより上方
に突出するようスライドレール１７に取り付けられてい
る。

【００１８】以上の構成で、保冷庫１の冷凍室４Ａ内に
は冷凍食品を、また、冷蔵室４Ｂ内には冷蔵食品をそれ
ぞれ収納し、蓄冷剤棚１９、１９にはそれぞれ蓄冷材２
２・・を収納する。そして、フック２９の垂直面側に左
側の蓄冷剤棚１９の線材１９Ａの端部を位置させて係合
させ、蓄冷剤棚１９をスライドレール１７に架設する。
これによって、図４の如く蓄冷材棚１９、１９は二個共
冷凍室４Ａの上部に位置することになるので、冷凍室４
Ａ内はこれら蓄冷剤棚１９に収納された蓄冷剤２２から
降下する冷気によって強力に冷却され、所定の冷凍温度
に維持される。また、冷蔵室４Ｂには仕切板２４の上端
の間隔２７から冷気が流入するため、冷凍室４Ａよりも
高い温度ではあるが、冷蔵食品を保存するには十分な冷
蔵温度に維持されることになり、以上によって冷凍及び
冷蔵食品をそれぞれに適した温度にて配送可能となる。

【００１９】このとき、蓄冷材棚１９の線材１９Ａはフ
ック２９に係合しており、その移動は阻止されているの
で、配送中の振動等により蓄冷材棚１９、１９が冷蔵室
４Ｂ側に移動してしまうことはない。従って、係る振動
による蓄冷剤棚１９、１９の移動によって冷蔵室４Ｂが
必要以上に冷却され、冷蔵食品が凍結してしまう不都合
の発生を未然に防止できると共に、振動による移動時の
衝撃によって蓄冷剤棚１９、１９が破損してしまう事故
も未然に防止することができる。

【００２０】次に、冷凍室４Ａに食品の納出を行う場合
には、扉５を開けてから線材１９Ａを少許持ち上げてフ
ック２９の傾斜面側に移動させる。これによって、蓄冷
剤棚１９、１９はスライドレール１７上を移動自在とな
るので、引き続いて蓄冷剤棚１９、１９を図４中破線で
示す如く冷蔵室４Ｂ側に移動させることにより、冷凍室
４Ａの上面は開放される。そして、食品の納出が終了し
たら、再び蓄冷剤棚１９、１９を冷凍室４Ａ側に移動さ
せてフック２９に線材１９Ａを係合させる。

【００２１】このとき、蓄冷剤棚１９、１９は連結部材
２１にて相互に連結されているので、二個の蓄冷剤棚１
９、１９は同時に移動される。従って、複数の蓄冷剤棚
１９、１９を使用しているにも係わらず、食品の納出を
容易、且つ、円滑に行うことができるようになる。ま
た、連結部材２１は隣接する蓄冷剤棚１９、１９を着脱
自在に連結するものであるから、蓄冷剤棚１９を減ら
し、或いは増設する場合にも容易に対処することができ
るものである。

【００２２】尚、図１０は本発明の係止部の他の実施例
を示している。この場合、スライドレール１７の冷凍室
４Ａ側の端部にはＵ字状の凹所３０が形成されており、
この凹所３０によって係止部を構成する。そして、蓄冷
剤棚１９の線材１９Ａの前後端部をこの凹所３０内に係
脱自在に落ち込ませることにより、蓄冷剤棚１９の移動
を阻止するものである。

【００２３】また、図１１は本発明の連結手段の他の実
施例を示している。この場合、連結部材２１の一端は線
材１９Ａに回動自在に取り付けられており、他端は隣接
する蓄冷剤棚１９の線材１９Ａに着脱自在に係合するよ
う円弧形状に屈曲されている。そして、並設された蓄冷
剤棚１９を連結する場合には、図１１中矢印で示す如く
連結部材２１を回動させ、隣接する線材１９Ａに係合さ
せるものである。

【００２４】更に、実施例では保冷庫１内を仕切板２４
により仕切り、冷凍室４Ａと冷蔵室４Ｂとしたが、それ
に限らず、仕切板２４を撤去することにより、冷蔵或い
は冷凍専用庫として保冷庫１を使用しても差し支えな
い。

【００２５】

【発明の効果】以上詳述した如く請求項１の発明によれ
ば、断熱箱体内に収納した食品は蓄冷剤から降下する冷
気により冷却されるので、保冷庫を配送車の荷室に設置
することにより、冷凍・冷蔵食品を冷却しながら配送す
ることができるようになる。このとき、蓄冷剤は断熱扉
の下側に位置する蓄冷剤棚に保持されており、蓄冷剤棚
はスライドレールに移動自在に架設されているので、食
品を保冷庫内に納出する場合にも容易に蓄冷剤棚を移動
させて納出作業を行うことができる。特に、蓄冷剤棚が
係脱自在に係止されてその移動が阻止される係止部が設
けられているので、蓄冷剤棚を所定の位置に保持して置
くことが可能となり、配送中の振動により蓄冷剤棚が移
動して破損する危険性も無く、また、断熱箱体内を冷凍
と冷蔵等に仕切った場合には、より冷却する必要のある
冷凍側に蓄冷剤棚を対応させて置くことも可能となり、
食品の冷却性能が一段と向上するものである。

【００２６】また、請求項２の発明によれば、同様に断
熱箱体内に収納した食品は蓄冷剤から降下する冷気によ
り冷却されるので、保冷庫を配送車の荷室に設置するこ
とにより、冷凍・冷蔵食品を冷却しながら配送すること
ができるようになる。このとき、蓄冷剤は断熱扉の下側
に位置する複数の蓄冷剤棚に保持されると共に、各蓄冷
剤棚はスライドレールに移動自在に並設され、且つ、隣
接する蓄冷剤棚は連結手段により相互に連結されている
ので、食品を保冷庫内に納出する場合にも容易に全蓄冷
剤棚を移動させ、納出作業を円滑に行うことができる。
また、連結手段は各蓄冷剤棚を着脱自在に連結するもの
であるから、蓄冷剤棚数の変更にも極めて円滑に対処で
きるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の保冷庫上部の拡大縦断側面図である。

【図２】本発明の保冷庫の側面図である。

【図３】本発明の保冷庫上部の拡大縦断正面図である。

【図４】本発明の保冷庫の縦断正面図である。

【図５】本発明の保冷庫の斜視図である。

【図６】スライドレール部分の保冷庫の拡大斜視図であ
る。

【図７】蓄冷剤棚の斜視図である。

【図８】配送車の荷室を透視した平面図である。

【図９】配送車の背面図である。

【図１０】係止部の他の実施例を示すスライドレール部
分の保冷庫の斜視図である。

【図１１】連結手段の他の実施例を示す蓄冷剤棚の斜視
図である。

【符号の説明】

１保冷庫２開口３断熱箱体４貯蔵室５扉１７スライドレール１９蓄冷剤棚２１連結部材２２蓄冷剤２９フック３０凹所

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】食品を冷却して貯蔵する保冷庫におい
て、上面に開口した断熱箱体と、該断熱箱体の開口を開
閉自在に閉塞する断熱扉と、前記断熱箱体に設けられた
水平なスライドレールと、該スライドレールに移動自在
に架設され、前記断熱扉の下側に位置して蓄冷剤を保持
する蓄冷剤棚と、該蓄冷剤棚が係脱自在に係止されて移
動を阻止される係止部とを具備したことを特徴とする保
冷庫。
【請求項２】食品を冷却して貯蔵する保冷庫におい
て、上面に開口した断熱箱体と、該断熱箱体の開口を開
閉自在に閉塞する断熱扉と、前記断熱箱体に設けられた
水平なスライドレールと、該スライドレールに移動自在
に並設され、前記断熱扉の下側に位置して蓄冷剤をそれ
ぞれ保持する複数の蓄冷剤棚と、隣接する蓄冷剤棚相互
を着脱自在に連結する連結手段とを具備したことを特徴
とする保冷庫。