JPH06299551A - 水中において起立する鋼管杭 - Google Patents

水中において起立する鋼管杭

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JPH06299551A
JPH06299551A JP11237793A JP11237793A JPH06299551A JP H06299551 A JPH06299551 A JP H06299551A JP 11237793 A JP11237793 A JP 11237793A JP 11237793 A JP11237793 A JP 11237793A JP H06299551 A JPH06299551 A JP H06299551A
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JP
Japan
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pile
steel pipe
water
pipe pile
ground
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Withdrawn
Application number
JP11237793A
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English (en)
Inventor
Kinji Sekida
欣治 関田
Toshio Yoshikawa
利夫 吉川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水底地盤中に設置する大径で大重量の鋼管杭
の水中重量を軽減すると共に、鋼管杭を水底に置いた際
に水の流れや波を受けても直立し易くし、かつ打撃エネ
ルギーの逸散を少くする。 【構成】 水底地盤中に設置される鋼管杭1の上方の内
部に、水底地盤中に貫入した際、破壊可能な板材2aか
らなる底蓋4と、上蓋3および底蓋4間を連通する中空
パイプ1bで構成される浮体部2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水底地盤中に設置する
鋼管杭に関するもので、更に詳しくは大径,厚肉の大型
鋼管杭に関する。
【0002】
【従来の技術】水底地盤中に鋼管杭を設置する場合、根
入れ必要長分だけ水底地盤を掘削し、その中に鋼管杭を
挿入し、地盤との間にセメントミルク等を充填して固化
する方法と、杭頭をハンマー等で打撃し、地盤に貫入設
置する方法が行われている。前者の場合は、鋼管杭を水
上よりクレーンによって吊り降ろし、掘削孔内に挿入す
る。後者の場合は、台船や作業足場上に設けた位置出し
を兼ねた杭保持装置で鋼管杭を支え、杭頭をハンマーで
打撃し、貫入設置したり、クレーンにより鋼管杭を吊り
ながら水底地盤中にハンマーで打設,貫入するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の工法では、いず
れの場合も鋼管杭をクレーン等で吊り降ろす工程におい
て、鋼管杭が大径,厚肉になると大重量となるため吊り
ロープやクレーン等の吊り降ろし装置を大がかりなもの
にする必要がある。また、鋼管杭を吊り降ろす過程や、
または鋼管杭下端部が十分根入れされる前の水底に着底
した状態で、潮流や波浪等によって横荷重を受けると鋼
管杭が傾き、杭の位置決めや水底の基礎構造物の杭固定
用孔への挿入が容易にできない課題があった。本発明は
前述の欠点を解消し、大がかりな吊り降し装置を使用す
ることなく、大型鋼管杭の水中重量を軽減し、かつ鋼管
杭を水中において容易に起立させて水底地盤中に設置す
ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は以下の要旨とする。水底地盤6中に設置される
鋼管杭1の上方の内部に、水底地盤6中に貫入した際、
破壊可能な板材2aからなる底蓋4と、上蓋3と底蓋4
間を連通する中空パイプ1bで構成される浮体部2を設
けたものである。また、浮体部2に注水バルブ2cを設
け注水可能とするものである。本発明は、上記の構成に
より、浮体部2の浮力で鋼管杭1の水中重量が低減さ
れ、浮体部2を鋼管杭1の上方部に配置し、水中におけ
る重心が下方になるようにして、鋼管杭1が、水中に没
した際に自ら起立するようにしたものである。また図4
に示すように、波や流れによる外力Fが鋼管杭1の着底
点廻りに働くモーメントM1 =F×hと鋼管杭水中重量
WによるモーメントM2 =W×lG ×sinθの和である
転倒モーメントMa =M1 +M2 に対し、浮体部2の浮
力Bによる復原モーメントMb =B×lB × sinθが大
きくなり、傾斜角(θ)を小さくするように、即ち鋼管
杭が起立するように作用する。なお、浮体部2の浮力の
大きさは鋼管杭1の水中重量より小さくする。図4にお
いて、復原モーメントLはBlB sin θであり、また転
倒モーメントはWlGsin θ+Fhである。また、鋼管
杭1の内部に設けられる浮体部2は、打設時に浮体部の
底蓋4より鋼管杭内下方の水圧の増加を生じさせないよ
うに浮体部2を構成する上蓋3上方と底蓋4下方間を連
通する中空パイプ1bを設けている。即ち、鋼管杭の打
設時に中空パイプ1b内を通じて鋼管杭内下方の水が上
方に移動するようにして水圧の増大をなくすようにして
いる。さらに、浮体部2が水底地盤6中に貫入すると、
ハンマー7bの打撃により容易に破壊するよう薄鋼板,
合成樹脂板またはゴム板等の板材2aからなる底蓋4と
し、貫入抵抗の増大を防止している。また、鋼管杭1の
建込後に、自立可能な根入れが得られた後は、注水用の
バルブ2cにより浮体部2へ注水して浮力をなくし、杭
重量を増加させて、自沈およびハンマー打撃による打設
を容易にすることができる。
【0005】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図9を参照
して説明する。図1は本発明にかかる鋼管杭の縦断面を
示すものであり、必要根入れ長に構造物と接合するに必
要な長さを加えた杭長とされている。鋼管杭1の上方の
内部には鋼管杭1の水中重量よりはわずかに小さい浮力
(例えば10%減)となるような寸法にした浮体部2が
設けられる。浮体部2の配置および浮力の大きさは、鋼
管杭1が傾斜してもすみやかに復原性を発揮して起立す
るように、以下の算式によって決定する。即ち、浮体部
2の長さLB は次式によって求める。なお、次式の前提
として杭長が水深の1〜2割だけ長い場合、図4に示す
浮力Bが鋼管杭の重量Wよりわずか小さい条件と、浮体
部の復原モーメントMが、鋼管杭水中重量によるモーメ
ントM2 より若干大きくなる条件より得られるものであ
る。
【0006】
【数1】 ここで、各記号は、外径D、肉厚t、鋼管杭の長さl、
水の単位重量ρw 、鋼管の単位重量ρs 、浮体部2の重
量増と浮力減による効果を考慮した係数kである。kと
しては1.0〜1.3程度とする。本実施例の浮体部2は、
所定の浮力が得られるように、鋼管杭1内に所定間隔L
B をおいて水密に溶接した上蓋3、底蓋4とこれを上下
方向に貫通する中空パイプ1bから構成される。上蓋
3、底蓋4は薄い鋼板からなる板材2aを用い、図3に
示されるように、中空パイプ1bを支持する放射状のリ
ブ2bで補強されている。上蓋3および底蓋4に用いる
薄い鋼板からなる板材2aは水底地盤6中に貫入された
際に、破断する程度の強度を有する部材とする。また上
蓋3には注水用バルブ2cを設けている。これは鋼管杭
1を建込後または打設途中で自立可能な根入れが得られ
た後、バルブ2cを開き、周囲の水を浸入させることに
より、浮体部2の浮力をなくし、鋼管杭1の自重を大き
くして打設を容易にするためのものである。
【0007】図5〜図9は本発明の鋼管杭1を水底地盤
中に打設する工程を示したものである。(a)鋼管杭1
の頭部に吊ワイヤを固定し、吊ワイヤをゆるめた状態
で、図のように台船上より水中へ落とすと鋼管杭1は杭
上方の浮体部2の浮力で鋼管杭1の下端が着底し起立す
る。(b)次に鋼管杭1の杭頭をクレーン7aで吊りあ
げ、所定の位置に吊り降ろす。この際に用いられるクレ
ーンは、鋼管杭1の水中重量が軽減されているので、小
容量のクレーンでよい。(c)次に杭頭にクレーン7a
で水中ハンマー7bを載置して、その水中ハンマー7b
により鋼管杭1の打設を開始する。(d)は鋼管杭1が
水底地盤6に貫入していく状況を示す。鋼管杭1が自立
可能な根入長になったら、上蓋3に設けたバルブ2cを
開き、浮体部2に注水することにより、打設しやすくし
てもよい。(e)浮体部2の底蓋4が水底地盤6に達す
ると、底蓋4の板材2aが破壊されて貫入抵抗の増大が
回避される。この際、底蓋4のリブ2bと中空パイプ1
bは、鋼管杭1と一体のまま水底地盤6の中へ貫入され
る。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、大径厚肉の大型の鋼管
杭1を水底地盤6に設置する場合、水底地盤6中に設置
される鋼管杭1の上方の内部に、水底地盤6中に貫入し
た際、破壊可能な板材からなる底蓋4と、上蓋3および
底蓋4間を連通する中空パイプ1bにより構成される浮
体部2を設けているので、鋼管杭1の水中重量を軽減す
ることができ、そのため、大がかりな吊り降し装置が不
要であり、また、水中において浮体部2の復原作用によ
り、鋼管杭1を容易に起立させることができるので、水
の流れや波浪の影響を受けても、鋼管杭1の位置決め打
設を精度良く行なうことができ、さらに浮体部2に連通
用の中空パイプ1bを設け、底蓋4は、鋼管杭1を水底
地盤6中に貫入した際、破壊可能な板材2aを備えてい
るので、鋼管杭1を水底地盤6に打設する時、打設時の
抵抗の増大を招くことがない。また浮体部2に注排水可
能なバルブ2cを設けることにより、自立可能な根入れ
後に、鋼管杭1内に注水して浮力をなくし、鋼管杭1の
自重を増加させることにより、鋼管杭1の打設を容易に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において使用する浮体部を有す
る鋼管杭を示す一部切欠縦断側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】水中における鋼管杭のモーメントを示す側面図
である。
【図5】鋼管杭を水中に吊り降すときの状態を示す側面
図である。
【図6】鋼管杭を垂直にして水中に吊り降している状態
を示す側面図である。
【図7】鋼管杭を水底地盤に打込んでいる状態を示す側
面図である。
【図8】鋼管杭の打込みが進行した状態を示す側面図で
ある。
【図9】鋼管杭が所定の深さまで打込まれた状態を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 鋼管杭 1a 鋼管 1b 中空パイプ 2 浮体部 2a 板材または薄い鋼板 2b リブ 2c バルブ 3 上蓋 4 底蓋 5 水面 6 水底地盤 7 台船 7a クレーン 7b ハンマー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水底地盤6中に設置される鋼管杭1の上
    方の内部に、水底地盤6中に貫入した際、破壊可能な板
    材2aからなる底蓋4と、上蓋3と底蓋4間を連通する
    中空パイプ1bで構成される浮体部2を設けたことを特
    徴とする水中において起立する鋼管杭。
  2. 【請求項2】 浮体部2に注水バルブ2cを設け注水可
    能としたことを特徴とする請求項1の水中において起立
    する鋼管杭。
JP11237793A 1993-04-16 1993-04-16 水中において起立する鋼管杭 Withdrawn JPH06299551A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH116146A (ja) * 1997-06-18 1999-01-12 Mitani Sekisan Co Ltd 中空杭及び閉塞装置
JP2007239200A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Tekken Constr Co Ltd 鉄筋篭又は鋼管の建て込み工法並びに該工法に用いるフロート装置と該装置の撤去方法
JP2013122121A (ja) * 2011-12-09 2013-06-20 Senshu Iwatani:Kk 鉄筋籠の建て込み方法、該方法に用いる浮力付与装置、及び浮力体離脱装置
JP2013238033A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 Yokogawa Sumikin Bridge Corp 大型鋼管を用いた緊急避難施設
JP2018076661A (ja) * 2016-11-07 2018-05-17 新日鐵住金株式会社 鋼管杭の自沈防止装置、自沈防止構造及び自沈防止工法
EP1068403B2 (en) 1998-04-02 2018-10-10 SPT Equipment bv Marine structure

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