JPH06293446A - シート搬送装置 - Google Patents

シート搬送装置

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JPH06293446A
JPH06293446A JP8226093A JP8226093A JPH06293446A JP H06293446 A JPH06293446 A JP H06293446A JP 8226093 A JP8226093 A JP 8226093A JP 8226093 A JP8226093 A JP 8226093A JP H06293446 A JPH06293446 A JP H06293446A
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JP
Japan
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worm
drive motor
sheet
conveying device
sheet conveying
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JP8226093A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Endo
光治 遠藤
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Tokyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィードローラや動力伝達機構などの所定の
回転体の偏心に起因して周期的に変動しているシート体
の搬送速度を均一化する。 【構成】 回転体24の補正前の回転角度をθ、回転体
24の補正後の回転角度をθ´、回転体24の偏心量を
半径で除算したピッチ変動率をδP、補正開始時の回転
体24の基準位置に対する角度差をβとすると、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} の関係を満足するように駆動モータ26を駆動制御する
変動補正手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ装置の用紙搬
送機構などに利用するシート搬送装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、プリンタ装置などに利用している
シート搬送装置は、例えば、普通紙やOHP(Over-Head
Projector)シート等のシート体を外周面で搬送するフ
ィードローラを、回転自在に軸支してギヤ列等の動力伝
達機構で駆動モータに連結した構造などとなっている。
そして、このような構造のシート搬送装置は、駆動モー
タの駆動力をギヤ列で伝達してフィードローラを回転駆
動し、この回転するフィードローラでシート体を順次搬
送するようになっている。
【0003】しかし、このようなシート搬送装置では、
実際には駆動モータの回転軸やギヤやフィードローラや
各種の支持軸などの回転体に、形状誤差に起因した偏心
が必然的に発生している。このため、このようなフィー
ドローラの回転で搬送するシート体の搬送速度は周期的
に変動するようになっており、例えば、プリンタ装置な
どではシート体に形成する印刷画像の品質が低下してい
る。そこで、このような課題を解決するためには、ギヤ
列やフィードローラ等の形状精度を向上させてシート体
の搬送速度の周期変動を低減し、この周期変動によって
発生する印刷画像の濃度変化を人間の視覚感度より低下
させれば良いことになる。
【0004】つまり、「熱転写プリンタの濃度むら定量
評価法」(1991年電子情報通信学会春季全国大会、D386
日立製作所)によると、人間が視覚的に識別可能な濃度
変化は明度や画像の空間周波数によって相違するが、こ
の空間周波数をVとすると識別可能な濃度階調数LEV
は、 LEV =1010exp(−0.69V){1−exp(−0.5V)}+1 となる。この時、印刷画像の最高濃度をDmとすると、シ
ート体の搬送速度の周期変動の主要原因となっている回
転体の偏心量を半径で除算したピッチ変動率δPの最大
許容値δPMAX は、
【0005】
【数1】
【0006】となる。ここで、上記数式のVは回転体の
偏心に起因した印刷画像の濃度変動の空間周波数であ
り、この空間周波数Vは搬送ムラピッチPの逆数であ
る。従って、このようなシート搬送装置を実現する場合
には、その搬送速度のピッチ変動率δPを最大許容値δ
PMAX より小さくすれば、シート体の速度変動に起因し
た印刷画像の濃度変化を視覚感度より低下させることが
できる。
【0007】そこで、このような原理を利用したシート
搬送装置の従来例として、ここでは特開平4-201365号公
報の記録装置を図4に基づいて以下に説明する。まず、
この記録装置であるラインサーマルプリンタ1は、発熱
素子(図示せず)をライン状に連設したサーマルヘッド
2を、シート搬送装置である用紙搬送装置3のフィード
ローラであるプラテンローラ4の外周面に対向配置した
構造となっている。
【0008】そして、このラインサーマルプリンタ1の
用紙搬送装置3は、前記プラテンローラ4を回転自在に
軸支してスパーギヤ5〜8とウォームホイール9とウォ
ーム10とからなる動力伝達機構であるギヤ列11で駆
動モータ12に連結した構造となっている。
【0009】なお、このラインサーマルプリンタ1で
は、前記サーマルヘッド2と前記プラテンローラ4との
間隙をインクリボン13とシート体である印刷用紙14
とが移動するようになっている。
【0010】このような構成において、このラインサー
マルプリンタ1では、駆動モータ12の駆動力をギヤ列
11で伝達してプラテンローラ4を回転駆動し、この回
転するプラテンローラ4で順次搬送する印刷用紙14に
サーマルヘッド2の発熱でインクリボン13のインクを
選択的に転写することで、搬送方向である副走査方向に
主走査線を連設して印刷用紙14にドットマトリクス画
像を印刷する。
【0011】そして、このラインサーマルプリンタ1の
用紙搬送装置3は、印刷用紙14の搬送速度の周期変動
がプラテンローラ4の偏心に起因するものとし、この印
刷用紙14の厚さに対してプラテンローラ4の外径やス
パーギヤ5の歯数などを所定範囲に規定することで、そ
の偏心に起因した搬送速度の周期変動の空間周波数を1
〜15(cpd:cycle per degree)の範囲外としている。こ
こで、この空間周波数の範囲1〜15(cpd)は、前述した
ような印刷画像の濃度変化に対する人間の視覚感度の範
囲であり、具体的に印刷画像の濃度変動に換算すると
0.4〜7.0(line/mm)程度となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したラインサーマ
ルプリンタ1の用紙搬送装置3では、プラテンローラ4
の外径やスパーギヤ5の歯数などを所定範囲に規定する
ことで、印刷画像の濃度変動の空間周波数を人間の視覚
感度の範囲外として目視上の印刷品質を向上させてい
る。
【0013】しかし、この用紙搬送装置3では、人間の
視覚感度の範囲外とするために空間周波数を数倍とする
と、ギヤ列11のギヤ比も数倍となるので、そのスパー
ギヤ5〜8の大型化や枚数の増加等が必要となり、実用
的な搬送速度を実現するためには駆動モータ12の回転
速度も極度に増加する必要があるので実用的でない。
【0014】また、この用紙搬送装置3では、人間の視
覚感度の範囲外とするために空間周波数を数分の一とす
ると、ギヤ列11のギヤ比も数分の一となるので、駆動
モータ12が低速で大トルクを発生する必要があるので
実用的でない。
【0015】本発明は、実用的な構造で搬送速度の周期
変動を解消するシート搬送装置を得るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】シート体を外周面で搬送
するフィードローラを回転自在に軸支して動力伝達機構
で駆動モータに連結したシート搬送装置において、前記
フィードローラや前記動力伝達機構などの所定の回転体
の偏心に起因して前記シート体の搬送速度が周期的に変
動している場合に、前記回転体の補正前の回転角度を
θ、前記回転体の補正後の回転角度をθ´、前記回転体
の偏心量を半径で除算した変動率をδP、補正開始時の
前記回転体の基準位置に対する角度差をβとすると、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} の関係を満足するように前記駆動モータを駆動制御する
変動補正手段を設けた。
【0017】
【作用】回転体が偏心した状態でもシート体の搬送速度
を均一化することができるので、実用的な構造で搬送速
度の周期変動を解消するシート搬送装置を得ることがで
きる。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を図1ないし図3に基づいて
説明する。まず、本実施例のシート搬送装置である用紙
搬送装置15は、ラインサーマルプリンタ16の一部と
なっている。
【0019】そして、このラインサーマルプリンタ16
は、機構的には図1及び図2に例示するように、発熱素
子(図示せず)をライン状に連設したサーマルヘッド1
7を回転自在なプラテンローラ18上に配置し、このプ
ラテンローラ18と前記サーマルヘッド17との間隙を
インクリボン19とシート体である印刷用紙20とが移
動するようになっている。さらに、このラインサーマル
プリンタ16では、前記印刷用紙20の搬送路を介して
回転自在なピンチローラ21とキャプスタンローラ22
とを対向配置し、このキャプスタンローラ22が前記用
紙搬送装置15のフィードローラとなっている。
【0020】そこで、この用紙搬送装置15では、前記
キャプスタンローラ22にウォームホイール23とウォ
ーム24とからなる動力伝達機構であるウォームギヤ2
5で駆動モータ26を連結した構造となっている。ここ
で、この用紙搬送装置15では、前記ウォーム24の先
端面に指標27を形成し、この指標27と対向する位置
に反射型のフォトセンサ28を配置している。
【0021】そして、このラインサーマルプリンタ16
は、回路的には図3に例示するように、印刷データ等の
各種データを外部から受信するI/F(Inter/Face)2
9と、OS(Operating System)等の各種データを固定的
に予め記憶したROM(ReadOnly Memory)30と、作業
データ等の各種データを一時記憶するRAM(RandomAcc
ess Memory)31とを、各種のデータ処理を実行する変
動補正手段であるCPU(Central Processing Unit)3
2にシステムバス33で直結し、このシステムバス33
に、印刷データともなるキャラクタデータを固定的に予
め記憶したCG(Character Generator)34、時間デー
タを出力するクロック回路35、手動操作に対応して各
種データを出力する操作パネル36、前記サーマルヘッ
ド17、前記駆動モータ26、前記フォトセンサ28を
接続した構造となっている。
【0022】そして、本実施例のラインサーマルプリン
タ16の用紙搬送装置15では、印刷用紙20の搬送速
度の周期変動の主要原因となっている回転体が前記ウォ
ームギヤ25のウォーム24となっている。そこで、こ
の用紙搬送装置15では、前記ウォーム24の補正前の
回転角度をθ、前記ウォーム24の補正後の回転角度を
θ´、前記ウォーム24の偏心量を半径で除算した変動
率をδP、補正開始時の前記ウォーム24の基準位置に
対する角度差をβとすると、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} の関係を満足するように変動補正手段である前記CPU
32が前記駆動モータ26を駆動制御するようになって
いる。
【0023】より具体的には、この用紙搬送装置15で
は、前記ウォーム24の回転角度θ,θ´は、ここでは
ステッピングモータからなる前記駆動モータ26の回転
角度をステップ数などで前記CPU32が検知するよう
になっており、前記ウォーム24の変動率δPは設計値
として前記RAM31などに予め設定している。そし
て、前記ウォーム24の角度差βは、前記フォトセンサ
28の検知出力によって前記CPU32が算定するよう
になっており、これらのパラメータからなる上記条件式
は前記CPU32による前記駆動モータ26の制御条件
として前記ROM30などに予め設定している。
【0024】このような構成において、このラインサー
マルプリンタ16では、駆動モータ12の駆動力をウォ
ームギヤ25で伝達してキャプスタンローラ22を回転
駆動し、この回転するキャプスタンローラ22で順次搬
送する印刷用紙20にサーマルヘッド17の発熱でイン
クリボン19のインクを選択的に転写することで、搬送
方向である副走査方向に主走査線を連設した印刷画像を
印刷用紙20に形成する。
【0025】そして、このラインサーマルプリンタ16
の用紙搬送装置15は、ここでは印刷用紙20の搬送速
度の周期変動がウォーム24の偏心に起因するので、ウ
ォーム24の補正前の回転角度θ、ウォーム24の補正
後の回転角度θ´、ウォーム24の変動率P、補正開始
時のウォーム24の角度差βが、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} の関係を満足するようにCPU32が駆動モータ26の
回転速度を制御することで、印刷用紙20の搬送速度を
均一化して印刷画像の濃度変動を解消している。そこ
で、この理論解析を以下に詳述する。
【0026】まず、印刷用紙20の搬送速度の周期変動
の主要原因であるウォーム24の偏心量をδd、キャプ
スタンローラ22の外径をD(=2R)とすると、ウォ
ーム24が偏心して回転する際の印刷用紙20の搬送量
Xは、 X=√(R2 +2δdR cosθ+δd2)θ となるが、R≫δdとしてウォーム24のピッチ変動率
δP=δd/Rを代入して近似すると、 X=R(1+δP cosθ)θ となる。しかし、仮にウォーム24に偏心が発生してい
ない場合の搬送量Xは、 X=Rθ となるので、これに近似するように駆動モータ26の回
転速度を補正すれば良いことになる。
【0027】そして、この用紙搬送装置15では、駆動
モータ26の回転角度がウォーム24の回転角度なの
で、この補正後の回転角度をθ´とすると上記二式は、 X=Rθ´=R(1+δP cosθ)θ となり、これは、 θ´=(1+δP cosθ)θ となる。そして、補正開始時の基準位置に対するウォー
ム24の角度差をβとすると、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} となるので、この条件を満足するように駆動モータ26
の回転速度を制御することで、これはウォーム24に偏
心が発生していない場合と同様に印刷用紙20の搬送速
度を補正できることになる。
【0028】このようにすることで、この用紙搬送装置
15では、ウォーム24の形状精度を極度に向上させた
り、ウォームギヤ25のギヤ比を極度に上昇させたり、
駆動モータ26の回転速度や低速トルクを増加させるよ
うなことを要することなく、実用的な構造で印刷用紙2
0の搬送速度の周期変動を解消することができるので、
ラインサーマルプリンタ16の印刷品質の向上などに寄
与することができる。
【0029】ここで、この用紙搬送装置15の有用性を
実証するため、上述のような条件式に基づいて駆動モー
タ26の回転速度を制御することなく、ウォーム24の
形状精度で印刷用紙20の搬送速度を均一化することを
考察する。
【0030】まず、各種パラメータとして、例えば、キ
ャプスタンローラ22の外径D=φ14.23(mm)、ウォー
ムホイール23の歯数Z=88、ウォーム24の圧力角α
0=20°、ウォーム24のリードL=1.2582(mm)、ウォ
ーム24の偏心量δd=0.05(mm)とすると、搬送ムラピ
ッチP=0.508(mm)となり、ピッチ変動率δPは0.0144
6 となる。そして、印刷画像の最高濃度Dm=1.5 とする
と、ピッチ変動率δPの最大許容値δPMAX =0.00391
となる。
【0031】この場合、δP<δPMAX とするために
は、ウォーム24の形状精度を約四倍にする必要がある
ことになるが、これは具体的にはウォーム24のピッチ
誤差を約2(μm)以下とすると共に偏心量を約 10(μm)以
下とする必要があるので、その生産性が著しく低下して
実用的でない。
【0032】しかし、本実施例の用紙搬送装置15で
は、上述のような条件式に基づいてCPU32などが駆
動モータ26の回転速度を制御することで、ウォーム2
4が偏心した状態でも、印刷用紙20の搬送速度を均一
化して印刷画像の濃度変動を解消できるようになってい
る。
【0033】さらに、この用紙搬送装置15の有用性を
実証するため、上述のような条件式に基づいて駆動モー
タ26の回転速度を制御することなく、従来例として前
述したラインサーマルプリンタ1と同様に、空間周波数
を変更して印刷画像の濃度変動を解消することを考察す
る。
【0034】まず、各種パラメータとして、例えば、空
間周波数を五倍にして視覚感度から外れた9(cpd)と
し、変動ピッチPを0.111 とすると、ピッチ誤差は23
(μm)となってピッチ変動率δPは0.209となるの
で、従来のラインサーマルプリンタ1でもウォーム24
の形状精度は極度に向上させる必要はないことになる。
しかし、この場合は空間周波数を五倍にしたことでウォ
ームギヤ25のギヤ比も五倍となるので、ウォームホイ
ール23の大型化やスパーギヤ(図示せず)の追加など
が必要となり、搬送速度を維持するために駆動モータ2
6の回転速度も五倍にする必要がある。また、空間周波
数を数分の一とした場合は、反対に駆動モータ26の低
速トルクを数倍にする必要が生じる。
【0035】しかし、本実施例の用紙搬送装置15で
は、上述のような条件式に基づいてCPU32などが駆
動モータ26の回転速度を制御することで、空間周波数
を変更して駆動モータ26やウォームギヤ25を複雑化
しなくとも、印刷用紙20の搬送速度を均一化して印刷
画像の濃度変動を解消できるようになっている。
【0036】なお、このような用紙搬送装置15を実際
に製作する場合には、慣性や負荷抵抗や駆動モータ26
の応答性などを考慮する必要があるので、補正割合は計
算値に安全率などを見込む必要がある。そこで、本出願
人が実際に上述のような用紙搬送装置15を試作して搬
送実験を実行したところ、補正時間周期は計算値で良い
が、補正量は計算値より大きく設定する必要があること
を確認した。
【0037】また、この用紙搬送装置15では、ウォー
ム24の偏心を駆動モータ26の回転角度で補正するの
で、少なくとも補正開始時には駆動モータ26の回転角
度に対してウォーム24の偏心方向が判明している必要
がある。そこで、本実施例の用紙搬送装置15では、ウ
ォーム24の先端面に指標27を形成し、これをフォト
センサ28で検知することで、駆動モータ26の回転角
度に対するウォーム24の偏心方向を初期設定するもの
とした。
【0038】また、このような駆動モータ26の回転角
度に対してウォーム24の偏心方向を目視で設定するこ
とや、印刷画像に基づいて設定することも実施可能であ
る。さらに、この用紙搬送装置15では、キャプスタン
ローラ22と駆動モータ26とをウォームギヤ25で連
結しているので、装置の休止時などでも各部が遊動する
ことはないので、駆動モータ26の回転角度に対するウ
ォーム24の偏心方向を固定的に設定することも可能で
ある。
【0039】さらに、この用紙搬送装置15では、駆動
モータ26を制御するCPU32の条件式はROM30
に固定的に設定しているが、ウォーム24の変動率δP
は設計値としてRAM31に更新自在に設定しているの
で、例えば、経時変化やウォーム24の交換などに対応
して変動率δPを更新できるようになっている。
【0040】なお、本実施例のラインサーマルプリンタ
16では、上述のように印刷用紙20の搬送速度を均一
化して印刷画像の濃度変動を解消するため、ウォーム2
4の回転角度θと完全に同期している駆動モータ26の
回転角度に基づいてCPU32が駆動モータ26の回転
速度を制御することを例示した。しかし、このようなウ
ォーム24の回転角度θを、その回転時間tに換算して
同様な制御を実行することも実施可能である。
【0041】そこで、このような時間tに基づいた用紙
搬送装置15の制御方法を本案の変形例として以下に説
明する。まず、ウォーム24の補正前の回転時間をt、
補正後の回転時間をt´、ウォーム24の角速度をω、
キャプスタンローラ22の外径をD(=2R)とする
と、印刷用紙20の搬送量Xは、 X=R(1+δd cosθ)θ =R{1+δdcos(ωt)}ωt となる。この時、ウォーム24に偏心が発生していない
場合の搬送量Xは、 X=Rωt なので、これに近似するように時間tを補正すれば良い
ことになる。
【0042】そして、この用紙搬送装置15では、駆動
モータ26の回転時間がウォーム24の回転時間なの
で、この補正後の回転時間をt´とすると上記二式は、 X=Rωt´=R(1+δP cosωt)ωt となり、これは、 ωt´=(1+δP cosωt)ωt となる。そして、補正開始時の基準位置に対するウォー
ム24の角度差をβとすると、 ωt´=ωt{1+δPsin(ωt+β)} となるので、この条件を満足するように駆動モータ26
の回転速度を制御することで、これはウォーム24に偏
心が発生していない場合と同様に印刷用紙20の搬送速
度を補正できることになる。
【0043】さらに、このような補正をステッピングモ
ータからなる駆動モータ26のステップ数Sで実行する
ことも実施可能である。そこで、このようなステップ数
Sに基づいた用紙搬送装置15の制御方法を本案の第二
の変形例として以下に説明する。
【0044】まず、上述した時間tに基づく条件式に対
し、ウォーム24の一回転の変動周期をτとすると、 ωt´=ωt{1+δPsin(ωt+β)} =ωt{1+δPsin(2πt/τ+β)} となる。そこで、駆動モータ26の駆動ステップ数を
S、ステップ位相差数をβS、駆動モータ26の一回転
のステップ数をτSとすると、 ωt´=ωt{1+δPsin[2π(S+βS)/τS]} となるので、この場合は駆動モータ26のステップ数の
制御で印刷用紙20の搬送速度を補正できることにな
る。なお、この場合の駆動モータ26の一回転のステッ
プ数τSは、その仕様により24程度となる。そして、β
Sはウォーム24の偏心と搬送速度の変動との位相を一
致させる駆動モータ26のステップ数なので、これはτ
Sより小さい0〜23の一つとなる。
【0045】なお、ここではラインサーマルプリンタ1
6の用紙搬送装置15を本発明のシート搬送装置の実施
例として例示したが、本発明は上記実施例に限定するも
のではなく、例えば、このようなシート搬送装置をイメ
ージセンサの原稿搬送装置に利用すること(図示せず)
なども実施可能である。また、ここでは搬送速度の主要
原因となる回転体がウォーム24の場合を例示したが、
このような回転体がウォームホイール23やキャプスタ
ンローラ22などの場合にも本発明は適用可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明は上述のように、フィードローラ
や動力伝達機構などの所定の回転体の偏心に起因してシ
ート体の搬送速度が周期的に変動している場合に、回転
体の補正前の回転角度をθ、回転体の補正後の回転角度
をθ´、回転体の偏心量を半径で除算したピッチ変動率
をδP、補正開始時の回転体の基準位置に対する角度差
をβとすると、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} の関係を満足するように駆動モータを駆動制御する変動
補正手段を設けたことにより、回転体が偏心した状態で
もシート体の搬送速度を均一化することができるので、
実用的な構造で搬送速度の周期変動を解消するシート搬
送装置を得ることができる等の効果を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート搬送装置の実施例である用紙搬
送装置を利用したサーマルプリンタの要部を示す斜視図
である。
【図2】サーマルプリンタを示す縦断側面図である。
【図3】サーマルプリンタの回路構造を示すブロック図
である。
【図4】従来例のシート搬送装置である用紙搬送装置を
一部とするサーマルプリンタを示す斜視図である。
【符号の説明】
15 用紙搬送装置 22 フィードローラ 24 回転体 25 動力伝達機構 26 駆動モータ 32 変動補正手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート体を外周面で搬送するフィードロ
    ーラを回転自在に軸支して動力伝達機構で駆動モータに
    連結したシート搬送装置において、前記フィードローラ
    や前記動力伝達機構などの所定の回転体の偏心に起因し
    て前記シート体の搬送速度が周期的に変動している場合
    に、前記回転体の補正前の回転角度をθ、前記回転体の
    補正後の回転角度をθ´、前記回転体の偏心量を半径で
    除算したピッチ変動率をδP、補正開始時の前記回転体
    の基準位置に対する角度差をβとすると、 θ´=θ{1+δPsin(θ+β)} の関係を満足するように前記駆動モータを駆動制御する
    変動補正手段を設けたことを特徴とするシート搬送装
    置。
JP8226093A 1993-04-09 1993-04-09 シート搬送装置 Pending JPH06293446A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8226093A JPH06293446A (ja) 1993-04-09 1993-04-09 シート搬送装置

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JP8226093A JPH06293446A (ja) 1993-04-09 1993-04-09 シート搬送装置

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JPH06293446A true JPH06293446A (ja) 1994-10-21

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JP8226093A Pending JPH06293446A (ja) 1993-04-09 1993-04-09 シート搬送装置

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JP (1) JPH06293446A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9403653B2 (en) * 2014-06-26 2016-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Conveying apparatus, printing apparatus, control method, and sheet feeding method

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US9403653B2 (en) * 2014-06-26 2016-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Conveying apparatus, printing apparatus, control method, and sheet feeding method

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