JP2002062040A - 電気冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕切壁により区画された冷蔵室の下部に、開
放された上面から鶏卵を収納して密閉蓋により開閉可能
に密閉される密閉容器を前後にスライド可能に設けた電
気冷蔵庫を提供する。 【解決手段】 庫内を仕切壁１で上下に区画して、前面
開口部に開閉扉を夫々備えた冷蔵室４、野菜室および、
または冷凍室等を設けてなる電気冷蔵庫において、前記
冷蔵室の下部に、開放された上面を開閉可能に密閉する
密閉蓋11を備えて鶏卵を収納する密閉容器12を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気冷蔵庫に係わ
り、より詳細には、仕切壁により区画された冷蔵室の下
部に、開放された上面から鶏卵を収納して密閉蓋により
開閉可能に密閉される密閉容器を前後にスライド可能に
設けた構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気冷蔵庫は、例えば図９（Ａ）
乃至図９（Ｅ）と、図１０および図１１とで示すよう
に、本体１の内部を仕切壁２で上下に区画して、前面開
口部に開閉扉３を夫々備えた冷蔵室４、野菜室５および
冷凍室６等を設けてなる構成であった。

【０００３】しかしながら、図９（Ａ）で示すように、
例えば鶏卵を前記冷蔵室４の前面開口部を開閉する前記
開閉扉３の内側に設けられた中段のドアポケット3a内に
貯蔵した際、同ドアポケット3aは位置が高いため鶏卵の
出し入れがしづらいという問題点を有していた。そのた
め、図９（Ｂ）で示すように、鶏卵を下段のドアポケッ
ト3b内に貯蔵していたが、この場合、中段に設けられた
前記ドアポケット3aと同様に、前記開閉扉３を開閉した
時の振動が鶏卵に伝わってその品質を劣化させてしまう
という問題点を有していた。

【０００４】また、前記ドアポケット3aまたは3bに貯蔵
された鶏卵は、前記開閉扉３を開閉した時に庫外温度の
影響を受けて温度変化が生じやすいため品質を劣化させ
やすいという問題点を有していた。更に、複数の鶏卵を
包装した包装部材および、または同包装部材から取り出
した鶏卵を洗浄しないで前記ドアポケット3aまたは3bに
貯蔵した場合、とくに前記開閉扉３を閉じた時の衝撃に
より、前記包装部材および、または鶏卵に付着した雑菌
が前記冷蔵室４内に飛散してしまうという問題点を有し
ていた。

【０００５】上記問題点を解消するため、図９（Ｃ）で
示すように、鶏卵を専用のケースA'に収容したのちに前
記冷蔵室４に貯蔵するようにした対策が考えられたが、
出し入れのための手間がかかる上に、前記冷蔵室４の収
容スペースが減少してしまうという問題点を有してい
た。

【０００６】そのため、図９（Ｅ）で示すように、前記
冷蔵室４と前記野菜室５または前記冷凍室６とを上下に
区画する前記仕切壁２の厚みを有効に活用して、同仕切
壁２の前端寄りの上部に、図１０で示すように、上面に
開閉板ｂを備えた凹状の収容部ａを設けるようにした対
策が考えられたが、この場合、とくに前記仕切壁２の後
部上方にチルドケース10' が設けられることもあって、
前記仕切壁２のうち前記収容部ａの後部が有効活用され
ないという問題点を有していた。

【０００７】または、図１１で示すように、前記冷蔵室
４と前記野菜室５または前記冷凍室６とを上下に区画す
る前記仕切壁２の上部を略凹状に切欠するとともに、該
切欠部に前後にスライド可能なチルドケース用のトレイ
ｃを配置した対策が考えられたが、この場合、前記トレ
イｃ上に載置される食料品は、約０℃〜ー３℃の温度範
囲で貯蔵するのに適したものに限定されてしまうことに
なる。また、前記トレイｃの前端部が、前記切欠部前端
の段部に当接してスライド範囲が規制されることから、
前記トレイｃ上の奥側に載置された食料品の出し入れが
しづらいという問題点を有していた。

【０００８】なお、前記トレイｃに代えて、例えば開放
された上面から鶏卵を収納して蓋体によりカバーされる
収納容器を設けた場合であっても、図示はしないが、同
収納容器の近傍に設けられた冷気口（ダクト）から冷気
が送出され、同収納容器内を循環した冷気流と一緒に、
前記鶏卵に付着した雑菌が前記冷蔵室４内に飛散してし
まうという問題点を有していた。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の問題点に鑑み、仕切壁により区画された冷蔵室の下
部に、開放された上面から鶏卵を収納して密閉蓋により
開閉可能に密閉される密閉容器を前後にスライド可能に
設けた電気冷蔵庫を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、庫内を仕切壁で上下に区画して、前面開口
部に開閉扉を夫々備えた冷蔵室、野菜室および、または
冷凍室等を設けてなる電気冷蔵庫において、前記冷蔵室
の下部に、開放された上面を開閉可能に密閉する密閉蓋
を備えて鶏卵を収納する密閉容器を設けた構成となって
いる。

【００１１】また、庫内を仕切壁で上下に区画して、前
面開口部に開閉扉を夫々備えた冷蔵室、野菜室および、
または冷凍室等を設けてなる電気冷蔵庫において、前記
冷蔵室の下部の左右に、開放された上面を開閉可能に密
閉する密閉蓋を備えて鶏卵を収納する密閉容器と、上面
をカバーする蓋体を備えた製氷用の給水タンクとを併設
した構成となっている。

【００１２】また、前記冷蔵室と、前記野菜室とを上下
に区画する前記仕切壁の上部に、前記密閉容器を前後に
スライド可能に収容する凹形状部を設けた構成となって
いる。

【００１３】また、前記冷蔵室と、前記冷凍室とを上下
に区画する前記仕切壁の上部に、前記密閉容器を前後に
スライド可能に収容する凹形状部を設ける一方、前記仕
切壁の下部に、前記凹形状部の深さに相当する延出部を
設けた構成となっている。

【００１４】また、前記密閉蓋が、同密閉蓋に連続形成
された固定リブに対応して、前記冷蔵室に設けられた支
持部により支持され固定される一方、前記密閉容器を前
後にスライドしてその上面を開閉するようにした構成と
なっている。

【００１５】また、前記凹形状部の前面壁を、後部を低
く傾斜させた傾斜面または曲面で形成するとともに、こ
れに対応する前記密閉容器は、その前面下部を曲面状に
形成した構成となっている。

【００１６】また、前記密閉容器の前面上部に、上方に
延出して前記密閉蓋の前縁を当接する延出部が設けられ
るとともに、両側面および背面の上部に水平状のフラン
ジが周設される一方、前記密閉蓋から、前記フランジに
当接する密閉リブが垂下された構成となっている。

【００１７】また、前記密閉蓋が、透過性を有する部材
からなる構成となっている。

【００１８】また、前記密閉容器の内部が、区画板によ
り区画された構成となっている。

【００１９】また、前記密閉容器が、左右に分割されて
複数形成されるとともに、同分割部の両側面に前記フラ
ンジに連続する補助フランジが設けられる一方、前記密
閉蓋から、前記補助フランジに当接する補助密閉リブが
垂下された構成となっている。

【００２０】また、前記密閉容器の前部に、把手部が連
続形成された構成となっている。

【００２１】また、前記密閉容器に、鶏卵を包装した少
なくとも一パックの包装部材の下部と、同包装部材から
取り出した複数の鶏卵の下部とを夫々同時に保持する多
数の保持孔を備えた保持部と、同保持部の少なくとも両
側から垂下した脚部とからなる保持具を設けた構成とな
っている。

【００２２】また、前記密閉容器に、前記保持具の脚部
を位置決めする位置決め部を設けた構成となっている。

【００２３】更に、前記密閉容器が、前記保持具の脚部
を位置決めするとともに、同保持具が隣接する底面に、
鶏卵を包装した少なくとも一パックの包装部材を収容で
きるように形成された構成となっている。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいた実施例として説明する。図１は本発明
による電気冷蔵庫の第一の実施例を示す説明図で、
（Ａ）は斜視図、（Ｂ）は要部正面図であり、図２は本
発明による電気冷蔵庫の第二の実施例を示す説明図で、
（Ａ）は斜視図、（Ｂ）は要部正面図であり、図３は本
発明による電気冷蔵庫の第二の実施例として密閉容器お
よび給水タンクを設けた状態を示す要部斜視図であり、
図４は密閉容器および給水タンクを取り外した状態を示
す要部斜視図であり、図５は本発明による電気冷蔵庫の
要部説明図であり、図６は本発明による電気冷蔵庫の要
部斜視図であり、図７は密閉容器の内部を区画した状態
を示す斜視図であり、図８は密閉容器を左右に分割した
状態を示す斜視図であり、図９は図７および図８で示す
ＡーＡ断面図であり、図１０は密閉容器に鶏卵用の保持
具を設けた状態を示す平面図で、（Ａ）は第一例を示
し、（Ｂ）は第二例を示す。

【００２５】図において、１は電気冷蔵庫の本体、２は
同本体１の内部を上下に区画する仕切壁、４は同仕切壁
２により上段に区画され、前面開口部に開閉扉３を備え
た冷蔵室、５は中段または下段に区画されて前面開口部
に開閉扉３を備えた野菜室、６は下段または中段に区画
されて前面開口部に開閉扉３を備えた冷凍室である。

【００２６】次に、本発明による電気冷蔵庫により、前
記仕切壁２により上段に区画された前記冷蔵室４の下部
に、開放された上面から鶏卵等を収納して密閉蓋11によ
り開閉可能に密閉される密閉容器12を前後にスライド可
能に設けた構造について以下に説明する。なお、本実施
例においては、前記密閉容器12内に、包装部材Ａによっ
て保護された状態の鶏卵および、または同包装部材Ａか
ら取り出された鶏卵を出し入れ可能に収納するための構
成として詳細に説明するが、前記密閉容器12は鶏卵に限
定することなく、例えばバターやチーズなどの小形の食
料品を収納して貯蔵（冷蔵）する場合にも使用できる。

【００２７】前記冷蔵室４の下部に、開放された上面を
開閉可能に密閉する密閉蓋11を備え、前記包装部材Ａに
よって保護された状態の鶏卵および、または同包装部材
Ａから取り出された鶏卵を収納して前記密閉蓋11で密閉
する密閉容器12を設けた構成となっており、これによっ
て、第一の実施例として図１（Ａ）および図１（Ｂ）で
示すように、前記本体１の内部を区画する前記仕切壁２
により、前記冷蔵室４と前記野菜室５または前記冷凍室
６とが上下に区画された際、前記冷蔵室４の下部に、前
記包装部材Ａによって保護された状態の鶏卵および、ま
たは同包装部材Ａから取り出された鶏卵を収納し、前記
密閉蓋11で密閉した密閉容器12を設けたので、上記に説
明した従来技術における問題点のように、前記開閉扉３
を開閉した時の振動が鶏卵に伝わってその品質を劣化さ
せたり、外気温度の影響を受けることによってその品質
を劣化させたり、鶏卵や前記包装部材Ａに付着していた
雑菌が前記冷蔵室４内に飛散してしまうといった問題点
を解決できるようになり、また、前記冷蔵室４の収容ス
ペースを最大限有効に活用できるようになるとともに、
鶏卵の出し入れも容易になって便利である。

【００２８】または、前記冷蔵室４の下部の左右に、開
放された上面を開閉可能に密閉する密閉蓋11を備えて鶏
卵を収納する密閉容器12と、上面をカバーするチルドケ
ース10の底面からなる蓋体を備えた製氷用の給水タンク
９とを併設した構成となっており、これによって、第二
の実施例として図２（Ａ）および図２（Ｂ）で示すよう
に、前記本体１の内部を区画する前記仕切壁２により、
前記冷蔵室４と前記野菜室５または前記冷凍室６とが上
下に区画された際、前記冷蔵室４の下部の左右に、前記
蓋体により上面がカバーされた製氷用の給水タンク９
と、前記包装部材Ａによって保護された状態の鶏卵およ
び、または同包装部材Ａから取り出された鶏卵を収納
し、前記密閉蓋11によって密閉した密閉容器12とを併設
したので、これら給水タンク９および密閉容器12を前記
冷蔵室４のスペースを有効利用にした状態で配置できる
ようになると同時に、上記に説明した第一の実施例の場
合と同様に、前記開閉扉３を開閉した時の振動が鶏卵に
伝わってその品質を劣化させたり、外気温度の影響を受
けることによってその品質を劣化させたり、鶏卵や前記
包装部材Ａに付着していた雑菌が前記冷蔵室４内に飛散
してしまうといった問題点を解決できるようになり、ま
た、前記冷蔵室４の収容スペースを最大限有効に活用で
きるようになるとともに、鶏卵の出し入れも容易になっ
て便利である。

【００２９】なお、上記に説明した第一の実施例および
第二の実施例において、前記密閉容器12が前記密閉蓋11
により密閉された構成であることから、図５で示す冷気
送出口4aから前記冷蔵室４に送出された冷気が前記密閉
容器12の内部に侵入しないので、同密閉容器12に収容さ
れた食料品が乾燥したり、風味が飛んでしまったり、臭
い移りが起こったりしないという効果を奏するととも
に、同密閉容器12の内部が前記冷気送出口4aからの冷気
で直接に冷やされるということがなく、同密閉容器12の
内部温度が、少なくとも前記冷蔵室４の温度よりも高い
温度には上昇しないので、とくに鶏卵などにとっては間
接的な冷却による好適な貯蔵スペースとなる。

【００３０】また、前記冷蔵室４と、前記野菜室５とを
上下に区画する前記仕切壁２の上部に、前記密閉容器12
および、または前記給水タンク９を前後にスライド可能
に収容する凹形状部８を設けた構成となっており、これ
によって、前記冷蔵室４と前記野菜室５とを上下に区画
する前記仕切壁２の厚さ寸法がデッドスペースとならな
いように、前記密閉容器12内に収納した鶏卵の貯蔵部お
よび、または前記給水タンク９の収容部として有効活用
できるようにした構造となる。なお、前記冷蔵室４と前
記野菜室５とが上下に区画された場合、これら冷蔵室４
および野菜室５の間には大きい温度差がないので、前記
仕切壁２に顕著な断熱性能をもたせる必要がなく、従っ
て前記仕切壁２の上部に前記凹形状部８を形成すること
によって肉厚が薄くなっても問題はない。

【００３１】また、前記冷蔵室４と、前記冷凍室６とを
上下に区画する前記仕切壁２の上部に、前記密閉容器12
および、または前記給水タンク９を前後にスライド可能
に収容する凹形状部８を設ける一方、前記仕切壁２の下
部に、前記凹形状部８の深さＢに相当する延出部B'を設
けた構成となっており、これによって、前記冷蔵室４と
前記冷凍室６とを上下に区画する前記仕切壁２の厚さ寸
法がデッドスペースとならないように、前記密閉容器12
内に収納した鶏卵の貯蔵部および、または前記給水タン
ク９の収容部として有効活用できるようにした構造とな
る。なお、前記冷蔵室４と前記冷凍室６とが上下に区画
された場合、これら冷蔵室４および冷凍室６の間には大
きい温度差があるので、前記仕切壁２に顕著な断熱性能
をもたせる必要があり、従って前記仕切壁２は、図１
（Ｂ）で示すように、その上部に形成された前記凹形状
部８の深さ寸法Ｂに見合った延出部B'を前記冷凍室６側
に延出する。

【００３２】また、前記密閉蓋11が、図６で示すよう
に、同密閉蓋11に連続形成された固定リブ11a に対応し
て、前記冷蔵室４に設けられた支持部13により支持され
固定される一方、前記密閉容器12を前後にスライドして
その上面を開閉するようにした構成となっており、これ
によって、前記密閉容器12が、前記凹形状部８の後部に
置かれた時には前記密閉蓋11によって自動的に密閉され
る一方、図５および図６で示す矢印ｂのように、前記冷
蔵室４の前面開口側に引き出された時には、前記密閉蓋
11が前記支持部13により支持され固定されているため、
前記密閉容器12の上面を自動的に開放できるようになっ
て、前記包装部材Ａによって保護された状態の鶏卵およ
び、または同包装部材Ａから取り出された鶏卵を容易に
出し入れできるようになる。

【００３３】また、前記凹形状部８の前面壁8aを、後部
を低く傾斜させた傾斜面または曲面で形成するととも
に、これに対応する前記密閉容器12および、または前記
給水タンク９はその前面下部12a を曲面状に形成したこ
とにより、前記密閉容器12および、または前記給水タン
ク９を取り出す際、後部を低く傾斜させた前記前面壁8a
に沿って前記密閉容器12の前面下部12a を円滑にスライ
ドさせながら取り出せるようになる。

【００３４】また、前記密閉容器12の前面上部に、上方
に延出して前記密閉蓋11の前縁を当接する延出部12b が
設けられるとともに、両側面および背面の上部に水平状
のフランジ12c が周設される一方、前記密閉蓋11から、
前記フランジ12c に当接する密閉リブ11b が垂下された
構成となっており、これによって、前記密閉容器12が、
前記凹形状部８の後部に置かれた際、前記密閉蓋11によ
って自動的に、且つ正確に密閉される。

【００３５】また、前記密閉蓋11が透過性を有する部材
からなる構成となっており、これによって、前記凹形状
部８に収容された前記密閉容器12内を視認できるように
なり、使い勝手を向上させた構造となる。

【００３６】また、図７で示すように、前記密閉容器12
の内部が区画板14によって区画されたことにより、鶏卵
を包装した少なくとも一パックの前記包装部材Ａおよ
び、または同包装部材Ａから取り出した複数の鶏卵とを
夫々同時に、且つ個別に収納できるようになり、とくに
前記包装部材Ａから取り出した鶏卵が内部で転がってし
まわないようにしたスペースや、例えばバターやチーズ
などの小形の食料品を分離して収容できるようになって
使い勝手を更に向上させることができる。

【００３７】また、前記密閉容器12が、図８で示す密閉
容器12および12' のように、左右に分割されて複数形成
されるとともに、同分割部の両側面に前記フランジ12c
に連続する補助フランジ12d が設けられる一方、前記密
閉蓋11から、前記補助フランジ12d に当接する補助密閉
リブ11c が垂下された構成となっており、これによっ
て、左右に分割された前記密閉容器12および12' を、前
記冷蔵室４の前面開口側に夫々個別に引き出すことがで
きるようになり、且つ両密閉容器12および12' を夫々正
確に密閉できるようになって使い勝手のよい構造とな
る。

【００３８】更に、前記密閉容器12および12' の前部に
把手部15が連続形成されたことにより、同密閉容器12お
よび、または同密閉容器12' を、前記把手部15に手指を
掛けて容易に、且つ正確に前後にスライドさせることが
できるようになる。

【００３９】また、前記密閉容器12に、鶏卵を包装した
少なくとも一パックの包装部材Ａの下部と、同包装部材
Ａから取り出した複数の鶏卵の下部とを夫々同時に保持
する多数の保持孔16c を備えた保持部16a と、同保持部
16a の少なくとも両側から垂下した脚部16b とからなる
保持具16を設けた構成となっており、これによって、図
７乃至図９と、図１０（Ａ）および図１０（Ｂ）とで示
すように、鶏卵を包装した少なくとも一パックの前記包
装部材Ａの下部および、または同包装部材Ａから取り出
した複数の鶏卵を、前記密閉容器12内で転がってしまわ
ないよう前記保持具16で正確に保持できるようになる。

【００４０】また、前記密閉容器12に、前記保持具16の
脚部16b を位置決めする位置決め部12e を設けた構成と
なっており、これによって、図９で示すように、前記保
持具16を前記密閉容器12内でガタつかせないよう正確に
位置決めできるようになり、もって鶏卵を包装した少な
くとも一パックの前記包装部材Ａの下部および、または
同包装部材Ａから取り出した複数の鶏卵を更に正確に保
持できるようになる。

【００４１】更に、前記密閉容器12が、前記保持具16の
脚部16b を位置決めするとともに、同保持具16が隣接す
る底面に、鶏卵を包装した少なくとも一パックの前記包
装部材Ａを収容できるように形成された構成となってお
り、これによって、図１０（Ａ）および図１０（Ｂ）で
示すように、前記密閉容器12内に多量の鶏卵を収容でき
るようにした構造となる。

【００４２】以上の構成により、図１（Ａ）および図１
（Ｂ）と、図２（Ａ）および図２（Ｂ）と、図３乃至図
９と、図１０（Ａ）および図１０（Ｂ）とで示すよう
に、前記冷蔵室４の下部に、開放された上面を開閉可能
に密閉する密閉蓋11を備え、前記包装部材Ａによって保
護された状態の鶏卵および、または同包装部材Ａから取
り出された鶏卵を収納して前記密閉蓋11で密閉する密閉
容器12を設けたので、または、前記冷蔵室４の下部の左
右に、開放された上面を開閉可能に密閉する密閉蓋11を
備えて鶏卵を収納する密閉容器12と、上面をカバーする
チルドケース10の底面からなる蓋体を備えた製氷用の給
水タンク９とを併設したので、前記本体１の内部を区画
する前記仕切壁２により、前記冷蔵室４と前記野菜室５
または前記冷凍室６とが上下に区画された際、上記に説
明した従来技術における問題点のように、前記開閉扉３
を開閉した時の振動が鶏卵に伝わってその品質を劣化さ
せたり、外気温度の影響を受けることによってその品質
を劣化させたり、鶏卵や包装部材に付着していた雑菌が
前記冷蔵室４内に飛散してしまうといった問題点を解決
できるようになり、また、前記冷蔵室４の収容スペース
を最大限有効に活用できるようになるとともに、鶏卵の
出し入れも容易になって使い勝手のよい電機冷蔵庫とな
る。

【００４３】

【発明の効果】以上のように本発明によると、仕切壁に
より区画された冷蔵室の下部に、開放された上面から鶏
卵を収納して密閉蓋により開閉可能に密閉される密閉容
器を前後にスライド可能に設けた電気冷蔵庫となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電気冷蔵庫の第一の実施例を示す
説明図で、（Ａ）は斜視図であり、（Ｂ）は要部正面図
である。

【図２】本発明による電気冷蔵庫の第二の実施例を示す
説明図で、（Ａ）は斜視図であり、（Ｂ）は要部正面図
である。

【図３】本発明による電気冷蔵庫の第二の実施例として
密閉容器および給水タンクを設けた状態を示す要部斜視
図である。

【図４】密閉容器および給水タンクを取り外した状態を
示す要部斜視図である。

【図５】本発明による電気冷蔵庫の要部説明図である。

【図６】本発明による電気冷蔵庫の要部斜視図である。

【図７】密閉容器の内部を区画した状態を示す斜視図で
ある。

【図８】密閉容器を左右に分割した状態を示す斜視図で
ある。

【図９】図７および図８で示すＡーＡ断面図である。

【図１０】密閉容器に鶏卵用の保持具を設けた状態を示
す平面図で、（Ａ）は第一例を示し、（Ｂ）は第二例を
示す。

【図１１】従来例による電気冷蔵庫の説明図で、（Ａ）
は第一の例を示す正面図であり、（Ｂ）は第二の例を示
す正面図であり、（Ｃ）は第三の例を示す正面図であ
り、（Ｄ）は正面図であり、（Ｅ）は（Ｄ）で示すａー
ａ断面図である。

【図１２】従来例による電気冷蔵庫の第四の例を示す要
部断面図である。

【図１３】従来例による電気冷蔵庫の第五の例を示す要
部断面図である。

【符号の説明】

１ 電気冷蔵庫の本体 ２ 仕切壁 ３ 開閉扉 ４ 冷蔵室 ５ 野菜室 ６ 冷凍室 ８ 凹形状部 8a 前面壁 ９ 給水タンク 10 チルドケース 11 密閉蓋 11a 固定リブ 11b 密閉リブ 11c 補助密閉リブ 12 密閉容器 12a 密閉容器の前面下部 12b 延出部 12c フランジ 12d 補助フランジ 12e 位置決め部 13 支持部 14 区画板 15 把手部 16 保持具 16a 保持部 16b 脚部 16c 保持孔 Ａ 包装部材

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 庫内を仕切壁で上下に区画して、前面開
   口部に開閉扉を夫々備えた冷蔵室、野菜室および、また
   は冷凍室等を設けてなる電気冷蔵庫において、 前記冷蔵室の下部に、開放された上面を開閉可能に密閉
   する密閉蓋を備えて鶏卵を収納する密閉容器を設けてな
   ることを特徴とする電気冷蔵庫。
2. 【請求項２】 庫内を仕切壁で上下に区画して、前面開
   口部に開閉扉を夫々備えた冷蔵室、野菜室および、また
   は冷凍室等を設けてなる電気冷蔵庫において、 前記冷蔵室の下部の左右に、開放された上面を開閉可能
   に密閉する密閉蓋を備えて鶏卵を収納する密閉容器と、
   上面をカバーする蓋体を備えた製氷用の給水タンクとを
   併設してなることを特徴とする電気冷蔵庫。
3. 【請求項３】 前記冷蔵室と、前記野菜室とを上下に区
   画する前記仕切壁の上部に、前記密閉容器を前後にスラ
   イド可能に収容する凹形状部を設けたことを特徴とする
   請求項１または請求項２に記載の電気冷蔵庫。
4. 【請求項４】 前記冷蔵室と、前記冷凍室とを上下に区
   画する前記仕切壁の上部に、前記密閉容器を前後にスラ
   イド可能に収容する凹形状部を設ける一方、前記仕切壁
   の下部に、前記凹形状部の深さに相当する延出部を設け
   たことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の電
   気冷蔵庫。
5. 【請求項５】 前記密閉蓋が、同密閉蓋の両側に連続形
   成された固定リブに対応して、前記冷蔵室に設けられた
   支持部により支持され固定されて、前記密閉容器を前後
   にスライドしてその上面を開閉するようにしたことを特
   徴とする請求項３または請求項４に記載の電気冷蔵庫。
6. 【請求項６】 前記凹形状部の前面壁を、後部を低く傾
   斜させた傾斜面または曲面で形成するとともに、これに
   対応する前記密閉容器は、その前面下部を曲面状に形成
   したことを特徴とする請求項３乃至請求項５の何れかに
   記載の電気冷蔵庫。
7. 【請求項７】 前記密閉容器の前面上部に、上方に延出
   して前記密閉蓋の前縁を当接する延出部が設けられると
   ともに、両側面および背面の上部に水平状のフランジが
   周設される一方、前記密閉蓋から、前記フランジに当接
   する密閉リブが垂下されてなることを特徴とする請求項
   １乃至請求項６の何れかに記載の電気冷蔵庫。
8. 【請求項８】 前記密閉蓋が、透過性を有する部材から
   なることを特徴とする請求項１、請求項２、請求項５ま
   たは請求項７に記載の電気冷蔵庫。
9. 【請求項９】 前記密閉容器の内部が、区画板により区
   画されてなることを特徴とする請求項１乃至請求項７の
   何れかに記載の電気冷蔵庫。
10. 【請求項１０】 前記密閉容器が、左右に分割されて複
    数形成されるとともに、同分割部の両側面に前記フラン
    ジに連続する補助フランジが設けられる一方、前記密閉
    蓋から、前記補助フランジに当接する補助密閉リブが垂
    下されてなることを特徴とする請求項１乃至請求項７の
    何れかに記載の電気冷蔵庫。
11. 【請求項１１】 前記密閉容器の前部に、把手部が連続
    形成されてなることを特徴とする請求項１乃至請求項
    ７、請求項９または請求項１０の何れかに記載の電気冷
    蔵庫。
12. 【請求項１２】 前記密閉容器に、鶏卵を包装した少な
    くとも一パックの包装部材の下部と、同包装部材から取
    り出した複数の鶏卵の下部とを夫々同時に保持する多数
    の保持孔を備えた保持部と、同保持部の少なくとも両側
    から垂下した脚部とからなる保持具を設けてなることを
    特徴とする請求項１乃至請求項７または請求項９乃至請
    求項１１の何れかに記載の電気冷蔵庫。
13. 【請求項１３】 前記密閉容器に、前記保持具の脚部を
    位置決めする位置決め部を設けたことを特徴とする請求
    項１２に記載の電気冷蔵庫。
14. 【請求項１４】 前記密閉容器が、前記保持具の脚部を
    位置決めするとともに、同保持具が隣接する底面に、鶏
    卵を包装した少なくとも一パックの包装部材を収容でき
    るように形成されてなることを特徴とする請求項１２ま
    たは請求項１３に記載の電気冷蔵庫。