JPH06299415A - ポリアミドモノフィラメント - Google Patents
ポリアミドモノフィラメントInfo
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- JPH06299415A JPH06299415A JP5087077A JP8707793A JPH06299415A JP H06299415 A JPH06299415 A JP H06299415A JP 5087077 A JP5087077 A JP 5087077A JP 8707793 A JP8707793 A JP 8707793A JP H06299415 A JPH06299415 A JP H06299415A
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- monofilament
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A) ε−カプロラクタム98〜70重量%
とヘキサメチレンジアンモニウムアジペート2〜30重
量%を共重合して得られる6/66共重合ポリアミド9
8〜80重量部、 (B) 脂環ジアミン・ジカルボン酸塩
を必須成分として含む3種以上のポリアミド形成成分を
共重合して得られる三元以上の多元共重合ポリアミド2
〜20重量部、および (C) エチレン・ビスステアリル
アミド0.1〜1. 0重量部からなるポリアミド組成物
が溶融紡糸したポリアミドモノフィラメント。 【効果】 直径1. 0mm以上の太物のモノフィラメント
でも、透明性、真円性、機械特性に優れたものにする。
とヘキサメチレンジアンモニウムアジペート2〜30重
量%を共重合して得られる6/66共重合ポリアミド9
8〜80重量部、 (B) 脂環ジアミン・ジカルボン酸塩
を必須成分として含む3種以上のポリアミド形成成分を
共重合して得られる三元以上の多元共重合ポリアミド2
〜20重量部、および (C) エチレン・ビスステアリル
アミド0.1〜1. 0重量部からなるポリアミド組成物
が溶融紡糸したポリアミドモノフィラメント。 【効果】 直径1. 0mm以上の太物のモノフィラメント
でも、透明性、真円性、機械特性に優れたものにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミドモノフィラメ
ントに関し、さらに詳しくは、透明性、真円性、柔軟性
および引張り強力に優れたポリアミドモノフィラメント
に関するものである。
ントに関し、さらに詳しくは、透明性、真円性、柔軟性
および引張り強力に優れたポリアミドモノフィラメント
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドモノフィラメントは従来から
優れた強度、耐候性、軽量性、等から魚網、釣り糸など
に多く用いられているが、更なる重要な要求性能として
透明性の向上がある。従来から知られているポリアミド
モノフィラメントの透明性向上化技術の代表的な手法と
しては、ポリアミドを共重合化する方法、例えば特開昭
61−194215号公報ではε−カプロラクタムにヘ
キサメチレンジアンモニウムアジペートを少量混合して
共重合化することによる透明性の優れたモノフィラメン
トを得る方法がある。
優れた強度、耐候性、軽量性、等から魚網、釣り糸など
に多く用いられているが、更なる重要な要求性能として
透明性の向上がある。従来から知られているポリアミド
モノフィラメントの透明性向上化技術の代表的な手法と
しては、ポリアミドを共重合化する方法、例えば特開昭
61−194215号公報ではε−カプロラクタムにヘ
キサメチレンジアンモニウムアジペートを少量混合して
共重合化することによる透明性の優れたモノフィラメン
トを得る方法がある。
【0003】しかしながら共重合化による透明性の向上
効果には限界があり、特に近年求められているマグロ、
ハエナワ用の太物モノフィラメントでは透明性が十分で
はない。また特公平3−14923号公報に記載された
(a) ナイロン6/66共重合体、 (b) 脂肪族ジアミ
ンとイソフタル酸および/またはテレフタル酸を主成分
とする芳香族ポリアミド、 (c) ビスアミドを配合した
組成物からも透明なモノフィラメントを得ることができ
る。しかし脂肪族ポリアミドと芳香族ポリアミドは分子
構造に起因した両ポリマの溶融粘性差のため、紡糸時に
吐出が不安定となって、太物モノフィラメントでは真円
性が不十分である。
効果には限界があり、特に近年求められているマグロ、
ハエナワ用の太物モノフィラメントでは透明性が十分で
はない。また特公平3−14923号公報に記載された
(a) ナイロン6/66共重合体、 (b) 脂肪族ジアミ
ンとイソフタル酸および/またはテレフタル酸を主成分
とする芳香族ポリアミド、 (c) ビスアミドを配合した
組成物からも透明なモノフィラメントを得ることができ
る。しかし脂肪族ポリアミドと芳香族ポリアミドは分子
構造に起因した両ポリマの溶融粘性差のため、紡糸時に
吐出が不安定となって、太物モノフィラメントでは真円
性が不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術によって得られるモノフィラメントよりも、更
に透明性が向上し、かつモノフィラメント径が太くなっ
ても透明性と真円性が保持され得るポリアミドモノフィ
ラメントを提供することにある。
従来技術によって得られるモノフィラメントよりも、更
に透明性が向上し、かつモノフィラメント径が太くなっ
ても透明性と真円性が保持され得るポリアミドモノフィ
ラメントを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
ε−カプロラクタム98〜70重量%とヘキサメチレン
ジアンモニウムアジペート (以下AH塩と略称する) 2
〜30重量%を共重合して得られる6/66共重合ポリ
アミド98〜80重量部、(B) 脂環ジアミン・ジカル
ボン酸塩を必須成分として含む3種以上のポリアミド形
成成分を共重合して得られる三元以上の多元共重合ポリ
アミド2〜20重量部、および(C) エチレン・ビスス
テアリルアミド0. 1〜1. 0重量部からなるポリアミ
ド組成物が溶融紡糸により成形されたポリアミドモノフ
ィラメントを特徴とするものである。
ε−カプロラクタム98〜70重量%とヘキサメチレン
ジアンモニウムアジペート (以下AH塩と略称する) 2
〜30重量%を共重合して得られる6/66共重合ポリ
アミド98〜80重量部、(B) 脂環ジアミン・ジカル
ボン酸塩を必須成分として含む3種以上のポリアミド形
成成分を共重合して得られる三元以上の多元共重合ポリ
アミド2〜20重量部、および(C) エチレン・ビスス
テアリルアミド0. 1〜1. 0重量部からなるポリアミ
ド組成物が溶融紡糸により成形されたポリアミドモノフ
ィラメントを特徴とするものである。
【0006】上記構成によって、マグロ、ハエナワ用の
径が1mm以上の太物でも透明性、真円性、柔軟性および
引張り強力に優れたポリアミドモノフィラメントにする
ことができる。本発明で用いる6/66共重合ポリアミ
ド (A) は、ε−カプロラクタムとAH塩の重量比率が
98/2〜70/30の組成のモノマーを共重合したも
のである。特に6/66の共重合比率が95/5〜75
/25重量比のものが優れている。
径が1mm以上の太物でも透明性、真円性、柔軟性および
引張り強力に優れたポリアミドモノフィラメントにする
ことができる。本発明で用いる6/66共重合ポリアミ
ド (A) は、ε−カプロラクタムとAH塩の重量比率が
98/2〜70/30の組成のモノマーを共重合したも
のである。特に6/66の共重合比率が95/5〜75
/25重量比のものが優れている。
【0007】ε−カプロラクタムの重量%が98%を越
えると、溶融紡糸時の結晶性が増大し、透明性が阻害さ
れて好ましくない。また、ε−カプロラクタムの重量%
が70以下となると、ナイロン6が本来持っている優れ
た機械的性質、特に引張強力が低下する。6/66共重
合ポリアミドは、たとえばε−カプロラクタム水溶液と
AH塩水溶液を所定の共重合組成割合に混合した均一溶
液を連続的に常圧重合塔に供給して、250〜270℃
で10〜20時間重合して塔下部より水中にストランド
状に吐出したものを切断して共重合ポリアミド樹脂ペレ
ットを得ることができる。更にペレット中の未反応物を
熱水で抽出除去後、真空あるいは窒素下で乾燥および固
相重合によって所望の重合度を得ることができる。この
6/66共重合ポリアミドはJIS−K−6810に基
づいた相対粘度が2. 5〜5. 5のものが好ましく、更
に好適には3. 0〜4. 5である。
えると、溶融紡糸時の結晶性が増大し、透明性が阻害さ
れて好ましくない。また、ε−カプロラクタムの重量%
が70以下となると、ナイロン6が本来持っている優れ
た機械的性質、特に引張強力が低下する。6/66共重
合ポリアミドは、たとえばε−カプロラクタム水溶液と
AH塩水溶液を所定の共重合組成割合に混合した均一溶
液を連続的に常圧重合塔に供給して、250〜270℃
で10〜20時間重合して塔下部より水中にストランド
状に吐出したものを切断して共重合ポリアミド樹脂ペレ
ットを得ることができる。更にペレット中の未反応物を
熱水で抽出除去後、真空あるいは窒素下で乾燥および固
相重合によって所望の重合度を得ることができる。この
6/66共重合ポリアミドはJIS−K−6810に基
づいた相対粘度が2. 5〜5. 5のものが好ましく、更
に好適には3. 0〜4. 5である。
【0008】本発明おいて用いる三元以上の多元共重合
ポリアミド (B) とは、脂環ジアミン・ジカルボン酸塩
を必須成分として含む3種以上のポリアミド形成成分を
共重合して得られるものである。つまり、少なくとも3
種以上のポリアミド形成成分を共重合するが、その中の
1種は脂環ジアミン・ジカルボン酸塩である。残る他の
2種以上のポリアミド形成成分はε−カプロラクタム、
AH塩、ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート (以
下SH塩と称する) 、ラウロラクタム、アミノドデカン
酸、アミノウンデカン酸などから選ばれるが、その1つ
はε−カプロラクタムが好ましい。
ポリアミド (B) とは、脂環ジアミン・ジカルボン酸塩
を必須成分として含む3種以上のポリアミド形成成分を
共重合して得られるものである。つまり、少なくとも3
種以上のポリアミド形成成分を共重合するが、その中の
1種は脂環ジアミン・ジカルボン酸塩である。残る他の
2種以上のポリアミド形成成分はε−カプロラクタム、
AH塩、ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート (以
下SH塩と称する) 、ラウロラクタム、アミノドデカン
酸、アミノウンデカン酸などから選ばれるが、その1つ
はε−カプロラクタムが好ましい。
【0009】したがって三元以上の多元共重合ポリアミ
ド (B) としては脂環ジアミン・ジカルボン酸とε−カ
プロラクタムと更に1種以上のポリアミド形成成分との
共重合体が好ましい。脂環ジアミン・ジカルボン酸塩の
脂環ジアミンとしてはヘキサヒドロメタキシリレンジア
ミン (以下m−XD(H) と称する) またはビス (p−ア
ミノシクロヘキシル) メタン (以下PACMと称する)
が好ましい。
ド (B) としては脂環ジアミン・ジカルボン酸とε−カ
プロラクタムと更に1種以上のポリアミド形成成分との
共重合体が好ましい。脂環ジアミン・ジカルボン酸塩の
脂環ジアミンとしてはヘキサヒドロメタキシリレンジア
ミン (以下m−XD(H) と称する) またはビス (p−ア
ミノシクロヘキシル) メタン (以下PACMと称する)
が好ましい。
【0010】脂環ジアミン・ジカルボン酸塩のジカルボ
ン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸の脂肪族ジカルボン酸およびテレ
フタル酸、イソフタル酸の芳香族ジカルボン酸等であ
る。多元共重合ポリアミド (B) の好適な例としては次
のものを挙げることができる。 6/66/m−XD(H)6, 6/66/m−XD(H)10, 6/6
10/m−XD(H)6 6/66/610/m−XD(H)6, 6/66/610/m−XD
(H)12,6/66/610/12/m−XD(H)6, 6/66/PA
CM6, 6/612/PACM6,6/66/PACM10, 6
/66/PACM12, 6/66/610/PACM6 6/66/11/PACM6 多元共重合ポリアミド中の脂環ジアミン・ジカルボン酸
塩の含有量は10〜50重量%が好ましい。10重量%
以下では、透明性向上の効果が小さくなり、また50重
量%以上では、多元共重合ポリアミドの溶融粘度が高
く、6/66共重合ポリアミドとの溶融紡糸時に均一径
のモノフィラメントを得ることが困難となる。6/66
共重合ポリアミド98〜80重量部に対する多元共重合
ポリアミドの混合量は2〜20重量部であることが重要
であり、更には3〜15重量部が最適である。
ン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸の脂肪族ジカルボン酸およびテレ
フタル酸、イソフタル酸の芳香族ジカルボン酸等であ
る。多元共重合ポリアミド (B) の好適な例としては次
のものを挙げることができる。 6/66/m−XD(H)6, 6/66/m−XD(H)10, 6/6
10/m−XD(H)6 6/66/610/m−XD(H)6, 6/66/610/m−XD
(H)12,6/66/610/12/m−XD(H)6, 6/66/PA
CM6, 6/612/PACM6,6/66/PACM10, 6
/66/PACM12, 6/66/610/PACM6 6/66/11/PACM6 多元共重合ポリアミド中の脂環ジアミン・ジカルボン酸
塩の含有量は10〜50重量%が好ましい。10重量%
以下では、透明性向上の効果が小さくなり、また50重
量%以上では、多元共重合ポリアミドの溶融粘度が高
く、6/66共重合ポリアミドとの溶融紡糸時に均一径
のモノフィラメントを得ることが困難となる。6/66
共重合ポリアミド98〜80重量部に対する多元共重合
ポリアミドの混合量は2〜20重量部であることが重要
であり、更には3〜15重量部が最適である。
【0011】2重量部以下では、透明性向上のための該
多元共重合ポリアミドの添加効果が小さい。また20重
量部を越えると吐出が不安定状態となり真円のモノフィ
ラメント径となりにくい。多元共重合ポリアミドは当業
界で公知の重合方法によって得ることができる。例え
ば、重合釜に各々の共重合原料水溶液を所定量仕込み、
必要に応じて分子量調節剤としての酢酸、安息香酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、ステアリルアミン、ヘキサメチ
レンジアミンなどを加え、更には耐熱、耐候剤も添加す
ることができる。次いで、窒素ガスで内部を置換したの
ち攪拌下で加熱して内部の圧力を一部逃がしながら一定
の圧力で所定の温度、時間重合した後、内部の圧力を大
気圧まで下げ、更には常圧化で窒素ガスを少量ずつ流し
ながら、一定時間加熱して所望のポリマ粘性となったと
ころで重合釜より口金を通して水中にストランド状に吐
出する。これを切断したチップを乾燥して多元共重合ポ
リアミドとして使用される。JIS−K−6810に基
づいた相対粘度は、2. 0〜3. 0の範囲が好適であ
る。2. 0以下ではモノフィラメントの強度低下を引き
起こし、3. 0以上では溶融粘性が高くなり、モノフィ
ラメント径の均一性が乱れる傾向がある。
多元共重合ポリアミドの添加効果が小さい。また20重
量部を越えると吐出が不安定状態となり真円のモノフィ
ラメント径となりにくい。多元共重合ポリアミドは当業
界で公知の重合方法によって得ることができる。例え
ば、重合釜に各々の共重合原料水溶液を所定量仕込み、
必要に応じて分子量調節剤としての酢酸、安息香酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、ステアリルアミン、ヘキサメチ
レンジアミンなどを加え、更には耐熱、耐候剤も添加す
ることができる。次いで、窒素ガスで内部を置換したの
ち攪拌下で加熱して内部の圧力を一部逃がしながら一定
の圧力で所定の温度、時間重合した後、内部の圧力を大
気圧まで下げ、更には常圧化で窒素ガスを少量ずつ流し
ながら、一定時間加熱して所望のポリマ粘性となったと
ころで重合釜より口金を通して水中にストランド状に吐
出する。これを切断したチップを乾燥して多元共重合ポ
リアミドとして使用される。JIS−K−6810に基
づいた相対粘度は、2. 0〜3. 0の範囲が好適であ
る。2. 0以下ではモノフィラメントの強度低下を引き
起こし、3. 0以上では溶融粘性が高くなり、モノフィ
ラメント径の均一性が乱れる傾向がある。
【0012】本発明で用いるエチレン・ビスステアリル
アミド (C) は、145℃付近で融解する白色の粉末状
ワックスでモノフィラメント紡糸時の吐出安定性と透明
性付与に重要な添加剤である。添加量が0. 1部以下で
は、透明性が不足する。一方1. 0部以上では、紡糸時
に糸切れ等の問題が発生しやすい。該添加剤は紡糸前の
原料樹脂にドライブレンドして使用するのが一般的であ
る。しかし原料樹脂の重合時に、内部添加する方法でも
良い。
アミド (C) は、145℃付近で融解する白色の粉末状
ワックスでモノフィラメント紡糸時の吐出安定性と透明
性付与に重要な添加剤である。添加量が0. 1部以下で
は、透明性が不足する。一方1. 0部以上では、紡糸時
に糸切れ等の問題が発生しやすい。該添加剤は紡糸前の
原料樹脂にドライブレンドして使用するのが一般的であ
る。しかし原料樹脂の重合時に、内部添加する方法でも
良い。
【0013】上記のポリアミド混合組成物を溶融紡糸す
る方法は、当業界で一般的なポリアミドモノフィラメン
トの紡糸方法で行なうことが出来る。例えば、押出機か
ら吐出された糸状の溶融ポリアミドを冷却浴中で固化さ
せた後、連続的に熱水などの高温雰囲気中で所定の倍率
に延伸することによって、従来技術では得られなかった
透明性、柔軟性および引張強力に優れた直径1mm以上の
太物モノフィラメントを得ることが出来る。また紡糸時
に公知の方法で耐熱、耐候剤、着色剤および柔軟化を目
的とした可塑剤を加えて更に付加価値の高いモノフィラ
メントを得ることも可能である。
る方法は、当業界で一般的なポリアミドモノフィラメン
トの紡糸方法で行なうことが出来る。例えば、押出機か
ら吐出された糸状の溶融ポリアミドを冷却浴中で固化さ
せた後、連続的に熱水などの高温雰囲気中で所定の倍率
に延伸することによって、従来技術では得られなかった
透明性、柔軟性および引張強力に優れた直径1mm以上の
太物モノフィラメントを得ることが出来る。また紡糸時
に公知の方法で耐熱、耐候剤、着色剤および柔軟化を目
的とした可塑剤を加えて更に付加価値の高いモノフィラ
メントを得ることも可能である。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。6/66共重合ポリアミド(1)の作成 ε−カプロラクタムとAH塩の比を85/15 (重量)
に調整した均一混合溶液を定量ポンプで連続的に260
℃に保持した常圧重合塔に供給して塔内で20時間重縮
合反応させた後、塔下部よりギヤポンプと口金を介して
連続的にストランド状に溶融ポリマを吐出して冷却槽中
で固化後ペレット化した。これを更に回分式の抽出槽に
ポリアミドペレット50kgとイオン交換水200Lを入
れて95℃で15時間熱水抽出することによって未反応
物を除去した。抽出ペレットを160℃で30時間真空
乾燥と固相重合反応を行い、冷却した後6/66=85
/15重量比組成の共重合ポリアミドを得た。このポリ
アミドを(1)-Cとした。
する。6/66共重合ポリアミド(1)の作成 ε−カプロラクタムとAH塩の比を85/15 (重量)
に調整した均一混合溶液を定量ポンプで連続的に260
℃に保持した常圧重合塔に供給して塔内で20時間重縮
合反応させた後、塔下部よりギヤポンプと口金を介して
連続的にストランド状に溶融ポリマを吐出して冷却槽中
で固化後ペレット化した。これを更に回分式の抽出槽に
ポリアミドペレット50kgとイオン交換水200Lを入
れて95℃で15時間熱水抽出することによって未反応
物を除去した。抽出ペレットを160℃で30時間真空
乾燥と固相重合反応を行い、冷却した後6/66=85
/15重量比組成の共重合ポリアミドを得た。このポリ
アミドを(1)-Cとした。
【0015】ポリマ特性は、融点194℃、相対粘度
4. 2であった。同様な方法で共重合組成比と相対粘度
の異なるポリアミド(1)-A, (1)-B, (1)-D〜(1)-Fを
作成して表−1に示した。
4. 2であった。同様な方法で共重合組成比と相対粘度
の異なるポリアミド(1)-A, (1)-B, (1)-D〜(1)-Fを
作成して表−1に示した。
【0016】
【表1】 脂環ジアミンを含有する多元共重合ポリアミド(2)の作
成 ε−カプロラクタム40部、AH塩30部、m−XD
(H)6塩30部およびイオン交換水20部を重合釜に仕込
み窒素ガスで内部を置換したのち、攪拌下で加熱を行な
った。内部の水蒸気を逃がしながら釜内の圧力を15kg
/cm2G に保ちつつ内部温度が250℃に到達した時点
から連続的に釜内圧力を低下させて1時間要して大気圧
にした。更に釜内の気相部に少量の窒素ガスを流しなが
ら260℃で2時間加熱を行なって縮合反応を完了させ
た後ギヤポンプ・口金を介してストランド状に溶融ポリ
マを吐出して、冷却槽中で固化後ペレット化を行なっ
た。80℃で20時間真空乾燥を行ない透明な6/66
/m−XD(H)6=40/30/30重量比の三元共重合
ポリアミドを得た。このポリアミドを(2)-G とした。
成 ε−カプロラクタム40部、AH塩30部、m−XD
(H)6塩30部およびイオン交換水20部を重合釜に仕込
み窒素ガスで内部を置換したのち、攪拌下で加熱を行な
った。内部の水蒸気を逃がしながら釜内の圧力を15kg
/cm2G に保ちつつ内部温度が250℃に到達した時点
から連続的に釜内圧力を低下させて1時間要して大気圧
にした。更に釜内の気相部に少量の窒素ガスを流しなが
ら260℃で2時間加熱を行なって縮合反応を完了させ
た後ギヤポンプ・口金を介してストランド状に溶融ポリ
マを吐出して、冷却槽中で固化後ペレット化を行なっ
た。80℃で20時間真空乾燥を行ない透明な6/66
/m−XD(H)6=40/30/30重量比の三元共重合
ポリアミドを得た。このポリアミドを(2)-G とした。
【0017】JIS−K−6810に基づく相対粘度は
2. 83であった。同様な方法で、使用原料及び組成比
の異なる各種の多元共重合ポリアミド(2)-H〜(2)-Qを
作成して表−2に示した。
2. 83であった。同様な方法で、使用原料及び組成比
の異なる各種の多元共重合ポリアミド(2)-H〜(2)-Qを
作成して表−2に示した。
【0018】
【表2】 実施例1 試料 No.(1)-Cの共重合ポリアミド (6/66=85/
15重量比) 92重量部に試料 No.(2)-Gの三元共重合
ポリアミド (6/66/m−XD(H)6=40/30/3
0重量比) 8部とエチレン・ビスステアリルアミド0.
3部を加えてドライブレンドした組成物を240℃の温
度で溶融紡糸し、8℃の冷却水中で固化した後、95℃
の熱水中で4. 5倍に延伸して直径2. 0mmのモノフィ
ラメントを得た。得られたモノフィラメントを隙間のな
いように並べて東洋精機製のヘイズメーターで全透過率
を測定したところ78. 2%と透明性に優れていた (全
透過率は、数値が大きい程透明性が優れていることを示
す) 。モノフィラメントの機械的特性は、引張強力19
0kg、引張伸度25%であった。
15重量比) 92重量部に試料 No.(2)-Gの三元共重合
ポリアミド (6/66/m−XD(H)6=40/30/3
0重量比) 8部とエチレン・ビスステアリルアミド0.
3部を加えてドライブレンドした組成物を240℃の温
度で溶融紡糸し、8℃の冷却水中で固化した後、95℃
の熱水中で4. 5倍に延伸して直径2. 0mmのモノフィ
ラメントを得た。得られたモノフィラメントを隙間のな
いように並べて東洋精機製のヘイズメーターで全透過率
を測定したところ78. 2%と透明性に優れていた (全
透過率は、数値が大きい程透明性が優れていることを示
す) 。モノフィラメントの機械的特性は、引張強力19
0kg、引張伸度25%であった。
【0019】モノフィラメント径の長径と短径の差を偏
平 (μ) の指標で、真円性を表わすと80μであり真円
性が高かった。得られた直径2. 0mmの太物150号モ
ノフィラメントは透明性、機械特性、真円性などに優
れ、当業界で望まれている付加価値の高い製品である。 実施例2〜実施例12、比較例1〜12 表−1の6/66共重合ポリアミドの試料と表−2の多
元共重合ポリアミド試料及びエチレン・ビスステアリル
アミドを各種の割合比率でドライブレンドした組成物を
実施例1と同条件で紡糸・延伸を行ない直径2. 0mmの
モノフィラメントを得た。混合比率とモノフィラメント
の特性及び総合評価結果を表−3に示した。
平 (μ) の指標で、真円性を表わすと80μであり真円
性が高かった。得られた直径2. 0mmの太物150号モ
ノフィラメントは透明性、機械特性、真円性などに優
れ、当業界で望まれている付加価値の高い製品である。 実施例2〜実施例12、比較例1〜12 表−1の6/66共重合ポリアミドの試料と表−2の多
元共重合ポリアミド試料及びエチレン・ビスステアリル
アミドを各種の割合比率でドライブレンドした組成物を
実施例1と同条件で紡糸・延伸を行ない直径2. 0mmの
モノフィラメントを得た。混合比率とモノフィラメント
の特性及び総合評価結果を表−3に示した。
【0020】本発明の実施例1〜12は、優れた透明性
とモノフィラメント特性となるが、比較例1〜12は透
明性が不十分であったり、吐出の不安定に起因する真円
性が低下するなど満足なモノフィラメントが得られなか
った。
とモノフィラメント特性となるが、比較例1〜12は透
明性が不十分であったり、吐出の不安定に起因する真円
性が低下するなど満足なモノフィラメントが得られなか
った。
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明のポリアミドモノフ
ィラメントは、直径1. 0mm以上でも優れた透明性と真
円性及び機械的特性を有する付加価値の高い太物ポリア
ミドモノフィラメントにすることができる。
ィラメントは、直径1. 0mm以上でも優れた透明性と真
円性及び機械的特性を有する付加価値の高い太物ポリア
ミドモノフィラメントにすることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】(A) ε−カプロラクタム98〜70重量
%とヘキサメチレンジアンモニウムアジペート2〜30
重量%を共重合して得られる6/66共重合ポリアミド
98〜80重量部、 (B) 脂環ジアミン・ジカルボン酸塩を必須成分として
含む3種以上のポリアミド形成成分を共重合して得られ
る三元以上の多元共重合ポリアミド2〜20重量部、お
よび (C) エチレン・ビスステアリルアミド0. 1〜1. 0
重量部からなるポリアミド組成物が溶融紡糸により成形
されたポリアミドモノフィラメント。 - 【請求項2】 前記三元以上の多元共重合ポリアミド
が、ε−カプロラクタムと脂環ジアミン・ジカルボン酸
塩を必須成分として含む3種以上のポリアミド形成成分
を共重合して得られるものである請求項1記載のポリア
ミドモノフィラメント。 - 【請求項3】 前記脂環ジアミンが、ヘキサヒドロメタ
キシリレンジアミンまたは (p−アミノシクロヘキシ
ル) メタンである請求項1記載のポリアミドモノフィラ
メント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08707793A JP3246059B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | ポリアミドモノフィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08707793A JP3246059B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | ポリアミドモノフィラメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06299415A true JPH06299415A (ja) | 1994-10-25 |
JP3246059B2 JP3246059B2 (ja) | 2002-01-15 |
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ID=13904889
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---|---|---|---|
JP08707793A Expired - Fee Related JP3246059B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | ポリアミドモノフィラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3246059B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016223037A (ja) * | 2015-06-02 | 2016-12-28 | 宇部興産株式会社 | モノフィラメント |
WO2017150410A1 (ja) * | 2016-03-03 | 2017-09-08 | 宇部興産株式会社 | ポリアミド樹脂及びそれからなるフィルム |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5029697A (ja) * | 1974-04-30 | 1975-03-25 | ||
JPS61194214A (ja) * | 1985-02-25 | 1986-08-28 | Toray Monofilament Co Ltd | ポリアミドモノフイラメントおよびその製造方法 |
JPS61194215A (ja) * | 1985-02-25 | 1986-08-28 | Toray Monofilament Co Ltd | ポリアミドモノフイラメントの製造方法 |
JPS6356238A (ja) * | 1986-08-27 | 1988-03-10 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | テグス |
JPH0314923B2 (ja) * | 1987-09-24 | 1991-02-27 | Momoi Seimo Kk | |
JPH03128966A (ja) * | 1989-10-13 | 1991-05-31 | Mitsubishi Kasei Corp | ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるモノフィラメント |
JPH042849A (ja) * | 1990-04-17 | 1992-01-07 | Mitsubishi Kasei Corp | 漁網 |
JPH04214408A (ja) * | 1990-03-08 | 1992-08-05 | Mitsubishi Kasei Corp | ポリアミドモノフィラメント |
-
1993
- 1993-04-14 JP JP08707793A patent/JP3246059B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
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WO2017150410A1 (ja) * | 2016-03-03 | 2017-09-08 | 宇部興産株式会社 | ポリアミド樹脂及びそれからなるフィルム |
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---|---|
JP3246059B2 (ja) | 2002-01-15 |
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