JPH0629319Y2 - Ｐｃ鋼材定着具 - Google Patents
Ｐｃ鋼材定着具Info
- Publication number
- JPH0629319Y2 JPH0629319Y2 JP1986187536U JP18753686U JPH0629319Y2 JP H0629319 Y2 JPH0629319 Y2 JP H0629319Y2 JP 1986187536 U JP1986187536 U JP 1986187536U JP 18753686 U JP18753686 U JP 18753686U JP H0629319 Y2 JPH0629319 Y2 JP H0629319Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel material
- cone
- concrete
- fixing tool
- conical hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 本考案はＰＣ鋼材によりポストテンション方式でコンク
リート体にプレストレスを与えるためコンクリート体の
端面近くに埋設して用いるＰＣ鋼材の定着具に関する。
リート体にプレストレスを与えるためコンクリート体の
端面近くに埋設して用いるＰＣ鋼材の定着具に関する。
この定着具として従来一般に使用されているものは、第
１図、第２図に示すように、オフコーン２とメスコーン
６とからなり、メスコーン６は中央にＰＣ鋼材１を挿通
する貫通した円錐孔３を有し、外周に円錐孔３の大径側
に円錐孔３の中心線と直角な鍔状の支圧板４と円錐孔３
の小径側外周に、支圧板４と平行な補助支圧板５が一体
に設けられ、オスコーン６は円錐孔３と同一テーパーの
円錐形外面を有する筒体を中心線に沿って２ないし３個
に縦に分割した楔形を有している。
１図、第２図に示すように、オフコーン２とメスコーン
６とからなり、メスコーン６は中央にＰＣ鋼材１を挿通
する貫通した円錐孔３を有し、外周に円錐孔３の大径側
に円錐孔３の中心線と直角な鍔状の支圧板４と円錐孔３
の小径側外周に、支圧板４と平行な補助支圧板５が一体
に設けられ、オスコーン６は円錐孔３と同一テーパーの
円錐形外面を有する筒体を中心線に沿って２ないし３個
に縦に分割した楔形を有している。
この定着具は第３図、第４図に示すようにコンクリート
体８のコンクリート打ちを行なうに先立って、コンクリ
ート体８の端面近くに支圧板４の側をコンクリート体８
の外方側にしてＰＣ鋼材１と共に相対して配置され、コ
ンクリート打ちを行なってコンクリートが固化してから
ＰＣ鋼材１を一端側から緊張した端部側のオスコーン２
をメスコーン６の円錐孔３中に強く押し込みＰＣ鋼材１
をメスコーン６に固定し、両側のメスコーン６を介して
コンクリート体８にプレストレスを与えるものである。
体８のコンクリート打ちを行なうに先立って、コンクリ
ート体８の端面近くに支圧板４の側をコンクリート体８
の外方側にしてＰＣ鋼材１と共に相対して配置され、コ
ンクリート打ちを行なってコンクリートが固化してから
ＰＣ鋼材１を一端側から緊張した端部側のオスコーン２
をメスコーン６の円錐孔３中に強く押し込みＰＣ鋼材１
をメスコーン６に固定し、両側のメスコーン６を介して
コンクリート体８にプレストレスを与えるものである。
このときメスコーン６近くの内側のコンクリートは、メ
スコーン６によって局部的な強圧を受けると共に局部的
強圧方向と直交する引張力が起る。この引張力すなわち
割裂応力が大きすぎると、メスコーン６内側のコンクリ
ートはひび割れ破壊を起し、プレストレスを有効にコン
クリートに与えることができない。特にメスコーン６の
剛性が不充分な場合、オスコーン２の侵入によりメスコ
ーン６がふくらみ変形を起し、くさび作用によって割裂
応力を増大させる。
スコーン６によって局部的な強圧を受けると共に局部的
強圧方向と直交する引張力が起る。この引張力すなわち
割裂応力が大きすぎると、メスコーン６内側のコンクリ
ートはひび割れ破壊を起し、プレストレスを有効にコン
クリートに与えることができない。特にメスコーン６の
剛性が不充分な場合、オスコーン２の侵入によりメスコ
ーン６がふくらみ変形を起し、くさび作用によって割裂
応力を増大させる。
このふくらみ変形の発生をなるべく小さくするために
は、メスコーン６を大きくし、かつ各部の肉厚を厚くす
るか、第２図に示すように支圧板４と補助支圧板５との
間をつなぐ補助リブ７，７′を設けて剛性を大きくする
必要がある。特にプレストレス導入時のコンクリート圧
縮強度が180〜210kg/cm2程度の低強度コンクリートに適
用する場合、コンクリートの耐割裂力が低い為にメスコ
ーン６の大きさや肉厚、さらには補助リブ７，７′の肉
厚は相当大きなものとなり、重量も大きく、材料費が高
くなり、重いために型枠への取付作業に手数を要し、コ
ンクリート体の厚さに比して外形が大きすぎ、コンクリ
ートかぶりのうすい部分や薄いコンクリート板体には適
用しにくくなる。もしコンクリート板厚やかぶりに合せ
て小さな定着具を使用すると、コンクリート破壊強度を
補強する補強鉄筋の配置が必要となり、材料費施工費共
に割高となる。
は、メスコーン６を大きくし、かつ各部の肉厚を厚くす
るか、第２図に示すように支圧板４と補助支圧板５との
間をつなぐ補助リブ７，７′を設けて剛性を大きくする
必要がある。特にプレストレス導入時のコンクリート圧
縮強度が180〜210kg/cm2程度の低強度コンクリートに適
用する場合、コンクリートの耐割裂力が低い為にメスコ
ーン６の大きさや肉厚、さらには補助リブ７，７′の肉
厚は相当大きなものとなり、重量も大きく、材料費が高
くなり、重いために型枠への取付作業に手数を要し、コ
ンクリート体の厚さに比して外形が大きすぎ、コンクリ
ートかぶりのうすい部分や薄いコンクリート板体には適
用しにくくなる。もしコンクリート板厚やかぶりに合せ
て小さな定着具を使用すると、コンクリート破壊強度を
補強する補強鉄筋の配置が必要となり、材料費施工費共
に割高となる。
本考案はこのような問題を解決したコンクリート体用Ｐ
Ｃ鋼材定着具を供せんとするもので、この目的を達する
ためにメスコーンの円錐孔内面に円周角度30〜90°の範
囲の幅で軸方向全長に延長する凹状の逃げ溝を設けたも
のである。
Ｃ鋼材定着具を供せんとするもので、この目的を達する
ためにメスコーンの円錐孔内面に円周角度30〜90°の範
囲の幅で軸方向全長に延長する凹状の逃げ溝を設けたも
のである。
第５図、第６図に本考案による定着具の一実施例を示
す。第５図、第６図中、第１図、第２図と同一部分は、
同一符号で示してある。この実施例は第１図ないし第４
図に示したようにコンクリート体８が板状の場合に適用
し易いように、支圧板４と補助支圧板５とが矩形に形成
されて相重なるように設けられ、コンクリート体８の端
面の長手方向に矩形の長辺を平行に配置して用いるよう
にしたものである。この例においては、支圧板５の長辺
と直交する部分の円錐孔３の内面に円周角度で90°の幅
で全長に延長する凹状の逃げ溝３′を相対して設けたも
のである。
す。第５図、第６図中、第１図、第２図と同一部分は、
同一符号で示してある。この実施例は第１図ないし第４
図に示したようにコンクリート体８が板状の場合に適用
し易いように、支圧板４と補助支圧板５とが矩形に形成
されて相重なるように設けられ、コンクリート体８の端
面の長手方向に矩形の長辺を平行に配置して用いるよう
にしたものである。この例においては、支圧板５の長辺
と直交する部分の円錐孔３の内面に円周角度で90°の幅
で全長に延長する凹状の逃げ溝３′を相対して設けたも
のである。
このようにするとオスコーン２の円錐形外面が、凹状の
逃げ溝３′の部分ではメスコーン６に接触しない為、オ
スコーン２が押し込まれても凹状の逃げ溝３′の部分に
は、メスコーン６に内圧がかからず、凹状の逃げ溝３′
部分のメスコーン６の外面にふくらみ変形を生じないだ
けでなく、凹状の逃げ溝３′部分以外の外面のふくらみ
によって凹状の逃げ溝３′部分の外面は圧縮変形を受け
る。すなわち第３図、第４図に示すようにコンクリート
かぶりのうすい側に凹状の逃げ溝３′が位置するように
して用いることにより、コンクリートかぶりのうすい側
の割裂応力を減ずることができる。
逃げ溝３′の部分ではメスコーン６に接触しない為、オ
スコーン２が押し込まれても凹状の逃げ溝３′の部分に
は、メスコーン６に内圧がかからず、凹状の逃げ溝３′
部分のメスコーン６の外面にふくらみ変形を生じないだ
けでなく、凹状の逃げ溝３′部分以外の外面のふくらみ
によって凹状の逃げ溝３′部分の外面は圧縮変形を受け
る。すなわち第３図、第４図に示すようにコンクリート
かぶりのうすい側に凹状の逃げ溝３′が位置するように
して用いることにより、コンクリートかぶりのうすい側
の割裂応力を減ずることができる。
上記実施例はコンクリート体８がうすい板状のものに対
して使用するに適したものを示したは、メスコーン６側
面のコンクリートかぶりが一方だけうすい場合にはその
側にだけ凹状の逃げ溝３′を設けてもよく、支圧板４や
補助支圧板５の外形は矩形に限らず円形や円形を一部切
り欠いたもの、あるいは正方形等でもよい。
して使用するに適したものを示したは、メスコーン６側
面のコンクリートかぶりが一方だけうすい場合にはその
側にだけ凹状の逃げ溝３′を設けてもよく、支圧板４や
補助支圧板５の外形は矩形に限らず円形や円形を一部切
り欠いたもの、あるいは正方形等でもよい。
なお凹状の逃げ溝３′の幅を円周角度θで30〜90°の範
囲としたのは90°以上ではオスコーン２を二つ割の形状
とした場合でも、オスコーン２の外周が凹状の逃げ溝
３′の内面に早期に接触するようになってあまり効果が
えられず、30°以下ではオスコーン２の凹状の逃げ溝
３′への逃げの効果をあまり期待できないからである。
囲としたのは90°以上ではオスコーン２を二つ割の形状
とした場合でも、オスコーン２の外周が凹状の逃げ溝
３′の内面に早期に接触するようになってあまり効果が
えられず、30°以下ではオスコーン２の凹状の逃げ溝
３′への逃げの効果をあまり期待できないからである。
よって本考案によれば、コンクリート内への特別な補強
鉄筋の配置やメスコーンの補強を要することなく定着具
のコンクリートかぶりのうすい部分のコンクリートの破
壊をコストを要することなく防ぐことができる。
鉄筋の配置やメスコーンの補強を要することなく定着具
のコンクリートかぶりのうすい部分のコンクリートの破
壊をコストを要することなく防ぐことができる。
第１図は従来のＰＣ鋼材定着具の正面図、第２図は第１
図のイ−イ線断面図、第３図、第４図はＰＣ鋼材定着具
の使用状態を示す正面図及び断面図、第５図は本考案に
よるＰＣ鋼材定着具の正面図、第６図は第５図のロ−ロ
線断面図である。 １……ＰＣ鋼材、２……オスコーン、 ３……円錐孔、３′……凹状の逃げ溝、 ４……支圧板、５……補助支圧板 ６……メスコーン、７，７′……補助リブ ８……コンクリート体。
図のイ−イ線断面図、第３図、第４図はＰＣ鋼材定着具
の使用状態を示す正面図及び断面図、第５図は本考案に
よるＰＣ鋼材定着具の正面図、第６図は第５図のロ−ロ
線断面図である。 １……ＰＣ鋼材、２……オスコーン、 ３……円錐孔、３′……凹状の逃げ溝、 ４……支圧板、５……補助支圧板 ６……メスコーン、７，７′……補助リブ ８……コンクリート体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 福田 俊雄 兵庫県伊丹市昆陽北１丁目１番１号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)考案者 池田 正美 兵庫県伊丹市昆陽北１丁目１番１号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭57−174553（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】中央にＰＣ鋼材を挿通する貫通した円錐孔
を有するメスコーンと、メスコーンの円錐孔と同一テー
パーの円錐形外面を有する筒体を中心線に沿って複数個
に分割した形状のＰＣ鋼材グリップ用のオスコーンから
なる定着具において、メスコーンの円錐孔内面に円周角
度で30〜90°の範囲の幅で軸方向全長に延長する溝がコ
ンクリートかぶりのうすくなる側に設けられていること
を特徴とするＰＣ鋼材定着具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986187536U JPH0629319Y2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 | Ｐｃ鋼材定着具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986187536U JPH0629319Y2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 | Ｐｃ鋼材定着具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62120626U JPS62120626U (ja) | 1987-07-31 |
| JPH0629319Y2 true JPH0629319Y2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=31138087
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1986187536U Expired - Lifetime JPH0629319Y2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 | Ｐｃ鋼材定着具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0629319Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57174553A (en) * | 1981-04-22 | 1982-10-27 | Sumitomo Electric Industries | Pc steel material fixing tool |
-
1986
- 1986-12-04 JP JP1986187536U patent/JPH0629319Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62120626U (ja) | 1987-07-31 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0629319Y2 (ja) | Ｐｃ鋼材定着具 | |
| JPH05318454A (ja) | 中空ｐｃ鋼棒を使用したプレストレス導入方法 | |
| JP3998236B2 (ja) | コンクリート部材 | |
| JP3293777B2 (ja) | コンクリート棒状構造体の補強器具および補強方法 | |
| JP5453646B2 (ja) | 開口部の構築方法、及び開口部を備えるコンクリート壁の施工方法 | |
| JPH11350732A (ja) | 合成樹脂発泡体製型枠の固定構造 | |
| JP2527359B2 (ja) | Ｐｃ構造におけるｐｃ鋼材の端部定着装置 | |
| KR102105232B1 (ko) | 강관 말뚝에 밀착되는 가설벤트 연결용 강관 말뚝 캡 | |
| JP2001049873A (ja) | 既存建物の免震化工法 | |
| JP2637900B2 (ja) | 外ケーブル構造体の製造方法および外ケーブル構造体 | |
| JPH07324419A (ja) | フラットスラブ構造 | |
| JP3194729B2 (ja) | 鉄筋コンクリート構造体、鉄筋コンクリート構造体の構築方法及び鉄筋拘束具 | |
| JP3111047B2 (ja) | プレストレス・ユニット | |
| JP4290634B2 (ja) | 鉄筋コンクリート棒部材の補強方法及び補強装置 | |
| JP2861840B2 (ja) | 中空コンクリートスラブ工法 | |
| JP2660902B2 (ja) | コンクリ−ト用型枠の形成方法およびそれに用いる締付具 | |
| JPH0240093Y2 (ja) | ||
| JP2002220929A (ja) | コンクリート棒状構造体の補強器具および補強方法 | |
| KR930002646B1 (ko) | 철골주각(鐵骨柱脚) | |
| JP3019943B2 (ja) | プレストレスコンクリート部材の製造装置 | |
| JPH0679959U (ja) | コンクリート型枠締付用セパレータ | |
| JP2022133259A (ja) | コンクリート強度試験用供試体のための樹脂製型枠及びこれを用いたボス型枠 | |
| KR200461073Y1 (ko) | 내구성이 향상된 거푸집용 홀 캡 | |
| JPH09203125A (ja) | コンクリート部材の連結構造 | |
| JPH0354264Y2 (ja) |