JPH06294429A - トーションバー及びその製造方法 - Google Patents
トーションバー及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH06294429A JPH06294429A JP7804293A JP7804293A JPH06294429A JP H06294429 A JPH06294429 A JP H06294429A JP 7804293 A JP7804293 A JP 7804293A JP 7804293 A JP7804293 A JP 7804293A JP H06294429 A JPH06294429 A JP H06294429A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torsion bar
- effective
- manufacture
- manufacturing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多機能化されて複雑化した形状でも容易に製
造することができ、コストも低く、かつ製品の品質面で
も優れているトーションバー及びその製法を提供するこ
と。 【構成】 (1)有効部と端部からなるばね鋼のトーシ
ョンバーにおいて、有効部は分割し、あるいは分割せず
して型打ち鍛造し、端部は別途製作して前記有効部と摩
擦圧接して接合したトーションバー。 (2)ばね鋼からなりトーションバー有効部とそれに連
続する端部とから構成されるトーションバーの製法であ
って、有効部は分割しあるいは分割せずして型打ち鍛造
により製作し、別途製作した端部と前記有効部を寄り代
(U)が 【数1】 以上で摩擦圧接により接合するトーションバーの製造方
法。
造することができ、コストも低く、かつ製品の品質面で
も優れているトーションバー及びその製法を提供するこ
と。 【構成】 (1)有効部と端部からなるばね鋼のトーシ
ョンバーにおいて、有効部は分割し、あるいは分割せず
して型打ち鍛造し、端部は別途製作して前記有効部と摩
擦圧接して接合したトーションバー。 (2)ばね鋼からなりトーションバー有効部とそれに連
続する端部とから構成されるトーションバーの製法であ
って、有効部は分割しあるいは分割せずして型打ち鍛造
により製作し、別途製作した端部と前記有効部を寄り代
(U)が 【数1】 以上で摩擦圧接により接合するトーションバーの製造方
法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車の懸架
装置やトラックのキャブチルト装置に使用されるトーシ
ョンバーの製法に関する。
装置やトラックのキャブチルト装置に使用されるトーシ
ョンバーの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】懸架装置やキャブチルト装置に用いられ
るトーションバーは、通常中実の丸棒の両端部を型打ち
鍛造し、端部に若干の加工を加えてセレーションなどの
結合部を形成した構造となっている。そして、一端の結
合部を車体固定側に、他端の結合部をサスペンションア
ームやキャブチルトアームにそれぞれ取付け、結合部以
外のねじり部(ばね作用時、主にねじられる部分は通常
有効部と呼ばれている)のねじり変形によりばね作用を
現わすものである。
るトーションバーは、通常中実の丸棒の両端部を型打ち
鍛造し、端部に若干の加工を加えてセレーションなどの
結合部を形成した構造となっている。そして、一端の結
合部を車体固定側に、他端の結合部をサスペンションア
ームやキャブチルトアームにそれぞれ取付け、結合部以
外のねじり部(ばね作用時、主にねじられる部分は通常
有効部と呼ばれている)のねじり変形によりばね作用を
現わすものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近ト
ーションバーそのものが多機能化されつつあり、トーシ
ョンバー本体の形状が複雑なものが設計されている。形
状が複雑化してくると型打ち鍛造が不可能な場合がある
が、こうした場合には従来技術では図5のように大きめ
の素材から総削り加工となり、コスト、製造能力、品質
面で非常に問題が多い。
ーションバーそのものが多機能化されつつあり、トーシ
ョンバー本体の形状が複雑なものが設計されている。形
状が複雑化してくると型打ち鍛造が不可能な場合がある
が、こうした場合には従来技術では図5のように大きめ
の素材から総削り加工となり、コスト、製造能力、品質
面で非常に問題が多い。
【0004】本発明は、こうした実情の下に複雑化した
形状でも容易に製造することができ、コストも低く、か
つ得られた製品の品質面でも優れているトーションバー
の製法を提供することを目的とするものである。
形状でも容易に製造することができ、コストも低く、か
つ得られた製品の品質面でも優れているトーションバー
の製法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、従来溶接性が非常に悪く、溶接が困難であると
されてきたばね鋼に対して摩擦圧接を適用することによ
り上記課題を解決し得ることを知見し、本発明に至っ
た。
た結果、従来溶接性が非常に悪く、溶接が困難であると
されてきたばね鋼に対して摩擦圧接を適用することによ
り上記課題を解決し得ることを知見し、本発明に至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、ばね鋼からなりトー
ションバー有効部とそれに連続する端部とから構成され
るトーションバーの製法であって、有効部は分割しある
いは分割せずして型打ち段造により製作し、別途製作し
た端部と前記有効部を一体に摩擦圧接により接合したト
ーションバーの製造方法をその要旨とするものである。
ションバー有効部とそれに連続する端部とから構成され
るトーションバーの製法であって、有効部は分割しある
いは分割せずして型打ち段造により製作し、別途製作し
た端部と前記有効部を一体に摩擦圧接により接合したト
ーションバーの製造方法をその要旨とするものである。
【0007】上記のように本発明においては、トーショ
ンバーを製造するにあたり、その有効部とその端部とを
摩擦圧接することが重要である。すでに述べたようにば
ね鋼の場合、圧接も含む溶接性が非常に悪く、接合部は
焼割れなどが発生し易く、従来より溶接は困難であると
されてきた。しかし、本発明者は摩擦圧接について検討
を重ねてこの問題を克服することができた。すなわち、
トーションバーを摩擦圧接により形成する場合には、摩
擦条件のうち単にアプセット圧力(P2)と寄り代
(U)とをある一定の関係に保持することにより接合部
における焼割れの発生を防止することができることを見
い出した。図6はトーションバーを摩擦圧接を利用して
製造する場合に圧接部における焼割れの発生の有無とP
2とUとの関係を示すものである。図6より本発明にお
ける摩擦圧接の条件は、寄り代を
ンバーを製造するにあたり、その有効部とその端部とを
摩擦圧接することが重要である。すでに述べたようにば
ね鋼の場合、圧接も含む溶接性が非常に悪く、接合部は
焼割れなどが発生し易く、従来より溶接は困難であると
されてきた。しかし、本発明者は摩擦圧接について検討
を重ねてこの問題を克服することができた。すなわち、
トーションバーを摩擦圧接により形成する場合には、摩
擦条件のうち単にアプセット圧力(P2)と寄り代
(U)とをある一定の関係に保持することにより接合部
における焼割れの発生を防止することができることを見
い出した。図6はトーションバーを摩擦圧接を利用して
製造する場合に圧接部における焼割れの発生の有無とP
2とUとの関係を示すものである。図6より本発明にお
ける摩擦圧接の条件は、寄り代を
【0008】
【数2】
【0009】以上にすることにより接合部における焼割
れの発生を防止することができることがわかる。このよ
うにして製作された本発明によるトーションバーは、摩
擦圧接品であるので、一応耐久性、へたり性の点で懸念
される。そこで、この点を確認するため図2に示すよう
に通常のトーションバーの有効部の中央にて摩擦圧接し
て製作したトーションバーと摩擦圧接しない通常品との
比較を試みた。
れの発生を防止することができることがわかる。このよ
うにして製作された本発明によるトーションバーは、摩
擦圧接品であるので、一応耐久性、へたり性の点で懸念
される。そこで、この点を確認するため図2に示すよう
に通常のトーションバーの有効部の中央にて摩擦圧接し
て製作したトーションバーと摩擦圧接しない通常品との
比較を試みた。
【0010】図3,4は、耐久性と耐へたり性について
の比較テスト結果を示すものである。図3,4から明ら
かなように本発明の摩擦圧接により製作されたトーショ
ンバーは、従来品と同等以上の性能を有するものであ
り、摩擦圧接手段を採用したことによる品質上の懸念は
全くないことが確認された。しかもこのテストは摩擦圧
接部位を有効部の中央という応力の高い部位にて行った
ものであり、以下の実施例に示す比較的応力の低い部位
だけでなく、任意の部位にて摩擦圧接による接合が可能
であることを示している。
の比較テスト結果を示すものである。図3,4から明ら
かなように本発明の摩擦圧接により製作されたトーショ
ンバーは、従来品と同等以上の性能を有するものであ
り、摩擦圧接手段を採用したことによる品質上の懸念は
全くないことが確認された。しかもこのテストは摩擦圧
接部位を有効部の中央という応力の高い部位にて行った
ものであり、以下の実施例に示す比較的応力の低い部位
だけでなく、任意の部位にて摩擦圧接による接合が可能
であることを示している。
【0011】
【実施例】図1に基づき本発明の実施例を説明する。通
常有効部(ばね作用時に主にねじられる部分)と呼ばれ
る部分にみがきばね棒鋼φdの素材を使用し、その両端
部を型打鍛造により、所定の形状φD×l成形し、有効
部材Aを製作する(図1a)。それと同時に別の工程に
て前記部材Aに摩擦圧接する両端部材B,Cを用意し
(図1b)、これら部材を回転数N,1500rpm、
摩擦圧力P1,6kg/mm2、摩擦時間t,10s、ア
プセット圧力P2,10kg/mm2、寄り代U,13m
mなる条件で摩擦圧接する(図1c)。そして、有効部
以外の部分を所定の形状に機械仕上げ(最終仕上げ)す
る(図1d)。その後は従来のトーションバーの生産工
程に付される。
常有効部(ばね作用時に主にねじられる部分)と呼ばれ
る部分にみがきばね棒鋼φdの素材を使用し、その両端
部を型打鍛造により、所定の形状φD×l成形し、有効
部材Aを製作する(図1a)。それと同時に別の工程に
て前記部材Aに摩擦圧接する両端部材B,Cを用意し
(図1b)、これら部材を回転数N,1500rpm、
摩擦圧力P1,6kg/mm2、摩擦時間t,10s、ア
プセット圧力P2,10kg/mm2、寄り代U,13m
mなる条件で摩擦圧接する(図1c)。そして、有効部
以外の部分を所定の形状に機械仕上げ(最終仕上げ)す
る(図1d)。その後は従来のトーションバーの生産工
程に付される。
【0012】こうして製作された本発明の製法によるト
ーションバーは、総削り品とは異なり品質上最重要部位
である有効部を従来と同一の型打ち鍛造で製作できるた
め高品質を維持できる上、トーションバーの他の部分
(有効部に連続する端部)は別途機械加工により仕上げ
ることができるので、その形状が複雑化する傾向にも十
分対応することができる。しかも、総削り法に比べて製
作コストも大幅に低減することができる。
ーションバーは、総削り品とは異なり品質上最重要部位
である有効部を従来と同一の型打ち鍛造で製作できるた
め高品質を維持できる上、トーションバーの他の部分
(有効部に連続する端部)は別途機械加工により仕上げ
ることができるので、その形状が複雑化する傾向にも十
分対応することができる。しかも、総削り法に比べて製
作コストも大幅に低減することができる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製法によ
れば、トーションバーの形状複雑化にも十分対応するこ
とができる上、製作されたトーションバーの品質は高
く、かつ低コストである。
れば、トーションバーの形状複雑化にも十分対応するこ
とができる上、製作されたトーションバーの品質は高
く、かつ低コストである。
【図1】本発明の工程の説明図、
【図2】型打ち鍛造による通常品と比較のために製作さ
れたトーションバーの摩擦圧接部位の説明図、
れたトーションバーの摩擦圧接部位の説明図、
【図3】本発明によるトーションバーと通常品について
の応力−トーションバーのS−Nの関係を示すグラフ
(たて軸ねじり応力、横軸折損回数)、
の応力−トーションバーのS−Nの関係を示すグラフ
(たて軸ねじり応力、横軸折損回数)、
【図4】本発明によるトーションバーと通常品について
のクリープ歪とトーションバーのクリープとの関係を示
すグラフ、
のクリープ歪とトーションバーのクリープとの関係を示
すグラフ、
【図5】従来技術の総削り加工によるトーションバーの
製作説明図。
製作説明図。
【図6】トーションバーの摩擦圧接による製造における
接合部の焼割れ発生の有無とアプセット圧力(P2)と
寄り代(U)との関係を説明する図。
接合部の焼割れ発生の有無とアプセット圧力(P2)と
寄り代(U)との関係を説明する図。
Claims (2)
- 【請求項1】 有効部と端部からなるばね鋼のトーショ
ンバーにおいて、有効部は分割し、あるいは分割せずし
て型打ち鍛造し、端部は別途製作して前記有効部と摩擦
圧接して接合したことを特徴とするトーションバー。 - 【請求項2】ばね鋼からなりトーションバー有効部とそ
れに連続する端部とから構成されるトーションバーの製
法であって、有効部は分割しあるいは分割せずして型打
ち鍛造により製作し、別途製作した端部と前記有効部を
寄り代(U)が 【数1】 以上で摩擦圧接により接合することを特徴とするトーシ
ョンバーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5078042A JP3061505B2 (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | トーションバー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5078042A JP3061505B2 (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | トーションバー及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06294429A true JPH06294429A (ja) | 1994-10-21 |
JP3061505B2 JP3061505B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=13650789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5078042A Expired - Lifetime JP3061505B2 (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | トーションバー及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3061505B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1253343A3 (de) * | 2001-04-25 | 2004-01-14 | DaimlerChrysler AG | Drehstabfeder |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5654338U (ja) * | 1979-10-02 | 1981-05-12 |
-
1993
- 1993-04-05 JP JP5078042A patent/JP3061505B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5654338U (ja) * | 1979-10-02 | 1981-05-12 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1253343A3 (de) * | 2001-04-25 | 2004-01-14 | DaimlerChrysler AG | Drehstabfeder |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3061505B2 (ja) | 2000-07-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19981013 |