JPH06294044A - 織機の不良緯糸除去装置 - Google Patents

織機の不良緯糸除去装置

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JPH06294044A
JPH06294044A JP7991293A JP7991293A JPH06294044A JP H06294044 A JPH06294044 A JP H06294044A JP 7991293 A JP7991293 A JP 7991293A JP 7991293 A JP7991293 A JP 7991293A JP H06294044 A JPH06294044 A JP H06294044A
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JP
Japan
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hook member
weft
defective weft
defective
winding drum
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JP7991293A
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English (en)
Inventor
Kiyoyasu Oda
清泰 小田
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Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻取ドラム25から離れた位置にある不良緯
糸Y3 を捕捉して除去する。 【構成】 往復運動するフック部材16と回転運動する
巻取ドラム25とを共通の駆動モータ11によって駆動
する。フック部材16は、下方の掛止位置において不良
緯糸Y3 を掛止し、上方の中継位置にまで牽引し、巻取
ドラム25に中継する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製織中における緯入
れ不良の発生に際して作動し、不良緯糸を織前から機械
的に取り除くことによって、織機の自動再起動を可能に
する織機の不良緯糸除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】緯入れ不良による織機の停台に際し、緯
入れ不良の原因となった不良緯糸を織前から自動的に除
去することによって、織機の自動再起動を可能にする不
良緯糸除去装置が提案されている(特開昭62−177
258号公報)。
【0003】このものは、織布の緯入れ側に配置する不
良緯糸巻取用の巻取ドラムを備え、巻取ドラムには、そ
れが回転するとき、不良緯糸に係合可能な長さのレバー
が突設されるとともに、巻き取った不良緯糸を切断する
ために、スライドカッタが内装されている。不良緯糸
は、巻取ドラムの回転に伴い、レバーを介して捕捉され
た上、巻取ドラムの外周部に巻き取られ、引き続くスラ
イドカッタの動作によって、巻取りドラムの一周長相当
の長さに切断され、糸屑として排出される。
【0004】なお、緯入れ不良の発生に際し、織機は、
次ぎの緯入れ動作を禁止した状態で適当な惰性回転の後
停止し、不良緯糸は、織機の停止後、織機を逆転するこ
とによって経糸開口内に口出しされる。そこで、不良緯
糸除去装置は、このようにして口出しされた不良緯糸を
除去すればよく、この際、不良緯糸に連なる次回分の緯
糸も同時に除去するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、巻取ドラムは、レバーを介して不良緯糸を捕捉
するので、装置全体が小形であり、その動作も確実であ
る反面、織機に対する設置位置が、緯入れされる緯糸の
極く近傍に限定されるので、緯入れされる緯糸の周囲に
余裕スペースが殆どない多色用レピア織機に応用するこ
とが極めて難しいという問題があった。多色用レピア織
機は、緯入れ側に、選択フィンガ等の緯糸選択装置や、
その他の付属部材等を配設しなければならない上、レピ
アを作動させるために、特に大きな余裕スペースを必要
とするからである。
【0006】そこで、この発明の目的は、不良緯糸を掛
止して牽引するフック部材と巻取ドラムとを組み合わせ
ることによって、多色用レピア織機に対しても好適に使
用することができる織機の不良緯糸除去装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、掛止位置において不良緯糸を掛
止して中継位置にまで牽引するフック部材と、フック部
材によって中継位置に保持されている不良緯糸を巻き取
る巻取ドラムと、フック部材と巻取ドラムとを駆動する
駆動モータとを備え、フック部材と駆動モータとの間に
は、フック部材のみを中継位置に停止させる停止機構を
備えることをその要旨とする。
【0008】なお、停止機構は、フック部材を往復駆動
するためのクランク機構に前置するクラッチ装置と、ク
ラッチ装置を断続させるソレノイドとから構成すること
ができる。
【0009】また、停止機構は、フック部材を往復駆動
するためのクランク機構に含まれる遊び機構と、フック
部材を中継位置に保持する電磁石とから構成してもよ
い。
【0010】
【作用】かかる発明の構成によるときは、フック部材
は、掛止位置において掛止して捕捉した不良緯糸を中継
位置にまで牽引することができ、巻取ドラムは、フック
部材によって中継位置に保持されている不良緯糸を巻き
取ることができるから、巻取ドラムは、フック部材の往
復ストロークに相当するだけ、緯入れされる緯糸から離
して設置することができる。なお、フック部材は、織機
の定常運転時には、中継位置に退避させておくことがで
き、定常運転中に作動する緯糸選択装置等と干渉するお
それがない。
【0011】また、フック部材は、駆動モータとの間に
介装する停止機構が作動することによって、不良緯糸を
掛止した状態で中継位置に一時的に停止させることがで
きる一方、巻取ドラムは、その間にも、回転を継続す
る。したがって、巻取ドラムは、フック部材によって保
持されている不良緯糸に対し、複数回の捕捉機会があ
り、これを確実に捕捉して巻き取ることができる。
【0012】なお、クラッチ装置とソレノイドとからな
る停止機構は、ソレノイドを作動させ、クラッチ装置を
介してフック部材を駆動するクランク機構を駆動モータ
から切り離すことにより、巻取ドラムを止めることな
く、フック部材のみを中継位置に停止させることができ
る。
【0013】また、遊び機構を含むクランク機構と電磁
石とからなる停止機構は、電磁石を作動させてフック部
材を中継位置に拘束することにより、クランク機構は、
遊び機構の遊びの範囲内で空転させることができるの
で、巻取ドラムを止めることなく、フック部材のみを中
継位置に停止させることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0015】織機の不良緯糸除去装置は、共通の駆動モ
ータ11によって駆動するフック部材16と、巻取ドラ
ム25とを主要部材としてなる(図1)。
【0016】駆動モータ11は、正逆に回転することが
できるものとし、出力軸11aを下向きにしてギヤボッ
クスB1 の上部に固定されている。また、ギヤボックス
B1内には、出力軸11aの直下に主軸12が配設さ
れ、主軸12の下側には、中間軸21、副軸22が配設
されている。
【0017】駆動モータ11の出力軸11aには、ベベ
ルギヤG1 が取り付けられ、主軸12には、ベベルギヤ
G1 に噛合するベベルギヤG2 と、ギヤG3 とが一体に
取り付けられている。また、中間軸21には、ギヤG3
に噛合するギヤG4 が取り付けられ、副軸22には、ギ
ヤG4 に噛合するギヤG5 が、回転自在に取り付けられ
ている。なお、副軸22には、ギヤG5 の両側に、ワン
ウェイクラッチ23と外筒24とが装着されている。ま
た、副軸22の軸端は、外筒24の一部とともに、ギヤ
ボックスB1 の外部に突出しており、巻取ドラム25
は、副軸22の軸端に固定されている。また、外筒24
は、巻取ドラム25に内装するスライドカッタ25bに
連結されている。
【0018】副軸22上のギヤG5 、外筒24は、一体
に連結されており、副軸22に対して相対回転すること
により、副軸22の軸方向に移動することができる。ま
た、ギヤG5 は、ワンウェイクラッチ23を介して副軸
22に連結されている。ただし、ワンウェイクラッチ2
3は、駆動モータ11の出力軸11aが正転方向(図1
の矢印K1 方向)に回転し、ギヤG5 が同図の矢印K2
方向に回転するときにのみ、ギヤG5 の回転を副軸22
に伝達するものとする。なお、ギヤG5 は、ギヤG4 よ
りも厚く形成されている。
【0019】巻取ドラム25は、外周中央部が小径の糸
巻形に形成されている。巻取ドラム25には、スライド
カッタ25bが装着されている(図1、図2)。ただ
し、スライドカッタ25bは、巻取ドラム25の軸方向
に固定する固定刃25b1 と、固定刃25b1 と平行に
移動する可動刃25b2 とからなり、外筒24は、可動
刃25b2 に連結されている。また、巻取ドラム25の
中央部には、径方向にレバー25aが挿着されており、
レバー25aは、副軸22、巻取ドラム25の回転方向
(図1、図2の矢印K2 方向)にほぼ直角に屈曲されて
いる。
【0020】フック部材16は、駆動モータ11の側方
に下向きに配設されている(図1、図2)。フック部材
16の上端部は、スライダ15の前面に固定する取付ブ
ロック16bに挿着されており、スライダ15は、スラ
イドベース15bに沿って上下に移動することができ
る。なお、スライドベース15bは、下端に取付面B2a
を有する支持部材B2 によって支持されており、ギヤボ
ックスB1 は、支持部材B2 の下方に連結されている。
また、ギヤボックスB1 にも、取付面B1aが突設されて
いる。
【0021】主軸12の一端には、スライダ15を介
し、フック部材16を上下に往復駆動するために、クラ
ッチ装置13とクランク機構14とが連結されている。
なお、主軸12の他端側には、主軸12の回転位置を検
出するためのドグプレート12aとセンサ12sとが取
り付けられている。
【0022】クラッチ装置13は、主軸12の軸端に固
定する駆動部材13aと、クランク機構14の偏心プレ
ート14rに取り付ける従動部材13bとを備えてなる
一種の噛合クラッチである(図1、図3)。なお、偏心
プレート14rは、支持部材B2 に対し、ベアリング1
4bを介して回転自在に装着されており、主軸12は、
偏心プレート14rと同軸に、支持部材B2 、偏心プレ
ート14rを貫通している。また、主軸12と偏心プレ
ート14rとの間には、シール12bが介装されている
(図4)。
【0023】クラッチ装置13の駆動部材13aは、十
分に厚いディスク体であり、外側端面の一部には、切欠
き13hが形成されている(図3、図4)。一方、従動
部材13bは、駆動部材13aを跨ぐように形成した異
形体であり、一端には、長円形の当て板13cが取り付
けられている。また、他端は、フォーク状に分岐して、
ピン14r2 を介し、偏心プレート14rの表面に突設
する一対のブロック14r1 、14r1 間に揺動自在に
軸支されている。ただし、従動部材13bは、ピン14
r2 に装着するスプリング13sによって、図4の矢印
K13方向に常時付勢されている。また、従動部材13b
の先端部内面は、肉厚に形成され、切欠き13hに対応
する爪13b1 となっている。したがって、クラッチ装
置13は、切欠き13hに対して爪13b1 が係合する
ことにより、主軸12の回転を偏心プレート14rに伝
達することができる。
【0024】クランク機構14は、偏心プレート14r
と、クランクアーム14aとを備えてなる。偏心プレー
ト14rは、主軸12に対応する回転中心P1 から偏位
した位置にクランクピン14pを有する異形板状体であ
る。偏心プレート14rには、クラッチ装置13の当て
板13cに対応する位置に、当て板13cに適合する透
孔14hが形成される他、クランクピン14pから一方
のブロック14r1 に及ぶ補強リブ14r3 が形成され
ている。
【0025】偏心プレート14rは、クランクアーム1
4aを介してスライダ15の上端部に連結されている
(図1)。クランクアーム14aの下端は、クランクピ
ン14pを介して偏心プレート14rに連結され、上端
は、連結ピン15pを介し、スライダ15に突設するア
ーム15aに連結されている。なお、スライドベース1
5bとスライダ15との摺接面は、主軸12に対応する
偏心プレート14rの回転中心P1 の前方側に位置して
おり(図2)、クランク機構14は、いわゆるオフセッ
トクランクとなっている。また、クランクアーム14a
の中間部分は、外側に膨出するように屈曲され(図1、
図4)、クラッチ装置13との干渉を避けるようになっ
ている。
【0026】一方、偏心プレート14rの裏面側には、
ソレノイド17が配置されている(図1、図4)。ソレ
ノイド17は、プランジャ17cを前後に往復駆動する
ことができ、プランジャ17cの先端には、緩衝材17
eが装着されている。また、ソレノイド17は、クラン
ク機構14が上死点付近に作動したとき、プランジャ1
7cが偏心プレート14rの透孔14hに突入すること
ができるように位置決めされている。そこで、ソレノイ
ド17は、プランジャ17cを透孔14hに突入させる
ことにより、当て板13cを介して従動部材13bを図
4の矢印K13方向と逆方向に駆動し、クラッチ装置13
を切断させるとともに、偏心プレート14rをロックす
ることができる。
【0027】フック部材16は、先端にフック16fを
形成するとともに、フック16fを含む先端部から中間
部にかけてスリット16cを有する長い角棒状の屈曲部
材であり(図1、図2)、巻取ドラム25の前方中央位
置に位置している。ただし、フック16fは、巻取ドラ
ム25側に形成され、スリット16cは、巻取ドラム2
5のレバー25aが内部を通過し得る幅に形成されてい
る。フック部材16の中間部は、巻取ドラム25側に僅
かに屈曲し、その先端部は、正しく下向きになるように
逆に曲げ直されている。
【0028】巻取ドラム25の背後には、負圧配管26
に連結するダクト26dが開口している。ただし、ダク
ト26dは、支持部材B2 に突設する支持部B2bに固定
されている。ダクト26dは、巻取ドラム25の表面に
対し、極く接近するように位置決め形成されており、巻
取ドラム25のレバー25aが通過する部分には、スリ
ット26d1 、26d1 が形成されている。なお、巻取
ドラム25の下方には、ガイド板18が固定されてお
り、ガイド板18には、フック部材16の先端部が上下
に貫通するための切欠き18aが形成されている。
【0029】いま、駆動モータ11が正転方向(図1の
矢印K1 方向)に運転されると、主軸12は、同図の矢
印K2 方向に回転し、中間軸21は、矢印K3 方向に回
転する。したがって、副軸22、巻取ドラム25は、ギ
ヤG5 、ワンウエイクラッチ23を介し、主軸12と同
じ矢印K2 方向に回転する。また、クランク機構14
は、クラッチ装置13を介して偏心プレート14rが駆
動され、偏心プレート14r上のクランクピン14p
は、主軸12に対応する回転中心P1 を中心にして図2
の矢印K2 方向に軌跡R1 を描くように旋回運動をす
る。
【0030】クランク機構14は、クランクピン14p
の回転中心P1 とクランクピン14pと連結ピン15p
とが、この順に一直線上に並んだときがスライダ15、
フック部材16の上死点d1 であり(図2)、クランク
ピン14pと回転中心P1 と連結ピン15pとが、この
順に一直線上に並んだときが下死点d2 である。したが
って、フック部材16の上下動範囲は、上死点d1 と下
死点d2 とによって定まるスライダ15のストロークd
に一致し、フック部材16は、このストロークd内にお
いて、掛止位置と中継位置とをとることができる。ただ
し、掛止位置とは、スライダ15が下死点d2 付近にま
で下降することによりフック部材16が下降し、フック
16fを介して下方の不良緯糸Y3 を掛止する位置をい
い、中継位置とは、スライダ15が上死点d1 付近にま
で上昇することにより、巻取ドラム25のレバー25a
が、スリット16cを介し、フック16fよりも下方に
おいてフック部材16と交差可能な位置をいう。
【0031】すなわち、フック部材16は、主軸12、
クラッチ装置13、クランク機構14を介して上下方向
に往復駆動することができ、掛止位置に下降して不良緯
糸Y3 を掛止し、中継位置に上昇することにより、掛止
した不良緯糸Y3 を中継位置に牽引することができる。
【0032】なお、クランク機構14の上死点d1 は、
主軸12のドグプレート12aがセンサ12sを通過す
ることによって検出することができる。そこで、センサ
12sからの検出信号に基づいてソレノイド17を駆動
すると、ソレノイド17のプランジャ17cは、偏心プ
レート14rの透孔14hに突入して従動部材13bの
先端を押し上げ(図4)、クラッチ装置13を切断する
と同時に、クランク機構14を上死点d1 にロックする
ことができる。すなわち、クラッチ装置13、ソレノイ
ド17は、フック部材16を中継位置に停止させるため
の停止機構となっている。なお、フック部材16は、そ
の後、中継位置に保持される一方、巻取ドラム25は、
そのまま回転し続けることができる。そこで、巻取ドラ
ム25のレバー25aは、複数回に亘ってフック部材1
6と交差し、引き上げられた不良緯糸Y3 を確実に捕捉
し、巻取ドラム25に中継することができるから、巻取
ドラム25は、不良緯糸Y3 を巻き取ることができる。
【0033】巻取ドラム25による不良緯糸Y3 の巻取
完了時期は、不良緯糸Y3 の長さに応じ、主軸12の回
転数から求めることができ、センサ12sによって検出
することができる。そこで、巻取完了時期に対応して駆
動モータ11を逆転方向に切り換えると、ワンウェイク
ラッチ23は、ギヤG5 の回転を副軸22に伝達しなく
なるから、、巻取ドラム25は停止し、スライドカッタ
25bに連結された外筒24のみが副軸22に沿って駆
動される。そこで、スライドカッタ25bが作動し、巻
取ドラム25上の不良緯糸Y3 を巻取ドラム25の外周
相当の長さに切断する。
【0034】切断された不良緯糸Y3 は、ダクト26d
を介し、負圧配管26によって排出される。また、スラ
イドカッタ25bが作動した後、駆動モータ11を停止
し、ソレノイド17を復帰させることによって、クラッ
チ装置13が接続状態に復帰し、クランク機構14のロ
ックが解除されるので、全体は、次回の動作に備えるこ
とができる。
【0035】このような織機の不良緯糸除去装置は、フ
ック部材16を介し、巻取ドラム25から離れた位置に
ある不良緯糸Y3 を捕捉することができるので、多色用
レピア織機に対しても、支障なく搭載することができる
(図5、図6)。
【0036】レピア織機は、図示しない綜絖枠と、筬3
5と、緯入れ用のレピア36と、テークアップロール3
7とを備えている。図示しない経糸ビームからの経糸
W、W…は、綜絖枠により、所定の開口パターンに従っ
て経糸開口Wa が形成され、緯糸Yi (i=1、2…)
は、所定の緯入れ順序に従って、レピア36を介し、経
糸開口Wa に緯入れされる。なお、緯入れされた緯糸Y
i は、筬35によって織前Fに打ち込まれ、織布CLと
してテークアップロール37によって巻き取ることがで
きる。
【0037】レピア織機の緯入れ側には、織布CLの端
縁側から順に、固定ガイド31、分離部材32、緯入れ
カッタ33、選択フィンガ34、34…が配設されてい
る。なお、固定ガイド31は、全体として織前F付近に
配設されており、織前Fに打ち込まれた緯糸Yi を前方
下部の切欠き部31h内に保持することができる。ま
た、分離部材32は、織前Fから僅かに後退し、緯入れ
カッタ33は、さらに僅かに後退し、選択フィンガ3
4、34…は、筬35の後退位置付近に配設されてい
る。
【0038】分離部材32は、中間部をクランク状に屈
曲させた下向きの棒材であり、緯入れ動作ごとに上下動
し、下降した際には、先端部を中心に基部側を振るよう
に旋回することができる(図6の実線と二点鎖線)。緯
入れカッタ33は、下刃33aと上刃33bとを有し、
分離部材32と同期して上下動し(同図の実線と二点鎖
線)、下降した際には、上刃33bのみをさらに下降さ
せ、緯糸Yi を切断することができる。また、選択フィ
ンガ34、34…は、図示しない多色緯入れ装置によっ
て駆動され、緯入れすべき緯糸Yi に対応する1本のみ
を選択して下降させ、分離部材32と協働して、所定の
緯糸Yi のみを他の緯糸Yj (j=1、2…、j≠i)
から分離し、レピア36の前方に位置決めすることがで
きる。
【0039】不良緯糸除去装置は、取付面B1a、B2aを
介し、フック部材16を下向きにして、緯糸Yi の上方
の適位置に固定されている。すなわち、フック部材16
は、フック16fを選択フィンガ34、34…側に向
け、固定ガイド31と分離部材32との間において、他
の緯糸Yj から分離された緯糸Yi の直近前方に下降す
ることができるものとする(図5、図6の二点鎖線)。
【0040】かかるレピア織機の緯入れ動作は、次のと
おりである。
【0041】いま、緯糸Y3 を緯入れするものとする
と、まず、緯糸Y3 に対応する選択フィンガ34が下降
し、緯糸Y3 を他の緯糸Yj (j≠3)から上下方向に
分離する。つづいて、分離部材32が緯入れカッタ33
とともに下降し、旋回動作によって、先端部の屈曲長さ
相当だけ他の緯糸Yj を偏移させ、緯糸Y3 を他の緯糸
Yj から水平方向に分離する。この段階で、緯糸Y3
は、レピア36の前方に位置決めされているから、レピ
ア36は、織前Fに沿って経糸開口Wa 内に前進を開始
する。この直後、緯糸Y3 の織布CLに連続する側は、
緯入れカッタ33によって切断される。したがって、レ
ピア36は、緯糸Y3 の給糸体に連続する側を牽引して
進み、緯糸Y3 の緯入れを完了することができる。
【0042】緯入れされた緯糸Y3 は、レピア36を復
帰させた後、筬打ちすることによって、織布CLからの
突出部分が固定ガイド31の下縁31rに沿って織前F
側へ移動し、他の緯糸Yj とともに、切欠き部31h内
に位置決めされる。なお、分離部材32、緯入れカッタ
33、選択フィンガ34は、緯入れ後、直ちに元の上昇
位置に復帰するものとする。
【0043】このようにして緯入れされた緯糸Y3 が緯
入れ不良と判定された場合には、織機を停止した後、不
良緯糸除去装置の作動に先立って、緯糸Y3 すなわち不
良緯糸Y3 の口出しをする。
【0044】つづいて、不良緯糸Y3 に対応する選択フ
ィンガ34を駆動し、正規の緯入れ動作におけると同様
にして、不良緯糸Y3 を他の緯糸Yj から分離し、不良
緯糸除去装置を起動する。そこで、フック部材16は、
不良緯糸Y3 と他の緯糸Yjとの間に下降し、上昇する
とき、掛止位置においてフック16fを介して不良緯糸
Y3 を掛止し、中継位置へ上昇して停止する。ただし、
不良緯糸Y3 の給糸体側は拘束されておらず、したがっ
て、フック部材16の上昇に伴って緯糸Y3 の供給が行
なわれるようになっている。そこで、フック部材16
は、固定ガイド31と分離部材32との間において、不
良緯糸Y3 を中継位置にまで逆V字状に引き上げて停止
することができる(図6)。
【0045】一方、中継位置において停止したフック部
材16に対し、巻取ドラム25は、図5の矢印K2 方向
に回転し続けるから、不良緯糸Y3 は、フック16fか
らレバー25a側に中継され、巻取ドラム25の外周部
に巻き取ることができる。不良緯糸Y3 が経糸開口Wa
から完全に除去される時期は、巻取ドラム25の回転数
によって検出され、レピア織機は、その時点において再
起動すればよい。
【0046】レピア織機は、その再起動に際し、選択フ
ィンガ34により、既に緯糸Y3 がレピア36の前方に
位置決めされているから、レピア36は、そのまま緯糸
Y3に対する再度の緯入れ動作を実行し、このとき、緯
入れカッタ33は、巻取ドラム25とレピア36との間
において緯糸Y3 を切断することができる。巻取ドラム
25は、その後、残余の緯糸Y3 を巻き取って停止し、
スライドカッタ25bを介して巻き取った不良緯糸Y3
を細断し、ダクト26dを介して負圧配管26に排出す
る。
【0047】
【他の実施例】フック部材16を中継位置に停止させる
ための停止機構は、遊び機構を含むクランク機構14と
電磁石18とによっても実現することができる(図
7)。
【0048】駆動モータ11に直結されている主軸12
には、ギヤG6 が取り付けられ、副軸22は、ギヤG6
に噛合するギヤG7 を介して主軸12に並設されてい
る。主軸12の端部には、偏心プレート14rが取り付
けられ、主軸12の中間部前方には、上端部に電磁石1
8を固定するスライドベース15bを介して、スライダ
15が配置されている。巻取ドラム25は、副軸22に
取り付けられ、スライダ15の下側に位置している。ス
ライダ15には、側面側に開口する長孔15hが形成さ
れ、下端部には、フック部材16が取り付けられてい
る。偏心プレート14rとスライダ15とは、クランク
アーム14aを介し、それぞれ、クランクピン14pと
連結ピン15pとによって連結されている。ただし、連
結ピン15pは、スライダ15の長孔15hを貫通して
いる。
【0049】なお、長孔15hの実効長さは、偏心プレ
ート14rの偏心量d3 の2倍を超える長さに設定さ
れ、電磁石18は、スライダ15の上死点においてスラ
イダ15の上端面に極く接近するように位置決めされて
いる。また、電磁石18は、主軸12に付設するセンサ
12sの検出信号に基づいて制御するようになってい
る。
【0050】駆動モータ11を起動し、主軸12、副軸
22を図7の矢印K1 、K2 方向に回転すれば、巻取ド
ラム25は、副軸22の回転方向に駆動することができ
る。このとき、電磁石18を無励磁とすれば、スライダ
15、フック部材16は、クランク機構14を介して上
下に往復運動するが、電磁石18を励磁すれば、スライ
ダ15は、電磁石18に吸着されるため、その上死点に
おいて拘束され、このときのクランク機構14は、連結
ピン15pが長孔15h内を上下に移動するだけとな
る。すなわち、長孔15hは、クランク機構14の遊び
機構となり、長孔15h、電磁石18は、巻取ドラム2
5の回転に拘らず、フック部材16を中継位置に停止さ
せることができる。なお、電磁石18は、センサ12s
により、スライダ15、連結ピン15pが上死点に駆動
された時点に励磁し、無励磁とすればよい。
【0051】以上の説明において、フック部材16の往
復運動は、上下方向に限るものではなく、目標とする不
良緯糸Y3 を確実に掛止することができる限り、不良緯
糸Y3 に対し、任意の方向から接近させることができ
る。ただし、このときのフック部材16は、往復動作の
双方を積極駆動することが好ましい。
【0052】また、クランク機構14は、確動カム機構
等に代えてもよい。さらに、クラッチ装置13は、噛合
式に代えて、摩擦式、電磁式等であってもよく、ソレノ
イド17は、プランジャ17cに付設するブレーキパッ
ドを介して偏心プレート14rを制動停止させるように
してもよい。また、電磁石18は、これをスライダ15
側に組み込んでもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、掛止位置において不良緯糸を掛止して中継位置にま
で牽引するフック部材と、巻取ドラムとを組み合わせ、
フック部材を中継位置に停止させる停止機構を設けるこ
とによって、駆動モータがフック部材と巻取ドラムとに
共通であるから、全体外形を十分小形にすることができ
る上、フック部材は、巻取ドラムから離れた位置におい
て不良緯糸を捕捉して巻取ドラムに中継することができ
るので、織機に対する取付位置が緯入れされる緯糸の直
近に限定されることがなく、多色用レピア織機に対して
も好適に使用することができるという優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一部破断全体正面説明図
【図2】 図1のA矢視相当説明図
【図3】 要部側面図
【図4】 図1の要部拡大説明図
【図5】 使用状態説明図(1)
【図6】 使用状態説明図(2)
【図7】 他の実施例を示す全体斜視図
【符号の説明】
Y3 …不良緯糸 11…駆動モータ 13…クラッチ装置 14…クランク機構 16…フック部材 17…ソレノイド 18…電磁石 25…巻取ドラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掛止位置において不良緯糸を掛止して中
    継位置にまで牽引するフック部材と、該フック部材によ
    って中継位置に保持されている不良緯糸を巻き取る巻取
    ドラムと、前記フック部材と巻取ドラムとを駆動する駆
    動モータとを備えてなり、前記フック部材と駆動モータ
    との間には、前記フック部材のみを中継位置に停止させ
    る停止機構を備えることを特徴とする織機の不良緯糸除
    去装置。
  2. 【請求項2】 前記停止機構は、前記フック部材を往復
    駆動するためのクランク機構に前置するクラッチ装置
    と、該クラッチ装置を断続させるソレノイドとからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の織機の不良緯糸除去装
    置。
  3. 【請求項3】 前記停止機構は、前記フック部材を往復
    駆動するためのクランク機構に含まれる遊び機構と、前
    記フック部材を中継位置に保持する電磁石とからなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の織機の不良緯糸除去装
    置。
JP7991293A 1993-04-06 1993-04-06 織機の不良緯糸除去装置 Pending JPH06294044A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996031283A1 (fr) 1995-04-06 1996-10-10 Shinichi Watanabe Separateur centrifuge de lots dont la haute performance est obtenue par l'amelioration technique de ses fonctions

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1996031283A1 (fr) 1995-04-06 1996-10-10 Shinichi Watanabe Separateur centrifuge de lots dont la haute performance est obtenue par l'amelioration technique de ses fonctions

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