JPH0629455B2 - ステンレス溶鋼の脱炭方法 - Google Patents
ステンレス溶鋼の脱炭方法Info
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- JPH0629455B2 JPH0629455B2 JP61146566A JP14656686A JPH0629455B2 JP H0629455 B2 JPH0629455 B2 JP H0629455B2 JP 61146566 A JP61146566 A JP 61146566A JP 14656686 A JP14656686 A JP 14656686A JP H0629455 B2 JPH0629455 B2 JP H0629455B2
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- oxygen
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- blowing
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は真空取鍋精錬によるステンレス溶鋼の脱炭方法
に関するものである。
に関するものである。
〔従来の技術〕 ステンレス溶鋼の脱炭精錬を行う場合に,成分元素のC
rが酸素との親和力が強いので通常の大気雰囲気下での
酸素吹錬ではCrが優先的に酸素と結合して脱炭を阻害
する。そこで,溶鋼と接するCO分圧(PCO)を低くしてC
rの酸化を極力抑えた状態で精錬が行われる。その方法
としては,よく知られているように,Arのような不活
性ガスでステンレス溶鋼の脱炭時に発生するCOガスを希
釈することによってPCOを低くして大気圧下で脱炭する
方法(AOD法に代表される)と,溶鋼と接する気相を減
圧することによってPCOを低くして脱炭する方法があ
る。この後者の方法では真空取鍋精錬炉を用いる方法
(VOD法)が良く知られている。この真空取鍋精錬炉に
よるステンレス溶鋼の精錬は通常は次のようにして行わ
れる。溶鋼を受鋼した取鍋を架台のついた真空容器にセ
ットし,取鍋底部に設けられたポーラス状の耐火物(ポ
ーラスプラグ)から不活性ガス(アルゴンガス)を吹き
込み,溶鋼を撹拌し始める。アルゴンガスが出たことを
確認したあと,取鍋蓋と容器蓋を被せて容器全体を減圧
し始める。容器内が約100Torr程度にまで減圧したら
(通常は減圧開始から約5分程度要する)炉上に取付け
てある酸素吹錬用ランスを用いて溶鋼表面に酸素を吹付
け始める。そして,脱炭に必要な酸素を吹錬し終えたな
ら酸素吹錬を停止して容器を大気圧に戻す。減圧下での
精錬中の溶鋼のサンプルを連続的に採取してその時点の
溶鋼中の炭素濃度を直接測定することはできないので,
酸素吹錬を停止するタイミングをはかるには脱炭酸素効
率つまり溶鋼に吹付けた酸素が脱炭にどれだけ寄与して
いるか,を把握しておくことで決定するのが一般であっ
た。これは,真空処理前の溶鋼重量と真空処理前にサン
プル採取し分析した真空処理前の炭素濃度より溶鋼中の
全C量を計算し、C+1/2O2=COの反応式から必要
酸素量を計算し,この酸素量を過去の経験で把握してい
る脱炭酸素効率で割り戻すというものである。
rが酸素との親和力が強いので通常の大気雰囲気下での
酸素吹錬ではCrが優先的に酸素と結合して脱炭を阻害
する。そこで,溶鋼と接するCO分圧(PCO)を低くしてC
rの酸化を極力抑えた状態で精錬が行われる。その方法
としては,よく知られているように,Arのような不活
性ガスでステンレス溶鋼の脱炭時に発生するCOガスを希
釈することによってPCOを低くして大気圧下で脱炭する
方法(AOD法に代表される)と,溶鋼と接する気相を減
圧することによってPCOを低くして脱炭する方法があ
る。この後者の方法では真空取鍋精錬炉を用いる方法
(VOD法)が良く知られている。この真空取鍋精錬炉に
よるステンレス溶鋼の精錬は通常は次のようにして行わ
れる。溶鋼を受鋼した取鍋を架台のついた真空容器にセ
ットし,取鍋底部に設けられたポーラス状の耐火物(ポ
ーラスプラグ)から不活性ガス(アルゴンガス)を吹き
込み,溶鋼を撹拌し始める。アルゴンガスが出たことを
確認したあと,取鍋蓋と容器蓋を被せて容器全体を減圧
し始める。容器内が約100Torr程度にまで減圧したら
(通常は減圧開始から約5分程度要する)炉上に取付け
てある酸素吹錬用ランスを用いて溶鋼表面に酸素を吹付
け始める。そして,脱炭に必要な酸素を吹錬し終えたな
ら酸素吹錬を停止して容器を大気圧に戻す。減圧下での
精錬中の溶鋼のサンプルを連続的に採取してその時点の
溶鋼中の炭素濃度を直接測定することはできないので,
酸素吹錬を停止するタイミングをはかるには脱炭酸素効
率つまり溶鋼に吹付けた酸素が脱炭にどれだけ寄与して
いるか,を把握しておくことで決定するのが一般であっ
た。これは,真空処理前の溶鋼重量と真空処理前にサン
プル採取し分析した真空処理前の炭素濃度より溶鋼中の
全C量を計算し、C+1/2O2=COの反応式から必要
酸素量を計算し,この酸素量を過去の経験で把握してい
る脱炭酸素効率で割り戻すというものである。
前記のような酸素吹錬停止のタイミング決定方法の場合
には,溶鋼温度,スラグ流出量,アルゴンガスによる溶
鋼の撹拌程度等の操業条件の変動によって脱炭酸素効率
が変化するので確実な酸素吹錬停止のタイミングを得る
ことが困難であり,安全を見て出来るだけ悪条件下での
脱炭酸素効率を用いて酸素量を計算したうえで吹錬を行
うのが通常であった。このため過剰な酸素吹錬を行って
しまいがちとなっていた。そのような過剰な酸素吹錬は
無駄な酸素を使用すると共に酸素吹錬時間が長くなるば
かりか、酸素ランスや取鍋のポーラスプラグや耐火物の
寿命を短くし,且つCr成分の過剰な酸化を引き起こし
てその過剰に酸化された酸化Crを還元するための還元
材を余分に必要とし,不経済な真空取鍋精錬を余儀なく
されるという問題があった。
には,溶鋼温度,スラグ流出量,アルゴンガスによる溶
鋼の撹拌程度等の操業条件の変動によって脱炭酸素効率
が変化するので確実な酸素吹錬停止のタイミングを得る
ことが困難であり,安全を見て出来るだけ悪条件下での
脱炭酸素効率を用いて酸素量を計算したうえで吹錬を行
うのが通常であった。このため過剰な酸素吹錬を行って
しまいがちとなっていた。そのような過剰な酸素吹錬は
無駄な酸素を使用すると共に酸素吹錬時間が長くなるば
かりか、酸素ランスや取鍋のポーラスプラグや耐火物の
寿命を短くし,且つCr成分の過剰な酸化を引き起こし
てその過剰に酸化された酸化Crを還元するための還元
材を余分に必要とし,不経済な真空取鍋精錬を余儀なく
されるという問題があった。
本発明は,以上のようなステンレス鋼の真空取鍋精錬に
おいて,過剰な酸素吹錬を行わないように過不足のない
確実な酸素吹錬の停止時期の決定方法を確立することを
目的としてなされたものである。
おいて,過剰な酸素吹錬を行わないように過不足のない
確実な酸素吹錬の停止時期の決定方法を確立することを
目的としてなされたものである。
本発明は,ステンレス溶鋼を受鋼した取鍋を真空容器内
にセットし,減圧雰囲気下で取鍋底部から不活性ガスを
吹込みながら酸素吹錬用ランスを介して該溶鋼表面に酸
素を吹付けて脱炭する真空酸素吹錬工程と,次いで酸素
吹錬を停止し減圧雰囲気下で取鍋底部から不活性ガスを
吹込み脱炭する真空撹拌工程とからなるステンレス溶鋼
の脱炭方法において,溶鋼中のクロム濃度に応じて予め
定められた下式に従う酸素吹錬停止目標炭素値(C′%)に
到達した時点を酸素吹錬の停止時期とするステンレス溶
鋼の脱炭方法, ただし,C′=酸素吹錬停止目標炭素値(%) C=終点目標炭素値(%) dc/dt =酸素吹錬停止後の脱炭速度 ts=酸素吹錬停止時の時間 tf=脱炭終了時の時間 を提供するものである。
にセットし,減圧雰囲気下で取鍋底部から不活性ガスを
吹込みながら酸素吹錬用ランスを介して該溶鋼表面に酸
素を吹付けて脱炭する真空酸素吹錬工程と,次いで酸素
吹錬を停止し減圧雰囲気下で取鍋底部から不活性ガスを
吹込み脱炭する真空撹拌工程とからなるステンレス溶鋼
の脱炭方法において,溶鋼中のクロム濃度に応じて予め
定められた下式に従う酸素吹錬停止目標炭素値(C′%)に
到達した時点を酸素吹錬の停止時期とするステンレス溶
鋼の脱炭方法, ただし,C′=酸素吹錬停止目標炭素値(%) C=終点目標炭素値(%) dc/dt =酸素吹錬停止後の脱炭速度 ts=酸素吹錬停止時の時間 tf=脱炭終了時の時間 を提供するものである。
本発明の実施にあたり,溶鋼を受鋼した取鍋を架台のつ
いた真空容器にセットし,取鍋底部に設けられたポーラ
ス状の耐火物(ポーラスプラグ)から不活性ガス(アル
ゴンガス)を吹き込み,溶鋼を撹拌し始める。アルゴン
ガスが出たことを確認したあと,取鍋蓋と容器蓋を被せ
て容器全体を減圧し始める。始めは溶鋼中の炭素と酸素
の急激な反応による溶鋼のボイリングを避けるために大
気圧(760Torr) から約5分間かけて約100Torr程度にま
で減圧する。この約100Torrになった時点で炉上に取付
けてある酸素吹錬用ランスを用いて溶鋼表面に酸素を吹
付け始める。減圧を始めたら排ガス流量と排ガス中のC
O,CO2濃度の測定により溶鋼から排出された炭素量を計
算し,溶鋼中の残存炭素量を求める。そして,この残存
炭素量が,Cr濃度レベルに応じて定められている酸素
吹錬停止目標炭素値(C′%) になった時点で酸素吹錬を
停止し,ついで減圧雰囲気下で取鍋底部からアルゴンガ
スを吹込み真空撹拌による脱炭を終点炭素目標値まで続
ける。
いた真空容器にセットし,取鍋底部に設けられたポーラ
ス状の耐火物(ポーラスプラグ)から不活性ガス(アル
ゴンガス)を吹き込み,溶鋼を撹拌し始める。アルゴン
ガスが出たことを確認したあと,取鍋蓋と容器蓋を被せ
て容器全体を減圧し始める。始めは溶鋼中の炭素と酸素
の急激な反応による溶鋼のボイリングを避けるために大
気圧(760Torr) から約5分間かけて約100Torr程度にま
で減圧する。この約100Torrになった時点で炉上に取付
けてある酸素吹錬用ランスを用いて溶鋼表面に酸素を吹
付け始める。減圧を始めたら排ガス流量と排ガス中のC
O,CO2濃度の測定により溶鋼から排出された炭素量を計
算し,溶鋼中の残存炭素量を求める。そして,この残存
炭素量が,Cr濃度レベルに応じて定められている酸素
吹錬停止目標炭素値(C′%) になった時点で酸素吹錬を
停止し,ついで減圧雰囲気下で取鍋底部からアルゴンガ
スを吹込み真空撹拌による脱炭を終点炭素目標値まで続
ける。
ここで,酸素吹錬停止目標炭素値と終点炭素目標値との
関係は,dc/dt を酸素吹錬停止後の脱炭速度(真空撹拌
工程での脱炭速度),tsを酸素停止時の時間(真空撹拌
開始時間),tfを脱炭終了時の時間(真空撹拌工程終了
時間)とすると, となるので,酸素吹錬停止目標炭素値は終点炭素目標値
に炭素吹錬停止後の脱炭量を加算すればよい。
関係は,dc/dt を酸素吹錬停止後の脱炭速度(真空撹拌
工程での脱炭速度),tsを酸素停止時の時間(真空撹拌
開始時間),tfを脱炭終了時の時間(真空撹拌工程終了
時間)とすると, となるので,酸素吹錬停止目標炭素値は終点炭素目標値
に炭素吹錬停止後の脱炭量を加算すればよい。
第1図は酸素吹錬停止後の真空撹拌下での脱炭速度dc/d
tを溶鋼中のCrレベルごとにその時点のC値で示した
ものである。第1図における点1つが1分ごとのデータ
である。この図からわかる通り,酸素吹錬停止後はC値
が低くなるにつれて脱炭速度が低下してゆき,その脱炭
速度の絶対量とその変化の割合はCrレベルによって異
なる。したがってこの図によれば,例えば12%Crの溶
鋼を200ppmまでC値を下げるには,酸素吹錬停止目標炭
素値を600ppmとして真空撹拌による脱炭時間を5分とれ
ば200ppmのC値が得られることがわかる。
tを溶鋼中のCrレベルごとにその時点のC値で示した
ものである。第1図における点1つが1分ごとのデータ
である。この図からわかる通り,酸素吹錬停止後はC値
が低くなるにつれて脱炭速度が低下してゆき,その脱炭
速度の絶対量とその変化の割合はCrレベルによって異
なる。したがってこの図によれば,例えば12%Crの溶
鋼を200ppmまでC値を下げるには,酸素吹錬停止目標炭
素値を600ppmとして真空撹拌による脱炭時間を5分とれ
ば200ppmのC値が得られることがわかる。
このように,酸素吹錬停止後の真空撹拌下においても脱
炭反応が進行し且つその脱炭速度は溶鋼中のCrレベル
によって異なるという事実を利用すると,酸素吹錬停止
目標炭素値と酸素吹錬停止後の真空撹拌時間の選定によ
って目標炭素値に的中させることができる。なお,真空
撹拌時間の選定にあたっては能率面だけではなく真空処
理後の溶鋼の温度があまり低くならないような時間を選
ぶ必要がある。
炭反応が進行し且つその脱炭速度は溶鋼中のCrレベル
によって異なるという事実を利用すると,酸素吹錬停止
目標炭素値と酸素吹錬停止後の真空撹拌時間の選定によ
って目標炭素値に的中させることができる。なお,真空
撹拌時間の選定にあたっては能率面だけではなく真空処
理後の溶鋼の温度があまり低くならないような時間を選
ぶ必要がある。
実施例1 本例はCrレベルが18%の溶鋼を終点目標炭素値0.04%
まで真空取鍋精錬炉で脱炭した例である。
まで真空取鍋精錬炉で脱炭した例である。
このCrレベルの溶鋼を受鋼した取鍋を架台のついた真
空容器にセットし,取鍋底部に設けられたポーラスプラ
グからアルゴンガスを吹き込んで溶鋼を撹拌し始めアル
ゴンガスが出たことを確認したあと,取鍋蓋と容器蓋を
被せて容器全体を減圧し始め5分間かけて約100Torr程
度にまで減圧したこの時点でさらに減圧を続けながら炉
上に取付けてある酸素吹錬用ランスを用いて用鋼表面に
酸素を吹付けを開始し,本発明法に従って酸素吹錬停止
目標炭素値を0.08%として酸素吹錬を停止し,その後真
空撹拌による脱炭時間を5分とることで0.042 %の終点
炭素値が得られた。
空容器にセットし,取鍋底部に設けられたポーラスプラ
グからアルゴンガスを吹き込んで溶鋼を撹拌し始めアル
ゴンガスが出たことを確認したあと,取鍋蓋と容器蓋を
被せて容器全体を減圧し始め5分間かけて約100Torr程
度にまで減圧したこの時点でさらに減圧を続けながら炉
上に取付けてある酸素吹錬用ランスを用いて用鋼表面に
酸素を吹付けを開始し,本発明法に従って酸素吹錬停止
目標炭素値を0.08%として酸素吹錬を停止し,その後真
空撹拌による脱炭時間を5分とることで0.042 %の終点
炭素値が得られた。
第2図 (A)中の実線は,本例において減圧を開始し始め
てから排ガス流量と排ガス中のCO,CO2濃度の測定により
溶鋼から排出された炭素量を算出して溶鋼中の残存炭素
量を求めた経時変化を示しており,X印は精錬終了後の
溶鋼を分析して得たC値(=0.042%)である。
てから排ガス流量と排ガス中のCO,CO2濃度の測定により
溶鋼から排出された炭素量を算出して溶鋼中の残存炭素
量を求めた経時変化を示しており,X印は精錬終了後の
溶鋼を分析して得たC値(=0.042%)である。
実施例2 Crレベルが16%の溶鋼を終点目標炭素値0.06%にまで
脱炭する処理を行ない,そのさい,Crレベル16%に応
じた酸素吹錬停止目標炭素値として0.10%を選定し,酸
素吹錬停止後の真空撹拌による脱炭時間を4分とった以
外は前記実施例1と同様の操作によって終点炭素値0.05
7%を得た。第2図(B)に実施例1と同様にして求めた残
存炭素量の経時変化(実線)と終点炭素値(×印)を示
した。
脱炭する処理を行ない,そのさい,Crレベル16%に応
じた酸素吹錬停止目標炭素値として0.10%を選定し,酸
素吹錬停止後の真空撹拌による脱炭時間を4分とった以
外は前記実施例1と同様の操作によって終点炭素値0.05
7%を得た。第2図(B)に実施例1と同様にして求めた残
存炭素量の経時変化(実線)と終点炭素値(×印)を示
した。
実施例3 Crレベルが12%の溶鋼を終点目標炭素値0.02%にまで
脱炭する処理を行ない,そのさい,Crレベル12%に応
じた酸素吹錬停止目標炭素値として0.06%を選定し,酸
素吹錬停止後の真空撹拌による脱炭時間を5分とった以
外は前記実施例1と同様の操作によって終点炭素値0.01
8%を得た。第2図(C)に実施例1と同様にして求めた残
存炭素量の経時変化(実線)と終点炭素値(×印)を示
した。
脱炭する処理を行ない,そのさい,Crレベル12%に応
じた酸素吹錬停止目標炭素値として0.06%を選定し,酸
素吹錬停止後の真空撹拌による脱炭時間を5分とった以
外は前記実施例1と同様の操作によって終点炭素値0.01
8%を得た。第2図(C)に実施例1と同様にして求めた残
存炭素量の経時変化(実線)と終点炭素値(×印)を示
した。
本発明の脱炭方法によれば,酸素吹錬停止後の真空撹拌
工程における脱炭速度を考慮して確実な酸素吹錬の停止
時期を決定しているので,ステンレス溶鋼中の炭素量を
終点目標炭素値に精度よく的中させることができる。
工程における脱炭速度を考慮して確実な酸素吹錬の停止
時期を決定しているので,ステンレス溶鋼中の炭素量を
終点目標炭素値に精度よく的中させることができる。
従って,従来のように過剰な酸素吹錬を行う必要がな
く,酸素吹錬時間が短縮できて能率的であるだけでな
く,酸素ランスや取鍋のポーラスプラグおよび耐火物の
耐用寿命を延長させることができる。
く,酸素吹錬時間が短縮できて能率的であるだけでな
く,酸素ランスや取鍋のポーラスプラグおよび耐火物の
耐用寿命を延長させることができる。
また,過剰に酸化された酸化Crを還元回収するための
還元材やその投与還元時間も不必要となる。
還元材やその投与還元時間も不必要となる。
従って、高生産性で非常に経済的な真空脱炭精錬が可能
となる。
となる。
第1図は真空取鍋精錬炉で酸素吹錬停止後に真空撹拌に
よる脱炭を行ったさいの脱炭速度とその時点での鋼中炭
素量との関係を各Crレベルごとに示した図,第2図は
本発明の実施例結果を示す各Crレベルごとの精錬経過
図である。
よる脱炭を行ったさいの脱炭速度とその時点での鋼中炭
素量との関係を各Crレベルごとに示した図,第2図は
本発明の実施例結果を示す各Crレベルごとの精錬経過
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ステンレス溶鋼を受鋼した取鍋を真空容器
内にセットし,減圧雰囲気下で取鍋底部から不活性ガス
を吹込みながら酸素吹錬用ランスを介して該溶鋼表面に
酸素を吹付けて脱炭する真空酸素吹錬工程と,次いで酸
素吹錬を停止し減圧雰囲気下で取鍋底部から不活性ガス
を吹込み脱炭する真空撹拌工程とからなるステンレス溶
鋼の脱炭方法において, 溶鋼中のクロム濃度に応じて予め定められた下式に従う
酸素吹錬停止目標炭素値(C′%)に到達した時点を、
前記酸素吹錬の停止時期とすることを特徴とするステン
レス溶鋼の脱炭方法。 ただし,C′=酸素吹錬停止目標炭素値(%) C=終点目標炭素値(%) dc/dt=酸素吹錬停止後の脱炭速度 ts=酸素吹錬停止時の時間 tf=脱炭終了時の時間。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61146566A JPH0629455B2 (ja) | 1986-06-23 | 1986-06-23 | ステンレス溶鋼の脱炭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61146566A JPH0629455B2 (ja) | 1986-06-23 | 1986-06-23 | ステンレス溶鋼の脱炭方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS634013A JPS634013A (ja) | 1988-01-09 |
JPH0629455B2 true JPH0629455B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=15410573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61146566A Expired - Lifetime JPH0629455B2 (ja) | 1986-06-23 | 1986-06-23 | ステンレス溶鋼の脱炭方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0629455B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW577929B (en) * | 2001-07-02 | 2004-03-01 | Nippon Steel Corp | Decarburization refining method of chromium containing molten steel |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5181722A (ja) * | 1975-01-16 | 1976-07-17 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | Yokonoshinkuseirenseigyohoho |
JPS5394212A (en) * | 1977-01-31 | 1978-08-18 | Kawasaki Steel Co | Method of making ultralowwcarbon*highh nitrogen chrome steel |
JPS569319A (en) * | 1979-07-05 | 1981-01-30 | Nippon Steel Corp | Vacuum treatment controller for molten steel |
-
1986
- 1986-06-23 JP JP61146566A patent/JPH0629455B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS634013A (ja) | 1988-01-09 |
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